スチームアイロン
【課題】臨機応変にスチーム量を可変させることが可能なスチームアイロンを提供する。
【解決手段】アイロン本体1には、カセットタンク10内の水を気化室6に供給するポンプ装置87が設けられている。取手部35の上部にはアイロンかけ時に当該スチームアイロンにかかる力を検知する圧力センサー86が配置され、基板46に電気的に接続されている。この圧力センサー86により検知された圧力に応じてスチーム量制御手段88がポンプ装置87の流量を可変し、スチーム量を可変できる。
【解決手段】アイロン本体1には、カセットタンク10内の水を気化室6に供給するポンプ装置87が設けられている。取手部35の上部にはアイロンかけ時に当該スチームアイロンにかかる力を検知する圧力センサー86が配置され、基板46に電気的に接続されている。この圧力センサー86により検知された圧力に応じてスチーム量制御手段88がポンプ装置87の流量を可変し、スチーム量を可変できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類等のしわ延ばしやプレス仕上げに使用するスチームアイロンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のスチームアイロンとして特許文献1に開示されるようなものがある。この種のスチームアイロンについて、図11に基づき説明すると、1はアイロン本体であり、このアイロン本体1は加熱手段としてのヒータを埋設したベース3を備えている。噴出孔がベース3に設けられ、噴出孔からスチームを噴出させる構成となっている。
【特許文献1】特開2003−265898号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来、この種のスチームアイロンは設定温度に応じてスチーム量が一定であり、しわが強い場合スチームの他に霧吹き等を用いてより多くの水分を与える必要があった。また、アイロンかけする力を強くし、しわ伸ばしを行なう必要があった。
【0004】
そこで本発明は上記問題点に鑑み、臨機応変にスチーム量を可変させることが可能なスチームアイロンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1のスチームアイロンでは、アイロンかけする際の力に応じてスチームが可変するため、アイロンかけ時に例えば霧吹き等を用いてより多くの水分を与える必要がなくなる。
【0006】
本発明の請求項2のスチームアイロンでは、アイロン本体に圧力検知手段を装着することにより当該スチームアイロンにかかる力を検知することができる。
【0007】
本発明の請求項3のスチームアイロンでは、圧力検知手段を取手部に装着することにより、当該スチームアイロンにかかる力を直接検知することができると共に、圧力検知手段を熱から守ることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の請求項1によると、アイロンかけに伴う力を利用して臨機応変にスチーム量を可変させることができる。
【0009】
本発明の請求項2によると、アイロンかけ時にアイロン本体に掛かる力を利用して臨機応変にスチームを可変させることができる。
【0010】
本発明の請求項3によると、使用者がアイロンかけ時に直接触れる取手部に掛かる力を利用して臨機応変にスチームを可変させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら、本発明におけるスチームアイロンの好ましい実施例を説明する。なお、これらの実施例において、従来例と同一箇所には同一符号を付し、共通する部分の説明は重複するため極力省略する。
【0012】
まず、全体構成を図1乃至図4に基づき説明すると、1はアイロン本体であり、このアイロン本体1は加熱手段としてのヒータ2を埋設した例えばアルミニウムで形成されたベース3を下部に備えている。ベース3の底面にはネジ4にて固定され、着脱可能なベース裏板5が備えてある。ベース3の内部には、ヒータ2の近傍に位置して蒸気室すなわち気化室6が形成され、この気化室6に連通する噴出孔7がベース3の下面に設けられる。気化室6は、ベース3に形成されず別体であってもよい。また、8はベース3の上部に設けられたカバーであり、9はカバー8の上方に設けられたハンドルであり、ハンドル9の前方には、水タンクに相当する容器たるカセットタンク10がアイロン本体1に対し、着脱可能に設けられる。
【0013】
カセットタンク10は、例えば合成樹脂で形成され、上面から見た形状が略U字状で、その両側がハンドル9の前端部側から後端部側の両端にかけて跨るように配置されている。11は、カセットタンク10の前部に設けられた開閉自在な注水口蓋であり、ここからカセットタンク10内に水を収容し、かつ、カセットタンク10内の不用水を廃棄できるようになっている。また、カセットタンク10のロック機構は、ハンドル9の一側面にやや突出して、タンクロック釦12が設けられており、このタンクロック釦12を操作することにより上下動する昇降体13が、弾性部材たるスプリング14により常時下方に付勢されている。そして、昇降体13の下部に突設したロック部15が、カセットタンク10の傾斜する上面に形成した凹部16に係止する構成になっている。なお、本実施例では、着脱式のカセットタンク10について説明しているが、上記ロック機構を備えていない固定式の水タンクであってもよい。また、本実施例では、コードレスアイロンで説明しているがコード付きのアイロンであってもよい。
【0014】
カセットタンク10の内部には、弁装置17が設けられており、この弁装置17の下部には、気化室6に連通する導水路たる通水継手18が設けられている。弁装置17は、支持体19により、直立状態かつ摺動自在に支持されたスチーム開閉体たるスチーム開閉棒20と、支持体19の凹底面上に設けられたパッキン21と、このパッキン21を常時、支持体19の凹底面側に付勢して、密着状態を保護する付勢部材としてのスプリング22とを備え、スチーム開閉棒20の下端部に形成した弾性を有する弁体66は、カセットタンク10の底面に形成した流出孔23の中心部に臨んで設けられている。また、通水継手18とベース3との間には、ベース3からの熱を遮断する遮熱板24が介在している。この遮熱板24の下方には、気化室6の上部開口部を覆うようにして、蓋体25が設けられる。26は、通水継手18の途中に設けられたノズルであり、このノズル26を開閉する開閉弁27が、前記遮熱板24及び蓋体25に共通して設けられた開口部32より、ベース3の凹部33に向けて下方に突出している。このベース3の凹部33には、感熱応動体に相当する反転式のバイメタル34が収容されており、凹部33の近傍にある気化室6が所定の温度に達すると、バイメタル34が凹部33の内部で反転し、スプリング30の付勢に抗して開閉弁27を押し上げることにより、ノズル26を開くよう構成されている。このようにして、気化室6で発生した蒸気をベース3の噴出孔7から噴出させるスチーム機構が構成される。これらのスチーム機構とは別に、アイロン本体1には、カセットタンク10内の水を気化室6に供給する例えば電動ポンプなどからなるポンプ装置87が設けられている。このポンプ装置87もスチーム機構に含まれる。
【0015】
前記ハンドル9は、把持部に相当する取手部35の他に、この取手部35の下方に位置するアイロン本体1の腹部36と取手部35との間に、手を差し入れるための空洞37を形成してある。なお、ここでいう腹部とは、カセットタンク10の両側を除く取手部35に対向したアイロン本体1の平坦状の中央上面部を指すものである。
