説明

スピーカ装置用配線取付部材、スピーカ装置

【課題】配線に伝わった振動によって発生する異音を抑止し、スピーカ装置の振動体の背面に密閉空間を形成する場合に、配線が通った孔を気密に塞いで密閉空間によって得るべき音響効果を適正に発揮させる。
【解決手段】スピーカ装置用配線取付部材10は、配線2と、配線2が通過する胴部11と、胴部11の一端部側に配置される蓋部12と、胴部11の他端部側に配置される支持部13とを備え、胴部11の軸方向における、腕部12Bの端部12Aの位置は肩部12Cと支持部13の間にあり、肩部12Cは、胴部11の軸方向に対して交差する方向にて、胴部11から延在しており、腕部12Bは、胴部11の軸方向にて、肩部12Cから延在しており、支持部13に対面する肩部12Cの側面12C1は、支持部13から蓋部12に向かう方向に傾斜する傾斜面12C2を備え、傾斜面12C2は、胴部11の側面11Bから延びている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スピーカ装置用配線取付部材及びこのスピーカ装置用配線取付部材によって配線が取り付けられたスピーカ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電子機器の配線を電子機器のケースに取り付けるための部材としては、配線と一体に成形される弾性可撓部材からなるブッシュが知られている。下記特許文献1に記載された従来技術はブッシュを用いた配線の取付構造であり、ブッシュの先端をケースの長穴に挿入し、その挿入終端にて回すことで、そのブッシュと一体の配線をケースに固定している。
【0003】
この従来技術によると、ブッシュは、配線に軟質樹脂にて一体的に形成され、ケースの長穴に沿った形状でこの長穴に挿入可能な第1の段部と、長穴の短径方向より短い長さを直径とする略円形状でケースの厚みと略等しい厚さを有する第2の段部と、長穴の周囲の円筒内面より小さい略円形状の第3の段部とを備えている。そして、第1の段部を長穴に挿入し、円筒内面と第3の段部の端面とが当接した位置でブッシュを回すと、第1の段部の側面が円筒内面と逆側の長穴の周囲に形成された凸部を乗り越えて、第1の段部の側面と凸部とが当接した状態で固定される。また、長穴と凸部との間にはテーパ面が設けられ、第1の段部はテーパ面に沿って回転して凸部上に載る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平04−274116公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スピーカ装置は駆動部と振動体を有するスピーカユニットを備えており、その駆動部に配線が接続されている。一方、スピーカユニットの振動体はその前面に音を放射するだけでなく背面側の空間にも音や振動を伝えるので、駆動部に接続された配線が振動体の振動の影響を受けて振動することがあり、この配線の振動によって異音が発生しないように配線を適正に固定することが求められる。
【0006】
また、スピーカ装置は、振動体の背面側に伝わる音を遮蔽するために、振動体の背面側に密閉空間を形成する場合がある。この場合には、駆動部に接続される配線は密閉空間を形成する壁に孔を開けてそこから外部に引き出されることになる。この際、密閉空間の気密を維持するために配線が通った孔を気密に塞ぐことが求められる。
【0007】
従来技術のような配線の取付構造をスピーカ装置に適用すると、配線が被取付部材にしっかりと固定されず、配線に伝わった振動によって発生する異音を抑止できない場合がある。また、振動体の背面側に密閉空間を有するスピーカ装置に従来技術のような配線の取付構造を適用すると、配線が通った孔がブッシュによって塞がれていないので、振動体の背面側に密閉空間を形成できないという問題がある。
【0008】
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、スピーカ装置に対して配線を適正に固定すること、スピーカ装置の振動体の背面側に密閉空間を形成すること、等が本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような目的を達成するために、本発明は、以下の構成を少なくとも具備するものである。
【0010】
配線と、当該配線が通過する胴部と、前記胴部の一端部側に配置される蓋部と、前記胴部の他端部側に配置される支持部とを備え、前記蓋部は、肩部と、当該肩部を介して前記胴部に連結される腕部を備え、前記胴部の軸方向における、前記腕部の端部の位置は前記肩部と前記支持部の間にあり、前記肩部は、前記胴部の軸方向に対して交差する方向にて、前記胴部から延在しており、前記腕部は、前記胴部の軸方向にて、前記肩部から延在しており、前記支持部に対面する前記肩部の側面は、前記支持部から前記蓋部に向かう方向に傾斜する傾斜面を備え、前記傾斜面は、前記胴部の側面から延びていることを特徴とするスピーカ装置用配線取付部材。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の一実施形態に係るスピーカ装置用配線取付部材を示した説明図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るスピーカ装置用配線取付部材を示した説明図である。
