説明

タイヤ特性推定装置およびプログラム

【課題】非転動状態におけるタイヤ特性、特にタイヤのオーバターニングモーメントの推定精度を向上可能な推定装置およびプログラムを提供する。
【解決手段】非転動状態におけるタイヤ特性を推定する装置であって、タイヤTの負荷半径RLおよびキャンバー角CAが入力される変数値入力部15と、負荷半径RLおよびキャンバー角CAに基づきタイヤTの接地荷重Fzを推定すると共に、接地荷重Fzの2次式およびキャンバー角CAの3次式に基づきタイヤTのオーバターニングモーメントMxを推定する推定値演算部17とを備える。これにより、オーバターニングモーメントMxの曲線状の特性を適切に表すことが可能となり、タイヤTのオーバターニングモーメントMxの推定精度を向上することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非転動状態におけるタイヤ特性を推定するタイヤ特性推定装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両の機構解析系のCAE(Computer−aided Engineering)では、タイヤ特性を推定するタイヤモデルを用いて、車両の挙動を再現することがある。タイヤモデルとしては、従来、各種のモデルが開発されている。タイヤモデルに関連して、例えば特開2011−90013号公報には、転動状態におけるタイヤの負荷半径およびキャンバー角に応じて変化するタイヤ特性、特にオーバターニングモーメントを推定することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−90013号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
タイヤモデルは、転動状態に限らず、非転動状態におけるタイヤ特性の推定にも利用される。例えば、車両のサスペンション特性をベンチで計測するK&C(Kinematic and Compliance)試験では、非転動状態におけるタイヤ特性が重要となる。K&C試験では、加振台に固定した車両のボデーをバウンス、ロール、またはピッチさせたり、ボデーを動かさずに接地面を前後、左右、またはステア方向に動かしたりして、ボデーに対するホイールの位置または向き、接地面でタイヤに作用する6分力などが計測される。
【0005】
ところで、タイヤは、転動状態と非転動状態では異なる挙動を呈するので、転動状態用のモデルを用いて非転動状態におけるタイヤ特性を推定することはできない。このため、非転動状態におけるタイヤ特性が重要となる試験をCAE化するには、非転動状態用のモデルが必要となる。しかし、従来、非転動状態におけるタイヤ特性を精密に推定できるタイヤモデルは開発されていなかった。
【0006】
そこで、本発明は、非転動状態におけるタイヤ特性、特にタイヤのオーバターニングモーメントの推定精度を向上可能な推定装置およびプログラムを提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るタイヤ特性推定装置は、非転動状態におけるタイヤ特性を推定する装置であって、タイヤの負荷半径およびキャンバー角が入力される入力部と、負荷半径およびキャンバー角に基づきタイヤの接地荷重を推定すると共に、接地荷重の2次式およびキャンバー角の3次式に基づきタイヤのオーバターニングモーメントを推定する推定部とを備える。
【0008】
また、本発明に係るタイヤ特性推定プログラムは、非転動状態におけるタイヤ特性の推定方法を実行するためのプログラムであって、この推定方法が、タイヤの負荷半径およびキャンバー角を入力し、負荷半径およびキャンバー角に基づきタイヤの接地荷重を推定すると共に、接地荷重の2次式およびキャンバー角の3次式に基づきタイヤのオーバターニングモーメントを推定することを含む。
【0009】
この発明によれば、接地荷重の2次式およびキャンバー角の3次式に基づいてオーバターニングモーメントを推定するので、オーバターニングモーメントの曲線状の特性を適切に表すことが可能となり、オーバターニングモーメントの推定精度を向上することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、非転動状態におけるタイヤ特性、特にオーバターニングモーメントの推定精度を向上可能な推定装置およびプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係るタイヤ特性推定装置の構成を示す図である。
【図2】タイヤ特性の推定に用いるモデル変数などを示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係るタイヤ特性の推定方法を示す図である。
【図4】非転動状態におけるタイヤの接地荷重の再現状況を示す図である。
【図5】非転動状態におけるタイヤのオーバターニングモーメントの再現状況を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0013】