【0016】
ハンドル9の上部には、ベース3の設定温度を変えるための設定釦39が配設されており、ハンドル9の内部には、ヒータ2を適宜通断電することにより、ベース3を所定の温度に制御する制御装置42が設けられる。この制御装置42は、具体的には、前記設定釦39のスイッチ部43や複数の発光ダイオードすなわちLED40の他に、温度設定の切替時や不適温状態を使用者に報知する報知手段としてのブザー44や、現在の設定温度を記憶保持し、設定釦39の受付けを可能にする2次電池あるいはコンデンサなどの蓄電装置45などを、基板46の上面に実装して構成される。LED40の光は、取手部35を透過し、取手部35の上部に配置されるカセットタンク10の一部に配設された温度表示部41によって、現在の設定温度を表示する。47は、基板46の後方に形成された基板支持部であり、この基板支持部47に支持されて、別の基板48がアイロン本体1内の後方に設けられている。また、49はアイロン本体1の後部外郭をなす後カバーであり、後カバー49の下側に形成した凹部50には、アイロン本体1に電力を供給する一対の給電端子51が突出した状態で取付けられている。取手部35の上部にはアイロンかけ時に当該スチームアイロンにかかる力を検知する検知手段としての圧力センサー86が配置され、基板46に電気的に接続されている。この圧力センサー86により検知された圧力に応じて後述するスチーム量制御手段88がポンプ装置87の流量を可変し、スチーム量を可変できる。
【0017】
一方、52は、アイロン本体1の載置可能な載置台であり、これは上面が一方向の傾斜した載置部53の傾斜下端側に受部54が突設される。受部54には、給電端子51に対応して、板バネ状の電源接点55が設けられており、アイロン本体1を載置台52の載置部53に載置すると、給電端子51が電源接点55に当接して、コンセント(図示せず)に接続した電源コード56からアイロン本体1内に、必要に応じて電源供給が行なわれるようになっている。
【0018】
次に、図5に基づき電気的な構成を説明する。制御装置42は、具体的には、例えばマイクロコンピュータなどで構成され、当該マイクロコンピュータの記憶装置(図示せず)に記憶されたプログラムの制御シーケンスに従って、一連の動作を行うように構成されている。制御装置42の入力側には、設定釦39の他に、ベース3の温度を検知する例えばサーミスタなどの温度検知手段57と、アイロン本体1が載置台52に載置されたか否かを判断するアイロン載置検知手段58と、圧力センサー86などが各々接続される。
【0019】
また、制御装置42の出力側には、ヒータ2,温度表示部41,ブザー44,ポンプ装置87などが接続される。制御装置42は、アイロン本体1が載置台52に載置されているか否かに拘らず、設定釦39からの操作信号を受けて、ベース3の設定温度を、例えばアクリルなどの温度にデリケートな繊維(耐熱温度100℃以下)のための温度を意味する「デリケート」、低温を意味する「低」、中程度の温度を意味する「中」、及び高温を意味する「高」の4段階に切換え設定する温度設定手段59と、同じくアイロン本体1が載置台52に載置されているか否かに拘らず、設定釦39からの操作信号を受け付けて、アイロン本体1を切状態に設定する切状態設定手段60とを備えている。そして、本実施例では、設定釦39を1回押動操作する毎に、温度設定手段59または切状態設定手段60における各設定モードが、「切」→「デリケート」→「低」→「中」→「高」→「切」の順に、一段ずつ高い温度設定に切換わるようになっている。ただし、高温に設定されている場合は、設定釦39を操作すると切状態の設定モードになる。なお、本実施例のように、ベース3の設定温度を段階的ではなく、連続的に可変設定できるように温度設定手段59を構成してもよい。この場合、操作手段は押釦式のものではなく、例えばスライド式のスイッチなどを用いてもよい。また、ベース3の設定温度を切換える設定手段と、離脱中も、操作手段からの操作信号を受付けて、ベース3の設定温度を切換え設定できるような温度設定手段59を制御装置42に備えてあればよい。温度設定手段59または切状態設定手段60により、一旦設定された前記設定モードは、アイロン本体1の離脱中にバックアップ用の蓄電装置45により、所定時間保持記憶されるようになっている。制御装置42は、アイロン載置検知手段58により、アイロン本体1が、載置台52に載置されていることを検知すると、温度検知手段57で検知されるベース3の温度が、温度設定手段59で設定された設定温度に一致するように、加熱手段であるヒータ2を通断電制御する。また、制御装置42は、温度表示部41およびブザー44を制御する報知・表示制御手段61を備えており、アイロン本体1の載置時において、温度検知手段57で検知されるベース3の温度が、設定温度付近の適温範囲にあるときには、当該設定温度に対応する温度表示部41のLED40を点灯状態にし、かつブザー44による報知を行なう一方、ベース3の温度が前記適温範囲以外にあるときには、設定温度に対応する温度表示部41のLED40を点滅状態にし、ブザーによる報知は行なわないように構成されている。
【0020】
一方、アイロン本体1が載置台52から離脱すると、載置台52からアイロン本体1側への電源供給が遮断されることにより、ヒータ2は断電状態となる。このとき、制御装置42は、蓄電装置45からの給電により、引き続き動作し、温度検知手段57により検知されるベース3の温度を監視するとともに、設定釦39による操作信号を受付ける。そして、このベース3の温度が、温度設定手段59で設定された設定温度付近の適温範囲よりも下がったとき、或いは、設定釦39を操作して、温度設定手段59における設定温度がそれまでよりも高温に切換えたときに、報知・表示制御手段61がブザー44或いは温度表示部41のLED40を利用して、アイロン本体1の載置台52への載置を促す給電放置または表示を行なうように構成している。
【0021】
圧力センサー86は、圧力を検知した検知結果を圧力信号として制御装置42へ送る。制御装置42のスチーム量制御手段は、圧力センサー86から送られる圧力信号に応じてポンプ装置87の流量を可変する。このときの圧力と流量の関係としては、例えば、圧力に応じて流量をリニアに変化させたり(比例関係)、所定の圧力範囲毎に流量を階段状に段階的に変化させたりするなど種々の制御態様が考えられる。
【0022】
ここで、本実施例におけるカセットタンク10の構造について、図6乃至図9を参照して詳述する。カセットタンク10の内部には、このカセットタンク10から気化室6に対し、一時的に多量の水を圧送するためのポンプ装置62が設けられる。ポンプ装置62は、支持体19の後方寄りに形成した円筒状のシリンダー63と、このシリンダー63内の垂直方向に沿って摺動自在に設けられたピストン64と、ピストン64を手動で操作するための操作釦65とで概ね構成され、気化室6に連通する噴出孔7から通常のスチーム若しくは増量スチームを噴出するようになっている。操作釦65は、操作パネル38の上面より突出して押動操作可能に設けられており、カセットタンク10から気化室6に至る通水路中に設けた弁体66を、操作釦65の操作に応じて開閉する開閉制御部としての回転子67と、この回転子67の下方にあってスチーム開閉棒20の上部に連結し、操作釦65の押動位置に応じて、カセットタンク10の内部で上下動する継手68とを備えている。
【0023】
