説明

タイヤの試験方法

【課題】トレッド部に発生するトレッドゴム欠けを、市場における実車走行による結果を再現して台上で評価することのできるタイヤの試験方法を提供すること。
【解決手段】
供試タイヤ11を昇温する昇温ステップと、タイヤを回転駆動するための駆動ドラム4を備えた試験装置1に、昇温された上記供試タイヤ11をスリップ角が設定された状態で取り付ける、装着ステップと、上記駆動ドラム4によって供試タイヤ11を回転させる走行ステップとを含んでおり、昇温された上記供試タイヤ11の温度が80℃以上120℃以下であり、上記駆動ドラム4の外周面に、幅方向に延びるスラット6が設けられており、このスラット6の横断面形状が、等脚台形及び等脚三角形のうちのいずれかである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はタイヤの試験方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、タイヤのトレッド部におけるゴム欠けの発生を、台上試験機を用いて評価するタイヤの試験方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化対策の一環として、車両用タイヤの低燃費化が推進されている。低燃費化の手法の一つとして、トレッドゴムの低燃費配合化が実施されている。この低燃費配合されたタイヤは、市場において、耐トレッドゴム欠け性能に劣る面も指摘されている。従って、タイヤを市場に提供する前に、タイヤの耐トレッドゴム欠け性能の評価を含めた性能試験を実施することが重要である。トレッドゴム欠けとは、タイヤトレッドにおけるリブ、ブロック等のゴム部分が、車両走行に伴い、路面との摩擦によって欠けてしまうことをいう。
【0003】
従来、耐トレッドゴム欠け性能の評価方法として、供試タイヤが装着された試験用車両を走行させて行う実車走行試験がある。この方法では、試験用車両、ドライバー、テストコース等、種々の準備が必要である。さらに、評価精度の向上のために大量の供試タイヤも必要となる。試験工数の増大、コストの上昇は避けられない。これらは試験費用の上昇の要因となる。また、屋外で実施される実車走行試験では、路面状態の変化、気候変動等の管理等が厄介である。このため、高い再現性や評価精度等が期待できない。
【0004】
一方、屋内の試験装置を用いて行うタイヤ性能評価試験も知られている。例えば、評価対象となるタイヤのゴム材料から形成されたゴム試験片を用いる試験である(特開2000−227387公報)。このゴム試験片を、表面に突起が形成されたターンテーブル上に転動させ、当該ゴム材料のゴム配合を評価するものである。このラボサンプル評価では、実際のタイヤパターン形状の影響を評価することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−227387公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、タイヤのトレッド部に発生するゴム欠けを、市場における実車走行による結果を再現しながら台上で評価することのできる、タイヤの試験方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るタイヤの試験方法は、
供試タイヤを昇温する昇温ステップと、
タイヤを回転駆動するための駆動ドラムを備えた試験装置に、昇温された上記供試タイヤを、スリップ角が設定された状態で取り付ける、装着ステップと、
上記駆動ドラムによって供試タイヤを回転させる走行ステップとを含んでおり、
昇温された上記供試タイヤの温度が80℃以上120℃以下であり、
上記駆動ドラムの外周面に幅方向に延びる凸条が設けられており、
この凸条の横断面形状が、等脚台形及び等脚三角形のうちのいずれかである。
【0008】
好ましくは、上記凸条の横断面のサイズが、上底が0mm以上10mm以下であり、下底が20mm以上80mm以下であり、高さが10mm以上50mm以下である。
【0009】
好ましくは、上記スリップ角が、1°以上10°以下である。
【0010】
