説明

スフィンゴシン1−リン酸窒素置換体

【課題】酵素スフィンゴミエリナーゼの拮抗的阻害剤を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)


(式中、Rは水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基であり、Qは水素原子、アミノ基の保護基またはアシル基であり、Qは水素原子または水酸基の保護基であり、QはQとは互いに異なり水素原子、アミノ基の保護基、または下記一般式(II)


(式中、Rは水酸基または置換基を有してもよい低級アルコキシ基であり、Rは水酸基、置換基を有してもよい低級アルコキシ基または酸素アニオンであり、Rが酸素アニオンの場合にはRと一体となってイオン対を形成していてもよい。)で表されるリン酸基である。)で表されることを特徴とするスフィンゴシン1−リン酸窒素置換体、またはその許容される塩。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アポトーシスやPKC阻害、細胞間での細胞増殖の誘導など様々な生体内現象に関与しているスフィンゴ脂質に対する酵素スフィンゴミエリナーゼの拮抗的阻害剤として有用なスフィンゴシン1−リン酸窒素置換体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
スフィンゴミエリンの代謝物であるスフィンゴ脂質は、細胞死、細胞分化、プロテインキナーゼC阻害、など様々な生体内情報伝達に関与していることから大きな注目を集めており、スフィンゴ脂質が関係する現象の解明が積極的に行われている。
【0003】
そのスフィンゴ脂質の1つであるスフィンゴシンは主に酵母細胞に存在し、これは、哺乳動物細胞に存在しシグナル分子として知られているスフィンゴシンに対応しており、多くの研究が行われている。しかしながら、これらのスフィンゴシンはリン酸エステル部分が加水分解されやすいという問題を有している。
【0004】
一方、スフィンゴシンの加水分解部位であるリン酸部の酸素原子を他の原子に置き換えた類縁体はリン酸エステル部分が加水分解されにくいため、酵素スフィンゴミエリナーゼの拮抗的阻害剤として有用である。
【0005】
非特許文献1および特許文献1には、トランスオレフィン構造を有しない飽和体の1−リン酸窒素置換体についての合成例が記述されている。しかしながら、非特許文献1に記載されている化合物はトランスオレフィン構造を有しない飽和体であるため、拮抗的阻害作用が強くないという問題を有している。また、非特許文献2にはO−カルバモイル体が記載されているが、やはりトランスオレフィン構造を有しないため活性は著しく低下することが記載されている。
【0006】
非特許文献3にはスフィンゴシン1−リン酸窒素置換体として、本発明の化合物(2R,3S体)とは立体配置が異なる2R,3R体((2R, 3R, 4E)-1,2-ジアミノ-4-オクタデセン-3-オールの合成が記載されている。
【非特許文献1】Organic Lett., 16(5), 2801 (2003).
【特許文献1】特開2003-081985号公報
【非特許文献2】Med. Chem. Lett., 13, 3681 (2003)
【非特許文献3】Methods in Enzymology 311, 441 (2000)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、非特許文献3に記載されているスフィンゴシン1−リン酸窒素置換体は、2つのアミノ基の双方が同時にトリフルオロアシル体または無保護体となっているため、双方を区別して保護・脱保護や官能基変換をすることが困難であるという問題を有している。また、生体物質や生体関与物質においては、立体配置は極めて重要であるが、非特許文献3に記載の式中ではスフィンゴシン1−リン酸窒素置換体の立体配置として2R,3S体が記されており、どちらの構造の化合物が合成されているのか明らかではない。
【0008】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、リン酸エステル部分が加水分解されにくく、かつトランスオレフィン構造を有し、2つのアミノ基を区別して保護・脱保護が可能である、酵素スフィンゴミエリナーゼの拮抗的阻害剤として期待されるスフィンゴシン1−リン酸窒素置換体を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のスフィンゴシン1−リン酸窒素置換体は、下記一般式(I)
【化1】

【0010】
(式中、Rは水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基であり、Qは水素原子、アミノ基の保護基またはアシル基であり、Qは水素原子または水酸基の保護基であり、QはQとは互いに異なり水素原子、アミノ基の保護基、または下記一般式(II)
【化2】

