説明

セルユニットおよびガス分析装置

【課題】密閉構造を採用しつつ組み立て作業性を向上させることが可能なセルユニットおよびガス分析装置を提供する。
【解決手段】セル29は、嵌合凸部52と、試料ガスおよびオゾンが供給される反応槽53と、反応槽53での化学発光による光を透過する透過部材54と、端面部55と、を有する。また、セル29は、嵌合凸部52の周面に配設されたOリング71と、面56に取り付けられたパッキン73と、を有する。ホルダ35は、ケース36を介して光電子増倍管30を備えている。また、ホルダ35は、嵌合凹部62と、嵌合凹部62よりも小径に形成された開口部64と、を有する。また、ホルダ35は、開口部64の外径よりも大径のOリング72を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば大気中に含まれる試料ガスを分析するのに用いられるセルユニットおよびガス分析装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、一酸化窒素とオゾンとの化学発光を光電子増倍管等の検出器で検出して窒素酸化物の濃度を測定する化学発光式窒素酸化物計が用いられている。この化学発光式窒素酸化物計は、試料入口からフィルタおよびドライヤ等を介して試料ガスを測定セルに導入するとともに、周辺空気を吸着筒やドライヤで精製した後オゾン発生器に導入して発生したオゾンを測定セルに導入し、測定セルにおいてオゾンを試料ガス中の一酸化窒素と反応させて化学発光した光を検出器で検出するものである。なお、二酸化窒素はオゾンと反応しないことから、試料ガス中の二酸化窒素をコンバータによって一酸化窒素に変換して測定セルに導入する。
【0003】
このような化学発光式窒素酸化物計に関する技術については、従来から種々のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1は、新たな装置を付加することなく、かつ、窒素酸化物の測定運転中であってもコンバータの変換効率を測定することができる化学発光式窒素酸化物計におけるコンバータ変換効率の測定方法を開示している。より具体的には、二酸化窒素を一酸化窒素に変換するコンバータを経由する流路とコンバータを経由しない流路とを切り換えて試料ガスを測定セルに導入し、試料ガス中の一酸化窒素とオゾンとの反応で生じる化学発光により窒素酸化物濃度を測定する方法である。すなわち、コンバータ非経由流路からコンバータ経由流路へ試料ガスの導入を切替えた直後に発生するピーク状検出信号のピーク値と、ピーク経過後の平常状態の検出信号の平常値とを基礎として演算してコンバータ変換効率を測定する方法である。
【0004】
【特許文献1】特開平7−103900号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、分析装置の内部には、所定の温度でコントロールしている温度管理部分が設けられている場合がある。このような温度管理部分が複数あり、かつ、互いに異なる温度となるように管理されている場合には、装置内部に結露が発生し易い。このような結露を防ぐためには、例えば、温度管理部分が密閉構造となるようにして空気の流れを遮断することが考えられ、従来から種々の密閉構造についての提案がなされている。しかしながら、それら従来の密閉構造を採用すると組み立て作業に手間がかかることから、作業性を向上させることが困難であった。
【0006】
本発明は、密閉構造を採用しつつ組み立て作業性を向上させることが可能なセルユニットおよびガス分析装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明が適用されるセルユニットは、試料ガスを分析するガス分析装置に用いられるセルユニットであって、試料ガスをオゾンと反応させて化学発光させる反応槽と当該反応槽で生じる光を透過する透過部とを有するセルと、前記セルの前記透過部を透過した光が通過する開口部と当該開口部を通過した光の強度を測定する測定部とを有し、当該セルと嵌合して当該セルが装着されるホルダと、前記セルと前記ホルダの嵌合する部分同士の間をシールする第1のシール部と、前記ホルダの前記開口部と前記セルの前記透過部との間に位置し、当該開口部および当該透過部に接することによりシールする第2のシール部と、を含み、前記セルまたは前記ホルダは、当該セルを当該ホルダに装着する際に当該セルと当該ホルダと前記第1のシール部とにより画定される空間の空気を外部に逃がすための逃げ穴を有することを特徴とするものである。