好ましくは、上記昇温ステップにおいて、供試タイヤを80℃以上150℃未満のオーブン内に、3時間30分以上4時間30分以下の間保持する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るタイヤの試験方法によれば、タイヤの台上試験において、トレッド部のゴム欠けの発生を促進することができ、実車走行におけるトレッドゴム欠けの発生を、短時間で台上で再現しながら評価することができる。その結果、信頼性の高い耐トレッドゴム欠け性能の評価結果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る評価方法の実行に用いられる試験装置の一例を概略的に示す斜視図である。
【図2】図2(a)は、図1の試験装置における駆動ドラムを概略的に示す正面図であり、図2(b)は、図2(a)の駆動ドラムの周面上に設置されたスラットを示す横断面図であり、図2(a)中のB部に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、適宜図面が参照されつつ、好ましい実施形態に基づいて本発明が詳細に説明される。
【0014】
ここでは、タイヤの耐トレッドゴム欠け性能を評価するための試験方法(以下、評価方法ともいう)が説明される。図1には、本実施形態に係る評価方法の実行に用いられる試験装置1が示されている。この試験装置1は、供試タイヤ(以下、単にタイヤともいう)11が装着される試験用のリム2、このリム2を支持する支持装置3、及び、供試タイヤ11を回転駆動する駆動ドラム4を備えている。
【0015】
リム2は、支持装置3の回転軸5に、回転可能に支持される。支持装置3は、図示しない回転駆動装置及びブレーキ機構を備えている。支持装置3は、この回転軸5を回転自在にすること、駆動ドラムに依らずに回転駆動すること、及び、拘束すること(ブレーキをかける)ことが可能である。これにより、リム2は、加速することも、減速することも、回転停止することも可能となる。支持装置3及び駆動ドラム4は試験架台1aに設置されている。駆動ドラム4は、図示しない電動モータによって回転させられる。支持装置3は、図示しない流体圧シリンダ等の昇降装置により、タイヤ11を上下動させうる。その結果、タイヤ11は、駆動ドラム4に対して離間及び接近することができる。リム2に装着された供試タイヤ11は、上記昇降装置により、所定荷重を負荷されて駆動ドラムに押圧させられる。供試タイヤ11は、この状態で、駆動ドラム4によって回転駆動されうる。
【0016】
上記駆動ドラム4の外周面には、駆動ドラム4の幅方向に延びる凸条(以下、スラットという)6が設けられている。スラット6を設ける目的は、タイヤ11のトレッドゴム欠けを促進するために、トレッド部に大きな歪み及び応力を発生させることである。スラット6により、タイヤ11のリブやブロックに大きな曲げ応力が発生する。また、圧縮応力や剪断応力も発生する。スラット6は、駆動ドラム4の半径方向外方へ突出している。スラット6は駆動ドラム4の外周面に、180°間隔で2箇所に設けられている。しかし、本発明では、スラット6の設置箇所は2箇所には限定されない。スラット6は、1箇所でもよく、3箇所以上でもよい。スラット6は、複数箇所に設置される場合は、等間隔に設置されるのが好ましい。スラット6は、駆動ドラム4とは別体で形成され、駆動ドラム4の外周面にボルト等によって固定されてもよい。
【0017】
スラット6の横断面形状は等脚三角形(二等辺三角形)又は等脚台形である。横断面形状が等脚三角形の場合、その底辺Lが駆動ドラム4の外周面に位置しており、横断面形状が等脚台形の場合、その下底Lが駆動ドラム4の外周面に位置している。スラット6の傾斜面は、駆動ドラム4の外周面に対して、周方向のいずれの向きにも同一角度をなしている。これにより、駆動ドラム4の回転方向に関わらず、タイヤ11には同等の衝撃が加わえられる。
【0018】