【0011】
(式中、Rは水酸基または置換基を有してもよい低級アルコキシ基であり、Rは水酸基、置換基を有してもよい低級アルコキシ基または酸素アニオンであり、Rが酸素アニオンの場合にはRと一体となってイオン対を形成していてもよい。)で表されるリン酸基である。)で表されることを特徴とするものである。
【0012】
上記一般式(I)で表される化合物のうち、Qが一般式(II)で表される化合物は、塩基であるアミン部位と酸であるリン酸部位を分子内に含んでいるため、溶液中のpHや単離する時のpHによって、アミノ酸類のように分子内塩や溶液中の酸・塩基との分子間塩を形成することがあるが、本発明はこれらも包含する。これらの許容される分子間塩としては、塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩、リン酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩などの酸性塩、ナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩などの塩基性塩が挙げられる。
【発明の効果】
【0013】
本発明のスフィンゴシン1−リン酸窒素置換体は加水分解部位であるリン酸部の酸素原子を窒素原子に置き換えた類縁体であり、リン酸エステル部分が加水分解されにくいため、アポトーシスやPKC阻害、細胞間での細胞増殖の誘導など様々な生体内現象に関与しているスフィンゴ脂質に対する酵素スフィンゴミエリナーゼの拮抗的阻害剤として有用である。
【0014】
また、本発明のスフィンゴシン1−リン酸窒素置換体は、トランスオレフィン構造を有しているため、拮抗的阻害作用が強く、さらに、2つのアミノ基を区別して保護・脱保護が可能であるため、たとえば、2位のアミノ基のみを脱保護して選択的にアシル基を導入したり(実施例3参照)、1位のアミノ基のみを脱保護して選択的にリン酸化することが可能となる(実施例5、6参照)。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明のスフィンゴシン1−リン酸窒素置換体は、下記一般式(I)
【化3】

【0016】
(式中、Rは水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基であり、Qは水素原子、アミノ基の保護基またはアシル基であり、Qは水素原子または水酸基の保護基であり、QはQとは互いに異なり水素原子、アミノ基の保護基、または下記一般式(II)
【化4】

【0017】
(式中、Rは水酸基または置換基を有してもよい低級アルコキシ基であり、Rは水酸基、置換基を有してもよい低級アルコキシ基または酸素アニオンであり、Rが酸素アニオンの場合にはRと一体となってイオン対を形成していてもよい。)で表されるリン酸基である。)で表されることを特徴とする。
【0018】
本発明におけるアルキル基とは、枝分かれを有していてもよい炭素数1から20のアルキル基であり、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、イコシル基等を例示することができる。
【0019】
置換基としては特に制限はないが、生体内における作用部位の特定等に有効な蛍光標識基や光親和性標識基、およびこれらの基を導入するための官能基が好ましい。
【0020】
蛍光標識基としては水酸基やアミノ基を介して結合する蛍光標識ユニットであれば何ら限定されることはなく、例えば7−ニトロベンゾ−2−オキサ−1,3−ジアゾール基、7−ニトロベンゾ[1,2,5]オキサジアゾール基、アントラセニル基、ダンシル基等を例示することができる。
【0021】
光親和性標識基としては水酸基やアミノ基を介して結合する光親和性標識ユニットであれば何ら限定されることはなく、例えばジアジリン基を有する化合物である4−(3−トリフルオロメチル−3H−ジアジリン−3−イル)フェニル基等を例示することができる。
【0022】
これらの基を導入するための官能基としては、蛍光標識基や光親和性標識基の種類によっても異なるが、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基等を例示することができる。
【0023】
本発明のアシル基とは、枝分かれを有していてもよい炭素数2から20のアシル基であり、例えばアセチル基、プロピオニル基、ブチリル基、ヘキサノイル基、オクタノイル基、デカノイル基、テトラデカノイル基、ヘキサデカノイル基、オクタデカノイル基等を例示することができる。
【0024】
本発明における低級アルコキシ基とは、枝分かれを有していてもよい炭素数1から8のアルキルオキシ基であり、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブチルオキシ基、sec−ブチルオキシ基、t−ブチルオキシ基、ペンチルオキシ基等を例示することができる。
【0025】
置換基としては特に制限はないが、たとえば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子、水酸基、低級アルコキシ基、アミノ基、アンモニウム基等を例示することができる。
【0026】
本発明のアミノ基の保護基としては、公知のアミノ基の保護基はいずれも使用でき、たとえばメトキシカルボニル基、t−ブトキシキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、アセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンジル基等を挙げることができる。
【0027】
本発明の水酸基の保護基としては、公知の水酸基の保護基はいずれも使用でき、たとえばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、t−ブチルジメチルシリル基、メトキシメチル基、テトラヒドロピラニル基、テトラヒドロフラニル基、p−メトキシベンジル基等を例示することができる。
【0028】
本発明の一般式(I)で表される化合物のうち、Rが置換基を有していてもよいアルキル基である化合物は、下記に示すように、公知の化合物からたとえばメタセシス反応を利用し、水酸基やアミノ基を保護・脱保護することにより容易に製造することができる。
【化5】

