説明

ジェットポンプ用のノズル装置の製造方法

【課題】ジェットポンプ効率を向上できるジェットポンプ用のノズル装置の製造方法を提供する。
【解決手段】ジェットポンプ用のノズル装置は、内部構造体41を外部構造体42内に挿入して互いに溶接して製造される。内部円筒部材26、および各通路形成ブロック51の通路形成部材31を流路形成部材35に溶接して作成される。通路形成ブロック51は、傾斜した通路形成部材31を矩形状の通路支持部30Aと一体化している。外部構造体42は、外部円筒部材27を、通路支持部30Aを嵌め込む複数の切欠き部48を有する円筒部30Bに溶接して作成される。内部円筒部材26の外面および外部円筒部材27の内面を機械加工して検査し、その後、内部構造体41を外部構造体42内に挿入して通路支持部30Aを切欠き部48に嵌め込み、通路支持部30Aと円筒部30を溶接する。上記の機械加工により、上記した内面及び外面の表面粗さが小さくなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジェットポンプ用のノズル装置の製造方法に係り、特に、沸騰水型原子炉に用いるジェットポンプに適用するのに好適なジェットポンプ用のノズル装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の沸騰水型原子炉(BWR)は、再循環系配管が接続された原子炉圧力容器(以下、RPVという)とRPV内の炉心を取り囲む炉心シュラウドの間に形成されたダウンカマ内にジェットポンプを設置している。ジェットポンプは、ノズル、ベルマウス、スロートおよびディフューザを備える。スロートは、ベルマウスの下方に配置され、ベルマウスと一体化されている。スロートの下端部は、ディフューザの上端部内に挿入されている。ノズルは、ベルマウスの上端より上方に配置され、複数の支持板にてベルマウスに固定される。ノズルの上端は、ダウンカマ内に配置されたライザ管の上端に取り外し可能に取り付けられたエルボに接続される。
【0003】
ライザ管の下端部はRPVに形成されたノズルに接続され、このノズルに接続された再循環系配管に連絡される。再循環系配管は、他端部がRPVに形成された他のノズルに接続され、ダウンカマに連絡される。再循環ポンプが再循環系配管に設けられる。
【0004】
再循環ポンプの駆動によって昇圧された冷却水は、再循環系配管を通り、駆動水としてノズルからスロート内に噴出される。ノズルは駆動水の速度を増加させる。ダウンカマ内でノズル周囲に存在する冷却水が、噴出された駆動水の作用によって、被駆動水としてスロート内に吸込まれ、駆動水と運動量を交換しながらディフューザ内に流入する。ディフューザから排出された冷却水は、RPV内の下部プレナムを通って炉心に供給される。
【0005】
ジェットポンプは、検査および修理等のためエルボからスロートまでが取り外し可能な構造となっている。特開2009−264931号公報ではノズルの噴出口をリング状に形成したノズルが示されている。噴出口をリング状にすることで、駆動水と被駆動水の接触面積を大きくして混合を促進し、混合時の損失を低減してジェットポンプ効率を向上させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−264931号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特開2009−264931号公報に記載された噴出口がリング状になっているノズル装置では、以下の課題がある。
【0008】
リング状の噴出口の外径がスロートの内径以上ある場合には、噴出された駆動水がスロート壁面に衝突する。このため、スロートの壁との摩擦により駆動水のエネルギー損失が発生し、ジェットポンプ効率が低下する。
【0009】
また、RPV内に設置されるジェットポンプは、通常、鋳造により製作される。鋳造物は、溶融金属を流し込む際に、空気を巻き込んで、鋳造物に小さな空洞ができることがある。これらは、放射線検査等により発見することができ、これらの鋳造欠陥を補修することが可能である。また、鋳造物の表面粗さ等に精度が要求される場合には、加工代を考慮して鋳造を行い、鋳造後に機械加工をして、要求精度を満たす製品に仕上げている。
【0010】
リング状の噴出口を有するノズルは、噴出口から噴射される駆動水が通る噴射流路が噴射口に向かって狭くなっている関係上、ノズル先端内部の駆動水流路が狭く、加工機械が噴出口内に挿入しにくい。このため、駆動流路を形成している壁面の鋳造欠陥の補修およびその壁面の加工が困難となる可能性がある。このため、リング状の噴出口を有するノズルの歩留りが低下する可能性がある。駆動流路を形成している壁面の加工ができないため、その壁面が粗く、壁面との摩擦により、その駆動流路内を流れる駆動水のエネルギー損失が大きくなる。これは、ジェットポンプの効率を低下させることになる。
