説明

ジェットポンプ三点滑り継手クランプ用の方法および装置

【課題】ジェットポンプ三点滑り継手クランプ用の方法および装置を提供する。
【解決手段】沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプ三点滑り継手クランプ(10)を設けてBWRジェットポンプ組立体(8)の滑り継手漏れ流体励起振動を軽減する。カラー(12a/12b)が、1つのシームレス構成部材として設けられるかあるいは数個に分離されて設けられ、ディフューザ(2)の上部クラウン(2a)上に設置される。カラーは、それぞれ入口ミキサ(4)およびディフューザに接触して入口ミキサをディフューザの内部の固定位置に水平方向において安定させる下部の1組の締結部材(14)および上部の1組の締結部材(16)を含む。上部締結部材は、カラーを軽量構成にするボス(18)によって固定することができる。(片持ち梁型張り出し部材(20)およびリップ(22)を含む)任意の片持ち梁型シールが滑り継手界面からの漏れを軽減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して原子炉に関し、特に沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプ組立体の入口ミキサとディフューザとの間の界面を拘束しつつ漏れおよび振動を防止するのに使用されるBWRジェットポンプ三点滑り継手クランプ用の方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
沸騰水型原子炉(BWR)の原子炉圧力容器(RPV)は通常、概ね円筒状であり、(たとえば、底部ヘッドおよび取り外し可能な頂部ヘッドによって)両端で閉じられている。通常、RPV内の炉心プレートの上方に間隔を置いて頂部ガイドが配置される。炉心シュラウドまたはシュラウドは通常、炉心を囲み、シュラウド支持構造によって支持される。具体的には、シュラウドは、概ね円筒状であり、炉心プレートと頂部ガイドの両方を囲んでいる。円筒状原子炉圧力容器と円筒状のシュラウドとの間に空間または環状空間がある。
【0003】
BWRでは、シュラウド環状空間内に位置する中空の管状ジェットポンプが必要な原子炉炉心水流を生成する。ジェットポンプの上部は、入口ミキサと呼ばれ、横方向に位置しており、従来のジェットポンプリテーナブラケットによって支持することができる。従来のジェットポンプリテーナブラケットは、システム構成部材の振動を軽減するシステム剛性を付与することができるが、それでも入口ミキサとディフューザとの間に滑り継手漏れ流体励起振動(SJLFIV)が生じることがある。滑り継手漏れFIVは、ジェットポンプ組立体振動損傷の根本的原因として識別されている高振動負荷を生じさせる。
【0004】
従来、滑り継手漏れFIVを軽減するために多くの試みがなされている。たとえば、リテーナブラケットの止めねじ部での補助ウエッジ、ラベリンスシール、リテーナブラケットパッドリペア、滑り継手クランプ、および代替メインウエッジがすべて使用されている。これらの従来の解決策は、システム剛性をある程度高めているが、どの解決策でも、実際の滑り継手界面での漏れおよび振動を軽減すると必ず、入口ミキサとディフューザとの間の滑り継手界面に対する荷重が増大する。具体的には、従来の滑り継手クランプ構成は振動を軽減するが、滑り継手界面に加えられる全体的な荷重を増大させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第6,438,192号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
例示的な実施態様は、ジェットポンプ三点滑り継手クランプ用の方法および装置を提供する。例示的な実施態様は、入口ミキサとディフューザの両方との接触点を有する軽量のカラーを設けて、入口ミキサがディフューザ内に配置されるときに水平方向において入口ミキサを安定させる。入口ミキサおよびディフューザを水平方向において安定させると、滑り継手界面に加えられる全体的な荷重が減少する。適宜、滑り継手クランプは、入口ミキサとディフューザとの間の界面での漏れを防止するシールを含んでもよい。
【0007】
例示的な実施形態の上記の特徴および利点ならびに他の特徴および利点は、添付の図面を参照して例示的な実施形態を詳しく説明することによってより明らかになろう。添付の図面は、例示的な実施形態を示すものであり、特許請求の範囲を限定するものと解釈すべきではない。添付の図面は、明示されていないかぎり原寸に比例して示されているとみなすべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】従来の沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプ組立体の斜視図である。