スラット6の横断面において、その上底Uは、0mm以上10mm以下が好ましい。その下底(底辺)Lは、20mm以上80mm以下が好ましい。その高さHは、10mm以上50mm以下が好ましい。上底Uが10mmを超えると、トレッドゴム欠けが著しく減少し、優劣の評価が困難になる。かかる観点からは、上底Uは、0mm以上5mm以下であるのがさらに好ましい。下底(底辺)Lが20mm未満であると、耐トレッドゴム欠け性能の比較が困難になる。下底(底辺)Lが80mmを超える場合でも、耐トレッドゴム欠け性能の比較が困難になる。高さHが10mm未満であると、耐トレッドゴム欠け性能の比較が困難になる。高さHが50mmを超えても、耐トレッドゴム欠け性能の比較が困難になる。個別具体的な供試タイヤに対するスラット6の形状及びサイズは、供試タイヤのサイズ、プロファイル、成形構造、市場における使用条件等に基づき、予備試験を行うことにより、上記範囲内において好ましい値が選択される。
【0019】
試験に供されるタイヤ11は、試験用リム2に装着され、所定の内圧(例えば800kPa)になるまで空気が充填される。その後、供試タイヤ11は、リム2に装着された状態で、オーブンによって加熱される。タイヤ11の内圧は、タイヤの加熱から走行試験の終了に至るまで、その調整がなされない。タイヤ11は、その表面温度及び内部温度ともに、80℃以上120℃以下にされる。内部温度とは、タイヤの肉の内部温度であり、内部空間の気温ではない。タイヤ11の温度を上昇させるのは、高温状態でのタイヤのトレッドゴム欠け性能を評価するためである。高温状態での性能を評価する目的は、車両の長時間走行によって高温となったトレッドゴムの耐欠け性能を評価することである。すなわち、実車走行の結果の再現をも実現するためである。表面温度及び内部温度が80〜120℃となっている状態の供試タイヤ11について、走行試験を実施する。タイヤ温度が80℃未満だと、高温状態でのゴムの性能評価を十分に行うことができない。タイヤ温度が120℃を超えると、ゴムにブロー(熱による発泡)が発生し、ゴム欠けの性能評価が難しくなる。
【0020】
タイヤ11が収容されるオーブン内部の温度は、80℃以上150℃以下にされる。このオーブン内へのタイヤ11の保持時間は、3時間30分以上4時間30分以下が好ましい。本実施形態では保持時間が4時間とされている。また、タイヤの表面温度及び内部温度が、前述した範囲にあるか否かを確認するために測定される。この温度測定のために、例えば、市販の熱電対式の温度計が用いられてもよい。タイヤの表面温度は、温度計の平板状の測定部をタイヤ11の表面に押し当てることにより測定される。タイヤの内部温度は、針状の測定部をタイヤ11の肉に突き刺すことにより測定される。この温度測定は、走行試験前及び走行試験終了後、それぞれにおいて行われる。
【0021】
以上のごとく昇温された供試タイヤ11は、以下の走行試験に供される。供試タイヤ11として、三種類のタイヤ11が用意される。三種類のタイヤ11とは、市場において未だトレッドゴム欠けが発生していない仕様の市場トレッドゴム欠け未発生タイヤ(A仕様タイヤ)、市場においてトレッドゴム欠けがわずかに発生した実績のある仕様の市場トレッドゴム欠け微少発生タイヤ(B仕様タイヤ)、及び、市場において相当の割合でトレッドゴム欠けが発生した仕様の市場トレッドゴム欠け発生タイヤ(C仕様タイヤ)である。A仕様タイヤは、いわゆる夏タイヤと呼ばれるタイヤであり、C仕様タイヤは、いわゆる低燃費タイヤと呼ばれるタイヤである。B仕様タイヤは、わずかな低燃費性能を備えたタイヤである。
【0022】
昇温後の供試タイヤ11が装着された試験用のリム2は、素早く上記試験装置1の支持装置3に取り付けられる(図1)。すぐに走行試験が開始される。タイヤ温度(表面温度及び内部温度)が80℃未満に低下するまでに、走行試験を終了するためである。タイヤ11は、支持装置3により、駆動ドラム4の外周面に、規格に規定された範囲内の試験荷重で押圧される。タイヤ11は、この状態で、後述する所定速度(走行試験速度)で、後述する所定時間(走行時間)走行させられる。走行の終了後、このタイヤ11の損傷状態が確認される。
【0023】
以下に、上記走行試験の条件が説明される。試験内圧は、所定のタイヤ規格(JATMA、ETRTO等)に規定の範囲内の圧力とする。試験荷重は、上記規格に規定の範囲内の荷重とする。走行速度は5km/h以上50km/h以下の範囲内で設定される。走行速度が、5km/h未満であると、トレッドゴム欠けが顕著には発生せず、性能比較が困難となり、50km/hを超えると、トレッドゴム欠けが発生しすぎて性能比較が困難となるからである。走行時間はノンストップで1分間以上10分間以下の範囲で設定される。上記試験内圧、試験荷重、走行速度及び走行時間は、予備試験を行うことにより、当該内圧、荷重、走行速度及び走行時間により、供試タイヤが80℃以上120℃以下に維持された状態で走行しうることを確認した上で設定される。