回転子67は下面が開口した凹状に形成され、当該凹部に、ピストン64の上部に形成した棒体80が挿入し、その上端が当接している。ピストン64の下部に形成したフランジ部81は、シリンダ63の内周面に密着状態で当接しており、シリンダ63の底面および内周面と、ピストン64の下面とにより囲まれた水導入室82内に、ピストン64を上方に付勢するピストン付勢体としてのスプリング69が配設される。また、シリンダ63の上面と継手68との間にも、継手68ひいてはスチーム開閉捧20を上方に付勢する継手付勢体としてのスプリング70が設けられる。回転子67は、操作釦65と連動して操作釦65の押動力をピストンに伝達するとともに、操作釦65をその動作下端にまで押し下げると、カセットタンク10内に形成した係合部(図示せず)に係合してロック状態となり、操作釦65ひいてはピストン64をその位置に保持するように構成している。このとき、継手68および継手68に連結するスチーム開閉棒20は、スプリング70の付勢に抗して下方に移動し、スチーム開閉棒20の下端部にある弁体66が流出孔23を閉塞して、カセットタンク10から気化室6への水の供給を遮断する。一方、回転子67がロックした状態から、操作釦65をさらに下方へ押込むと、回転子67とカセットタンク10内の係合部との係合状態は解除され、シリンダ63内にあるスプリング69の弾性反発力により、ピストン64ひいては回転子67および操作釦65が押し上げられ、元の位置に復帰する。当該動作の途中で、スプリング70の弾性反発力も作用して、継手68が押し上げられ、スチーム開閉棒20の下端部にある弁体66が、流出孔23を開放して、カセットタンク10から気化室6への水の供給を可能にする。このように、操作釦65の押動操作によって、弁体66による流出孔23の開閉すなわちドライとスチームの切換えを行なうように構成している。
【0024】
ポンプ装置62の下方には、それぞれ水導入室82に連通する流入口83と流出口84が形成される。カセットタンク10内の水をシリンダ63内に取り入れる流入口83内には、スプリング付きの逆止弁71が設けられるとともに、シリンダ63から気化室6に水を送り出す流出口84内にも、別のスプリング付きの逆止弁85が設けられる。そして、回転子67がロック状態とならない範囲内で、操作釦65を途中まで押込むと、流入口83内の逆止弁71が閉じる代わりに、流出口84内の逆止弁85が開いて、水導入室82内の水が流出口84から気化室6に吐き出される一方、操作釦65から指を離すと、スプリング69の弾性反発力が作用して、ピストン64ひいては回転子67および操作釦65が押し上げられ、流出口84内の逆止弁85が閉じる代わりに、流入口83内の逆止弁71が開いて、カセットタンク10内の水が流入口83を介して水導入室82内に収容される。このように、回転子67がロック状態とならない範囲で操作釦65を操作する間は、ポンプ装置62を利用して、一時的に気化室6に多量の水を送り出す所謂増量スチームができるように構成されている。なお、前記スプリング70は、増量スチームとと通常のスチーム・ドライ切換との誤動作をなくすため、スプリング68よりも荷重を大きく設定してある。なおここでは、アイロン本体1を水平状態にして使用するだけでなく、ハンガーなどに掛けたスーツなどの衣類に対し、アイロン本体1を略垂直にして、ポンプ装置62により衣類に増量スチームを噴射する使い方もある。
【0025】
次に、図10のフローチャートに基づいて、上記構成のスチームアイロンにおける動作の説明をする。予め注水口蓋11から水をカセットタンク10内に収容するとともに、このカセットタンク10をハンドル9の前部から差し込むと、カセットタンク10の上面がスプリング14に抗してロック部15を押し上げ、最終的に凹部16にロック部が係止することで、カセットタンク10がアイロン本体1の所定位置にセットされる。次いで、ステップS1において、アイロン本体1を載置台52に載置した状態で、電源コード56をコンセント(図示せず)に差し込むと、載置台52の電源接点55からアイロン本体1内の制御装置42および蓄電装置45に電源が供給される。制御装置42においては、初期状態として切状態設定手段60による切状態の設定モードが先ず設定され、報知・表示制御手段61によって操作パネル38の「切」に対応するLED40が点灯する。なお、この切状態では、安全のためにヒータ2への通電は行なわない。その後、ステップS2において、設定釦39を押動操作すると、設定モードは「切」から「デリケート」,「低」,「中」,「高」の順に切換わり、これに対応するLED40が点灯する。そして、ステップS3にて、「切」以外の温度設定手段59の設定モードに切換わると、制御装置42によりヒータが通電される。
【0026】
制御装置42は、次のステップS4において、アイロン本体1が載置中であるか離脱中であるかをアイロン載置検知手段58により検知する。アイロン本体1が引き続き載置台52に載置される状態では、ベース3が温度設定手段59にて設定した温度に達するまで、ヒータ2によるベース3への加熱が行なわれる。このとき、制御装置42は、ベース3が設定温度に近い適温範囲内であるか否かを、温度検知手段57からの検知出力により判断する(ステップS5)。そして、ベース3の温度が適温範囲を外れているときは、次のステップ6に移行して、設定温度に対応する温度表示部41のLED40を点滅状態にし、ブザー44による報知は行なわないようにして、ベース3が不適温状態であることを使用者に知らせる。一方、前記ステップS5において、ベース3の温度が適温範囲内にあるときには、ステップS7に移行して、設定温度に対応する温度表示部41のLED40を点灯状態にするとともに、ブザー44を一定時間鳴動させて、使用者にアイロン掛けが可能なことを報知する。そして、制御装置42は、アイロン本体1が載置台52に載置されている限り、ベース3の温度が適温範囲内に維持されるように、ヒータ2を通断電制御するとともに、ベース3の温度が適温か不適温であるかに拘らず、前述のステップS4の手順に戻る。
【0027】
その後、ステップS4において、アイロン掛けのためにアイロン本体1を載置台52から離脱すると、載置台52からアイロン本体1側への電源供給が遮断され、ヒータ2は断電状態となる。制御装置42は、蓄電装置45からの給電により引き続き動作するが、次のステップS8において、ベース3の温度が適温範囲よりも下がったとき、或いは、設定釦39を操作することにより、温度設定手段59におけるそれまでよりも高温に切換わったときに、ブザー44或いはLED40を利用して、アイロン本体1の載置台52への載置を促す給電報知または表示を行なう。そして、その後はステップS4の手順に再び戻る。
【0028】
アイロン掛けを行なう場合、アイロン本体1の空洞37から手を差し入れた後、ハンドル9の取手部35を掌で抱えるようにして握る。この際取手部35の後端部の幅を略中央部より徐々に広げるとともに、高さを下げることによりアイロン掛け最中に、アイロン本体1が手から抜け出ないようにしてある。また、ベース3の先端部に対する目視を良好にするために、カセットタンク10の前端面は、アイロン本体1の後方側に向けて比較的大きく倒れるように傾斜させてあるが、本実施例におけるカセットタンク10の両側は、十分な水量を収容できるだけの高さを確保してあるので、従来のような水タンクの容量不足を解消することが可能になる。しわ伸ばしを行なう際には、使用者はベース3の下面を衣類等に強く押し当てるため、取手部35に圧力が掛かることとなる。この取手部35に設けられた圧力センサー86が当該圧力を検知すると、この検知結果に見合う圧力信号が制御装置42へ送られ、制御装置42のスチーム量制御手段が、当該圧力信号に応じてポンプ装置87の流量を可変する。これにより、使用者がアイロンかけする際の力に応じてベース3の噴出孔7から噴出するスチーム量が可変するため、アイロンかけ時に例えば霧吹き等を用いてより多くの水分を与える必要がなくなる。とりわけ、圧力センサー86を使用者が直接触れる取手部35に装着することにより、使用者が当該スチームアイロンにかける圧力を直接検知することができると共に、圧力センサー86をベース3等の熱から守ることができる。
