説明

スチームアイロン

【課題】より広範囲のスチーム噴射と勢いの強いスチーム噴射との双方を同時に得られるスチームアイロンを提供すること。
【解決手段】複数個のスチーム噴射孔20が設けられた裏蓋2を、蒸気吐出孔10を有するベース1に装着してアイロン掛け面を構成するとともに、ベース1と裏蓋2との間には、ベースの蒸気吐出孔10と裏蓋のスチーム噴射孔20とに臨む蒸気拡散室3を設けて、アイロンベースの気化室で生成された蒸気を蒸気吐出孔10から当該蒸気拡散室3へと吐き出して拡散した後、裏蓋2のスチーム噴射孔20から噴射させるように構成して広範囲からのスチーム噴射を得ると共に、蒸気吐出孔10a、10bの直下には、スチーム噴射孔20a、20bを対向配置することにより、これらスチーム噴射孔20a、20bからは勢いの強いスチーム噴射を得るように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アイロンベースに裏蓋を装着すると共に、蒸気生成室で生成された蒸気(スチーム)を裏蓋に設けられた複数のスチーム噴射孔から噴射するスチーム噴射機能を備えたスチームアイロンにかかり、特に、広範囲のスチーム噴射と、勢いの強いスチーム噴射との双方を同時に得られるようにしたスチームアイロンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
衣服等のアイロン掛けをする際に、しわを伸ばして型を整えるのを容易にして能率よくプレスできるように、スチーム噴射機能を備えた所謂スチームアイロンが広く普及している。
【0003】
この種のスチームアイロンには蒸気を生成するための蒸気生成室が設けられており、この蒸気生成室の態様、すなわち蒸気の生成方式により、ボイラー式と滴下式とに大別される。
【0004】
ボイラー式は、例えば下記特許文献1に開示されるように、アイロンベース(以下、ベースと言う)を加熱するためのヒータとは別個に用意された専用ヒータを熱源とするボイラーを蒸気生成室として採用したものであり、短時間に大量の蒸気を生成させることが可能であるが、一方で、コスト高や装置の大型化を招く要因となる。一般には業務用スチームアイロンに採用されている。
【0005】
滴下式は、例えば下記特許文献2に開示されるように、ベースに蓋体をかぶせることにより蒸気生成室としての気化室をベース内に設け、スチームボタンの押下操作により給水タンクから所定量の水滴を適宜滴下して、これを気化室に入れて蒸気を生成するものである。ベース加熱用に埋設されたヒータを蒸気生成室(気化室)用の熱源としても併用することから、ボイラー式に比して製造コストが安価になり、構成もシンプルになるためにその組立・作成が簡易になる。一方で、滴下式には蒸気生成室専用の熱源が無く、また蒸気生成室としての気化室がベース内にコンパクトに設置されるものであるから、蒸気生成能力がボイラー式に比して低く、従ってスチーム噴射力も弱い(勢いが弱い)という課題がある。また、気化室、蒸気経路、スチーム噴射孔がすべてベース内に設けられていることから、ベース内に水垢等の不要物が付着しやすいという課題もある。しかしながら、ボイラー式よりも製造コストを抑えることができるとの理由から、家庭用スチームアイロンの多くにこの滴下式が採用されている。
【特許文献1】特開2001−269500号公報(段落[0010]〜[0020]、図2、図10)
【特許文献2】特開2008−183038号公報(段落[0034]〜[0039]、図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、短時間で効率よくしわ伸ばし効果を発揮させるためには、1回のアイロンプレス(アイロン掛け面と布地との接触)で布地により広く蒸気を行き渡らせるための広範囲のスチーム噴射と、布地の中奥まで素早く蒸気を浸透させるための勢いの強いスチーム噴射との双方が同時に要求される。
【0007】
しかしながら、スチームアイロンにおいては、このような広範囲でかつ勢いの強いスチーム噴射の双方を同時に得ることが困難とされている。その理由は主に以下の点にある。
(1)広範囲のスチーム噴射
蒸気生成室で生成された蒸気を外部へ導出するための蒸気経路やスチーム噴射孔を板状のベースや裏蓋に形成する必要があることから、構造的乃至スペース的制約を受けて、スチーム噴射孔の設置箇所および設置数に限界がある。ベース内に更に気化室が設けられる滴下式においては構造的乃至スペース的制約はより一層顕著となる。
(2)勢いの強いスチーム噴射
