説明

ジョブ管理装置、ジョブ管理方法及びジョブ管理システム

【課題】ユーザが個別に端末において環境変数を設定することなく、複数のライセンスサーバを使用することを可能にする。
【解決手段】接続されたライセンスサーバの動作状況とライセンスサーバにより管理されているライセンスの使用状況を監視し、ライセンスを問い合わせる先としてライセンスサーバを設定する際に必要な環境変数が記述されたライセンス設定ファイルを記憶し、接続された端末から送信されたジョブを受信したときに、ライセンスサーバの監視情報に基づき、受信されたジョブに対するライセンスの問い合わせ先として、動作している、使用可能なライセンスが残っているライセンスサーバを選択し、記憶されたライセンス設定ファイルを使用し、受信されたジョブに対するライセンスの問い合わせ先として、選択されたライセンスサーバを設定し、ライセンスの問い合わせ先が設定されたジョブを接続されたアプリケーションサーバに送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フローティングライセンスを取得したネットワーク上においてジョブの実行を管理するジョブ管理装置、ジョブ管理方法及びジョブ管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
アプリケーションソフトなどのツールのライセンス(使用権)をネットワークに対して発行する、フローティングライセンスと呼ばれるライセンス発行方法がある。この方法では、通常、ネットワークに対して、複数個のライセンスが発行され、そのネットワーク上において、ライセンスの発行されたツールを、ライセンスが発行された数の端末が同時に使用することが可能である。
【0003】
この方法によりライセンスを取得すれば、ネットワークに接続された端末すべてに対してのライセンスを取得する必要がなくなり、同時に使うと予想される端末数分のライセンスを取得すれば良いことになるため、ライセンスの有効利用が可能になる。
【0004】
通常、ネットワーク上において、ツールはアプリケーションサーバにインストールされており、ライセンスの管理はライセンスサーバが行う。このアプリケーションサーバの機能とライセンスサーバの機能を一つのサーバに持たせることも可能である。
【0005】
大規模なネットワークでは、ネットワーク上にライセンスサーバを複数台用意し、この複数台のライセンスサーバにより発行されたライセンスを管理することがある。例えば、特許文献1では、ライセンス情報の認証を行うことができる装置を複数台用意する方法が開示されている。
【0006】
ライセンスサーバが複数台用意されているとき、これまでは、個々の端末上で環境変数を設定することにより、どのライセンスサーバが管理しているライセンスを使用するのかを指定していた。
【0007】
環境変数を設定することにより、どのライセンスサーバを参照するかが指定されてしまうため、この指定されたライセンスサーバの管理しているライセンスがすべて使用されているときは、他のライセンスサーバにまだ使用されていないライセンスが残っている場合でも、この使用されていないライセンスを使用できないという問題があった。
【0008】
この問題を解決するために、例えば、特許文献2では、それぞれのライセンスサーバにおいて、ライセンスを、そのライセンスサーバを指定した端末だけが使用できる専有ライセンスと、ネットワーク上のすべての端末が使用できる共有ライセンスとに分けるという方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2007−317020号公報
【特許文献2】特開2003−323224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献2に開示された方法では、指定したライセンスサーバの専有ライセンスのすべてとネットワーク上の共有ライセンスのすべてが使用されているときに、指定したライセンスサーバとは別のライセンスサーバの専有ライセンスに使用されてないライセンスが存在しても使用できないという問題が残る。
【0011】
また、ライセンスサーバの指定するための環境変数設定をユーザが行わなくてはならないため、設定をミスすることにより、ライセンスサーバを参照できず、ツールを使用できない等の問題も残る。
【0012】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、ユーザが個別に端末において環境変数を設定することなく、複数のライセンスサーバを使用することができるジョブ管理装置、ジョブ管理方法及ぶジョブ管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記課題を解決するため、本発明におけるジョブ管理装置は、接続されたライセンスサーバの動作状況と前記接続されたライセンスサーバにより管理されているライセンスの使用状況を監視するライセンスサーバ監視手段と、前記ライセンスを問い合わせる先として前記接続されたライセンスサーバを設定する際に必要な環境変数が記述されたライセンス設定ファイルを記憶するライセンス設定ファイル記憶手段と、接続された端末から送信されたジョブを受信する第1の受信手段と、前記ライセンスサーバ監視手段による監視情報に基づき、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、動作している、使用可能なライセンスが残っている前記接続されたライセンスサーバを選択するライセンスサーバ選択手段と、前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、前記ライセンス選択手段により選択された前記接続されたライセンスサーバを設定する設定手段と、前記設定手段により前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを接続されたアプリケーションサーバに送信する第1の送信手段と、を有することを特徴とする。
【0014】
また、本発明におけるジョブ管理装置は、接続された端末から送信されたジョブを受信する第1の受信手段と、前記ライセンスを問い合わせる先として、接続されたライセンスサーバを設定する際に必要な環境変数が記述されたライセンス設定ファイルを記憶するライセンス設定ファイル記憶手段と、前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブの前記ライセンスの問い合わせ先として、前記接続されたライセンスサーバを設定する設定手段と、前記設定手段により前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを接続されたアプリケーションサーバに送信する第1の送信手段と、を有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明におけるジョブ管理方法は、接続されたライセンスサーバの動作状況と前記接続されたライセンスサーバにより管理されているライセンスの使用状況を監視するライセンスサーバ監視ステップと、前記ライセンスを問い合わせる先として前記接続されたライセンスサーバを設定する際に必要な環境変数が記述されたライセンス設定ファイルを記憶するライセンス設定ファイル記憶ステップと、接続された端