【0029】
アイロン掛け中にドライ動作を行うには、図9に示すように、スプリング69,70の弾性に抗して、カセットタンク10内の係合部に回転子67が係合する位置まで、操作パネル38にある操作釦65を押し下げる。すると、操作釦65の動作下端で回転子67によりロックされ、他の回転子67,継手68およびピストン64なども操作釦65により押込まれた位置に保持される。この操作釦65を押し下げる動作中に、回転子67の下部に継手68が接して、継手68が下方に移動すると、継手68に連結するスチーム開閉棒20も下方に移動し、スチーム開閉棒20の下端部にある弁体66の下端が流出孔23を閉塞するとともに、弁体66の外周面が流出孔23より放射状に広がる円錐面を密着状態で閉塞する。これにより、カセットタンク10から弁装置17を経て気化室6に供給する水の通路が確実に遮断される。また、回転子67により操作釦65がロックされると、カセットタンク10内にあるピストン64も動かなくなるので、ポンプ装置62による気化室6への水の供給も遮断される。こうして、カセットタンク10から気化室6への水の供給が全て遮断され、噴出孔7からはスチームが噴出しないドライ動作となる。
【0030】
一方、ドライ動作から通常のスチーム動作への切換えを行なうには、再度、操作釦65を押し下げて、回転子67による操作釦65のロック状態を解除する。こうすると、図10に示すようにシリンダ63内にあるスプリング69の弾性反発力が作用して、ピストン64が押し上げられるとともに、回転子67や操作釦65も同時に押し上げられる。回転子67によるロック状態の解除と連動して、継手68の下方にあるスプリング70が継手68を持ち上げ、流出孔23を開く方向に弁体66およびスチーム開閉棒20を操作する。これにより、ポンプ装置62は作動しないものの、カセットタンク10から弁装置17を経て気化室6に供給する水の通路が確保され、ヒータ2により気化室6で加熱された水が、噴出孔7からスチームとして噴出する。このときのスチーム量は、弁装置17による水の通過量で規定された通常のものとなる。
【0031】
また、通常よりも多量のスチームを噴出孔7から一時的に噴出する増量スチーム動作は、図9に示すように、回転子67がロック状態とならない範囲内で操作釦65により、回転子67を介して、ピストン64をシリンダ63内でスプリング69の弾性反発力を利用して、摺動自在に操作することで行なわれる。具体的には、回転子67がロック状態とならない範囲内で、操作釦65を途中まで押込むと、流入口83内の逆止弁71が閉じるとともに、流出口84から気化室6に吐き出される。その後、操作釦65から指を離すと、スプリング69の弾性反発力が作用して、ピストン64ひいては回転子67および操作釦65が押し上げられ、流出口84内の逆止弁85が閉じる代わりに、流入口83内の逆止弁71が開いて、カセットタンク10内の水が流入口83を介して、水導入室82内に収容される。この操作釦65の操作を繰り返せば、ポンプ装置62を利用して、一時的に気化室6に多量の水を送り出すことができる。
【0032】
以上のように本実施例では、加熱手段としてのヒータ2と取手部35とを有するアイロン本体1と、ヒータ2により加熱されるベース3と、ベース3からスチームを噴出させるスチーム機構とを備えたスチームアイロンにおいて、使用者のアイロンかけに伴う力を検知する検知手段としての圧力センサー86と、圧力センサー86の検知結果に応じて前記スチーム機構のスチーム量に相当するポンプ装置87の流量を可変するスチーム量制御手段88を設けている。
【0033】
このようにすると、使用者がアイロンかけする際の力に応じてスチーム量が可変するため、アイロンかけ時に例えば霧吹き等を用いてより多くの水分を与える必要がなくなる。従って、使用者のアイロンかけに伴う力を利用して臨機応変にスチーム量を可変させることができる。
【0034】
また本実施例では、前記検知手段は、アイロン本体1に掛かる力を検知する圧力検知手段としての圧力センサー86で構成されている。
【0035】
このようにすると、アイロン本体1に圧力センサー86を装着することにより使用者が当該スチームアイロンにかける圧力を検知することができる。従って、アイロンかけ時にアイロン本体に掛かる力を利用して臨機応変にスチーム量を可変させることができる。
【0036】
さらに本実施例では、圧力センサー86を取手部35に設けている。
【0037】
このようにすると、圧力センサー86を取手部35に装着することにより、使用者が当該スチームアイロンにかける圧力を直接検知することができると共に、圧力センサー86を熱から守ることができる。従って、使用者がアイロンかけ時に直接触れる取手部35に掛かる力を利用して臨機応変にスチーム量を可変させることができる。
【0038】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。検知手段を設ける位置は、熱の問題が解決されればベース3の下面や内部でもよく、またスチームアイロンに設けなくても例えばアイロン台側に圧力センサーを設けてシステム的に構成してもよい。また、検知手段は、使用者がアイロンかけする際の力を検知するものであればよいため、例えばスチームアイロンの速度を検知する速度センサーなどとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施例におけるアイロン本体の縦断面図である。
【図2】同上、アイロン本体を載置台に載置した状態の縦断面図である。
【図3】同上、アイロン本体の側面図である。
【図4】同上、アイロン本体の平面図である。
【図5】同上、電気的構成を示すブロック図である。
【図6】同上、アイロン本体の要部を示す縦断面図である。
【図7】同上、ドライ設定時におけるアイロン本体の要部を示す縦断面図である。
【図8】同上、スチーム設定時におけるアイロン本体の要部を示す縦断面図である。
【図9】同上、増量スチーム設定時におけるアイロン本体の要部を示す縦断面図である。
【図10】同上、動作手順を示すフロー図である。
【図11】従来例におけるアイロン本体の平面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 アイロン本体
2 ヒータ
3 ベース
35 取手部
86 圧力センサー(検知手段,圧力検知手段)
87 ポンプ装置(スチーム機構)
88 スチーム量制御手段
【技術分野】
【0001】
本発明は、衣類等のしわ延ばしやプレス仕上げに使用するスチームアイロンに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のスチームアイロンとして特許文献1に開示されるようなものがある。この種のスチームアイロンについて、図11に基づき説明すると、1はアイロン本体であり、このアイロン本体1は加熱手段としてのヒータを埋設したベース3を備えている。噴出孔がベース3に設けられ、噴出孔からスチームを噴出させる構成となっている。