【0011】
本発明の目的は、ジェットポンプ効率を向上させることができるジェットポンプ用のノズル装置の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記した目的を達成する本発明の特徴は、 ノズル部および吸引通路部を有し、
前記ノズル部は、第1筒状部、および前記第1筒状部の内側に配置されて前記第1筒状部との間に駆動流体が流れる環状の噴出流路を形成する第2筒状部を有し、環状の噴出口が前記噴出流路の出口に形成され、
前記吸引通路部は、前記第1筒状部の上端に設けられる第3筒状部と、前記第3筒状部内に配置されて前記第2筒状部の上端に設けられ、前記第3筒状部との間に前記噴出通路に連絡される環状の駆動流体流路を形成する流路形成部と、外部から前記被駆動流体を導く吸引通路を内部に形成して前記ノズル装置の周方向に配置される複数の通路形成部とを有し、それぞれの前記通路形成部は、前記駆動流体流路を横切って配置されて前記第2筒状部の内側に形成される内部領域に連絡される、ジェットポンプ用のノズル装置の製造方法において、
前記第1筒状部、および前記第1筒状部の上端につながっており、上端から下方に伸びる複数の切欠き部が周方向に形成された第4筒状部を一体にした外部構造体を製作し、
前記第2筒状部、前記第2筒状部の上端につながっている流路形成部、および前記切欠き部に嵌め込まれて前記第3筒状部の一部になる通路支持部および前記通路支持部につながる管状の通路形成部を有する複数の通路形成ブロックを一体にした内部構造体を製作し、
前記外部構造体に含まれる前記第1筒状部の内面および前記内部構造体に含まれる前記第2筒状部の外面を機械加工し、
前記外面を機械加工した前記第2筒状部を有する前記内部構造体を、軸方向において、前記内面を機械加工した前記第1筒状部を有する前記外部構造体内に挿入して、前記通路支持部を前記第4筒状部に形成された前記切欠き部に嵌め込み、さらに、前記第2筒状部を前記第1筒状部内まで挿入し、
その後、前記通路支持部を前記第4筒状部に溶接して前記通路支持部および前記第4筒状部を含む前記第3筒状部を形成することにある。
【0013】
外部構造体の第1筒状部の内面及び内部構造体の第2筒状部の外面を機械加工することができるので、その内面及びその外面の表面粗さを小さくすることができる。このため、それぞれの面での摩擦損失を低下させることができ、ジェットポンプ効率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ジェットポンプ効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の好適な一実施例である実施例1のジェットポンプ用のノズル装置の製造方法で製造されたジェットポンプ用のノズル装置の縦断面図である。
【図2】図1に示すノズル装置の製造方法を示す説明図である。
【図3】図1に示すノズル装置を有するジェットポンプが適用された沸騰水型原子炉の縦断面図である。
【図4】図3に示すジェットポンプの拡大図である。
【図5】本発明の他の実施例である実施例2のジェットポンプ用のノズル装置の製造方法を示す説明図である。
【図6】図5に示す内部構造体と外部構造体の突合せ部の構造を示す説明図である。
【図7】本発明の他の実施例である実施例3のジェットポンプ用のノズル装置の製造方法を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施例を以下に説明する。
【実施例1】
【0017】
本発明の実施例である沸騰水型原子炉に設置されたジェットポンプ用のノズル装置の製造方法を、図面を用いて以下に説明する。
【0018】
まず、本実施例の製造方法で製造されたノズル装置が適用されるジェットポンプの構造を説明する前に、このジェットポンプが適用される沸騰水型原子炉の概略の構造を、図3および図4を用いて以下に説明する。
【0019】
沸騰水型原子炉(BWR)1は、原子炉圧力容器(原子炉容器)2を有し、原子炉圧力容器2内に炉心シュラウド4を設置している。原子炉圧力容器2は、以下、RPVと称する。複数の燃料集合体(図示せず)が装荷された炉心3が、炉心シュラウド4内に配置される。気水分離器5および蒸気乾燥器6がRPV2内で炉心3の上方に配置される。ジェットポンプ17が、RPV2と炉心シュラウド4の間に形成される環状のダウンカマ7内に配置される。主蒸気配管9および給水配管10がRPV2に接続される。BWR1に設けられる再循環系は、再循環系配管11および再循環系配管11に設置された再循環ポンプ12を有する。再循環系配管11の一端は、RPV2に形成されたノズル(図示せず)に接続されてダウンカマ7に連絡される。再循環系配管11の他端は、ダウンカマ7内に配置されたライザ管13の下端に接続される。ライザ管13の上端は分岐管14に接続され、分岐管14はエルボ15と接続される。エルボ15で流路が180°曲げられ、このエルボ15がノズル装置18に接続されている。ノズル装置18は、複数の支持板22によってベルマウス19およびスロート20と一体となっている。すなわち、エルボ15からスロート20までが一体構造となっている。
