説明

セラミックフィルタ集合体及びその組立方法

本発明はセラミックフィルタ集合体及びその組立方法に関し,特に,その下部が閉じている管状形状を有するセラミックフィルタと,前記セラミックフィルタの上部断面に対応する形状を有し,その上部断面と一体である上部緩衝器と,前記上部緩衝器と前記フィルタの一部と前記セラミックフィルタの開口部に対応する貫通部とを収容する連結部を有する上部キャップと,前記フィルタの下部断面に対応する形状を有し,その下部断面と一体である下部緩衝器と,前記下部緩衝器と前記フィルタの一部とを収容する連結部を有する下部キャップと,前記上部及び下部キャップを垂直方向に固定する連結機器とからなるセラミックフィルタ集合体に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明に係る装置及び方法はセラミックフィルタ集合体及びその組立方法に関し,特に,製造・組立に難がなく,高温・高圧で使用することができ,製造コストを低減し,整形(reshape)が容易であり,しかも,大型フィルタに適するセラミックフィルタ集合体及びその組立方法に関する。また,前記セラミックフィルタ集合体及びその組立方法は,機能性を向上させ,より汎用性に適し,さらに,高密度集合体で前記フィルタの限定された空間内で最大濾過面積を提供する。さらに,前記セラミックフィルタ集合体及びその組立方法は,耐薬品性,耐摩耗性及び耐熱性を有し,高密度で濾過面積を効果的に調整できる。
【背景技術】
【0002】
本発明に係る装置及び方法は,セラミックフィルタ集合体及びその組立方法に関し,特に,製造コストを低減し,組立・整形に難がなく,大型フィルタに適し,耐薬品性,耐摩耗性及び耐熱性を有し,高密度で濾過面積を効果的に調整するセラミックフィルタ集合体及びその組立方法に関する。
【0003】
従来のセラミックフィルタには管が含まれ,通常は圧縮成形によって製造される。かかるセラミックフィルタは比較的に高い濾過効率と優れた背圧特性を有するが,従来のセラミックフィルタを製造するためには金型を必要とするため,大型サイズで製造されることはほとんどない。前記セラミックフィルタのサイズが限定されていることから濾過面積は小さく,よって,実際の使用において技術的に非常に困難である。また,前記セラミックフィルタが鋳型で製造される場合でさえも,フィルタ目詰まりのために製造コストは高く,耐久性も低くなり,その結果,濾過効率の低下を招いてしまう。
【0004】
よって,技術的に製造可能で,難なく組み立てられるセラミックフィルタ集合体及びその組立方法を開発する必要がある。
【発明の概要】
【0005】
それ故,本発明の態様は,耐薬品性,耐摩耗性及び耐熱性を有し,限定されたサイズ内で濾過面積の調整範囲が比較的広い大容量セラミックフィルタ集合体及びその組立方法を提供することである。
【0006】
また,本発明の別の態様は,製造コストを低減し,製造・整形に難がなく,さらに,難なく大型フィルタに適用できるセラミックフィルタ集合体及びその組立方法を提供することである。
【0007】
さらに,本発明の別の態様は,特定空間における既存の高分子フィルタを代替する高温フィルタを製造し,形状を変えることによって濾過面積を最大化し,さらに,集塵効率を最大化することを特徴とするセラミックフィルタ集合体及びその組立方法とを提供することにある。
【0008】
本発明の一般概念の追加態様と利点の一部を以下の説明で規定するが,部分的にはその説明から自明であろうし,本発明の一般概念の実践を通して習得することも可能であろう。
【0009】
本発明の前述あるいは他の態様と利点は,以下からなるセラミックフィルタ集合体を提供することによって達成される。
その上部が開口し下部が閉じている管状形状を有するセラミックフィルタと,
前記セラミックフィルタの上部断面に対応する形状を有し,その上部断面と一体である上部緩衝器と,
前記上部緩衝器と前記セラミックフィルタの一部と前記セラミックフィルタの開口部に対応する貫通部とを収容する連結部を有する上部キャップと,
前記セラミックフィルタの下部断面に対応する形状を有し,その下部断面と一体である下部緩衝器と,
前記下部緩衝器と前記セラミックフィルタの一部とを収容する連結部を有する下部キャップと,
