説明

スライド式ガイド機構

【課題】
スライド式ガイド機構におけるガタ修正のための調節ネジ部材の締込みを自動的に行えるようにする。
【解決手段】
相互に平行な直線に沿って延びる第1及び第2案内側面26,28を有する案内溝30が形成されたガイド22の外部一側面から、第1及び第2案内側面を横断する方向で延び、第1案内側面26まで貫通するネジ穴と、案内溝によって案内されるスライド24と、ネジ穴にネジ係合されるネジ部材52であって、スライドに第1案内側面側から第2案内側面に向う力を付与することにより、該スライドを案内溝の第2案内側面に向けて押圧するネジ部材と、ネジ部材が螺回して案内溝に向って動くように作用する回転トルクを、該ネジ部材にバネによって付与するトルク付与手段54とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば電動ドリル装置などにおいて、当該ドリル装置の支持フレームに対して電動ドリルを案内するためになどに用いられるスライド式ガイド機構に関する。
【背景技術】
【0002】
図1は、従来の電磁石固定式電動ドリル装置を示している。該電磁石固定式ドリル装置は、支持フレーム1の底部に電磁石ベース2を備えるもので、該電磁石の吸着力によって該ドリル装置を被加工物に取り付けるようになっている。支持フレーム1には電動ドリル4が昇降自在に取付けられており、該電動ドリル4は手動昇降操作ハンドル5を回すことによって昇降されるようになっている。該電動ドリル4はドリルモータ6、及び、該モータによって回転駆動されるアーバー8を備え、該アーバーに環状カッタ10が固定されるようになっている。電動ドリル4はまた、環状カッタ10に供給する切削油を貯留するタンク12を備えている。
【0003】
図2は電動ドリル装置の平面図であり、図1におけるハンドル5及びタンク12等は省略して示してある。図示のように、電動ドリル4は、支持フレーム1に対してあり溝式の直線ガイド機構11によって案内され上下動されるようになっている。すなわち、支持フレーム1には、あり溝型の垂直方向に延びる案内溝12を有するガイドが形成されており、電動ドリル4には、該案内溝15に嵌合して上下方向で摺動する摺動部13を有するスライド板14が固定されている。
【0004】
このようなスライド式ガイド機構においては、使用による磨耗などによってガタのため電動ドリル4を垂直方向で正確に案内できず、このため切削作業にも支障を来たしやすいといった問題があった。
【0005】
このため従来は、ガイドに、その側面から案内溝15に向けて延びるネジ穴を当該ガイドに垂直方向で適当間隔あけて設け、該ネジ穴に調節用ネジ16(図1)をネジ係合し、ガタが生じたときには、この調節ネジ部材を締め込んでガタの修正を行ったり、アーバー8を回転可能にして支持するブラケット14を支持フレーム1に設けて、ガイド機構11にガタが生じてもアーバー6及びそれに取り付けられる環状カッタ10にブレが生じないようにしたりしていた。(特許文献1参照)
【0006】
一方、アーバーのブレを防止するためのブラケット14が設けられる場合には、環状カッタ10に切削油を供給するためにタンク12から延びる給油パイプ17を、アーバー8の上端に接続せざるを得なかったが(図1及び図2)、この場合、切削油が供給される該アーバーの上端から環状カッタ10の先端の切削歯までの距離が長いため、壁などに穴を開けるために当該電動ドリル装置を横向きにして使用するときには、十分な切削油が切削歯まで届きにくいといった問題があった。
【特許文献1】特許2863087号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記の如き問題に鑑み、前記と同様の調節ネジ部材を用いてガタの修正を行うものであるが、ガタ修正のための調節ネジ部材の締込みを自動的に行えるようにし、それによって、スライド式ガイド機構のメンテナンスを簡素化することを目的とする。
【0008】
また、スライド式ガイド機構を改良することにより、電動ドリル装置における上述の如き問題を解消することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明は、
相互に平行な直線に沿って延びる第1及び第2案内側面を有する案内溝が形成されたガイドと、
