説明

スクリーン印刷機

【発明の詳細な説明】
(イ)産業上の利用分野 本発明は、駆動手段に駆動されて往復動可能なスキージ台に対向して上下動可能に取付けられた1対のスキージの一方のスキージが該スキージ台の往路移動時に下降して移動し、他方のスキージが該スキージ台の復路移動時に下降して移動することによりスクリーン板上の塗布剤を該スクリーン板を介してプリント基板に印刷するスクリーン印刷機に関する。
(ロ)従来の技術 この種スクリーン印刷機では、従来1対のスキージの一方のスキージが往路方向の塗布剤の印刷動作を行なった後、他方のスキージが同位置で下降して復路方向の塗布剤の印刷動作を行なっていた。
(ハ)発明が解決しようとする課題 しかし前記従来技術では、印刷動作中のスキージの移動が遅いので、スキージの往復動作に時間が掛るという欠点があった。
そこで本発明は、塗布剤の印刷のためのスキージの往復動作に掛る時間を短縮することを目的とする。
(ニ)課題を解決するための手段 このために本発明は、駆動手段に駆動されて往復動可能なスキージ台に対向して上下動可能に取付けられた1対のスキージの一方のスキージが該スキージ台の往路移動時に下降して移動し、他方のスキージが該スキージ台の復路移動時に下降して移動することによりスクリーン板上の塗布剤を該スクリーン板を介してプリント基板に印刷するスクリーン印刷機において、前記一方のスキージの往路移動後当該一方のスキージを上昇させた後、両スキージが上昇した状態で前記スキージ台が復路方向の移動範囲のうち前記スクリーン板の印刷範囲外では印刷範囲内よりも高速で移動するよう前記駆動手段を制御する制御手段を設けたものである。
(ホ)作用 制御手段は、駆動手段を制御して一方のスキージの往路移動後当該一方のスキージを上昇させた後、両スキージが上昇した状態でスキージ台が復路方向の移動範囲のうちスクリーン板の印刷範囲外では印刷範囲内よりも高速で移動させる。
(ヘ)実施例 以下本発明の一実施例を図に基づき説明する。
第1図乃至第3図に於いて、(1)はスクリーン印刷機であり、(2)は後述するプリント基板(20)を上流装置より供給する供給コンベア部であり、(4)は該基板(20)を固定するチャック(5)を位置決めするチャツク位置決部である。
(6)は前記基板(20)に後述するペースト半田(178)を印刷する印刷部であり、(8)は印刷部(6)より基板(20)を排出する供給コンベア部(2)と同様な構造の排出コンベア部である。(9)はチャック(5)を交換する場合、新しいチャック(5)を載置するチャック供給部であり、(10)は交換されたチャック(5)が排出されるチャック排出台である。
(11)は認識カメラ(12)を駆動する認識カメラ駆動部である。(14)はクリーニング部、(15)は操作部、(16)はタワー灯であり、(17)は安全扉である。(18)は安全扉(17)の開閉を検出する扉開閉センサである。
次に、チャック(5)について説明する。
第4図乃至第6図に於いて、(20)はプリント基板であり、可動壁(21)及び固定壁(22)に設けられたチャックレール(23)に把持され固定される。固定壁(22)はチャック基台(24)に固定されており、可動壁(21)はチャック基台(24)上に設けられたガイドレール(25)に沿って固定壁(22)に対して平行を保った状態で移動可能であり、固定壁(22)との間隔を変更することができる。ガイドレール(25)と平行に固定壁(22)より伸びるガイド棒(26)が可動壁(21)を貫通しており、ネジ(27)は可動壁(21)をガイド棒(26)に固定することにより、チャック基台(24)に対して固定する。
固定壁(22)及び可動壁(21)にはプーリ(28)が配設され、夫々、チャックベルト(30)が掛渡されている。供給コンベア部(2)側の端部のプーリ(28)には供給側ギア(31)が軸着され、印刷部(6)側の端部のプーリ(28)には排出側ギア(32)が軸着されている。前記チャックレール(23)はスライド板ガイド(33)に沿って摺動するスライド板(34)内に穿設されたローラ溝(35)内に嵌込まれたチャックローラ(36)に取付けられており、スライド板(34)がチャックシリンダ(38)の作動により移動することによりチャックガイド(39)に沿って移動する。前記チャックレール(23)にはチャック(5)の種類を認識カメラ(12)により識別するためのチャック種識別孔(40)が設けられている。該孔(40)はチャックレール間隔を認識するためにも用いられる。
(41)はバックアップピンプレート(42)上に複数本立設されたバックアップピンであり、図示しないシリンダによりバックアップピンプレート(42)が昇降することにより、基板(20)は第4図の実線で表わされるチャックベルト(30)に支持される位置と2点鎖線で表わされる基板(20)上面がチャックレール(23)上面と略同じ高さとなる位置の間を昇降する。(43)はチャック供給部(9)上の正しい位置にチャック(5)が位置しているか検出させるためのチャック検出孔であり、チャック基台(24)に穿設されている。(44)はチャック種を電気的に判別するため及びチャック(5)内の各種センサ及び負荷に本体側から通電を行なうためのチャック側コネクタである。チャック基台(24)は中央部がくり抜かれており、基台内壁(46)が形成されている。
チャック(5)にはいろいろな種類があり、第4図乃至第6図で説明したものはメカクランプ横押え方式であり、バックアップピン(41)に支持された基板(20)をチャックレール(23)により横方向に把持するものであるが、例えば第7図に示されるように真空吸引台(47)に真空吸引され支持される基板(20)を同様な駆動構造のチャックレール(23)により横方向に把持して固定する真空吸着方式と呼ばれるもの等がある。
次に、供給コンベア部(2)について説明する。
第8図及び第9図に於いて、(49)は供給側モータであり駆動プーリ(50)を回動させる。該プーリ(50)と伝達プーリ(51)との間には伝達ベルト(52)が掛渡されており、伝達プーリ(51)にはベルト駆動プーリ(53)が軸着されている。ベルト駆動プーリ(53)はプーリ軸(54)に軸支されている。ベルト駆動プーリ(53)と支持壁(55)に配設されたプーリ(56)には供給ベルト(57)が掛渡されており供給側モータ(49)の駆動により支持壁(55)に配設された供給ベルト(57)が回動し、プリント基板(20)を搬送する。
(58)は可動支持壁であり、ガイド軸(59)及びプーリ軸(54)に沿って移動可能である。可動支持壁(58)側にもベルト駆動プーリ(53)がプーリ軸(54)に軸支されプーリ(56)との間に供給ベルト(57)が掛渡される。ベルト(57)が掛渡されているプーリ(56)のうち一番チャック位置決部(4)に近いギア駆動プーリ(60)には支持壁(55)あるいは可動支持壁(58)を隔てて駆動ギア(62)が軸着されており、該駆動ギア(62)には伝達ギア(63)がかみ合っている。
該伝達ギア(63)は駆動ギア(62)の回転軸を支点に揺動可能な揺動板(64)に取付けられており、(65)は該揺動板(64)を第8図の反時計方向に回動するように付勢するバネであり、(66)は同方向に回動する揺動板(64)を規制するストッパである。伝達ギア(62)はチャック位置決部(4)に固定されたチャック(5)の供給側ギア(31)にかみ合い可能であり、供給ベルト(57)の回動により、供給側ギア(31)を回動させるものである。
排出コンベア部(8)にも同様にチャック(5)の排出側ギア(32)を駆動する機構が備えられている。
次に、チャック供給台(9)について説明する。
第2図及び第10図乃至第16図に於いて、(68)はチャック(5)を交換するために載置するチャック供給台であり、該台(68)上のチャック(5)の内側押圧片(69)あるいは外側押圧片(70)に押圧され供給台ガイド(71)に沿ってチャック位置決部(4)側に移載される。(72)は押圧片(69)(70)を往復移動させるためのロッドレスシリンダであり、シリンダ(73)にそってスライダ(74)が摺動移動する。該スライダ(74)には移動体(75)が取付けられており、該移動体(75)に取付けられた押圧片取付板(75)の先端部に内側押圧片(69)がそして後端部に外側押圧片(70)が夫々押圧片支軸(76)(77)のまわりに揺動可能に取付けられている。該押圧片取付板(75)にはさらにストッパ揺動板(79)が取付けられている。
また、押圧片(69)(70)は夫々図示しないバネにより第12図の反時計方向に揺動するよう付勢されている。
チャック供給台(68)のチャック位置決部(4)側には支軸(82)のまわりに揺動可能なストッパ(83)が軸支され常に第12図の反時計方向に揺動するよう図示しないバネに付勢されている。(84)はストッパ(83)の第12図の右端に設けられたチャック係合ローラであり、第12図のようにチャック供給台(68)上のチャック(5)に係合し移動を規制している。(85)はストッパ揺動ローラであり、ロッドレスシリンダ(72)の作動によりストッパ揺動板(75)が第12図の右方向に移動したとき、その先端のテーパ部に沿って該揺動板(75)に乗上がり、ストッパ(83)を時計方向に揺動させチャック(5)の規制を解く。
(86)は、チャック検出センサであり、チャック検出孔(43)が、該センサ(86)上に位置するようにチャック(5)が載置されない場合、チャック位置異常信号を出力する。
次に、チャック位置決部(4)について説明する。
第10図及び第12図乃至第22図に於いて、(87)はチャック供給部(9)より押出されてきたチャック(5)を載置するX−Y−θテーブルである。該テーブル(87)は、Xテーブル(88)、Yテーブル(89)及びθテーブル(90)により構成される。
Xテーブル(88)は基台(91)に設けられた一対のXガイドレール(93)に沿ってXモータ(94)の駆動によるXネジ軸(95)の回動によりXナット体(96)を介してX方向に移動する。Xガイドレール(93)はチャック位置決部(4)から印刷部(6)までの範囲をX−Y−θテーブル(87)が移動可能に設けられている。
Yテーブル(89)はYモータ(97)の駆動によるYネジ軸(98)の回動によりYナット体(99)を介してXテーブル(88)上に設けられた一対のYガイドレール(100)に沿ってY方向に移動する。