前記上部及び下部キャップを垂直方向に固定する連結機器。
【0010】
本発明の前述あるいは他の態様と利点は,以下の工程からなるセラミックフィルタの組立方法を提供することによって達成される。
その上部が開口し下部が閉じている管状形状を有するセラミックフィルタを提供する工程と,
前記セラミックフィルタの上部断面に対応する形状を有し,その上部断面と一体である上部緩衝器を連結する工程と,
前記上部緩衝器と前記セラミックフィルタの一部と前記セラミックフィルタの開口部に対応する貫通部とを収容する連結部を有する上部キャップを前記セラミックフィルタの上部に連結する工程と,
前記セラミックフィルタの下部断面に対応する形状を有し,その下部断面と一体である下部緩衝器を連結する工程と,
前記下部緩衝器と前記セラミックフィルタの一部とを収容する連結部を有する下部キャップを前記セラミックフィルタの下部に連結する工程と,
前記上部及び下部キャップを垂直方向に連結する連結機器によって前記上部及び下部キャップを固定する工程。
【0011】
本発明に係るセラミックフィルタ集合体及びその組立方法は,製造コストを低減し,製造・整形に難がなく,さらに,フィルタサイズ制限内で大容量フィルタを製造し,前記セラミックフィルタ集合体の上部及び下部は,さまざまに異なる工程によって製造されて前記集合体の製造時間を短縮し,複雑な形状を有するさまざまなタイプのセラミックフィルタを製造できることから,特定空間内の濾過面積を最大化することも可能である。すなわち,本発明に係るセラミックフィルタ集合体により,既存フィルタの少なくとも5倍の濾過面積を得ることも可能であり,用途に応じて整形することも可能であるため,前記セラミックフィルタ集合体は高温・高圧において損傷することもなく,性能が低下することもない。前記セラミックフィルタ集合体火花による火災の発生を防止するため,焼却炉,火葬場,ボイラー,セメント製造工程,石炭火力発電所,石炭ガス化複合発電(IGCC)などに適用することも可能である。
【0012】
前記セラミックフィルタが破損した場合でさえも破損部のみを交換することができ,それによってメンテナンスコストを削減できる。
【0013】
本発明の上記あるいは他の態様は,以下の添付図面と併せて以下の実施形態の説明から明らかになり,より容易に理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の例示的実施形態に係るセラミックフィルタ集合体の概略斜視図である。
【図2】本発明の別の例示的実施形態に係るセラミックフィルタ集合体の分解斜視図である。
【図3】本発明に係るセラミックフィルタ集合体に適用可能なセラミックフィルタを示すものである。
【図4】本発明の別の例示的実施形態に係るセラミックフィルタ集合体に適用する上部キャップの上下面を示すものである。
【図5】本発明の別の例示的実施形態に係るセラミックフィルタ集合体に適用する下部キャップの上下面を示すものである。
【図6】図4及び図5においてその中に緩衝器を含む前記上部及び下部キャップを示すものである。
【図7】図6における前記緩衝器を示すものである。
【図8】本発明の例示的実施形態に係るセラミックフィルタ集合体のコネクタを示すものである。
【図9】本発明の例示的実施形態に係るセラミックフィルタ集合体の弾性部材を示すものである。
【図10】本発明の別の例示的実施形態に係るセラミックフィルタ集合体を示すものである。
【図11】本発明の別の例示的実施形態に係るセラミックフィルタ集合体のさまざまなタイプを示すものである。さらに,
【図12】アルミニウムダイカストによって製造され,テフロンコーティングが施されている本発明の例示的実施形態に係るセラミックフィルタ集合体金属部材を示すものである。
【図13】アルミニウムダイカストによって製造され,テフロンコーティングが施されている本発明の例示的実施形態に係るセラミックフィルタ集合体金属部材を示すものである。
【図14】アルミニウムダイカストによって製造され,テフロンコーティングが施されている本発明の例示的実施形態に係るセラミックフィルタ集合体金属部材を示すものである。