【0008】
ここで、前記ホルダの外面と当該外面に向かい合う前記セルの面との間に位置し、前記第2のシール部が当該ホルダの前記開口部および当該セルの前記透過部に接するときに当該外面および当該面と接する第3のシール部をさらに含むことを特徴とすることができる。また、前記ホルダは前記逃げ穴を有し、前記逃げ穴は、前記ホルダの外面の、前記第3のシール部と接する領域内に位置することを特徴とすることができる。また、前記逃げ穴は、前記第2のシール部の近傍まで延びていることを特徴とすることができる。
【0009】
他の観点から捉えると、本発明が適用されるガス分析装置は、試料ガスを分析するガス分析装置であって、試料ガスをオゾンと反応させて化学発光させる反応槽と当該反応槽での反応により生じた光の強度を測定する測定部とを有するセルユニットと、前記セルユニットに試料ガスを供給する試料ガス供給手段と、前記セルユニットにオゾンを供給するオゾン供給手段と、前記セルユニットの前記反応槽内のガスを排出する排出手段と、前記セルユニットの前記反応槽を第1の温度に維持するように制御し、当該セルユニットの前記測定部を当該第1の温度とは異なる第2の温度に維持するように制御する制御手段と、前記セルユニットの前記測定部の測定結果に基づいて演算する演算手段と、前記演算手段による演算結果を外部に出力する出力手段と、を含み、前記セルユニットは、前記反応槽と当該反応槽で生じる光を透過する透過部とを有するセルと、前記セルの前記透過部を透過した光が通過する開口部と当該開口部を通過した光の強度を測定する前記測定部とを有し、当該セルと嵌合して当該セルが装着されるホルダと、前記セルと前記ホルダの嵌合する部分同士の間をシールする第1のシール部と、前記ホルダの前記開口部と前記セルの前記透過部との間に位置し、当該開口部および当該透過部に接することによりシールする第2のシール部と、を含み、前記セルまたは前記ホルダは、当該セルを当該ホルダに装着する際に当該セルと当該ホルダと前記第1のシール部とにより画定される空間の空気を外部に逃がすための逃げ穴を有することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、本発明を採用しない場合に比べて、密閉構造を採用しつつ組み立て作業性を向上させることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本実施の形態に係る窒素酸化物分析装置1の主要な構成を説明するブロック図である。
同図に示す窒素酸化物分析装置1は、ガス分析装置の一例であり、化学発光方式(ケミルミネッセンス法)を採用した大気中の窒素酸化物(NOx)を連続的に測定するものである。
なお、ここにいう化学発光方式とは、一酸化窒素(NO)がオゾン(O3)と反応して二酸化窒素(NO2)を生成する過程で生じる化学発光に基づいて窒素酸化物の測定を行う方式をいい、その発光強度がNO濃度と比例関係にあることを利用したものである。化学発光方式を採用する分析装置は、窒素酸化物(NOx)の広い濃度範囲にわたって直線性を示すものである。
【0012】
同図に示すように、窒素酸化物分析装置1は、試料ガスについての分析を行う分析部11と、各部の制御を行う制御部12と、分析部11の分析結果に基づいて所定の演算を行う演算部13と、を備えている。また、窒素酸化物分析装置1は、演算部13の演算結果として例えば一酸化窒素の濃度を表示する表示部14と、ユーザが指示操作する操作部15と、各部に電源を供給する電源部16と、を備えている。
【0013】
図2は、分析部11の構成を説明する概略構成図である。
分析部11は、同図に示すように、試料ガスを導入する試料入口21aと、試料入口21aから導入された試料ガスからダストを除去するためのフィルタ22と、フィルタ22を通った試料ガスと校正ガス導入口21bから導入された校正ガスとを切り替えるバルブ23と、を備えている。また、分析部11は、バルブ23の下流側に位置し、試料ガスおよび校正ガスの流量を検出する流量センサ24と、流量センサ24の下流側に位置し、試料ガスおよび校正ガスを除湿するドライヤ25と、を備えている。
【0014】