広範囲のスチーム噴射の実現を優先してスチーム噴射孔を増設すれば、その分蒸気が分散されて、各スチーム噴射孔からの噴射の勢いが減衰されることとなる。ボイラー式に比して蒸気圧が低い滴下式にあっては、かかる勢いの減衰は一層顕著である。
【0008】
ところで、上記特許文献1には、蒸気とミストとを同時に生成し、これらを広範囲へ噴射すると共に、特定箇所からは勢いよく噴射されるようにしたボイラー式のスチームアイロンが開示されている。
【0009】
具体的には、多数のスチーム噴射孔を有する裏蓋を、1個の蒸気吐出孔(開口)を有するベースに着脱自在に装着して構成している。そして、裏蓋には、ベースの蒸気吐出孔の直下にスチーム噴射孔が対向配置されており、当該構成により、スチームノズル及びミスト噴霧ノズルから吐出される蒸気とミストを含む混合スチームの勢いを殆ど減衰させることなく布地に勢いよくスチーム噴射することを可能としている。同時に、裏蓋の周辺部には複数個のスチーム噴射孔が配設されており、混合蒸気の一部を蒸気経路により誘導して当該複数個のスチーム噴射孔からも噴射させることにより、広範囲のスチーム噴射をも可能としている。
【0010】
しかしながら、上記特許文献1に示されるスチームアイロンにおいては、スチーム噴射孔を有する裏蓋がベースに占める割合が半分程度しかなく、これでは、布地に対して1度に広範囲にスチーム噴射をしたいという目的が十分に達成されない。そこで、より広範囲にスチームを行き渡らせるためには裏蓋をより大きくする必要があるが、これに併せてスチーム噴射孔を更に多数設けると、同時に、蒸気経路となる溝を裏蓋上に複雑に張り巡らさなければならない。そうすると蒸気経路が複雑になり、隅々のスチーム噴射孔にまで蒸気が十分に行き渡らないといった問題が新たに生じる。このことは、ボイラー式に比して一般的に蒸気圧の低い滴下式においては一層顕著となる。
【0011】
本願の発明者は、上記の問題点を解決すべく種々検討を行った結果、複数個のスチーム噴射孔が設けられた裏蓋をベースに装着してアイロン掛け面を構成するとともに、ベースと裏蓋との間に空間を設けて、蒸気生成室で生成された蒸気を蒸気吐出孔から当該空間へと吐き出して拡散した後、裏蓋のスチーム噴射孔から噴射させるように構成することで、裏蓋に広範囲に多数のスチーム噴射孔を設けても、蒸気生成室で生成された蒸気をそれらスチーム噴射孔にまんべんなく行き渡らせることが可能となり、かつ、いずれかの蒸気吐出孔の直下に裏蓋スチーム噴射孔を対向配置すれば、当該スチーム噴射孔からは勢いの強いスチーム噴射が得られることを見出し、本発明のスチームアイロンを完成するに至ったものである。
【0012】
すなわち、本発明は上述のような課題を解決するためになされたもので、より広範囲のスチーム噴射と勢いの強いスチーム噴射との双方を同時に得られるスチームアイロンを提供することにある。
【0013】
本発明が更に目的とするところは、以下の記載を参照することにより当業者であれば容易に想到されるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、蒸気を生成する蒸気生成室と、前記蒸気生成室で生成された蒸気を該蒸気生成室外へ導出する蒸気経路と、前記蒸気経路を経由した蒸気を吐出する蒸気吐出孔を有するアイロンベースと、布地に向けられるスチーム噴射孔を有する裏蓋とを備え、前記アイロンベースの底壁面に前記裏蓋を装着したスチームアイロンにおいて、前記アイロンベースには複数個の前記蒸気吐出孔が設けられていると共に、前記裏蓋には前記蒸気吐出孔よりも多い数の前記スチーム噴射孔が設けられており、前記アイロンベースと前記裏蓋との間には、前記蒸気吐出孔から吐出される蒸気を拡散する蒸気拡散室が設けられており、更に、いずれか1つ以上の前記蒸気吐出孔の直下には、前記スチーム噴射孔が対向配置されていることを特徴とする。
【0015】
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のスチームアイロンにおいて、2以上の前記蒸気吐出孔の直下にそれぞれ対向配置された2以上のスチーム噴射孔を有し、当該対向配置された2以上のスチーム噴射孔は、裏蓋の所定領域に隣接配置されていることを特徴とする。
【0016】
また、請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載のスチームアイロンにおいて、前記蒸気吐出孔の直下に対向配置される前記スチーム噴射孔の開口は、当該蒸気吐出孔の開口よりも大きく設計されていることを特徴とする。
【0017】
また、請求項4の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、前記対向配置された蒸気吐出孔とスチーム噴射孔が、前記蒸気拡散室内に立設された仕切壁によって区画された略密閉状態の小部屋内に配置されていることを特徴とする。