【図2】BWRジェットポンプ組立体の入口ミキサとディフューザとの間に存在する従来の滑り継手の詳細図である。
【図3】BWRジェットポンプ組立体の入口ミキサとディフューザとの間に存在する従来の滑り継手の断面図である。
【図4】例示的な実施形態によるジェットポンプ三点滑り継手クランプの詳細図である。
【図5】例示的な実施形態によるジェットポンプ三点滑り継手クランプの第1の半部の詳細図である。
【図6】例示的な実施形態によるジェットポンプ三点滑り継手クランプの第2の半部の詳細図である。
【図7】例示的な実施形態による、BWRジェットポンプ組立体上に設置されたジェットポンプ三点滑り継手クランプの斜視図である。
【図8】例示的な実施形態による、BWRジェットポンプ組立体上に設置されたジェットポンプ三点滑り継手クランプの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書では詳細な例示的な実施形態を開示する。しかし、本明細書で開示される構造および機能上の特定の詳細は、例示的な実施形態を説明するための代表的な詳細に過ぎない。しかし、例示的な実施形態は、他の多数の形態で実施することができ、本明細書に記載された実施形態のみに限定されると解釈すべきではない。
【0010】
したがって、例示的な実施形態は、様々な変形形態および代替形態が可能であるが、それらの実施形態を一例として図示し、本明細書で詳しく説明する。しかし、例示的な実施形態を開示される特定の形態に限定することは意図されておらず、逆に、例示的な実施形態が、例示的な実施形態の範囲内のすべての変形形態、均等形態、および代替形態を対象とするものであることを理解されたい。各図の説明全体にわたって同じ参照符号は同じ部材を指す。
【0011】
本明細書では、様々な部材を説明するために語「第1の」、「第2の」などを使用することがあるが、これらの部材をこれらの語によって限定すべきではないことを理解されたい。これらの語は、部材同士を互いに区別するのに使用されているに過ぎない。たとえば、例示的な実施形態の範囲から逸脱せずに、第1の部材を第2の部材と呼んでもよく、同様に、第2の部材を第1の部材と呼んでもよい。本明細書では、語「および/または」は、関連する列挙される1つまたは複数の項目のあらゆる組み合わせを含む。
【0012】
ある部材が他の部材に「連結」または「結合」されると言うときは、ある部材が他の部材に直接連結または結合されるかあるいは介在する部材が存在することを理解されたい。これに対して、ある部材が他の部材に「直接連結」または「直接結合」されると言うときは、介在する部材は存在しない。部材同士の間の関係を説明するのに使用される他の語も同様に解釈すべきである(たとえば、「の間に」と「の間に直接挟まれて」、「隣接する」と「すぐ隣に」など)。
【0013】
本明細書で使用される語は、特定の実施形態を説明するためのみの語であり、例示的な実施形態を限定するものではない。本明細書では、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈から明確でないかぎり複数形も含むものである。さらに、本明細書で語「comprises(備える、含む)」「comprising(備える、含む)」「includes(含む)」および/または「including(備える、含む)」が使用されるとき、対応する特徴、整数、ステップ、動作、部材、および/または構成部材が存在することを明示するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、部材、構成部材、および/またはそれらの群が存在することあるいはそれらを追加することを妨げるものではないことを理解されたい。
【0014】
いくつかの他の実装形態では、記載される機能/行為が図に示されている順序とは異なる順序で実施されてもよいことにも留意されたい。たとえば、連続して示されている2つの図は実際には、関連する機能/行為に応じて、実質的に同時に実施されてもよく、場合によっては逆の順序で実施されてもよい。
【0015】
図1は、従来の沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプ組立体8の斜視図である。ジェットポンプ組立体8の主要な構成部材は、昇水管3と、それぞれのディフューザ2に挿入される2つの入口ミキサとを含む。従来、ジェットポンプリテーナブラケット6は、入口ミキサ4の移動を安定させ、入口ミキサ4とディフューザ2との間の界面に存在する滑り継手1の移動(すなわち、滑り継手漏れ流体励起振動すなわちFIV)および滑り継手1での漏れを低減させるのに使用される。