θモータ(101)の駆動によるθボールネジ軸(102)の回動によりローラ(103)を一端に有するナット体(104)が該ネジ軸(102)に沿って移動するが、該ローラ(103)はθテーブル(90)の切欠部(105)に嵌込まれており、該ローラ(103)の移動によりθ支軸(106)を支点に該θテーブル(90)はθ方向に回動する。
θテーブル(90)にはチャック(5)の移動を案内するガイド(108)が設けられているが、第10図における右側のガイド(108)の2箇所が切欠れてθテーブル(90)にロックレバー支軸(109)のまわりに揺動可能に、チャック基台(24)を固定するロックレバー(110)が設けられている。ロックレバー(110)はその下部に設けられたカムフォロワ(111)にθテーブル(90)に設けられたシリンダ(112)が当接し押圧されることにより第17図のように反時計方向に揺動してチャック基台(24)をロックする。ロックレバー(110)は図示しないバネにより第17図の時計方向に揺動するように付勢されている。
(114)はθテーブルに設けられたコネクタ連結シリンダ(115)のロッド(116)に取付けられたコネクタブロックであり、本体側コネクタ(117)が取付けられている。コネクタ連結シリンダ(115)の作動によりロッド(116)が引込むと第19図のように本体側コネクタ(117)はチャック側コネクタ(44)と接続される。
第22図に於いて(118)はX−Y−θテーブル(87)の供給コンベア部(2)側での待機位置を検出するテーブル待機位置検出センサである。このセンサ(118)がX方向の原点を検出するものであってもよい。
次にチャック排出台(10)について第2図、第10図及び第12図乃至第16図に基づき説明する。
チャック排出台(10)にもθテーブル(90)より押出され移動してきたチャック(5)の移動を案内する排出台ガイド(119)が両側に設けられている。チャック排出台(10)にはさらに、支軸(121)のまわりに揺動可能でありバネ(122)により第12図の反時計方向に常に付勢されている係合爪(123)が設けられており、該係合爪(123)は該排出台(10)上に移載されたチャック(5)の基台内壁に係合し、チャック位置決部(4)の方向にチャック(5)が戻ることを防止している。また、チャック排出台(10)にはチャック基台(24)を検出する位置に設けられ、チャック(5)の有無を検出するチャック検出センサ(124)が設けられている。
次に認識カメラ駆動部(11)について説明する。
第2図、第3図、第23図及び第24図に於いて、(126)はX移動体であり、Xカメラ駆動モータ(127)の駆動によるXカメラネジ軸(128)の回動によりナット(129)を介してXカメラガイド(129)に沿ってX方向の移動を行なう。X移動体(126)にはYカメラ駆動モータ(131)に駆動され回動するYカメラネジ軸(132)が取付けられており、該ネジ軸(132)に嵌合するYナット体(133)に取付けられた認識カメラ(12)は同じくX移動体(126)に設けられたYカメラガイド(134)に沿ってネジ軸(132)の回動によりY方向に移動し、チャック種識別孔(40)の認識、基板(20)の位置認識及び後述するスクリーン板(144)の位置認識を行なう。
前記Yナット体(133)にはさらにストッパシリンダ(136)が、ロッド(137)を上下方向に伸縮するように取付けられており、ストッパピンホルダ(138)を介してチャック位置決部(4)のプリント基板(20)を規制するストッパピン(139)がロッド(137)の先端部で連結されている。該ストッパピン(139)はシリンダ(136)の作動によりYナット体(133)内を貫通して案内されながら上下動する。ストッパピンホルダ(138)には基板(20)を検出する基板センサ(140)が取付けられている。
次に、印刷部(6)について説明する。
第25図乃至第31図に於いて、(142)はスクリーン基台であり、該基台(142)に設けられたスクリーン支軸(143)のまわりに揺動可能にスクリーン板(144)を取付けるスクリーン取付台(145)が取付けられている。スクリーン基台(142)にはスクリーン位置決めピン(146)が設けられスクリーン取付台(145)に設けられた1対の位置決めローラ(147)間に該ピン(146)が入り込むことにより、スクリーン取付台(145)はスクリーン基台(142)上に位置決めされ固定される。
(149)はスクリーン支軸(143)のまわりに揺動可能なスキージ取付台であり、スクリーン取付台(145)の上に重ねられ、連結板(150)によりスクリーン取付台(145)と連結される。スキージ取付台(149)にはストッパ(151)及びストッパ(152)が設けられており、ストッパ(151)はスクリーン基台(142)に設けられたストッパボルト(153)に当接し、ストッパ(152)はスクリーン取付台(145)に設けられたストッパボルト(154)に当接し、スクリーン取付台(145)及びスキージ取付台(149)のスクリーン基台(142)に対する上下方向の位置が規制される。
前記連結板(150)はスキージ取付台(149)に支持ボルト(156)を支点に同じくスキージ取付台(149)に設けられた連結シリンダ(157)により揺動可能に取付けられている.該連結板(150)には係合溝(158)が切欠かれており、シリンダ(157)の作動により連結板(150)が揺動し該係合溝(158)がスクリーン取付台(145)に設けられた係合ボルト(159)に第30図のように嵌合することによりスクリーン取付台(145)とスキージ取付台(149)に連結される。
前記スクリーン基台(142)には支柱(161)が立設され該支柱(161)上部の支軸(162)とスキージ取付台(149)に設けられた支軸(163)との間には夫々の支軸(162)(163)のまわりに回動可能にスクリーン上下シリンダ(164)が取付けられており、該シリンダ(164)の作動によりスキージ取付台(149)はスクリーン支軸(143)のまわりに揺動する。連結板(150)によりスキージ取付台(149)とスクリーン取付台(145)が連結されている場合はシリンダ(164)の作動によりスクリーン取付台(145)もスキージ取付台(149)と一体となって揺動する。
前記スキージ取付台(149)にはさらにスキージ台ガイド(166)が設けられ、該ガイド(166)に沿ってX方向にスキージ台(167)が移動可能に成されている。印刷モータ(168)の回動を減速器(169)で減速させ駆動プーリ(170)に伝えこれを回動させ、該駆動プーリ(170)と従動プーリ(171)の間に掛渡されたスキージベルト(172)が回動することにより該ベルト(172)に取付けられたスキージ台(167)は移動する。スキージ台(167)には遮光板(173)が設けられ、該遮光板(173)を原点検出センサ(174)が検出することによりスキージ台(167)の原点位置が検出される。
スキージ台(167)には対向する2本のスキージ(175)がスキージ上下ガイド(176)に案内されスキージ上下シリンダ(177)の作動により上下動可能に取付けられている。該スキージが下降し第32図乃至第39図のように移動することによりペースト半田(178)がスクリーン板(144)の中央部に穿設されたパターン孔を介してX−Y−θテーブル(87)上のプリント基板(20)に印刷される。
基台(91)にはスクリーン基台(142)を支持し上下動させスクリーン板(144)とプリント基板(20)とを接離させるためのボールネジ軸(179)が4本設けられている。スクリーン上下モータ(180)の駆動によりスクリーン上下駆動プーリ(181)を回動させベルト(182)及びスクリーン上下従動プーリ(183)を介してスクリーン上下回動軸(184)を回動させる。該回動軸(184)にはウォーム(185)が設けられており、前記ネジ軸(179)に設けられたウォームホイール(186)にかみ合い、回動軸(184)の回動によりボールネジ軸(179)が回動する。前記回動軸(184)にはかさ歯車(187)が設けられており、図示しない前記回動軸(184)に直交して設けられた回動軸に軸着されたかさ歯車(188)とかみ合い、前記回動軸(184)の回動が、同様な構造により第26図の反対側のボールネジ軸(179)に伝えられる。
こうして回動する4本のボールネジ軸(179)にスクリーン基台(142)に設けられたナット(189)が嵌合し、該スクリーン基台(142)は基台(91)に設けられたスクリーン上下ガイド(190)に沿って上下動する。前記スクリーン上下モータ(180)は、ペースト半田(178)の塗布がされた後スクリーン板(144)をプリント基板(20)から離間させるとき、スクリーン板(144)のパターン孔の端面にペースト半田(178)が残ってしまわないような低速度でスクリーン板(144)を上昇させられるようサーボモータあるいはパルスモータが使用される。
次に、クリーニング部(14)について説明する。
第40図乃至第46図において、(192)はXガイドレール(93)に案内されてX方向にスクリーン板(144)の下方を移動可能なクリーニングユニットであり、ベルトジョイント(193)によりベルト(194)に接合されている。該ベルト(194)はクリーニング部モータ(195)に駆動される駆動プーリ(196)と従動プーリ(197)の間に掛渡されており、モータ(195)の回動によりクリーニングユニット(192)は移動する。(198)はクリーニングユニット(192)のX方向の移動の原点を検出するクリーニング原点検出センサである。
クリーニングユニット(192)にはクリーニングペーパ(199)をその終端を固定した状態で巻回するペーパ供給ロール(200)が設けられ、該ロール(200)より供給されるクリーニングペーパ(199)は紙送り検出ロール(201)に巻かれ、次にクリーニングローラ(202)の表面に沿って巻かれ巻取ロール(203)に巻取られる。
(205)は巻取モータであり、トルクリミッター(206)を介して巻取駆動プーリ(207)を回動させ、巻取ベルト(208)及び巻取従動プーリ(209)を介して巻取ロール(203)が回動される。クリーニングペーパ(199)が終りまで供給され材料切れとなり巻取ロール(203)が回動しなくなりトルクリミッター(206)に所定の負荷がかかると、該トルクリミッター(206)は切れモータ(205)のみが空回りするように成されている。