【図15】アルミニウムダイカストによって製造され,テフロンコーティングが施されている本発明の例示的実施形態に係るセラミックフィルタ集合体金属部材を示すものである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下,本発明の例示的実施形態を添付図面を参照して説明するが,類似要素には類似符号を付し,重複した説明は省略する。
【0016】
本発明に係るセラミックフィルタ集合体には,その上部が開口部12であり下部が閉じている管状形状を有するセラミックフィルタ10と,前記セラミックフィルタ10の上部断面に対応する形状を有し,その上部断面と一体である上部緩衝器40と,前記上部緩衝器40と前記セラミックフィルタ10の上部の一部と前記セラミックフィルタ10の開口部12に対応する貫通部24とを収容する連結部22を有する上部キャップ20と,前記セラミックフィルタ10の下部断面に対応する形状を有し,その下部断面と一体である下部緩衝器40と,前記下部緩衝器40と前記セラミックフィルタ10の下部の一部とを収容する連結部32を有する下部キャップ30と,前記上部キャップ20と前記下部キャップ30とを垂直方向に連結する連結機器50とが含まれる。
【0017】
図1及び図2に示すように,本発明に係るセラミックフィルタ集合体は,一体型セラミックフィルタよりも性能が優れた大型セラミックフィルタに組み付けられる複数の小型セラミックフィルタ10を含み,本発明に係るセラミックフィルタ集合体は,前記セラミックフィルタ10を固定する前記上部キャップ20と前記下部キャップ30と,前記上部及び下部キャップ20,30を連結する前記連結機器50と,を含むが,前記セラミックフィルタ10は脆性が高いことから,破損しないように前記緩衝器40が前記上部及び下部キャップ20,30の連結面に設けられている。
【0018】
前記セラミックフィルタ10にはさまざまな公知の技術によって製造されるセラミックフィルタが含まれ,また,前記セラミックフィルタ10は,本発明者によって開発されたスラリーを含有する担体が含まれると共に,従来の圧縮成形物も含まれる。図3は本発明の例示的実施形態に係るセラミックフィルタ10を例示する。
【0019】
前記セラミックフィルタ10は,図10(d)及び図10(e)に示したような円筒状であっても,図2及び図3に示したようなものであってもよく,あるいは,前記セラミックフィルタ10には矩形容器や放射状に形成された容器が含まれてもよい。前記セラミックフィルタ10は,濾過物の入口(又は出口)としての開口部を有し,フィルタ本体としての濾材を介して前記濾過物を濾過する限り,さまざまであってもよい。ここで,前記濾過物の出入口方向は,前記濾過物の流動方向によって決定される。一般に,前記セラミックフィルタ10では,空気が垂直に流れ,前記濾材の表面に吸入されて開口部によって排出される。よって,前記セラミックフィルタ10には前記濾過物の出口として前記開口部12が含まれる。
【0020】
少なくとも1つ又は2つ以上,好ましくは複数のセラミックフィルタ10を単一の集合体に組み付けることも可能であり,図2に示すように,3つのセラミックフィルタ10が単一の集合体に組み付けられる。前記セラミックフィルタ10は,前記セラミックフィルタ10の両端を連結するようにコネクタ22,32を備えている前記上部及び下部キャップ20,30によって連結される。すなわち,図2,図4及び図5に示すように,前記上部及び下部キャップ20,30には前記連結部22,32が含まれるので,前記セラミックフィルタ10の端部に対応する溝は,前記セラミックフィルタ10の連結部22,32に連結できるよう構成される。前記連結部22,32の形状は,図2に示す形状に限定されるものではなく,また,前記連結部22,32は前記セラミックフィルタ10の端部をしっかりと固定する限り,さまざまであってもよい。前記上部キャップ20には前記セラミックフィルタ10の開口部12に対応する前記貫通部24が含まれるので,濾過物が前記セラミックフィルタ10に吸入されるよう構成される。
【0021】