【図3】本発明の実施形態に係るスピーカ装置を示す説明図である。
【図4】スピーカ装置用配線取付部材を取り付けるための被取付部材側の構造を示した説明図である。
【図5】被取付部材にスピーカ装置用配線取付部材を取り付けた状態を示す説明図である。
【図6】被取付部材にスピーカ装置用配線取付部材を取り付けた状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。図1及び図2は本発明の一実施形態に係るスピーカ装置用配線取付部材を示した説明図である。図1(a)は全体構造を示した斜視図であり、図1(b)は同図(a)におけるX−X断面図である。
【0013】
スピーカ装置用配線取付部材10は、スピーカ装置(図3参照)に電気的に接続される配線2をスピーカ装置の被取付部材3(図2参照)に取り付ける部材である。スピーカ装置用配線取付部材10は、一つの軸方向(Z方向)に沿って配線2が通過する胴部11と、胴部11の一端部側に配置される蓋部12と、胴部11の他端部側に配置される支持部13とを備えている。
【0014】
胴部11と蓋部12と支持部13は弾性部材で一体成形することができる。弾性部材としては、変形可能な部材、伸縮可能な部材、復元力を有する部材等が挙げられる。具体的には、樹脂材料、ゴム等が挙げられる。弾性部材は、被取付部材3を構成する部材に対して、比較的小さいヤング率および比較的大きい内部損失を備えるものでもよい。比較的小さいヤング率を弾性部材が備えることで、被取付部材3にスピーカ装置用配線取付部材10を取り付ける際、弾性部材が変形して、被取付部材3への取り付けが容易になる。また、比較的大きいヤング率を弾性部材が備えることで、スピーカ装置用配線取付部材10が後述する配線の振動を減衰させ、被取付部材3へ振動が伝播することを抑止できる。また、胴部11と蓋部12と支持部13は必要に応じて別部材で構成しても構わない。
【0015】
蓋部12は、肩部12Cと、肩部12Cを介して胴部11に連結される腕部12Bを備えている。胴部11の軸方向における、腕部12Bの端部12Aの位置は肩部12Cと支持部13の間にある。肩部12Cは、胴部11の軸方向に対して交差する方向にて胴部11から延在している。腕部12Bは、胴部11の軸方向にて肩部12Cから延在している。支持部13に対面する肩部12Cの側面12C1は、支持部13から蓋部12に向かう方向に傾斜する傾斜面12C2を備えている。傾斜面12C2は、胴部11の側面11Bから延びている。以下、支持部13に対面する肩部12Cの側面12C1を肩部12Cの内面という。
【0016】
胴部11は、一軸方向(Z方向)に貫通する孔部11Aを備えている。孔部11Aには配線2が配置されている。蓋部12における腕部12Bの端部12Aは被取付部材3の一方の側の面に接触する。蓋部12は、図示の例では、肩部12Cが胴部11から胴部11の軸方向(Z方向)と交差する方向に延在し、腕部12Bが肩部12Cから胴部11の軸方向(Z方向)に沿った方向に延在している。肩部12Cの支持部13に対面する内面(側面)12C1は、胴部11の側面11B(外面)から延在して、支持部13から離れる向きに傾斜する傾斜面12C2を備える。また、胴部11の軸方向における傾斜面12C2と支持部13との距離は、胴部11近傍より腕部12B(外側)近傍の方が大きくなっている。このように、胴部11から外側へと離れるにつれて、胴部11の軸方向における傾斜面12C2と支持部13との距離が大きくなる方向に、傾斜面12C2は傾斜している。
【0017】
スピーカ装置用配線取付部材10は、スピーカ装置の被取付部材3における開口部又は切り欠き部などに取り付けられて配線2を固定する。開口部又は切り欠き部などを介して、被取付部材3で囲まれるスピーカ装置内の空間は外部に連通する。この際、スピーカ装置用配線取付部材10の胴部11が配線を支持し、蓋部12が被取付部材3の開口部又は切り欠き部を塞ぐ。支持部13はスピーカ装置用配線取付部材10を被取付部材3に連結する連結部になるとともに、被取付部材3の構造と協働して、蓋部12によって加わる力を開口部又は切り欠き部の外側又は周囲における被取付部材の一部に作用させる。
【0018】