(211)は紙送り検出ロール(201)に軸着された円盤でありその周縁には等間隔にスリット(212)が設けられている。巻取モータ(205)の回動によりクリーニングペーパ(199)が巻取られるとその送り量分ロール(201)が回動され円盤(211)が同送り量分回動するが、送り量検出センサ(213)が通過するスリット(212)を検出することによりクリーニングペーパ(199)の送り量の検出が行なわれる。前記供給ロール(200)はブレーキバネ(214)に所定の力で挾み込まれ、巻取モータ(205)による供給ロール(200)の回動にブレーキをかけ巻取モータ(205)が停止した場合、供給ロール(200)も同時に停止し常にペーパ(199)が張った状態になるようにされている。該バネ(214)はトルクリミッター(206)を切らない程度の力で供給ロール(200)を挾み込んでいる。
前記クリーニングローラ(202)は支軸(216)のまわりに揺動可能なアーム(217)の先端部に設けられており、ローラ上下シリンダ(218)の作動により上下するロッド(219)の先端部がバネ(220)を介して該アーム(217)に連結されているため、シリンダ(218)の作動によりクリーニングローラ(202)は上下動をする。該ローラ(202)が上昇してスクリーン板(144)下面にペーパ(199)を当接させた状態で、クリーニングユニット(192)が移動することにより自動的にスクリーン板(144)下面のクリーニングが行なわれる。
(222)はアクチュエータであり支軸(223)のまわりに揺動可能であり、バネフック(224)に掛けられたバネ(225)により第46図の反時計方向に付勢され供給ロール(200)に巻かれているクリーニングペーパ(199)を押えており、その巻き径により位置が定まっている。(226)はペーパ切れ予告スイッチであり、クリーニングペーパ(199)の巻き径が所定の量になった場合アクチュエータ(222)により「ON」されペーパ切れ予告信号を出力する。
次に制御系統についての説明を行なう。
第47図及び第48図において、(229)はCPUでありスクリーン印刷機(1)のプリント基板(20)の印刷動作に係る種々の動作をRAM(230)に格納された情報に基づきROM(231)に格納されたプログラムに従って行なう。
(232)はインターフェースであり操作部(15)、認識カメラ(12)、CRT(233)及び各種センサ類等を接続すると共に、本体側コネクタ(117)に配設される信号1ライン(235)、信号2ライン(236)、信号3ライン(237)及びコモンライン(238)を接続する。コモンライン(238)の電位は低電位「L」に成されている。該ライン(235)(236)(237)(238)は夫々コネクタ(117)に設けられた検出1ピン(235A)、検出2ピン(236A)、検出3ピン(237A)及びコモン供給ピン(238A)に順に接続されている。(239)は駆動回路である。
RAM(230)には基板(20)の印刷動作を1枚ごとに計数する印刷カウンタ(240)、自動クリーニングの回数を計数するクリーニングカウンタ(241)及びペーパ切れ予告信号が出力された後設定回数より自動クリーニング毎に減算するペーパ切れ予告カウンタ(242)が設けられていると共に、NCデータ、第49図の導通データ、第50図の識別孔データ及びペーパ切れ予告信号が出力された後ペーパ切れ予告カウンタ(242)に設定される自動クリーニング回数が設定されて記憶されている。(243)は手動クリーニング用印刷カウンタである。第49図及び第50図の「チャック1」はチャック種「1」、「チャック2」はチャック種「2」に対応する。
チャック側コネクタ(44)には信号1ピン(244)、信号2ピン(245)、信号3ピン(246)及びコモンピン(247)が設けられ、本体側コネクタ(117)との接続にあたっては夫々検出1ピン(235A)、検出2ピン(236A)、検出3ピン(237A)及びコモン供給ピン(238A)と接続される。第47図のチャックコネクタ(44)はチャック種「1」のものでありコモンピン(247)と信号2ピン(245)が短絡されている。第48図のチャックコネクタ(44)はチャック種「2」のものでありコモンピン(247)と信号3ピン(246)が短絡されている。
次に操作部(15)について説明する。
操作部(15)にはデータを入力するテンキー(249)、カーソルキー(250)、CRT(233)の画面を選択するため等に用いられるSETキー(251)、NCデータの設定モードにするための教示キー(252)、原点復帰等のマニュアル運転モードにするための手動キー(253)、自動運転モードにするための自動キー(254)、運転を開始するための始動キー(255)、段取替え動作等を開始するための作動キー(256)、運転を停止させるための停止キー(257)が設けられている。
次に、前記NCデータの設定動作について説明する。
先ず教示キー(252)を押すと、CRT(233)の画面には第51図に示されるようなNC DATA INFORMATION画面が現れる。次に、カーソルキー(250)を操作しカーソル(258)を設定したい基板種である「PCB-002」に合わせSETキー(251)を押圧すると、CRT(233)の画面は各データを設定するためのOPERATION DATA EDIT画面となる。
次に、作業者がテンキー(249)等を操作して第52図の画面のごとく各データを入力する。
第52図の各データについて説明する。
「EDITING」は現在設定中の基板種を示す。「PCB SIZE」は基板(20)のX方向及びY方向のサイズを「mm」の単位で示すデータであり、「PRINTING(SINGLE/DOUBLE)SELECT」は印刷動作が往復であるか片道であるかを指定するもので「1」は往復動作であることを示す。「CHUCK TYPE」は、チャック(5)の基板(20)固定方式の違いによるチャック種を示し、「1」は前述するメカクランプ横押え方式のチャック種で、「2」は真空吸着方式のチャック種を示す。
「SQUEEGEE PRINT AREA」はスキージ(175)によるペースト半田(178)のX方向の印刷する範囲を示すデータであり、「L1」にはスクリーン板(144)の中央からスキージ原点方向への距離を印刷の開始位置として「mm」の単位で設定し「L2」にはスクリーン板(144)の中央からスキージ原点の反対方向への距離を印刷の終了位置として「mm」の単位で設定する。これにより、プリント基板(20)内の一部のみの印刷にも対応できる。
「SQUEEGEE STROKE OFFSET 1」はスキージ(175)のスクリーン板(144)に対する角度によりスキージ(175)のX方向の移動の基準位置とスキージ(175)のスクリーン板(144)への接点である後端部の位置がかわるため、印刷すべき範囲を完全に印刷するように設定される距離データであり「mm」の単位である。「SQUEEGEE STROKE OFFSET 2」はスキージ(175)が一対あり一方向の印刷動作が終了し反対方向に進行する際、今まで印刷動作を行なっていたスキージ(175)に対向するスキージ(175)をペースト半田(178)の寄せられている位置まで移動させるための距離データであり「mm」の単位で設定される。「SQUEEGEE SPEED」はペースト半田(178)の印刷時のスキージ(175)の移動速度を示すデータであり「mm/sec」の単位で設定される。
「SCREEN SEPARATE SPEED」はスクリーン上下モータ(180)の回動によるスクリーン板(144)が基板(20)から離れるために上昇する速度を示すデータであり「mm/sec」の単位で設定される。このデータはサーボモータを使用していることでシリンダによる上昇速度と比較して遅いスピードに設定でき、またスクリーン板(144)のパターン孔の大きさ、形状、あるいはペースト半田の粘度により速度を任意に設定でき、本実施例の場合、0.5mm/secより1.4mm/secの範囲で設定可能である。
「CLEANING AREA」はクリーニングローラ(202)によるスクリーン板(144)下面のクリーニング範囲を設定するデータであり「L1」「L2」の設定は「SQUEEGEE PRINT AREA」の場合と同様である。「CLEANING ROLLER SPEED」はクリーニングローラ(202)のクリーニング動作中の移動速度を示すデータであり「mm/sec」の単位で設定される。「PAPER FEED QUANTITY」はクリーニングペーパ(202)の1回のクリーニング動作の終了ごとに該ペーパ(202)が巻取ロール(203)によって巻取られる際の紙送り量を指定するデータであり「mm」の単位で設定される。
「AUTOMATIC CLEANING INTERVAL」はスクリーン板(144)下面の自動クリーニング動作のタイミングを何枚の基板(20)を印刷したかで指定するデータであり、基板(20)の印刷回数が設定される。
「AUTOMATIC CLEANING COUNT」は手作業によるスクリーン板(144)下面のクリーニングのタイミングを指定するデータであり、自動クリーニング動作の回数が設定される。「0」が設定されている場合は自動クリーニング動作の回数によって手作業クリーニングのタイミングを指定しない。
「PCB PRINTING COUNT」は手作業によるスクリーン板(144)下面のクリーニングのタイミングを指定するデータであり、基板(20)の印刷回数(即ち印刷した基板の枚数)が設定される。「0」が設定されている場合は基板(20)の印刷回数によって手作業クリーニングのタイミングを指定しない。尚、スキージ(175)の移動回数が設定され印刷カウンタ(243)によりスキージ(175)の移動ごとに計数されるようにしてもよい。
「PCB-003」のNCデータの設定も同様にして行なわれ第53図に示されるように設定される。
以上のような構成により以下動作について説明する。
先ず、これから印刷作業を行なう基板種「PCB-002」に対応するための段取替えの動作を説明する。教示キー(252)を押すとCRT画面は第51図に示される画面を表示し、現在のスクリーン印刷機(1)の状態はCURRENTに示されるように基板種「PCB-001」に対応したものとなっていることがわかる。
先ず、作業者は印刷部(6)のスクリーン板(144)を「PCB-002」に対応したものに交換する。そして、チャック(5)の可動壁(21)のネジ(27)を緩め可動壁(21)をガイドレール(25)及びガイド棒(26)に沿って移動させPCB-002のNCDATAに格納されたY方向のPCB SIZE「70mm」に合わせたチャックレール(23)間の間隔にする。この後、作業者は当該チャック(5)をチャック供給台(68)に載置する。