また、分析部11は、ドライヤ25の下流側に位置し、一酸化窒素(NO)がオゾン(O3)と反応する反応槽53(図4参照)を有するセル29を備えている。さらに説明すると、ドライヤ25とセル29との間には、2つの配管系が配設されている。すなわち、2つの配管系のうち一方はNO側(コンバータ非経由流路)であり、他方は、二酸化窒素(NO2)を一酸化窒素(NO)に還元するコンバータ26を経由するNOx側(コンバータ経由流路)である。
そして、分析部11は、このような2つの配管系を選択的に切り替えるためのバルブ27と、バルブ27とセル29との間に位置して流量を調整するためのキャピラリ28と、を備えている。このバルブ27は、図示しない制御部により作動が制御される。なお、制御部は、例えば10秒間に1回の割合でバルブ27を交互に切り替える制御例が考えられる。そのような制御例を行うことにより、NO、NO2、NOxを交互に測定することが可能である。
【0015】
また、分析部11は、セル29での化学発光の強度(発光強度)を測定するための測定部の一例としての光電子増倍管(フォトマル。Photomultiplier)30を備えている。この光電子増倍管30は、セル29に隣接して配設されている。付言すると、セル29、光電子増倍管30および後述するホルダ35によりセルユニット4が構成される。
この光電子増倍管30の検出結果は、演算部13(図1参照)に出力される。なお、演算部13では、発光強度を用いて予め定められた演算を行うことで、例えばNO濃度を求める。
【0016】
また、分析部11は、ドライヤ25から分岐した流路の空気を導入してオゾン(O3)を発生させるオゾン発生器31を備えている。オゾン発生器31はセル29に接続されている。オゾン発生器31で発生したオゾン(O3)は、セル29に供給される。なお、オゾン発生器31を時々オフにすることで、セル29での化学発光を検出する検出器のドリフトを補正し、安定化を図ることが可能になる。
なお、セル29からのガスは、オゾン分解器(触媒タンク)32を通って精製処理された後に、ポンプ33によってガス排出口34から排出される。
【0017】
このように、分析部11は、セル29に試料ガスを供給する供給路R1と、セル29にオゾンを供給する供給路R2と、セル29から試料ガスおよびオゾンを排出する排出路R3と、を備えている。
【0018】
ここで、窒素酸化物分析装置1は、安定した測定を確保するために、セル29の反応槽や光電子増倍管30を精密に温度管理する構成を採用している。
さらに説明すると、分析部11のセル29と光電子増倍管30の各々は、温度調整機能を有し、安定した分析を確保するために、所定の温度に維持されるように制御部12(図1参照)により制御される。具体例で説明すると、セル29は、第1の温度の一例としての摂氏50度に維持されるように制御され、また、光電子増倍管30は、第2の温度の一例としての摂氏5度に維持されるように制御される。
【0019】
互いに隣接するセル29と光電子増倍管30がこのような温度差に維持されることから、周囲に空気の流れがあると結露が発生しやすくなる。そして、結露が発生すると、フォトマルケース内の光電子増倍管30が水浸しになる可能性があり、そのままの状態で放置されると、光電子増倍管30の感度が低下し、壊れてしまうおそれがある。本実施の形態では、後述するように、このような結露を防止する構造を採用している。この構造を採用しても、組立作業性を低下させるものではなく、従来の場合よりも組み立て作業性を向上させることが可能である。
【0020】
図3は、セルユニット4を説明する斜視図である。
同図に示すように、セルユニット4は、セル29と、光電子増倍管30を備えているホルダ35と、を含んで構成されている。セル29は、セル本体51と、セル本体51と一体に形成された凸形状の嵌合凸部52と、を有する。また、ホルダ35は、ホルダ本体61と、ホルダ本体61に形成され、嵌合凸部52と嵌合可能に構成された穴形状の嵌合凹部62と、ホルダ本体61に形成された逃げ穴の一例としての空気抜き穴63を有する。なお、セル29およびホルダ35の各々には、セル29をホルダ35に装着するための4つの取り付け穴が形成されている。
【0021】
図4は、セルユニット4を構成するセル29およびホルダ35の構成を説明する縦断面図である。
同図に示すように、セルユニット4の一部を構成するセル29には、供給路R1による試料ガスおよび供給路R2によるオゾンが供給される反応槽53が形成されている。すなわち、セル29の嵌合凸部52側に比較的大きな窪み形状部を形成し、光を透過する透過部材54を用いてその窪み形状部を密閉することにより、反応槽53を形成している。したがって、反応槽53での化学発光による光は、透過部材54を透過する。