スピーカ装置用配線取付部材10は、配線2を支持する胴部11から外側に張り出した肩部12C及び腕部12Bを介して端部12Aが被取付部材3に接触する。このため、配線2に振動が加わった場合に胴部11から肩部12C及び腕部12Bの一部分で振動が減衰し、配線2の振動に伴う異音の発生を抑止することができる。この際、支持部13に対面する肩部12Cの内面12C1は、支持部13から蓋部12に向かう方向に傾斜する傾斜面12C2を有する。すなわち、胴部11の側面11B(外面)から延在して支持部13と離れる向きに傾斜する傾斜面12C2を備える。これによって、肩部12Cから腕部12Bを介して被取付部材3に接触する端部12Aに至る部分の長さを十分に確保することができ、前述したように配線2の振動を減衰させることができる。
【0019】
また、胴部11の側面11Bに対面する腕部12Bの側面12B1は、肩部12Cの内面12C1から延びる傾斜面12B2を備えており、傾斜面12B2は肩部12Cから外側(径方向)に向かって傾斜している。腕部12Bの側面12B1は肩部12Cの内面12C1から連続する面であり、以下これを腕部12Bの内面という。腕部12Bの内面(側面)12B1は肩部12Cの内面12C1から連続して腕部12Bの端部12Aまでに至る。このように、肩部12Cから腕部12Bを介して端部12Aに至るスピーカ装置用配線取付部材10の一部分が傾斜面12C2及び傾斜面12B2を有することで、肩部12C又は腕部12Bが弾性変形して端部12Aを被取付部材3の一方の側の面に対して外力を作用させつつ接触させることができ、蓋部12により被取付部材3の開口部又は切り欠き部を塞いで、スピーカ装置内の空間を気密にすることができる。
【0020】
図2は、スピーカ装置用配線取付部材の各部の構造を更に詳細に説明するための断面図である。図示に基づいて、肩部12Cから腕部12B及び端部12Aに至るスピーカ装置用配線取付部材の一部分の更に詳細な構造例を示す。肩部12Cの内面12C1は図示のX方向に対してややZ方向に傾いた傾斜面12C2を備えており、腕部12Bの内面12B1はZ方向からややX方向に傾いた傾斜面12B2を備えている。これによると、肩部12Cから腕部12B及び端部12Aに至るスピーカ装置用配線取付部材10の一部分の断面が屈曲した断面形状を有し、これによって前述したように、配線2の振動を減衰させ、蓋部12によって被取付部材3に作用する外力を比較的大きくすることができる。
【0021】
図2に示すように、胴部11の側面11Bと肩部12の内面12C1との交差位置を、肩部12Cの内面12C1の基端位置11Cとして、胴部11の軸方向における、胴部11の側面11Bに対面する肩部12Cの内面12C1と、胴部11の側面11Bに対面する腕部12Bの内面12B1との交差位置Pは、肩部12Cの内面12B1の基端位置11Cに対して蓋部12側に離れて配置されている。すなわち、図示の距離Z1(支持部13から、肩部12Cの内面12C1と腕部12Bの内面12B1との交差位置Pまでの距離)が距離Z2(支持部13から、肩部12Cの内面12C1の基端位置11Cまでの距離)より大きくなっている。これによって、肩部12Cから腕部12B及び端部12Aに至るスピーカ装置用配線取付部材10の一部分が屈曲した断面形状を有するので、前述した配線2の振動が減衰し、蓋部12による被取付部材3に作用する外力を比較的大きくすることができる。
【0022】
また、図2に示すように、胴部11の側面11Bに対面する肩部12Cの内面12C1と、胴部11の側面11Bに対面する腕部12Bの内面12B1との交差位置Pは、胴部11の軸方向にて延在して支持部13の外周縁13Aを通過する支持部13の延長軸(Xa軸)上に位置する、又は延長軸(Xa軸)に対して外側に位置する。これによると、肩部12Cを胴部11の側面11Bに対して十分に外側に配置することができ、径方向における肩部12Cの長さを十分に大きくすることができ、肩部12Cの変形量が比較的大きくなる。また、肩部12Cの変形量が比較的大きくなるので、被取付部材3に対する腕部12Bを後述する自然位置に近づけることができ、被取付部材3に対して作用する外力を比較的大きくすることができる。言い換えれば、被取付部材3に腕部12Bが接触した後における腕部12Bが延在する方向を、被取付部材3に腕部12Bが接触する前における腕部12Bが延在する方向に対して、略同じにできる、または、これらの方向が大きく変化することを抑止することができる。
【0023】
図2に示した例では、肩部12Cの内面12C1は直線状の断面形状を有し、腕部12Bの内面12B1は湾曲状の断面形状を有する。これによると、端部12Aが被取付部材3に接触する際に、腕部12Bが延在する方向が大きく変化することを抑止することができる。また、腕部12Bは被取付部材3に比較的大きい外力を作用させることができる。これによると、スピーカ装置用配線取付部材10によってスピーカ装置内の空間を気密にすることができる。
【0024】
図2に示すように、胴部11側における肩部12Cの端部の厚さt1は、腕部12Bの厚さt2より大きい。これによると、肩部12Cの端部の厚さt1を比較的大きくすることで、端部12Aが被取付部材3に接触する前の位置(自然位置)に対し、端部12Aが被取付部材3に接触した後の位置が外側に大きくズレることを抑止することができる。このズレを比較的小さくすることで、腕部12Bは被取付部材3へ比較的大きい外力を作用させることができる。
