説明

ジョブ運用管理システム、ジョブ運用管理方法及びジョブ運用管理プログラム

【課題】複数のジョブが混在するバッチ処理において、バッチ処理に伴う事前準備を営業日に実施できるように確定スケジュールのスケジュール日を設定するためのジョブ運用管理システム、ジョブ運用管理方法及びジョブ運用管理プログラムを提供する。
【解決手段】ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、ネットワークマスタデータ、スケジュールマスタデータを用いて基準日を算出する。この基準日が休業日に該当する場合には、基準日を移動させる。更に、この基準日に基づいて、営業日において準備ネットワークを実行する準備日を設定する。そして、この準備日において、準備ネットワークにより、準備対象日における本番ネットワークの予約ファイルを生成し、予約ファイルデータ記憶部DB9の日別フォルダに格納する。そして、本番日において、予約ファイルを用いてキューイングして本番ネットワークを実行する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ジョブを実行するバッチ処理に伴う事前準備のスケジュール日を設定するためのジョブ運用管理システム、方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、コンピュータシステムにおけるバッチ処理においては、予め実行する複数のジョブ、あるいはジョブの複数の組み合わせからなるジョブネットワーク(以下、ネットワークと呼ぶ)の先行後続関係を登録し、この先行後続関係に基づいてスケジューリングが行われている。
【0003】
このようなジョブの起動と実行順序のスケジュールについて、年間を通じて自動的かつ連続的に行なうコンピュータ運用自動化装置が検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。この文献に記載の技術によれば、コンピュータ運用自動化装置は、年間のネットのスケジュールが格納されたスケジュールマスタと、ネットの処理当日の起動条件が格納されたデイリーファイルと、ジョブの処理パターンが格納されたジョブマスタと、ネット内のジョブの実行順序が格納されたネットマスタとを備える。そして、処理装置が、時刻、先行ネットの終了、ホールド解除、またはそれらの組み合わせで指定されたネットの起動条件を探索し、実行可能なネットのジョブを処理当日の変更に対応したマクロ呼出制御文を生成して起動する。
【0004】
また、カレンダ情報を考慮したジョブの起動日設定方式も検討されている(例えば、特許文献2を参照。)。この文献に記載の技術によれば、入力されたジョブスケジュール情報を記憶するジョブスケジュール情報記憶部と、ジョブの起動日をスケジューリングするためのカレンダ情報記憶部とを備える。そして、ジョブスケジュール情報記憶部及びカレンダ情報記憶部の内容に基づいてジョブの起動日を設定する。更に、ジョブに対する相対的なジョブスケジュール情報から、他のジョブの起動日を設定する。
【特許文献1】特開平5−282164号公報(第1頁)
【特許文献2】特開平10−187610号公報(第1頁)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このようなバッチ処理を確実に実行させるために、ネットワークにおいて利用されるデータセットやボリュームについてのシミュレーションを行なうために確定スケジュール処理が実行される。そして、バッチ処理の運用業務では、バッチ処理を実行する前に人手による事前作業(確定スケジュール処理結果の確認、テープや帳票の出庫等)を行なっている。通常、このような事前作業は当日または直前に実施されている。
【0006】
しかし、ネットワークの実行当日に事前作業を行なう場合には、土日・祝日などの休業日にもバッチ処理の運用業務を行なう環境では、担当者が休日出勤をする必要があった。
また、大規模なバッチ処理の運用業務を行なう環境では、事前作業にも時間を要するために、ネットワークの実行日の前日等に事前準備を行なう。この場合には、休日明けのネットワークの実行に備えて休日出勤をする必要があった。
【0007】
ここで、休日前の営業日に複数日分の確定スケジュール処理を実行する運用では、同一名称のネットワークを登録しなければならない場合があり、先行後続関係を正しく保つための考慮が必要である。しかし、市販のソフトウェアでは、実行ファイルとして同一名称
のネットワークをキューイングすることができない。
【0008】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、複数のジョブが混在するバッチ処理において、バッチ処理に伴う事前準備を営業日に実施できるように確定スケジュールのスケジュール日を設定するためのジョブ運用管理システム、ジョブ運用管理方法及びジョブ運用管理プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、本番ネットワークについて、このネットワークを実行する本番日を特定するための実行日特定情報を含むスケジュールデータを記録するとともに、準備ネットワークについて、この準備対象日を特定するための準備対象日情報、この準備処理対象日に対応して設定される基準日を特定するための基準日特定情報、この基準日に対して実行日を特定するための前倒日数に関する情報を含むスケジュールデータを記録したスケジュールマスタ記憶手段と、休業日を特定する情報を記録したホリデーマスタ記憶手段と、日毎にネットワークを実行するための予約ファイルを格納する日別ファイル格納領域を設けた日別スケジュール記憶手段と、ネットワークの実行管理を行なう制御手段とを備えたジョブ運用管理システムであって、前記制御手段が、前記スケジュールマスタ記憶手段に記録された準備ネットワークの基準日特定情報を用いて、各準備ネットワークの基準日を算出し、前記ホリデーマスタ記憶手段に記録された休業日特定情報を用いて営業日を特定し、この営業日において、各基準日に対して前記スケジュールマスタ記憶手段に記録された前倒日数を適用して、各準備ネットワークの実行日を特定するサブスケジュール手段、各実行日に準備ネットワークを実行して、前記準備ネットワークの準備対象日を実行日とする本番ネットワークを特定し、前記本番ネットワークの予約ファイルを生成し、前記本番ネットワークの実行日の日別ファイル格納領域に前記予約ファイルを登録する確定スケジュール手段、前記本番日に前記予約ファイルのネットワークを実行するジョブ実行手段を備えたことを要旨とする。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のジョブ運用管理システムにおいて、前記準備ネットワークについてのスケジュールデータの基準日特定情報には、初期基準日と、基準日が休業日にならないように移動させるシフトパターンに関する情報が含まれ、前記サブスケジュール手段は、前記初期基準日が、前記ホリデーマスタ記憶手段に記録された休業日に該当する場合には、前記スケジュールデータのシフトパターンを用いて、基準日が営業日になるように変更し、この基準日に基づいて、各準備ネットワークの実行日を特定することを要旨とする。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のジョブ運用管理システムにおいて、前記サブスケジュール手段は、所定期間の準備ネットワークについて、一括して各準備ネットワークの実行日を特定することを要旨とする。
【0012】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1つに記載のジョブ運用管理システムにおいて、本番ネットワークの実行日に、前記日別スケジュール記憶手段に記録された予約ファイルを実行ファイルとしてキューイングして格納する実行ファイル記憶手段を備え、前記制御手段は、前記実行ファイル記憶手段に記録された実行ファイルのネットワークが正常終了した場合には、前記実行ファイル記憶手段から前記実行ファイルを削除する手段、前記日別スケジュール記憶手段において、新たに当日の予約ファイルをキューイングする場合には、キューイング対象の予約ファイルと同じネットワークの実行ファイルが未済のために前記実行ファイル記憶手段に残っている場合、前記予約ファイルのキューイングを停止するとともに、アラームを出力する手段、前記実行ファイル記憶手段において、前記キューイングを停止した予約ファイルを先行とする実行ファイルをホールドする手段を更に備えたことを要旨とする。