末から送信されたジョブを受信する第1の受信ステップと、前記ライセンスサーバ監視ステップによる監視情報に基づき、前記第1の受信ステップにより受信された前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、動作している、使用可能なライセンスが残っている前記接続されたライセンスサーバを選択するライセンスサーバ選択ステップと、前記ライセンス設定ファイル記憶ステップにより記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記第1の受信ステップにより受信された前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、前記ライセンス選択ステップにより選択された前記接続されたライセンスサーバを設定する設定ステップと、前記設定ステップにより前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを接続されたアプリケーションサーバに送信する第1の送信ステップと、を有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明におけるジョブ管理方法は、接続された端末から送信されたジョブを受信する受信ステップと、前記ライセンスを問い合わせる先として、接続されたライセンスサーバを設定する際に必要な環境変数が記述されたライセンス設定ファイルを記憶するライセンス設定ファイル記憶ステップと、前記ライセンス設定ファイル記憶ステップにより記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記受信ステップにより受信された前記ジョブの前記ライセンスの問い合わせ先として、前記接続されたライセンスサーバを設定する設定ステップと、前記設定ステップにより前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを接続されたアプリケーションサーバに送信する送信ステップと、を有することを特徴とする。
【0017】
また、本発明におけるジョブ管理システムは、ジョブ管理装置と、接続された端末と、接続されたアプリケーションサーバと、接続されたライセンスサーバと、を有するジョブ管理システムであって、前記ジョブ管理装置は、前記接続されたライセンスサーバの動作状況と前記接続されたライセンスサーバにより管理されているライセンスの使用状況を監視するライセンスサーバ監視手段と、前記ライセンスを問い合わせる先として前記接続されたライセンスサーバを設定する際に必要な環境変数が記述されたライセンス設定ファイルを記憶するライセンス設定ファイル記憶手段と、前記接続された端末から送信されたジョブを受信する第1の受信手段と、前記ライセンスサーバ監視手段による監視情報に基づき、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、動作している、使用可能なライセンスが残っている前記接続されたライセンスサーバを選択するライセンスサーバ選択手段と、前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、前記ライセンス選択手段により選択された前記接続されたライセンスサーバを設定する設定手段と、前記設定手段により前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを前記接続されたアプリケーションサーバに送信する第1の送信手段と、を有し、前記接続された端末は、前記ジョブを前記ジョブ管理装置に送信する第2の送信手段を有し、前記接続されたアプリケーションサーバは、前記ジョブ管理装置により送信された、前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを受信する第2の受信手段と、前記第2の受信手段により前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを受信したときに、前記ライセンスの使用許可を問い合わせる情報を、前記第2の受信手段により受信した前記ジョブに設定された前記ライセンスの問い合わせ先である前記接続されたライセンスサーバに送信する第3の送信手段と、前記接続されたライセンスサーバから送信されたライセンス使用許可情報を受信する第3の受信手段と、前記ライセンス使用許可情報を前記第3の受信手段により受信したときに、前記受信手段により受信した前記ジョブを実行するジョブ実行手段と、を有し、前記接続されたライセンスサーバは、前記接続されたアプリケーションサーバから送信された前記ライセンスの使用許可を問い合わせる情報を受信する第4の受信手段と、前記ライセンスの使用許可を問い合わせる情報を前記第4の受信手段により受信したときに、前記ライセンスの使用状況を調査するライセンス使用状況調査手段と、前記ライセンス使用状況調査手段による調査の結果、使用可能な前記ライセンスが残っていることが判明したときに、前記ライセンス使用許可情報を前記接続されたアプリケーションサーバに送信する第4の送信手段と、を有することを特徴とする。
【0018】
また、本発明におけるジョブ管理システムは、ジョブ管理装置と、接続された端末と、接続されたアプリケーションサーバと、接続されたライセンスサーバと、を有するジョブ管理システムであって、前記ジョブ管理装置は、前記接続された端末から送信されたジョブを受信する第1の受信手段と、前記ライセンスを問い合わせる先として、前記接続されたライセンスサーバを設定する際に必要な環境変数が記述されたライセンス設定ファイルを記憶するライセンス設定ファイル記憶手段と、前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブの前記ライセンスの問い合わせ先として、前記接続されたライセンスサーバを設定する設定手段と、前記設定手段により前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを前記接続されたアプリケーションサーバに送信する第1の送信手段と、を有し、前記接続された端末は、前記ジョブを前記ジョブ管理装置に送信する第2の送信手段を有し、前記接続されたアプリケーションサーバは、前記ジョブ管理装置により送信された、前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを受信する第2の受信手段と、前記第2の受信手段により前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを受信したときに、前記ライセンスの使用許可を問い合わせる情報を、前記第2の受信手段により受信した前記ジョブに設定された前記ライセンスの問い合わせ先である前記接続されたライセンスサーバに送信する第3の送信手段と、前記接続されたライセンスサーバから送信されたライセンス使用許可情報を受信する第3の受信手段と、前記ライセンス使用許可情報を前記第3の受信手段により受信したときに、前記受信手段により受信した前記ジョブを実行するジョブ実行手段と、を有し、前記接続されたライセンスサーバは、前記接続されたアプリケーションサーバから送信された前記ライセンスの使用許可を問い合わせる情報を受信する第4の受信手段と、前記ライセンスの使用許可を問い合わせる情報を前記第4の受信手段により受信したときに、前記ライセンスの使用状況を調査するライセンス使用状況調査手段と、前記ライセンス使用状況調査手段による調査の結果、使用可能な前記ライセンスが残っていることが判明したときに、前記ライセンス使用許可情報を前記接続されたアプリケーションサーバに送信する第4の送信手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明により、ユーザが個別に端末において環境変数を設定することなく、複数のライセンスサーバを使用することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】フローティングライセンスを取得しているネットワークの構成の一例を示した図である。
