説明

セル均等化制御システム

【課題】組電池を構成する電池セルまたは電池ブロックの残存容量を均等化するセル均等化制御システムに関し、アクティブ均等化制御方式における過電流を防止する。
【解決手段】組電池を構成する各電池セル101に並列に、インダクタ102とパルス列信号によりオンオフ制御されるスイッチ素子103とからなるバランス回路が接続される。電圧計104は、各スイッチ素子103のオン抵抗に関連する物理量を測定することによりバランス回路に流れるバランス電流を測定する。制御部105は、上記バランス電流が所定の閾値を超えた場合に、パルス列信号を停止またはそのパルスのデューティー比を制御して、スイッチ素子103に流れるバランス電流を制限する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組電池を構成する電池セルまたは電池ブロックの残存容量を均等化するセル均等化制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆるハイブリッドカー、プラグインハイブリッドカー、あるいはハイブリッドビークル、ハイブリッドエレクトリックビークルなどと呼ばれる、エンジンに加えてモータ(電動機)を動力源として備えた車両または輸送機械(以下、「車両等」と称する)が実用化されている。さらには、エンジンを備えずモータのみで車両を駆動する電気自動車も実用化されつつある。それらのモータを駆動する電源として、小型、大容量の特徴を有するリチウムイオン電池などが多く使用されるようになってきている。そして、このような用途においては、複数の電池や電池パック(以下、個々の電池や電池パックを「セル」、それらが複数接続された一部を「ブロック」などと呼ぶ)が相互に接続された組電池として供給される場合が多い。
【0003】
この場合、リチウムイオン電池などは温度による特性の変化が大きく、電池が使用される環境の温度によって電池の残存容量や充電効率も大きく変化する。自動車のような使用環境ではなおさらである。この結果、組電池を構成する電池セル等において、各セル等の残存容量および出力電圧にばらつきが生じる。各セル等が発生する電圧にばらつきが発生すると、1つのセルの電圧が駆動可能な閾値を下回ったような場合に、全体の電源供給を止めたり抑制したりする必要が生じ、電力効率が低下してしまう。このため、各セルの電圧または容量の均等化を行う制御が必要となる。
【0004】
セル均等化制御の従来技術として、従来技術として、過充電(過放電)になった電池を電池と並列に接続した抵抗にバイパスさせ放電させることで各電池の電圧をそろえる、いわゆるパッシブ均等化制御方式が知られている。さらに、セル均等化制御の効率を向上させるために、いわゆるアクティブ均等化制御方式が知られている。
【0005】
図9は、アクティブ均等化制御方式による従来技術の構成例を示した図である。この図は、組電池が例えば#1および#2の2つの電池セル901で構成されている例である。#1および#2の各電池に並列にSW1およびSW2の半導体スイッチ素子903(以下単に「スイッチSW1またはスイッチSW2」などと称する)が接続され、#1および#2の2つの電池セル901の接続点とスイッチSW1およびSW2の接続点の間にインダクタ(コイル)902が接続される。
【0006】
図9において仮に、#1の電池セル901の電圧が#2の電池セル901の電圧よりも高い状態で、両者のセルバランスをとる場合を考える。この場合まず、パルス列である第1のスイッチ制御信号によりSW1をオンさせることにより、#1の電池セル901の電荷をインダクタ902に蓄電させる。そして、同じくパルス列で第1のスイッチ制御信号よりも1パルスの立ち上がり分だけ位相が遅れた第2のスイッチ制御信号によりSW2をオンさせることにより、インダクタ902に蓄電された電荷を#2の電池セル901に移動させる。#1および#2の電池セル901のそれぞれの電圧を測定しながらこの動作を繰り返すことにより、#1および#2の電池セル901のセルバランスをとることができる。
【0007】
しかし、従来のアクティブ均等化制御方式では、均等化制御での電力の回生動作において、SW1とSW2の切替タイミングや回生電力の変化等によって、電池や素子に流れる電流が大きくなると、それらが破壊される可能性があるといった問題点を有していた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、アクティブ均等化制御方式における過電流を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、組電池を構成する各電池セルに並列に、インダクタとパルス列信号によりオンオフ制御されるスイッチ素子とからなるバランス回路を接続することにより、各電池セルの電圧を均等化するセル均等化制御システムにおいて、各スイッチ素子のオン抵抗に関連する物理量を測定することによりバランス回路に流れるバランス電流を測定するバランス電流測定部と、バランス電流測定回路が測定するバランス電流が所定の閾値を超えた場合に、パルス列信号を停止してスイッチ素子をオフするパルス列信号制御部とを備える。