【0018】
また、請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のスチームアイロンにおいて、前記裏蓋を前記アイロンベースに着脱自在とする装着構造を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、上記構成を備えることにより以下の作用・効果を奏する。すなわち、請求項1の発明においては、ベースの蒸気吐出孔より多くのスチーム噴射孔を裏蓋に広範囲に渡ってまんべんなく設けても、蒸気吐出孔からベースの外へ吐出された蒸気がいったん蒸気拡散室に吐き出されて拡散された後、この蒸気拡散室の下方に配設された全てのスチーム噴射孔から滞りなくスチーム噴射される。加えて、蒸気吐出孔直下のスチーム噴射孔からは、蒸気吐出孔から吐出された蒸気が、その勢いを殆ど減衰させることなく噴射されるから、このスチーム噴射孔からは、他のスチーム噴射孔に比して、勢いの強いスチーム噴射を得ることができる。したがって、広範囲のスチーム噴射と勢いの強いスチーム噴射との双方を得られるスチームアイロンが実現できる。加えて、勢いの強いスチーム噴射を利用すれば、衣服等をハンガー等に掛けたままでスチームを噴射してしわ伸ばしができるという、所謂ショットスチームとしても使用できる。
【0020】
請求項2の発明によれば、勢いの強いスチーム噴射孔を2個以上隣接配置して裏蓋の所定領域に寄せ集められるので、勢いの強いスチーム噴射孔を1個のみ設けた場合には布地に対して極めて狭い領域(例えば直径数ミリ程度の領域)にしか強いスチーム噴射を行うことができないのに対し、このような構成とすることにより若干なりとも勢いが分散される結果となり得るが、尚も勢いの強いスチーム噴射を確保しつつ、その噴射領域を広くすることができる。
【0021】
請求項3の発明によれば、スチーム噴射孔の開口の方が蒸気吐出孔の開口よりも大きく設計されるため、蒸気吐出孔から吐出される蒸気がスチーム噴射孔を外れて裏蓋の内壁面に衝突する割合が低くなり、蒸気吐出孔からの蒸気吐出の勢いの減衰が抑制されるから、より勢いの強いスチーム噴射を得ることができる。
【0022】
尚、本発明のスチームアイロンでは、いずれかの蒸気吐出孔の直下にスチーム噴射孔が対向配置されていることを前提とするため、蒸気吐出孔とスチーム噴射孔との開口の大小関係は、いかようにも設定可能である。従って、上記請求項3の構成とは逆に、スチーム噴射孔の開口の方を小さく設計してもよい。この場合には、蒸気吐出孔から吐出される蒸気がスチーム噴射孔に衝突する割合が高くなり、衝突した蒸気は横方向へ流動する結果、蒸気吐出孔から吐出された蒸気の一部は直下に設けられたスチーム噴射孔とは異なる他のスチーム噴射孔から噴射される。この場合には、直下に配置されたスチーム噴射孔からの噴射勢いが減衰されるが、その分、他のスチーム噴射孔からの噴射量を確保することが可能となる。
【0023】
請求項4の発明によれば、勢いの強いスチーム噴射が得られる所定領域に配置されている孔群と、その他の領域に配置されている孔群とが、仕切壁によって蒸気拡散室内に設けられる略密閉状態の小部屋内に配置されるため、蒸気の流動を防ぐことができる。すなわち、請求項1又は2に記載の発明においては、蒸気拡散室が一室のみの空間となっている場合には、蒸気吐出孔から吐出される蒸気が蒸気拡散室内で流動することにより、勢いの強い噴射が予定されるスチーム噴射孔とそれ以外のスチーム噴射孔とのそれぞれから噴射される蒸気量が不安定となることがあるのであるが、請求項4の発明によれば上述のように蒸気の流動が防がれるから、それにより、勢いの強い噴射領域とその他の噴射領域とにメリハリをつけることが可能となる。尚、この場合にも、蒸気吐出孔とスチーム噴射孔との開口の大小関係は、いかようにも設定可能である。例えば、所定領域に対向配置されるスチーム噴射孔の開口を蒸気吐出孔の開口よりも小さく設計することもできる。かかる態様によれば、蒸気吐出孔から吐出された蒸気の一部が裏蓋に衝突して略密閉状態の小部屋に拡散されて蒸気が充満される結果、一定の蒸気圧をもって、スチーム噴射孔から絞り出されるようにスチーム噴射されることとなり、より一層勢いの強いスチーム噴射を得ることができる。
【0024】
