説明

ゾルゲル材料からなる光可変減衰器及びその製造方法

【課題】 ゾルゲル材料からなる光可変減衰器及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 フォトリソグラフィにより、下部クラッド層上にコア領域および減衰領域を有する導波路構造が形成される。下部クラッド層および導波路構造上に上部クラッド層が形成されてから、その上に電極が設けられ、それは導波路構造の減衰領域の上方に位置が一致する。また導波路構造は、金属アルコキシドの溶液と有機変性Siアルコキシドの溶液とを混合して得たゾルゲル材料からなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光可変減衰器に関し、特に、ゾルゲル材料からなる光可変減衰器及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光ネットワークの急速な発展に伴い、光可変減衰器(variable optical attenuators:VOAs)は、長距離通信及びMAN(metro area network)の実施において重要な役割を担っている。例えば、波長分割マルチプレクサ(wave division multiplexing:WDM)の光ネットワークにおいて、光可変減衰器は波長チャネル間の光パワーの差異を減らして、チャネルの信号/ノイズ比を維持していた。また光可変減衰器は、光増幅器の利得等化を提供するためや、稠密WDM(dense wave division multiplexing:DWDM)システムにおいて交差接続ネットワークの光パワーを動的に監視及び分配するためによく使用されていた。
【0003】
機械式光可変減衰器は、ファイバー、ミラー、偏光子などを移動することにより光結合効率を制御して光の減衰を調整する。しかしながら、一般に機械式光可変減衰器はサイズが大きすぎるため、小型化したりモジュールへ一体化したりすることは出来なかった。マイクロエレクトロメカニカルシステム(micro electromechanical system:MEMS)により制御される光可変減衰器は、小型モジュールに適用できる小型化された光可変減衰器のアレイを提供することができるが、その製造は複雑なため大量生産に時間がかかった。一方、電気光学式(electro-optic:EO)あるいは熱光学式(thermo-optic:TO)の減衰器は、電界或いは温度を変化させることにより特定材料の屈折率を変えて、光の減衰量を調整することができる。そのため、電気光学式あるいは熱光学式の減衰器の製造にとっては、適当な光学応用材料を提供することが最も重要な課題の一つであった。
【0004】
MANの発展に伴い、光可変減衰器には高レベルの装置機能と安価な部品が求められている。発展に伴う光可変減衰器のもう一つの趨勢としては、半導体産業における集積回路の形成と同様、光集積回路(optical integrated circuit:OIC)への集積化がある。その結果、研究者や製造メーカは、新しい材料や工程、或いは光学素子の小型化や集積化の開発を行い、製造コストを下げて、光可変減衰器の機能を強化することに努力している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、光可変減衰器を容易に光学部品へ一体化して集積モジュールにすることができ、低コストで小型化され、大量生産することができるゾルゲル材料からなる光可変減衰器及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の目的を達成するために、本発明はゾルゲル材料からなる光可変減衰器及びその製造方法を提供する。本発明の好適な一実施形態は、金属アルコキシドの溶液と有機変性Siアルコキシドの溶液を反応させることにより、光通信の波長で透過率90%を超えるゾルゲル材料を得る。得られたゾルゲル材料は、大きな屈折率温度係数を備え、それは温度により屈折率が変動する。ゾルゲル材料からなる装置構造は、フォトリソグラフィにより形成される。そのため、材料およびフォトリソグラフィにより形成された光可変減衰器は、コストが安く、大量生産を行うことができる。また、埋め込み導波路構造またはリッジ導波構造を基にして光可変減衰器を製造する。光可変減衰器は更に光集積回路へ適用し、小型化および他の光学部品に集積して光モジュールにすることができる長所を有する。
【発明の効果】
【0007】
熱可変減衰器は、高い熱光学効果や半導体製造工程を利用して大量生産ができるなどといった性質を有するゾルゲル材料により製造される。そのため、製造コストの削減と光学装置の小型化といった目的が達成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
この発明の上述した態様および付随する利点は、添付された図面と共に以下の詳細な説明を参照することによってより容易に理解することができる。
【0009】
本発明の好適な実施形態によるゾルゲル材料、光可変減衰器及びゾルゲル材料からなる光可変減衰器及びその製造方法は、添付された図面と共に以下において詳細に説明する。
【0010】
(第1実施形態)
本実施形態は、ゾルゲル材料の製造方法およびゾルゲルの性質を説明する。