【0029】
メタセシス反応には、既存の各種メタセシス触媒が好適に用いられるが、中でもルテニウムカルベン錯体が、反応効率の点で好ましい。
【0030】
メタセシス反応にあたっては、反応に関与しない溶媒中で行うことが好ましく、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン等の炭化水素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化溶媒等を例示することができる。
【0031】
メタセシス反応温度は、0℃ないし150℃の温度範囲から適宜選択することができるが、反応速度ならびに経済的観点から室温ないし80℃の範囲が好ましい。
以下、本発明を実施例および参考例によりさらに詳しく説明する。
【実施例】
【0032】
(参考例1)
【化6】

【0033】
(2S,3R)-1-(t-ブチルジメチルシリルオキシ)-3-ヒドロキシペンタ-4-エン-2-イルカルバミン酸t-ブチル(1)(tert-butyl (2S,3R)-1-(tert-butyldimethylsilyloxy)-3-hydroxypent-4-en-2-ylcarbamate :7.304 g, 22.03 mmol) のTHF (110 ml) 溶液に0℃で水素化ナトリウム (793 mg, 33.05 mmol) を加え、50℃に昇温し2時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え中和した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (ヘキサンに13〜50%の酢酸エチルを溶かしたもの) により精製し、(4S,5R)-4-((t-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)-5-ビニルオキサゾリジン-2-オン(2)((4S,5R)-4-((tert-butyldimethylsilyloxy)methyl)-5-vinyloxazolidin-2-one:5.264 g, 収率93% ) を得た。(4S,5R)-4-((t-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)-5-ビニルオキサゾリジン-2-オンの1H NMR、13C NMRデータを以下に示す。
【0034】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 5.90 (ddd, J = 6.8, 10.6, 17.2 Hz, 1H), 5.49 (ddd, J = 1.0, 2.1, 17.2 Hz, 1H), 5.37 (ddd, J = 1.2, 2.0, 10.6 Hz, 1H), 5.09 (m, 1H), 3.89 (ddd, J = 4.3, 7.5, 8.1 Hz, 1H), 3.59 (dd, J = 4.3, 10.3 Hz, 1H), 3.54 (dd, J = 7.4, 10.3 Hz, 1H), 0.89 (s, 9H), 0.061 (s, 3H), 0.057 (s, 3H)
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ: 158.7, 130.3, 120.2, 78.8, 62.4, 56.9, 25.7, 18.1, -5.5.
【0035】
(参考例2)
【化7】