請求項5に記載の発明よれば、裏蓋の取り外しが可能であるから、蒸気吐出孔やスチーム噴射孔周辺に付着した水垢等の不要物の除去作業を容易に行うことができる。加えて、スチーム噴射孔の配置が異なる種々の裏蓋を用意しておき、これらをアイロンベースに適宜選択的に装着することで、勢いの強いスチーム噴射孔及びその他のスチーム噴射孔の配置設定を可変としたスチームアイロンを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の最良の実施形態を説明する。但し、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するためのスチームアイロンを例示するものであって、本発明をこのスチームアイロンに特定することを意図するものではなく、特許請求の範囲に含まれるその他の実施形態のものにも等しく適応し得るものである。
【実施例1】
【0026】
以下、本発明の一実施例を、添付図面を参照しつつ説明する。図1は実施例1及び実施例2に共通する本発明の実施例に係るスチームアイロンの平面図であり、図2は図1のII−II線で切断した実施例1に係るスチームアイロンの側断面図であり、図3は、裏蓋2を取り外した状態におけるベース1をアイロン掛け面側(下方)から見た状態の平面図であり、II−II線は図1で示したものと同様の位置を示し、蒸気吐出孔10のアイロン本体部との位置関係を図2と照合することにより理解を容易とするものである。また、図4乃至図6は裏蓋2の構造を示し、図4は裏蓋2を掛け面側(下方)から見た状態の平面図であり、図5は図4のV−V線で切断した裏蓋2の中央断面図であり、図6は裏蓋2をベース側から見た状態の平面図であり、図7は実施例1に係るベースの蒸気吐出孔と裏蓋のスチーム噴射孔との位置関係を示す図であり、図8は図1に示す実施例1に係るスチームアイロンSのII−II線断面に基づく要部概略であり、実施例1に係るスチーム噴射の原理を説明するための図である。
【0027】
実施例1に係るスチームアイロンSは、図1及び図2に示すように、ヒータ11が埋設され且つ蒸気を生成する不図示の気化室(図2は図1のII−II線の断面図であるため表れていない)、気化室で生成された蒸気を気化室の外へ導出するための蒸気経路12、及びこの蒸気経路12を経由した蒸気を外へ吐出するための蒸気吐出孔10(図2中、10a、10c、10e)を有するベース1と、このベース1の蒸気吐出孔10を覆うようにベース1の底壁面に着脱自在に装着される裏蓋2と、アイロン本体部4とで構成された所謂滴下式のスチームアイロンである。
【0028】
アイロン本体部4は、ベース1の気化室の上方に位置して気化室へ水を供給するカセット式のタンク101と、このタンク101内に貯留された水の気化室への供給開始(スチーム生成開始)や供給停止(スチーム生成終了)を決定するスチームボタン102と、タンク101の上方にあってスチームアイロンSを把持するためのハンドル103等で構成されている。
【0029】
ベース1の上方にはアイロンベースカバー104が固定され、このアイロンベースカバー104の上部にアイロン本体部4が固定されている。アイロン本体部4のハンドル103の内部にはヒータ等を制御する図示しない制御基板が収容されている。ハンドル103の前方にはショットスチームボタン105とスプレーボタン106が並べて設けられている。
【0030】
アイロンベースカバー104の上部にはタンク101が着脱自在に取付けられており、このタンク101は、その両側の袖部が貯水部となっている。そして、タンク101の前側には注水口107及びこの注水口107を塞ぐ蓋108がそれぞれ設けられている。
【0031】
このタンク101は、注水口107から注がれる水を内部貯留できる空洞を有する。スチームボタン102を切り替えてスチーム生成モードとし、ショットスチームボタン105を適宜押下することにより、図示しないノズルの先端部が開放され、このノズルから流出する水滴が、流出ガイド部材を通ってベース1の気化室へ滴下され、これにより、気化室で蒸気が生成されるように構成されている。尚、当該滴下式の蒸気生成機構は、公知技術であるためここでの詳細説明は省略する。
【0032】
ベース1は、略三角形状の板状体からなり、アルミダイキャスト等の熱伝導性の高い金属材料で形成されている。このベース1の中央上部には、所定の深さを有する凹状穴が形成され、この凹状穴が気化室の一部として利用される。また、その下方にヒータ11が埋設されている。
【0033】
更に、ベース1には、気化室で生成された蒸気を誘導するための蒸気経路12が設けられている。この蒸気経路12は、所定幅及び深さを有する凹状溝で形成され、この蒸気経路12からベース1の底面へ向けて貫通するように、円形開口を有する複数個(本実施例では6個の場合を例示)蒸気吐出孔10(10a〜10f、以下総括する場合には単に10で示す)が所定間隔で設けられている。尚、気化室及び蒸気経路12は、その上方の開口が蓋体13によって塞がれることにより密閉された空間となっており、蓋体13は、ベース1に設けた図示しないネジとネジ穴によってベース1に固定されている。