該ガイドの案内溝の第1及び第2案内側面にそれぞれ面して平行に延びる第1及び第2摺動側面を有し、前記案内溝に摺動可能に嵌合される摺動部を有するスライドとからなるスライド式ガイド機構であって、
前記案内溝と摺動部との間にガタが発生するのを防止するガタ防止手段を有し、
該ガタ防止手段は、
前記ガイドの外部一側面から、前記第1及び第2案内側面を横断する方向で延び、前記第1案内側面まで貫通するネジ穴と、
該ネジ穴にネジ係合されるネジ部材であって、前記スライドに前記第1案内側面側から第2案内側面に向う力を付与することにより、該スライドを前記案内溝の第2案内側面に向けて押圧するネジ部材と、
該ネジ部材が螺回して前記案内溝に向って動くように作用する回転トルクを、該バネ部材に付与するバネを有するトルク付与手段と
を有することを特徴とするスライド式ガイド機構を提供する。
【0010】
具体的には、
前記トルク付与手段が、
前記ガイドに固定される固定支持体と、
前記ネジ部材の軸線の周りに設定され、一端が該固定支持体に連結され、他端が前記ネジ部材に連結されて、該ネジ部材に前記回転トルクを付与するねじりコイルバネと
から構成するようにすることができる。
【0011】
また、
前記固定支持体が、前記ネジ部材の軸線の周りで回動されることによりねじりコイルバネを巻締めた状態で、前記ガイドに固定可能とすることができる。
【0012】
更に、前記ネジ部材が、前記ガイドの外側に位置する外部延出部を有し、
前記固定支持体が該外部延出部の周囲に同心状に設定され、
前記ねじりコイルバネが、該外部延出部の周囲で巻かれ、該外部延出部と固定支持体との間に位置するようにすることができる。
【0013】
更に、前記固定支持体が、前記軸線の周りで所要の角度位置とされた状態で、該固定支持体と前記ガイドとに係合して、該固定支持体を該ガイドに固定する固定部材を有するようにすることができる。
【0014】
前記固定部材が
ガイド及び固定支持体の一方に取り付けられたピンと、
ガイド及び固定支持体の他方に形成され、前記ピンに嵌合される孔と
から構成されたものとすることができる。
【0015】
また、前記ネジ部材の外部延出部の端面に当該軸線を横断する外側に延びる係止部材が設けられ、
前記固定支持体が、前記ネジ部材が前記回転トルクによって前記軸線の周りで一定角度だけ変位したときに前記係止部材と係止し、該ネジ部材の前記軸線方向の周りでの変位を停止する係止部を有するようにすることもできる。
【0016】
また、本発明は、
支持フレームと、
該支持フレームに支持される電動ドリルと、
電動ドリルを支持フレームに対して摺動可能に案内する請求項1乃至6に記載のスライド式ガイド機構であって、前記ガイドが支持フレームに設けられ、前記電動ドリルが前記スライドに固定されているスライド式ガイド機構と
を有することを特徴とする電動ドリル装置を提供する。
【0017】
前記電動ドリルは、
電動モータと、
先端に切削工具が取り付けられるアーバーであって、当該アーバーの軸線を中心に前記電動モータによって回転駆動されるアーバーと、
切削油を収納するタンクと、
前記アーバーの先端部分若しくはその近傍において、該アーバーの周囲に該アーバーが回転可能にした状態で設定され、且つ前記支持フレームに固定された給油リングと、
前記タンクから給油リングを通して、前記アーバー内に切削油を供給する給油手段であって、
前記給油リングの外表面から内表面まで貫通するリング給油孔と、
前記アーバーの外表面から内表面まで貫通するアーバー給油孔と、
前記タンクから前記リング給油孔まで延びる給油パイプと
を有するようにすることができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るスライド式ガイド機構では、上記の通り、ネジ部材が螺回して前記案内溝に向って動くように作用する回転トルクを該バネ部材に付与するバネを有するトルク付与手段を設けたので、ガイドの案内溝とスライドの摺動部との間に磨耗等によるガタが生じたとしても、トルク付与手段によってネジ部材が回動してスライドを常に押圧することができるので、ガタによる影響を排除することができる。
【0019】
また、ガタの発生によってネジ部材が固定支持体に対して相対的に一定角度だけ回動し、該ネジ部材に設けた係止部材が固定支持体の係止部に係止するようになると、それを見た使用者は、ねじりコイルバネによりネジ部材に付与される回転トルクが低下したことが分かり、固定支持体のガイドとの固定を外し、該固定支持体をねじ部材に対して相対的に回動してねじりコイルバネを巻き締めて再度固定支持体に固定することにより、ネジ部材に所要の回転トルクを付与することができるようになる。