図1は、ゾルゲル材料の製造方法を示す流れ図である。本実施形態において、ジルコニウムブトキシド(Zr(OBu)4)、金属アルコキシドおよびメタクリロキシプロピルトリメトキシシラン(MPTMS)、有機変性Siアルコキシドは、それぞれ無機材料および有機材料の前駆体として使用することが好ましい。その結果、有機無機ゾルゲル材料が準備される。図1に示すように、ステップ100において、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを第1の溶媒に溶解して重量比が約1:2の第1の溶液を形成する。そして、第1の溶液を約30〜60分間撹拌する。ステップ120において、例えば0.1Nの塩酸溶液(HCl)などの触媒を第1の溶液へ加えて、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの加水分解を加速させる。
【0011】
ステップ140において、ジルコニウムブトキシドを第2の溶媒中へ溶解して約10〜30分間撹拌して第2の溶液を形成するが、ジルコニウムブトキシドの重量は、第2の溶媒とほぼ同じである。ジルコニウムブトキシドとメタクリロキシプロピルトリメトキシシランとのモル比は約1:1〜1:10であり、好適には約1:2〜1:5である。次に、ステップ160において、第1の溶液と第2の溶液とを混合して一定時間加熱し、ゾルゲル材料を形成する。好適な本実施形態において、第1の溶媒および第2の溶媒は共にテトラヒドロフラン(THF)であり、加熱温度は約65℃である。ステップ180において、ゾルゲル材料を有する混合溶液を第3の溶媒へ置換えて第3の溶液にする。第3の溶媒の沸点は、第1の溶媒および第2の溶媒よりも低く、第3の溶媒の量は、第1の溶媒と第2の溶媒との合計量よりも少ない。そのため、第3の溶媒に存在するゾルゲル材料の固形分は、加熱により第1の溶媒および第2の溶媒が除去されるときに増加する。本実施形態において、第3の溶媒はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(propylene glycol monomethyl ether acetate:PMAc)であることが好ましい。
【0012】
図1Bは、ゾルゲル材料の性質検査の前に行われるゾルゲル材料の製造を示す流れ図である。図1Bに示すように、先ず光触媒が上述の第3の溶液に加えられる。光触媒の量は一般に約2.5〜10%である。続いて、ステップ130において、第3の溶液と光触媒とを混合したものを濾過して、スピンコート工程によりガラス基板上に塗布する。ステップ150およびステップ170において、ガラス基板を約150℃でプリベーキングしてから、フォトリソグラフィ工程において露光が行われる。
【0013】
ゾルゲル材料を上に備える露光されたガラス基板に対して幾つかの性質検査を行う。紫外可視近赤外分光光度計(ultraviolet-visible-near infrared spectrophotometer)の吸収スペクトルから分かるように、ガラス基板上に塗布されたゾルゲル材料は、可視光範囲400nm〜700nmおよび波長範囲1310nmおよび1550nmにおいて高い透過率(90%を超える)を有する。プリズムカプラーにより測定されたゾルゲル材料の屈折率を式1に示すと、
【0014】
【数1】

【0015】
式1は、波長1310nmにおいて1.5217±0.0001である。また、マッハツェンダ干渉計により測定されたゾルゲル材料の屈折率温度係数を式2に示すと、
【0016】
【数2】

【0017】
式2は、絶対温度303K〜353K間において、波長633nmで−9.38×10-5 1/Kであり、波長1300nmで−1.56×10-4 1/Kである。これらの結果から、屈折率は温度により大きく変化することが分かる。そのため、ゾルゲル材料は高い熱光学効果を有する。また、好適な本実施形態において、ゾルゲル材料の熱膨張率(CTE)を熱機械分析(TMA)により測定した結果は、40〜100℃の熱膨張率が6.47ppm/℃であり、60〜140℃の熱膨張率が2.64ppm/℃であり、ゾルゲル材料の熱膨張率は比較的低いことが分かる。
【0018】
(第2実施形態)
本実施形態は、第1実施形態のゾルゲル材料を利用して光可変減衰器を製造する。本実施形態は、埋め込み導波路構造を光可変減衰器の基本構造とする。埋め込み導路構造を基に光可変減衰器を製造し、上述したゾルゲル材料の光学性質およびフォトリソグラフィ工程を利用することにより、光可変減衰器の大量生産を行う。図2Aから図2Fは、本発明の好適な一実施形態の光可変減衰器の製造を示す流れ図である。また、埋め込み導波路構造は、高密度の平面光波回路へ適用することもできる。従って、容易に光可変減衰器を他の光学部品に集積化して集積光モジュールにすることができる。
【0019】
図2Aに示すように、下部クラッド層210をシリコン基板200上に形成してシリコン基板200からの光漏を防ぎ、その上にあるトレンチ220を埋め込み導波路構造の本体としてエッチングする。図2Fは、図2Aの埋め込み導波路構造を90度回転させた時の状態を示すもう一つの断面図である。図2Fに示すように、光の進行方向295に沿って見ると、埋め込み導波路構造の本体は、減衰領域255およびコア領域235を備えていることが分かる。図2Bおよび図2Cに示すように、下部クラッド層210およびトレンチ220上に感光材料230を塗布し、開口を有するマスク層242をその上に形成する。その後、マスク層242を露光および除去し、マスク層242下にある感光材料230を現像除去してからシリコン基板200のベーキングを順に行い、コア領域235の位置を定義する。