【0036】
(4S,5R)-4-((t-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル)-5-ビニルオキサゾリジン-2-オン(2) (3.030 g, 11.77 mmol) の塩化メチレン (59 ml) 溶液 に0℃でトリエチルアミン (3.28 ml, 23.54 mmol)、Boc2O (3.24 ml, 17.66 mmol)、DMAP (0.719 g, 5.89 mmol) を順次加え、同温で1時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加え中和した後、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (ヘキサンに4.8〜17%の酢酸エチルを溶かしたもの) により精製し、(4S,5R)-4-((t-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル-2-オキソ-5-ビニルオキサゾリジン-3-カルボン酸t-ブチル(3)((4S,5R)-tert-butyl 4-((tert-butyldimethylsilyloxy)methyl)-2-oxo-5-vinyloxazolidine-3-carboxylate:4.156 g, 収率99% ) を得た。(4S,5R)-4-((t-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル-2-オキソ-5-ビニルオキサゾリジン-3-カルボン酸t-ブチルの1H NMR、13C NMRデータを以下に示す。
【0037】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 6.12 (ddd, J = 7.8, 10.3, 17.4 Hz, 1H), 5.48 (dd, J = 0.9, 17.4 Hz, 1H), 5.44 (dd, J = 0.9, 10.3 Hz, 1H), 4.94 (dd, J = 7.8, 7.8 Hz, 1H), 4.19 (ddd, J = 0.9, 3.2, 7.8 Hz, 1H), 3.99 (dd, J = 3.4, 11.0 Hz, 1H), 3.71 (dd, J = 0.9, 11.0 Hz, 1H), 1.55 (s, 9H), 0.88 (s, 9H), 0.049 (s, 3H), 0.037 (s, 3H)
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ: 151.6, 149.4, 130.9, 121.9, 83.6, 77.9, 59.5, 59.2, 28.1, 25.6, 18.0, -5.7.
【0038】
(参考例3)
【化8】

【0039】
(4S,5R)-4-((t-ブチルジメチルシリルオキシ)メチル-2-オキソ-5-ビニルオキサゾリジン-3-カルボン酸t-ブチル(3) (3.536 g, 9.89 mmol) のメタノール (49.5 ml) 溶液に、室温で2N 塩酸 (19.8 ml) を加え、同温で18時間撹拌した。反応混合物を0℃の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ中和した後、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (ヘキサンに33〜83%の酢酸エチルを溶かしたもの) により精製し、(4S,5R)-4-(ヒドロキシメチル)-2-オキソ-5-ビニルオキサゾリジン-3-カルボン酸t-ブチル(4)((4S,5R)-tert-butyl 4-(hydroxymethyl)-2-oxo-5-vinyloxazolidine-3-carboxylate :1.845 g, 収率77% ) を得た。(4S,5R)-4-(ヒドロキシメチル)-2-オキソ-5-ビニルオキサゾリジン-3-カルボン酸t-ブチルの1H NMR、13C NMRデータを以下に示す。
【0040】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 6.07 (ddd, J = 6.9, 10.6, 17.2 Hz, 1H), 5.57 (d, J = 17.4 Hz, 1H), 5.49 (d, J = 10.8 Hz, 1H), 5.03 (mdd, J = 7.0, 7.6 Hz, 1H), 4.32 (td, J = 3.9, 7.6 Hz, 1H), 3.96 (ddd, J = 3.9, 6.6, 11.9 Hz, 1H), 3.78 (ddd, J = 3.4, 5.2, 12.1 Hz, 1H), 2.11 (brm, 1H), 1.56
13C NMR (CD3OD, 100 MHz) δ: 154.6, 150.7, 132.4, 122.6, 84.8, 79.9, 61.2, 59.2, 28.2.
【0041】
(実施例1)
【化9】

【0042】
(4S,5R)-4-(ヒドロキシメチル)-2-オキソ-5-ビニルオキサゾリジン-3-カルボン酸t-ブチル(4) (1.203 g, 4.947 mmol) のトルエン (24.7 ml) 溶液に室温でN-(tert-ブトキシカルボニル)-4-ニトロベンゼンスルホンアミド (2.243 g, 7.42 mmol)、トリフェニルホスフィン (1.946 g, 7.42 mmol)、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート (1.44 ml, 7.42 mmol) を順次加え、同温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (ヘキサンに4.8〜50%の酢酸エチルを溶かしたもの) により粗精製した。続いてメタノール(10ml)に溶解し、室温で炭酸セシウム (0.934 g, 5.936 mmol) を加え、1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (クロロホルムに2.0〜2.4%のメタノールを溶かしたもの) により精製し、(2S,3R)-3-(t-ブトキシカルボニルオキシ)-1-(4-ニトロベンゼンスルホンアミド)ペンタ-4-エン-2-イルカルバミン酸t-ブチル(5)(tert-butyl (2S,3R)-3-(tert-butoxycarbonyloxy)-1-(4-nitrobenzenesulfonamido)pent-4-en-2-ylcarbamate :1.914 g, 2段階での収率77%) を得た。(2S,3R)-3-(t-ブトキシカルボニルオキシ)-1-(4-ニトロベンゼンスルホンアミド)ペンタ-4-エン-2-イルカルバミン酸t-ブチルの1H NMR、13C NMRデータを以下に示す。
【0043】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 8.36 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 8.04 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 5.74 (ddd, J = 6.1, 10.5, 16.8 Hz, 1H), 5.34 (m, 1H), 5.31 (m, 1H), 5.08 (dd, J = 5.5, 5.5 Hz, 1H), 4.92 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 3.85 (m, 1H), 3.28 (m, 1H), 3.07 (m, 1H), 1.46 (s, 9H), 1.43 (s, 9H)
13C NMR (CD3OD, 100 MHz) δ: 155.9, 152.6, 150.0, 145.9, 132.1, 128.2, 124.4, 119.6, 83.4, 80.6, 77.1, 52.3, 43.7, 28.2, 27.6.
【0044】
(実施例2)
【化10】