【0013】
請求項5に記載の発明は、本番ネットワークについて、このネットワークを実行する本番日を特定するための実行日特定情報を含むスケジュールデータを記録するとともに、準備ネットワークについて、この準備対象日を特定するための準備対象日情報、この準備処理対象日に対応して設定される基準日を特定するための基準日特定情報、この基準日に対して実行日を特定するための前倒日数に関する情報を含むスケジュールデータを記録したスケジュールマスタ記憶手段と、休業日を特定する情報を記録したホリデーマスタ記憶手段と、日毎にネットワークを実行するための予約ファイルを格納する日別ファイル格納領域を設けた日別スケジュール記憶手段と、ネットワークの実行管理を行なう制御手段とを備えたジョブ運用管理システムを用いて、ジョブの運用管理を行なう方法であって、前記制御手段が、前記スケジュールマスタ記憶手段に記録された準備ネットワークの基準日特定情報を用いて、各準備ネットワークの基準日を算出し、前記ホリデーマスタ記憶手段に記録された休業日特定情報を用いて営業日を特定し、この営業日において、各基準日に対して前記スケジュールマスタ記憶手段に記録された前倒日数を適用して、各準備ネットワークの実行日を特定するサブスケジュール段階と、各実行日に準備ネットワークを実行して、前記準備ネットワークの準備対象日を実行日とする本番ネットワークを特定し、前記本番ネットワークの予約ファイルを生成し、前記本番ネットワークの実行日の日別ファイル格納領域に前記予約ファイルを登録する確定スケジュール段階と、前記本番日に前記予約ファイルのネットワークを実行するジョブ実行段階とを実行することを要旨とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、本番ネットワークについて、このネットワークを実行する本番日を特定するための実行日特定情報を含むスケジュールデータを記録するとともに、準備ネットワークについて、この準備対象日を特定するための準備対象日情報、この準備処理対象日に対応して設定される基準日を特定するための基準日特定情報、この基準日に対して実行日を特定するための前倒日数に関する情報を含むスケジュールデータを記録したスケジュールマスタ記憶手段と、休業日を特定する情報を記録したホリデーマスタ記憶手段と、日毎にネットワークを実行するための予約ファイルを格納する日別ファイル格納領域を設けた日別スケジュール記憶手段と、ネットワークの実行管理を行なう制御手段とを備えたジョブ運用管理システムを用いて、ジョブの運用管理を行なうプログラムであって、前記制御手段を、前記スケジュールマスタ記憶手段に記録された準備ネットワークの基準日特定情報を用いて、各準備ネットワークの基準日を算出し、前記ホリデーマスタ記憶手段に記録された休業日特定情報を用いて営業日を特定し、この営業日において、各基準日に対して前記スケジュールマスタ記憶手段に記録された前倒日数を適用して、各準備ネットワークの実行日を特定するサブスケジュール手段、各実行日に準備ネットワークを実行して、前記準備ネットワークの準備対象日を実行日とする本番ネットワークを特定し、前記本番ネットワークの予約ファイルを生成し、前記本番ネットワークの実行日の日別ファイル格納領域に前記予約ファイルを登録する確定スケジュール手段、前記本番日に前記予約ファイルのネットワークを実行するジョブ実行手段として機能させることを要旨とする。
【0015】
(作用)
請求項1、5、6に記載の発明によれば、制御手段が、スケジュールマスタ記憶手段に記録された準備ネットワークの基準日特定情報を用いて、各準備ネットワークの基準日を算出する。そして、ホリデーマスタ記憶手段に記録された休業日特定情報を用いて営業日を特定し、この営業日において、各基準日に対してスケジュールマスタ記憶手段に記録された前倒日数を適用して、各準備ネットワークの実行日を特定する。次に、各準備ネットワークについての実行日に準備ネットワークを実行して、準備ネットワークの準備対象日を実行日とする本番ネットワークを特定し、本番ネットワークの予約ファイルを生成する。そして、本番ネットワークの実行日の日別ファイル格納領域に予約ファイルを登録する。そして、本番日に予約ファイルのネットワークを実行する。これにより、休業日以外の
営業日に本番ネットワークに用いる予約ファイルを生成して準備を行なうことができる。この予約ファイルは、日別ファイル格納領域を設けた日別スケジュール記憶手段に格納される。これにより、複数日に亘って共通して利用される本番ネットワークが存在する場合にも、同時期に別個の予約ファイルを生成することができる。従って、休業日のために複数日分のネットワークの準備を行なう場合であっても、日付の前後関係を維持しながら、一括して予約ファイルを生成することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、初期基準日が、ホリデーマスタ記憶手段に記録された休業日に該当する場合には、スケジュールデータのシフトパターンを用いて、基準日が営業日になるように変更する。これにより、営業日を基準日として、各準備ネットワークの実行日を特定することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、所定期間の準備ネットワークについて、一括して各準備ネットワークの実行日を特定する。これにより、休業日を考慮して、営業日にまとめて本番ネットワークの準備のスケジュールを計画することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、制御手段は、実行ファイル記憶手段に記録された実行ファイルのネットワークが正常終了した場合には、実行ファイル記憶手段から実行ファイルを削除する。そして、日別スケジュール記憶手段において、新たに当日の予約ファイルをキューイングする場合には、キューイング対象の予約ファイルと同じネットワークの実行ファイルが未済のために実行ファイル記憶手段に残っている場合、予約ファイルのキューイングを停止するとともに、アラームを出力する。更に、実行ファイル記憶手段において、キューイングを停止した予約ファイルを先行とする実行ファイルをホールドする。ネットワークの処理サイクルによっては、異なる日に同じ本番ネットワークを実行させることがある。このため、毎日、予約ファイルから該当日分をキューイングを行なうとともに、未済のネットワークがある場合にも、重複した別のネットワークの起動を防止し、先行後続関係を維持することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、複数のジョブが混在するバッチ処理において、バッチ処理に伴う事前準備を営業日に実施できるように確定スケジュールのスケジュール日を設定するためのジョブ運用管理システム、ジョブ運用管理方法及びジョブ運用管理プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明を具体化した実施形態を図1〜図8に従って説明する。本実施形態では、バッチ処理のためのネットワークを実行する場合に、このバッチ処理に伴う事前準備のための準備日を営業日に設定するためのジョブ運用管理システム、ジョブ運用管理方法及びジョブ運用管理プログラムとして説明する。以下の説明では、バッチ処理のためのネットワークを「本番ネットワーク」、事前準備のためのネットワークを「準備ネットワーク」と呼ぶ。そして、「本番日」は「本番ネットワーク」が実行されるスケジュール日であり、「準備日」は「準備ネットワーク」が実行されるスケジュール日である。
【0021】
本実施形態では、図1に示すように、ジョブ運用管理システムとしてのジョブ運用管理サーバ20がジョブ運用管理処理を実行する。このジョブ運用管理サーバ20には、通信網を介してオペレータ端末(図示せず)が接続されている。このオペレータ端末は、ジョブを管理する担当者が使用するコンピュータ端末であり、CPU、RAM、ROMの他、キーボード、マウス等の入力手段、ディスプレイ等の出力手段、通信手段等を備えており、通信網を介してデータを送信する機能や、受信したデータを表示する機能等を有する。そして、このオペレータ端末は、各マスタデータの設定のために利用者がジョブ運用管理
