説明

ソーラーモジュールアレイおよびダイオードケーブル

本発明は、光電エネルギー発生のためのソーラーモジュールと、ソーラーモジュールを電気負荷に接続するためにソーラーモジュールに接続される接続ハウジングと、
ソーラーモジュールに逆並列に接続されるフリーホイーリングダイオードとを有するソーラーモジュールアレイに関するものであり、フリーホイーリングダイオードは、接続ハウジングおよびソーラーモジュールに接続されるダイオードケーブルに収容される。本発明は、さらに、光電エネルギー発生のためのソーラーモジュールと、ソーラーモジュールを電気負荷に接続するためにソーラーモジュールに接続される第1の接続ハウジングと、ソーラーモジュールを電気負荷に接続するためにソーラーモジュールに接続される第2の接続ハウジングと、ソーラーモジュールに逆並列に接続されるフリーホイーリングダイオードとを有するソーラーモジュールアレイに関し、フリーホイーリングダイオードは、互いに2つの接続ハウジングを電気的に接続する2つのダイオードケーブルのうちの1つに収容される。本発明は、さらにこの種のダイオードケーブルに及ぶものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、独立請求項の主節によるソーラーモジュールアレイに関する。本発明は、さらに、この種のソーラーモジュールアレイ用のダイオードケーブルに及ぶものである。
【背景技術】
【0002】
太陽光を電力に光電変換するためのソーラーモジュールは、エネルギーを発生するためにますます使用されるようになっている。効率の見地から見ると、多結晶性カルコパライト半導体に基づく薄膜ソーラーモジュールが、太陽光のスペクトルに適するそのバンドギャップのため、特に高い吸収係数によって識別される特に銅インジウム二セレン化物(CuInSeまたはCIS)によって有利であることが分かってきた。個々の太陽電池については、1Vよりも小さな電圧レベルだけしか到達され得ないので、通常、複数の太陽電池が、技術的に有用な出力電圧をこのように得るために、ソーラーモジュールに直列に接続される。このために、薄膜ソーラーモジュールは、太陽電池が膜の製造中に一体化された形態で既に直列に接続され得るという特別な利点を提供する。薄膜ソーラーモジュールは、既に特許文献に数回説明されている。単なる例示として独国特許第4324318号明細書の参照が行われる。
【0003】
電気負荷への接続のために、ソーラーモジュールは、ソーラーモジュールの裏側に通常取り付けられる少なくとも1つの接続箱を有する。接続箱は、接続接点を含む。接続接点と太陽電池回路との間の電気的接続は、たとえば、モジュールから接続箱の中に太陽電池回路から金属ストリップの形で案内される。実際の適用では、複数のソーラーモジュールが、モジュールストリングを形成するように接続箱に接続される接続ケーブルによって直列に接続されることが多い。ここで、各モジュールについて、モジュールが電流を送出する正常な作動状態でこれが逆バイアスされるように、ソーラーモジュールの接続接点に接続されるフリーホイーリングダイオードまたはバイパスダイオードを設けることが知られている。他のソーラーモジュールによって送出される電流はフリーホイーリングダイオードを介して流れることができるので、逆並列に接続されるフリーホイーリングダイオードによって、ソーラーモジュールの損傷を防止することができ、あるいはバイパスすることによって、たとえば、シャドウイングまたはモジュール欠陥のためこれがいかなる電流も送出しない場合に、電流発生のためにモジュールストリングの時間的に限定される故障が防止され得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】独国特許第4324318号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
対照的に、本発明の目的は、特に製造が簡単化され製造コストが低減される、従来のソーラーモジュールを有利に改良することから成る。このおよびさらなる目的は、独立請求項の特性を有するソーラーモジュールアレイによって本発明の提案により達成される。本発明の有利な実施形態は、従属請求項の特性によって示される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の1つの態様によれば、光電エネルギー発生のためのソーラーモジュールを備えるソーラーモジュールアレイが提供される。通常、ソーラーモジュールには、直列に接続される複数の太陽電池が設けられる。ソーラーモジュールは、結晶、多結晶シリコンソーラーモジュール、または一体化された直列に接続された太陽電池を有する薄膜ソーラーモジュールであることができる。特に、半導体膜は、カルコパライト化合物から作られることができ、これは、たとえば、銅インジウム/二硫化ガリウム/二セレン化物(Cu(InGa)(SSE))系、たとえば銅インジウム二セレン化物(CuInSeまたはCIS)または関連化合物、テルル化カドミウム、および/または薄膜シリコンからのI−III−VI半導体であることができる。