【0016】
図2は、BWRジェットポンプ組立体の入口ミキサ4とディフューザ2との間に存在する従来の滑り継手の詳細図である。入口ミキサ4の底部4aが(案内取っ手2bも含む)ディフューザ2の上部クラウン2aに挿入されることに留意されたい。入口ミキサ4とディフューザ2との間の界面を「滑り継手」1と呼ぶ。
【0017】
図3は、BWRジェットポンプ組立体の入口ミキサ4とディフューザ2との間に存在する従来の滑り継手1の断面図である。入口ミキサ4の最下遠位端4bがディフューザ2の上部クラウン2a内に位置し、滑り継手1を形成している。従来、入口ミキサのFIVは、入口ミキサ4の遠位端4bの公差とディフューザ2の上部クラウン2aの公差が厳密に一致しないときに滑り継手1で生じる可能性がある。また、入口ミキサの最下遠位端4bとディフューザの上部クラウン2aの間の滑り継手1から水が漏れることがあるため、この界面で漏れが生じる恐れがある。
【0018】
図4は、例示的な実施形態による、ジェットポンプ三点滑り継手クランプ10の詳細図である。クランプ10は、あり継手24によって接合された互いに向かい合う半円形カラー(12a/12b)を含んでよい。2つのカラー部の代わりに、1つのシームレスカラーを使用してもよい。しかし、1つのシームレスカラーを使用する場合、設置時にディフューザ2から入口ミキサ4を取り外す必要がある。また、3つ以上の部分に分割されたカラーを使用してもよい。あり継手24の代わりに、ピン、ボルト、ボルト付きフランジ、クランプ、溶接を使用することのような、カラー部(12a/12b)を取り付ける他の方法を実施してもよい。
【0019】
カラー部(12a/12b)は2組の締結部材を有してもよい。カラー12a/12bの下部高さに配置された下部の1組の締結部材14(1つまたは複数の締結部材を含む)と、カラー12a/12bの上部高さに配置された上部の1組の締結部材16(1つまたは複数の締結部材を含む)。どちらの組の締結部材もカラー12a/12bを貫通しており、半径方向においてカラー12a/12bの中心と位置合わせされる(すなわち、締結部材はカラー12a/12bの中心に面している)。1組の下部締結部材は、ディフューザの上部クラウン2aに係合することができ(図7〜8に示されている)、上部の1組の締結部材は、入口ミキサの底部4aに係合することができる(やはり図7〜8に示されている)。締結部材14/16によって、入口ミキサおよびディフューザは確実に水平方向に安定化される。また、3つの下部締結部材14および3つの上部締結部材を使用することによって、滑り継手界面に荷重を加えずに(それによって、場合によっては磨耗する表面の負荷を回避する)入口ミキサおよびディフューザを安定させることができる。締結部材14/16は、入口ミキサ4を水平方向に安定させ、ディフューザの上部クラウン2a内の固定同心(または偏心)位置に支持することができる(すなわち、カラーおよび締結部材14/16の力によって、入口ミキサがディフューザ内のある水平位置に「固定」される)。入口ミキサ4の最終的な軸方向位置がディフューザ2に対して同心であっても偏心していてもよいことに留意されたい。ディフューザ2内の入口ミキサ4内の偏心位置は、ジェットポンプ組立体の全体的な性能に不利であることはないので許容することができる。
【0020】
締結部材14/16をカラー12a/12b内のカラー12a/12bの中心に向かってねじ込むことができる。締結部材14/16はジャックボルトであってもよい。締結部材14/16は、止めねじ、ばね、(ラチェットキーパを含む六角穴付きボルトによって押し込まれる)複動ウエッジ、またはカラーを貫通し、入口ミキサ4およびディフューザ2の側面に接触することによって水平方向の荷重を加えることのできるそのような他の締結部材であってもよい。(図7〜8に示されているように)締結部材を締め付けて入口ミキサおよびディフューザに水平方向の荷重を加えると、締結部材の力によって(コールドスプリングに存在する貯蔵エネルギーと同様な)エネルギーがカラー12a/12bに加わり、それによって滑り継手界面がさらに安定に支持される。すべての締結部材が、クリンプカラーまたはラチェットキーパを含んでよい回転防止構成を含んでよい。
【0021】
図4では、1組の3つの下部締結部材14および3つの上部締結部材16が設けられている。しかし、上部締結部材および下部締結部材(12a/12b)の総数を増やすかあるいは減らしてもよい。各上部締結部材16は、カラー12a/12bの頂部から垂直方向に突き出るボス18上に配置されてもよい。ボス18によって、上部締結部材16は確実に下部締結部材14よりも上方の高さに位置する。ボス18はまた、より厚いカラーの代わりに使用できるため、カラー12a/12bを軽量の構成にする。