【0020】
RPV2内の上部に存在する被駆動水である冷却水(被駆動流体、冷却材)は、給水配管10からRPV2に供給された給水と混合されてダウンカマ7内を下降する。ダウンカマ7内の冷却水は、再循環ポンプ12の駆動によって再循環系配管11内に吸引され、再循環ポンプ12によって昇圧される。この昇圧された冷却水を、便宜的に、駆動水(駆動流体)という。この駆動水は、再循環系配管11、ライザ管13、分岐管14およびエルボ15内を流れてジェットポンプ17内に達し、ノズル装置18から噴出される。ノズル装置18の周囲に存在する被駆動水である冷却水は、駆動水の噴出によって、ベルマウス19からスロート20内に吸い込まれる。この冷却水は、駆動水と共にスロート20内を下降し、ディフューザ21の下端から吐出される。ディフューザ21から吐出された冷却水は、下部プレナム8を経て炉心3に供給される。
【0021】
冷却水は、炉心3を通過する際に加熱されて水および蒸気を含む気液二相流となる。気水分離器5は気液二相流を蒸気と水に分離する。分離された蒸気は、更に蒸気乾燥器6で湿分を除去されて主蒸気配管9に導かれる。この蒸気は、蒸気タービン(図示せず)に導かれ、蒸気タービンを回転させる。蒸気タービンに連結された発電機が回転し、電力が発生する。蒸気タービンから排出された蒸気は、復水器(図示せず)で凝縮されて水となる。この凝縮水は、給水として給水配管10によりRPV2内に供給される。気水分離器5および蒸気乾燥器6で分離された水は、落下して冷却水としてダウンカマ7内に達する。
【0022】
ノズル装置18、ベルマウス19、スロート20およびディフューザ21を主要な構成要素とするジェットポンプ17は、ノズル装置18周囲の冷却材を吸込むことにより、少ない駆動水の流量でより多くの冷却水を炉心3に送り込むことができる。
【0023】
ジェットポンプ17に適用されるノズル装置18を、図1を用いて説明する。ノズル装置18は、ノズル部25および吸引通路部29を備えている。吸引通路部29は、ノズル部25の上方に配置されてノズル部25の上端に設けられる。
【0024】
吸引通路部29は、上端がエルボ15に接続される円筒部材30、流路形成部材35および通路形成部材31を有する。流路形成部材35は、円筒部材30内で円筒部材30の中心に配置される。3個の通路形成部材31が円筒部材30の中心軸から放射状に周方向に120°間隔で配置される。通路形成部材31の外側の端部は円筒部材30に接続され、通路形成部材31の内側の端部は流路形成部材35に接続されている。各通路形成部材31は、内側に向って(流路形成部材35に向って)下向きに傾斜しており、横断面が楕円形になっている。開口部33が通路形成部材31の外側の端部に形成される。開口部34が通路形成部材31の内側の端部に形成される。
【0025】
円筒部材30は、通路支持部30Aおよび円筒部30Bによって構成されている。縦長の長方形をしている通路支持部30Aが、円筒部30Bに形成された、通路支持部30Aと同じ大きさの長方形状に切り取られた切欠き部48(図2参照)内に挿入された状態で、通路支持部30Aと円筒部30Bが溶接部43で接合されている。通路支持部30Aは、円筒部材30の一部になり、周方向において円筒部材30と同じ曲率の円弧を有する。通路形成部材31が通路支持部30Aにつながっている。
【0026】
円筒部材30と流路形成部材35の間に、環状の駆動水流路39が形成されている。各通路形成部材31はこの駆動水流路39を横切っている。開口部33を介してダウンカマ6に連絡される冷却水吸引通路32が各通路形成部材31内に形成される。各冷却水吸引通路32の入口の開口部33および出口の開口部34では、各通路形成部材31の内面に曲面が形成されている。全ての冷却水吸引通路32の流路断面積の合計値は、内部領域40の、ノズル部25の下端での横断面積よりも大きくなっている。
【0027】