【0007】
ソーラーモジュールアレイは、ソーラーモジュールを電気負荷に接続するために、特に追加のソーラーモジュールのあるソーラーモジュールを直列接続するために、ソーラーモジュールに接続される(単一の)接続ハウジングをさらに備えている。ここで、接続ハウジングは、直列に接続される太陽電池を通して互いに電気的に接続されるソーラーモジュールの接続接点に接続される。
【0008】
本発明によるソーラーモジュールアレイでは、ソーラーモジュールに逆並列に接続されるフリーホイーリングまたはバイパスダイオードがさらに設けられ、それによって、ソーラーモジュールの保護が、たとえばシャドウイングの結果として発電が不足する場合には達成される。ソーラーモジュールの2つの接続接点は、逆バイアスで接続されるフリーホイーリングダイオードを介してこの目的のために互いに電気的に接続される。
【0009】
ここで、フリーホイーリングダイオードは接続ハウジングおよびソーラーモジュールに接続されるダイオードケーブルに収容されることが基本である。ここおよび下記において、用語「ダイオードケーブル」は、ダイオードを収容する可撓性ケーブルを意味するが、またダイオードを収容する剛性モジュールを意味し、これは、接続箱の中に差込み接続され得る。特別な事前知識なしで、ダイオードケーブルは、接続ハウジングの機能により恒久的に接続され、環境的影響から保護され得る。
【0010】
ここで、可撓性ケーブルは、一様でありまたは等間隔に繰り返して一様である断面輪郭を有する電気絶縁体シースによって被覆されるワイヤの、好ましい単芯複合体である。
【0011】
これらの手段によって、有利なことに、ダイオードは、任意選択的におよび必要に応じてソーラーモジュールアレイに組み込まれ、特に、ソーラーモジュールのシャドウイングが予想できない用途では使用され得ないことが達成され得る。これにより、ソーラーモジュールアレイの簡単かつ費用効果的な製造ができるようになる。さらに、ソーラーモジュールアレイは、フリーホイーリングダイオードによって、すなわち製造後に、および特にこれがそれぞれの用途に既に配置されている場合に、リトロフィットされ得ることが有利である。本発明のさらなる利点は、ソーラーモジュールがドイツ工業規格DIN EN61646により証明されなければならず、それによってフリーホイーリングダイオードまたはダイオードケーブルは、別個に証明できる場合があり、その結果としてコストは、かなりの程度まで産業的な連続生産で節約され得るということから生じる。本発明の他の利点は、具体的な例示的な実施形態の説明によって明らかになる。
【0012】
本発明によるソーラーモジュールアレイの有利な実施形態では、ダイオードケーブルは、相補形のカップリング要素に着脱自在に接続されるカップリング要素を備えるカップリングを介して接続ハウジングに電気的に接続され、それによって、フリーホイーリングダイオードによるソーラーモジュールアレイの特に簡単な装着、特に、リトロフィットを可能にする。ここで、フリーホイーリングダイオードは、カップリングにまさに含まれ得る。
【0013】
本発明の他の態様によれば、上で説明したように光電エネルギー発生のためのソーラーモジュールを備えるソーラーモジュールアレイが提供される。これは、ソーラーモジュールを電気負荷に接続するためにソーラーモジュールに接続される第1の接続ハウジングと、ソーラーモジュールに接続される第2の接続ハウジングとさらに含む。これは、ソーラーモジュールに逆並列に接続されるフリーホイーリングダイオードをさらに含む。
【0014】
ここで、フリーホイーリングダイオードは互いに2つの接続ハウジングを電気的に接続するダイオードケーブルに収容されることが基本である。したがって、ダイオードケーブルによって、2つの接続ハウジングの場合でさえも、任意選択的におよび必要に応じて、フリーホイーリングダイオードによってソーラーモジュールアレイの簡単な装着、またはリトロフィットを達成することができる。
【0015】
本発明によるダイオードケーブルは、太陽放射線が時々または恒久的に陰で覆われる表面領域または屋根領域にソーラーモジュールアレイのソーラーモジュールを接続するために使用されることが好ましい。陰で覆われる領域は、特に、煙突、アンテナ、屋根の上部構造、および他の建築物などの構造設備の周りの領域に、あるいは樹木の領域に配置される。本発明によるソーラーモジュールアレイは、ダイオードケーブルを使って変更された陰状態に適応することができる。本発明によるダイオードケーブルは、簡単な方法で任意選択的な構造要素としてリトロフィットされ得る。