【0010】
あるいは、パルス列信号制御部は、バランス電流測定回路が測定するバランス電流が所定の閾値を超えた場合に、パルス列信号におけるパルスのデューティー比を制御してスイッチ素子に流れるバランス電流を制御するように構成される。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、実装が容易で、過電流を防止できるセル均等化制御システムを実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態の構成図である。
【図2】実施形態の通常動作の説明図である。
【図3】第1の実施形態のタイミングチャートである。
【図4】第1の実施形態のフローチャートである。
【図5】第2の実施形態のタイミングチャートである。
【図6】第1の実施形態のフローチャートである。
【図7】実施形態が適用されるシステムの構成例を示した図(その1)である。
【図8】実施形態が適用されるシステムの構成例を示した図(その2)である。
【図9】従来技術の構成例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態の構成図である。本実施形態は、車両に搭載される組電池の電池セルまたは電池ブロックの残存容量を均等化するセル均等化制御システムとして実施される。
【0014】
この図は、組電池が例えばE1およびE2の2つの電池セル101で構成されている例である。E1およびE2の各電池に並列にSW1およびSW2の半導体スイッチ素子103(以下単に「スイッチSW1またはスイッチSW2」などと称する)が接続され、#1および#2の2つの電池セル101の接続点とスイッチSW1およびSW2の接続点の間にインダクタLを有するインダクタ(コイル)102が接続される。また、制御部105は、例えばCPU(中央演算処理装置)とメモリおよびインタフェース回路を搭載するマイクロコンピュータである。この制御部105は、SW1およびSW2のスイッチングをパルス列信号によって制御すると共に、#1および#2の電圧計104を介して、SW1およびSW2のオン抵抗電圧を測定する。
【0015】
図1において仮に、E2の電池セル101の電圧がE1の電池セル101の電圧よりも高い状態で、両者のセルバランスをとる場合を考える。この場合まず、制御部105は、第1のパルス列信号によりSW1をオンすることにより、E2の電池セル101の電荷をインダクタ102に蓄電させる。そして、同じくパルス列信号で第1のパルス列信号よりも1パルスの立ち上がり分だけ位相が遅れた第2のパルス列信号によりSW2をオンすることにより、インダクタ102に蓄電されたエネルギーをE1の電池セル101に移動させる。この動作を繰り返すことにより、E1およびE2の電池セル101のセルバランスをとることができる。
【0016】
また、本実施形態では、#1および#2の電圧計104と共にバランス電流測定部として機能する制御部105が、SW1およびSW2の各スイッチ素子のオン抵抗に関連する物理量である電圧を測定することにより、SW1、SW2、インダクタ102で構成されるバランス回路に流れるバランス電流を間接的に測定する。そして、さらにパルス列信号制御部として機能する制御部105が、その測定されたバランス電流が所定の閾値を超えた場合に、SW1およびSW2にそれぞれ供給する第1および第2のパルス列信号を停止して、SW1およびSW2をオフする。あるいは、制御部105は、上記バランス電流が所定の閾値を超えた場合に、SW1およびSW2にそれぞれ供給する第1および第2のパルス列信号におけるパルスのデューティー比を制御してSW1およびSW2に流れるバランス電流を制御する。
【0017】
このように本実施形態では、SW1およびSW2のオン抵抗に関連する物理量を測定しその測定結果に基づいてSW1およびSW2を制御することにより、バランス回路に流れる過電流を防止することが可能となる。
【0018】
以下に図1の構成を有する実施形態の詳細な動作について説明する。
図2は、本実施形態の通常のセル均等化制御の動作説明図である。