【0020】
続いて減衰領域255を形成する。図2Dに示すように、光触媒(2.5%〜10%)が加えられた第1実施形態のゾルゲル材料250を、コア領域235を有するシリコン基板200上に塗布してから、一定時間プリベーキングする。その後、もう一つの開口を有するマスク層246がゾルゲル材料250上に形成される。マスク層246を露光して除去し、マスク層246下のゾルゲル材料250を現像除去し、そしてシリコン基板200のベーキングを行って減衰領域255の位置を定義する。図2Fは埋め込み導波路構造を示す断面図であり、図示するように減衰領域255がコア領域235に設けられる。また前述の現像ステップは、ウェットエッチング工程により行われる。
【0021】
図2Eに示すように、減衰領域255(図2Eには図示なし)およびコア領域235を有するシリコン基板200上に上部クラッド層260を形成する。上部クラッド層260および下部クラッド層210の屈折率は、減衰領域255およびコア領域235の屈折率よりも小さい。
【0022】
図2Fは、埋め込み導波路構造の本体を、光の進行方向295で見たときのもう一つの断面図である。図2Fに示すように、電極270は上部クラッド層260上に設けられ、その位置を導波路構造の減衰領域255上方に一致させて、ゾルゲル材料からなる光可変減衰器の製造は完成する。コア領域235は、光を進行させる機能以外に光可変減衰器をファイバーなどの他の光学部品に接続する機能を提供する。電極270により提供される熱変動により、ゾルゲル材料250からなる減衰領域255は屈折率が変化し、光をコア領域235に通して、光の減衰を調整する。
【0023】
上述の埋め込み導波路構造は、ゾルゲル材料およびフォトリソグラフィ工程により光可変減衰器の製造方法を説明した実施形態である。そのため、類似の概念、材料あるいは工程を使用した光可変減衰器も本発明の主旨と領域を脱しないと理解されるべきである。例えば、それはゾルゲル材料およびフォトリソグラフィ工程によるリッジ導波路構造を基にして製造された光可変減衰器である。
【0024】
図3は、本発明のもう一つの好適な一実施形態によるゾルゲル材料からなる光可変減衰器を示す断面図である。図3に示すように、下部クラッド層310がシリコン基板300上に形成される。次に、感光材料およびゾルゲル材料を利用してフォトリソグラフィ工程により定義することにより、リッジ導波路構造340を下部クラッド層310上に形成する。リッジ導波路構造340は、光を伝送するコア領域(感光材料)および伝送された光を減衰させる減衰領域(ゾルゲル材料)を備える。次に、上部クラッド層360がリッジ導波路構造340および下部クラッド層310上に形成される。上部クラッド層360および下部クラッド層310の屈折率は、リッジ導波路構造340の屈折率よりも小さい。その後、電極370が上部クラッド層360上に設けられ、その位置はリッジ導波路構造340の減衰領域上方に一致する。電極370が減衰領域を加熱すると、ゾルゲル材料の屈折率が変わって光減衰が変化する。一方、導波路構造よりも屈折率が低い基板を光可変減衰器の下部クラッド層として使用する。基板上に直接形成されて上部クラッド層により覆われる導波路構造は、導光を行うことができる。
【0025】
また、上述の埋め込み導波路構造あるいはリッジ導波路構造の減衰構造は、チャネル式構造またはプリズム式構造を含む。図4Aおよび図4Bは、チャネル式減衰領域またはプリズム式減衰領域を有する光可変減衰器を示す上面図である。図4Aに示すように、下部クラッド層410上の導波路構造は、コア領域435およびチャネル式減衰領域452からなる。コア領域435およびチャネル式減衰領域452に光が伝送されるとき、チャネル式減衰領域452の上方にある電極は電流が印加されてチャネル式減衰領域452の屈折率が変わるため、一部の光は導波路構造を透過せずに、伝送された光が減衰する。図4Bは、下部クラッド層410上にあるコア領域435およびプリズム式減衰領域458を備えるもう一つの導波路構造を示す。本実施形態において、プリズム式減衰領域458の上方にある電極はプリズム式減衰領域458の屈折率を変動させ、コア領域435およびプリズム式減衰領域458を伝送する光の方向を変える。そのため、もう一つのコア領域435に沿って伝送される光を減らして、伝送される光を減衰させる目的を達成する。
【0026】
上述した本発明の好適な一実施形態によると、ゾルゲル材料からなる光可変減衰器はコストが安く、フォトリソグラフィ工程により製造することができるため、大量生産が可能である。また、光可変減衰器は、ゾルゲル材料およびフォトリソグラフィ工程を利用することにより小型化して他の光学部品に集積することが容易である。そのため、光可変減衰器により集積光モジュールを効果的に製造することができる。
【0027】