【図2】フローティングライセンスを取得しているネットワークの構成での処理動作の一例を示した図である。
【図3】本発明の実施形態に係るジョブ管理装置を設置したネットワークの構成の一例を示した図である。
【図4】本発明の実施形態に係るジョブ管理装置の一例の構成と処理動作の一例を示した図である。
【図5】本発明の実施形態に係るジョブ管理装置の一例の構成と処理動作の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
次に、本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0022】
図1はフローティングライセンスを取得しているネットワークの構成の一例を示した図である。エリア1では、ネットワークに、ユーザが操作を行う端末11が数台接続されており、ツールがインストールされているアプリケーションサーバ12が1台、エリア1に割り当てられたライセンスを管理するライセンスサーバ13が1台接続されている。エリア2では、ネットワークに、ユーザが操作を行う端末21が数台接続されており、ツールがインストールされているアプリケーションサーバ22が1台、エリア1に割り当てられたライセンスを管理するライセンスサーバ23が1台接続されている。
【0023】
エリア1とエリア2は同一ネットワーク上にあり、エリア1とエリア2を含むネットワークに対して、ライセンスが複数個発行されている。この発行されているライセンスはライセンスサーバ12とライセンスサーバ22に数個ずつ割り当てられ、管理されている。
ライセンスサーバは割り当てられている数以上のライセンスが同時に使用されないように管理している。
【0024】
ここで、それぞれのエリアでアプリケーションサーバは数台ずつあっても良い。また、すべての端末11、21にツールをインストールし、アプリケーションサーバとして機能させても良いし、一部の端末11、21だけにツールをインストールすることにし、インストールされた端末11、21をアプリケーションサーバとして機能させても良い。
【0025】
それぞれのエリアで、端末11、21のうちの1台をライセンスサーバ13、23にした構成でも良い。また、アプリケーションサーバ11の機能とライセンスサーバ13の機能を一つの装置に備えるようにしても良い。ネットワーク上の装置の構成は他にもいろいろと考えることができる。
【0026】
図1に示した構成のときの、通常の処理動作を図1と図2を参照しながら説明する。エリア1にある端末11のうちの一台からユーザがジョブ41をアプリケーションサーバ12に送った場合を考える。ジョブとしては、いろいろと考えられる。例えば、アプリケーションサーバにインストールされたツールを使い、数値計算を行うようなものでも良いし、ネットワーク上に接続されたプリンタから印刷を実行するようなものでも良い。
【0027】
例えば、ジョブ41はアプリケーションサーバ12にインストールされたツールを使うジョブであるとする。まず、アプリケーションサーバ12は、端末11から送信されたジョブ41を受信すると、受信したジョブ41を、アプリケーションサーバ12が備えているジョブ管理手段14により記憶し、他の端末11から送られたジョブ42、43とともに実行順序の管理する。ジョブ41がジョブ42、43より先の時間に送られてきたものであるならば、ジョブ41はジョブ42、43より先に実行される。このように、データを先入れ先出しのリスト構造で記憶するものをキューと呼ぶ。ジョブ管理の仕方としては、他にもいろいろと考えられる。例えば、ジョブを送る際に重要度なども一緒に設定しておき、同じ時間に管理されるジョブのうち、重要度が一番高いものから優先的に実行されるようにするようにしても良い。ジョブ管理手段14は、図2のように、アプリケーションサーバ12が備えていても良いし、ネットワーク上の他の装置が備えていても良いし、ジョブ管理手段14だけを備えた装置をネットワーク上に設置しても良い。
【0028】
アプリケーションサーバ12において、ジョブ41の実行の順番が回ってきて、ジョブ41を実行するのに必要なだけのリソースが使える状態になると、アプリケーションサーバ12は、ライセンスサーバ13にまだ使用できるライセンスが残っているのかどうかを問い合わせる。残っているライセンスがあれば、ライセンスサーバ13からライセンスの使用許可がでて、ジョブ41が実行される。残っているライセンスがなければ、ライセンスに空きがでるまでジョブ41の実行は待たされる。例えば、ジョブ41がCPUを2個、メモリが2GB必要なジョブであるならば、アプリケーションサーバにおいて、CPUが2個空き、メモリが2GB空いたときに、アプリケーションサーバは、ジョブ41を実行するのに必要なだけのリソースが使える状態になったと判断し、ライセンスサーバに対して、ライセンスの空き状況が問い合わせる。
【0029】
通常、このジョブ実行時にライセンスの使用状況を問い合わせるライセンスサーバは、個々の端末において環境変数を設定することにより指定されている。図1の例では、エリア1にある端末11はライセンスサーバ12にライセンスの使用状況を問い合わせることになっていて、エリア2にある端末21はライセンスサーバ22にライセンスの使用状況を問い合わせることになっていることにする。このとき、ライセンス12のライセンスがすべて使用されていると、ライセンス22にまだ使用されていないライセンスが残っていても、エリア1の端末11から送られたジョブ41はライセンスサーバ12のライセンスに空きがでるまで実行ができない。つまり、使用されていないライセンスが、ネットワーク上にあるにもかかわらず、使用できないということが起こる。通常使われている、このような構成では、発行されたライセンスが有効に利用できていない。
【0030】
どうしてもジョブ41をすぐに実行したい場合には、新たに端末11の環境変数を設定しなおし、ライセンスサーバ22に問い合わせるようにすれば良いが、これはかなり非効率である。
【0031】
そこで、本発明の実施形態として、例えば、図3のような構成にする。図3の構成は、図1の構成に新たにジョブ管理装置15を加えたものである。このジョブ管理装置15の機能は端末11、アプリケーションサーバ12等の他の装置に備えさせても良いし、図3のように、独立の装置にしても良い。
【0032】
本発明に係るジョブ管理装置15は、図4に示すように、例えば、ジョブ管理部151と、設定部152と、ジョブスケジュール部153と、ライセンスサーバ監視部154と、ライセンス設定ファイル記憶部155を備えている。