【特許文献1】特開2003−265898号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、従来、この種のスチームアイロンは設定温度に応じてスチーム量が一定であり、しわが強い場合スチームの他に霧吹き等を用いてより多くの水分を与える必要があった。また、アイロンかけする力を強くし、しわ伸ばしを行なう必要があった。
【0004】
そこで本発明は上記問題点に鑑み、臨機応変にスチーム量を可変させることが可能なスチームアイロンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1のスチームアイロンでは、アイロンかけする際の力に応じてスチームが可変するため、アイロンかけ時に例えば霧吹き等を用いてより多くの水分を与える必要がなくなる。
【0006】
本発明の請求項2のスチームアイロンでは、アイロン本体に圧力検知手段を装着することにより当該スチームアイロンにかかる力を検知することができる。
【0007】
本発明の請求項3のスチームアイロンでは、圧力検知手段を取手部に装着することにより、当該スチームアイロンにかかる力を直接検知することができると共に、圧力検知手段を熱から守ることができる。
【発明の効果】
【0008】
本発明の請求項1によると、アイロンかけに伴う力を利用して臨機応変にスチーム量を可変させることができる。
【0009】
本発明の請求項2によると、アイロンかけ時にアイロン本体に掛かる力を利用して臨機応変にスチームを可変させることができる。
【0010】
本発明の請求項3によると、使用者がアイロンかけ時に直接触れる取手部に掛かる力を利用して臨機応変にスチームを可変させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照しながら、本発明におけるスチームアイロンの好ましい実施例を説明する。なお、これらの実施例において、従来例と同一箇所には同一符号を付し、共通する部分の説明は重複するため極力省略する。
【0012】
まず、全体構成を図1乃至図4に基づき説明すると、1はアイロン本体であり、このアイロン本体1は加熱手段としてのヒータ2を埋設した例えばアルミニウムで形成されたベース3を下部に備えている。ベース3の底面にはネジ4にて固定され、着脱可能なベース裏板5が備えてある。ベース3の内部には、ヒータ2の近傍に位置して蒸気室すなわち気化室6が形成され、この気化室6に連通する噴出孔7がベース3の下面に設けられる。気化室6は、ベース3に形成されず別体であってもよい。また、8はベース3の上部に設けられたカバーであり、9はカバー8の上方に設けられたハンドルであり、ハンドル9の前方には、水タンクに相当する容器たるカセットタンク10がアイロン本体1に対し、着脱可能に設けられる。
【0013】
カセットタンク10は、例えば合成樹脂で形成され、上面から見た形状が略U字状で、その両側がハンドル9の前端部側から後端部側の両端にかけて跨るように配置されている。11は、カセットタンク10の前部に設けられた開閉自在な注水口蓋であり、ここからカセットタンク10内に水を収容し、かつ、カセットタンク10内の不用水を廃棄できるようになっている。また、カセットタンク10のロック機構は、ハンドル9の一側面にやや突出して、タンクロック釦12が設けられており、このタンクロック釦12を操作することにより上下動する昇降体13が、弾性部材たるスプリング14により常時下方に付勢されている。そして、昇降体13の下部に突設したロック部15が、カセットタンク10の傾斜する上面に形成した凹部16に係止する構成になっている。なお、本実施例では、着脱式のカセットタンク10について説明しているが、上記ロック機構を備えていない固定式の水タンクであってもよい。また、本実施例では、コードレスアイロンで説明しているがコード付きのアイロンであってもよい。
【0014】
カセットタンク10の内部には、弁装置17が設けられており、この弁装置17の下部には、気化室6に連通する導水路たる通水継手18が設けられている。弁装置17は、支持体19により、直立状態かつ摺動自在に支持されたスチーム開閉体たるスチーム開閉棒20と、支持体19の凹底面上に設けられたパッキン21と、このパッキン21を常時、支持体19の凹底面側に付勢して、密着状態を保護する付勢部材としてのスプリング22とを備え、スチーム開閉棒20の下端部に形成した弾性を有する弁体66は、カセットタンク10の底面に形成した流出孔23の中心部に臨んで設けられている。また、通水継手18とベース3との間には、ベース3からの熱を遮断する遮熱板24が介在している。この遮熱板24の下方には、気化室6の上部開口部を覆うようにして、蓋体25が設けられる。26は、通水継手18の途中に設けられたノズルであり、このノズル26を開閉する開閉弁27が、前記遮熱板24及び蓋体25に共通して設けられた開口部32より、ベース3の凹部33に向けて下方に突出している。このベース3の凹部33には、感熱応動体に相当する反転式のバイメタル34が収容されており、凹部33の近傍にある気化室6が所定の温度に達すると、バイメタル34が凹部33の内部で反転し、スプリング30の付勢に抗して開閉弁27を押し上げることにより、ノズル26を開くよう構成されている。このようにして、気化室6で発生した蒸気をベース3の噴出孔7から噴出させるスチーム機構が構成される。これらのスチーム機構とは別に、アイロン本体1には、カセットタンク10内の水を気化室6に供給する例えば電動ポンプなどからなるポンプ装置87が設けられている。このポンプ装置87もスチーム機構に含まれる。
【0015】
前記ハンドル9は、把持部に相当する取手部35の他に、この取手部35の下方に位置するアイロン本体1の腹部36と取手部35との間に、手を差し入れるための空洞37を形成してある。なお、ここでいう腹部とは、カセットタンク10の両側を除く取手部35に対向したアイロン本体1の平坦状の中央上面部を指すものである。
【0016】
ハンドル9の上部には、ベース3の設定温度を変えるための設定釦39が配設されており、ハンドル9の内部には、ヒータ2を適宜通断電することにより、ベース3を所定の温度に制御する制御装置42が設けられる。この制御装置42は、具体的には、前記設定釦39のスイッチ部43や複数の発光ダイオードすなわちLED40の他に、温度設定の切替時や不適温状態を使用者に報知する報知手段としてのブザー44や、現在の設定温度を記憶保持し、設定釦39の受付けを可能にする2次電池あるいはコンデンサなどの蓄電装置45などを、基板46の上面に実装して構成される。LED40の光は、取手部35を透過し、取手部35の上部に配置されるカセットタンク10の一部に配設された温度表示部41によって、現在の設定温度を表示する。47は、基板46の後方に形成された基板支持部であり、この基板支持部47に支持されて、別の基板48がアイロン本体1内の後方に設けられている。また、49はアイロン本体1の後部外郭をなす後カバーであり、後カバー49の下側に形成した凹部50には、アイロン本体1に電力を供給する一対の給電端子51が突出した状態で取付けられている。取手部35の上部にはアイロンかけ時に当該スチームアイロンにかかる力を検知する検知手段としての圧力センサー86が配置され、基板46に電気的に接続されている。この圧力センサー86により検知された圧力に応じて後述するスチーム量制御手段88がポンプ装置87の流量を可変し、スチーム量を可変できる。
【0017】