【0016】
本発明によるソーラーモジュールアレイの他の実施形態は、少なくとも2つのソーラーモジュールを含み、ソーラーモジュールのうちの少なくとも1つの接続ハウジングは、ダイオードケーブルによって接続されることが好ましい。
【0017】
ソーラーモジュールアレイの有利な実施形態では、ダイオードケーブルは、カップリングを介してそれぞれの場合に2つの接続ハウジングに電気的に接続され、このカップリングは、それによってダイオードケーブルが接続ハウジングに特に簡単に接続され得る、相補形のカップリング要素に着脱自在に接続されるカップリング要素を備える。ここで、フリーホイーリングダイオードは、2つのカップリングのうちの1つにまさに収容され得る。
【0018】
ソーラーモジュールアレイの他の有利な実施形態では、2つの接続ハウジングには、それぞれの場合にソーラーモジュールを電気負荷に接続するための接続ケーブルが設けられ、ダイオードケーブルは、2つの接続ケーブルに電気伝導的に接続される。技術的な観点から、この実施形態は、特に簡単に実施されることができ、ダイオードケーブルは、それぞれの場合に相補形のカップリング要素に着脱自在に接続されるカップリング要素を備えるカップリングを介して簡単な取り付けのために2つの接続ケーブルに電気的に接続される。ここで、フリーホイーリングダイオードは、2つのカップリングのうちの1つにまさに収容され得る。
【0019】
有利なことに、ダイオードケーブルには、その端部の両方にそれぞれカップリング要素および相補形のカップリング要素が設けられ、それによって、一方では、フリーホイーリングダイオードの中間接続部を有する2つの接続ケーブルの接続部、および他方では、電気負荷への接続ケーブルの接続部が、接続ケーブルの構造変更を試みる必要なしに、簡単な方法で得られることができる。ここで、ダイオードケーブルのカップリング要素および相補形のカップリング要素には、それぞれの場合にソーラーモジュールに関してフリーホイーリングダイオードの並列接続を防止するように逆極性保護が行われることが有利である。この手段によって、フリーホイーリングダイオードの誤った接続を防止することができる。この種の逆極性保護は、たとえば、ダイオードケーブルのカップリング要素および/または相補形のカップリング要素の特別な着色および/または造形によって具体化され得る。
【0020】
本発明の他の態様によれば、その端部の両方にそれぞれカップリング要素および相補形のカップリング要素が設けられる、ダイオードの逆並列接続のためのソーラーモジュールアレイで使用するためのダイオードケーブルが提供される。有利なことに、カップリング要素および/または相補形のカップリング要素には、それぞれの場合に、ソーラーモジュールに関してダイオードの並列接続を防止するように逆極性保護が行われ、その保護は、カップリング要素の特別な着色および/または造形によって具体化され得る。
【0021】
次いで、本発明は、添付の図について行われる参照により例示的な実施形態を参照して詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明によるソーラーモジュールアレイの第1の例示的な実施形態の略図である。
【図2】本発明によるソーラーモジュールアレイの第2の例示的な実施形態の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本願発明者らは第一に図1に言及し、そこでは、全体として参照数字1によって識別されるソーラーモジュールの第1の例示的な実施形態が概略的に示されている。
【0024】
ソーラーモジュールアレイ1は、太陽光を電力に光電変換するために使用されるソーラーモジュール2、たとえば複数の直列に接続される集積型太陽電池を有する薄膜ソーラーモジュールを備えている。ソーラーモジュールは、たとえば、いわゆる基板構成に基礎を置くことができる。この場合には、これは、それに取り付けられるヘテロ接合(pn接合)を形成する薄膜で作られる層構造体のガラスで通常作られる基板を有する。この目的のために、層構造体は、基板に配置される後部電極層、ドープされた半導体で作られる光起電的にアクティブな吸収層、バッファ層、ならびに可視スペクトル範囲で放射線に透明な前部電極層を備えることができる。環境的影響に対する保護のために、層構造体は、通常、太陽光に透明なカバープレートで密封される。ソーラーモジュール2は、たとえば金属ストリップの形態で構成されることができ、かつ直列に接続される太陽電池によって互いに電気的に接続される第1の接続接点および第2の接続接点を含む。