【0033】
ジョブ管理部151は、端末11から送られたジョブを記憶し、ジョブの実行順序を管理する。つまり、ジョブ管理部151は、ジョブを記憶するジョブ記憶手段、ジョブの実行順序を管理する実行順序管理手段として機能する。
【0034】
ライセンスサーバ監視部154は、ネットワーク上にあるすべてのライセンスサーバ13、23を監視している。それぞれのライセンスサーバを監視し、電源が入っているのかどうか、正常に動作しているのかどうか、ライセンスの使用状況はどのようになっているかなどを調べる。つまり、ライセンスサーバ監視部154は、それぞれのライセンスサーバの動作状況、それぞれのライセンスサーバの管理するライセンスの使用状況を監視するライセンスサーバ監視手段として機能する。
【0035】
ライセンスの使用状況は、通常、ライセンスサーバ上のライセンスデーモンに問い合わせることにより監視する。また、ライセンスの動作状況は、この問い合わせの返答の有無により監視することができる。
【0036】
ライセンス設定ファイル記憶部155には、ライセンス設定ファイルが記憶されている。ライセンス設定ファイルは事前に用意されており、ライセンス設定記憶部155に記憶させておく。ライセンス設定ファイルは、例えば、アプリケーションサーバごとに用意しおき、ライセンスサーバをそのアプリケーションサーバに距離的に近い順に並べた情報やそれぞれのライセンスサーバにライセンスを要求するときに必要な環境変数などが記載しておく。このライセンス設定ファイルの用意の仕方としては、いろいろな方法が考えられる。例えば、それぞれのライセンスサーバごとに用意しておき、それぞれのライセンスサーバにライセンスを要求するときに必要な環境変数や、アプリケーションサーバをそのライセンスサーバに距離的に近い順に並べた情報などが記載しておくようにしても良い。つまり、ライセンス設定ファイル部155は、ライセンス設定ファイルを記憶するライセンス設定ファイル記憶手段として機能する。図3では、例えば、ライセンスサーバ13がアプリケーションサーバ12に一番近く、ライセンスサーバ23がアプリケーションサーバ22に一番近いとする。
【0037】
ジョブスケジュール部153は、ジョブ管理部151で実行順序が最初になっているジョブが必要とするリソースを確認し、必要なリソースを確保できるアプリケーションサーバを探し出し、ジョブを実行するアプリケーションサーバを選択する。そして、選択されたアプリケーションサーバに適したライセンス設定ファイルをライセンス設定ファイル記憶部155から読み出す。読み出されたライセンス設定ファイルの情報とライセンスサーバ監視部154からの情報により、正常に可動しており、使用可能なライセンスが残っているライセンスサーバのうち、ジョブを実行するアプリケーションサーバに一番近いライセンスサーバを選択する。つまり、ライセンススケジュール部153は、ジョブの必要とするリソースを確認するリソース確認手段と、ジョブの必要とするリソースが残っているアプリケーションサーバを検索するアプリケーションサーバ検索手段として機能する。また、ライセンススケジュール部153は、ジョブを実行するときにライセンスを問い合わせるライセンスサーバを選択するライセンスサーバ選択手段としても機能する。
【0038】
ジョブスケジュール部153におけるアプリケーションサーバの選択の仕方としては、いろいろな方法が考えられる。例えば、ジョブを実行可能なリソースの空きのあるアプリケーションサーバのうち、ジョブ管理装置に距離的に一番近いアプリケーションサーバを選択する方法がある。また、ジョブを実行可能なリソースの空きのあるアプリケーションサーバのうち、一番空いているリソースが大きいアプリケーションサーバ、つまり、ジョブスケジュール部が検索した時点で、一番負荷が少ないアプリケーションサーバを選択するという方法も考えられる。
【0039】
設定部152は、ジョブスケジュール部により選択されたアプリケーションサーバを、ジョブ管理部151で実行順序が最初になっているジョブを実行するアプリケーションサーバと設定し、ジョブスケジュール部により選択されたライセンスサーバを、ライセンスを問い合わせるライセンスサーバと設定をする。そして、設定されたアプリケーションサーバにジョブを送る。つまり、設定部152は、ジョブにライセンスの問い合わせ先となるライセンスサーバを設定する設定手段として機能する。
【0040】
本発明の実施形態における処理動作の一例を、図3と図4を参照しながら説明する。エリア1にある端末11のうちの一台からユーザによりジョブ51がジョブ管理装置15に送られる。ジョブ管理装置15は、受信したジョブ51を記憶し、ジョブ管理部151により、ジョブ51を実行する順番を決める。図4では、例えば、ジョブ管理装置15には3つのジョブが送られており、実行順序としては、ジョブ51、ジョブ52、ジョブ53の順である場合の例を示している。
【0041】
ジョブ51が実行される順番になると、ジョブスケジュール部153がジョブ51を実行するのに必要なリソースを確認し、ジョブ51を実行するのに必要なリソースが残っているアプリケーションサーバと、使用可能なライセンスが残っているライセンスサーバを選択する。
【0042】
例えば、ジョブ51がCPUを3個、メモリを2GB必要なジョブであるとする。アプリケーションサーバ12にCPUが4個空いており、メモリが8GB空いていて、アプリケーションサーバ22にCPUが2個空いており、メモリが10GB空いている場合、ジョブ51を実行するアプリケーションサーバとして、アプリケーションサーバ12が選択される。
【0043】
アプリケーションサーバとして、アプリケーションサーバ12が選択されたとすると、一番近くのライセンスサーバはライセンスサーバ13である。このとき、例えば、ライセンスサーバ13のライセンスがすべて使用中である場合は、ジョブスケジュール部153は、まだ使用可能なライセンスの残っているライセンスサーバ23を選択する。
【0044】
ジョブスケジュール部において、アプリケーションサーバ12とライセンスサーバ23が選択されたとすると、設定部152は、使用するライセンスサーバとして、ジョブスケジュール部153で選択されたライセンスサーバ23を設定し、ジョブ51をアプリケーションサーバ12に送る。
【0045】
アプリケーションサーバ12はジョブ51を受信し、受信したジョブ51に設定されているライセンスの問い合わせ先であるライセンスサーバ23に問い合わせる。使用可能なライセンスがあれば、ライセンスサーバ23の管理しているライセンスを1つ使用状態にし、ライセンスサーバ23からライセンスの使用許可を得て、ジョブ51を実行する。例えば、この例では、アプリケーションサーバ12のCPUを3個と、メモリを2GBと、ライセンスサーバ23の管理しているライセンスとを使い、ジョブ51が実行される。ジョブ51が終了すると、使用されていたCPUとメモリは開放され、ライセンスも他のジョブによる使用が可能になる。
【0046】
このように、端末11において使用するライセンスサーバを指定するのではなく、ジョブ管理装置15において、動作状況、使用状況などに基づき、ライセンスサーバが指定されるようにすることにより、取得したライセンスを有効に使用できるようになる。
【0047】