電池セルE1およびE2、スイッチ素子SW1およびSW2、インダクタLからなるバランス回路200の部分は、第1の実施形態の構成と同じである。
【0019】
本実施形態では、図1の制御部105が、SW1およびSW2に対して、図2の(a)および(b)に示されるタイミング関係で、第1のパルス列信号201(#1)および第2のパルス列信号201(#2)を供給する。それぞれ信号周期PTおよびパルス周波数Freq=1/PT、ならびにパルスのデューティー比は、2つのパルス列信号で同一であるが、図2(a)および(b)に示されるように、位相が異なる。第1のパルス列信号201(#1)の1つのパルスが立ち下がるタイミングで、第2のパルス列信号201(#2)の1つのパルスが立ち上がる。
【0020】
この結果、電池セルE2のプラス極からSW1を介してインダクタLの方向に流れる回生放電電流は、図2(c)に示されるように、図2(a)のタイミングで立ち上がる第1のパルス列信号201(#1)のパルスに同期して、急速に増加する。
【0021】
一方、SW2を介してインダクタLから電池セルE1のプラス極の方向に流れる充電電流は、図2(d)に示されるように、図2(b)のタイミングで立ち上がる第2のパルス列信号201(#2)のパルスに同期して、急速に減少する。
【0022】
これらの回生放電電流と回生充電電流に基づいて、電池セルE2からE1に回生充電を行うことができ、セル均等化制御が実現される。
次に、回生放電電流または回生充電電流が過電流となったときの制御動作の第1の実施形態について説明する。
【0023】
図3は、第1の実施形態のタイミングチャートである。
図1の制御部105は、#1および#2の電圧計104により、SW1およびSW2のオン抵抗電圧を測定している。ここで、例えばSW1について、図2の第1のパルス列信号201(#1)に基づいてオンとなって、SW1を流れるバランス電流が図3(a)に示されるように立ち上がると、#1の電圧計104が測定する電圧もバランス電流に比例して図3(b)に示されるように立ち上がる。そこで、制御部105は、通常は図3(c)および(d)(図2の(a)および(b)に対応)のように動作する第1および第2のパルス列信号201(図2参照)において、図3(e)および(f)に示されるように、#1の電圧計104の測定電圧値が図3(b)の破線で示される所定の電圧閾値を超えた時点301以降、パルスの出力を停止する。このようにして第1の実施形態では、SW1を流れるバランス電流が、図3(a)の破線で示される電流閾値を超えることがないように制御がなされ、過電流が防止される。
【0024】
SW2については、SW1に同期するため、SW1に対する上述の制御のみでもよいが、SW2についても同様な制御が実施されてもよい。
図4は、上述の制御動作の第1の実施形態を実現するフローチャートである。このフローチャートで示される制御動作は、図1の制御部105において、内部の特には図示しないCPUが、内部の特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行する動作として実現される。なお、このフローチャートの制御動作は、組電池を構成する複数ある電池セルのうち別の制御処理によってセル均等化制御を行うと決定された電池セルに対応するバランス回路に対して実施される。
【0025】
まず、制御部105は、例えばSW1のオン抵抗電圧であるSW1の両端の電位差を、#1の電圧計104を使って測定する(ステップS401)。なお、SW2についても#2の電圧計104を使って同様の測定がなされてもよい。
【0026】
次に、制御部105は、ステップS401で測定した電位差が図3(b)に示される所定の電圧閾値以上であるか否かを判定する(ステップS402)。
測定した電位差が電圧閾値以上となっておらずステップS402の判定がNOならば、制御部105は、SW1およびSW2への第1および第2のパルス列信号201の各パルス出力を継続する(ステップS403)。その後、ステップS401のSW1の新たな電位差の測定動作に戻る。これにより、SW1およびSW2では、スイッチングによる回生動作が継続される。
【0027】
ステップS401で測定した電位差が電圧閾値以上となってステップS402の判定がYESになると、制御部105は、SW1およびSW2にそれぞれ出力していた第1および第2のパルス列信号201のパルス出力を停止する(ステップS402)。その後、ステップS401のSW1の新たな電位差の測定動作に戻る。この第1の実施形態の制御処理により、SW1およびSW2では、スイッチング動作が停止され、過電流が防止される。
【0028】