このときチャック(5)はチャック基台(24)が供給台ガイド(71)に規制される位置であり、外側押圧片(70)にチャック基台(24)の端面が当接可能である位置に載置される。このとき、チャック検出孔(43)をチャック検出センサ(86)が検出している。
次に、前記第51図の画面がCRT(233)に表示されている状態で、カーソルキー(250)でカーソル(258)をPCB-002を示す「2」に移動させ作動キー(256)を押圧すると以下に示す段取替えの動作が開始される。
先ず、段取替えの動作の一部としてチャック(5)の交換動作について説明する。
先ず、シリンダ(112)が作動し、ロックレバー(110)を第17図から第18図のように揺動させチャック(5)のθテーブル(90)に対するロックを解除すると共に、コネクタ連結シリンダ(115)が作動しチャック(5)のチャック側コネクタ(44)とテーブル(90)の本体側コネクタ(117)を第20図及び第21図のように離間させる。そしてX−Y−θテーブル(87)は第12図のようにY方向に所定の距離移動する。
次に、ロッドレスシリンダ(72)が作動すると外側押圧片(70)が第12図にて右側に移動しチャック基台(24)に係合し押圧するため、チャック(5)は前記ガイド(71)に沿って移動する。このとき、ストッパ揺動板(79)が右方向に移動することにより、その先端部のテーパがストッパ揺動ローラ(85)に係合し、ストッパ(83)は支軸(82)のまわりに第13図で時計方向に回動し、チャック(5)に対する係合を解く。そして、X−Y−θテーブル(87)上に載置されているチャック種「2」のチャック(5)のチャック基台(24)に外側押圧片(70)に押圧されたチャック(5)のチャック基台(24)が当接し、押圧されチャック種「2」のチャック(5)はガイド(108)に沿って第13図の位置まで移動する。
次に、シリンダ(72)の逆方向への作動により外側押圧片(70)及び内側押圧片(69)は左側に戻る。このとき内側押圧片(69)はテーパがチャック基台(24)に当接することにより下方に揺動し逃げ、戻りきったところで基台(24)の係合から解放されると、図示しないバネにより上方に揺動して第14図のように基台(24)を押圧可能な状態となる。また、ロッドレスシリンダ(72)が戻りきってストッパ揺動板(79)がストッパ揺動ローラ(85)と係合しない状態となってもチャック(5)がチャック係合ローラ(84)を押えているためストッパ(83)は下方に揺動した状態を保っている。
そして、再度シリンダ(72)が第14図の右方向に作動すると内側押圧片(69)が基台(24)に係合してチャック(5)を押圧し、第15図で示される位置に移動させる。このとき先にX−Y−θテーブル(87)上にあったチャック種「2」のチャック(5)はX−Y−θテーブル(87)上のチャック(5)に押されてチャック排出台(10)に排出される。チャック(5)がチャック排出台(10)上を移動していく際に、係合爪(123)はそのテーパが基台(24)に押圧され下方に揺動しているが、チャック(5)の排出が終了したときには基台(24)の係合から解かれバネ(122)の付勢により第15図のごとく上方に揺動した状態となっており、排出されたチャック(5)がX−Y−θテーブル(87)側に移動しようとしても基台内壁(46)に係合爪(123)が係合してチャック(5)の移動を規制する。
この後、X−Y−θテーブル(87)はチャック供給台(68)側に第16図のように移動して、供給コンベア部(2)よりプリント基板(20)を受けとれる位置に停止する。
次に、シリンダ(112)及びコネクタ連結シリンダ(115)が作動しチャック側コネクタ(44)と本体側コネクタ(117)を第20図及び第21図の状態から第19図の状態に接続すると共に、ロックレバー(110)を第18図の状態から第17図の状態に揺動させ、チャック(5)をX−Y−θテーブル(87)に固定する。ロッドレスシリンダ(72)の作動によりチャック(5)は常に所定の位置に停止する。
次に段取替えの動作としてチャック側コネクタ(44)の夫々のピンの電位の状態によるチャック(5)の種類がPCB-002のNC DATAに指定したものと一致するかどうかのチェック動作が行なわれるが該動作について説明する。
本体側コネクタ(117)とチャック側コネクタ(44)が接続されると、本体側コネクタ(117)の信号1ライン(235)、信号2ライン(236)、信号3ライン(237)及びコモンライン(238)は夫々ピン(235A)(236A)(237A)(238A)を介してチャック側コネクタ(44)の信号1ピン(244)、信号2ピン(245)、信号3ピン(246)及びコモンピン(247)に接続される。当該チャック(5)のチャック種は「1」であり第47図のようにコモンピン(247)と信号2ピン(245)が短絡されている。
コモンライン(238)は「L」電位となっているため、信号2ピン(245)の電位も「L」となっているが、信号1ピン(244)及び信号3ピン(246)は開放状態となっている。このため、信号1ライン(235)及び信号3ライン(237)も開放状態で電位「H」であり、CPU(229)はインターフェース(232)を介して信号1ライン(235)、信号2ライン(236)、信号3ライン(237)の順に「1」,「0」,「1」の信号を検出する。CPU(229)はこの結果をRAM(230)内のチャック種「1」の導通データと比較して一致しているので、正しいチャック(5)の交換が成されたものと判断し、チャック(5)のセンサ、負荷等にコネクタを通じて通電しイニシャライズする。
次に、交換されたチャック(5)の種類及びチャックレール(23)間の幅を認識カメラ(12)を用いてチェックする段取替え動作を行なうが当該動作について説明する。
先ず、Xカメラ駆動モータ(127)の回動によりXカメラネジ軸(128)及びナット(129)を介したX移動体(126)のX方向の移動及びYカメラ駆動モータ(131)の回動によるYカメラネジ軸(132)及びYナット体(133)を介する移動により認識カメラ(12)はXY方向に移動して固定壁(22)のチャックレール(23)のチャック種識別孔(40)の上に停止する。
すると、認識カメラ(12)は該識別孔(40)を撮像し、該識別孔(40)の直径及び認識カメラ駆動部(11)内での位置が認識される。このチャック(5)はチャック種「1」であり識別孔(40)の直径は「0.7mm」であるが、「0.7mm」であることが認識されると、NCデータで指定された「PCB-002」のチャック種が「1」であることからRAM(230)に記憶された識別孔データより該識別孔(40)の直径は「0.7mm」であるので一致していることを確認する。交換されたチャック(5)が指定通りであることが判断されると、認識カメラ(12)は可動壁(21)のチャックレール(23)上の識別孔(40)の上まで移動する。そして該識別孔(40)の撮像が行なわれその認識カメラ駆動部(11)内での位置が認識される。
そして、認識された両識別孔(40)の位置より両識別孔(40)の間の距離がCPU(229)に算出され両チャックレール(23)間の幅が算出される。PCB-002のNCデータからY方向の基板幅「70mm」と比較され許容できる範囲内であれば認識カメラ(12)によるチャック(5)に関するチェックは終了する。
次に、交換されたスクリーン板(144)の位置の認識カメラ(12)による位置のチェックを行なう。
先ず、スクリーン上下シリンダ(164)が縮む方向に作動しており、スクリーン取付台(145)のみがスクリーン基台(142)上に載置されているが、スキージ取付台(167)が支軸(143)を支点に揺動し上昇している第28図に示される状態となっているので、認識カメラ(12)はXY移動してスクリーン板(144)に付された図示しない認識マークの位置の認識を行なう。このときには、スキージ(175)の取付け角度も適当な角度に調整されている。
該認識動作が終了すると、スクリーン上下シリンダ(164)が伸びる方向に作動しスキージ取付台(149)は下方に揺動しストッパ(151)及びストッパ(152)が夫々ストッパボルト(153)及びストッパボルト(154)に当接する。すると、連結シリンダ(157)が作動して連結板(150)は第31図の状態から第30図の状態に揺動し係合ボルト(159)が係合溝(158)に嵌合して、スキージ取付台(149)はスクリーン取付台(145)と一体と成される。これらの動作と平行して供給コンベア部(2)及び排出コンベア部(8)のコンベア幅を搬送される基板種「PCB-002」の基板(20)のNCデータに記憶されているY方向のサイズ「70mm」に合わせて自動的に変更される。
こうして段取替え動作は終了する。
次に、プリント基板(20)へのペースト半田(178)の印刷動作について説明する。
前述のように「PCB-002」への段取替えが終了したならば、作業者が自動キー(254)を押し始動キー(255)を押すと、Xモータ(94)が回動しX−Y−θテーブル(87)は第2図及び第3図の左側に移動しチャック(5)の供給側ギア(31)が供給コンベア部(2)の伝達ギア(63)に第8図及び第9図のように係合する。
そして、供給側モータ(49)が回動して駆動プーリ(50)、伝達ベルト(52)、伝達プーリ(51)、ベルト駆動プーリ(53)を介して供給ベルト(57)が回動し、プリント基板(20)が搬送される。供給ベルト(57)の回動によりギア駆動プーリ(60)が回動され、駆動ギア(62)が回動され、伝達ギア(63)を介して供給側ギア(31)が駆動される。この結果、ギア(31)に軸着するプーリ(28)が回動されチャックベルト(30)が回動され、供給ベルト(57)に搬送されて来た基板(20)を搬送する。
この基板(20)の供給搬送動作が開始されると、RAM(230)内のNCデータ中のPCB SIZEのXデータ「100」よりXカメラ駆動モータ(127)及びYカメラ駆動モータ(131)を回動させチャック(5)のX方向の中央位置に基板(20)の中心を停止させる位置にストッパピン(139)を移動させる。即ちチャック(5)のX方向の中央より印刷部(6)側に50mm離れた位置にストッパピン(139)は移動される。そしてストッパシリンダ(136)を作動させストッパピン(139)を下降させる。