【0022】
ディフューザ案内取っ手2b用の隙間を形成するオフセット28を含めてもよい。適宜、カラー12a/12bは、カラー12a/12bの中心に向かって突き出る水平方向に突出する片持ち梁型張り出し部材20を含んでもよい。張り出し部材20は、張り出し部材20の遠位端上に、下向きに突き出る垂直方向に突出するリップ22を含んでもよい。張り出し部材20およびリップ22は、リップ22が実際の滑り継手界面自体に嵌るようなサイズであってもよい(すなわち、リップ22は、入口ミキサの底部4aとディフューザの上部クラウン2aとの間に嵌ってもよい)。張り出し部材20とリップ22の組み合わせは、入口ミキサ4とディフューザ2との間の漏れを軽減する「片持ち梁型シール」を構成する。
【0023】
適宜、片持ち梁型張り出し部材20にフィンガ27を設けてもよい。フィンガ27は、図4に示されているように、張り出し部材20の中央部に近い位置で張り出し部材20を貫通する円形の穴26(すなわち、穴26は、張り出し部材20の頂面の幅の中心の近くに配置されてもよい)と、これらの穴を貫通して延び張り出し部材20の遠位端を貫通する(かつ適宜リップ22が設けられている場合にはリップ22を貫通する)幅の狭いスリット29とによって形成することができる。フィンガ27は、クランプ10の全体的な性能に有利であると考えられる、カラー12a/12bの応力除去を実現することができる。
【0024】
図5は、例示的な実施形態によるジェットポンプ三点滑り継手クランプ10の第1の半部12aの詳細図である。この図には、あり継手24(図4に示されている)の雌部(雌長穴)24aが示されている。
【0025】
図6は、例示的な実施形態によるジェットポンプ三点滑り継手クランプ10の第2の半部12bの詳細図である。この図には、あり継手24(図4に示されている)の雄部24bが示されている。
【0026】
図7は、例示的な実施形態による、BWRジェットポンプ組立体8上に設置されたジェットポンプ三点滑り継手クランプ10の斜視図である。カラー12a/12bは、ディフューザ2の上部クラウン2a上に設置されてもよい。したがって、下部締結部材14は、上部クラウン2aに係合してクランプ10をディフューザ2上で安定させることができる。ボス18は、クランプ10の頂部から垂直方向に突出し、上部締結部材16が入口ミキサ4の下部4aに係合するのを可能にする。オフセット28が案内取っ手2b用の隙間を形成することに留意されたい。この例示的な実施形態は2つの部分(12a/12b)を有するカラーを含むため、入口ミキサ4をディフューザ2から取り外す必要なしに、クランプ10を既存のジェットポンプ組立体8上に形成し、容易に設置することができる。あり継手24は、2つのカラー(12a/12b)を互いに迅速にかつ効果的に接合する手段を構成する。
【0027】
図8は、例示的な実施形態による、BWRジェットポンプ組立体8上に設置されたジェットポンプ三点滑り継手クランプ10の拡大図である。この拡大図は、図7に示されている各構成部材をより明確に示している。この実施形態では、片持ち梁型シール(図4に示されている片持ち梁型張り出し部材20およびリップ22)を使用して滑り継手界面自体が密封され、他の場合には入口ミキサ4とディフューザ2との間に生じる可能性がある漏れが軽減される。
【0028】
クランプ12a/12b用の構成材料は、オーステナイト系のステンレススチールXM−19、X−750または他の同等の材料であってもよい。締結部材、他のウエッジ、および回転防止構成部材(ラチェットキーパなど)を前述の材料で作ってもよい。
【0029】
上記のように例示的な実施形態について説明したが、これらの実施形態を多数の方法で変形できることが自明であろう。このような変形形態を例示的な実施形態の意図される趣旨および範囲からの逸脱とみなすべきではなく、当業者には自明であるそのようなすべての変形形態は、特許請求の範囲内に含まれるものである。
【符号の説明】
【0030】
1 滑り継手
2 ディフューザ
2a ディフューザの上部クラウン
2b 案内取っ手
3 昇水管
4 入口ミキサ
4a 入口ミキサの底部
4b 入口ミキサの最下遠位端
6 ジェットポンプリテーナブラケット
8 BWR ジェットポンプ組立体
10 滑り継手クランプ
12a カラーの第1の半部
12b カラーの第2の半部
14 下部締結部材
16 上部締結部材
18 ボス
20 片持ち梁型張り出し部材
22 リップ
24 あり継手
24a あり継手の雌部
24b あり継手の雄部
26 穴
27 フィンガ
29 スリット