【0025】
図2に示す例では、蓋部12が有する天面部12Dは、胴部11の軸方向に対して交差するとともに、支持部13に向けて傾斜する傾斜面12D1を備える。この天面部12Dの傾斜面12D1は胴部11の一部であり、胴部11が傾斜面12D1を備える。図示の例では、天面部12Dの傾斜面12D1は直線状の断面形状を有する。そして、天面部12Dの傾斜面12D1の傾斜方向と、肩部12Cが胴部11から延在する方向と、腕部12Bが肩部12Cから延在する方向は、互いに交差する。また、図示の例では、天面部12D側に設けられる肩部12Cおよび腕部12Bの側面(以下、蓋部12における天面部12Dの側面を外面という)は、天面部12Dの傾斜面12D1に連続するとともに、湾曲状の断面形状を有する。
【0026】
すなわち、蓋部12の天面部12Dは、X方向からややZ方向に対し逆側に向けて傾斜する傾斜面12D1を有している。また、天面部12Dから連続する肩部12Cの外面は、天面部12Dの傾斜面12D1に対して更にZ方向に対し逆側に傾斜しており、肩部12Cから連続する腕部12Bの外面は肩部12Cの外面に対して更にZ方向と逆側に傾斜している。このように天面部12Dを含む蓋部12の外面は、天面部12Dから肩部12C及び腕部12Bにかけて徐々に傾斜する。言い換えれば、天面部12Dを含む蓋部12の外面とX方向との成す角度(傾斜角)は、天面部12Dから肩部12C及び腕部12Bにかけて徐々に大きくなっている。よって、被取付部材3に端部12Aが接触する前における端部12Aの位置(自然位置)に対して被取付部材3に端部12Aが接触した後における端部12Aの位置が外側に大きくズレることを抑止できる。このズレを比較的小さくすることで、腕部12Bが被取付部材3に比較的大きい外力を作用させることができる。特に、天面部12Dから連続する肩部12C及び腕部12Bの外面を湾曲状の断面形状にすることで、被取付部材3に端部12Aが接触する前における端部12Aの位置(自然位置)に対して被取付部材3に端部12Aが接触した後における端部12Aの位置が外側に大きくズレることを抑止できる。このズレを比較的小さくすることで、腕部12Bが被取付部材3に比較的大きい外力を作用させることができる。
【0027】
図2に示す例において、肩部12Cに対面する支持部13の側面13Cと支持部13の外周縁13Aとの交差位置Qおよび腕部12Bの端部12Aにおける頂部12A1を通過する方向(図示L1方向)は、胴部11の側面11Bに対面する肩部12Cの内面12C1が延在する方向(傾斜面12C2の方向:図示L2方向)に対して略平行である。また、胴部11の径方向における支持部13の外周縁13Aと腕部12Bの端部12Aとの間の距離(図示の距離X1)は、胴部11の径方向における胴部11の側面11Bと支持部13の外周縁13Aとの間の距離(図示の距離X2)に対して略同じ、又は小さい。距離X1を距離X2に対して略同じ、又は小さくすることで、被取付部材3に端部12Aが接触する前における端部12Aの位置(自然位置)に対して被取付部材3に端部12Aが接触した後における端部12Aの位置が外側に大きくズレることを抑止できる。このズレを比較的小さくすることで、腕部12Bが被取付部材3に比較的大きい外力を作用させることができる。
【0028】
図3は、本発明の実施形態に係るスピーカ装置を示す説明図である。スピーカ装置1は、振動体5と駆動部6とを有するスピーカユニット1Aと、スピーカ装置用配線取付部材10と、スピーカ装置用配線取付部材が取り付けられる被取付部材3とを備える。駆動部6と外部とを電気的に接続する配線2は、スピーカ装置用配線取付部材10の孔部11Aを通過している。
【0029】
振動体5は、振動板5Aとエッジ5Bを備えている。駆動部6は、ボイスコイル6Aと磁石6B1とヨーク6B2とプレート6B3を有する磁気回路6Bを備えている。配線2はボイスコイル6Aと外部とを電気的に接続するものであり、フレーム7に設けられる端子部7Aにボイスコイル6Aから引き出されるリード線6A1が接続され、端子部7Aを介して配線2とリード線6A1が接続されている。振動体5はダンパ8を介してフレーム7に支持されている。
【0030】
被取付部材3は配線2が通過する開口部3Aを有する被接触部31(図4参照)を備えている。スピーカ装置用配線取付部材10は、前述した胴部11が開口部3A内に配置され、蓋部12が開口部3Aを覆っている。図示の例では、被取付部材3はキャビネット4である。スピーカ装置用配線取付部材10は、外部に対してキャビネット4内の空間を気密に塞いでいる。
【0031】