【0045】
(2S,3R)-3-(t-ブトキシカルボニルオキシ)-1-(4-ニトロベンゼンスルホンアミド)ペンタ-4-エン-2-イルカルバミン酸t-ブチル(5) (1.000 g, 1.994 mmol) の塩化メチレン (10.0 ml) 溶液に室温で1-ペンタデセン (1.667 g, 7.975 mmol) を加え40℃に昇温した後、第2世代Grubbs触媒 (0.051 g, 0.060 mmol) を加え、7時間還流した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (ヘキサンに3.2〜50%の酢酸エチルを溶かしたもの) により精製し、(2S,3R,4E)-3-(t-ブトキシカルボニルオキシ)-1-(4-ニトロベンゼンスルホンアミド)オクタデカ-4-エン-2-イルカルバミン酸t-ブチル(6)(tert-butyl (2S,3R,E)-3-(tert-butoxycarbonyloxy)-1-(4-nitrobenzenesulfonamido)octadec-4-en-2-ylcarbamate :0.915 g, 収率67%)を得た。(2S,3R,4E)-3-(t-ブトキシカルボニルオキシ)-1-(4-ニトロベンゼンスルホンアミド)オクタデカ-4-エン-2-イルカルバミン酸t-ブチルの1H NMR、13C NMRデータを以下に示す。
【0046】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 8.35 (md, J = 8.5 Hz, 2H), 8.04 (md, J = 8.5 Hz, 2H), 5.78 (td, J = 6.8, 15.4 Hz, 1H), 5.38 (brt, J = 3.4 Hz, 1 H), 5.32 (md, J = 7.3, 14.9 Hz, 1H), 4.97 (m, 1H), 3.77 (td, J = 3.7, 6.1 Hz, 1H), 3.30 (ddd, J = 3.4, 7.6, 13.2 Hz, 1H), 2.98 - 3.06 (m, 1H), 1.93 - 2.06 (m, 2H), 1.44 (s, 9H), 1.43 (s, 9H), 1.24 - 1.45(m, 22H), 0.88 (t, J = 6.6 Hz, 3H)
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ: 155.8, 152.5, 149.8, 145.9, 137.7, 128.1, 124.2, 123.5, 82.8, 80.1, 77.0, 52.3, 43.7, 32.2, 31.8, 29.
【0047】
(実施例3)
【化11】