【0024】
走行試験において、試験装置1に取り付けられた供試タイヤ11には、スリップ角SAが設定される。スリップ角は、1°以上10°以下の範囲内で設定されるのが好ましい。スリップ角が1°未満であると、トレッドゴム欠けが顕著には発生せず、性能比較が困難となり、10°を超えると、トレッドゴム欠けが発生しすぎて性能比較が困難となるからである。個別具体的な供試タイヤのスリップ角は、供試タイヤのサイズ、プロファイル、成形構造、市場における使用条件等に基づいて予備試験を行うことにより、上記範囲内において好ましい値が選択される。タイヤ11は、スリップ角が設定された状態で、駆動ドラム4によって回転させられる。
【0025】
上記走行試験が終了した後の供試タイヤ11に対して、トレッドゴム欠けに関する目視検査がなされる。まず、トレッド面の任意の2箇所が目視検査対象面として設定される。各目視検査対象面の幅はトレッドの全幅であり、長さは周方向に300mmである。この目視検査対象面が展開された場合の形状は長方形である。目視検査においては、各検査面における、トレッドゴム欠け個数、及び、ゴム欠けのうちの最大長mmが記録される。各供試タイヤ11の検査結果を、同仕様のタイヤの市場評価と対比し、その一致性を比較評価する。
【0026】
以上の台上試験により、市場におけるタイヤのトレッドゴム欠け発生が、供試タイヤ11に再現されうることが確認される。これは、以下の実施例により明らかである。
【実施例】
【0027】
以下、実施例によって本発明の効果が明らかにされるが、この実施例の記載に基づいて本発明が限定的に解釈されるべきではない。
【0028】
[実施例1から7]
実施例1から7として、それぞれ、供試タイヤに対する台上試験の条件及び結果が表1に示される。この台上試験は、オーブンによって昇温された供試タイヤ11に対し、図1に示された試験装置1を用いて行われた。試験条件は前述したとおりである。供試タイヤ11の温度、駆動ドラムのスラットの横断面形状及び横断面サイズ、並びに、スリップ角度は、表1に記載されているとおり、前述された好ましい範囲内において設定された。供試タイヤ11の試験内圧は全て800kPaであり、試験荷重は全て20kNであり、試験走行速度は全て20km/hであり、走行時間は5分である。
【0029】
[実施例8から13]
実施例8から13として、それぞれ、供試タイヤに対する台上試験の条件及び結果が表2に示される。この台上試験は、オーブンによって昇温された供試タイヤ11に対し、図1に示された試験装置1を用いて行われた。試験条件は前述したとおりである。供試タイヤ11の温度は、表2に記載されているとおり、前述された好ましい範囲内において設定された。駆動ドラムのスラットの横断面形状及び横断面サイズ、並びに、スリップ角度は、表2に記載されているとおり、いずれかの一項目を除いて、前述された好ましい範囲内において設定された。供試タイヤ11の試験内圧は全て800kPaであり、試験荷重は全て20kNであり、試験走行速度は全て20km/hであり、走行時間は5分である。
【0030】
[比較例1]
比較例1として、供試タイヤに対する台上試験の条件及び結果が表3に示される。この台上試験は、オーブンによって昇温された供試タイヤ11に対し、図1に示された試験装置1を用いて行われた。供試タイヤ温度は70℃であり、前述した試験条件の範囲(80℃以上120℃以下)から外れている。その他の試験条件である駆動ドラムのスラットの横断面形状及び横断面サイズ、並びに、スリップ角度は、表3に記載されているとおり、前述された好ましい範囲内において設定された。
【0031】
[比較例2]
比較例2として、供試タイヤに対する台上試験の条件及び結果が表3に示される。この台上試験は、オーブンによって昇温された供試タイヤ11に対し、図1に示された試験装置1を用いて行われた。供試タイヤ温度は130℃であり、前述した試験条件の範囲(80℃以上120℃以下)から外れている。その他の試験条件である駆動ドラムのスラットの横断面形状及び横断面サイズ、並びに、スリップ角度は、表3に記載されているとおり、前述された好ましい範囲内において設定された。