一方、52は、アイロン本体1の載置可能な載置台であり、これは上面が一方向の傾斜した載置部53の傾斜下端側に受部54が突設される。受部54には、給電端子51に対応して、板バネ状の電源接点55が設けられており、アイロン本体1を載置台52の載置部53に載置すると、給電端子51が電源接点55に当接して、コンセント(図示せず)に接続した電源コード56からアイロン本体1内に、必要に応じて電源供給が行なわれるようになっている。
【0018】
次に、図5に基づき電気的な構成を説明する。制御装置42は、具体的には、例えばマイクロコンピュータなどで構成され、当該マイクロコンピュータの記憶装置(図示せず)に記憶されたプログラムの制御シーケンスに従って、一連の動作を行うように構成されている。制御装置42の入力側には、設定釦39の他に、ベース3の温度を検知する例えばサーミスタなどの温度検知手段57と、アイロン本体1が載置台52に載置されたか否かを判断するアイロン載置検知手段58と、圧力センサー86などが各々接続される。
【0019】
また、制御装置42の出力側には、ヒータ2,温度表示部41,ブザー44,ポンプ装置87などが接続される。制御装置42は、アイロン本体1が載置台52に載置されているか否かに拘らず、設定釦39からの操作信号を受けて、ベース3の設定温度を、例えばアクリルなどの温度にデリケートな繊維(耐熱温度100℃以下)のための温度を意味する「デリケート」、低温を意味する「低」、中程度の温度を意味する「中」、及び高温を意味する「高」の4段階に切換え設定する温度設定手段59と、同じくアイロン本体1が載置台52に載置されているか否かに拘らず、設定釦39からの操作信号を受け付けて、アイロン本体1を切状態に設定する切状態設定手段60とを備えている。そして、本実施例では、設定釦39を1回押動操作する毎に、温度設定手段59または切状態設定手段60における各設定モードが、「切」→「デリケート」→「低」→「中」→「高」→「切」の順に、一段ずつ高い温度設定に切換わるようになっている。ただし、高温に設定されている場合は、設定釦39を操作すると切状態の設定モードになる。なお、本実施例のように、ベース3の設定温度を段階的ではなく、連続的に可変設定できるように温度設定手段59を構成してもよい。この場合、操作手段は押釦式のものではなく、例えばスライド式のスイッチなどを用いてもよい。また、ベース3の設定温度を切換える設定手段と、離脱中も、操作手段からの操作信号を受付けて、ベース3の設定温度を切換え設定できるような温度設定手段59を制御装置42に備えてあればよい。温度設定手段59または切状態設定手段60により、一旦設定された前記設定モードは、アイロン本体1の離脱中にバックアップ用の蓄電装置45により、所定時間保持記憶されるようになっている。制御装置42は、アイロン載置検知手段58により、アイロン本体1が、載置台52に載置されていることを検知すると、温度検知手段57で検知されるベース3の温度が、温度設定手段59で設定された設定温度に一致するように、加熱手段であるヒータ2を通断電制御する。また、制御装置42は、温度表示部41およびブザー44を制御する報知・表示制御手段61を備えており、アイロン本体1の載置時において、温度検知手段57で検知されるベース3の温度が、設定温度付近の適温範囲にあるときには、当該設定温度に対応する温度表示部41のLED40を点灯状態にし、かつブザー44による報知を行なう一方、ベース3の温度が前記適温範囲以外にあるときには、設定温度に対応する温度表示部41のLED40を点滅状態にし、ブザーによる報知は行なわないように構成されている。
【0020】
一方、アイロン本体1が載置台52から離脱すると、載置台52からアイロン本体1側への電源供給が遮断されることにより、ヒータ2は断電状態となる。このとき、制御装置42は、蓄電装置45からの給電により、引き続き動作し、温度検知手段57により検知されるベース3の温度を監視するとともに、設定釦39による操作信号を受付ける。そして、このベース3の温度が、温度設定手段59で設定された設定温度付近の適温範囲よりも下がったとき、或いは、設定釦39を操作して、温度設定手段59における設定温度がそれまでよりも高温に切換えたときに、報知・表示制御手段61がブザー44或いは温度表示部41のLED40を利用して、アイロン本体1の載置台52への載置を促す給電放置または表示を行なうように構成している。
【0021】
圧力センサー86は、圧力を検知した検知結果を圧力信号として制御装置42へ送る。制御装置42のスチーム量制御手段は、圧力センサー86から送られる圧力信号に応じてポンプ装置87の流量を可変する。このときの圧力と流量の関係としては、例えば、圧力に応じて流量をリニアに変化させたり(比例関係)、所定の圧力範囲毎に流量を階段状に段階的に変化させたりするなど種々の制御態様が考えられる。
【0022】
ここで、本実施例におけるカセットタンク10の構造について、図6乃至図9を参照して詳述する。カセットタンク10の内部には、このカセットタンク10から気化室6に対し、一時的に多量の水を圧送するためのポンプ装置62が設けられる。ポンプ装置62は、支持体19の後方寄りに形成した円筒状のシリンダー63と、このシリンダー63内の垂直方向に沿って摺動自在に設けられたピストン64と、ピストン64を手動で操作するための操作釦65とで概ね構成され、気化室6に連通する噴出孔7から通常のスチーム若しくは増量スチームを噴出するようになっている。操作釦65は、操作パネル38の上面より突出して押動操作可能に設けられており、カセットタンク10から気化室6に至る通水路中に設けた弁体66を、操作釦65の操作に応じて開閉する開閉制御部としての回転子67と、この回転子67の下方にあってスチーム開閉棒20の上部に連結し、操作釦65の押動位置に応じて、カセットタンク10の内部で上下動する継手68とを備えている。
【0023】
回転子67は下面が開口した凹状に形成され、当該凹部に、ピストン64の上部に形成した棒体80が挿入し、その上端が当接している。ピストン64の下部に形成したフランジ部81は、シリンダ63の内周面に密着状態で当接しており、シリンダ63の底面および内周面と、ピストン64の下面とにより囲まれた水導入室82内に、ピストン64を上方に付勢するピストン付勢体としてのスプリング69が配設される。また、シリンダ63の上面と継手68との間にも、継手68ひいてはスチーム開閉捧20を上方に付勢する継手付勢体としてのスプリング70が設けられる。回転子67は、操作釦65と連動して操作釦65の押動力をピストンに伝達するとともに、操作釦65をその動作下端にまで押し下げると、カセットタンク10内に形成した係合部(図示せず)に係合してロック状態となり、操作釦65ひいてはピストン64をその位置に保持するように構成している。このとき、継手68および継手68に連結するスチーム開閉棒20は、スプリング70の付勢に抗して下方に移動し、スチーム開閉棒20の下端部にある弁体66が流出孔23を閉塞して、カセットタンク10から気化室6への水の供給を遮断する。一方、回転子67がロックした状態から、操作釦65をさらに下方へ押込むと、回転子67とカセットタンク10内の係合部との係合状態は解除され、シリンダ63内にあるスプリング69の弾性反発力により、ピストン64ひいては回転子67および操作釦65が押し上げられ、元の位置に復帰する。当該動作の途中で、スプリング70の弾性反発力も作用して、継手68が押し上げられ、スチーム開閉棒20の下端部にある弁体66が、流出孔23を開放して、カセットタンク10から気化室6への水の供給を可能にする。このように、操作釦65の押動操作によって、弁体66による流出孔23の開閉すなわちドライとスチームの切換えを行なうように構成している。