【0048】
(2S,3R,4E)-3-(t-ブトキシカルボニルオキシ)-1-(4-ニトロベンゼンスルホンアミド)オクタデカ-4-エン-2-イルカルバミン酸t-ブチル(6)(0.215 g, 0.314 mmol)の塩化メチレン(1.57 ml)溶液に0℃でトリフルオロ酢酸(0.63 ml)を加え、同温で3時間撹拌した。反応混合物を0℃の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液に注ぎ中和した。続いて炭酸カリウム(0.434 g, 3.14 mmol)、塩化パルミトイル(0.110 ml, 0.345 mmol)を順次加え、15分間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液で中和し、クロロホルムで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (クロロホルムに0〜1.9%のメタノールを溶かしたもの)により精製し、N-((2S,3R,4E)-3-ヒドロキシ-1-(4-ニトロベンゼンスルホンアミド)オクタデカ-4-エン-2-イル)パルミトアミド(7)(N-((2S,3R,E)-3-hydroxy-1-(4-nitrobenzenesulfonamido)octadec-4-en-2-yl)palmitamide :0.227 g, 収率84% )を得た。N-((2S,3R,4E)-3-ヒドロキシ-1-(4-ニトロベンゼンスルホンアミド)オクタデカ-4-エン-2-イル)パルミトアミドの1H NMR、13C NMRデータを以下に示す。
【0049】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 8.35 (md, J = 8.8 Hz, 2H), 8.04 (md, J = 8.5 Hz, 2H), 6.09 (brd, J = 8.1 Hz, 1H), 5.72 (td, J = 7.1, 14.5 Hz, 1H), 5.37 (dd, J = 6.5, 15.2 Hz, 1H), 4.23 (t, J = 5.4 Hz, 1H), 3.93 (m, 1H), 3.27 (dd, J = 3.7, 13.2 Hz, 1H), 3.16 (dd, J = 6.5, 12.8 Hz, 1H), 2.18 (t, J = 7.7 Hz, 2H), 1.99 (td, J = 6.6, 6.6 Hz, 2H), 1.61 (m, 2H), 1.22 - 1.34 (m, 46H), 0.88 (t, J = 6.7 Hz, 6H)
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ: 174.4, 149.8, 145.9, 135.3, 128.2, 127.9, 124.4, 73.7, 52.5, 43.7, 36.7, 32.2, 31.9, 29.7, 29.5, 29.5, 29.4, 29.3, 29.2, 29.1, 25.6, 22.7, 14.1.
【0050】
(実施例4)
【化12】

【0051】
N-((2S,3R,4E)-3-ヒドロキシ-1-(4-ニトロベンゼンスルホンアミド)オクタデカ-4-エン-2-イル)パルミトアミド(7) (0.398 g, 0.552 mmol) のDMF (2.76 ml) 溶液に室温でイミダゾール (0.225 g, 3.312 mmol)、クロロトリエチルシラン (0.22 ml, 1.324 mmol) を順次加え10分間撹拌した。反応混合物を0℃の飽和炭酸水素ナトリウム水溶液中に注ぎ中和した後、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (ヘキサンに4.8〜17%の酢酸エチルを溶かしたもの) により精製し、N-((2S,3R,4E)-1-(4-ニトロベンゼンスルホンアミド)-3-(トリエチルシリルオキシ)オクタデカ-4-エン-2-イル)パルミトアミド(8)(N-((2S,3R,E)-1-(4-nitrobenzenesulfonamido)-3-(triethylsilyloxy)octadec-4-en-2-yl)palmitamide :0.452g, 収率98% ) を得た。N-((2S,3R,4E)-1-(4-ニトロベンゼンスルホンアミド)-3-(トリエチルシリルオキシ)オクタデカ-4-エン-2-イル)パルミトアミドの1H NMR、13C NMRデータを以下に示す。
【0052】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 8.36 (md, J = 8.8 Hz, 2H), 8.03 (md, J = 9.0 Hz, 2H), 6.11 (brm, 1H), 5.95 (brd, J = 7.8 Hz, 1H), 5.62 (td, J = 7.7, 14.5 Hz, 1H), 5.23 (dd, J = 6.6, 15.3 Hz, 1H), 4.26 (dd, J = 3.5, 5.7 Hz, 1H), 3.85 (m, 1H), 3.25 (brd, J = 12.2 Hz, 1H), 3.11 (dd, J = 5.7, 12.6 Hz, 1H), 2.15 (dt, J = 3.2, 7.6 Hz, 2H), 1.93 (q, J = 6.6 Hz, 2H), 1.59 (m, 2H) 1.18 - 1.34 (m, 46 H), 0.94 (t, J = 7.9 Hz, 9H), 0.87 (t, J = 6.8 Hz, 6H), 0.59 (m, 6H)
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ: 173.7, 149.9, 146.0, 134.2, 128.3, 128.2, 124.2, 74.9, 52.5, 43.6, 36.7, 32.0, 31.9, 29.6, 29.44, 29.38, 29.33, 29.30, 29.25, 29.15, 28.9, 27.9, 25.5, 22.6, 14.0, 6.71, 4.79.
【0053】
(実施例5)
【化13】