前記上部及び下部キャップ20,30にはさまざまな公知の材料,好ましくはプラスチックや金属が含まれてもよく,例えば,ステンレス鋼にメッキを施し,又は溶接したものであってもよい。好ましくは,前記上部及び下部キャップ20,30には耐熱性や耐食性を確保するように金属(例えば,ステンレス鋼)が含まれ,その金属には前記上部及び下部キャップ20,30の表面にテフロンコーティング層を形成して耐薬品性を向上させるようにテフロンコーティングを施してもよい。
【0022】
より好ましくは,前記上部及び下部キャップ20,30は,正確なサイズを確保し,難なく製造を行えるようにアルミニウムダイカスト,鋳造又はプレスによって製造されるが,前記アルミニウムダイカストが最も好ましく,前記アルミニウムダイカストによって製造される前記上部及び下部キャップ20,30には,前記上部及び下部キャップ20,30の表面にテフロンコーティング層を形成するようにテフロンコーティングが施され,それによって耐薬品性を向上させている。
【0023】
図10及び図11は,さまざまなセラミックフィルタ10とキャップ20,30との組み合わせを例示する。
【0024】
前記緩衝器40は,前記セラミックフィルタ10と前記上部及び下部キャップ20,30間に挿入されて,前記セラミックフィルタ10と前記キャップ20,30を確実に連結し,前記セラミックフィルタ10の破損を防止する。前記緩衝器40は,図7に示すように,前記セラミックフィルタ10の両端に対応し,図6に示すように,前記緩衝器40は,前記上部及び下部キャップ20,30の連結部22,32に挿入される。
【0025】
前記緩衝器40にはさまざまな衝撃吸収材が含まれてもよく,好ましくは,前記緩衝器40には,耐熱性や耐食性を確保するようにシリコン,ゴム,不織布,セラミックパッド及びマイカパッドのうちの少なくとも1つが含まれる。
【0026】
前記緩衝器40が前記上部及び下部キャップ20,30相互間に挿入された後,前記連結機器50はそれらを垂直方向に固定するように前記上部及び下部キャップ20,30に連結される。
【0027】
前記連結機器50には,2つの構成要素を互いに連結するさまざまな公知のコネクタが含まれてもよく,好ましくは,前記連結機器50には,前記上部及び下部キャップ20,30を貫通するようにロープ状又は棒状(金属又はプラスチック材料)の形状を有するコネクタ52と,前記上部キャップ20から突出する前記コネクタ52の端部と連結される上部固定部54と,前記下部キャップ30から突出する前記コネクタ52の端部と連結される下部固定部56と,が含まれる。図2及び図8は,本発明の例示的実施形態に係る連結機器50を例示し,前記上部及び下部固定部54,56を固定装置60と称してもよい。
【0028】
前記固定部54,56をボルト,ナット,又はターンバックルなどの連結手段で連結して,前記上部及び下部キャップ20,30を固定してもよく,前記連結機器50に金属が含まれる場合,前記固定部54,56には,耐食性や耐薬品性を確保するため,その表面に施されるテフロンコーティング層がさらに含まれる。
【0029】
前記連結機器50を図2に示すように外側に設けてもよく,あるいは,その他の構成要素との干渉を最小限に抑えるために前記連結機器50の一部又は全体を前記セラミックフィルタ10相互間に設けてもよい。
【0030】
本発明に係るセラミックフィルタ集合体は主に高温で使用されることから,使用時に熱膨張が発生することもある。この場合,前記連結機器50には,前記熱膨張に起因する構成要素の変形を吸収するように,金属バネを含む弾性部材が前記上部キャップ20の上面と前記上部固定部54間,又は,前記下部キャップ30の下部と前記下部固定部56間にさらに含まれてもよい。図2は,前記下部キャップ30の下部と前記下部固定部56間に設けられた金属バネを一例として示す。前記弾性部材の一例は図9に示す通りである。
【0031】
前記弾性部材に金属が含まれる場合,その表面にはテフロンコーティング層を形成するようにテフロンコーティングが施され,それによって耐薬品性を向上させる。
【0032】
濾過効率を高めるため,本発明に係るセラミックフィルタ集合体の上部キャップ20には,その中に前記貫通部24を含み,前記上部キャップ20の上部に連結され,さらに,前記上部キャップ20に向かって縮小するテーパーを有するプラスチック材又は金属材を含むベンチュリ80がさらに含まれてもよい。図11の(f)は前記ベンチュリ80を含む前記上部キャップ20を例示すると同時に,図11の(g)は前記ベンチュリ80から分離された状態の前記上部キャップ20を例示する。前記ベンチュリ80に金属材料が含まれる場合,その表面にはテフロンコーティング層を形成するようにテフロンコーティングが施され,それによって耐薬品性などを向上させる。