【0034】
更に、ベース1の底壁面中央部には、略三角形状の裏蓋装着溝が設けられており、この裏蓋装着溝に裏蓋2が着脱自在に装着される。裏蓋2には、その両端に円形開口を有する複数個(本実施例では43個の場合を例示)のスチーム噴射孔20(20a、20b、20c。以下総括する場合には単に20で示す)が裏蓋2の基台となる蓋板200を貫通して設けられており、ベース1に裏蓋2が装着されることにより、ベース1と裏蓋2との間には、ベース1の6個の蒸気吐出孔10と裏蓋2の43個のスチーム噴射孔20とに臨む蒸気拡散室3が形成されるように構成されている。これらの構造の詳細については後述する。
【0035】
本実施例では、上述のように、複数個の蒸気吐出孔10を有するベース1に、蒸気吐出孔10の数より多い個数のスチーム噴射孔20が設けられた裏蓋2を着脱自在に装着してアイロン掛け面を構成するとともに、ベース1と裏蓋2との間に、蒸気吐出孔10とスチーム噴射孔20に臨む蒸気拡散室3を設けて、当該蒸気拡散室3を、蒸気吐出孔10から吐出される蒸気の拡散用空間として利用することで、気化室で生成されて複数個(6個)の蒸気吐出孔10から吐出される蒸気を、裏蓋2に広範囲に渡って設けられた複数個(43個)のスチーム噴射孔20にまんべんなく行き渡らせて広範囲のスチーム噴射が得られるようにし、かつ、6個の蒸気吐出孔のうち2個の蒸気吐出孔10の直下(本実施例ではアイロン掛け面の前方に寄せ集められた所定領域)にはこれより口径の大きなスチーム噴射孔20をそれぞれ対向配置することにより、当該2個のスチーム噴射孔20からは勢いの強いスチーム噴射を得られるように構成したものである。
【0036】
以下、図3〜図8を参照しつつ、実施例1に係るベース1と裏蓋2の装着構造並びに、ベース1の6個の蒸気吐出孔10と裏蓋2のスチーム噴射孔20との位置関係を詳細に説明する。
【0037】
図3に示すように、ベース1は、所定長(最大長約200mm、最大幅約100mm)の底辺及び前側先端部に尖った頂部を有し、更に所定の肉厚(約20mm)を有する略三角形状の板状体として形成されている。
【0038】
ベース1の底壁面中央部には、ベース1の外周縁1Aに沿った側壁100Aを有する裏蓋装着溝100が設けられている。この裏蓋装着溝100は、ベース1に一体的に成型されるものであり、最大長約150mm、最大幅約75mm、深さ約5.0mmの寸法を有する略三角形状の溝であり、この裏蓋装着溝100内に裏蓋2が着脱自在に装着される。そして、この裏蓋装着溝100に、先述した裏蓋2を装着することにより、ベース1と裏蓋2との間に蒸気拡散室3が形成されるように構成されている。
【0039】
裏蓋装着溝100の先端部および後端部には、後述する裏蓋2のネジ穴(図4、50a、50b)に対応する位置にそれぞれネジ穴40a、40bが設けられており、当該ネジ穴40a、40b、50a、50bを利用してネジ止めすることにより、ベース1と裏蓋2とが着脱自在に装着される。また、当該ネジ止めによって、ベース1と裏蓋2、すなわち、ベース1の蒸気吐出孔10と裏蓋2のスチーム噴射孔20の位置決めがなされることとなる。
【0040】
同図3に示されるように、ベース1の裏蓋装着溝100には、前列に2個(10a、10b)、中央列に2個(10c、10d)、後列に2個(10e、10f)、合計6個(II−II線上には3個)の蒸気吐出孔10がその円形開口をアイロン掛け面側(下方)へ向けて配置されている。いずれの蒸気吐出孔10も、その口径は約3.0mmである。そして、これら蒸気吐出孔10のうち、前列に配置された2個の蒸気吐出孔10aと10bの直下(図の手前側)の対向する位置には、以下に図4乃至図6に示すように裏蓋2の2個のスチーム噴射孔20a、20bがそれぞれ配置される。
【0041】
図4に示すように、裏蓋2は、所定長(最大長約150mm、最大幅約75mm)の底辺及び前側先端部に頂部を有し、更に所定の肉厚(約2.5mm)を有する略三角形状の蓋板200の上に、蒸気拡散室3の側壁220(図5、図6参照)が立設されて構成されている。また、蓋板200の先端部及び後端部には、図3に示したベース1のネジ穴40a、40bにそれぞれ対応するネジ穴50a、50bが設けられている。
【0042】