円錐状の流路形成部材35は、中実の第1流路形成部36、および上端の外径が下端の外径よりも小さくなっている円筒状の第2流路形成部49(図2参照)を有する。第1流路形成部36は、第2流路形成部49の上方に位置して第2流路形成部49の上端に設けられる。第1流路形成部36は、軸方向のどの位置においても横断面が円形になっており、軸方向において、横断面積が下方に向かって増大する上部領域37、および横断面積が下方に向かって減少する下部領域38を有している。上部領域37は、下部領域38の上端につながっている。下部領域38では、外面が軸方向において曲面55を形成している。各通路形成部材31の内側の端部は、第2流路形成部49にそれぞれ接続される。このため、周方向において隣り合う通路形成部材31の内側端部の間には、第2流路形成部49が存在する。
【0028】
ノズル部25は、外部円筒部材27および外部円筒部材27の内側に配置された内部円筒部材26を有する。外部円筒部材27と内部円筒部材26は同心円状に配置されている。外部円筒部材27は円筒部材30の下端に設けられており、内部円筒部材26は上端が流路形成部材35の下端につながっている。外部円筒部材27は、上端よりも下端の外径が小さくなっており、ノズル装置18の中心軸に向って傾斜している。内部円筒部材26は、円筒である。環状の噴出通路28が、外部円筒部材27と内部円筒部材26の間に形成され、駆動水流路39に連絡される。噴出通路28は、駆動水流路の一部でもある。環状の噴出通路28の流路断面積は下方に向かって減少する。内側に向って傾斜しており、噴出通路28の流路断面積は下方に向かうほど小さくなっている。環状の噴出口52が噴出通路28の先端に形成される。内部領域40が、第1流路形成部36の下方で第2流路形成部49および内部円筒部材26の内側に形成される。冷却水吸引通路32が内部領域40に連絡される。流路形成部材35の下部領域38に形成された曲面55は内部領域40に面している。内部円筒部材26および第2流路形成部49は、噴出通路28および駆動水流路39と内部領域40を隔離している。
【0029】
以上に述べたノズル装置18の製造方法を、図2を用いて説明する。ノズル装置18は、図2に示すような各部品を、それぞれ鋳造して表面加工を行い、その後、各部品の検査を行い、検査終了後の各部品を溶接により接合して組み立てた構造である。内部円筒部材26、外部円筒部材27、円筒部30B、流路形成部材35および複数の通路形成ブロック51が、鋳造によって製造される。通路形成ブロック51は、傾斜した通路形成部材31の、開口部33側の一端が、通路支持部30Aと一体化された構成を有する。通路支持部30Aは、縦長の長方形になっており、この長方形の短い辺の方向に湾曲している。この湾曲の曲率は、円筒部30Bの周方向の曲率と同じである。内部円筒部材26の上端の外径が流路形成部材35の下端の外径と同じであり、円筒部30Bの下端の外径が外部円筒部材27の上端の外径と同じである。円筒部30Bは、周方向に、接合する通路形成ブロック51と同じ数だけ、長方形状に切り取られた切欠き部48を形成している。
【0030】
各通路形成ブロック51のそれぞれの通路形成部材31の開口部34側の端部が、流路形成部材35に形成された各開口50内に挿入され、それぞれの通路形成部材31の開口部34側の端部が流路形成部材35に溶接にて接合される。通路形成部材31が流路形成部材35に溶接された後、通路形成部材31の開口部34側の端部、すなわち。、通路形成部材31の、溶接にて流路形成部材35に接合された端部が、滑らかな曲面になるように加工される。その後、内部円筒部材26の上端を流路形成部材35の下端に溶接で接合する。このような内部円筒部材26、流路形成部材35および各通路形成ブロック51の接合により、内部構造体41が構成される。
【0031】
円筒部30Bの下端が外部円筒部材27の上端に溶接にて接合される。円筒部30Bと外部円筒部材27の接合により、外部構造体42が構成される。
【0032】
内部構造体41の内部円筒部材26の外面および外部構造体42の外部円筒部材27の内面を、放射線を用いてそれぞれ検査し、欠陥がある場合にはその欠陥の補修を行う。その後、内部構造体41の噴出通路28に面する、内部円筒部材26の外面に機械加工が施され、その外面の表面粗さが小さくなる。さらに、外部構造体42の噴出通路28に面する、外部円筒部材27の内面に機械加工が施され、その内面の表面粗さが小さくなる。
【0033】
次に、内部構造体41の内部円筒部材26を、外部構造体42の円筒部30Bの一端から外部円筒部材27に向かって移動させながら、内部円筒部材26を円筒部30B内に挿入する。内部構造体41をさらに外部構造体42の軸方向に移動させ、内部構造体41の各通路支持部30Aを、外部構造体42の円筒部30Bに形成されたそれぞれの切欠き部48内に別々に挿入する。やがて、内部円筒部材26が外部円筒部材27内に到達し、各通路支持部30Aが該当する切欠き部48内に完全に嵌め込まれる。内部構造体41および外部構造体42のそれぞれの中心軸を一致させ、円筒部30Bの周方向において切欠き部48の相互間に存在する各側壁部分、およびそれぞれの切欠き部48に嵌め込まれた各通路支持部30Aを、前述の中心軸の周りで円を形成するように配置する。この状態で、各通路支持部30Aを円筒部30Bに溶接する。この溶接により、各通路支持部30Aと円筒部30Bは溶接部43(図1参照)にて接合されて円筒部材30が構成される。