【0054】
N-((2S,3R,4E)-1-(4-ニトロベンゼンスルホンアミド)-3-(トリエチルシリルオキシ)オクタデカ-4-エン-2-イル)パルミトアミド(8) (0.452 g, 0.540 mmol) のDMF (10.8 ml) 溶液に0℃でドデカンチオール (1.08 ml, 1.08 mmol)、水素化ナトリウム (0.058 g, 22.43 mmol) を順次加え、同温で30分間撹拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム水溶液に加え中和した後、ジエチルエーテルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (クロロホルムに0〜9.1%のメタノールを溶かしたもの) により精製し、N-((2S,3R,4E)-1-アミノ-3-(トリエチルシリルオキシ)オクタデカ-4-エン-2-イル)パルミトアミド(9)(N-((2S,3R,E)-1-amino-3-(triethylsilyloxy)octadec-4-en-2-yl)palmitamide:0.317 g, 収率90% ) を得た。N-((2S,3R,4E)-1-アミノ-3-(トリエチルシリルオキシ)オクタデカ-4-エン-2-イル)パルミトアミドの1H NMR、13C NMRデータを以下に示す。
【0055】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 6.27 (brd, J = 8.8 Hz, 1H), 5.66 (td, J = 6.1, 14.4 Hz, 1H), 5.43 (dd, J = 6.8, 15.4, Hz, 1H), 4.26 (dd, J = 4.3, 6.0 Hz, 1H), 3.85 (td, J = 4.4, 13.2 Hz, 1H), 2.94 (dd, J = 5.9, 13.1 Hz, 1H), 2.79 (dd, J = 4.4, 12.9 Hz, 1H), 2.19 (dt, J = 3.2, 7.3 Hz, 2H), 2.10 (brm, 2H), 2.01 (dd, J = 6.8, 6.8 Hz, 2H), 1.63 (m, 2H), 1.22 - 1.41 (m, 46H), 0.94 (t, J = 7.9 Hz, 9H), 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 6H), 0.58 (m, 6H)
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ: 172.9, 133.0, 129.8, 75.1, 54.9, 40.8, 36.9, 32.1, 31.8, 29.61, 29.58, 29.43, 29.33, 29.28, 29.16, 29.06, 25.7, 22.6, 14.0, 6.74, 4.87.
【0056】
(実施例6)
【化14】

【0057】
四臭化炭素 (0.305 g, 0.921 mmol) のピリジン (1.5 ml) 溶液に、0℃で2−ブロモエチルジメチルホスファイト (0.14 ml, 0.921 mmol) を加え同温で10分間撹拌した。続いてN-((2S,3R,4E)-1-アミノ-3-(トリエチルシリルオキシ)オクタデカ-4-エン-2-イル)パルミトアミド(9) (0.100 g, 0.154 mmol) を加え、90分間撹拌した。反応混合物に酢酸エチルを加え、セライト濾過した。濾液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水溶液で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮を行った。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (クロロホルムに0〜9.1%のメタノールを溶かしたもの) により精製し、2-ブロモエチルメチル((2S,3R,4E)-2-パルミトアミド-3-(トリエチルシリルオキシ)オクタデカ-4-エニルホスホロアミデート(10)(2-bromoethyl methyl (2S,3R,E)-2-palmitamido-3-(triethylsilyloxy)octadec-4-enylphosphoramidate :0.097 g, 収率74% ) を得た。2-ブロモエチルメチル((2S,3R,4E)-2-パルミトアミド-3-(トリエチルシリルオキシ)オクタデカ-4-エニルホスホロアミデートの1H NMR、13C NMRデータを以下に示す。
【0058】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 6.22 (brm, 1H), 5.70 (td, J = 6.8, 14.2 Hz, 1H), 5.42 (dd, J = 6.6, 15.4 Hz, 1H), 4.22 - 4.37 (m, 3H), 3.88 - 3.95 (m, 1H), 3.74 (d, J = 11.6 Hz, 3H / 2), 3.72 (d, J = 11.2 Hz, 3H/2), 3.51 - 3.58 (m, 2H), 3.16 - 3.27 (m, 1H), 3.11 (dddd, J = 4.4, 9.0, 13.2, 17.8, Hz, 1H), 2.15 - 2.24 (m, 2H), 1.99 - 2.07 (m, 2H), 1.59 - 1.73 (m, 2H), 1.23 - 1.42 (m, 46H), 0.95 (t, J = 8.1 Hz, 6H), 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 9H), 0.55 - 0.62 (m, 6H)
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ: 173.1, 133.6, 129.1, 75.4 (d, JC-P = 5.0 Hz), 53.4 (m), 41.2, 36.9, 32.2, 31.9, 30.03, 29.99, 29.65, 29.46, 29.39, 29.32, 29.2, 29.0, 25.6, 22.6, 14.1, 6.77, 4.86.
【0059】
(実施例7)
【化15】