図示のスピーカ装置1は、配線2によって外部から音声信号が入力されると振動板5Aが振動して音波Sfを放出する。この振動板5Aの振動はキャビネット4内で音波Sfとは逆位相の音波Sbを発生させ、この音波Sbはキャビネット4によりスピーカ装置1の音響放射側(音波Sfが放出される側)に放射されることを抑止する。本発明のスピーカ装置1によると、音波Sb又はスピーカユニット1Aから生じる振動によって配線2が振動する場合にも、スピーカ装置用配線取付部材10が配線2の振動を減衰して、配線2による異音又は配線2とスピーカ装置1を構成する部材との接触による異音の発生を抑止する。また、配線2が通過する開口部3Aをスピーカ装置用配線取付部材10が塞ぐので、キャビネット4内の空間を密閉することができ、スピーカ装置4は良好な音響特性を提供することができる。
【0032】
図4はスピーカ装置用配線取付部材を取り付けるための被取付部材側の構造を示した説明図である。図4(a)が開口部を一方側(外側)からみた斜視図であり、図4(b)が開口部を他方側(内側)からみた斜視図である。
【0033】
被取付部材3の被接触部31は、腕部12Bの端部12Aと接触する第1の被接触部3Bおよび支持部13と接触する第2の被接触部3Cを備える。また、第1の被接触部3Bおよび第2の被接触部3Cは、開口部3Aの外側又はその周囲に配置される。第1の被接触部3Bは被取付部材3の一方側(外側)の面に有り、第2の被接触部3Cは被取付部材3の他方側(内側)の面に有る。被取付部材3は、第1の被接触部3Bから第2の被接触部3Cに向かう方向に凸状の収容部3Dを備え、収容部3Dは、第1の被接触部3B側に配置されるスピーカ装置用配線取付部材10の一部(蓋部12)を収容する。なお、図示の例では収容部3Dはキャビネット4の外側に設けられているが、キャビネット4の内側に設けても構わなく、スピーカ装置用配線取付部材10の蓋部12はキャビネット4の内側に配置されても構わない。
【0034】
キャビネット4は収容部3Dを備えることで、スピーカ装置用配線取付部材10をキャビネット4から突出させることを抑止できるので、スピーカ装置1を小型化できる。また、収容部3Dがキャビネット4の内側に配置される場合には、スピーカ装置用配線取付部材10によるキャビネット4内の容積の減少を抑止でき、スピーカ装置1は良好な音響特性を提供することができる。
【0035】
図示の例では、開口部3Aの外側又は周囲における被取付部材3の被接触部31において、一方側(外側)の面に凹状の収容部3Dが設けられ、他方側(内側)の面では収容部3Dに対応する凸部3Eが設けられる。また、被接触部31の内周部は、スピーカ装置用配線取付部材10の支持部13における突出部13Bが通過できる切り欠き状部3A1を備える。開口部3Aは、被接触部31の内周部で囲まれており、円形状の孔部と切り欠き部3A1に対応する凹状の孔部で構成される。
【0036】
第2の被接触部3Cは、開口部3Aの周方向にて規定の長さを有する立設部3C1を備えている。立設部3C1は、傾斜面部3C2と、立設部3C1に対して支持部13の位置を規制する規制部3C3とを備えている。スピーカ装置用配線取付部材10の支持部13は、立設部3C1の上であって、傾斜面部3C2と規制部3C3との間に配置される。傾斜面部3C2と支持部13との間には、規定の間隔が設けられている。
【0037】
スピーカ装置用配線取付部材10における支持部13は胴部11から外側に突出する一対の突出部13Bを備える。一対の突出部13Bは、胴部11の中央部を通過する一方向を規定している。第2の被接触部3Cは、立設部3C1を一対備えている。図示の例では、胴部11の中央部には、孔部11Aおよび配線2が設けられているが、孔部11A、配線2の位置は図示の例に限定されることなく、適宜変更できる。立設部3C1は、傾斜面部3C2と、規制部3C3としての第1の規制部3C3aと第2の規制部3C3bとを備える。第1の規制部3C3aは、傾斜面部3C2に隣接して配置される。第2の規制部3C3bは、第1の規制部3C3aと離間して配置される。
【0038】
スピーカ装置用配線取付部材10における支持部13の突出部13Bは、第1の規制部3C3aと第2の規制部3C3bとの間に配置される。立設部3C1は、第1の規制部3C3aと第2の規制部3C3bとの間に配置される凹部3C4を備え、支持部13の突出部13Bが凹部3C4に配置される。突出部13Bが凹部3C4に配置されることで、スピーカ装置用配線取付部材10が回転等することで被取付部材3から外れてしまうことを抑止できる。
【0039】
図5及び図6は、被取付部材にスピーカ装置用配線取付部材を取り付けた状態を示す説明図である。図5(a)が一方側(外側)からみた状態、図5(b)が他方側(内側)からみた状態を示している。被取付部材3にスピーカ装置用配線取付部材10と取り付けるには、先ず、被取付部材3の一方側から開口部3Aに支持部13を挿入する。スピーカ装置用配線取付部材10の支持部13は突出部13Bを有し、被取付部材3の開口部3Aは図4(a)に示すように突出部13Bに対応する切り欠き部3A1を有するので、開口部3Aに支持部13を挿入した後、支持部13を開口部3Aに対して周方向にて回転させると突出部13Bが切り欠き部3A1から外れた位置に配置され、突出部13は被接触部31から抜けにくくなる。