ジョブ管理装置15を含めたネットワークの構成としては、いろいろなものが考えられる。例えば、図3のように、一つのエリアにだけにジョブ管理装置を設置し、そのエリアからだけこのジョブ管理装置を使用できるようにしても良いし、すべてのエリアからこのジョブ管理装置を使用できるようにしても良い。または、すべてのエリアにジョブ管理装置を1台づつ設置しても良い。
【0048】
また、ジョブ管理装置を設置し、ジョブ管理装置が使用できるエリアにおいても、ジョブ管理装置にジョブを送るだけでなく、直接にアプリケーションサーバにジョブを送れるようにし、ユーザがどちらの方法を取るかを選択できるようにしても良い。
【0049】
図5に示すように、ライセンスサーバが1台である場合にも、本発明の実施形態に係るジョブ管理装置を設置しても良い。このようにすることにより、端末において、環境変数を設定することなく、ライセンスサーバを使用できるようになる。端末を使用するユーザは環境変数などの設定に慣れていない場合も多く、環境変数設定がうまくいかず、ライセンスを使用できないなどの問題もあったが、本発明の実施形態に係るジョブ管理装置を使用することにより、この問題を回避できる。また、端末を増やすごとに環境変数を設定するという手間も省くことができる。また、新たなツールをアプリケーションサーバにインストールし、ライセンスをライセンスサーバに管理させるときも、個々の端末で設定することなく、アプリケーションサーバにライセンス設定ファイルを記憶させておくだけで、すべての端末が新たなツールを使用できるようになる。また、ライセンスサーバに対するアクセル方法がツールのベンダ毎に異なる場合でも、このライセンス設定ファイルを用意することにより、ユーザは気にすることなく、それぞれのツールを使用することができる。
【0050】
ライセンスサーバが1台であるときは、ライセンスサーバ監視部154は必要ないので、ジョブ管理部151と、設定部152と、ジョブスケジュール部153と、ライセンス設定ファイル記憶部155により構成されるジョブ管理装置を設置しても良い。
【0051】
本発明に係るジョブ管理装置を使用することにより、個々の端末において、環境変数を設定することなく、適切なライセンスサーバが選択され、適切な環境変数が設定される。また、ジョブの必要に応じてフレキシブルにライセンス及びアプリケーションサーバのリソースを確保できる。これにより、ライセンスとアプリケーションサーバの稼動率を上げることが可能になり、単位時間あたりに、より多くのジョブを実行できるようになる。
【0052】
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範囲な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更が可能である。
【0053】
また、本発明におけるジョブ管理装置は、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブを実行するのに必要なリソースを確認するリソース確認手段と、前記接続されたアプリケーションサーバのうちから前記リソース確認手段により確認された必要なリソースが残っている前記接続されたアプリケーションサーバを検索するアプリケーションサーバ検索手段と、を有し、前記第1の送信手段は、前記設定手段により前記ライセンスの問合せ先が設定された前期ジョブを前記アプリケーションサーバ検索手段により検索された前記接続されたアプリケーションサーバに送信するようにしても良い。
【0054】
また、本発明におけるジョブ管理装置は、前記第1の受信手段により複数の前記接続された端末から受信した複数のジョブを記憶するジョブ記憶手段と、前記ジョブ記憶手段により記憶された前記複数のジョブの実行順序を管理する実行順序管理手段と、を有し、前記リソース確認手段は、前記実行順序管理手段による管理の結果、前記ジョブ記憶手段により記憶された前記複数のジョブのうち、実行順序が最初である前記ジョブを実行するのに必要なリソースを確認し、前記設定手段は、前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記実行順序管理手段による管理の結果、前記ジョブ記憶手段により記憶された前記複数のジョブのうち、実行順序が最初である前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、前記ライセンス選択手段により選択された前記接続されたライセンスサーバを設定するようにしても良い。
【0055】
また、本発明におけるジョブ管理装置は、前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶されている前記ライセンス設定ファイルは、前記接続されたアプリケーションサーバそれぞれからの距離が近い順に前記接続されたライセンスサーバが並べられたリストが記述されており、前記ライセンスサーバ選択手段は、前期ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルと前記ライセンスサーバ監視手段による監視情報とに基づき、動作している、使用可能な前記ライセンスが残っている前記接続されたライセンスサーバのうち、前記アプリケーションサーバ検索手段により検索された前期接続されたアプリケーションサーバからの距離が一番近い前期接続されたライセンスサーバを選択するようにしても良い。
【0056】
また、本発明におけるジョブ管理方法は、前記第1の受信ステップにより受信された前記ジョブを実行するのに必要なリソースを確認するリソース確認ステップと、前記接続されたアプリケーションサーバのうちから前記リソース確認ステップにより確認された必要なリソースが残っている前記接続されたアプリケーションサーバを検索するアプリケーションサーバ検索ステップと、を有し、前記第1の送信ステップは、前記設定ステップにより前記ライセンスの問合せ先が設定された前期ジョブを前記アプリケーションサーバ検索ステップにより検索された前記接続されたアプリケーションサーバに送信するようにしても良い。
【0057】
また、本発明におけるジョブ管理方法は、前記第1の受信ステップにより複数の前記接続された端末から受信した複数のジョブを記憶するジョブ記憶ステップと、前記ジョブ記憶ステップにより記憶された前記複数のジョブの実行順序を管理する実行順序管理ステップと、を有し、前記リソース確認ステップは、前記実行順序管理ステップによる管理の結果、前記ジョブ記憶ステップにより記憶された前記複数のジョブのうち、実行順序が最初である前記ジョブを実行するのに必要なリソースを確認し、前記設定ステップは、前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記実行順序管理ステップによる管理の結果、前記ジョブ記憶ステップにより記憶された前記複数のジョブのうち、実行順序が最初である前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、前記ライセンス選択ステップにより選択された前記接続されたライセンスサーバを設定するようにしても良い。
【0058】