裏蓋2には、蓋板200(図5、図6参照)を貫通して、両端に円形開口を有する43個のスチーム噴射孔20が設けられている。これらのうち、最前列に位置する2個のスチーム噴射孔20a、20bは、図3に示したベース1の蒸気吐出孔10a、10bの直下に対向配置されるスチーム噴射孔であり、その口径は、対向する蒸気吐出孔10a、10bの口径よりも大きい約4.0mmに設計されている。一方、図4においてこのスチーム噴射孔20a、20bの下方に、縦5列に整列配置された合計41個のその他のスチーム噴射孔20cは、ベース1の6つの蒸気吐出孔10のいずれとも対向しないように配設されており、その口径は、蒸気吐出孔10よりも小さい約2.2mmに設計されている。
【0043】
そして、図5及び図6に示されるように、裏蓋2の裏側(アイロン掛け面の反対側)には、蓋板200の外周縁に沿うようにして蓋板200の上に高さ約2.5mm、肉厚約2.0mmの蒸気拡散室3の側壁220が立設されている。そして、ネジ止めにより裏蓋2を図4に示したベース1の裏蓋装着溝100に装着した際には、側壁220の上縁部がベース1の裏蓋装着溝100の底面に当接され、これにより、ベース1と裏蓋2との間には、略密閉状態で、6つの蒸気吐出孔10および43個のスチーム噴射孔20の全てに臨む隙間状の蒸気拡散室3が形成される。
【0044】
ベース蒸気吐出孔10と裏蓋スチーム噴射孔20との位置関係は、図7に示される通りであり、同図においては、ベース1に裏蓋2をネジ止めして装着した状態において、裏蓋2に隠されて見えないベース1の4つの蒸気吐出孔10c、10d、10e、10f(10a、10bは目視可)は点線で、裏蓋2のスチーム噴射孔20は実線で示している。また、図5、図6に示した蒸気拡散室3の側壁220は厚みを省略した点線で図示する。また、図8は図1等に示したII−II断面に基づく要部概略図であり、蒸気吐出孔10とスチーム噴射孔20との位置関係に基づくスチーム噴射の原理を説明するためのものである。
【0045】
図7に示されるように、ベース1に裏蓋2が装着されることによりアイロン掛け面が構成され、このアイロン掛け面には、広範囲に亘ってまんべんなく43個のスチーム噴射孔20が配置されている。これらスチーム噴射孔20の内、所定領域(この例ではアイロン掛け面の前方領域)に配置された大きめの2個のスチーム噴射孔20a、20bからは、他のスチーム噴射孔20cに比して勢いの強いスチーム噴射が得られる。これは、図8において蒸気吐出孔10aとスチーム噴射孔20aとの位置関係で示すように、スチーム噴射孔20a、20bは、ベース1の蒸気吐出孔10a、10bの直下に対向配置されており、かつ、スチーム噴射孔20a、20bの口径の方が蒸気吐出孔10a、10bに比して大きいため、蒸気吐出孔10a、10bから吐出された蒸気S1が裏蓋2に衝突してその勢いを大幅に減衰させることなくスチーム噴射孔20a、20bから直ちに噴射されることによる。
【0046】
一方、図7に示すその他の41個のスチーム噴射孔20cからは、スチーム噴射孔20a、20bに比べると勢いは弱いが、ムラのないスチーム噴射を広範囲に亘って得ることができる。これは、図8に示されるように、いずれのスチーム噴射孔20cも、蒸気吐出孔10c、10d、10e、10fと対向配置されていないためそれら蒸気吐出孔から吐出された蒸気S2が裏蓋2に衝突することにより勢いが減衰されることに加え、それら蒸気吐出孔10よりもスチーム噴射孔20の口径が小さいことから蒸気S2が直ちにスチーム噴射孔20cから噴射されることが抑制される結果、蒸気S2が一端蒸気拡散室3内で拡散されたのち、41個のスチーム噴射孔20cから溢れ出すように噴射されることによよるものである。
【実施例2】
【0047】
次に、図9〜図12を参照しつつ、実施例2に係るベース1と裏蓋2の装着構造並びに、ベース1の6個の蒸気吐出孔10と裏蓋2のスチーム噴射孔20との位置関係を詳細に説明する。図9は裏蓋2をベース側から見た状態の平面図、図10は図9のX−X線で切断した裏蓋2の中央断面図、図11は実施例2に係るベース蒸気吐出孔と裏蓋スチーム噴射孔との位置関係を示す図、図12は実施例2に係るスチーム噴射の原理を説明するための図をそれぞれ示している。尚、図11においては、ベース1に裏蓋2をネジ止めして装着した状態において、裏蓋2に隠されて見えないベース1の蒸気吐出孔10c、10d、10e、10fは点線で、裏蓋2のスチーム噴射孔20は実線で示している。また、蒸気拡散室3の側壁220並びに仕切壁210は厚みを省略した点線で図示する。また、図12は図9に示す実施例2に係るスチームアイロンSのX−X線断面に基づく要部概略を示している。
【0048】