【0060】
封管中、2-ブロモエチルメチル((2S,3R,4E)-2-パルミトアミド-3-(トリエチルシリルオキシ)オクタデカ-4-エニルホスホロアミデート(10) (69 mg, 0.081 mmol) のトルエン (1.5 ml) 溶液に −78℃でトリメチルアミン (1.0 ml) を加え、60℃に昇温し2日間加熱撹拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルクロマトグラフィー (クロロホルムに4.3%の水と26.6%のメタノールを溶かしたものまで変化させて)により精製し、2-(トリメチルアンモニオ)エチル((2S,3R,4E) -3-ヒドロキシ-2-パルミトアミドオクタデカ-4-エニルホスホロアミデート(11)(2-(trimethylammonio)ethyl (2S,3R,E)-3-hydroxy-2-palmitamidooctadec-4-enylphosphoramidate :6 mg, 収率11%)を得た。2-(トリメチルアンモニオ)エチル((2S,3R,4E) -3-ヒドロキシ-2-パルミトアミドオクタデカ-4-エニルホスホロアミデートの1H NMR、13C NMRデータを以下に示す。
【0061】
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ: 5.69 (td, J = 8.8 Hz, 1H), 5.66 (td, J = 6.1, 14.4 Hz, 1H), 5.43 (dd, J = 6.8, 15.4, Hz, 1H), 4.26 (dd, J = 4.3, 6.0 Hz, 1H), 3.85 (td, J = 4.4, 13.2 Hz, 1H), 2.94 (dd, J = 5.9, 13.1 Hz, 1H), 2.79 (dd, J = 4.4, 12.9 Hz, 1H), 2.19 (dt, J = 3.2, 7.3 Hz, 2H), 2.10 (brm, 2H), 2.01 (dd, J = 6.8, 6.8 Hz, 2H), 1.63 (m, 2H), 1.22 - 1.41 (m, 46H), 0.94 (t, J = 7.9 Hz, 9H), 0.88 (t, J = 6.8 Hz, 6H), 0.58 (m, 6H)
13C NMR (CDCl3, 100 MHz) δ: 172.9, 133.0, 129.8, 75.1, 54.9, 40.8, 36.9, 32.1, 31.8, 29.61, 29.58, 29.43, 29.33, 29.28, 29.16, 29.06, 25.7, 22.6, 14.0, 6.74, 4.87.

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記一般式(I)
【化1】

(式中、Rは水素原子または置換基を有していてもよいアルキル基であり、Qは水素原子、アミノ基の保護基またはアシル基であり、Qは水素原子または水酸基の保護基であり、QはQとは互いに異なり水素原子、アミノ基の保護基、または下記一般式(II)
【化2】

(式中、Rは水酸基または置換基を有してもよい低級アルコキシ基であり、Rは水酸基、置換基を有してもよい低級アルコキシ基または酸素アニオンであり、Rが酸素アニオンの場合にはRと一体となってイオン対を形成していてもよい。)で表されるリン酸基である。)で表されることを特徴とするスフィンゴシン1−リン酸窒素置換体、またはその許容される塩。

【公開番号】特開2007−204455(P2007−204455A)
【公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−28167(P2006−28167)
【出願日】平成18年2月6日(2006.2.6)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 2005年10月10日 第35回複素環化学討論会準備委員会発行の「第35回複素環化学討論会講演要旨集」に発表
【出願人】(000180586)株式会社ケミクレア (20)
【出願人】(503092180)学校法人関西学院 (71)
【復代理人】
【識別番号】100111040
【弁理士】
【氏名又は名称】渋谷 淑子
【Fターム(参考)】