【0040】
この際、支持部13の突出部13Bは、被取付部材3の傾斜面部3C2に案内されて、図5(b)に示すように、立設部3C1上の凹部3C4に嵌り込む。そうすると、立設部3C1の高さ分だけスピーカ装置用配線取付部材10は他方側(内側)に引き寄せられることになる。すなわち、支持部13の突出部13Bは、立設部3C1の外側における被取付部材3の一部分に対し、立設部3C1の高さ分だけ、高い位置に配置される。よって、スピーカ装置用配線取付部材10が他方側(内側)に引き寄せられることで、スピーカ装置用配線取付部材10の蓋部12が被取付部材10の一方側の第1の被接触部3Bに比較的大きい外力を作用させつつ、蓋部12の端部12Aが第1の被接触部3Bに接触する。また、支持部13の突出部13Bが立設部3C1の外側における被取付部材3の一部分に対して高く配置される際、肩部12C、腕部12Bの変形とともに、胴部11の軸方向にて、胴部11に変形が生じる。言い換えれば、被取付部材3から被取付部材3の内側に向かう方向、又は被取付部材3から被取付部材3の外側に向かう方向にて、胴部11は引き伸ばされる。この胴部11の引き伸ばしに対して、胴部11には被取付部材3の内側から被取付部材3に向かう方向、又は被取付部材3の外側から被取付部材3に向かう方向にて、復元力が生じる。この復元力は肩部12Cや腕部12Bに生じ、被取付部材3に外力として作用する。よって、スピーカ装置用配線取付部材10に生じる復元力により、腕部12Bは被取付部材3に比較的大きい外力を作用させることができる。このため、スピーカ装置用配線取付部材10は、配線2を被取付部材3(キャビネット4)に取り付けるとともに、被取付部材3(キャビネット4)内の空間を密閉にすることができる。
【0041】
図5(a)に示すように、スピーカ装置用配線取付部材10の蓋部12は、被取付部材3の収容部3D内に配置されて、開口部3Aの全周にわたって、開口部3Aを塞ぐことになる。一方、図5(b)に示すように、スピーカ装置用配線取付部材10の支持部13は立設部3C1の凹部3C4に嵌っており、立設部3C1に対して支持部13が位置決めされる。また、立設部3C1に対する支持部13の回転は、凹部3C4又は規制部3C2および規制部3C3により規制される。
【0042】
被取付部材3にスピーカ装置用配線取付部材10が取り付けられると、図6に示すように、胴部11の軸方向における腕部12Bの端部12Aと第1の被接触部3Bとの接触位置12A1は、腕部12Bの端部12Aの自然位置に対して肩部12C側に配置される。また、胴部11の径方向における腕部12Bの端部12Aと第1の被接触部3Bとの接触位置12A1は、腕部12Bの端部12Aの自然位置より外側に配置される。ここで前述した自然位置とは、蓋部12が被取付部材3に触れる前の位置を指している。すなわち、支持部13が立設部3C1に配置されて、蓋部12が被取付部材3に引き寄せられることで、端部12Aの位置がX軸方向及びZ方向に移動して接触位置12A1になる。この端部12Aの位置の移動は、以下のように考えられる。蓋部12が被取付部材3に引き寄せられる際、蓋部12の肩部12CがZ方向に変形する。この肩部12Cの変形に伴って腕部12CがZ方向(例:被取付部材3の内側に向かう方向)に移動し、更に腕部12CがX方向(外側に向かう方向)に変形する。この腕部12Cの変形により、端部12Aの位置はX軸方向(外側に向かう方向)及びZ方向(例:被取付部材3の内側に向かう方向)に移動する。
【0043】
このようなスピーカ装置1は自動車への設置、オーディオ機器やテレビやテレビ台等の各種電子機器への搭載、建築物への設置が可能である。スピーカ装置1を備える自動車では、被取付部材としての自動車のドア等に、スピーカ装置1の振動が配線2を介して伝わった場合にも、配線2の振動をスピーカ装置用配線取付部材10が減衰して、ドア等に異音が発生すること、又は配線とドア等の被取付部材との接触による異音の発生などを抑止することができる。スピーカ装置1を備える電子機器は、電子機器の筐体が被取付部材3になる場合であっても、被取付部材3に形成される開口部3Aをスピーカ装置用配線取付部材10が塞ぎ、筐体内の空間を気密にすることができる。スピーカ装置1を備える建築物は、建築物の壁材を被取付部材3とする場合であっても、被取付部材3に形成される開口部3Aをスピーカ装置用配線取付部材10が塞ぐので、壁材で囲まれる空間内を気密にすることができる。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施の形態に限られるものではない。例えば、前述の図示の例では、支持部13が被取付部材3の内側に配置され、蓋部12が被取付部材3の外側に配置されているが、支持部13が被取付部材3の外側であって、蓋部12が被取付部材3の内側に配置されても構わなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0045】