【0034】
以上の工程により製造されたノズル装置18が、前述したように、エルボ15に接続され、ベルマウス19に支持板22により固定される。ノズル装置18を有するジェットポンプ17の機能を以下に説明する。
【0035】
再循環ポンプ12で昇圧されて再循環系配管11、ライザ管13、分岐管14およびエルボ15を通して供給された駆動水45が、駆動水流路39に流入し、噴出通路28を通って環状の噴出口52からスロート20に向けて高速で環状に噴出される。噴出口52から噴出された駆動水45の環状の噴出流46が、スロート20内に到達する。噴出された高速の噴出流46の作用によって、スロート20内の静圧が低下し、ダウンカマ7内でノズル装置18の周囲に存在する冷却水が、ベルマウス19からスロート20内に吸い込まれる。噴出流46の作用によってスロート20内に吸い込まれる冷却水を、被駆動水という。
【0036】
噴出流46の作用によって内部領域40内も負圧になるので、ダウンカマ7内でノズル装置18の周囲に存在する冷却水(被駆動水)47が、開口部33から吸い込まれて冷却水吸引通路32を通って内部領域40内に到達し、さらに、噴出流46の内側でスロート20内に流入する。ノズル装置18の周囲に存在する被駆動水45は、ノズル装置18とベルマウス19の間に形成された冷却水吸引通路44を通り、噴出流46とスロート20の間に流入する。ノズル部25先端の噴出口52の外側の直径L1は、スロート20の最小内径L2よりも小さい。噴出流46がスロート20の内面に衝突しないので、衝突によるエネルギー損失を防止し、効率低下を防ぐことができる。また、噴出流46とスロート20の内面で囲まれる部分をスロート外部から被駆動水45を吸い込む流路として利用することができる。噴出された噴出流(駆動水)46は、吸い込まれた被駆動水45および47にスロート20内で混合される。このとき、噴出流46と被駆動水45および47はノズル部25先端の縁の長さを接触面として混合する。リング状のノズル部25は、噴出口52の内側縁および外側縁の両方を使えるため、噴出流46と被駆動水45および47の接触面積を大きくすることができ、混合を促進して、混合に伴うエネルギー損失を抑制して、ジェットポンプ効率を向上している。
【0037】
本実施例では、内部構造体41が、通路支持部30Aを有する通路形成ブロック51を流路形成部材35につないで構成しているので、通路支持部30Aと円筒部30Bの切欠き部48の接触部をそれぞれ直線にすることができ、内部構造体41の通路支持部30Aと外部構造体42の円筒部30Bを合わせることが容易である。通路支持部30Aを円筒部30Bの切欠き部48に嵌め込むことを容易に行うことができ、また、通路支持部30Aを円筒部30Bの溶接がしやすくなる。
【0038】
ノズル装置18を上記した方法により製造することによって、以下の効果を得ることができる。
【0039】
ノズル部25は内部円筒部材26と外部円筒部材27の間に狭い領域である、噴出口52につながる噴出通路28を形成している。駆動水45が高速で狭い噴出通路28内を流れるため、噴出通路28に面している、内部円筒部材26の外面および外部円筒部材27の内面のそれぞれの表面粗さを小さくし、内部円筒部材26の外面および外部円筒部材27の内面における摩擦損失を小さくする必要がある。もし、内部円筒部材26の外面および外部円筒部材27の内面のそれぞれの表面粗さが大きく、それらの面での摩擦損失が大きい場合には、ジェットポンプ効率が低下する。特に、特開2009−264931号公報に記載された噴出口がリング状になっているノズル装置では、噴出口から、内部円筒部材と外部円筒部材の間に形成された狭い噴出通路内に加工具を挿入して、噴出通路に面する、内部円筒部材の外面および外部円筒部材の内面に機械加工を施すことは困難である。
【0040】
本実施例は、前述したように、通路形成部材31につながる通路支持部30Aを有する内部構造体41、および切欠き部48を形成した円筒部30Bを有する外部構造体42を別々に製造し、通路支持部30Aを切欠き部48に嵌め込んで通路支持部30Aを円筒部30Bに溶接することによって、内部構造体41および外部構造体42を一体化してノズル装置18を製造するので、前述したように、内部構造体41および外部構造体42を一体化する前に、内部構造体41の内部円筒部材26の外面および外部構造体42の外部円筒部材27の内面にそれぞれ機械加工を実施することができる。機械加工により、内部円筒部材26の外面および外部円筒部材27の内面のそれぞれの表面粗さを小さくすることができる。さらに、内部円筒部材26と流路形成部材35の溶接部の外面および外部円筒部材27と円筒部30Bの溶接部の内面にも、機械加工が実施される。このため、内部円筒部材26の外面、外部円筒部材27の内面および上記二箇所の溶接部におけるそれぞれの摩擦損失が低下するため、所定の駆動水45の流量を得るための再循環ポンプ12の動力が、特開2009−264931号公報に記載されたノズル装置よりも速くなる。そのため、本実施例では、ジェットポンプ効率が向上する。