まず、図1および図2を参照して、本発明の実施形態に係るタイヤ特性推定装置10の構成について説明する。図1は、本発明の実施形態に係るタイヤ特性推定装置10の構成を示す図である。図2は、タイヤ特性の推定に用いるモデル変数などを示す図である。
【0014】
タイヤ特性推定装置10は、後述するタイヤ特性の推定方法に従って、非転動状態におけるタイヤ特性を推定する装置である。タイヤ特性推定装置10は、車両の機構解析系のCAE(Computer−aided Engineering)に用いるシミュレーションシステムの一部として構成される。タイヤ特性推定装置10は、CPU、ROM、RAMなどを有するコンピュータ装置として構成され、CPUが、後述するタイヤ特性の推定方法を実行するためにROMなどに記憶されたプログラムをRAMに展開して実行することで実現される。
【0015】
図1に示すように、タイヤ特性推定装置10は、定数値入力部11、定数値格納部13、変数値入力部15、推定値演算部17、および推定値出力部19を有している。
【0016】
定数値入力部11には、タイヤ特性の推定に用いるモデル定数が入力される。モデル定数は、非転動状態におけるタイヤ試験の実測値(タイヤTの負荷半径RL、キャンバー角CA、接地荷重Fz、オーバターニングモーメントMxなど)から同定される。
【0017】
ここで、図2には、タイヤ特性の推定に用いるモデル変数が示されている。負荷半径RLとは、標準空気圧で充てんされたタイヤTに最大静荷重の負荷を加えたときにおけるタイヤTの回転軸から路面RSまでの距離を意味している。キャンバー角CAとは、車体を水平にして真正面から見た状態で、タイヤTの中心線と垂直線との角を意味している。
【0018】
また、タイヤTの接地荷重(上下荷重)FzおよびオーバターニングモーメントMxは、タイヤTの中心面と路面との交線をX軸(図2の奥行き方向)、タイヤTの回転軸を含みかつ路面RSに直角な平面と路面RSとの交線をY軸(図2の左右方向)、X軸とY軸との交点を原点として原点を通って路面RSに垂直な軸をZ軸(図2の上下方向)として定義した場合において、それぞれにZ軸方向の力およびX軸廻りのモーメントを意味している。
【0019】
定数値格納部13には、定数値入力部11に入力されたモデル定数が格納される。定数値格納部13は、タイヤ特性の推定に用いるモデル定数を推定値演算部17に供給する。定数値格納部13は、シミュレーション条件毎に異なるモデル定数を格納し、この条件の指定に応じて適切なモデル定数を供給するように構成されてもよい。
【0020】
変数値入力部(入力部)15には、タイヤ特性の推定に用いるモデル変数として、タイヤTの負荷半径RLおよびキャンバー角CAが入力される。モデル変数は、時間的に連続する一連の値(時系列値)でもよく、任意の時間の値でもよい。
【0021】
推定値演算部(推定部)17は、タイヤTの接地荷重Fzを推定し、接地荷重Fzの2次式およびキャンバー角CAの3次式に基づいてタイヤTのオーバターニングモーメントMxを推定する。推定値演算部17には、定数値格納部13からモデル定数が供給されると共に、変数値入力部15からモデル変数が供給される。推定値演算部17は、モデル定数およびモデル変数を後述する数式(1)〜(4)に代入してタイヤ特性Fz、Mxを推定する。
【0022】
推定値出力部19は、接地荷重FzおよびオーバターニングモーメントMxの推定値を出力する。推定値は、シミュレーションの実行に用いられたり、記録・出力されたりする。
【0023】
なお、タイヤ特性推定装置10は、例えば、シミュレーションシステムの一部をなす上位装置により制御されるように構成されてもよい。この場合、タイヤ特性推定装置10は、モデル定数およびモデル変数を上位装置から入力され、推定値を上位装置に出力してもよい。また、モデル定数の同定は、上位装置などタイヤ特性推定装置10以外の装置により行われてもよく、タイヤ特性推定装置10自体により行われてもよい。
【0024】
つぎに、図3〜図5を参照して、本発明の実施形態に係るタイヤ特性推定装置10の動作について説明する。図3は、本発明の実施形態に係るタイヤ特性の推定方法を示す図である。図4および図5は、非転動状態におけるタイヤTの接地荷重FzおよびオーバターニングモーメントMxの再現状況をそれぞれに示す図である。
【0025】
タイヤ特性の推定に先立ち、非転動状態におけるタイヤ試験の実測値からモデル定数が同定される。タイヤ試験では、試験対象となるタイヤTについて、様々な負荷半径RLおよびキャンバー角CAを条件とし、これらの条件に対応する接地荷重FzおよびオーバターニングモーメントMxを実測する。そして、以下の数式(1)〜(4)が、これらの実測値を最も高い精度で表現するように統計処理して、試験対象となるタイヤTのモデル定数(つまり、数式(2)、(4)中のモデル定数FZRLCA〜FZRLCA、MXCAFZ〜MXCAFZ)を同定する。タイヤTのモデル定数が同定されると、タイヤ特性推定装置10では、タイヤ特性の推定が可能となる。
【0026】