【0025】
この種のソーラーモジュール2の基礎構造は、たとえば導入部で述べられた特許によって、それ自体が当業者によく知られており、したがって、ここでは、より詳細に論じる必要はない。また、これは、本発明を理解するのに基本的なことではなく、その理由から、ソーラーモジュール2は、図で詳細に提供されていない。
【0026】
ソーラーモジュールアレイ1は、ソーラーモジュール2を電気負荷に接続するため、特にソーラーモジュール2を他のソーラーモジュールに直列接続するために、2つの接続箱3、4をさらに含んでいる。ここで、第1の接続箱3は、導電体(詳細に図示せず)、たとえば第1の接続箱3の第1の極端子5に接続される平坦な導体を介して、ソーラーモジュール2の第1の接続接点に電気伝導的に接続される。導電体は、この目的のために、たとえばソーラーモジュールの基板の孔を通して案内され得る。相応じて、第2の接続箱4は、第2の接続箱4の第2の極端子6に接続される導電体(詳細に図示せず)を介して、ソーラーモジュール2の第2の接続接点に電気伝導的に接続される。
【0027】
2つの接続箱3、4の内側に、もう2つの導電体が、それぞれの場合に2つの極端子5、6に、すなわち第1の接続箱3では第1の雌接続部7に接続され、それによって、第1の極端子5は、第1のコネクタソケット9、および第1のケーブル接続部16に電気伝導的に接続され、それによって、第1の極端子5は、第1の接続ケーブル14に、およびまた第2の接続箱4では第2の雌接続部8に電気伝導的に接続され、それによって、第2の極端子6は、第2のコネクタソケット10、および第2のケーブル接続部17に電気伝導的に接続され、それによって、第2の極端子6は、第2の接続ケーブル15に電気伝導的に接続される。既に述べたように、2つの接続ケーブル14、15は、ソーラーモジュール2を電気負荷に接続する働きをする。
【0028】
2つの接続箱3、4は、ダイオードケーブル13を介して互に電気的に接続され、その目的のために、ダイオードケーブル13には、その端部の両方にコネクタプラグ11、12(詳細に図示せず)が設けられる。したがって、ダイオードケーブル13は、着脱自在の電気差込み接続部を介してコネクタソケット9、10の中に差し込まれるコネクタプラグ11、12によって2つの接続箱3、4に接続される。ダイオードケーブル13は、ソーラーモジュール2に逆並列に接続されるフリーホイーリングダイオード18を収容する。フリーホイーリングダイオード18によって、たとえば、シャドウイングまたは誤った極性によるモジュール欠陥の場合には、ソーラーモジュール2の損傷が防止され、陰で覆われたソーラーモジュールは、バイパスされる。ソーラーモジュールアレイ1は、接続箱3、4の中にダイオードケーブル13を差し込むことによって簡単な方法で、フリーホイーリングダイオード18によって装着され、またはリトロフィットされ得る。したがって、フリーホイーリングダイオード18は、任意選択的におよび必要に応じて使用されることができ、それによって、ソーラーモジュールアレイ1の製造コストが低減され得る。さらに、たとえば、機能不良の場合には、フリーホイーリングダイオード18の簡単な置き換えを可能にできる。最後に一言付け加えると、ダイオードケーブル13に配置されるフリーホイーリングダイオード18は、効果的な冷却を受ける。
【0029】
これは、図1に示されないが、ソーラーモジュールアレイ1の改変では、ダイオードケーブル13は、第2の接続箱4なしで剛性ハウジングにダイオードによってソーラーモジュール2の第2の接続接点に直接的に電気伝導的に接続され得る。したがって、この種のソーラーモジュールアレイ1は、単一の接続箱3だけを含む。
【0030】
次いで、図2を参照すると、ソーラーモジュールアレイ1の第2の例示的な実施形態が、概略的に示されている。不必要な繰返しを避けるために、図1に示される第1の例示的な実施形態に関して差異だけが説明され、それ以外は、そこでの説明を参照されたい。
【0031】