【0041】
また、ノズル装置18全体を鋳造で製造した場合には、ノズル部25の先端部の検査・補修も難しい。鋳物は、一般的に、鋳造後に放射線等を用いて、内部欠陥がないか検査される。ノズル装置18のノズル部25が内部円筒部材26および外部円筒部材27の二重管構造となっているため、ノズル装置18の組み立て後に、内部領域40に挿入された放射線源から放出される放射線を用いて内部円筒部材26および外部円筒部材27の撮影を行うことにより、欠陥が見つかった場合、この欠陥が内部円筒部材26および外部円筒部材27のいずれに存在しているかの判断ができない。このため、その欠陥が見つかった場合には、噴出通路28の狭い空間でより詳細な検査が必要となる。また、欠陥の存在箇所が特定された場合でも、噴出通路28が狭いので、欠陥の補修が困難である。
【0042】
本実施例では、内部構造体41および外部構造体42を一体化する前に、内部構造体41の内部円筒部材26、および外部構造体42の外部円筒部材27を、別々に放射線を用いて検査することができ、内部円筒部材26および外部円筒部材27における欠陥の有無、および欠陥が存在する場合の欠陥の位置を確実に認識することができる。また、欠陥が存在する内部円筒部材26および外部円筒部材27の補修も容易に行うことができる。本実施例では、内部円筒部材26および外部円筒部材27の検査、さらには欠陥が存在する場合の補修を行った後に、内部構造体41および外部構造体42を一体化してノズル装置18を完成させることができる。
【実施例2】
【0043】
本発明の他の実施例である実施例2のジェットポンプ用のノズル装置の製造方法を、図5を用いて説明する。本実施例におけるノズル装置の製造方法では、内部構造体41Aおよび外部構造体42Aが、鋳造でそれぞれ製造される。内部構造体41Aは、流路形成部材35の下端に内部円筒部材26の上端がつながり、さらに、複数の通路形成ブロック51のそれぞれの通路形成部材31の開口部34側の端部が、流路形成部材35につながって、流路形成部材35、内部円筒部材26および各通路形成ブロック51が一体化されている。外部構造体42Aは、円筒部30Bの下端が外部円筒部材27の上端につながり、円筒部30Bおよび外部円筒部材27が一体化されている。円筒部30Bには、複数の切欠き部48が形成されている。形成された切欠き部48の数は、内部構造体41Aに設けられた通路形成ブロック51の個数と同じである。
【0044】
内部構造体41Aの内部円筒部材26の外面、および外部構造体42Aの外部円筒部材27の内面への機械加工および検査をそれぞれ実施する。検査により欠陥が見つかった場合には、該当する円筒部材の欠陥が存在する箇所を補修する。その後、内部構造体41Aと外部構造体42Aが溶接にて接合される。
【0045】
内部構造体41Aと外部構造体42Aの接合は、以下のように行われる。内部構造体41Aと外部構造体42Aは、実施例1における内部構造体41と外部構造体42と同様に、内部構造体41Aの各通路支持部30Aを、外部構造体42Aの円筒部30Bに形成されたそれぞれの切欠き部48内に別々に挿入する。やがて、各通路支持部30Aが各切欠き部48に完全に嵌め込まれ、内部円筒部材26も内部円筒部材26内に完全に挿入される。内部構造体41Aおよび外部構造体42Aのそれぞれの中心軸を一致させ、各通路支持部30Aを円筒部30Bに溶接する。
【0046】
以上の工程によりノズル装置18が製造される。このノズル装置18は、実施例1で製造されたノズル装置と同様に、沸騰水型原子炉1のRPV2内のダウンカマ7に配置されるジェットポンプ17のノズル装置として用いられ、ベルマウス19の上方に配置されてエルボ15に接続される。
【0047】
本実施例は、実施例1で生じる各効果を得ることができる。さらに、本実施例は、流路形成部材35、内部円筒部材26および各通路形成ブロック51が一体化された内部構造体41A、および円筒部30Bおよび外部円筒部材27が一体化された外部構造体42Aがそれぞれ鋳造で製造されるので、実施例1における流路形成部材35と内部円筒部材26の溶接、流路形成部材35と各通路形成ブロック51の溶接および円筒部30Bと外部円筒部材27の溶接が不要になる。このため、本実施例では、ノズル装置18の製造に要する時間を実施例1におけるその時間よりも短縮することができる。