このようにして、プリント基板(20)がチャックベルト(30)に搬送されて来ると、該基板(20)はストッパピン(139)に当接して停止されると共に基板センサ(140)が該基板(20)を検出しこの検出信号によりCPU(229)は供給側モータ(49)を停止させチャックベルト(30)の回動が停止する。
次に、ストッパピン(139)に当接してチャックベルト(30)上で停止しているプリント基板(20)のチャック(5)による固定動作が行なわれるがこの動作について説明する。
先ず、図示しない上下動手段によりバックアップピン(41)が多数配設されたバックアップピンプレート(42)が上昇し、チャックベルト(30)上の基板(20)を支持し、第7図の2点鎖線で示されるチャックレール(23)の上部位置まで上昇させる。次に、チャックシリンダ(38)が作動し、スライド板(34)を右方向にガイド(33)に沿って移動させることによるスライド板(34)中のローラ溝(35)の移動に従ってローラ溝(35)内のローラ(36)がチャック(5)の内側に移動し、該ローラ(36)が固定されているチャックレール(23)がガイドレール(25)に沿ってチャックレール(23)間隔を狭める方向に移動し、プリント基板(20)を把持し固定する。基板(20)の固定動作が完了すると、Xモータ(94)の回動によりX−Y−θテーブル(87)が供給コンベア部(2)から離脱する方向に移動する。
次に、認識カメラ(12)による基板(20)の位置認識が行なわれる。
即ち、Xカメラ駆動モータ(127)及びYカメラ駆動モータ(131)の回動により認識カメラ(12)が基板(20)の図示しない位置決めマーク上に移動し基板(20)の位置が認識される。この認識結果及び前述のスクリーン板(144)の位置の認識結果に基づき、スクリーン板(144)に対して基板(20)がスクリーン板(144)の中央の位置すべき位置となるようX−Y−θテーブル(87)はXモータ(94)の回動によりX方向にXガイドレール(93)に沿ってYモータ(97)の回動によりY方向にYガイドレール(100)に沿って移動しスクリーン板(144)下部に停止する。
その後、θモータ(101)の回動によりθテーブル(90)はθ支軸(106)を支点にθ方向に回動し、基板(20)はスクリーン板(144)に対して位置すべき位置に位置決めされる。
スクリーン板(144)の中央でペースト半田の塗布を行なうようにしているのは印刷ずれに対する精度をより上げるためである。前述しているようにチャック(5)の中央位置に基板(20)が固定されていなくともスクリーン板(144)の中央に該基板(20)を位置させることは可能であるが、小さな基板(20)をチャック(5)の端で固定すると、チャック(5)の端部が、スクリーン板(144)の取付台(145)に当たってしまうためチャック(5)の中央部に基板(20)を固定している。
次に、スクリーン上下モータ(180)が回動し、スクリーン上下駆動プーリ(181)、ベルト(182)及びスクリーン上下従動プーリ(183)を介してスクリーン上下用回動軸(184)が回動し、該軸(184)に設けられたウォーム(185)にかみ合うウォームホイール(186)が回動し、ボールネジ軸(179)が回動する。そして、前記回動軸(184)に設けられたかさ歯車(187)とかみ合うかさ歯車(188)が設けられた回動軸が回動し、図示しない対向する同様な構造のボールネジが回動することによりスクリーン上下ガイド(190)に沿ってスクリーン基台(142)が第26図より第27図の印刷位置まで下降する。
この後、スキージ(175)の移動によるペースト半田(178)の基板(20)への印刷動作が行なわれるがこの印刷動作について説明する。
NCデータの「PRINTING(SINGLE/DOUBLE)SELECT」が「1」であることにより往復印刷モードが選択されている。印刷モータ(168)が回動し、駆動プーリ(170)、従動プーリ(171)、スキージベルト(172)を介してスキージ台(167)が原点位置より高速移動し印刷すべき第32図の実線で表わされる基板(20)の直前位置である第32図の実線で示される位置に停止する。この停止位置は左右のスキージ(175)間の中点位置(以下スキージ基準位置という。)がスクリーン板(144)の中央位置より「SQUEEGEE PRINT AREA L1」に「SQUEEGEE STROKE OFFSET 1」を加算し「SQUEEGEE STROKE OFFSET 2」を減算した距離、即ち60mmスキージ原点側(第32図の右側)に離れた位置に停止する位置である。
次に、第33図のように右側のスキージ(144)がシリンダ(177)の作動により下降すると、印刷モータ(168)が回動しスキージ台(167)が移動することによりスキージ(175)は第34図の実線で示される位置までNCデータの「SQUEEGEE SPEED」で指定されている速度「60mm/sec」でペースト半田(178)を基板(20)に刷込みながら移動する。第34図の実線で示されるスキージ(175)の停止位置は、スキージ基準位置がスクリーン板(144)の中央より「SQUEEGEE PRINT AREA L2」に「SQUEEGEE STROKE OFFSET 1」を加算した距離、即ち「90mm」スキージ原点の反対側に離れた位置に停止する位置である。
こうしてペースト半田(178)のプリント基板(20)への往路方向の印刷が完了する。
次に、下降している右側のスキージ(175)が第35図のように上昇し、スキージ台(167)が「SQUEEGEE STROKE OFFSET 2」で示される「30mm」スキージ原点側に高速移動し、寄集められているペースト半田(178)の直前位置である第36図の実線で示される位置に停止する。そして、左側のスキージ(175)がシリンダ(177)の作動により第37図の実線で示されるように下降する。
このとき、右側のスキージ(175)の上昇、左側のスキージ(175)の下降及びスキージ台(167)の高速移動の各動作は平行して行なわれてもよい。
次に、印刷モータ(168)の回動によりスキージ基準位置がスクリーン板(144)の中央よりスキージ原点側に「SQUEEGEE PRINT AREA L1」に「SQUEEGEE STROKE OFFSET 1」を加算した距離、即ち「90mm」離れた位置となる第38図の実線の位置までスキージ(175)がNCデータの「SQUEEGEE SPEED」で指定される速度「60mm/sec」で移動し、プリント基板(20)へのペースト半田(178)の復路方向の印刷が完了し、該基板(20)へのペースト半田(178)の印刷動作が完了する。
このとき、印刷カウンタ(240)は「1」を計数する。その後第39図のようにスキージ(175)が上昇する。
次に、スクリーン上下モータ(180)がNCデータの「SCREEN SEPARATE SPEED」に従って回動し、スクリーン基台(142)が上昇し、スクリーン板(144)は基板(20)より当該データの示す「0.7mm/sec」のスピードによりスクリーン版(144)のペースト半田(178)がスクリーン板(144)に穿設されたパターン孔の端面に摩擦により残らない状態で第26図の位置まで上昇して離れる。このとき完全に離れる距離上昇した後は、高速度で上昇するようにしてもよい。
次に、プリント基板(20)を載置するX−Y−θテーブル(87)は、Y方向の移動及びθ方向の回動により基板(20)を排出可能な位置とし、Xモータ(94)の回動により排出コンベア部(8)側に移動し排出側ギア(32)を供給コンベア部(2)の場合と同様にして排出コンベア部(8)の図示しないギアと係合する。
そして、シリンダ(38)の作動によりチャックレール(23)が開き、基板(20)を解放し、バックアップピン(41)が下動して基板(20)がチャックベルト(30)上に載置される。この後、排出コンベア部(8)が回動し始めるとチャックベルト(30)は該基板(20)を搬送し排出コンベア部(8)に移載し、排出コンベア部(8)は該基板(20)を下流装置に排出する。
次に、Xモータ(94)の回動によりX−Y−θテーブル(87)は、供給コンベア部(2)側に移動し前述と同様に供給側ギア(31)が供給コンベア部(2)の伝達ギア(63)に係合する。そして、供給側モータ(49)が回動して供給ベルト(57)が次の基板(20)を搬送しチャックベルト(30)に該基板(20)を移載する。
そして前述と同様にして、基板(20)の固定が行なわれスクリーン板(144)の下方に位置決めされる。そしてスクリーン板(144)が下降してスキージ(175)によるペースト半田(178)の印刷が行なわれるが、このときまでの間にスキージ(175)は第39図の位置から第32図の位置までの移動を完了しており、直ちに右側のスキージ(175)が下降してその後は前述と同様にして印刷が行なわれ印刷カウンタ(240)は「2」に歩進される。
その後、基板(20)は排出され、次の基板(20)の印刷のため前述と同様動作が行なわれる。
こうして、基板(20)の印刷回数が印刷カウンタ(240)に計数されNCデータの「AUTOMATIC CLEANING INTERVAL」に設定された「10」になったあと、基板(20)が排出コンベア部(8)により排出されるとスクリーン板(144)下面の自動クリーニング動作が行なわれる。印刷カウンタ(240)は設定された値になるとクリアされ「0」となる。この自動クリーニング動作について説明する。
上記したように印刷された基板(20)が排出されると、X−Y−θテーブル(87)はXモータ(94)の回動により供給コンベア部(2)側に移動し、テーブル待機位置検出センサ(118)によって検出される位置で停止する。この位置はまた、供給コンベア部(2)の伝達ギア(63)と供給側ギア(31)が係合する位置である。該検出センサ(118)がX−Y−θテーブル(87)を検出した後、第54図のように排出コンベア部(8)の下方のクリーニング原点検出センサ(198)によって検出されるX−Y−θテーブル(87)が排出コンベア部(8)に基板(20)を移載する際にも衝突しない位置に待機していたクリーニングユニット(192)がクリーニング部モータ(195)の回動によるベルト(194)の回動によりXガイドレール(93)に沿ってスクリーン板(144)下方まで移動する。テーブル待機位置検出センサ(118)がX−Y−θテーブル(87)を検出しなければクリーニングユニット(192)はX方向に移動しないように成されていると共に、クリーニング原点検出センサ(118)がクリーニングユニット(192)を検出しなければX−Y−θテーブル(87)はX方向に移動しないように成されている。