ステップS402での判定処理により、測定した電位差が再び電圧閾値未満となってステップS402の判定がNOになると、制御部105は、SW1およびSW2への第1および第2のパルス列信号201の各パルス出力を再開する(ステップS403)。これにより、SW1およびSW2では、スイッチングによる回生動作が再開される。
【0029】
続いて、回生放電電流または回生充電電流が過電流となったときの制御動作の第2の実施形態について説明する。
図5は、第2の実施形態のタイミングチャートである。このタイミングチャートの見方は、基本的には図3の第2の実施形態の場合と同様である。
【0030】
第2の実施形態では、制御部105は、通常は図5(c)および(d)のように動作する第1および第2のパルス列信号201に対して、#1の電圧計104の測定電圧値が図5(b)の破線で示される所定の電圧閾値を超えた時点301以降、次の制御を行う。前述した第1の実施形態では、図3(e)および(f)に示されるように、時点301以降、第1および第2のパルス列信号201のパルスの出力を停止した。これに対して、第2の実施形態では、図5(e)および(f)に示されるように、時点301以降、その時点で第1のパルス列信号201(#1)のパルスを打ち切った場合のパルス幅になるように、第1および第2のパルス列信号201のデューティー比を制御し出力する。すなわち、制御部105は、時点301以降、パルス幅を制御するPWM(パルス幅変調)制御を実施する。このようにして、第2の実施形態では、SW1を流れるバランス電流が、図3(a)の破線で示される電流閾値を超えることがないように制御がなされて過電流が防止されると共に、回生動作を継続することができる。
【0031】
SW2については、SW1に同期するため、SW1に対する上述の制御のみでもよいが、SW2についても同様な制御が実施されてもよい。
図6は、上述の制御動作の第2の実施形態を実現するフローチャートである。このフローチャートで示される制御動作は、図4のフローチャートの場合と同様に、図1の制御部105において、内部のCPUが、内部のメモリに記憶された制御プログラムを実行する動作として実現される。なお、この制御動作は、図4の場合と同様に、セル均等化制御を行うと決定された電池セルに対応するバランス回路に対して実施される。図6のフローチャートにおいて、図4の場合と同じ処理を行うステップには、同じステップ番号が付してある。
【0032】
まず、制御部105は、例えばSW1のオン抵抗電圧であるSW1の両端の電位差を、#1の電圧計104を使って測定する(ステップS401)。この処理は、図4の場合と同様である。なお、SW2についても#2の電圧計104を使って同様の測定がなされてもよい。
【0033】
次に、制御部105は、ステップS401で測定した電位差が図5(b)に示される所定の電圧閾値以上であるか否かを判定する(ステップS402)。この処理も、図4の場合と同様である。
【0034】
測定した電位差が電圧閾値以上となっておらずステップS402の判定がNOならば、制御部105は、SW1およびSW2への第1および第2のパルス列信号201の各パルス出力を継続する(ステップS601)。その後、ステップS401のSW1の新たな電位差の測定動作に戻る。これにより、SW1およびSW2では、スイッチングによる回生動作が継続される。
【0035】
ステップS401で測定した電位差が電圧閾値以上となってステップS402の判定がYESになると、制御部105は、その時点(図5の時点301)で第1のパルス列信号201(#1)のパルスを打ち切った場合のパルス幅になるように、第1および第2のパルス列信号201のデューティー比を制御し出力する(ステップS602)。その後、ステップS401のSW1の新たな電位差の測定動作に戻る。この第2の実施形態の制御処理により、SW1を流れるバランス電流が、図5(a)の破線で示される電流閾値を超えることがないように制御がなされて過電流が防止されると共に、回生動作が継続される。
【0036】
ステップS402での判定処理により、測定した電位差が再び電圧閾値未満となってステップS402の判定がNOになると、制御部105は、SW1およびSW2への第1および第2のパルス列信号201の各デューティー比を初期状態に戻す(ステップS403)。これにより、SW1およびSW2では、初期状態の回生動作が回復される。
【0037】
図7および図8は、図1の基本構成を有する実施形態が適用されるシステムの構成例を示した図である。
図7(a)に示されるように、電池部分は組電池701および電池監視部702を含む電池パック700として構成される。電池監視部702には、電池制御部703と、車両の走行系を制御する走行制御部704が相互に通信可能なように接続される。電池制御部703は、図1の本実施形態の制御部105に対応する。