【0033】
本発明に係るセラミックフィルタ集合体は,焼却炉,又はセメント,鉄鋼,ボイラーの濾材,溶鉱炉の塵埃回収装置,エンジン排気や自動車の排ガスの塵埃回収装置,又はVOC(揮発性有機化合物)の除去装置,IGCCシステム(石炭ガス化複合発電システム)などに適用することも可能である。
【0034】
本発明に係るセラミックフィルタ集合体の組立方法には,その上部が前記開口部12であり,その下部が閉じている管を有するセラミックフィルタ10を設ける工程と,前記セラミックフィルタ10の上部断面に対応する前記上部緩衝器40を前記セラミックフィルタ10の上部に連結する工程と,前記上部緩衝器40と前記セラミックフィルタ10の一部と前記セラミックフィルタ10の開口部12に対応する前記貫通部24とを収容する前記連結部22を有する前記上部キャップ20を,前記セラミックフィルタ10の上部に連結する工程と,前記セラミックフィルタ10の下部断面に対応する前記下部緩衝器40を前記セラミックフィルタ10の下部に連結する工程と,前記下部緩衝器40と前記セラミックフィルタの一部10とを収容し,かつ,前記上部及び下部キャップ20,30を垂直方向に連結する前記連結機器50を介して前記上部及び下部キャップ20,30を固定する前記連結部32を有する前記下部キャップを前記セラミックフィルタ10の下部に連結する工程と,が含まれる。その詳細な説明は上述の通りである。
【0035】
好ましくは,前記連結機器50には,前記上部及び下部キャップ20,30を貫通するようにロープ状又は棒状の形状を有する前記コネクタ52と,前記上部キャップ20から突出する前記コネクタ52の端部と連結される前記上部固定部54と,前記下部キャップ30から突出する前記コネクタ52の端部と連結される前記下部固定部56と,が含まれる。前記金属バネを含む前記弾性部材は,前記上部及び下部キャップ20,30を固定するように,前記上部キャップ20の上面と前記上部固定部54間,又は,前記下部キャップ30の下部と前記下部固定部56間に設けられる。
【0036】
上記のように,本発明は,製造コストを低減し,製造・整形に難がなく,しかも,フィルタサイズ制限内で大容量フィルタを製造するセラミックフィルタ集合体及びその組立方法を提供する。前記セラミックフィルタ集合体の上部及び下部は,さまざまに異なる工程によって製造されて前記集合体の製造時間を短縮し,さまざまなタイプのセラミックフィルタを製造できることから,特定空間内の濾過面積を最大化することも可能である。すなわち,本発明に係るセラミックフィルタ集合体により,既存フィルタの少なくとも5倍の濾過面積を得ることも可能であり,用途に応じて整形することも可能であるため,前記セラミックフィルタ集合体は,高温・高圧において損傷することもなく,性能が低下することもない。前記セラミックフィルタ集合体は,火花による火災の発生を防止するため,焼却炉,火葬場,ボイラー,セメント製造工程,石炭火力発電所,石炭ガス化複合発電(IGCC)などに適用することも可能である。
【0037】
前記セラミックフィルタが破損した場合でさえも破損部のみを交換することができ,それによってメンテナンスコストを削減できる。
【0038】
本発明の例示的実施形態のいくつかを示しかつ説明したが,特許請求の範囲及びそれらの均等の範囲を定義した本発明の原理及び趣旨から逸脱することなく,これらの例示的実施形態において種々の変更を行い得ることは当業者であれば理解されよう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開口し下部が閉じている管状形状を有するセラミックフィルタと,
前記セラミックフィルタの上部断面に対応する形状を有し,その上部断面と一体である上部緩衝器と,
前記上部緩衝器と前記セラミックフィルタの一部と前記セラミックフィルタの開口部に対応する貫通部とを収容する連結部を有する上部キャップと,