【0020】
更に、このようなスライド式ガイド機構を電動ドリル装置に用いた場合は、該スライド式ガイド機構によって、該電動ドリル装置の支持フレームに対して摺動可能に取り付けられる電動ドリルは、支持フレームに対して常にガタの無い状態で摺動案内されるので、前述の従来電動ドリル装置に必要とされたアーバーを支持フレームに対して所定位置に保持するブラケットが必要なくなる。このため、従来の電動ドリル装置では、切削油タンクからの給油パイプの接続をアーバーの上端位置で行っていたのを、アーバーの下端若しくは下端近傍でおこなうことができる。このため、切削油をアーバー下端に取り付けられる切削工具近くで供給することができ、従って、壁などに穴あけする為に当該電動ドリル装置を横向きにして使用する場合でも、切削油を切削工具先端の切削歯に効率的に供給することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係るスライド式ガイド機構の実施形態を添付図面に基づき説明する。
図4は、本発明に係るスライド式ガイド機構20を示している。図示のように、該ガイド機構20は、ガイド22と該ガイドに摺動係合して案内されるスライド24とから構成される。
【0022】
ガイド22は、相互に平行な直線(図4において紙面に対して垂直な線)に沿って延びる第1及び第2案内側面26,28を有する案内溝30が形成されている。図示の案内溝30は、あり溝状とされており、第1及び第2案内側面26,28は、図4の横断面に示すように、それらの間に形成された溝底面32の両端から相互に近づくように延びている。
【0023】
スライド24は、ガイド22の案内溝30の第1及び第2案内側面26,28にそれぞれ面して平行に延びる第1及び第2摺動側面34,36を有し、案内溝30に摺動可能に嵌合される摺動部38を有する。図示の例では、第1案内側面26と第1摺動側面34との間には、第1滑り部材40と、以下に述べるガタ防止手段42の一要素としての押圧部材44とが挟まれている。また、第2案内側面28と第2摺動側面36との間には、第2滑り部材46が挟まれている。
【0024】
ガタ防止手段42は、ガイド22の一側面48から第1案内側面26まで貫通するネジ穴50と、ガイドの同側面側から該ネジ穴にネジ係合されるネジ部材52とを有する。該ネジ部材52は、スライド24に第1案内側面26側から第2案内側面28に向う力を付与することにより、該スライド24を案内溝30の第2案内側面28に向けて押圧し、案内溝30と摺動部38との間にガタが発生しないようにする。
【0025】
ガタ防止手段42は更に、該ネジ部材52を螺回して案内溝30に向って動くように作用する回転トルクを該ネジ部材52に付与するトルク付与手段54を有する。
【0026】
すなわち、該トルク付与手段54は、ガイド22に固定される固定支持体56と、ネジ部材52の軸線の周りに設定されたねじりコイルバネ58とを有しており、該ねじりコイルバネ58の一端は固定支持体56に連結され、他端はネジ部材52に連結されて、該ネジ部材52に回転トルクを付与するようになっている。
【0027】
具体的には、ネジ部材52は、ガイド22の外側に位置する円柱形の外部延出部60を有する。固定支持体56は該外部延出部60の周囲に同心状に設定された筒状の部材とされており、ねじりコイルバネ58が、該外部延出部60の周囲で巻かれ、該外部延出部60と固定支持体56との間に位置するようにされている。
【0028】
また、固定支持体56は、ネジ部材52の軸線の周りで回動され、ねじりコイルバネ58を巻き締め、その状態で、ガイド22に固定できるようになっている。すなわち、ガイド22の側面48にはピン64が該側面から突出するように設けられており、これに対して、該側面48に面する固定支持体56の面には上記軸線を中心とした円弧上に複数の穴66が設けられ、いずれかの穴66とピン64とが嵌合することにより、当該固定支持体56をガイド22に対して固定するようになっている。
【0029】