サーバ20にアクセスする場合や、ジョブ運用管理サーバ20からメッセージを受信する場合に用いられる。
【0022】
一方、ジョブ運用管理サーバ20は、後述する各マスタデータ記憶部に記録されているマスタデータを用いて、実行ジョブを生成する処理を行なうコンピュータシステムである。ジョブ運用管理サーバ20は、ネットワークマスタデータ記憶部DB1、スケジュールマスタデータ記憶部DB2、ホリデーマスタデータ記憶部DB3、基準日マスタデータ記憶部DB4、データ待ちマスタデータ記憶部DB5を備える。更に、ジョブ運用管理サーバ20は、サブスケジュールデータ記憶部DB6、ファイルマスタデータ記憶部DB7、ボリュームマスタデータ記憶部DB8、予約ファイルデータ記憶部DB9、先行後続関係ファイルデータ記憶部DB10を備える。更に、ジョブ運用管理サーバ20は、データセット累積ファイルデータ記憶部DB11、ボリューム累積ファイルデータ記憶部DB12、ネットワークストックファイルデータ記憶部DB13、実行ファイルデータ記憶部DB14、及びネットワーク状況データ記憶部(図示せず)を備える。そして、ジョブ運用管理サーバ20は、これらのデータ記憶部を制御する制御部21を備える。
【0023】
この制御部21は、ジョブの運用管理を行なうための各種データの管理処理等を行なう制御手段として機能する。この制御部21は、図示しないCPU、RAM、ROM等を有し、後述する処理(サブスケジュール段階、確定スケジュール段階、ジョブ実行段階の各処理等)を行なう。そのためのジョブ運用管理プログラムを実行することにより、制御部21は、図1に示すようにスケジュール作成手段211、予約ファイル生成手段212、当日ファイル抽出手段214、キューイング手段215として機能する。
【0024】
スケジュール作成手段211はサブスケジュール手段として機能し、各マスタデータを用いてサブスケジュールデータを生成する。
予約ファイル生成手段212は、確定スケジュール手段として機能し、サブスケジュールデータを用いて、予約ファイル及び先行後続関係ファイルを生成する。更に、データセット累積ファイル、ボリューム累積ファイルを生成する。
【0025】
当日ファイル抽出手段214は、本番日に実行される予約ファイルを抽出し、ネットワークストックファイルデータ記憶部DB13に格納する。
キューイング手段215は、ネットワークストックファイルデータ記憶部DB13の予約ファイルを実行ファイルとして、実行ファイルデータ記憶部DB14に格納する。
【0026】
ネットワークマスタデータ記憶部DB1には、図2(a)に示すように、一つ或いは複数のジョブが組み合わされて生成されたネットワークについてのネットワークマスタデータD10が記録されている。ネットワークマスタデータD10は、ネットワーク名、データ待ち属性、ホールドコード、クラス、実行機、プライオリティ、スタート時刻、先行ネットワーク名、ジョブ名、ジョブ番号、先行ジョブ番号に関するデータを含んで構成される。
【0027】
ネットワーク名データ領域には、各ネットワークを特定するための識別子(ネットワーク識別子)に関するデータが記録される。本実施形態では、準備ネットワークを表わす共通名(本実施形態では「ULAK」)を含むネットワーク名を用いる。この準備ネットワークのネットワーク名においては、共通名に対して番号が付加されており、この付加番号本番ネットワークの実行日を示す。この番号が、準備対象日を特定するための準備対象日情報として機能する。従って、準備ネットワークのネットワーク名「ULAK11」は、共通名「ULAK」と、本番ネットワークの実行日として「11日」を意味する。
【0028】
データ待ち属性データ領域には、このネットワークの実行を開始する条件(実行開始条
件)であって、外部からのデータ入力をトリガとして処理の実行を開始する場合を特定するデータ(フラグ)が記録される。
【0029】
ホールドコードデータ領域には、このネットワークの実行開始条件として、オペレータによって入力されたホールド解除指示により処理の実行を開始する場合を特定するデータ(フラグ)が記録される。
【0030】
クラスデータ領域には、このネットワークの実行クラス(後述するプライオリティ(優先度)を比較する集合)を特定するためのデータが記録される。
実行機データ領域には、このネットワークを実行する処理装置を特定するためのデータが記録される。
【0031】
プライオリティデータ領域には、クラスの中での優先度を特定するためのデータが記録される。
スタート時刻データ領域には、このネットワークの開始時刻に関するデータが記録される。このスタート時刻は、実行開始条件として、ネットワークのスタート時刻が決まっている場合に設定される。
【0032】
先行ネットワーク名データ領域には、先行するネットワークを特定するための識別子に関するデータが記録される。この先行ネットワークの終了が、このネットワークの実行開始条件となる。本実施形態では、先行ネットワークとして複数のネットワークを指定することができるように構成されている。
【0033】
ジョブ名データ領域には、このネットワークを構成する各ジョブを特定するための識別子に関するデータが記録される。このネットワークが複数のジョブから構成されている場合には、複数のジョブ名が記録される。
【0034】
ジョブ番号データ領域には、このネットワークを構成する各ジョブを特定するための識別子に関するデータが記録される。このネットワークが複数のジョブから構成されている場合には、ジョブ名に対応してジョブ番号が記録される。
【0035】
先行ジョブ番号データ領域には、このネットワークを構成する各ジョブに対して先行するジョブを特定するための識別子に関するデータが記録される。この先行ジョブの終了が、このジョブの実行開始条件となる。このネットワークが複数のジョブから構成されている場合には、ジョブ名に対応して先行ジョブ番号が記録される。また、先行ジョブが複数存在する場合には、ジョブ名に対応して複数の先行ジョブを指定することができるように構成されている。
【0036】
スケジュールマスタデータ記憶部DB2はスケジュールマスタ記憶手段として機能し、図2(b)に示すように、ネットワークの処理を実行するスケジュールについてのスケジュールマスタデータD20が記録されている。スケジュールマスタデータD20は、ネットワーク名、重複キー、グループコード、基準日ID、処理パターン、処理サイクル、ホリデーID、標準処理日、シフトパターン、実行期間に関するデータを含んで構成される。
【0037】
ネットワーク名データ領域には、各ネットワークを特定するための識別子に関するデータが記録される。
重複キーデータ領域には、同じネットワーク名で複数のスケジュールマスタデータD20が登録される場合に、各ネットワークを特定するための識別子に関するデータが記録される。例えば、この重複キーは、同じネットワーク名で異なる処理サイクルでネットワー
クを実行させる場合等に用いられる。
【0038】
グループコードデータ領域には、業務特性を考慮して一括変更するために同じグループを特定するための識別子に関するデータが記録される。
基準日IDデータ領域には、基準日を特定するための基準日特定情報に関するデータが記録される。この基準日特定情報を用いて初期基準日を特定することができる。この基準日データ領域に英字を含む基準日IDが記録されている場合には、後述する基準日マスタデータ記憶部DB4に記録されている基準日マスタデータD40に登録されている日付を基準日として用いる。一方、数字のみから構成された基準日IDが記録されている場合には、この数字が示す日付を基準日として用いる。
【0039】
処理パターンデータ領域には、このネットワークについての処理が実行可能な日を特定するためのデータが記録される。例えば、営業日に処理を実行する場合には、「営業日」を示すフラグが記録される。
【0040】
処理サイクルデータ領域には、処理を実行する周期(サイクル)を特定するための処理サイクル情報が記録される。この処理サイクルには、例えば、「日次」、「週次」、「月次」、「四半期」、「半年次」、「年次」等を示すフラグが記録される。
【0041】
ホリデーIDデータ領域には、このネットワークについての作業を行なわない日(休業日)が記録されたカレンダを特定するための識別子に関するデータが記録される。このホリデーIDを用いることにより、後述するホリデーマスタデータ記憶部DB3において、休業日を特定することができる。