1:スピーカ装置,1A:スピーカユニット,2:配線,3:被取付部材,
3A:開口部,3A1:切り欠き部,3B:第1の被接触部,3C:第2の被接触部,
3C1:立設部,3C2:傾斜面部,3C3:規制部,
3C3a:第1の規制部,3C3b:第2の規制部,3C4:凹部,
3D:収容部,4:キャビネット,
5:振動体,5A:振動板,5B:エッジ,
6:駆動部,6A:ボイスコイル,
6B:磁気回路,6B1:磁石,6B2:ヨーク,
10:スピーカ装置用配線取付部材,
11:胴部,11A:孔部,11B:側面,11C:基端位置,
12:蓋部,12A:端部,
12B:腕部,12B1:内面(側面),12B2:傾斜面,
12C:肩部,12C1:内面(側面),12C2:傾斜面,
12D:天面部,12D1:傾斜面,
13:支持部,13A:外周縁,13B:突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
配線と、当該配線が通過する胴部と、
前記胴部の一端部側に配置される蓋部と、
前記胴部の他端部側に配置される支持部とを備え、
前記蓋部は、肩部と、当該肩部を介して前記胴部に連結される腕部を備え、
前記胴部の軸方向における、前記腕部の端部の位置は前記肩部と前記支持部の間にあり、
前記肩部は、前記胴部の軸方向に対して交差する方向にて、前記胴部から延在しており、
前記腕部は、前記胴部の軸方向にて、前記肩部から延在しており、
前記支持部に対面する前記肩部の側面は、前記支持部から前記蓋部に向かう方向に傾斜する傾斜面を備え、
前記傾斜面は、前記胴部の側面から延びていることを特徴とするスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項2】
前記胴部の側面に対面する前記腕部の側面は、前記肩部の側面から延びる傾斜面を備え、
前記傾斜面は、前記肩部から外側に向かって傾斜していることを特徴とする請求項1記載のスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項3】
前記胴部の側面と前記肩部の側面との交差位置を、前記肩部の側面の基端位置として、
前記胴部の軸方向における、前記胴部の側面に対面する前記肩部の側面と、前記胴部の側面に対面する前記腕部の側面との交差位置は、前記肩部の側面の基端位置に対して前記蓋部側に離れて配置されていることを特徴とする請求項2記載のスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項4】
前記胴部の側面に対面する前記肩部の側面と、前記胴部の側面に対面する前記腕部の側面との交差位置は、
前記胴部の軸方向にて延在して前記支持部の外周縁を通過する前記支持部の延長軸上に位置する、又は前記延長軸に対して外側に位置することを特徴とする請求項3記載のスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項5】
前記胴部に対面する前記肩部の側面は直線状の断面形状を有することを特徴とする請求項4に記載のスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項6】
前記胴部に対面する前記腕部の側面は湾曲状の断面形状を有することを特徴とする請求項5に記載のスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項7】
前記胴部側における前記肩部の端部の厚さは、前記腕部の厚さより大きいことを特徴とする請求項6に記載のスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項8】
前記蓋部が有する天面部は、前記胴部の軸方向に対して交差するとともに、前記支持部に向けて傾斜する傾斜面を備え、
前記胴部は前記天面部の傾斜面を備えることを特徴とする請求項7に記載のスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項9】
前記天面部の傾斜面の傾斜方向と、前記肩部が前記胴部から延在する方向と、前記腕部が前記肩部から延在する方向は、互いに交差することを特徴とする請求項8記載のスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項10】
前記天面部側に設けられる前記肩部および前記腕部の側面は、前記天面部の傾斜面に連続するとともに、湾曲状の断面形状を有することを特徴とする請求項9に記載のスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項11】
前記天面部の傾斜面は直線状の断面形状を有することを特徴とする請求項10記載のスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項12】