また、本発明におけるジョブ管理方法は、前記ライセンス設定ファイル記憶ステップにより記憶されている前記ライセンス設定ファイルは、前記接続されたアプリケーションサーバそれぞれからの距離が近い順に前記接続されたライセンスサーバが並べられたリストが記述されており、前記ライセンスサーバ選択ステップは、前期ライセンス設定ファイル記憶ステップにより記憶された前記ライセンス設定ファイルと前記ライセンスサーバ監視ステップによる監視情報とに基づき、動作している、使用可能な前記ライセンスが残っている前記接続されたライセンスサーバのうち、前記アプリケーションサーバ検索ステップにより検索された前期接続されたアプリケーションサーバからの距離が一番近い前期接続されたライセンスサーバを選択するようにしても良い。
【0059】
また、本発明におけるジョブ管理システムは、前記ジョブ管理装置は、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブを実行するのに必要なリソースを確認するリソース確認手段と、前記接続されたアプリケーションサーバのうちから前記リソース確認手段により確認された必要なリソースが残っている前記接続されたアプリケーションサーバを検索するアプリケーションサーバ検索手段と、を有し、前記第1の送信手段は、前記設定手段により前記ライセンスの問合せ先が設定された前期ジョブを前記アプリケーションサーバ検索手段により検索された前記接続されたアプリケーションサーバに送信するようにしても良い。
【0060】
また、本発明におけるジョブ管理システムは、前記ジョブ管理装置は、前記第1の受信手段により複数の前記接続された端末から受信した複数のジョブを記憶するジョブ記憶手段と、前記ジョブ記憶手段により記憶された前記複数のジョブの実行順序を管理する実行順序管理手段と、を有し、前記リソース確認手段は、前記実行順序管理手段による管理の結果、前記ジョブ記憶手段により記憶された前記複数のジョブのうち、実行順序が最初である前記ジョブを実行するのに必要なリソースを確認し、前記設定手段は、前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記実行順序管理手段による管理の結果、前記ジョブ記憶手段により記憶された前記複数のジョブのうち、実行順序が最初である前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、前記ライセンス選択手段により選択された前記接続されたライセンスサーバを設定するようにしても良い。
【0061】
また、本発明におけるジョブ管理システムは、前記ジョブ管理装置は、前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶されている前記ライセンス設定ファイルは、前記接続されたアプリケーションサーバそれぞれからの距離が近い順に前記接続されたライセンスサーバが並べられたリストが記述されており、前記ライセンスサーバ選択手段は、前期ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルと前記ライセンスサーバ監視手段による監視情報とに基づき、動作している、使用可能な前記ライセンスが残っている前記接続されたライセンスサーバのうち、前記アプリケーションサーバ検索手段により検索された前期接続されたアプリケーションサーバからの距離が一番近い前期接続されたライセンスサーバを選択するようにしても良い。
【符号の説明】
【0062】
1 エリア
11 端末
12 アプリケーションサーバ
13 ライセンスサーバ
14 ジョブ管理手段
15 ジョブ管理装置
151 ジョブ管理部
152 設定部
153 ジョブスケジュール部
154 ライセンスサーバ監視部
155 ライセンス設定ファイル記憶部
2 エリア
21 端末
22 アプリケーションサーバ
23 ライセンスサーバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続されたライセンスサーバの動作状況と前記接続されたライセンスサーバにより管理されているライセンスの使用状況を監視するライセンスサーバ監視手段と、
前記ライセンスを問い合わせる先として前記接続されたライセンスサーバを設定する際に必要な環境変数が記述されたライセンス設定ファイルを記憶するライセンス設定ファイル記憶手段と、
接続された端末から送信されたジョブを受信する第1の受信手段と、
前記ライセンスサーバ監視手段による監視情報に基づき、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、動作している、使用可能なライセンスが残っている前記接続されたライセンスサーバを選択するライセンスサーバ選択手段と、
前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、前記ライセンス選択手段により選択された前記接続されたライセンスサーバを設定する設定手段と、
前記設定手段により前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを接続されたアプリケーションサーバに送信する第1の送信手段と、を有することを特徴とするジョブ管理装置。
【請求項2】
前記第1の受信手段により受信された前記ジョブを実行するのに必要なリソースを確認するリソース確認手段と、
前記接続されたアプリケーションサーバのうちから前記リソース確認手段により確認された必要なリソースが残っている前記接続されたアプリケーションサーバを検索するアプリケーションサーバ検索手段と、を有し、
前記第1の送信手段は、前記設定手段により前記ライセンスの問合せ先が設定された前期ジョブを前記アプリケーションサーバ検索手段により検索された前記接続されたアプリケーションサーバに送信することを特徴とする請求項1に記載のジョブ管理装置。
【請求項3】
前記第1の受信手段により複数の前記接続された端末から受信した複数のジョブを記憶するジョブ記憶手段と、
前記ジョブ記憶手段により記憶された前記複数のジョブの実行順序を管理する実行順序管理手段と、を有し、
前記リソース確認手段は、前記実行順序管理手段による管理の結果、前記ジョブ記憶手段により記憶された前記複数のジョブのうち、実行順序が最初である前記ジョブを実行するのに必要なリソースを確認し、
前記設定手段は、前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記実行順序管理手段による管理の結果、前記ジョブ記憶手段により記憶された前記複数のジョブのうち、実行順序が最初である前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、前記ライセンス選択手段により選択された前記接続されたライセンスサーバを設定することを特徴とする請求項1または2に記載のジョブ管理装置。
【請求項4】
前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶されている前記ライセンス設定ファイルは、前記接続されたアプリケーションサーバそれぞれからの距離が近い順に前記接続されたライセンスサーバが並べられたリストが記述されており、
前記ライセンスサーバ選択手段は、前期ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルと前記ライセンスサーバ監視手段による監視情報とに基づき、動作している、使用可能な前記ライセンスが残っている前記接続されたライセンスサーバのうち、前記アプリケーションサーバ検索手段により検索された前期接続されたアプリケーションサーバからの距離が一番近い前期接続されたライセンスサーバを選択することを特徴とする請求項2または3に記載のジョブ管理装置。