【0042】
標準処理日データ領域には、このネットワークの実行日を算出するための基準に関するデータが記録される。この基準は、以下の三要素から構成されている。
〔a〕処理パターンを用いて、基準日から実行日を算出するための「移動日数」
〔b〕基準日から実行日を算出する場合に、「前倒し(−)」或は「後倒し(+)」を特定する「加減記号」
〔c〕基準日を算出する対象月を特定するために用いる「起算年月」
例えば、加減記号として「前倒し(−)」が記録されている場合には、基準日から「移動日数」分、前倒しされることになる。
【0043】
シフトパターンデータ領域には、このネットワークについての実行日や、実行日を算出するための基準日が休業日に該当する場合に、基準日や作成日を変更するパターンを特定するためのシフトパターン情報が記録される。シフトパターンには、前倒しのための「前日」や後倒しのための「翌日」等がある。
実行期間データ領域には、このネットワークを実行する期間(実行期間)に関するデータが記録される。
【0044】
ホリデーマスタデータ記憶部DB3はホリデーマスタ記憶手段として機能し、図2(c)に示すように、カレンダにおいて営業日や休業日を特定するためのホリデーマスタデータD30が記録されている。ホリデーマスタデータD30は、ホリデーID、日付に関するデータを含んで構成される。
【0045】
ホリデーIDデータ領域には、休業日の区分を特定するための識別子に関するデータが記録される。
日付データ領域には、このホリデーIDに対応して休業日を特定するための日付に関する休業日情報が記録される。
【0046】
基準日マスタデータ記憶部DB4には、図2(d)に示すように、処理を実行する基準日を特定するための基準日マスタデータD40が記録されている。基準日マスタデータD40は、基準日ID、日付に関するデータを含んで構成される。
【0047】
基準日IDデータ領域には、基準日を特定するための識別子に関するデータが記録される。
日付データ領域には、この基準日IDに対応して基準日となる日付に関するデータが記録される。
【0048】
データ待ちマスタデータ記憶部DB5には、図2(e)に示すように、ネットワークを実行するトリガとなるデータを特定するためのデータ待ちマスタデータD50が記録されている。データ待ちマスタデータD50は、ネットワーク名、到着フラグ、入力データID、フラグオン日付に関するデータを含んで構成される。
【0049】
ネットワーク名データ領域には、各ネットワークを特定するための識別子に関するデータが記録される。
到着フラグデータ領域には、実行開始条件となるデータの到着を特定するためのフラグに関するデータが記録される。
【0050】
入力データIDデータ領域には、実行開始条件となる入力データを特定するための識別子に関するデータが記録される。
フラグオン日付データ領域には、実行開始条件となる日付を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0051】
サブスケジュールデータ記憶部DB6には、図3(a)に示すように、ネットワークマスタデータD10及びスケジュールマスタデータD20を用いて、ネットワークを実行する具体的な日付(スケジュール日)を特定したサブスケジュールデータD60が記録される。このサブスケジュールデータD60は、後述する月間スケジュール作成処理が実行された場合に生成される。このサブスケジュールデータD60は、スケジュール日、ネットワーク名、重複キー、クラス、基準日ID、スタート時刻、プライオリティ、標準処理日、処理パターン、ホールドコード、待ち属性、シフトパターン、ホリデーID、処理サイクル、実行機、グループコード、先行ネットワーク、入力データIDに関するデータを含んで構成される。
【0052】
スケジュール日データ領域には、ネットワークを実行する日付に関するデータが記録される。このスケジュール日データ領域には、後述するように、準備ネットワークについては準備日、本番ネットワークにおいては本番日が設定される。
【0053】
ネットワーク名データ領域には、実行するネットワークを特定するための識別子に関するデータが記録される。
重複キーデータ領域には、スケジュールマスタデータD20に記録された重複キーに関するデータが記録される。
【0054】
クラスデータ領域には、ネットワークマスタデータD10に記録されたクラスに関するデータが記録される。
基準日IDデータ領域には、スケジュールマスタデータD20に記録された基準日IDに関するデータが記録される。
【0055】
スタート時刻データ領域には、ネットワークマスタデータD10に記録されたスタート時刻に関するデータが記録される。
プライオリティデータ領域には、ネットワークマスタデータD10に記録されたプライオリティに関するデータが記録される。
【0056】
標準処理日データ領域には、スケジュールマスタデータD20に記録された標準処理日に関するデータが記録される。
処理パターンデータ領域には、スケジュールマスタデータD20に記録された処理パターンに関するデータが記録される。
【0057】
ホールドコードデータ領域には、ネットワークマスタデータD10に記録されたホールドコードに関するデータが記録される。
待ち属性データ領域には、このネットワークの待ち状態を特定する識別子に関するデータが記録される。この待ち属性データ領域には、このネットワークの実行開始条件(ホールド解除待ち、入力データ待ち、スタート時刻待ち等)を特定するフラグに関するデータが記録される。
【0058】
シフトパターンデータ領域には、スケジュールマスタデータD20に記録されたシフトパターンに関するデータが記録される。
ホリデーIDデータ領域には、スケジュールマスタデータD20に記録されたホリデーIDに関するデータが記録される。
【0059】
処理サイクルデータ領域には、スケジュールマスタデータD20に記録された処理サイクルに関するデータが記録される。
実行機データ領域には、ネットワークマスタデータD10に記録された実行機に関するデータが記録される。
【0060】
グループコードデータ領域には、スケジュールマスタデータD20に記録されたグループコードに関するデータが記録される。
先行ネットワークデータ領域には、ネットワークマスタデータD10に記録された先行ネットワークに関するデータが記録される。
【0061】
入力データIDデータ領域には、ネットワークマスタデータD10の待ち属性データ領域においてフラグが記録されている場合に、データ待ちマスタデータD50に記録された入力データIDに関するデータが記録される。
【0062】
ファイルマスタデータ記憶部DB7には、ネットワークの実行に用いるファイル(データセット)についてのファイルマスタデータが記録されている。このファイルマスタデータは、データセット名、データセットシーケンス、ボリュームシーケンス、利用形態、ファイル形態、世代数、カレントシーケンス、ラベル番号、ラベル形式、先頭データセット名、保管IDに関するデータが記録される。
【0063】
ボリュームマスタデータ記憶部DB8には、ネットワークの実行に用いる記録媒体(例えば、テープ)についてのボリュームマスタデータが記録されている。このボリュームマスタデータは、保管ID、ボルシル、属性、利用形態、使用状態、保管状態、先頭ボルシル、スケジュール日、返却日、作成日、最終保存日に関するデータを含んで構成される。
【0064】
予約ファイルデータ記憶部DB9は日別スケジュール記憶手段として機能し、図3(b)に示すように、ジョブの実行に用いるパラメータ、データセットやボリュームを含めて生成した予約ファイルD90が記憶される。この予約ファイルデータ記憶部DB9は、「1日用」〜「31日用」のように日毎に分けて、1か月分の予約ファイルD90を格納する日別ファイル格納領域(日別フォルダ)が設けられている。そして、各予約ファイルD
90は、スケジュール日、クラス、プライオリティ、ネットワーク名、待ち属性、ネットワーク属性、実行機、スタート時刻、ホールドコードに関するデータを含んで構成される。
【0065】
スケジュール日データ領域には、ネットワークを実行する日付(準備日や本番日)に関するデータが記録される。