本発明では好適な実施形態を前述の通り開示したが、これらは決して本発明を限定するものではなく、当該技術に熟知するものなら誰でも、本発明の主旨と領域を脱しない範囲内で各種の変更や修正を加えることができる。従って本発明の保護の範囲は、特許請求の範囲で指定した内容を基準とする。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1A】本発明の好適な一実施形態によるゾルゲル材料の製造方法を示す流れ図である。
【図1B】図1のゾルゲル材料の性質を測定する前に行う準備を示す流れ図である。
【図2A】本発明のもう一つの好適な一実施形態による光可変減衰器を示す断面図である。
【図2B】本発明のもう一つの好適な一実施形態による光可変減衰器を示す断面図である。
【図2C】本発明のもう一つの好適な一実施形態による光可変減衰器を示す断面図である。
【図2D】本発明のもう一つの好適な一実施形態による光可変減衰器を示す断面図である。
【図2E】本発明のもう一つの好適な一実施形態による光可変減衰器を示す断面図である。
【図2F】本発明のもう一つの好適な一実施形態による光可変減衰器を示す断面図である。
【図3】本発明のさらにもう一つの好適な一実施形態による光可変減衰器を示す断面図である。
【図4A】チャネル式減衰領域を有する光可変減衰器を示す上面図である。
【図4B】プリズム式減衰領域を有する光可変減衰器を示す上面図である。
【符号の説明】
【0029】
200、300 シリコン基板、210、310、410 下部クラッド層、220 トレンチ、230 感光材料、235 コア領域、242、246 マスク層、250 ゾルゲル材料、255 減衰領域、260、360 上部クラッド層、270、370 電極、295 進行方向、340 リッジ導波路構造、435 コア領域、452 チャネル式減衰領域、458 プリズム式減衰領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に形成され、コア領域およびゾルゲル材料からなる減衰領域を有する導波路構造と、
前記基板および前記導波路構造の上に形成される上部クラッド層と、
を備えることを特徴とするゾルゲル材料からなる光可変減衰器。
【請求項2】
前記上部クラッド層上に設置されて、前記導波路構造の前記減衰領域の上方に位置が一致する電極を備えることを特徴とする請求項1記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器。
【請求項3】
前記基板と前記導波路構造との間に形成される下部クラッド層を備えることを特徴とする請求項1記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器。
【請求項4】
前記下部クラッド層はトレンチを備え、前記導波路構造は前記トレンチ中に形成されることを特徴とする請求項3記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器。
【請求項5】
前記ゾルゲル材料は、金属アルコキシドと有機変性Siアルコキシドとの反応から得ることを特徴とする請求項1記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器。
【請求項6】
前記金属アルコキシドはジルコニウムブトキシドを含み、前記有機変性Siアルコキシドはメタクリロキシプロピルトリメトキシシランを含むことを特徴とする請求項5記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器。
【請求項7】
前記ジルコニウムブトキシドと前記メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとのモル比は、約1:1〜1:10であることを特徴とする請求項6記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器。
【請求項8】
前記ジルコニウムブトキシドと前記メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとのモル比は、約1:2〜1:5であることを特徴とする請求項6記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器。
【請求項9】
前記コア領域は、感光材料からなることを特徴とする請求項1記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器。
【請求項10】
前記減衰領域は、チャネル式減衰領域あるいはプリズム式減衰領域であることを特徴とする請求項1記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器。
【請求項11】
基板上にコア領域を形成するステップと、
前記基板および前記コア領域上にゾルゲル材料を塗布するステップと、
前記ゾルゲル材料上に第一開口を有する第一マスク層を設けるステップと、
前記ゾルゲル材料を露光するステップと、
前記第一マスク層下の前記ゾルゲル材料を除去して、前記第一マスク層の前記第一開口下の前記ゾルゲル材料を残して減衰領域に形成するステップと、
前記基板をベーキングするステップと、
前記基板、前記コア領域および前記減衰領域上に上部クラッド層を形成するステップと、
を含むことを特徴とするゾルゲル材料からなる光可変減衰器の製造方法。