ここで、モデル定数FZRLCA〜FZRLCAは、接地荷重Fzの実測値と、試験条件となる負荷半径RLおよびキャンバー角CAとから同定された値であり、モデル定数MXCAFZ〜MXCAFZは、接地荷重FzおよびオーバターニングモーメントMxの実測値と、試験条件となるキャンバー角CAとから同定された値である。
【0027】
Fz=Fz(RL、CA)
=fzrl+fzrl・RL+fzrl・RL ……(1)
ここで、Fzが接地荷重、fzrl〜fzrlが式(2a)〜(2c)(以下、まとめて式(2)と称する。)から求められる係数、RLが負荷半径を表している。
【0028】
fzrl=FZRLCA+FZRLCA・CA+FZRLCA・CA
……(2a)
fzrl=FZRLCA+FZRLCA・CA+FZRLCA・CA
……(2b)
fzrl=FZRLCA+FZRLCA・CA+FZRLCA・CA
……(2c)
ここで、fzrl〜fzrlが係数、FZRLCA〜FZRLCAがモデル定数、CAがキャンバー角を表している。
【0029】
Mx=Mx(CA、Fz)
=mxca+mxca・CA+mxca・CA+mxca・CA
……(3)
ここで、Mxがオーバターニングモーメント、mxca〜mxcaが式(4a)〜(4d)(以下、まとめて式(4)と称する。)から求められる係数、CAがキャンバー角を表している。
【0030】
mxca=MXCAFZ+MXCAFZ・Fz+MXCAFZ・Fz
……(4a)
mxca=MXCAFZ+MXCAFZ・Fz+MXCAFZ・Fz
……(4b)
mxca=MXCAFZ+MXCAFZ・Fz+MXCAFZ・Fz
……(4c)
mxca=MXCAFZ+MXCAFZ・Fz+MXCAFZ・Fz
……(4d)
ここで、mxca〜mxcaが係数、MXCAFZ〜MXCAFZがモデル定数、Fzが接地荷重を表している。
【0031】
タイヤ特性推定装置10では、図3に示すタイヤ特性の推定方法に従って、タイヤ特性が推定される。図3に示すように、定数値入力部11には、同定されたモデル定数(つまり、数式(2)、(4)中のモデル定数FZRLCA〜FZRLCA、MXCAFZ〜MXCAFZ)が入力される(ステップS11)。
【0032】
変数値入力部15には、前述した負荷半径RLおよびキャンバー角CAがモデル変数として入力される(ステップS13)。モデル変数は、前述したように、時間的に連続する一連の値(時系列値)でもよく、任意の時間の値でもよい。
【0033】
推定値演算部17は、モデル定数FZRLCA〜FZRLCAおよびモデル変数(キャンバー角CA)を式(2)に代入して係数fzrl〜fzrlを求め、これらの係数fzrl〜fzrlおよびモデル変数(負荷半径RL)を式(1)に代入してタイヤTの接地荷重Fzを推定する(ステップS15)。これにより、キャンバー角CAの2次の多項式および負荷半径RLの2次の多項式に基づいて、非転動状態におけるタイヤTの接地荷重Fzが推定される。
【0034】
つぎに、推定値演算部17は、モデル定数MXCAFZ〜MXCAFZ、および式(1)から求められた接地荷重Fzを式(4)に代入して係数mxca〜mxcaを求め、これらの係数mxca〜mxcaおよびモデル変数(キャンバー角CA)を式(3)に代入してタイヤTのオーバターニングモーメントMxを推定する(ステップS17)。これにより、接地荷重Fzの2次の多項式およびキャンバー角CAの3次の多項式に基づいて、非転動状態におけるタイヤTのオーバターニングモーメントMxが推定される。
【0035】
そして、推定値出力部19は、タイヤTの接地荷重FzおよびオーバターニングモーメントMxの推定値を出力する(ステップS19)。なお、推定値の出力は、接地荷重FzとオーバターニングモーメントMxとで別々のタイミングで行われてもよい。また、推定値の出力は、一連の推定処理を終了した時点で纏めて行われてもよい。
【0036】
タイヤ特性推定装置10は、推定値を出力すると、推定処理を終了するかを判定する(ステップS21)。そして、推定処理を終了しない場合(ステップS21で「No」の場合)、モデル変数が再び入力され(ステップS13)、推定処理を終了するまで、ステップS13〜S21の処理が繰り返される。
【0037】
図4および図5には、前述した推定方法に基づく接地荷重FzおよびオーバターニングモーメントMxの再現状況がそれぞれに示されている。
【0038】
図4では、縦軸が接地荷重Fzを示し、横軸がキャンバー角CAを示している。図5では、縦軸がオーバターニングモーメントMxを示し、横軸がキャンバー角CAを示している。これらの図では、接地荷重FzおよびオーバターニングモーメントMxについて、実測値(実線)と推定値(点線)とが対比して示されている。
【0039】
ここで、実測値は、非転動状態におけるタイヤ試験により実測された値である。また、推定値は、タイヤ試験の実測値から同定されたモデル定数と、モデル変数(タイヤTの負荷半径RLおよびキャンバー角CA)とを、前述した数式(1)〜(4)に代入して得られた値である。ここで、モデル定数は、非転動状態におけるタイヤTについて、接地荷重Fzを5つのレベル毎に一定値に制御しながら、キャンバー角CAを連続的に変化させた場合における負荷半径RL、キャンバー角CA、接地荷重Fz、およびオーバターニングモーメントMxの実測値に基づくものである。