クラスデータ領域、プライオリティデータ領域、ネットワーク名データ領域、待ち属性データ領域には、それぞれサブスケジュールデータD60に記録されたクラス、プライオリティ、ネットワーク名、待ち属性に関するデータが記録される。
【0066】
ネットワーク属性データ領域には、ネットワークの属性を特定する識別子に関するデータが記録される。このネットワーク属性には、「ホールド属性」、「入力データ待ち属性」、「スタート時刻待ち属性」等がある。
【0067】
実行機データ領域、スタート時刻データ領域、ホールドコードデータ領域には、サブスケジュールデータD60に記録された実行機、スタート時刻、ホールドコードに関するデータが記録される。
【0068】
先行後続関係ファイルデータ記憶部DB10には、図3(c)に示すように、ネットワークの先行後続関係についての先行後続関係ファイルD100が記録される。この先行後続関係ファイルD100は、スケジュール日、ネットワーク名、先行ネットワーク、後続ネットワークに関するデータを含んで構成される。
【0069】
スケジュール日データ領域には、サブスケジュールデータD60に記録された処理日に関するデータが記録される。
ネットワーク名データ領域には、サブスケジュールデータD60に記録されたネットワーク名に関するデータが記録される。
【0070】
先行ネットワークデータ領域には、このネットワークの先行ネットワークのネットワーク名に関するデータが記録される。この先行ネットワークデータ領域には、先行ネットワークの先行ネットワーク名、スケジュール日、実行ステータスに関するデータが記録される。
【0071】
後続ネットワークデータ領域には、このネットワークの後続ネットワークのネットワーク名に関するデータが記録される。この後続ネットワークデータ領域には、後続ネットワークの後続ネットワーク名、スケジュール日に関するデータが記録される。
【0072】
データセット累積ファイルデータ記憶部DB11やボリューム累積ファイルデータ記憶部DB12には、確定スケジュール処理によって生成されたJCL(Job Control Language)を解析して特定されたデータセットやボリュームに関するデータセット累積ファイルやボリューム累積ファイルが記録される。これらの累積ファイルは、ネットワークにおいて用いられるデータセットや記録媒体の運用のシミュレーションに利用される。
【0073】
ネットワークストックファイルデータ記憶部DB13には、ネットワークの実行日において予約ファイルデータ記憶部DB9から抽出した実行対象日の予約ファイルD90が、ネットワークストックファイルとして格納される。
【0074】
そして、ネットワークストックファイルデータ記憶部DB13に記録されたネットワークストックファイルがロード(キューイング)されて、実行ファイルデータ記憶部DB14に移される。この実行ファイルデータ記憶部DB14は実行ファイル記憶手段として機
能し、記録された実行ファイルを用いて、実行機(図示せず)がネットワークを実行する。そして、ネットワークが正常終了した場合には、実行ファイルデータ記憶部DB14から実行ファイルは削除される。
【0075】
そして、ネットワークの実行状態はネットワーク状況データ記憶部に記録される。このネットワーク状況データ記憶部には、ネットワーク名に対して、スタート日時、エンド日時、終了コードに関するデータを含んで構成されたネットワーク状況レコードが記録される。
【0076】
ネットワーク名データ領域には、実行ファイルに記録されたネットワーク名に関するデータが記録される。
スタート日時データ領域には、このネットワークの実行を開始した日時に関するデータが記録される。
【0077】
エンド日時データ領域には、このネットワークの実行を終了した日時に関するデータが記録される。
終了コードデータ領域には、終了状態に関するデータが記録される。この終了コードデータ領域には、「未実行」、「実行中」、「完了」、「異常終了」を特定するための識別子が記録される。ここで、「完了」は、ネットワークが正常終了したことを意味する。
【0078】
(動作概要)
次に、本実施形態のジョブ運用管理を行なう場合の処理について説明する。ここで、図4を用いて、全体の処理の概要を説明する。
【0079】
まず、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、毎月所定日(例えば、「15日」)において、月間スケジュール作成処理を行なう(ステップSA−1)。ここでは、翌月の準備ネットワークの実行日(準備日)を特定して、サブスケジュールデータD60を生成し、サブスケジュールデータ記憶部に登録する。
【0080】
次に、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、準備日において、確定スケジュール処理を実行する(ステップSA−2)。ここでは、準備日がスケジュール日として設定された準備ネットワークを実行する。具体的には、準備ネットワークの準備対象日(本番日)に実行されるネットワーク(本番ネットワーク)の予約ファイルを生成する。そして、この予約ファイルを、予約ファイルデータ記憶部DB9における本番日に該当する日別フォルダに登録する。
【0081】
そして、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、本番日において、予約ファイルデータ記憶部DB9から該当日の予約ファイルのキューイング処理を行ない、本番ネットワークを実行する(ステップSA−3)。ここで、ネットワークが未済のためにホールドされた場合には、未済ネットワーク対処を行なう(ステップSA−4)。
【0082】
以下、月間スケジュール作成処理、確定スケジュール処理、予約ファイルの抽出処理、キューイング処理、未済ネットワーク対処手順について説明する。
(月間スケジュール作成処理)
まず、図5を用いて、月間スケジュール作成処理を説明する。本実施形態では、スケジュール作成対象期間として翌月1ヶ月分のサブスケジュールを一括して生成する。ここでは、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、ネットワークマスタデータ記憶部DB1に記録されている準備ネットワーク毎に以下の処理を実行する。
【0083】
まず、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、処理対象ネットワークの特定処理を
実行する(ステップS1−1)。具体的には、制御部21のスケジュール作成手段211は、処理対象のネットワークのネットワーク名が記録されたスケジュールマスタデータD20をスケジュールマスタデータ記憶部DB2から抽出する。そして、このスケジュールマスタデータD20に記録された処理サイクル及び標準処理日を用いて、スケジュール作成の要否を判断する。
【0084】
例えば、処理サイクルが「月次」のネットワークについては、スケジュール作成の対象となる。処理サイクルが「四半期」のネットワークについては、翌月が「標準処理日の月」から起算して四半期の周期に一致する場合にスケジュール作成の対象となる。処理サイクルが「半年次」のネットワークについては、翌月が「標準処理日の月」から起算して半年の周期に一致する場合にスケジュール作成の対象となる。「年次」のネットワークについては、翌月が「標準処理日の月」に一致する場合にスケジュール作成の対象となる。
【0085】
ここでは、準備ネットワークの月間スケジュールを作成する場合を説明する。準備ネットワークについては、処理サイクルとして「月次」が設定されている。
この準備ネットワークのネットワーク名において共通名に対して付加された番号は、上述したように本番ネットワークの実行日(準備対象日)を示す。図8に示すタイムチャートでは、営業日WD、休業日HDに係わらず、本番ネットワークは実行されることになる。
【0086】
そして、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、この準備ネットワークについての基準日の算出処理を実行する(ステップS1−2)。具体的には、制御部21のスケジュール作成手段211は、処理対象の準備ネットワークのネットワーク名が記録されたスケジュールマスタデータD20をスケジュールマスタデータ記憶部DB2から抽出する。そして、スケジュール作成手段211は、このスケジュールマスタデータD20に記録された処理サイクル及び基準日IDを用いて基準日を算出する。ここでは、準備ネットワークの処理サイクルは「月次」であるため、スケジュール作成手段211は、基準日IDデータ領域に記録された日付を基準日として特定する。本実施形態では、本番ネットワークの実行日に対して前日の日付が、スケジュールマスタデータD20の基準日IDデータ領域に記録されている場合を想定する。