ネジ部材52の外部延出部60の外端面には円盤状部材68が設けられている。図4及び図5に示すように、円盤状部材68は、その直径方向に伸びる溝70が形成されており、該溝70には前記固定支持体56の外径と同じ長さのピン状係止部材72が取り外し可能に嵌合されるようになっている。これに対し、筒状とされた固定支持体56には、その端面から軸線方向に延出する一対の係止部74,76が設けられている。各係止部はほぼ90°の角度範囲で延びており、該係止部74,76間には、係止部材72の両端72´、72´が入る凹部78,80が形成されている。
【0030】
上述のスライド式ガイド機構においては、ガイド22の案内溝30とスライド24の摺動部38との間に磨耗等が生じた場合には、ねじりコイルバネ58によりネジ部材52がその軸線の周りで(図5で見て時計方向に)回動され、磨耗した分だけ前進されて案内溝30と摺動部38との間にガタが生じるのを防止する。
【0031】
ネジ部材の回動が進んで、図5の左端下図に示すように、係止部材72の端部72´、72´が固定支持体の係止部74,76に係合されるようになった場合には、使用者が、図5の中央上図に示すように固定支持体56をガイド22から引き離すように引っ張り、該固定支持体56をピン64から外し、図5中央下図に示すように時計方向にほぼ90°回動し、ねじりコイルバネ58を巻き締めた後、図5右端上図に示すように該固定支持体56をガイド22側に動かし、該固定支持体56に形成されている適宜の穴66をピン64に嵌合させ、ガイド22に固定する(図5右下図)。
【0032】
図6は、図1乃至図3に基づき説明した従来の電動ドリル装置において、以上のようなスライド式ガイド機構を採用し、支持フレームに対する電動ドリルのガタ発生を防止することができるようにした場合に、そのような従来の電動ドリル装置で採用とされていたアーバーを支持するためのブラケットをなくしたときのアーバー82に対する切削油給油パイプ84の接続状態を示している。すなわち、このアーバーでは、その下端部周囲にシールリング86を介して給油リング88を設け、該給油リング88に給油パイプ84を接続するようにしている。給油リング88及びシールリング86には、給油パイプ84に連通した給油孔90が設けられており、該給油孔はアーバーの外周に設けられた環状給油路に連通されている。該環状給油路はアーバー82を半径方向に延びる複数の給油路92を介してアーバー内部に連通されており、パイプ84からの切削油がアーバー内部に供給され、該アーバー内面、及び、該アーバーに連結された環状カッタ94のセンターピン96を伝って被加工物表面に注がれ該環状カッタ94の先端の切削歯に達するようにされている。尚、切削油は、電動ドリル装置を横向きに使用するときタンクの高さにかかわらず供給できるようにする為等、ポンプにより供給するようにしてもよい。
【0033】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばガイドの案内溝は、あり溝状のものに限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】従来の電動ドライバ装置の側面図である。
【図2】同電動ドライバ装置の平面図である。
【図3】同電動ドライバ装置の正面図である。
【図4】本発明に係るスライド式ガイド機構の横断面図である。
【図5】図4のスライド式ガイド機構の回転トルク付与手段の操作説明図である。
【図6】本発明に係るスライド式ガイド機構を採用した電動ドライバ装置におけるアーバーに対する切削油の接続状態を示す図である。
【符号の説明】
【0035】
20 スライド式ガイド機構
22 ガイド
24 スライド
26 第1案内側面
28 第2案内側面
30 案内溝
32 溝底面
34 第1摺動側面
36 第2摺動側面
38 摺動部
40 第1滑り部材
42 ガタ防止手段
44 押圧部材
46 第2滑り部材
48 側面
50 ネジ穴
52 ネジ部材
54 トルク付与手段
56 固定支持体
58 ねじりコイルバネ(バネ)
60 外部延出部
64 ピン(固定部材)
66 穴(固定部材)
68 円盤状部材
70 溝
72 ピン状係止部材
72’ 端部
74 係止部
76 係止部
78 凹部
80 凹部
82 アーバー
84 切削油給油パイプ(給油パイプ)
86 シールリング
88 給油リング
90 給油孔(リング給油孔)
92 給油路(アーバー給油孔)
94 環状カッタ
96 センターピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