【請求項5】
接続された端末から送信されたジョブを受信する第1の受信手段と、
前記ライセンスを問い合わせる先として、接続されたライセンスサーバを設定する際に必要な環境変数が記述されたライセンス設定ファイルを記憶するライセンス設定ファイル記憶手段と、
前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブの前記ライセンスの問い合わせ先として、前記接続されたライセンスサーバを設定する設定手段と、
前記設定手段により前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを接続されたアプリケーションサーバに送信する第1の送信手段と、を有することを特徴とするジョブ管理装置。
【請求項6】
接続されたライセンスサーバの動作状況と前記接続されたライセンスサーバにより管理されているライセンスの使用状況を監視するライセンスサーバ監視ステップと、
前記ライセンスを問い合わせる先として前記接続されたライセンスサーバを設定する際に必要な環境変数が記述されたライセンス設定ファイルを記憶するライセンス設定ファイル記憶ステップと、
接続された端末から送信されたジョブを受信する第1の受信ステップと、
前記ライセンスサーバ監視ステップによる監視情報に基づき、前記第1の受信ステップにより受信された前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、動作している、使用可能なライセンスが残っている前記接続されたライセンスサーバを選択するライセンスサーバ選択ステップと、
前記ライセンス設定ファイル記憶ステップにより記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記第1の受信ステップにより受信された前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、前記ライセンス選択ステップにより選択された前記接続されたライセンスサーバを設定する設定ステップと、
前記設定ステップにより前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを接続されたアプリケーションサーバに送信する第1の送信ステップと、を有することを特徴とするジョブ管理方法。
【請求項7】
前記第1の受信ステップにより受信された前記ジョブを実行するのに必要なリソースを確認するリソース確認ステップと、
前記接続されたアプリケーションサーバのうちから前記リソース確認ステップにより確認された必要なリソースが残っている前記接続されたアプリケーションサーバを検索するアプリケーションサーバ検索ステップと、を有し、
前記第1の送信ステップは、前記設定ステップにより前記ライセンスの問合せ先が設定された前期ジョブを前記アプリケーションサーバ検索ステップにより検索された前記接続されたアプリケーションサーバに送信することを特徴とする請求項6に記載のジョブ管理方法。
【請求項8】
前記第1の受信ステップにより複数の前記接続された端末から受信した複数のジョブを記憶するジョブ記憶ステップと、
前記ジョブ記憶ステップにより記憶された前記複数のジョブの実行順序を管理する実行順序管理ステップと、を有し、
前記リソース確認ステップは、前記実行順序管理ステップによる管理の結果、前記ジョブ記憶ステップにより記憶された前記複数のジョブのうち、実行順序が最初である前記ジョブを実行するのに必要なリソースを確認し、
前記設定ステップは、前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記実行順序管理ステップによる管理の結果、前記ジョブ記憶ステップにより記憶された前記複数のジョブのうち、実行順序が最初である前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、前記ライセンス選択ステップにより選択された前記接続されたライセンスサーバを設定することを特徴とする請求項7または8に記載のジョブ管理方法。
【請求項9】
前記ライセンス設定ファイル記憶ステップにより記憶されている前記ライセンス設定ファイルは、前記接続されたアプリケーションサーバそれぞれからの距離が近い順に前記接続されたライセンスサーバが並べられたリストが記述されており、
前記ライセンスサーバ選択ステップは、前期ライセンス設定ファイル記憶ステップにより記憶された前記ライセンス設定ファイルと前記ライセンスサーバ監視ステップによる監視情報とに基づき、動作している、使用可能な前記ライセンスが残っている前記接続されたライセンスサーバのうち、前記アプリケーションサーバ検索ステップにより検索された前期接続されたアプリケーションサーバからの距離が一番近い前期接続されたライセンスサーバを選択することを特徴とする請求項7または8に記載のジョブ管理方法。
【請求項10】
接続された端末から送信されたジョブを受信する受信ステップと、
前記ライセンスを問い合わせる先として、接続されたライセンスサーバを設定する際に必要な環境変数が記述されたライセンス設定ファイルを記憶するライセンス設定ファイル記憶ステップと、
前記ライセンス設定ファイル記憶ステップにより記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記受信ステップにより受信された前記ジョブの前記ライセンスの問い合わせ先として、前記接続されたライセンスサーバを設定する設定ステップと、
前記設定ステップにより前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを接続されたアプリケーションサーバに送信する送信ステップと、を有することを特徴とするジョブ管理方法。
【請求項11】
ジョブ管理装置と、接続された端末と、接続されたアプリケーションサーバと、接続されたライセンスサーバと、を有するジョブ管理システムであって、
前記ジョブ管理装置は、前記接続されたライセンスサーバの動作状況と前記接続されたライセンスサーバにより管理されているライセンスの使用状況を監視するライセンスサーバ監視手段と、
前記ライセンスを問い合わせる先として前記接続されたライセンスサーバを設定する際に必要な環境変数が記述されたライセンス設定ファイルを記憶するライセンス設定ファイル記憶手段と、
前記接続された端末から送信されたジョブを受信する第1の受信手段と、
前記ライセンスサーバ監視手段による監視情報に基づき、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、動作している、使用可能なライセンスが残っている前記接続されたライセンスサーバを選択するライセンスサーバ選択手段と、
前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、前記ライセンス選択手段により選択された前記接続されたライセンスサーバを設定する設定手段と、
前記設定手段により前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを前記接続されたアプリケーションサーバに送信する第1の送信手段と、を有し、
