タンポンを形成するためのプレス機
本発明は、吸収性材料から形成されたタンポン半加工品(2)を、プレス領域を中心に配置されたプレスジョウ(3)を用いて径方向にプレスすることにより、タンポン前製品(2’)を形成するプレス機(1)に関するものであって、プレス機(1)が、プレス領域内でタンポン前製品(2)を径方向および/または軸方向にセンタリングするためのガイドブレード(4、4’、4”)を有している、ことを特徴としている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性材料から形成されたタンポン半加工品を、プレス領域の回りに配置されているプレスジョウを用いて径方向にプレスすることによって、タンポンを形成するプレス機に関する。
【0002】
本発明は、さらに、吸収性材料から形成されたタンポン半加工品を、プレス機のプレス領域の回りに配置されたプレスジョウを用いて径方向にプレスすることによって、タンポンを形成する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
タンポンは、それ自体既知の衛生用品であって、長尺綿を巻いて、次にプレス装置内で圧縮することによって形成することができ、その場合に通常、製造に基づく円筒形状の、タンポンの基本形状が生じる。従来技術からは、ずっと以前から多くの異なるタンポンが知られており、それらは、美的な利点も機能的な利点も付与するために、その表面特性を物理的および/または化学的に変化させることができる。これに関連して、(特にタンポンの表面の、場合によっては異なる深さの、長手溝の形式の)統一的でない表面トポグラフィーを有するタンポンを形成するために、プレス装置が知られている。冒頭で挙げた種類のこの種のプレス機は、たとえば特許文献1から知られている。この既知のプレス機は、タンポンに対して径方向に摺動可能なプレスジョウを備えたプレス領域を有しており、それらプレスジョウは、それぞれ吸収性材料内へ進入するための進入セグメントを有している。この既知のプレス機における欠点は、タンポンが通常比較的コントロールされずにプレス領域内へ導入され、それによってプレス領域内でタンポンを正しい位置に位置決めできないことである。プレス領域の軸線に沿ってタンポンの位置決めが異なると、表面へ刻印されるパターンがタンポンの異なる箇所に現れる。従って従来のプレス機によって形成されたタンポンの統一的な外観は、保証されない。タンポン半加工品が径方向に摺動することによって不均一な圧縮がもたらされ、それが、できあがったタンポンの品質を損なうことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許公報EP0639363
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って本発明の課題は、上述した欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、冒頭で挙げた種類のプレス機によって、本発明によれば、プレス機がプレス領域内で径方向および/または軸方向にタンポンをセンタリングするためのガイドブレードを有することによって、解決される。
【0007】
ガイドブレードを使用することによって、プレス領域内のタンポンの正確な位置決めと、それに伴ってプレスされたタンポンの品質の本質的な改良を達成することができる。
【0008】
タンポン半加工品の特に良好なガイドは、ガイドブレードが、プレス領域の方向に見てプレス領域の回りに径方向に配置されていることによって得られる。
【0009】
本発明の特に効果的な実施形態は、各ガイドブレードが2つの隣接するプレスジョウの間に配置されていることにある。それによって、極めてスペースをとらない配置が実現され、その配置はさらに、このようにしてプレスジョウの移動に関する制限が回避できることを、特徴としている。上述した実施形態において、ガイドブレードがプレス機内の固定位置に取り付けられていると、特に効果的である。ガイドブレードを固定位置に取り付けることによって、プレスジョウは、タンポン半加工品をプレスする間、互いに近づくように移動することができ、ガイドブレードがこの駆動を一緒に行なって、本来のプレス工程を妨げることはない。
【0010】
軸方向におけるタンポンの正確な位置決めは、タンポン半加工品をプレス領域内へ導入する方向にガイドブレードが互いに近づくように配置され、かつ/または形成されていることによって、達成することができる。
【0011】
特に簡単な構造を特徴とする、本発明の好ましい変形例によれば、ガイドブレードはプレス機内に移動できないように取り付けることができる。
【0012】
プレス領域内への挿入工程の間タンポンの良好なガイドを保証するために、少なくとも3つのガイドブレードを設けることができる。
【0013】
ガイドブレード間にタンポン半加工品を導入することを容易にするために、ガイドブレードは、タンポン半加工品を収容するために設けられた収容領域内では、収容領域から離れた部分におけるよりも、互いに対してさらに隔たるようにすることができる。
【0014】
プレス領域内で軸方向におけるタンポン半加工品の正確な位置決めを達成するための他の可能性は、少なくとも1つのガイドブレードが、プレス領域側のその端部に、タンポン半加工品のためのストッパを有していることにある。