相互に平行な直線に沿って延びる第1及び第2案内側面を有する案内溝が形成されたガイドと、
該ガイドの案内溝の第1及び第2案内側面にそれぞれ面して平行に延びる第1及び第2摺動側面を有し、前記案内溝に摺動可能に嵌合される摺動部を有するスライドとからなるスライド式ガイド機構において、
前記案内溝と摺動部との間にガタが発生するのを防止するガタ防止手段を有し、
該ガタ防止手段は、
前記ガイドの外部一側面から、前記第1及び第2案内側面を横断する方向で延び、前記第1案内側面まで貫通するネジ穴と、
該ネジ穴にネジ係合されるネジ部材であって、前記スライドに前記第1案内側面側から第2案内側面に向う力を付与することにより、該スライドを前記案内溝の第2案内側面に向けて押圧するネジ部材と、
該ネジ部材が螺回して前記案内溝に向って動くように作用する回転トルクを、該ネジ部材にバネによって付与するトルク付与手段と
を有することを特徴とするスライド式ガイド機構。
【請求項2】
前記トルク付与手段が、
前記ガイドに固定される固定支持体と、
前記ネジ部材の軸線の周りに設定され、一端が該固定支持体に連結され、他端が前記ネジ部材に連結されて、該ネジ部材に前記回転トルクを付与するねじりコイルバネと
を有することを特徴とする請求項1に記載のスライド式ガイド機構。
【請求項3】
前記固定支持体が、前記ネジ部材の軸線の周りで回動されることによりねじりコイルバネを巻締めた状態で、前記ガイドに固定可能とされている
ことを特徴とする請求項2に記載のスライド式ガイド機構。
【請求項4】
前記ネジ部材が、前記ガイドの外側に位置する外部延出部を有し、
前記固定支持体が該外部延出部の周囲に同心状に設定され、
前記ねじりコイルバネが、該外部延出部の周囲で巻かれ、該外部延出部と固定支持体との間に位置するようにされていることを特徴とする請求項3に記載のスライド式ガイド機構。
【請求項5】
前記固定支持体が、前記軸線の周りで所要の角度位置とされた状態で、該固定支持体と前記ガイドとに係合して、該固定支持体を該ガイドに固定する固定部材を有する
ことを特徴とする請求項4に記載のスライド式ガイド機構。
【請求項6】
前記固定部材が
ガイド及び固定支持体の一方に取り付けられたピンと、
ガイド及び固定支持体の他方に形成され、前記ピンに嵌合される孔と
を有することを特徴とする請求項5に記載のスライド式ガイド機構。
【請求項7】
前記ネジ部材の外部延出部の端面に当該軸線を横断する外側に延びる係止部材が設けられ、
前記固定支持体が、前記ネジ部材が前記回転トルクによって前記軸線の周りで一定角度だけ変位したときに前記係止部材と係止し、該ネジ部材の前記軸線方向の周りでの変位を停止する係止部を有する
ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のスライド式ガイド機構。
【請求項8】
支持フレームと、
該支持フレームに支持される電動ドリルと、
電動ドリルを支持フレームに対して摺動可能に案内する請求項1乃至6に記載のスライド式ガイド機構であって、前記ガイドが支持フレームに設けられ、前記電動ドリルが前記スライドに固定されているスライド式ガイド機構と
を有することを特徴とする電動ドリル装置。
【請求項9】
前記電動ドリルは、
電動モータと、
先端に切削工具が取り付けられるアーバーであって、当該アーバーの軸線を中心に前記電動モータによって回転駆動されるアーバーと、
切削油を収納するタンクと、
前記アーバーの先端部分若しくはその近傍において、該アーバーの周囲に設定され、且つ前記支持フレームに固定された給油リングと、
前記タンクから給油リングを通して、前記アーバー内に切削油を供給する給油手段であって、
前記給油リングの外表面から内表面まで貫通するリング給油孔と、
前記アーバーの外表面から内表面まで貫通するアーバー給油孔と、
前記タンクから前記リング給油孔まで延びる給油パイプと
を備える給油手段と
を有する
ことを特徴とする請求項8に記載の電動ドリル装置。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−192528(P2006−192528A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−6035(P2005−6035)
【出願日】平成17年1月13日(2005.1.13)
【出願人】(000227386)日東工器株式会社 (158)
【Fターム(参考)】