【0048】
内部構造体41Aの通路支持部30Aと外部構造体42Aの円筒部30Bの嵌め合い部を、図6に示すように、それぞれ段付き構造にしてもよい。すなわち、通路支持部30Aの、円筒部30Bの切欠き部48内に挿入される部分において、通路支持部30Aの周辺部に肉厚が半分程度になる段付き部53を形成する。段付き部53は、通路支持部30Aの厚み方向において、通路支持部30Aの、通路形成部材31が接続されている面とは反対側の面の方に寄っている。また、円筒部30Bの切欠き部48に面する部分に、肉厚が半分程度になる段付き部54を形成する。段付き部54は、通路支持部30Aの厚み方向において、円筒部30Bの内面の方に寄っている。
【0049】
通路支持部30Aが円筒部30Bの切欠き部48に嵌め込まれたとき、段付き部54は段付き部53よりも内側、すなわち内部構造体41Aの中心軸側に位置している。通路支持部30Aおよび円筒部30Bに、上記したように、段付き部53及び54を形成することにより、内部構造体41Aおよび外部構造体42Aのそれぞれの中心軸を簡単に一致させることができる。
【0050】
通路支持部30Aへの段付き部53の形成、および円筒部30Bの切欠き部48に面する部分での段付き部54の形成は、実施例1および後述の実施例3に適用することができる。
【実施例3】
【0051】
本発明の他の実施例である実施例3のジェットポンプ用のノズル装置の製造方法を、図7を用いて説明する。本実施例におけるノズル装置の製造方法では、内部構造体56および外部構造体が、鋳造でそれぞれ製造される。この外部構造体は、外部円筒部材27である。内部構造体56は、流路形成部材35の下端に内部円筒部材26の上端がつながり、さらに、複数の通路形成ブロック51のそれぞれの通路形成部材31の開口部34側の端部が、流路形成部材35につながり、円筒部材30が流路形成部材35を取り囲んで通路形成部材31につながって、円筒部材30、流路形成部材35、内部円筒部材26および各通路形成ブロック51が一体化されている。このような形状を有する内部構造体56は、鋳造で製作される。
【0052】
内部構造体48の内部円筒部材26の外面、および外部構造体である外部円筒部材27の内面への機械加工および検査をそれぞれ実施する。検査により欠陥が見つかった場合には、該当する円筒部材の欠陥が存在する箇所を補修する。その後、内部構造体48と外部構造体である外部円筒部材27が溶接にて接合される。
【0053】
内部構造体48の内部円筒部材26を外部円筒部材27内に挿入し、内部構造体48の中心軸と外部円筒部材27の中心軸を一致させる。内部構造体48の内部円筒部材26と外部円筒部材27が同心円に配置された状態で、円筒部材30の下端と外部円筒部材27の上端を溶接にて接合する。
【0054】
以上の工程によりノズル装置18が製造される。このノズル装置18は、実施例1で製造されたノズル装置と同様に、沸騰水型原子炉1のRPV2内のダウンカマ7に配置されるジェットポンプ17のノズル装置として用いられ、ベルマウス19の上方に配置されてエルボ15に接続される。
【0055】
本実施例は、実施例1で生じる各効果を得ることができる。特に、効率への影響が大きい駆動水45の流速が大きい流路28内の表面粗さを小さくしているので、実施例1とほぼ同等の効率向上幅が得られる。本実施例は、実施例1に比べて溶接個所が少なくなる。具体的には、流路形成部材35と内部円筒部材26の溶接および流路形成部材35と各通路形成ブロック51の溶接が不要になる。このため、本実施例では、ノズル装置18の製造に要する時間を実施例1におけるその時間よりも短縮することができる。
【符号の説明】
【0056】
1…沸騰水型原子炉、2…原子炉圧力容器、3…炉心、7…ダウンカマ、13…ライザ管、17…ジェットポンプ、18…ノズル装置、19…ベルマウス、20…スロート、21…ディフューザ、25…ノズル部、26…内部円筒部材、27…外部円筒部材、28…噴出通路、29…吸引通路部、30…円筒部材、30A…通路支持部、30B…円筒部、31…通路形成部材、32…冷却水吸引通路、35…流路形成部材、36…第1流路形成部、39…駆動水流路、40…内部領域、41…、41A,56…内部構造体、42,42A…外部構造体、48…切欠き部、49…第2流路形成部、51…通路形成ブロック、52…噴出口、53,54…段付き部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ノズル部および吸引通路部を有し、
前記ノズル部は、第1筒状部、および前記第1筒状部の内側に配置されて前記第1筒状部との間に駆動流体が流れる環状の噴出流路を形成する第2筒状部を有し、環状の噴出口が前記噴出流路の出口に形成され、