【0024】
ポンプ装置62の下方には、それぞれ水導入室82に連通する流入口83と流出口84が形成される。カセットタンク10内の水をシリンダ63内に取り入れる流入口83内には、スプリング付きの逆止弁71が設けられるとともに、シリンダ63から気化室6に水を送り出す流出口84内にも、別のスプリング付きの逆止弁85が設けられる。そして、回転子67がロック状態とならない範囲内で、操作釦65を途中まで押込むと、流入口83内の逆止弁71が閉じる代わりに、流出口84内の逆止弁85が開いて、水導入室82内の水が流出口84から気化室6に吐き出される一方、操作釦65から指を離すと、スプリング69の弾性反発力が作用して、ピストン64ひいては回転子67および操作釦65が押し上げられ、流出口84内の逆止弁85が閉じる代わりに、流入口83内の逆止弁71が開いて、カセットタンク10内の水が流入口83を介して水導入室82内に収容される。このように、回転子67がロック状態とならない範囲で操作釦65を操作する間は、ポンプ装置62を利用して、一時的に気化室6に多量の水を送り出す所謂増量スチームができるように構成されている。なお、前記スプリング70は、増量スチームとと通常のスチーム・ドライ切換との誤動作をなくすため、スプリング68よりも荷重を大きく設定してある。なおここでは、アイロン本体1を水平状態にして使用するだけでなく、ハンガーなどに掛けたスーツなどの衣類に対し、アイロン本体1を略垂直にして、ポンプ装置62により衣類に増量スチームを噴射する使い方もある。
【0025】
次に、図10のフローチャートに基づいて、上記構成のスチームアイロンにおける動作の説明をする。予め注水口蓋11から水をカセットタンク10内に収容するとともに、このカセットタンク10をハンドル9の前部から差し込むと、カセットタンク10の上面がスプリング14に抗してロック部15を押し上げ、最終的に凹部16にロック部が係止することで、カセットタンク10がアイロン本体1の所定位置にセットされる。次いで、ステップS1において、アイロン本体1を載置台52に載置した状態で、電源コード56をコンセント(図示せず)に差し込むと、載置台52の電源接点55からアイロン本体1内の制御装置42および蓄電装置45に電源が供給される。制御装置42においては、初期状態として切状態設定手段60による切状態の設定モードが先ず設定され、報知・表示制御手段61によって操作パネル38の「切」に対応するLED40が点灯する。なお、この切状態では、安全のためにヒータ2への通電は行なわない。その後、ステップS2において、設定釦39を押動操作すると、設定モードは「切」から「デリケート」,「低」,「中」,「高」の順に切換わり、これに対応するLED40が点灯する。そして、ステップS3にて、「切」以外の温度設定手段59の設定モードに切換わると、制御装置42によりヒータが通電される。
【0026】
制御装置42は、次のステップS4において、アイロン本体1が載置中であるか離脱中であるかをアイロン載置検知手段58により検知する。アイロン本体1が引き続き載置台52に載置される状態では、ベース3が温度設定手段59にて設定した温度に達するまで、ヒータ2によるベース3への加熱が行なわれる。このとき、制御装置42は、ベース3が設定温度に近い適温範囲内であるか否かを、温度検知手段57からの検知出力により判断する(ステップS5)。そして、ベース3の温度が適温範囲を外れているときは、次のステップ6に移行して、設定温度に対応する温度表示部41のLED40を点滅状態にし、ブザー44による報知は行なわないようにして、ベース3が不適温状態であることを使用者に知らせる。一方、前記ステップS5において、ベース3の温度が適温範囲内にあるときには、ステップS7に移行して、設定温度に対応する温度表示部41のLED40を点灯状態にするとともに、ブザー44を一定時間鳴動させて、使用者にアイロン掛けが可能なことを報知する。そして、制御装置42は、アイロン本体1が載置台52に載置されている限り、ベース3の温度が適温範囲内に維持されるように、ヒータ2を通断電制御するとともに、ベース3の温度が適温か不適温であるかに拘らず、前述のステップS4の手順に戻る。
【0027】
その後、ステップS4において、アイロン掛けのためにアイロン本体1を載置台52から離脱すると、載置台52からアイロン本体1側への電源供給が遮断され、ヒータ2は断電状態となる。制御装置42は、蓄電装置45からの給電により引き続き動作するが、次のステップS8において、ベース3の温度が適温範囲よりも下がったとき、或いは、設定釦39を操作することにより、温度設定手段59におけるそれまでよりも高温に切換わったときに、ブザー44或いはLED40を利用して、アイロン本体1の載置台52への載置を促す給電報知または表示を行なう。そして、その後はステップS4の手順に再び戻る。
【0028】
アイロン掛けを行なう場合、アイロン本体1の空洞37から手を差し入れた後、ハンドル9の取手部35を掌で抱えるようにして握る。この際取手部35の後端部の幅を略中央部より徐々に広げるとともに、高さを下げることによりアイロン掛け最中に、アイロン本体1が手から抜け出ないようにしてある。また、ベース3の先端部に対する目視を良好にするために、カセットタンク10の前端面は、アイロン本体1の後方側に向けて比較的大きく倒れるように傾斜させてあるが、本実施例におけるカセットタンク10の両側は、十分な水量を収容できるだけの高さを確保してあるので、従来のような水タンクの容量不足を解消することが可能になる。しわ伸ばしを行なう際には、使用者はベース3の下面を衣類等に強く押し当てるため、取手部35に圧力が掛かることとなる。この取手部35に設けられた圧力センサー86が当該圧力を検知すると、この検知結果に見合う圧力信号が制御装置42へ送られ、制御装置42のスチーム量制御手段が、当該圧力信号に応じてポンプ装置87の流量を可変する。これにより、使用者がアイロンかけする際の力に応じてベース3の噴出孔7から噴出するスチーム量が可変するため、アイロンかけ時に例えば霧吹き等を用いてより多くの水分を与える必要がなくなる。とりわけ、圧力センサー86を使用者が直接触れる取手部35に装着することにより、使用者が当該スチームアイロンにかける圧力を直接検知することができると共に、圧力センサー86をベース3等の熱から守ることができる。
【0029】
アイロン掛け中にドライ動作を行うには、図9に示すように、スプリング69,70の弾性に抗して、カセットタンク10内の係合部に回転子67が係合する位置まで、操作パネル38にある操作釦65を押し下げる。すると、操作釦65の動作下端で回転子67によりロックされ、他の回転子67,継手68およびピストン64なども操作釦65により押込まれた位置に保持される。この操作釦65を押し下げる動作中に、回転子67の下部に継手68が接して、継手68が下方に移動すると、継手68に連結するスチーム開閉棒20も下方に移動し、スチーム開閉棒20の下端部にある弁体66の下端が流出孔23を閉塞するとともに、弁体66の外周面が流出孔23より放射状に広がる円錐面を密着状態で閉塞する。これにより、カセットタンク10から弁装置17を経て気化室6に供給する水の通路が確実に遮断される。また、回転子67により操作釦65がロックされると、カセットタンク10内にあるピストン64も動かなくなるので、ポンプ装置62による気化室6への水の供給も遮断される。こうして、カセットタンク10から気化室6への水の供給が全て遮断され、噴出孔7からはスチームが噴出しないドライ動作となる。