【0087】
次に、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、基準日について休業日判断処理を実行する(ステップS1−3)。具体的には、制御部21のスケジュール作成手段211は、スケジュールマスタデータD20に記録されたホリデーIDを用いて、ホリデーマスタデータ記憶部DB3に記録された休業日を特定する。そして、スケジュール作成手段211は、算出した基準日が、ホリデーマスタデータD30に記録された休業日に該当するかどうかを判断する。
【0088】
ここで、基準日が休業日に該当する場合(ステップS1−3において「YES」の場合)、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、基準日の移動処理を実行する(ステップS1−4)。具体的には、制御部21のスケジュール作成手段211は、スケジュールマスタデータD20に記録されたシフトパターンを用いて基準日を移動させる。例えば、シフトパターンとして「前日」が記録されている場合には、基準日を前日の日付に変更する。そして、スケジュール作成手段211は、変更した基準日を用いて、再度、休業日判断処理を実行する(ステップS1−3)。この処理を繰り返すことにより、図8に示すように、基準日は営業日WDに設定される。
【0089】
そして、基準日が休業日に該当しない場合(ステップS1−3において「NO」の場合)、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、準備日の特定処理を実行する(ステップS1−5)。具体的には、制御部21のスケジュール作成手段211は、標準処理日デー
タ領域に記録された「移動日数」、「加減記号」を用いて準備日を算出する。ここで、スケジュール作成手段211は、基準日を算入して「移動日数」だけ前倒し或は後倒しした日付を準備日として特定する。本実施形態では、「2営業日の前倒し」が設定されている。
【0090】
そして、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、スケジュール登録処理を実行する(ステップS1−6)。具体的には、制御部21のスケジュール作成手段211は、ネットワークマスタデータD10、スケジュールマスタデータD20に記録された各データを用いて、サブスケジュールデータD60を生成し、サブスケジュールデータ記憶部DB6に登録する。この場合、サブスケジュールデータD60の実行日データ領域には、算出した準備日を設定する。これにより、図8に示すように、準備日は営業日WDに設定される。
【0091】
そして、すべての準備ネットワークについて以上の処理を実行する。なお、同じスケジュール日に同じスケジュール名のサブスケジュールデータD60が既にサブスケジュールデータ記憶部DB6に登録されている場合には、ネットワークの二重登録は行なわない。
【0092】
(確定スケジュール処理)
次に、確定スケジュール処理について説明する。この処理は、各準備ネットワークにおいて設定されたスケジュール日(準備日)が到来した場合に実行される。
【0093】
具体的には、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、準備日当日がスケジュール日として設定されたサブスケジュールデータD60を抽出する。これにより、確定スケジュール処理において、実行対象の準備ネットワークが特定される。
【0094】
そして、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、特定した準備ネットワークを実行することにより、制御部21は予約ファイル生成手段212として機能する。
この予約ファイル生成手段212は、準備ネットワークの共通名に対して付加された番号により本番日を特定する。そして、特定した本番日が実行日として設定されているサブスケジュールデータD60をサブスケジュールデータ記憶部DB6から抽出する。ここでは、本番ネットワークを抽出する場合を想定する。そして、本番ネットワークのサブスケジュールデータD60に記録されているネットワークに登録されているジョブを、ファイルマスタデータ記憶部DB7やボリュームマスタデータ記憶部DB8を用いてJCLに展開して予約ファイルを生成する。なお、複数の準備ネットワークを実行する場合には、ネットワーク名において準備ネットワークの共通名に対して付加された番号(本番日)の順番に実行する。
【0095】
更に、予約ファイル生成手段212は、サブスケジュールデータD60に記録されている先行ネットワーク情報を利用して、先行後続関係ファイルD100を生成し、先行後続関係ファイルデータ記憶部DB10に格納する。
【0096】
ここで、予約ファイル生成手段212は、JCLの指定に従い、ファイル及びボリュームのシミュレーションを行なう。複数の本番ネットワークについてシミュレーションを行なう場合には、本番日の順番に行なう。このシミュレーションでは、データセット累積ファイル及びボリューム累積ファイルが利用される。そして、シミュレーションの結果に応じて、データセット累積ファイルデータ記憶部DB11、ボリューム累積ファイルデータ記憶部DB12を更新する。
【0097】
次に、予約ファイル生成手段212は、生成した予約ファイルD90を予約ファイルデータ記憶部DB9に記録する。この場合、予約ファイル生成手段212は、予約ファイル
データ記憶部DB9において、準備ネットワークの共通名に対して付加された番号(n)に対応する「日別フォルダ(n日用)」に、生成した予約ファイルを格納する。
【0098】
(予約ファイルの抽出処理)
次に、予約ファイルの抽出処理について説明する。この予約ファイルの抽出処理においては、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21の当日ファイル抽出手段214が、予約ファイルデータ記憶部DB9において、当日の予約ファイルD90を検索する。そして、当日の予約ファイルD90を抽出した場合には、当日ファイル抽出手段214は、この予約ファイルD90をネットワークストックファイルデータ記憶部DB13に移す。
【0099】
(キューイング処理)
次に、キューイング処理について説明する。このキューイング処理においては、ネットワークストックファイルデータ記憶部DB13に記録されたネットワーク毎に繰り返して実行される。
【0100】
まず、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、キューイング対象のネットワーク名の特定処理を実行する(ステップS2−1)。具体的には、制御部21のキューイング手段215は、ネットワークストックファイルデータ記憶部DB13から、キューイング対象のネットワークストックファイルのネットワーク名を特定する。
【0101】
次に、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、同一名称のネットワークの実行状況の確認処理を実行する(ステップS2−2)。具体的には、制御部21のキューイング手段215は、このネットワークストックファイルと同じネットワーク名の実行ファイルが実行ファイルデータ記憶部DB14に残っているかどうかを検索する。ここでは、キューイング手段215は、ネットワーク状況データ記憶部を用いて、ネットワークの実行状況を確認する。ここで、ネットワーク状況データ記憶部において、キューイング対象と同じネットワーク名のネットワーク状況レコードに「未実行」、「実行中」、「異常終了」を示す終了コードが記録されている場合には未済状態となり、実行ファイルが実行ファイルデータ記憶部DB14に残っていることになる。
【0102】