【0015】
タンポン半加工品を位置決めするための良好なガイド挙動は、ガイドブレードがばね弾性的に形成されていることによって得られる。
【0016】
極めて一般的に言って、ガイドブレードはプレート形状に形成することができ、その場合にプレート形状のガイドブレードの、それぞれプレス領域内部へ向いたエッジが、タンポン半加工品を案内するために設けられている。
【0017】
プレス工程の間プレスジョウの邪魔をしないことも保証する、特に効果的な構造を特徴とする、本発明の実施形態によれば、ガイドブレードは少なくとも部分的にリング形状の固定部材に配置することができ、ガイドブレードの位置を固定部材によって保持することができる。代替的に、そのために、ガイドブレードをプレス機の放出ノズルに配置することもできる。
【0018】
上で挙げた課題は、冒頭で挙げた種類の方法によって、本発明によれば、タンポン半加工品が、プレス領域内へ導入する間ガイドブレードによってプレス機内で径方向および/または軸方向にセンタリングされることによっても、解決される。
【0019】
以下、他の利点を含めて本発明を、図面に示す幾つかの限定的でない実施例を用いて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係るプレス機のプレス領域を示す上面図である。
【図2】本発明の第1の変形例を、図1のII−II線に沿って示す断面図である。
【図3】本発明の第2の変形例を、図1のII−II線に沿って示す断面図である。
【図4】本発明の第3の変形例を、図1のII−II線に沿って示す断面図である。
【図5】本発明の変形例の側面図であって、ガイドブレードがプレス機の放出ノズルに配置されている。
【図6】図5の変形例を示す上面図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】図5の変形例を斜視図で示している。
【図9】図1に基づくプレス領域を、開放されたプレスジョウと共に示している。
【図10】図1に基づくプレス領域を、プレス工程の間互いに近づくように移動され、閉鎖されたプレスジョウと共に示している。
【図11】図1に基づくプレス領域を、プレス領域からプレスされたタンポン前製品を除去するための通気工程の間において示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
最初に確認するが、異なるように記載された実施形態において、同一の部分は同一の参照符号ないし同一の構成部品名称を有しており、その場合に明細書全体に含まれる開示は、意味に従って同一の参照符号ないし構成部品名称を有する同一の部分へ移し替えることができる。また、明細書内で選択された、たとえば上、下、側方などのような位置記載は、直接説明され、かつ図示されている図に関するものであって、位置が変化した場合には意味に従って新しい位置へ移し替えられる。さらに、示され、かつ記載された異なる実施形態に基づく個別特徴または特徴の組合せも、それ自体自立した、進歩的または発明に基づく解決を表すことができる。
【0022】
図1によれば、本発明に基づくプレス機1は、タンポン半加工品2を圧縮するためのプレス領域の回りに径方向に配置されたプレスジョウ3を有している。タンポン半加工品2は、たとえば吸収性材料、たとえば綿からなるフリース片を巻くこと、あるいは畳むことによって成形することができる。このタンポン半加工品2が、その後プレス機1の、プレスジョウ3間に位置するプレス領域内へ導入されて、プレスジョウ3によって径方向に圧縮される。
【0023】
プレス機1内で圧縮すべきタンポン半加工品2を軸方向および/または径方向にセンタリングすることを可能にするために、ガイドブレード4が設けられており、そのガイドブレードによってタンポン半加工品2が、プレスジョウ3間のプレス領域の内部の正確に定められた位置へ案内される。
【0024】
その場合に「軸方向」という概念は、プレスジョウ3の間に位置する、プレス機1のプレス領域の長手軸に関する。「径方向」という概念は、プレス領域の長手軸に対して垂直方向に延びる方向に関する。
【0025】
プレス領域内でタンポン半加工品2を径方向にセンタリングした結果、プレス領域の長手軸がタンポン半加工品2の長手軸と実質的に一致し、軸方向のセンタリングは、プレス領域の長手軸に沿ってタンポン半加工品2を位置決めすることに関する。
【0026】
図1から明らかなように、各ガイドブレード4は、2つの隣接するプレスジョウ3の間に配置されている。その場合にガイドブレード4は、実質的に移動しないように、すなわち固定位置に取り付けることができる。
【0027】
ガイドブレード4は、実質的にプレート形状に形成することができ、その場合にプレート形状のガイドブレード4の、プレス機1の内側へ向いたエッジ4aが、タンポン半加工品2を案内するために設けられている。その場合に「プレート形状」という概念は、極めて一般的に、平坦な天井面を有するボディを示し、その厚みはその長さおよび幅よりもずっと小さい。原則的にガイドブレード4は、プレート形状とは異なるように形成することもできるが、もちろんプレート形状の形成は、その単純な形状と取付けに基づいて提供される。さらに、ガイドブレード4は、ばね弾性的であるが、堅固に形成することもできる。ガイドブレード4のエッジ4aは、平坦に、ないしはまっすぐに形成される必要はなく、たとえば彎曲し、あるいは波打って形成することもできる。しかし原則的に、エッジ4aは、それぞれ他の適切な形状をとることもできる。