【0038】
図7(a)の電池は、図7(b)に示される構成を有する。組電池701は、複数の電池ブロック705を備える。各電池ブロック705は、複数の電池セル706が直列に接続された構成を有する。この電池セル706が、図1の電池セル101に対応する。
【0039】
図7(b)の電池ブロック705は、図8(a)に示されるように、電池セル706に対してセル均等化制御を行うバランス回路801と、バランス回路801内のスイッチ素子の接続関係を制御するスイッチ制御部802と、各電池セル706の両端の電圧値を、マルチプレクサ804およびA/D(アナログ/デジタル)変換器805を介してデジタル値として検出する電圧測定部803とを備える。
【0040】
バランス回路801は、図8(b)に示されるように、図1と同様のスイッチ素子とインダクタとからなるバランス回路が、各電池セル706に対応して接続された構成を有する。スイッチ制御部802は、図8の電圧測定部803からの各電池セル706ごとの電圧測定結果に基づいて図7の電池制御部703がセル均等化制御が必要と判定した電池セル706のペアに対応するバランス回路部分を動作させる。すなわち、スイッチ制御部802は、必要なバランス回路部分に対して、その内部のスイッチ素子に対して順次パルス列信号を出力することにより、セル均等化処理を実施させる。
【0041】
このとき、本実施形態が適用される場合には、バランス回路801内の各スイッチ素子に対応して、オン抵抗電圧を測定する図1の電圧計104と同様の電圧測定手段が設置される。そして、この電圧測定手段の出力を判定することにより、図7の電池制御部703が、前述した第1または第2の実施形態の制御動作を実行する。この結果、スイッチ制御部802を介してバランス回路801内の各スイッチ素子に供給されるパルス列信号の継続/停止またはデューティー比の制御が行われる。
【0042】
以上のようして本実施形態が適用されるシステムにおいて、セル均等化処理に伴う過電流を防止することが可能となる。
【符号の説明】
【0043】
101、901 電池
102、902 インダクタ(コイル)
103、903 スイッチ素子、
104 電圧計
105 制御部
200 バランス回路
201(#1) 第1のパルス列信号
202(#2) 第2のパルス列信号
700 電池パック
701 組電池
702 電池監視部
703 電池制御部
704 走行制御部
705 電池ブロック
706 電池セル
801 バランス回路
802 スイッチ制御部
803 電圧測定部
804 マルチプレクサ
805 A/D変換器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
組電池を構成する各電池セルに並列に、インダクタとパルス列信号によりオンオフ制御されるスイッチ素子とからなるバランス回路を接続することにより、前記各電池セルの電圧を均等化するセル均等化制御システムにおいて、
前記各スイッチ素子のオン抵抗に関連する物理量を測定することにより前記バランス回路に流れるバランス電流を測定するバランス電流測定部と、
前記バランス電流測定回路が測定する前記バランス電流が所定の閾値を超えた場合に、前記パルス列信号を停止して前記スイッチ素子をオフするパルス列信号制御部と、
を備えることを特徴とするセル均等化制御システム。
【請求項2】
組電池を構成する各電池セルに並列に、インダクタとパルス列信号によりオンオフ制御されるスイッチ素子とからなるバランス回路を接続することにより、前記各電池セルの電圧を均等化するセル均等化制御システムにおいて、
前記各スイッチ素子のオン抵抗に関連する物理量を測定することにより前記バランス回路に流れるバランス電流を測定するバランス電流測定部と、
前記バランス電流測定回路が測定する前記バランス電流が所定の閾値を超えた場合に、前記パルス列信号におけるパルスのデューティー比を制御して前記スイッチ素子に流れるバランス電流を制御するパルス列信号制御部と、
を備えることを特徴とするセル均等化制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−99160(P2013−99160A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−241177(P2011−241177)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【出願人】(000003218)株式会社豊田自動織機 (4,162)
【Fターム(参考)】