ここで、キューイング対象のネットワークストックファイルとネットワーク名が共通する実行ファイルが実行ファイルデータ記憶部DB14に残っている場合(ステップS2−2において「YES」の場合)には、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、アラーム処理を実行する(ステップS2−3)。この場合、制御部21のキューイング手段215は、キューイングを実行しない。そして、キューイング手段215は、オペレータ端末にキューイングができないことを知らせるメッセージを送信し、ネットワークストックファイルデータ記憶部DB13から削除する。
【0103】
一方、キューイング対象のネットワークストックファイルとネットワーク名が共通する実行ファイルが実行ファイルデータ記憶部DB14に残っていない場合(ステップS2−2において「NO」の場合)、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、このネットワークの先行ネットワークの実行状況の確認処理を実行する(ステップS2−4)。具体的には、制御部21のキューイング手段215は、このネットワークの先行ネットワークが未済になっていないかどうかを確認する。先行ネットワークが未済の場合(ステップS2−4において「YES」の場合)には、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、このネットワークのホールド状態でキューイング処理を実行する(ステップS2−5)。具体的には、制御部21のキューイング手段215は、このネットワークについてのネットワークストックファイルの待ち属性としてホールド待ちを設定して、実行ファイルデータ記憶部DB14に実行ファイルとして記録する。
【0104】
一方、先行ネットワークが未済になっていない場合(ステップS2−4において「NO」の場合)には、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、キューイング処理を実行する(ステップS2−6)。具体的には、制御部21のキューイング手段215は、そのままネットワークストックファイルをキューイングして、実行ファイルデータ記憶部DB14に実行ファイルとして記録する。
【0105】
なお、ステップS2−5、S2−6においてキューイングを行なった場合には、ネットワークストックファイルデータ記憶部DB13から、このネットワークストックファイルを削除する。以上の処理を、ネットワークストックファイルデータ記憶部DB13に記録されたすべてのネットワークについて繰り返して行なう。
【0106】
(未済ネットワーク対処手順)
次に、未済ネットワーク対処手順の一例について説明する。この未済ネットワーク対処手順は、未済ネットワークが発生した場合に、ジョブ運用管理サーバ20のオペレータによって実施される。
【0107】
ここでは、まず、未済のネットワークの状況を確認する(ステップS3−1)。
そして、未済のネットワークが完了状態になっている場合には、ステップS2−3においてキューイングされなかったネットワークのキューイングを行なう(ステップS3−2)。
【0108】
次に、ステップS2−5においてホールドされた後続ネットワークのホールドを解除する(ステップS3−3)。これにより、ホールドされていたネットワークの実行が開始される。
【0109】
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
・ 上記実施形態では、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、基準日を算出し(ステップS1−2)、この基準日について休業日判断処理を実行する(ステップS1−3)。ここで、基準日が休業日に該当する場合(ステップS1−3において「YES」の場合)、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、基準日の移動処理を実行する(ステップS1−4)。そして、この営業日に設定された基準日に基づいて、準備ネットワークの実行日(準備日)を設定する(ステップS1−5)。これにより、事前準備(確定スケジュール作業)のための予約ファイルの作成日を営業日に設定することができる。従って、本番ネットワークの準備を、予め設定された営業日(準備日)に実行し、休業日の出勤をなくすことができる。従って、確定スケジュール処理における、シミュレーションにおいてバッチ処理に不具合が発生することが明らかになった場合でも、営業日においてオペレータや担当者によって対応することができる。
【0110】
・ 上記実施形態では、予約ファイルデータ記憶部DB9は、「1日用」〜「31日用」のように日毎に分けて、1か月分の予約ファイルD90を格納する日別ファイル格納領域(日別フォルダ)が設けられている。これにより、確定スケジュール処理において、本番日が異なる本番ネットワークであって、同じネットワーク名のネットワークが存在する場合にも、別個に予約ファイルを準備しておくことができる。これにより、休業日がある場合に、まとめて確定スケジュール処理を行なうことができる。特に、長期の連休の場合においても、予め予約ファイルを準備しておくことができる。
【0111】
・ 上記実施形態では、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、キューイング対象のネットワーク名を特定し(ステップS2−1)、同一名称のネットワークの実行状況の確認処理を実行する(ステップS2−2)。ここで、キューイング対象のネットワークストックファイルとネットワーク名が共通する実行ファイルが実行ファイルデータ記憶部D
B14に残っている場合(ステップS2−2において「YES」の場合)には、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、キューイングを実行せず、アラーム処理を実行する(ステップS2−3)。これにより、同じネットワーク名のネットワークが繰り返して実行される場合にも、確実にネットワークの実行管理を行なうことができる。
【0112】
更に、先行ネットワークが未済の場合(ステップS2−4において「YES」の場合)には、ジョブ運用管理サーバ20の制御部21は、このネットワークのホールド状態でキューイング処理を実行する(ステップS2−5)。これにより、未済のために残っていたネットワークと同一名称のネットワークを先行ネットワークとする後続ネットワークの実行を防止することができる。
【0113】
なお、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
○ 上記実施形態では、ジョブ運用管理サーバ20にネットワークストックファイルデータ記憶部DB13を設け、予約ファイルデータ記憶部DB9から抽出した該当日の予約ファイルD90を移して、このネットワークストックファイルデータ記憶部DB13からキューイングを行なう。これに代えて、予約ファイルデータ記憶部DB9から、直接、キューイングを行なうように構成することも可能である。
【0114】
○ 上記実施形態では、1ヶ月間のサブスケジュールをまとめて生成するが、この期間は、1ヶ月に限定されるものではなく、例えば1週間単位にサブスケジュールを生成することも可能である。
【0115】
○ 上記実施形態では、準備ネットワークのネットワーク名に準備対象日情報を含めたが、準備対象日情報の設定方法はこれに限定されるものではない。
また、前倒日数は標準処理日データ領域に記録された「加減記号」と「移動日数」とを用いて特定したが、これに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明の実施形態のシステム概略図。
【図2】各データ記憶部に記録されたデータの説明図であって、(a)はネットワークマスタデータ記憶部、(b)はスケジュールマスタデータ記憶部、(c)はホリデーマスタデータ記憶部、(d)は基準日マスタデータ記憶部、(e)はデータ待ちマスタデータ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図3】各データ記憶部に記録されたデータの説明図であって、(a)はサブスケジュールデータ記憶部、(b)は予約ファイルデータ記憶部、(c)は先行後続関係ファイルデータ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図4】本実施形態の処理の概要の説明図。