【請求項12】
前記基板上に前記コア領域を形成するステップは、
前記基板上に感光材料を塗布するステップと、
前記感光材料上に第二開口を有する第二マスク層を提供するステップと、
前記感光材料を露光するステップと、
前記第二マスク層下の前記感光材料を除去して、前記第二マスク層の前記第二開口下の前記感光材料を残すステップと、
前記露光材料をベーキングするステップと、
を含むことを特徴とする請求項11記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器の製造方法。
【請求項13】
前記基板上に前記コア領域を形成するステップの前に、前記基板上に下部クラッド層を形成し、前記下部クラッド層上にトレンチを形成するステップを含むことを特徴とする請求項11記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器の製造方法。
【請求項14】
前記基板および前記コア領域上に前記ゾルゲル材料を塗布するステップの前に、前記ゾルゲル材料を準備するステップと、前記ゾルゲル材料に光触媒を加えるステップとをさらに含むことを特徴とする請求項11記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器の製造方法。
【請求項15】
前記ゾルゲル材料を準備するステップは、
ジルコニウムブトキシドを第1の溶媒へ溶解して第1の溶液を形成し、前記ジルコニウムブトキシドの重量が前記第1の溶媒とほぼ同一にするステップと、
メタクリロキシプロピルトリメトキシシランを重量比1:2で第2の溶媒に溶解して第2の溶液を形成するステップと、
前記第1の溶液と前記第2の溶液とを混合して混合溶液を形成するステップと、
前記混合溶液を加熱するステップと、
前記混合溶液を、前記第1の溶媒および前記第2の溶媒よりも沸点の高い第3の溶媒へ置換えるステップと、
を含むことを特徴とする請求項14記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器の製造方法。
【請求項16】
前記ジルコニウムブトキシドと前記メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとのモル比は、約1:1〜1:10であることを特徴とする請求項15記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器の製造方法。
【請求項17】
前記ジルコニウムブトキシドと前記メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとのモル比は、約1:2〜1:5であることを特徴とする請求項15記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器の製造方法。
【請求項18】
前記第一マスク層を提供するステップの前に、前記基板をプリベーキングするステップを含むことを特徴とする請求項11記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器の製造方法。
【請求項19】
前記第一マスク層下の前記ゾルゲル材料を除去するステップは、ウェットエッチング工程の使用を含むことを特徴とする請求項11記載のゾルゲル材料からなる光可変減衰器の製造方法。
【請求項20】
基板と、
前記基板上に形成された下部クラッド層と、
前記下部クラッド層上に形成され、コア領域およびプリズム式減衰領域を有する導波路構造と、
前記下部クラッド層および前記導波路構造上に形成される上部クラッド層と、
前記上部クラッド層上に設置されて、前記導波路構造のプリズム式減衰領域の上方に位置が一致する電極とを備えることを特徴とするプリズム式光可変減衰器。
【請求項21】
前記プリズム式減衰領域は、金属アルコキシドと有機変性Siアルコキシドとを反応させて得るゾルゲル材料からなることを特徴とする請求項20記載のプリズム式光可変減衰器。
【請求項22】
前記金属アルコキシドはジルコニウムブトキシドを含み、前記有機変性Siアルコキシドはメタクリロキシプロピルトリメトキシシランを含むことを特徴とする請求項21記載のプリズム式光可変減衰器。
【請求項23】
前記ジルコニウムブトキシドと前記メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとのモル比は、約1:1〜1:10であることを特徴とする請求項22記載のプリズム式光可変減衰器。
【請求項24】
前記ジルコニウムブトキシドと前記メタクリロキシプロピルトリメトキシシランとのモル比は、約1:2〜1:5であることを特徴とする請求項22記載のプリズム式光可変減衰器。
【請求項25】
前記コア領域は、感光材料からなることを特徴とする請求項20記載のプリズム式光可変減衰器。
【請求項26】
前記下部クラッド層はトレンチを備え、前記導波路構造はトレンチ中に形成されることを特徴とする請求項20記載のプリズム式光可変減衰器。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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