次に、ローラ上下シリンダ(218)が作動しアーム(217)が支軸(216)を支点に上方に揺動し、クリーニングペーパ(199)が巻かれたローラ(202)がスクリーン板(144)下面にバネ(220)により付勢された状態で第55図のように当接する。このローラ(202)の当接位置はNCデータの「CLEANING AREA」で「L1=65」と指定されているためスクリーン板(144)の中央より排出コンベア部(8)側に距離「65mm」離れた位置である.ローラ(202)が上動してスクリーン板(144)にクリーニングペーパ(199)を当接させた状態でクリーニング部モータ(195)が回動し、NCデータの「CLEANING ROLLER SPEED」で設定される速度「50mm/sec」でローラ(202)が走行しクリーニングペーパ(199)がスクリーン板(144)の下面の拭取りを行なう。該ローラ(202)がスクリーン板(144)の中央より供給コンベア部(2)側にNCデータの「CLEANING AREA L2」で指定された距離「65mm」までスクリーン板(144)の中央より走行して前記モータ(195)は停止する。
ここで、ローラ(202)に巻かれたクリーニングペーパ(199)は、巻取モータ(205)の回動により巻取ロール(203)に巻取られる。クリーニングペーパ(199)は供給ロール(200)より供給され、紙送り検出ロール(201)を滑ることなく回動させながら、ローラ(202)を介して巻取ロール(203)に巻取られるが、紙送り検出ロール(201)の端部に取付けられた円盤(211)のスリット(212)をセンサ(213)が検出して、NCデータの「PAPER FEED QUANTITY」に設定された送り量「15mm」送られたことを検出したとき巻取モータ(205)の回動が停止される。
次に、クリーニング部モータ(195)が回動し、クリーニングユニット(192)が排出コンベア部(8)側にクリーニングペーパ(199)によりスクリーン板(144)下面を拭取りながら移動し、ローラ(202)がスクリーン板(144)中央より排出コンベア部(8)側に距離「65mm」の位置に達したときに停止する。そして、ローラ上下シリンダ(218)が作動してアーム(217)が下方に揺動しローラ(202)がスクリーン板(144)下面より離れて下降する。
次に、前述と同様にしてクリーニングペーパ(199)が巻取ロール(203)に巻取られた後、クリーニングユニット(192)は排出コンベア部(8)側のクリーニング原点検出センサ(198)に検出される位置まで移動する。こうして、自動クリーニング動作が終了したならばクリーニングカウンタ(241)が自動クリーニング回数「1」を計数する。
上記クリーニング動作が行なわれている間に、次の基板(20)が供給コンベア部(2)よりチャックベルト(30)上に供給され、チャックレール(23)により前述と同様にして把持され固定されているが、自動クリーニング動作が終了し、クリーニング原点検出センサ(198)がクリーニングユニット(192)を検出したならば、X−Y−θテーブル(87)がXガイドレール(93)に沿ってスクリーン板(144)下方に移動し、基板(20)の位置決めが成され、前述と同様にペースト半田(178)の印刷が行なわれる。
以上のような動作が繰返されクリーニングカウンタ(241)がNCデータの「AUTOMATIC CLEANING COUNT」に設定された「12」になると、手動クリーニングを行なうための動作が行なわれる。
即ち、クリーニングカウンタ(241)が「12」になり、クリーニングユニット(192)が移動しクリーニング原点検出センサ(198)で検出されると、連結板(150)が係合ボルト(159)に係合してスキージ取付台(149)とスクリーン取付台(145)を一体に連結した状態でスクリーン上下シリンダ(164)が作動し、スクリーン板(144)とスクリーン基台(142)の間が第29図のように開きクリーニングカウンタ(241)はクリアーされる。この後は、電源は入っているが全てのモータ及びシリンダは駆動されず、現在の位置が保持される。この場合、次の基板(20)がチャック(5)に固定され基板(20)の認識カメラ(12)による認識が終了しているものとする。そして、タワー灯(16)の黄色のランプが点滅し、作業者に手作業によるスクリーン板(144)下面のクリーニングをする必要のあることを報知する。このときCRT(233)の画面にも手作業のスクリーン板(144)のクリーニング待機状態である旨が表示される。
次に、作業者が来て安全扉(17)を開けると扉開閉検出センサ(18)が検知しタワー灯(16)の黄色のランプを消灯するが電源は入ったままである。CPU(229)はモータ及びシリンダを駆動させる命令は出さないが、各モータの回動位置及び各シリンダの状態はRAM(230)内に記憶されている。また、操作部(15)の操作はCRT画面をチェックするか電源を切る以外の操作は受付けない。このような状態で、作業者は手作業にてスクリーン板(144)下面を拭取りクリーニングする。
クリーニングが終了すると作業者は安全扉(17)を閉め始動キー(255)を押圧する。安全扉(17)が閉められたことをセンサ(18)が検出した後始動キー(255)が押圧されたので、CPU(229)はスクリーン上下シリンダ(164)を作動させスクリーン板(144)をスクリーン基台(142)に対し閉じ第26図の状態にさせる。但し、基板(20)は無いものとする。そして、X−Y−θテーブル(87)がスクリーン板(144)下方に移動し、前述するような位置決めがなされ印刷動作が行なわれる。
以上のような動作が繰返されるが、「PCB-002」の基板(20)の印刷が終了するとスクリーン印刷機(1)は停止される。停止したとき印刷モータ(168)等全ての駆動源は原点位置に戻っている。
次に「PCB-003」の基板(20)の印刷動作を行なうことになっているが、先ず段取替えが行なわれる。作業者は教示キー(252)を押圧し、前述のようにスクリーン板(144)を「PCB-003」のものに取替え、「PCB-003」用にチャックレール幅を「200mm」に合わせたチャック(5)を前述と同様にチャック供給台(68)に載置した後、第56図のCRT(233)の画面にて前述と同様に「PCB-003」を示す「3」にカーソル(258)を合わせ作動キー(256)を押圧する。すると、「PCB-002」の場合と同様な段取替え動作が実行される。
この場合、先ずコネクタ連結シリンダ(115)が作動してチャック側コネクタ(44)が本体側コネクタ(117)と接続されるとこの場合のチャック側コネクタ(44)は第48図のようにコモンピン(247)と信号ピン(245)が短絡しており、他のピンはオープン状態であるので信号1ライン(235)、信号2ライン(236)及び信号3ライン(237)は「1」「1」「0」であり、「PCB-003」のNCデータで示されるチャック種「2」の第49図に示されるデータと一致するため、チャック(5)のセンサ、負荷等にはコネクタを通じて通電されイニシャライズされる。
そして、チャック種識別孔(40)を認識カメラ(12)が認識し、穴径が「1.0mm」であることを認識し、「PCB-003」のNCデータで示されるチャック種「2」の第50図に示されるデータと一致することを確認する。その後、「PCB-002」の場合と同様にして段取替え動作を続行する。
そして、自動キー(254)を押圧してから始動キー(255)を押圧すると前述と同様に基板(20)へのペースト半田(178)の印刷動作が開始される。
「PCB-003」の基板(20)は第32図乃至第39図の2点鎖線で示されるものであり、RAM(230)のNCデータの「SQUEEGEE PRINT AREA」が「L1=150」、「L2=150」であることから印刷モータ(168)が回動し高速で移動したスキージ(175)は第32図の2点鎖線で示される位置に停止する。次に、第33図の2点鎖線で示されるようにスキージ(175)は下降し「L2=150」であることにより第34図の2点鎖線で示される位置までNCデータの「SQUEEGEE SPEED」「80mm/sec」で示される速度でスクリーン板(144)を押圧しながら移動して、ペースト半田(178)を2点鎖線で示される基板(20)に印刷する。
次に、下降している右側のスキージ(195)が第35図のように上動してNCデータの「SQUEEGEE STROKE OFFSET 2」で示される距離「30mm」高速で移動して第36図の2点鎖線で示される位置に停止する。
この後、第37図のように2点鎖線で示された左側のスキージ(175)が下降して「SQUEEGEE PRINT AREA」が「L1=150」であることより第38図の2点鎖線で示される位置まで「SQUEEGEE SPEED」で示される速度「80mm/sec」で移動して復路方向のペースト半田(178)の印刷が完了する。そして、第39図の2点鎖線で示されるようにスキージ(175)は上昇する。
そして、前述の「PCB-002」の場合と同様にスクリーン板(144)は基板(20)より上昇して離れ、該基板(20)は排出コンベア部(8)により排出される。
次に、次の基板(20)について前述と同様にしてペースト半田(178)の印刷が行なわれるが、次の基板(20)がスクリーン板(144)下部に位置決めされるまでにスキージ(175)は第39図の2点鎖線の位置より第32図の2点鎖線の位置に移動されている。
その後、「PCB-003」のNCデータの「AUTOMATIC CLEANING INTERVAL」に設定された印刷基板枚数である10枚目の基板(20)についてペースト半田(178)の印刷動作が終了すると、「CLEANING AREA」のデータ「L1=165」、「L2=165」で示される範囲を「CLEANING ROLLER SPEED」のデータで示される速度「70mm/sec」で「PCB-002」の場合と同様にして自動クリーニングが成される。
そして、PCB PRINTING COUNTに「50」が設定されていることによりカウンタ(243)が「50」を計数し50枚目の基板(20)についてペースト半田(178)の印刷が終了し排出コンベア部(8)による排出が完了すると、「PCB-002」の場合と同様にしてスクリーン板(144)下面を手作業によりクリーニングするためスクリーン上下シリンダ(164)が作動してスクリーン板(144)が持上げられる。次に、作業者によるクリーニングが成され、始動キー(255)の押圧により印刷動作が続行される。