28 オフセット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプ滑り継手クランプ(10)であって、
円形のカラー(12a/12b)と、
前記カラーを下部高さで貫通し、半径方向において前記カラーの中心と位置合わせされた少なくとも1つの下部締結部材(14)と、
前記カラーを上部高さで貫通し、半径方向において前記カラーの前記中心と位置合わせされた少なくとも1つの上部締結部材(16)とを備えるクランプ。
【請求項2】
前記カラーの頂部から垂直方向に突き出るボス(18)をさらに備え、前記各上部締結部材がボスを貫通する、請求項1記載のクランプ。
【請求項3】
前記少なくとも1つの締結部材が3つの下部締結部材を含み、前記少なくとも1つの上部締結部材が3つの上部締結部材を含む、請求項2記載のクランプ。
【請求項4】
前記カラーは、あり継手(24)によって互いに接合された2つの半円部分を含む、請求項2記載のクランプ。
【請求項5】
前記カラーに取り付けられ、前記カラーの前記中心に向かって突き出る、水平方向に突出する片持ち梁型梁型張り出し部材(20)をさらに備える、請求項2記載のクランプ。
【請求項6】
前記片持ち梁型張り出し部材の遠位端上に位置し、下方に突き出る、垂直方向に突出するリップ(22)をさらに備える、請求項5記載のクランプ。
【請求項7】
沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプ組立体(8)上に設置されたBWRジェットポンプ組立体滑り継手クランプ(10)を含むシステムであって、
上部クラウン(2a)を含むディフューザ(2)と、
前記ディフューザの前記上部クラウンに挿入される最下遠位端(4b)および底部(4a)を含む入口ミキサ(4)と、
前記ディフューザと前記入口ミキサとの間の界面を囲む前記滑り継手クランプカラー(12a/12b)とを備え、前記滑り継手クランプが、
円形のカラー(12a/12b)と、
前記カラーを下部高さで貫通し、半径方向において前記カラーの中心と位置合わせされ、前記ディフューザの上部クラウン(2a)に接触する、少なくとも1つの下部締結部材(14)と、
前記カラーを上部高さで貫通し、半径方向において前記カラーの前記中心と位置合わせされ、前記入口ミキサの底部に接触する、少なくとも1つの上部締結部材(16)とを含む、システム。
【請求項8】
沸騰水型原子炉(BWR)ジェットポンプ組立体滑り継手クランプ(10)をBWRジェットポンプ組立体(8)上に設置する方法であって、
前記ジェットポンプ組立体のディフューザ(2)と入口ミキサ(4)との間の界面の周りに円形のカラー(12a/12b)を設けるステップと、
少なくとも1つの下部締結部材(14)を、前記カラーの下部高さを貫通させるステップと、
前記下部締結部材を締め付け、前記下部締結部材を前記ディフューザの上部クラウン(2a)に接触させることによって、前記上部クラウン(2a)に偏倚力を加えるステップと、
少なくとも1つの上部締結部材(16)を、前記カラーの上部高さを貫通させ、前記下部締結部材と前記上部締結部材が半径方向において前記カラーの中心と位置合わせされるステップと、
前記上部締結部材を締め付け、前記上部締結部材を前記入口ミキサの底部(4a)に接触させることによって、前記底部に偏倚力を加えるステップとを含む方法。
【請求項9】
前記カラーの頂部上に、垂直方向に突き出るボス(18)を設けるステップをさらに含み、
前記上部締結部材を前記カラーを貫通させるステップが、前記上部締結部材を含む前記ボスを貫通させることを含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
前記カラーの前記中心に向かって突き出る水平方向に突出する片持ち梁型張り出し部材(20)を前記カラー上に形成するステップと、
下方に突き出る垂直方向に突出するリップ(22)を前記片持ち梁型張り出し部材の遠位端上に形成するステップと、
前記ジェットポンプ組立体のディフューザと入口ミキサとの間の界面に前記リップを挿入するステップとをさらに含む、請求項9記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−141308(P2012−141308A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2011−285362(P2011−285362)
【出願日】平成23年12月27日(2011.12.27)
【出願人】(508177046)ジーイー−ヒタチ・ニュークリア・エナジー・アメリカズ・エルエルシー (101)
【氏名又は名称原語表記】GE−HITACHI NUCLEAR ENERGY AMERICAS, LLC