前記肩部に対面する前記支持部の側面と前記支持部の外周縁との交差位置および前記腕部の端部を通過する方向は、前記胴部の側面に対面する前記肩部の側面が延在する方向に対して略平行であることを特徴とする請求項11に記載のスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項13】
前記胴部の径方向における前記支持部の外周縁と前記腕部の端部との間の距離は、前記胴部の径方向における前記胴部の側面と前記支持部の外周縁との間の距離に対して略同じ、又は小さいことを特徴とする請求項12記載のスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項14】
前記胴部と前記蓋部と前記支持部は弾性部材で一体成形されていることを特徴とする請求項13記載のスピーカ装置用配線取付部材。
【請求項15】
振動体と駆動部とを有するスピーカユニットと、請求項14に記載のスピーカ装置用配線取付部材と、前記スピーカ装置用配線部材が取り付けられる被取付部材とを備え、
前記駆動部と外部とを電気的に接続する前記配線は、前記スピーカ装置用配線取付部材の孔部を通過しており、
前記被取付部材は前記配線が通過する開口部を有する被接触部を備え、
前記胴部は、前記開口部内に配置され、
前記蓋部は、前記開口部を覆っており、
前記被取付部材の被接触部は、前記腕部の端部と接触する第1の被接触部および前記支持部と接触する第2の被接触部を備え、
前記第1の被接触部および前記第2の被接触部は、前記開口部の外側に配置されることを特徴とするスピーカ装置。
【請求項16】
前記第2の被接触部は、前記開口部の周方向にて規定の長さを有する立設部を備え、
前記立設部は、傾斜面部と、当該立設部に対して前記支持部の位置を規制する規制部とを備え、
前記支持部は、前記立設部の上であって、前記傾斜面部と前記規制部との間に配置され、
前記傾斜面部と前記支持部との間には、規定の間隔が設けられていることを特徴とする請求項15に記載のスピーカ装置。
【請求項17】
前記支持部は、前記胴部から外側へ突出する一対の突出部を備え、
前記一対の突出部は前記胴部の中央部を通過する一方向を規定し、
前記第2の被接触部は、前記立設部を一対備え、前記立設部は、前記傾斜面部と、前記規制部としての第1の規制部と第2の規制部とを備え、
前記第1の規制部は前記傾斜面部に隣接して配置され、
前記第2の規制部は前記第1の規制部と離間して配置され、
前記支持部の突出部は、前記第1の規制部と前記第2の規制部との間に配置されることを特徴とする請求項16に記載されるスピーカ装置。
【請求項18】
前記立設部は、前記第1の規制部と前記第2の規制部との間に配置される凹部を備え、前記支持部の突出部が前記凹部に配置されることを特徴とする請求項17に記載のスピーカ装置。
【請求項19】
前記胴部の軸方向における、前記腕部の端部と前記第1の被接触部との接触位置は、前記腕部の端部の自然位置に対して前記肩部側に配置されており、
前記胴部の径方向における、前記腕部の端部と前記第1の被接触部との接触位置は、前記腕部の端部の自然位置より外側に配置されていることを特徴とする請求項18に記載のスピーカ装置。
【請求項20】
前記被取付部材は、前記第1の被接触部から前記第2の被接触部に向かう方向に凸状の収容部を備え、
前記収容部は、前記第1の被接触部側に配置される前記スピーカ装置用配線取付部材の一部を収容することを特徴とする請求項19に記載のスピーカ装置。
【請求項21】
前記被取付部材は、キャビネットであり、
前記スピーカ装置用配線取付部材は、外部に対して前記キャビネット内の空間を気密に塞ぐことを特徴とする請求項20に記載のスピーカ装置。
【請求項22】
前記振動体は、振動板とエッジを備え、
前記駆動部は、ボイスコイルと磁石とヨークとを有する磁気回路を備え、
前記配線は前記ボイスコイルと外部とを電気的に接続することを特徴とする請求項21に記載のスピーカ装置。
【請求項23】
請求項15に記載のスピーカ装置を備える自動車。
【請求項24】
請求項15に記載のスピーカ装置を備える電子機器。
【請求項25】
請求項15に記載のスピーカ装置を備える建築物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−209745(P2012−209745A)
【公開日】平成24年10月25日(2012.10.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−73537(P2011−73537)
【出願日】平成23年3月29日(2011.3.29)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(000221926)東北パイオニア株式会社 (474)
【Fターム(参考)】