以上のような動作が繰り返されるが、自動クリーニング動作が行なわれるごとにクリーニングペーパ(199)は巻取ロール(203)に巻取られ、供給ロール(200)に巻かれているペーパ(199)の巻き径は徐々に少なくなる。供給ロール(200)のペーパ(199)の巻き径が少なくなるとバネ(225)の付勢によりアクチュエータ(222)が支軸(223)を支点に回動して行き第46図で示される2点鎖線の位置で予告スイッチ(226)を「ON」し、ペーパ切れ予告信号を出力させる。
CPU(229)は該ペーパ切れ予告信号によりタワー灯(16)の黄色ランプを点灯させると共にCRT(233)の画面にペーパ切れ予告表示をする。そして、ペーパ切れ予告カウンタ(242)に自動クリーニング可能回数「5」をセットする。その後、ペーパ交換をしないと、自動クリーニングごとにカウンタ(242)を減算して行く。このとき、カウンタ(242)に格納されている可能回数をCRT(233)の画面に表示してもよい。ペーパ切れ予告が成されてから5回自動クリーニングが行なわれカウンタ(242)が「0」になるとタワー灯(16)の黄色ランプが点滅し印刷動作は停止する。これと共にCRT(233)の画面にペーパ切れ表示が成される。このとき、交換しやすい位置にクリーニングユニット(192)が待機するようにしてもよい。
次に、作業者は、安全扉(17)を開けクリーニングペーパ(199)を新しいものに取替えてから安全扉(17)を閉める。安全扉が開けられたことを扉開閉検出センサ(18)が検出すると各モータの励磁が遮断され各モータの回動位置がわからなくなるため自動運転を始める前に各モータ及びシリンダの原点復帰動作を行なう。
このため、先ず手動キー(253)を押圧し第57図のMANUAL SELECTION画面にてカーソル(258)を移動させRETURN OPERATIONに合わせ、作動キー(256)を押圧すると各モータ及びシリンダの原点復帰動作が行なわれる。この後、自動キー(254)を押圧して始動キー(255)を押圧すると、プリント基板(20)が供給コンベア部(2)に搬送され前述する印刷動作が行なわれる。
また、ペーパ切れ予告表示が成されている間にクリーニングペーパ(199)の交換が行なわれる場合は、作業者は停止キー(257)を押圧して印刷動作を停止させる。このとき、現在印刷動作を行なっている基板(20)が排出コンベア部(8)に排出された後、スクリーン印刷機(1)は停止する。そして、完全扉(17)が開かれペーパ切れ表示が成された後と同様にしてクリーニングペーパ(199)の交換が成され、印刷動作の自動運転が再開される。
尚、ペーパ切れの検出は、クリーニングペーパ(199)が最後まで巻取られさらに終端が供給ロール(200)に固定されていることにより引張られた場合、巻取モータ(205)の出力軸に取付けられたトルクリミッター(206)が所定の負荷を受け切れ該巻取モータ(205)が空回りするが、円盤(211)が回動せずセンサ(213)が、クリーニングペーパ(199)の送り量を検出しないことによっても行なわれることが可能である。
また、トルクリミッター(206)が設けてなくクリーニングペーパ(199)がいずれかの位置で切断された場合は、紙送り検出ロール(201)が回動せずしたがって送り量検出センサ(213)は紙が送られていることを検出しないが巻取モータ(205)は回動していることになる。あるいは、クリーニングペーパ(199)の終端が供給ロール(200)に固定されてない場合に前記ペーパ(199)が終端まで供給されてしまった場合も送り量検出センサ(213)は紙が送られていることを検出しないが巻取モータ(205)は回動している。したがいトルクリミッター(206)を設けずにおき送り量検出センサ(213)が紙を送られていることを検出せず巻取モータ(205)が回動している場合、CPU(229)はクリーニングペーパ(199)の材料切れと判断するようにしてもよい。
また、ペーパ切れ予告カウンタ(242)にはあらかじめ設定された自動クリーニング可能回数を格納しておき、予告スイッチ(226)の「ON」によるペーパ切れ予告信号が出力された後自動クリーニング動作ごとにカウンタ(242)を減算して行ってもよいし、あるいは、カウンタ(242)は「0」にしておき予告信号のあと自動クリーニング動作ごとにカウンタ(242)を歩進し、記憶している自動クリーニング可能回数になったらペーパ切れとしてもよい。
さらに、ペーパ切れ予告がされたあとの自動クリーニング可能回数は予告スイッチ(226)が「ON」になったときのクリーニングペーパ(199)の残り距離を記憶しておき「PAPER FEED QUANTITY」を設定された紙送り量より算出するようにしてもよい。
また、チャック(5)の交換の際「PCB-002」においては「CHUCK TYPE」のデータが「1」でチャック種「1」のチャック(5)に交換されることになっているが、作業者が誤ってチャック種「2」のチャック(5)をチャック供給台(68)上に載置して前述のようにして作動キー(256)を押圧すると、チャック(5)はX−Y−θテーブル(87)上に移載された後、ロックレバー(110)によりロックされチャック側コネクタ(44)と本体側コネクタ(117)が接続される。すると信号3ピン(246)が「L」であり、信号1ピン(244)及び信号2ピン(245)が開放であることにより信号1ライン(235)、信号2ライン(236)及び信号3ライン(237)よりは夫々信号「1」,「1」,「0」が検出される。この信号は、チャック種「1」のものと異なるため、CRT(233)の画面にチャック(5)のチャック種が異なることを表示し、タワー灯(16)の赤色のランプを点灯させ作業者に報知をすると共に、シリンダ(112)及びシリンダ(115)を作動させロックレバー(110)のロックを解除し、チャック側コネクタ(44)と本体側コネクタ(117)を離脱する。作業者は、チャック排出台(10)のチャック(5)を取去り、再度チャック種「1」のチャック(5)をチャック供給台(68)に載置して前述している段取替えのための操作を行なえば正しいチャック(5)に交換することができる。もしも、このコネクタの電気的導通状態によるチャック(5)をチェックする機能がない場合に、上述しているようにチャック種「1」を交換すべきところをチャック種「2」のチャック(5)を交換してしまったとしても、認識カメラ(12)がチャック(5)のチャック種識別孔(40)を認識したときに直径が「1.0mm」であり、交換すべきチャック種「1」の「0.7mm」でないことから同様にしてロックの解除、コネクタの離脱、作業者への報知を行なう。また、識別孔(40)によるチャックレール間隔がNCデータの基板サイズと合わない場合もチャック種が異なる場合と同様動作が行なわれる。
さらに、チャック(5)の交換の際作業者がチャック(5)をチャック供給台(68)の正しい位置に置かずにチャック検出センサ(86)がチャック(5)のチャック検出孔(43)を検出してない状態で前述のようにして作動キー(256)が押圧されてもチャック位置異常信号が出力されロッドレスシリンダ(72)は作動せず、チャック(5)の交換動作が開始されないように成されている。また、チャック(5)の交換をしようとする場合、チャック排出台(10)の上にまだチャック(5)が載っていてチャック検出センサ(124)にチャック(5)の検出が成されているときに、交換のため前述のように作動キー(256)が押圧されてもロッドレスシリンダ(72)は作動せず、チャック(5)の交換動作は開始されない。
さらに、本実施例ではチャック側コネクタ(44)の信号1ピン(244)乃至信号3ピン(246)のうちコモンピン(247)に接続されていないピンは自動運転中は、チャック(5)に内蔵される各種センサからの出力信号をインターフェース(232)を介してCPU(229)に出力しているが、チャック(5)の交換が行なわれた直後はそれらセンサ等に通電せず従い開放状態に成されているものであるが、これらピン(244)乃至(246)を信号を伝えるピンと共用せずコモンピン(247)と短絡してあるピン以外は常に開放状態としておいてもよい。
さらにまた、本実施例は、チャック(5)を交換する際ロッドレスシリンダ(72)の駆動により内側押圧片(69)及び外側押圧片(70)によりチャック(5)を押出して交換したが、ロッドレスシリンダ(72)等の駆動源を用いず、先ず、ロックレバー(110)のロックを外し、本体側コネクタ(114)をチャック側コネクタ(44)より外してから、手作業により、X−Y−θテーブル(87)上のチャック(5)をチャック供給台(68)もしくはチャック排出台(10)側に引出し、チャック供給台(68)に新しいチャック(5)を載置して手で押し供給台ガイド(71)及びガイド(108)に沿って摺動移動させX−Y−θテーブル(87)上に載置させてからロックレバー(110)によりロックさせることによりチャック(5)の交換を行なうことができる。但しこの場合は、チャック(5)を手で押入れるときにチャック(5)の位置決めをするためのストッパを設ける必要がある。
(ト)発明の効果 以上のように本発明は、スキージの往復動作のうち印刷動作を行なっていないときに高速で移動するので、往復動作に掛る時間を短縮することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を適応せるスクリーン印刷機の正面図、第2図は同印刷機の安全扉を外した平面図、第3図は同印刷機の安全扉を外した正面図、第4図及び第7図はチャックの側面図、第5図はチャックの正面図、第6図はチャックの平面図、第8図は供給コンベア部及びチャックの正面図、第9図は供給コンベア部及びチャックの平面図、第10図は第2図においてチャック及び印刷部を取除いた平面図、第11図はチャック供給部の正面図、第12図乃至第16図はチャック交換の動作を示す側面図、第17図及び第19図はチャック位置決部の正面図、第18図はロックレバーが外れた場面を示す正面図、第20図はチャック側コネクタから本体側コネクタが離れた場面を示す正面図、第21図はチャック側コネクタから本体側コネクタが離れた場面を示す平面図、第22図は、X−Y−θテーブルを示す平面図、第23図は認識カメラ駆動部の平面図、第24図は認識カメラ駆動部の正面図、第25図は印刷部の平面図、第26図乃至第29図は印刷部の正面図、第30図及び第31図は印刷部の側面図、第32図乃至第39図は印刷動作を示す正面図、第40図はクリーニング部を示す正面図、第41図及び第45図はクリーニング部を示す側面図、第42図はクリーニング部を破断した正面図、第43図は第41図の供給ロール及び紙送り検出ロールを取除いた側面図、第44図はクリーニング部の平面図、第46図はペーパ切れ予告の動作を説明するためのクリーニング部の正面図、第47図は本発明の制御ブロック図、第48図はチャック種「2」のチャック側コネクタを示す図、第49図は導通データを示す図、第50図は識別孔データを示す図、第51図乃至第53図、第56図及び第57図はCRT画面を示す図、第54図及び第55図はX−Y−θテーブル及びクリーニング部の正面図である。