【0030】
一方、ドライ動作から通常のスチーム動作への切換えを行なうには、再度、操作釦65を押し下げて、回転子67による操作釦65のロック状態を解除する。こうすると、図10に示すようにシリンダ63内にあるスプリング69の弾性反発力が作用して、ピストン64が押し上げられるとともに、回転子67や操作釦65も同時に押し上げられる。回転子67によるロック状態の解除と連動して、継手68の下方にあるスプリング70が継手68を持ち上げ、流出孔23を開く方向に弁体66およびスチーム開閉棒20を操作する。これにより、ポンプ装置62は作動しないものの、カセットタンク10から弁装置17を経て気化室6に供給する水の通路が確保され、ヒータ2により気化室6で加熱された水が、噴出孔7からスチームとして噴出する。このときのスチーム量は、弁装置17による水の通過量で規定された通常のものとなる。
【0031】
また、通常よりも多量のスチームを噴出孔7から一時的に噴出する増量スチーム動作は、図9に示すように、回転子67がロック状態とならない範囲内で操作釦65により、回転子67を介して、ピストン64をシリンダ63内でスプリング69の弾性反発力を利用して、摺動自在に操作することで行なわれる。具体的には、回転子67がロック状態とならない範囲内で、操作釦65を途中まで押込むと、流入口83内の逆止弁71が閉じるとともに、流出口84から気化室6に吐き出される。その後、操作釦65から指を離すと、スプリング69の弾性反発力が作用して、ピストン64ひいては回転子67および操作釦65が押し上げられ、流出口84内の逆止弁85が閉じる代わりに、流入口83内の逆止弁71が開いて、カセットタンク10内の水が流入口83を介して、水導入室82内に収容される。この操作釦65の操作を繰り返せば、ポンプ装置62を利用して、一時的に気化室6に多量の水を送り出すことができる。
【0032】
以上のように本実施例では、加熱手段としてのヒータ2と取手部35とを有するアイロン本体1と、ヒータ2により加熱されるベース3と、ベース3からスチームを噴出させるスチーム機構とを備えたスチームアイロンにおいて、使用者のアイロンかけに伴う力を検知する検知手段としての圧力センサー86と、圧力センサー86の検知結果に応じて前記スチーム機構のスチーム量に相当するポンプ装置87の流量を可変するスチーム量制御手段88を設けている。
【0033】
このようにすると、使用者がアイロンかけする際の力に応じてスチーム量が可変するため、アイロンかけ時に例えば霧吹き等を用いてより多くの水分を与える必要がなくなる。従って、使用者のアイロンかけに伴う力を利用して臨機応変にスチーム量を可変させることができる。
【0034】
また本実施例では、前記検知手段は、アイロン本体1に掛かる力を検知する圧力検知手段としての圧力センサー86で構成されている。
【0035】
このようにすると、アイロン本体1に圧力センサー86を装着することにより使用者が当該スチームアイロンにかける圧力を検知することができる。従って、アイロンかけ時にアイロン本体に掛かる力を利用して臨機応変にスチーム量を可変させることができる。
【0036】
さらに本実施例では、圧力センサー86を取手部35に設けている。
【0037】
このようにすると、圧力センサー86を取手部35に装着することにより、使用者が当該スチームアイロンにかける圧力を直接検知することができると共に、圧力センサー86を熱から守ることができる。従って、使用者がアイロンかけ時に直接触れる取手部35に掛かる力を利用して臨機応変にスチーム量を可変させることができる。
【0038】
なお、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。検知手段を設ける位置は、熱の問題が解決されればベース3の下面や内部でもよく、またスチームアイロンに設けなくても例えばアイロン台側に圧力センサーを設けてシステム的に構成してもよい。また、検知手段は、使用者がアイロンかけする際の力を検知するものであればよいため、例えばスチームアイロンの速度を検知する速度センサーなどとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の実施例におけるアイロン本体の縦断面図である。
【図2】同上、アイロン本体を載置台に載置した状態の縦断面図である。
【図3】同上、アイロン本体の側面図である。
【図4】同上、アイロン本体の平面図である。
【図5】同上、電気的構成を示すブロック図である。
【図6】同上、アイロン本体の要部を示す縦断面図である。
【図7】同上、ドライ設定時におけるアイロン本体の要部を示す縦断面図である。
【図8】同上、スチーム設定時におけるアイロン本体の要部を示す縦断面図である。
【図9】同上、増量スチーム設定時におけるアイロン本体の要部を示す縦断面図である。
【図10】同上、動作手順を示すフロー図である。
【図11】従来例におけるアイロン本体の平面図である。
【符号の説明】
【0040】
1 アイロン本体
2 ヒータ
3 ベース
35 取手部
86 圧力センサー(検知手段,圧力検知手段)
87 ポンプ装置(スチーム機構)
88 スチーム量制御手段
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱手段と取手部とを有するアイロン本体と、前記加熱手段により加熱されるベースと、前記ベースからスチームを噴出させるスチーム機構とを備えたスチームアイロンにおいて、アイロンかけに伴う力を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に応じてスチームを可変するスチーム手段を設けたことを特徴とするスチームアイロン。
【請求項2】
前記検知手段は、力を検知する圧力検知手段であることを特徴とする請求項1記載のスチームアイロン。
【請求項3】
前記圧力検知手段を前記取手部に設けたことを特徴とする請求項2記載のスチームアイロン。
【請求項1】
加熱手段と取手部とを有するアイロン本体と、前記加熱手段により加熱されるベースと、前記ベースからスチームを噴出させるスチーム機構とを備えたスチームアイロンにおいて、アイロンかけに伴う力を検知する検知手段と、前記検知手段の検知結果に応じてスチームを可変するスチーム手段を設けたことを特徴とするスチームアイロン。
【請求項2】
前記検知手段は、力を検知する圧力検知手段であることを特徴とする請求項1記載のスチームアイロン。
【請求項3】
前記圧力検知手段を前記取手部に設けたことを特徴とする請求項2記載のスチームアイロン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−313115(P2007−313115A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−147266(P2006−147266)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(390010168)東芝ホームテクノ株式会社 (292)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(390010168)東芝ホームテクノ株式会社 (292)
【Fターム(参考)】
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