セル29は、セル本体51とは反対側の嵌合凸部52の端部に、端面部55を有する。また、セル29は、セル29がホルダ35に装着されるとホルダ35の端面部65に向かい合う面56を有する。
さらに説明すると、セル29は、嵌合凸部52の周面に配設されたOリング71を有し、これが第1のシール部となる。また、セル29は、セル本体51の面56に取り付けられたパッキン73を有し、これが第3のシール部となる。
【0022】
セルユニット4の一部を構成するホルダ35には、光電子増倍管30がケース(フォトマルケース)36を介して取り付けられている。この光電子増倍管30は、図示しないペルチェ素子により冷却される。
ホルダ35は、嵌合凹部62の奥側に、嵌合凹部62よりも小径に形成された開口部64を有する。そして、開口部64にケース36が隣接するように配置されている。すなわち、嵌合凹部62は、開口部64を介してケース36内の光電子増倍管30に近接している。
ホルダ35は、開口部64の周縁に配設され、開口部64の外径よりも大径のOリング72を有し、これが第2のシール部となる。また、ホルダ35の空気抜き穴63は、奥側の端部63aが開口部64ないしOリング72の近傍に位置するように形成されている。
ホルダ35は、セル29に対向するように形成されている端面部(ホルダの外面)65を有する。この端面部65は、セル29のパッキン73の大きさに対応している。さらに説明すると、パッキン73の大きさに対応する端面部65の領域66(図3の一点鎖線で示す領域)内に、空気抜き穴63が配置されている。
【0023】
次に、セル29をホルダ35に装着する場合の組み立て作業について説明する。
セル29の嵌合凸部52を端面部55側からホルダ35の嵌合凹部62に挿入していくと、嵌合凸部52と嵌合凹部62との間に位置するOリング71により、嵌合凹部62の空気は、嵌合凸部52と嵌合凹部62との間の空間からホルダ35の外部に逃げることができない。しかしながら、嵌合凹部62の空気は、ホルダ35の空気抜き穴63を通じてホルダ35の外部に逃げることができる。このため、セル29をホルダ35に挿入する作業を円滑に行うことができる。
【0024】
そして、セル29をホルダ35に挿入し終わると、セル29の端面部55がホルダ35のOリング72に接触するとともに、セル29のパッキン73がホルダ35の端面部65に接触する。
【0025】
ここで、空気抜き穴63の端部63aが開口部64ないしOリング72の近傍に位置するので、セル29の端面部55がホルダ35のOリング72に接触するまでも、嵌合凹部62内の空気が空気抜き穴63から排出される。
また、セル29のパッキン73がホルダ35の端面部65の領域66(図3参照)に接触すると、パッキン73が空気抜き穴63を覆う。そのため、空気抜き穴63を覆う作業を別に行う必要がなくなり、作業性が向上する。
【0026】
セル29をホルダ35に挿入し終えた後にはねじ締めすることで、セル29がホルダ35に固定される。なお、ねじ締めする際には、セル29の嵌合凸部52がさらにホルダ35の嵌合凹部62内を進むことになり、その際には、ホルダ35のOリング72およびセル29のパッキン73は変形して対応する。
【0027】
次に、本実施の形態に係るセルユニット4を用いて行った評価試験の結果について説明する。セル部に冷却ファンを取り付けて高温高湿器に入れた後に、高温高湿器を45℃85%RHに設定し連続測定を行った。測定時間は24時間連続を2回、および、1週間連続を1回である。連続測定終了後に、ケース36の内部および透過部材54の周辺の状況(水滴の有無)の確認を行った。
1回目は、測定時間が24時間であり、ケース36の内部および透過部材54の周辺のいずれにも水滴がなかった。また、2回目は、測定時間が24時間であり、この場合も同様に、いずれも水滴がなかった。また、3回目は、測定時間が1週間であり、この場合も同様に、いずれも水滴がなかった。
このような評価試験の結果により考察すると、1週間での連続試験にもケース36の内部および透過部材54の周辺に水滴が付着することがなかったため、本実施の形態に係るセルユニット4の構造を採用すれば、水滴の問題はないと考えられる。また、温度特性においても、試験終了時にケース36内の温度は5.4℃であり、冷却効率について従来のものよりも向上していることが確認された。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本実施の形態に係る窒素酸化物分析装置の主要な構成を説明するブロック図である。