実施例2に係るスチームアイロン1においては、図9乃至図12に示すように、裏蓋2に仕切壁210が立設されている点と、スチーム噴射孔20a、20bの口径の方が蒸気吐出孔10a、10bに比して小さいという点で、実施例1に係るスチームアイロンと異なるが、それ以外の構成は実施例1の場合と同様であり、同一箇所には同一の符号を付してそれらの説明を省略する。
【0049】
仕切壁210は、裏蓋2の裏側(アイロン掛け面の反対側)の蒸気拡散室3の内側において、所定領域(この例ではアイロン掛け面の前方領域)を囲むように立設されており、その寸法は高さ約2.5mm(側壁220の高さとほぼ同じ)、肉厚約2.0mmの寸法である。そして、ネジ止めにより裏蓋2をベース1の裏蓋装着溝100に装着した際には、蒸気拡散室3の側壁220と同容に、仕切壁210の上縁部がベース1の裏蓋装着溝100の底面に当接される。これにより、所定領域において対向配置される2組の蒸気吐出孔10a、10b及びスチーム噴射孔20a、20bに臨む空間と、その他の4個の蒸気吐出孔10c、10d、10e、10f及び41個のスチーム噴射孔20cとに臨む空間とに蒸気拡散室3が区画される結果、それら所定領域において対向配置される2組の蒸気吐出孔10a、10b及びスチーム噴射孔20a、20bが略密閉状態の小部屋230に配置されることとなる。
【0050】
図11に示されるように、実施例2においては、裏蓋2のスチーム噴射孔20の内、仕切壁210で囲まれた所定領域に配置された大きめの2個のスチーム噴射孔20a、20bからは、他のスチーム噴射孔20cに比して、実施例1の場合より一層勢いの強いスチーム噴射が得られる。
【0051】
これは、図12に示すように、第1に、スチーム噴射孔20a、20bは、ベース1の蒸気吐出孔10a、10bの直下に対向配置されているため、蒸気吐出孔10a、10bから吐出された蒸気S1’の多くが裏蓋2に衝突してその勢いを大幅に減衰させることなくスチーム噴射孔20a、20bから噴射されることに起因する。尚、この第1の原因に基づく効果は、蒸気吐出孔10a、10bの口径とスチーム噴射孔20a、20bの口径との大小関係によらず、両孔の位置関係にのみ基づいて得ることのできるものである。
【0052】
第2に、小部屋230が略密閉状態で蒸気拡散室3と区画されていることにより、蒸気吐出孔10a、10bから吐出された蒸気S1’の勢いが、他の蒸気吐出孔10c〜10fから吐出された蒸気S2’の蒸気拡散室3内での流動により減衰されるのを防止する。尚、この第2の原因に基づく効果は、仕切壁210の高さを蒸気拡散室3の側壁220よりやや低くして、小部屋を密閉状態としなくても得ることができるものである。
【0053】
第3に、実施例1の場合と異なり、スチーム噴射孔20a、20bの口径が蒸気吐出孔10a、10bに比して小さく設計されているため、蒸気吐出孔10a、10bから吐出された蒸気S1’の一部が裏蓋2に衝突して略密閉状態の小部屋230に拡散されて蒸気が充満される結果、一定の蒸気圧をもって、スチーム噴射孔20a、20bから絞り出されるようにスチーム噴射されることによる。
【0054】
以上の説明で明らかなように、実施例1及び実施例2に係るスチームアイロンSにおいては、裏蓋2に広範囲に渡って43個のスチーム噴射孔20を設けてもなお、全てのスチーム噴射孔から滞りのないスチーム噴射を得ることができる。加えて、所定領域に配置された蒸気吐出孔10a、10b直下のスチーム噴射孔20a、20bからは、蒸気吐出孔10a、10bから吐出された蒸気が、その勢いを大幅減衰させることなく噴射されるから、これらスチーム噴射孔20a、20bからは、他のスチーム噴射孔20cに比して、勢いの強いスチーム噴射を得ることができる。したがって、広範囲のスチーム噴射と勢いの強いスチーム噴射との双方を得られるスチームアイロンが実現される。加えて、勢いの強いスチーム噴射を利用すれば、服をハンガー等に掛けたままでスチームを噴射するという、所謂ショットスチーム機能も実現できる。
【0055】
尚、上述の実施例では、ベース1の蒸気吐出孔10および裏蓋2のスチーム噴射孔20をいずれも円形状の開口を有するものとしたが、孔の形状はこれに限られるものではなく、本実施例に特有の上記効果が得られる限りにおいて適宜設計変更可能である。当該孔の寸法についても同様である。
【0056】
更に、ベース1の蒸気吐出孔10を6個設け、裏蓋2のスチーム噴射孔20のを43個設け、更に、所定領域に配置される蒸気吐出孔(10a、10b)とスチーム噴射孔(20a、20b)の配置数を2個ずつとしたが、それらの配置数はこれに限られるものでなく、孔の形状等と同様に、本実施例に特有の上記効果が得られる限りにおいて適宜設計変更可能である。
【0057】