したがって、ソーラーモジュールアレイ1は、それぞれ第1の極端子5および第2の極端子6を有する2つの接続箱3、4を備えており、この2つの接続箱3、4は、ソーラーモジュール2の第1の接続接点および/または第2の接続接点に電気伝導的に接続される。ただ1つの単一の電気ラインが、それぞれ2つの極端子3、4から進む。第1の接続ケーブル14に電気伝導的に接続される第1の極端子5に接続される第1のケーブル接続部16と、第2の接続ケーブル15に電気伝導的に接続される第2の極端子6に接続される第2のケーブル接続部17とがある。2つの接続ケーブル14、15は、それぞれ第1の差込み接続部25および第2の差込み接続部26を介してフリーホイーリングダイオード18を収容するダイオードケーブル13に電気伝導的に接続される。2つの差込み接続部25、26は、それぞれ、互いに着脱自在に接続される差込み要素および相補形の差込み要素でできており、ここで、差込み要素は、雄プラグ(M)として構成され、相補形の差込み要素は、雌プラグ(F)として構成される。この目的のために、第1の接続ケーブル14には、その自由端に第1の差込み要素19が設けられ、第2の接続ケーブル15には、その自由端に第1の相補形の差込み要素20が設けられる。ダイオードケーブル13は、それぞれその端部の両方で分岐し、差込み要素および相補形の差込み要素は、2つの端部のそれぞれに配置される。したがって、ダイオードケーブル13の一方の端部には、第1の差込み要素19と共に、第1の差込み接続部25を形成する第2の相補形の差込み要素21が設けられ、ダイオードケーブル13の他方の端部には、第1の相補形の差込み要素20と共に、第2の差込み接続部26を形成する第2の差込み要素22が設けられる。第2の相補形の差込み要素21に並行に、第3の差込み要素23が、ダイオードケーブル13に接続される。第2の差込み要素22に並行に、第3の相補形の差込み要素24が、ダイオードケーブル13に接続される。第3の差込み要素23および第3の相補形の差込み要素24は、他のソーラーモジュールに対してソーラーモジュール2の直列接続に役立つ。ダイオードケーブル13によって、特に簡単な方法で、ソーラーモジュールアレイ1は、2つの接続ケーブル14、15のために特別な構成を設けることなくダイオード18によって装着され、またはリトロフィットされ得る。
【0032】
ダイオードケーブル13の差込み要素22、23および/または相補形の差込み要素21、24には、フリーホイーリングダイオード18が順方向へソーラーモジュール2に誤って接続されることを防止するように、逆極性保護が行われ得る。差込み要素および/または相補形の差込み要素は、この目的のために、たとえば、カラーコーディングが行われ、またはそれらの特別な形状によって識別され得る。しかしながら、差込み要素および/または相補形の差込み要素の任意の他の適切な識別も考えられる。
【0033】
本発明は、ソーラーモジュールアレイを利用可能とし、その場合、ソーラーモジュールに逆並列に接続されるフリーホイーリングダイオードは、これが必要に応じて使用され得るように接続箱の外側に配置される。これにより、フリーホイーリングダイオードによってソーラーモジュールアレイのコスト節約、および簡単な装着、またはリトロフィットができるようになる。さらに、フリーホイーリングダイオードおよび/またはダイオードケーブルは、ソーラーモジュールとは無関係に保証され得る。
【0034】
本発明の他の態様は、光電エネルギー発生のためのソーラーモジュール(2)と、ソーラーモジュール(2)を電気負荷に接続するためにソーラーモジュール(2)に接続される接続ハウジング(3)と、ソーラーモジュール(2)に逆並列に接続されるフリーホイーリングダイオード(18)とを備える、ソーラーモジュールアレイ(1)であって、フリーホイーリングダイオード(18)が、接続ハウジング(3)およびソーラーモジュール(2)に接続されるダイオードケーブル(13)に収容されることを特徴とする、ソーラーモジュールアレイ(1)に関する。
【0035】
ソーラーモジュールアレイ(1)の有利な実施形態では、ダイオードケーブル(13)は、相補形のカップリング要素(9)に着脱自在に接続されるカップリング要素(11)を備えるカップリング(9、11)を介して、接続ハウジング(3)に電気的に接続される。
【0036】
ソーラーモジュールアレイ(1)のさらなる有利な実施形態では、フリーホイーリングダイオード(18)は、カップリング(9、11)に収容される。
【符号の説明】
【0037】
1 ソーラーモジュールアレイ
2 ソーラーモジュール
3 第1の接続箱
4 第2の接続箱
5 第1の極端子
6 第2の極端子
7 第1の雌接続部
8 第2の雌接続部
9 第1のコネクタソケット
10 第2のコネクタソケット
11 第1のコネクタプラグ
12 第2のコネクタプラグ
13 ダイオードケーブル
14 第1の接続ケーブル
15 第2の接続ケーブル
16 第1のケーブル接続部
17 第2のケーブル接続部
18 フリーホイーリングダイオード
19 第1の差込み要素
20 第1の相補形の差込み要素
21 第2の相補形の差込み要素
22 第2の差込み要素
23 第3の差込み要素
24 第3の相補形の差込み要素
25 第1の差込み接続部