【図2】分析部の構成を説明する概略構成図である。
【図3】セルユニットを説明する斜視図である。
【図4】セルユニットを構成するセルおよびホルダの構成を説明する縦断面図である。
【符号の説明】
【0029】
1…窒素酸化物分析装置、11…分析部、12…制御部、13…演算部、14…表示部、15…操作部、29…セル、30…光電子増倍管、35…ホルダ、4…セルユニット、52…嵌合凸部、53…反応槽、54…透過部材、55…端面部、56…面、62…嵌合凹部、63…空気抜き穴、63a…端部、64…開口部、65…端面部、66…領域、71…Oリング、72…Oリング、73…パッキン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料ガスを分析するガス分析装置に用いられるセルユニットであって、
試料ガスをオゾンと反応させて化学発光させる反応槽と当該反応槽で生じる光を透過する透過部とを有するセルと、
前記セルの前記透過部を透過した光が通過する開口部と当該開口部を通過した光の強度を測定する測定部とを有し、当該セルと嵌合して当該セルが装着されるホルダと、
前記セルと前記ホルダの嵌合する部分同士の間をシールする第1のシール部と、
前記ホルダの前記開口部と前記セルの前記透過部との間に位置し、当該開口部および当該透過部に接することによりシールする第2のシール部と、
を含み、
前記セルまたは前記ホルダは、当該セルを当該ホルダに装着する際に当該セルと当該ホルダと前記第1のシール部とにより画定される空間の空気を外部に逃がすための逃げ穴を有することを特徴とするセルユニット。
【請求項2】
前記ホルダの外面と当該外面に向かい合う前記セルの面との間に位置し、前記第2のシール部が当該ホルダの前記開口部および当該セルの前記透過部に接するときに当該外面および当該面と接する第3のシール部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のセルユニット。
【請求項3】
前記ホルダは前記逃げ穴を有し、
前記逃げ穴は、前記ホルダの外面の、前記第3のシール部と接する領域内に位置することを特徴とする請求項2に記載のセルユニット。
【請求項4】
前記逃げ穴は、前記第2のシール部の近傍まで延びていることを特徴とする請求項2または3に記載のセルユニット。
【請求項5】
試料ガスを分析するガス分析装置であって、
試料ガスをオゾンと反応させて化学発光させる反応槽と当該反応槽での反応により生じた光の強度を測定する測定部とを有するセルユニットと、
前記セルユニットに試料ガスを供給する試料ガス供給手段と、
前記セルユニットにオゾンを供給するオゾン供給手段と、
前記セルユニットの前記反応槽内のガスを排出する排出手段と、
前記セルユニットの前記反応槽を第1の温度に維持するように制御し、当該セルユニットの前記測定部を当該第1の温度とは異なる第2の温度に維持するように制御する制御手段と、
前記セルユニットの前記測定部の測定結果に基づいて演算する演算手段と、
前記演算手段による演算結果を外部に出力する出力手段と、
を含み、
前記セルユニットは、
前記反応槽と当該反応槽で生じる光を透過する透過部とを有するセルと、
前記セルの前記透過部を透過した光が通過する開口部と当該開口部を通過した光の強度を測定する前記測定部とを有し、当該セルと嵌合して当該セルが装着されるホルダと、
前記セルと前記ホルダの嵌合する部分同士の間をシールする第1のシール部と、
前記ホルダの前記開口部と前記セルの前記透過部との間に位置し、当該開口部および当該透過部に接することによりシールする第2のシール部と、
を含み、
前記セルまたは前記ホルダは、当該セルを当該ホルダに装着する際に当該セルと当該ホルダと前記第1のシール部とにより画定される空間の空気を外部に逃がすための逃げ穴を有することを特徴とするガス分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−78359(P2010−78359A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−244377(P2008−244377)
【出願日】平成20年9月24日(2008.9.24)
【出願人】(000219451)東亜ディーケーケー株式会社 (204)
【Fターム(参考)】