前記接続された端末は、前記ジョブを前記ジョブ管理装置に送信する第2の送信手段を有し、
前記接続されたアプリケーションサーバは、前記ジョブ管理装置により送信された、前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを受信する第2の受信手段と、
前記第2の受信手段により前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを受信したときに、前記ライセンスの使用許可を問い合わせる情報を、前記第2の受信手段により受信した前記ジョブに設定された前記ライセンスの問い合わせ先である前記接続されたライセンスサーバに送信する第3の送信手段と、
前記接続されたライセンスサーバから送信されたライセンス使用許可情報を受信する第3の受信手段と、
前記ライセンス使用許可情報を前記第3の受信手段により受信したときに、前記受信手段により受信した前記ジョブを実行するジョブ実行手段と、を有し、
前記接続されたライセンスサーバは、前記接続されたアプリケーションサーバから送信された前記ライセンスの使用許可を問い合わせる情報を受信する第4の受信手段と、
前記ライセンスの使用許可を問い合わせる情報を前記第4の受信手段により受信したときに、前記ライセンスの使用状況を調査するライセンス使用状況調査手段と、
前記ライセンス使用状況調査手段による調査の結果、使用可能な前記ライセンスが残っていることが判明したときに、前記ライセンス使用許可情報を前記接続されたアプリケーションサーバに送信する第4の送信手段と、を有することを特徴とするジョブ管理システム。
【請求項12】
前記ジョブ管理装置は、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブを実行するのに必要なリソースを確認するリソース確認手段と、
前記接続されたアプリケーションサーバのうちから前記リソース確認手段により確認された必要なリソースが残っている前記接続されたアプリケーションサーバを検索するアプリケーションサーバ検索手段と、を有し、
前記第1の送信手段は、前記設定手段により前記ライセンスの問合せ先が設定された前期ジョブを前記アプリケーションサーバ検索手段により検索された前記接続されたアプリケーションサーバに送信することを特徴とする請求項11に記載のジョブ管理システム。
【請求項13】
前記ジョブ管理装置は、前記第1の受信手段により複数の前記接続された端末から受信した複数のジョブを記憶するジョブ記憶手段と、
前記ジョブ記憶手段により記憶された前記複数のジョブの実行順序を管理する実行順序管理手段と、を有し、
前記リソース確認手段は、前記実行順序管理手段による管理の結果、前記ジョブ記憶手段により記憶された前記複数のジョブのうち、実行順序が最初である前記ジョブを実行するのに必要なリソースを確認し、
前記設定手段は、前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記実行順序管理手段による管理の結果、前記ジョブ記憶手段により記憶された前記複数のジョブのうち、実行順序が最初である前記ジョブに対する前記ライセンスの問い合わせ先として、前記ライセンス選択手段により選択された前記接続されたライセンスサーバを設定することを特徴とする請求項11または12に記載のジョブ管理システム。
【請求項14】
前記ジョブ管理装置は、前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶されている前記ライセンス設定ファイルは、前記接続されたアプリケーションサーバそれぞれからの距離が近い順に前記接続されたライセンスサーバが並べられたリストが記述されており、
前記ライセンスサーバ選択手段は、前期ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルと前記ライセンスサーバ監視手段による監視情報とに基づき、動作している、使用可能な前記ライセンスが残っている前記接続されたライセンスサーバのうち、前記アプリケーションサーバ検索手段により検索された前期接続されたアプリケーションサーバからの距離が一番近い前期接続されたライセンスサーバを選択することを特徴とする請求項12または13に記載のジョブ管理システム。
【請求項15】
ジョブ管理装置と、接続された端末と、接続されたアプリケーションサーバと、接続されたライセンスサーバと、を有するジョブ管理システムであって、
前記ジョブ管理装置は、前記接続された端末から送信されたジョブを受信する第1の受信手段と、
前記ライセンスを問い合わせる先として、前記接続されたライセンスサーバを設定する際に必要な環境変数が記述されたライセンス設定ファイルを記憶するライセンス設定ファイル記憶手段と、
前記ライセンス設定ファイル記憶手段により記憶された前記ライセンス設定ファイルを使用し、前記第1の受信手段により受信された前記ジョブの前記ライセンスの問い合わせ先として、前記接続されたライセンスサーバを設定する設定手段と、
前記設定手段により前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを前記接続されたアプリケーションサーバに送信する第1の送信手段と、を有し、
前記接続された端末は、前記ジョブを前記ジョブ管理装置に送信する第2の送信手段を有し、
前記接続されたアプリケーションサーバは、前記ジョブ管理装置により送信された、前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを受信する第2の受信手段と、
前記第2の受信手段により前記ライセンスの問い合わせ先が設定された前記ジョブを受信したときに、前記ライセンスの使用許可を問い合わせる情報を、前記第2の受信手段により受信した前記ジョブに設定された前記ライセンスの問い合わせ先である前記接続されたライセンスサーバに送信する第3の送信手段と、
前記接続されたライセンスサーバから送信されたライセンス使用許可情報を受信する第3の受信手段と、
前記ライセンス使用許可情報を前記第3の受信手段により受信したときに、前記受信手段により受信した前記ジョブを実行するジョブ実行手段と、を有し、
前記接続されたライセンスサーバは、前記接続されたアプリケーションサーバから送信された前記ライセンスの使用許可を問い合わせる情報を受信する第4の受信手段と、
前記ライセンスの使用許可を問い合わせる情報を前記第4の受信手段により受信したときに、前記ライセンスの使用状況を調査するライセンス使用状況調査手段と、
前記ライセンス使用状況調査手段による調査の結果、使用可能な前記ライセンスが残っていることが判明したときに、前記ライセンス使用許可情報を前記接続されたアプリケーションサーバに送信する第4の送信手段と、を有することを特徴とするジョブ管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−198312(P2010−198312A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−42321(P2009−42321)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】