【図5】本実施形態の処理手順の説明図。
【図6】本実施形態の処理手順の説明図。
【図7】本実施形態の処理手順の説明図。
【図8】本実施形態のタイムチャートの説明図。
【符号の説明】
【0117】
20…ジョブ運用管理サーバ、21…制御部、211…スケジュール作成手段、212…予約ファイル生成手段、214…当日ファイル抽出手段、215…キューイング手段、DB1…ネットワークマスタデータ記憶部、DB2…スケジュールマスタデータ記憶部、DB3…ホリデーマスタデータ記憶部、DB4…基準日マスタデータ記憶部、DB5…データ待ちマスタデータ記憶部、DB6…サブスケジュールデータ記憶部、DB7…ファイルマスタデータ記憶部、DB8…ボリュームマスタデータ記憶部、DB9…予約ファイルデータ記憶部、DB10…先行後続関係ファイルデータ記憶部、DB11…データセット
累積ファイルデータ記憶部、DB12…ボリューム累積ファイルデータ記憶部、DB13…ネットワークストックファイルデータ記憶部、DB14…実行ファイルデータ記憶部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本番ネットワークについて、このネットワークを実行する本番日を特定するための実行日特定情報を含むスケジュールデータを記録するとともに、
準備ネットワークについて、この準備対象日を特定するための準備対象日情報、この準備処理対象日に対応して設定される基準日を特定するための基準日特定情報、この基準日に対して実行日を特定するための前倒日数に関する情報を含むスケジュールデータを記録したスケジュールマスタ記憶手段と、
休業日を特定する情報を記録したホリデーマスタ記憶手段と、
日毎にネットワークを実行するための予約ファイルを格納する日別ファイル格納領域を設けた日別スケジュール記憶手段と、
ネットワークの実行管理を行なう制御手段とを備えたジョブ運用管理システムであって、
前記制御手段が、
前記スケジュールマスタ記憶手段に記録された準備ネットワークの基準日特定情報を用いて、各準備ネットワークの基準日を算出し、
前記ホリデーマスタ記憶手段に記録された休業日特定情報を用いて営業日を特定し、この営業日において、各基準日に対して前記スケジュールマスタ記憶手段に記録された前倒日数を適用して、各準備ネットワークの実行日を特定するサブスケジュール手段、
各実行日に準備ネットワークを実行して、前記準備ネットワークの準備対象日を実行日とする本番ネットワークを特定し、
前記本番ネットワークの予約ファイルを生成し、前記本番ネットワークの実行日の日別ファイル格納領域に前記予約ファイルを登録する確定スケジュール手段、
前記本番日に前記予約ファイルのネットワークを実行するジョブ実行手段
を備えたことを特徴とするジョブ運用管理システム。
【請求項2】
前記準備ネットワークについてのスケジュールデータの基準日特定情報には、初期基準日と、基準日が休業日にならないように移動させるシフトパターンに関する情報が含まれ、
前記サブスケジュール手段は、前記初期基準日が、前記ホリデーマスタ記憶手段に記録された休業日に該当する場合には、前記スケジュールデータのシフトパターンを用いて、基準日が営業日になるように変更し、この基準日に基づいて、各準備ネットワークの実行日を特定することを特徴とする請求項1に記載のジョブ運用管理システム。
【請求項3】
前記サブスケジュール手段は、所定期間の準備ネットワークについて、一括して各準備ネットワークの実行日を特定することを特徴とする請求項1又は2に記載のジョブ運用管理システム。
【請求項4】
本番ネットワークの実行日に、前記日別スケジュール記憶手段に記録された予約ファイルを実行ファイルとしてキューイングして格納する実行ファイル記憶手段を備え、
前記制御手段は、
前記実行ファイル記憶手段に記録された実行ファイルのネットワークが正常終了した場合には、前記実行ファイル記憶手段から前記実行ファイルを削除する手段、
前記日別スケジュール記憶手段において、新たに当日の予約ファイルをキューイングする場合には、キューイング対象の予約ファイルと同じネットワークの実行ファイルが未済のために前記実行ファイル記憶手段に残っている場合、前記予約ファイルのキューイングを停止するとともに、アラームを出力する手段、
前記実行ファイル記憶手段において、前記キューイングを停止した予約ファイルを先行とする実行ファイルをホールドする手段
を更に備えたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のジョブ運用管理シス
テム。
【請求項5】
本番ネットワークについて、このネットワークを実行する本番日を特定するための実行日特定情報を含むスケジュールデータを記録するとともに、
準備ネットワークについて、この準備対象日を特定するための準備対象日情報、この準備処理対象日に対応して設定される基準日を特定するための基準日特定情報、この基準日に対して実行日を特定するための前倒日数に関する情報を含むスケジュールデータを記録したスケジュールマスタ記憶手段と、
休業日を特定する情報を記録したホリデーマスタ記憶手段と、
日毎にネットワークを実行するための予約ファイルを格納する日別ファイル格納領域を設けた日別スケジュール記憶手段と、
ネットワークの実行管理を行なう制御手段とを備えたジョブ運用管理システムを用いて、ジョブの運用管理を行なう方法であって、
前記制御手段が、
前記スケジュールマスタ記憶手段に記録された準備ネットワークの基準日特定情報を用いて、各準備ネットワークの基準日を算出し、
前記ホリデーマスタ記憶手段に記録された休業日特定情報を用いて営業日を特定し、この営業日において、各基準日に対して前記スケジュールマスタ記憶手段に記録された前倒日数を適用して、各準備ネットワークの実行日を特定するサブスケジュール段階と、
各実行日に準備ネットワークを実行して、前記準備ネットワークの準備対象日を実行日とする本番ネットワークを特定し、
前記本番ネットワークの予約ファイルを生成し、前記本番ネットワークの実行日の日別ファイル格納領域に前記予約ファイルを登録する確定スケジュール段階と、
前記本番日に前記予約ファイルのネットワークを実行するジョブ実行段階と
を実行することを特徴とするジョブ運用管理方法。
【請求項6】
本番ネットワークについて、このネットワークを実行する本番日を特定するための実行日特定情報を含むスケジュールデータを記録するとともに、
準備ネットワークについて、この準備対象日を特定するための準備対象日情報、この準備処理対象日に対応して設定される基準日を特定するための基準日特定情報、この基準日に対して実行日を特定するための前倒日数に関する情報を含むスケジュールデータを記録したスケジュールマスタ記憶手段と、
休業日を特定する情報を記録したホリデーマスタ記憶手段と、
日毎にネットワークを実行するための予約ファイルを格納する日別ファイル格納領域を設けた日別スケジュール記憶手段と、
ネットワークの実行管理を行なう制御手段とを備えたジョブ運用管理システムを用いて、ジョブの運用管理を行なうプログラムであって、
前記制御手段を、
前記スケジュールマスタ記憶手段に記録された準備ネットワークの基準日特定情報を用いて、各準備ネットワークの基準日を算出し、
前記ホリデーマスタ記憶手段に記録された休業日特定情報を用いて営業日を特定し、この営業日において、各基準日に対して前記スケジュールマスタ記憶手段に記録された前倒日数を適用して、各準備ネットワークの実行日を特定するサブスケジュール手段、
各実行日に準備ネットワークを実行して、前記準備ネットワークの準備対象日を実行日とする本番ネットワークを特定し、
前記本番ネットワークの予約ファイルを生成し、前記本番ネットワークの実行日の日別ファイル格納領域に前記予約ファイルを登録する確定スケジュール手段、
前記本番日に前記予約ファイルのネットワークを実行するジョブ実行手段
として機能させることを特徴とするジョブ運用管理プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−80680(P2009−80680A)
【公開日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−249882(P2007−249882)
【出願日】平成19年9月26日(2007.9.26)
【出願人】(592131906)みずほ情報総研株式会社 (187)