前記吸引通路部は、前記第1筒状部の上端に設けられる第3筒状部と、前記第3筒状部内に配置されて前記第2筒状部の上端に設けられ、前記第3筒状部との間に前記噴出通路に連絡される環状の駆動流体流路を形成する流路形成部と、外部から前記被駆動流体を導く吸引通路を内部に形成して前記ノズル装置の周方向に配置される複数の通路形成部とを有し、それぞれの前記通路形成部は、前記駆動流体流路を横切って配置されて前記第2筒状部の内側に形成される内部領域に連絡される、ジェットポンプ用のノズル装置の製造方法において、
前記第1筒状部、および前記第1筒状部の上端につながっており、上端から下方に伸びる複数の切欠き部が周方向に形成された第4筒状部を一体にした外部構造体を製作し、
前記第2筒状部、前記第2筒状部の上端につながっている流路形成部、および前記切欠き部に嵌め込まれて前記第3筒状部の一部になる通路支持部および前記通路支持部につながる管状の通路形成部を有する複数の通路形成ブロックを一体にした内部構造体を製作し、
前記外部構造体に含まれる前記第1筒状部の内面および前記内部構造体に含まれる前記第2筒状部の外面を機械加工し、
前記外面を機械加工した前記第2筒状部を有する前記内部構造体を、軸方向において、前記内面を機械加工した前記第1筒状部を有する前記外部構造体内に挿入して、前記通路支持部を前記第4筒状部に形成された前記切欠き部に嵌め込み、さらに、前記第2筒状部を前記第1筒状部内まで挿入し、
その後、前記通路支持部を前記第4筒状部に溶接して前記通路支持部および前記第4筒状部を含む前記第3筒状部を形成することを特徴とするジェットポンプ用のノズル装置の製造方法。
【請求項2】
前記第1筒状部および前記第4筒状部を一体にした前記外部構造体を鋳造で製作し、
前記第2筒状部、前記流路形成部、および前記複数の通路形成ブロックを一体にした前記内部構造体を鋳造で製作する請求項1に記載のジェットポンプ用のノズル装置の製造方法。
【請求項3】
前記第1筒状部、前記第2筒状部、前記第4筒状部、前記流路形成部および前記複数の通路形成ブロックをそれぞれ鋳造にて製作し、
前記第1筒状部の上端に前記第4筒状部の下端を溶接して前記外部構造体を製作し、
前記第2筒状部の上端に前記流路形成部の下端を溶接し、前記複数の通路形成ブロックのそれぞれの前記通路形成部を前記流路形成部に溶接して前記内部構造体を製作する請求項1に記載のジェットポンプ用のノズル装置の製造方法。
【請求項4】
前記通路支持部の周辺部に形成された第1段付き部を、前記第4筒状部の、前記切欠き部に面する部分に形成された第2段付き部に対向させて、前記通路支持部を前記切欠き部に嵌め込む請求項1ないし3のいずれか1項に記載のジェットポンプ用のノズル装置の製造方法。
【請求項5】
ノズル部および吸引通路部を有し、
前記ノズル部は、第1筒状部、および前記第1筒状部の内側に配置されて前記第1筒状部との間に駆動流体が流れる環状の噴出流路を形成する第2筒状部を有し、環状の噴出口が前記噴出流路の出口に形成され、
前記吸引通路部は、前記第1筒状部の上端に設けられる第3筒状部と、前記第3筒状部内に配置されて前記第2筒状部の上端に設けられ、前記第3筒状部との間に前記噴出通路に連絡される環状の駆動流体流路を形成する流路形成部と、外部からの前記被駆動流体を導く吸引通路を内部に形成して前記ノズル装置の周方向に配置される管状の複数の通路形成部とを有し、それぞれの前記通路形成部は、前記駆動流体流路を横切って配置されて前記第2筒状部の内側に形成される内部領域に連絡される、ジェットポンプ用のノズル装置の製造方法において、
前記第1筒状部である外部構造体を製作し、
前記第2筒状部、前記第2筒状部の上端につながっている流路形成部、および前記複数の通路形成部により前記流路形成部につながっている前記第3筒状部を一体にした内部構造体を製作し、
前記外部構造体である前記第1筒状部の内面および前記内部構造体に含まれる前記第2筒状部の外面を機械加工し、
前記内部構造体の、前記外面を機械加工した前記第2筒状部を、前記内面を機械加工した前記第1筒状部である前記外部構造体内に挿入し、
その後、前記第1筒状部と前記内部構造体の前記第2筒状部に溶接することを特徴とするジェットポンプ用のノズル装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−167980(P2012−167980A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−28313(P2011−28313)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【出願人】(507250427)日立GEニュークリア・エナジー株式会社 (858)