【0040】
図4および図5によれば、接地荷重FzおよびオーバターニングモーメントMxのいずれも、推定値が実測値と近似しており、非転動状態におけるタイヤ特性が精度よく再現されていることが理解される。図4および図5に示す再現例では、それぞれに推定値と実測値の組合せ(負荷半径RLおよびキャンバー角CAの条件を共通とする組合せ)1,000組について、推定値と実測値の誤差の平均値を実測値の平均値で除して推定誤差を求めた。結果として、接地荷重FzおよびオーバターニングモーメントMxがそれぞれ推定誤差1%および3%の精度で再現されていることが確認された。
【0041】
これは、負荷半径RLの2次の多項式(数式(1))およびキャンバー角CAの2次の多項式(数式(2))を用いることで、接地荷重Fzの曲線状の特性を適切に表すことができたためである。同様に、キャンバー角CAの3次の多項式(数式(3))および接地荷重Fzの2次の多項式(数式(4))を用いることで、オーバターニングモーメントMxの曲線状の特性を適切に表すことができるためである。
【0042】
以上説明したように、本発明の実施形態に係るタイヤ特性推定装置10は、非転動状態におけるタイヤ特性を推定する装置であって、タイヤの負荷半径RLおよびキャンバー角CAが入力される変数値入力部15と、負荷半径RLおよびキャンバー角CAに基づきタイヤTの接地荷重Fzを推定すると共に、接地荷重Fzの2次式およびキャンバー角CAの3次式に基づきタイヤTのオーバターニングモーメントMxを推定する推定値演算部17とを備える。
【0043】
これにより、接地荷重Fzの2次式およびキャンバー角CAの3次式に基づいてオーバターニングモーメントMxを推定するので、オーバターニングモーメントMxの曲線状の特性を適切に表すことが可能となり、非転動状態におけるオーバターニングモーメントMxの推定精度を向上することができる。
【0044】
また、本発明の実施形態に係るタイヤ特性推定装置10は、非転動状態におけるタイヤ特性を推定する装置であって、非転動状態におけるタイヤ試験の実測値から同定されたモデル定数が入力される定数値入力部11と、タイヤTの負荷半径RLおよびキャンバー角CAが入力される変数値入力部15と、特定値に基づき負荷半径RLの2次式(数式(1))からタイヤTの接地荷重Fzを推定すると共に、モデル定数に基づきキャンバー角CAの3次式(数式(3))からタイヤTのオーバターニングモーメントMxを推定する推定値演算部17とを備える。
【0045】
これにより、非転動状態におけるタイヤTの挙動を規定するモデル定数と、負荷半径RLおよびキャンバーCAそれぞれの非線形式とに基づいてオーバターニングモーメントMxを推定するので、非転動状態におけるオーバターニングモーメントMxの推定精度を向上することができる。
【0046】
なお、前述した実施形態は、本発明に係るタイヤ特性推定装置の最良な実施形態を説明したものであり、本発明に係るタイヤ特性推定装置は、本実施形態に記載したものに限定されるものではない。本発明に係るタイヤ特性推定装置は、各請求項に記載した発明の要旨を逸脱しない範囲で本実施形態に係るタイヤ特性推定装置を変形し、または他のものに適用したものであってもよい。
【0047】
例えば、本発明は、前述したタイヤ特性の推定方法に従って、非転動状態におけるタイヤ特性を推定するためのプログラム、または当該プログラムを記憶しているコンピュータ読取可能な記録媒体にも同様に適用できる。
【符号の説明】
【0048】
10…タイヤ特性推定装置、11…定数値入力部、13…定数値格納部、15…変数値入力部、17…推定値演算部、19…推定値出力部。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
非転動状態におけるタイヤ特性を推定する装置であって、
タイヤの負荷半径およびキャンバー角が入力される入力部と、
前記負荷半径および前記キャンバー角に基づきタイヤの接地荷重を推定すると共に、前記接地荷重の2次式および前記キャンバー角の3次式に基づきタイヤのオーバターニングモーメントを推定する推定部と、
を備えるタイヤ特性推定装置。
【請求項2】
非転動状態におけるタイヤ特性の推定方法を実行するためのプログラムであって、
前記推定方法が、
タイヤの負荷半径およびキャンバー角を入力し、
前記負荷半径および前記キャンバー角に基づきタイヤの接地荷重を推定すると共に、前記接地荷重の2次式および前記キャンバー角の3次式に基づきタイヤのオーバターニングモーメントを推定すること、
を含むプログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−88321(P2013−88321A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−229920(P2011−229920)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)