(20)……プリント基板、(144)スクリーン板、(167)……スキージ台、(168)……印刷モータ(駆動手段)、(175)……スキージ、(178)……ペースト半田(塗布剤)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】駆動手段に駆動されて往復動可能なスキージ台に対向して上下動可能に取付けられた1対のスキージの一方のスキージが該スキージ台の往路移動時に下降して移動し、他方のスキージが該スキージ台の復路移動時に下降して移動することによりスクリーン板上の塗布剤を該スクリーン板を介してプリント基板に印刷するスクリーン印刷機において、前記一方のスキージの往路移動後当該一方のスキージを上昇させた後、両スキージが上昇した状態で前記スキージ台が復路方向の移動範囲のうち前記スクリーン板の印刷範囲外では印刷範囲内よりも高速で移動するよう前記駆動手段を制御する制御手段を設けたことを特徴とするスクリーン印刷機。

【第4図】
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【第18図】
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【第1図】
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【第2図】
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【第50図】
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【第3図】
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【第5図】
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【第48図】
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【第49図】
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【第6図】
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【第7図】
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【第8図】
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【第9図】
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【第10図】
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【第11図】
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【第12図】
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【第13図】
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【第14図】
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【第20図】
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【第15図】
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【第16図】
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【第17図】
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【第19図】
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【第23図】
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【第21図】
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【第22図】
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【第32図】
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【第33図】
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【第24図】
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【第25図】
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【第26図】
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【第27図】
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【第28図】
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【第29図】
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【第30図】
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【第31図】
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【第34図】
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【第35図】
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【第36図】
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【第37図】
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【第38図】
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【第39図】
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【第40図】
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【第41図】
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【第42図】
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【第43図】
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【第44図】
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【第45図】
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【第46図】
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【第51図】
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【第47図】
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【第52図】
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【第54図】
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【第53図】
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【第55図】
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【第56図】
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【第57図】
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【特許番号】第2735945号
【登録日】平成10年(1998)1月9日
【発行日】平成10年(1998)4月2日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平2−334941
【出願日】平成2年(1990)11月29日
【公開番号】特開平4−199767
【公開日】平成4年(1992)7月20日
【審査請求日】平成6年(1994)11月24日
【出願人】(999999999)三洋電機株式会社
【参考文献】
【文献】特開 平2−132879(JP,A)
【文献】特開 平2−226791(JP,A)
【文献】実開 昭63−101532(JP,U)
【文献】実開 平3−121837(JP,U)