前記セラミックフィルタの下部断面に対応する形状を有し,その下部断面と一体である下部緩衝器と,
前記下部緩衝器と前記セラミックフィルタの一部とを収容する連結部を有する下部キャップと,
前記上部及び下部キャップを垂直方向に固定する連結機器とを含むことを特徴とするセラミックフィルタ集合体。
【請求項2】
前記上部及び下部キャップは、プラスチック又は金属からなり,前記緩衝器は、シリコン,ゴム,不織布,セラミックパッド及びマイカパッドのうちの少なくとも1つからなり,前記連結機器が,前記上部及び下部キャップを貫通するようにロープ状又は棒状の形状を有するコネクタと,前記上部キャップから突出する前記コネクタの端部に連結される上部固定部と,前記下部キャップから突出する前記コネクタの端部に連結される下部固定部とからなることを特徴とする請求項1記載のセラミックフィルタ集合体。
【請求項3】
前記上部及び下部キャップがアルミニウムダイカストによって製造されることを特徴とする請求項1記載のセラミックフィルタ集合体。
【請求項4】
前記連結機器が,前記上部キャップの上面と前記上部固定部との間,又は,前記下部キャップの下部と前記下部固定部との間に金属バネを有する弾性部材をさらに含むことを特徴とする請求項2記載のセラミックフィルタ集合体。
【請求項5】
前記上部キャップが,その中に貫通部を有し,前記上部キャップの上部に連結され,前記上部キャップに向かって縮小するテーパーを有し,プラスチック又は金属材料からなるベンチュリをさらに含むことを特徴とする請求項1記載のセラミックフィルタ集合体。
【請求項6】
前記上部キャップ,前記下部キャップ,前記連結機器及び前記弾性部材のうちの少なくとも1つが金属材料からなり,その表面に施されたテフロンコーティング層をさらに含むことを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のセラミックフィルタ集合体。
【請求項7】
上部が開口し下部が閉じている管状形状を有するセラミックフィルタを提供する工程と,
前記セラミックフィルタの上部断面に対応する形状を有し,その上部断面と一体である上部緩衝器を連結する工程と,
前記上部緩衝器と前記セラミックフィルタの一部と前記セラミックフィルタの開口部に対応する貫通部とを収容する連結部を有する上部キャップを前記セラミックフィルタの上部に連結する工程と,
前記セラミックフィルタの下部断面に対応する形状を有し,その下部断面と一体である下部緩衝器を連結する工程と,
前記下部緩衝器と前記セラミックフィルタの一部とを収容する連結部を有する下部キャップを前記セラミックフィルタの下部に連結する工程と,
前記上部及び下部キャップを垂直方向に連結する連結機器によって前記上部及び下部キャップを固定する工程とを含むことを特徴とするセラミックフィルタの組立方法。
【請求項8】
前記連結機器が,前記上部及び下部キャップを貫通するようにロープ状又は棒状の形状を有するコネクタと,前記上部キャップから突出する前記コネクタの端部に連結される上部固定部と,前記下部キャップから突出する前記コネクタの端部に連結される下部固定部と,から成り,前記上部及び下部キャップの固定工程が,金属バネを有する弾性部材を前記上部キャップの上面と前記上部固定部との間,又は,前記下部キャップの下部と前記下部固定部との間に連結する工程からなることを特徴とする請求項7記載の組立方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2010−514565(P2010−514565A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−544778(P2009−544778)
【出願日】平成19年10月18日(2007.10.18)
【国際出願番号】PCT/KR2007/005094
【国際公開番号】WO2008/082065
【国際公開日】平成20年7月10日(2008.7.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(509188089)ホソン インダストリアル ディベロップメント カンパニー リミテッド (1)
【出願人】(509188090)
【Fターム(参考)】