また、上述の実施例では、滴下式のスチームアイロンに本発明を適用した例を示したが、本発明はボイラー式のスチームアイロンにも等しく適用できるものである。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】図1は実施例1及び実施例2に共通のスチームアイロンの平面図である。
【図2】図2は図1のII−II線で切断した実施例1に係るスチームアイロンの側断面図である。
【図3】図3は実施例1に係る裏蓋を取り外した状態におけるベースを掛け面側(下方)から見た状態の平面図である。
【図4】図4は実施例1に係る裏蓋の構造を示し、裏蓋を掛け面側(下方)から見た状態の平面図である。
【図5】図5は実施例1に係る裏蓋の構造を示し、図4のV−V線で切断した裏蓋の中央断面図である。
【図6】図6は実施例1に係る裏蓋の構造を示し、裏蓋をベース側から見た状態の平面図である。
【図7】図7は実施例1に係るベースの蒸気吐出孔と裏蓋のスチーム噴射孔との位置関係を示す図である。
【図8】図8は実施例1に係るスチーム噴射の原理を説明するための図である。
【図9】図9は実施例2に係る裏蓋の構造を示し、裏蓋をベース側から見た状態の平面図である。
【図10】図10は実施例2に係る裏蓋の構造を示し、図9のX―X線で切断した裏蓋の中央断面図である。
【図11】図11は実施例2に係るベースの蒸気吐出孔と裏蓋のスチーム噴射孔との位置関係を示す図である。
【図12】図12は実施例2に係るスチーム噴射の原理を説明するための図である。
【符号の説明】
【0059】
1 アイロンベース
2 裏蓋
3 蒸気拡散室
4 アイロン本体部
10 蒸気吐出孔
11 ヒータ
12 蒸気経路
20 スチーム噴射孔
40a、40b ネジ穴
50a、50b ネジ穴
100 裏蓋装着溝
100A 側壁
101 カセットタンク
102 スチームボタン
103 操作ハンドル
104 アイロンベースカバー
105 ショットスチームボタン
106 スプレーボタン
107 注水口
200 蓋板
210 仕切壁
220 側壁
230 小部屋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
蒸気を生成する蒸気生成室と、前記蒸気生成室で生成された蒸気を該蒸気生成室外へ導出する蒸気経路と、前記蒸気経路を経由した蒸気を吐出する蒸気吐出孔を有するアイロンベースと、布地に向けられるスチーム噴射孔を有する裏蓋とを備え、前記アイロンベースの底壁面に前記裏蓋を装着したスチームアイロンにおいて、
前記アイロンベースには複数個の前記蒸気吐出孔が設けられていると共に、前記裏蓋には前記蒸気吐出孔よりも多い数の前記スチーム噴射孔が設けられており、
前記アイロンベースと前記裏蓋との間には、前記蒸気吐出孔から吐出される蒸気を拡散する蒸気拡散室が設けられており、更に、
いずれか1つ以上の前記蒸気吐出孔の直下には、前記スチーム噴射孔が対向配置されている、ことを特徴とするスチームアイロン。
【請求項2】
2以上の前記蒸気吐出孔の直下にそれぞれ対向配置された2以上のスチーム噴射孔を有し、当該対向配置された2以上のスチーム噴射孔は、裏蓋の所定領域に隣接配置されていることを特徴とする請求項1に記載のスチームアイロン。
【請求項3】
前記蒸気吐出孔の直下に対向配置される前記スチーム噴射孔の開口は、当該蒸気吐出孔の開口よりも大きく設計されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスチームアイロン。
【請求項4】
前記対向配置された蒸気吐出孔とスチーム噴射孔が、前記蒸気拡散室内に立設された仕切壁によって区画された略密閉状態の小部屋内に配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のスチームアイロン。
【請求項5】
前記裏蓋を前記アイロンベースに着脱自在とする装着構造を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のスチームアイロン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−136999(P2010−136999A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318355(P2008−318355)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)三洋電機コンシューマエレクトロニクス株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】