【0032】
[比較例3]
比較例3として、供試タイヤに対する台上試験の条件及び結果が表3に示される。この台上試験は、オーブンによって昇温された供試タイヤ11に対して行われた。用いられた試験装置の駆動ドラムには、スラット6は設けられていない。その他の試験条件である供試タイヤ11の温度及びスリップ角は、表3に記載されているとおり、前述された好ましい範囲内において設定された。
【0033】
[比較例4]
比較例4として、供試タイヤに対する台上試験の条件及び結果が表3に示される。この台上試験は、オーブンによって昇温された供試タイヤ11に対し、図1に示された試験装置1と類似の装置を用いて行われた。スラットの横断面形状は長方形である。その他の試験条件である供試タイヤ11の温度及びスリップ角は、表3に記載されているとおり、前述された好ましい範囲内において設定された。
【0034】
【表1】

【0035】
【表2】

【0036】
【表3】

【0037】
[試験結果]
表1には、実施例1から7の試験結果が示されている。表2には、実施例8から13の試験結果が示されている。表3には、比較例1から4の試験結果が示されている。試験結果としては、目視試験の結果が示されている。目視検査は、走行試験が終了した供試タイヤ11について、前述した2箇所の目視検査対象面に対して行われた。各検査面における、トレッドゴム欠けの個数、及び、ゴム欠けのうちの最大長mmが示されている。
[評価]
各供試タイヤ11の検査結果を、同一仕様のタイヤの市場評価と対比し、その一致性を比較評価した。評価結果を○、△及び×の各印で示した。○印は一致性が有ることを示し、△印は一致性がやや存在することを示し、×印は一致性が認められないことを示している。表1から3における各例の欄には、評価基準となる同仕様のタイヤの市場におけるトレッドゴム欠けの結果が示されている。この評価結果から、本発明の優位性は明らかである。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明に係るタイヤの試験方法は、タイヤの耐トレッドゴム欠け性能の評価に適用されうる。
【符号の説明】
【0039】
1・・・試験装置
2・・・リム
3・・・支持装置
4・・・駆動ドラム
5・・・(支持装置の)回転軸
6・・・スラット
U・・・上底
L・・・下底(底辺)
H・・・高さ
11・・・供試タイヤ
12・・・トレッド部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
供試タイヤを昇温する昇温ステップと、
タイヤを回転駆動するための駆動ドラムを備えた試験装置に、昇温された上記供試タイヤを、スリップ角が設定された状態で取り付ける、装着ステップと、
上記駆動ドラムによって供試タイヤを回転させる走行ステップとを含んでおり、
昇温された上記供試タイヤの温度が80℃以上120℃以下であり、
上記駆動ドラムの外周面に幅方向に延びる凸条が設けられており、
この凸条の横断面形状が、等脚台形及び等脚三角形のうちのいずれかである、タイヤの試験方法。
【請求項2】
上記凸条の横断面のサイズが、上底が0mm以上10mm以下であり、下底が20mm以上80mm以下であり、高さが10mm以上50mm以下である請求項1に記載のタイヤの試験方法。
【請求項3】
上記スリップ角が、1°以上10°以下である請求項1又は2に記載のタイヤの試験方法。
【請求項4】
上記昇温ステップにおいて、供試タイヤを80℃以上150℃未満のオーブン内に、3時間30分以上4時間30分以下の間保持する請求項1から3のいずれかに記載のタイヤの試験方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−104809(P2013−104809A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249608(P2011−249608)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000183233)住友ゴム工業株式会社 (3,458)