26 第2の差込み接続部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電エネルギー発生のためのソーラーモジュール(2)と、
ソーラーモジュール(2)を電気負荷に接続するためにソーラーモジュール(2)に接続される第1の接続ハウジング(3)と、
ソーラーモジュール(2)を電気負荷に接続するためにソーラーモジュール(2)に接続される第2の接続ハウジング(4)と、
ソーラーモジュール(2)に逆並列に接続されるフリーホイーリングダイオード(18)と
を備えるソーラーモジュールアレイ(1)であって、
フリーホイーリングダイオード(18)が、互いに2つの接続ハウジング(3、4)を電気的に接続するダイオードケーブル(13)に収容されることを特徴とする、ソーラーモジュールアレイ(1)。
【請求項2】
ダイオードケーブル(13)が、可撓性ケーブルを含む、請求項1に記載のソーラーモジュールアレイ(1)。
【請求項3】
ダイオードケーブル(13)が、それぞれの場合に相補形のカップリング要素(9、10)に着脱自在に接続されるカップリング要素(11、12)を備えるカップリング(9、11、10、12)を介して、2つの接続ハウジング(3、4)に電気的に接続される、請求項1または2のうちの一項に記載のソーラーモジュールアレイ(1)。
【請求項4】
フリーホイーリングダイオード(18)が、2つのカップリング(9、11、10、12)のうちの1つに収容される、請求項3に記載のソーラーモジュールアレイ(1)。
【請求項5】
2つの接続ハウジング(3、4)には、それぞれの場合にソーラーモジュール(2)を電気負荷に接続するために接続ケーブル(14、15)が設けられ、ダイオードケーブル(13)が、2つの接続ケーブル(14、15)に電気伝導的に接続される、請求項1または3のうちの一項に記載のソーラーモジュールアレイ(1)。
【請求項6】
ダイオードケーブル(13)が、それぞれの場合に相補形のカップリング要素(20、21)に着脱自在に接続されるカップリング要素(19、22)を備えるカップリング(25、26)を介して、2つの接続ケーブル(14、15)に電気的に接続される、請求項5に記載のソーラーモジュールアレイ(1)。
【請求項7】
フリーホイーリングダイオード(18)が、2つのカップリング(25、26)のうちの1つに収容される、請求項6に記載のソーラーモジュールアレイ(1)。
【請求項8】
ダイオードケーブル(13)には、その端部の両方にそれぞれカップリング要素(22、23)および相補形のカップリング要素(20、21)が設けられる、請求項6または7のうちの一項に記載のソーラーモジュールアレイ。
【請求項9】
ダイオードケーブル(13)のカップリング要素(22、23)および相補形のカップリング要素(20、21)には、それぞれの場合にソーラーモジュール(2)に関してフリーホイーリングダイオード(18)の並列接続を防止するように逆極性保護が行われる、請求項8に記載のソーラーモジュールアレイ(1)。
【請求項10】
その端部の両方にそれぞれカップリング要素(22、23)および相補形のカップリング要素(22、23)が設けられる、ソーラーアレイ(1)のソーラーモジュール(2)に関してフリーホイーリングダイオード(18)としてのダイオード(18)の逆並列接続のための、ダイオード(18)を有するダイオードケーブル(13)。
【請求項11】
カップリング要素(22、23)および相補形のカップリング要素(20、21)には、それぞれ、ソーラーモジュール(2)に関してダイオード(18)の並列接続を防止するように逆極性保護が行われる、請求項10に記載のダイオードケーブル(13)。
【請求項12】
逆極性保護が、カップリング要素(22、23)および/または相補形のカップリング要素(20、21)の着色および/または造形によって具体化される、請求項11に記載のダイオードケーブル(13)。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2013−518423(P2013−518423A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−550439(P2012−550439)
【出願日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際出願番号】PCT/EP2011/051129
【国際公開番号】WO2011/092237
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(500374146)サン−ゴバン グラス フランス (388)
【Fターム(参考)】