【0028】
さらに、図1から明らかなように、ガイドブレード4はそれぞれ一部を固定リング5に取り付けることができる。プレスジョウ3は、タンポン半加工品2の導入運動の方向に見て固定リング5の後方に配置することができるので、固定リング5によってプレスジョウ3の移動が損なわれることはない。固定リング5自体は、然るべき固定手段によって、たとえばねじ結合を用いて、プレス機1に固定することができる。もちろんプレス機1に固定リング5を固定する、たとえば溶接、接着、錠止などによる、それぞれ他の固定種類も可能である。
【0029】
図1に示すように、固定リング5は、ガイドブレード4のための収容部6を有することができる。ガイドブレード4は、接着、溶接、半田付け、クランプ、螺合などによって固定リング5と結合することができる。固定リング5とガイドブレード4の結合の種類は、特に使用される材料の種類に依存する。すなわち固定リング5ないしガイドブレード4は、たとえば金属またはプラスチックから形成することができる。原理的には、ガイドブレード4と固定リング5を互いに対して一体的に形成することも可能である。
【0030】
しかし、ガイドブレード4を固定するために、必ずしも固定リング5を設ける必要はない。すなわちガイドブレード4は、図5から8に詳細に示すように、プレス機1の放出ノズルに固定することもでき、その放出ノズルを通して、プレスジョウ3によりタンポン前成形品2’に圧縮されたタンポン半加工品2が、プレス機1から移送される。図2および5から8において、放出ノズルは参照符号9を有している。
【0031】
ガイドブレード4によって、タンポン半加工品2は導入の間、プレス領域の所定の箇所で静止して、正確に位置決めされるような距離だけ制動される。本発明に基づく解決は、タンポン半加工品2の導入速度が高い場合でも、それを制動して、プレス機1の内部で正確に所定の位置で静止するように、制動することを許す。特に、本発明に基づく解決によって、タンポン半加工品2の質量慣性に基づく、プレス領域を画成する背壁からの、ないしはプレス機1の放出ノズル9からの、タンポン半加工品2の弾性的な戻りが阻止される。
【0032】
図1からさらに明らかなように、ガイドブレード4は、プレス領域の回りに径方向に配置することができる。しかし、図示の8つのガイドブレード4の代りに、他の任意の数のガイドブレード4を設けることができる。しかし好ましくは、タンポン半加工品2の十分に良好なガイドを保証するためには、少なくとも3つのガイドブレード4が使用される。
【0033】
図2から明らかなように、タンポン半加工品2を収容するために設けられている収容領域7内で、ガイドブレード4は、プレス領域内に位置する部分よりも、さらに互いに離隔することができる。タンポン半加工品2のための収容領域7内で、ガイドブレード4の互いに対する間隔がより大きいことによって、タンポン半加工品2をガイドブレード4の間に位置する空間内へ簡単に導入できることが、保証される。表示からさらに明らかなように、入口領域を拡大し、それによってタンポン半加工品2の導入を容易にするために、収容領域7のガイドブレード4を互いから離れるように彎曲することもできる。
【0034】
タンポン半加工品2は、図2に示すように、たとえばスタンプ形状またはパイプ形状の投入部材10によって、プレス領域内へ挿入することができる。投入部材10の代りに、タンポン半加工品2は、ここには図示されないノズルを用いて、かつ圧縮空気を使用しながらプレス領域内へ吹き込むこともできる。
【0035】
原則的に、タンポン半加工品2は、他のやり方でプレス領域内へ導入することもでき、すなわちガイドブレード4は、たとえばタンポン半加工品2のための給送部材として使用することができる。この場合において、ガイドブレード4は、タンポン半加工品をプレス領域内に位置するそのプレス位置へ移送するために、プレス領域の方向に給送運動を実施することができる。また、ガイドブレード4が給送手段、たとえばガイドブレード4を中心に周回転するベルトを有し、それがタンポン半加工品2をエッジ4aに沿って捕捉して、それをコンベヤベルトのようにプレス領域内へ移送することも、可能である。
【0036】
本発明に基づく解決の他の変形例は、たとえばガイドブレード4が、プレス領域から取出し可能かつその中へ導入可能な、タンポン半加工品2を収容するための保持器を形成することである。ガイドブレードによって形成される保持器は、タンポン半加工品2を収容した後に全体としてプレス機1内へ挿入することができる。従ってガイドブレード4とタンポン半加工品2は、一緒に、ないしは同時にプレス機内へ挿入することができ、その場合にタンポン半加工品2をガイドブレード4の間へ導入することは、プレス機1の外部で行なうことができる。
【0037】
しかし、本発明のすべての実施例において、ガイドブレード4は好ましくは、タンポン半加工品2をタンポン前製品2’へ圧縮するプレス工程の間、プレス機1内の固定位置に配置されており、かつプレスジョウ3の移動を制限しないように、配置されている。
【0038】
プレス領域内に位置する部分において、ガイドブレード4は、たとえば互いに対して平行に延びることができ、その場合にガイドブレード4の互いに対する間隔は、ガイドブレード4の部分がタンポン半加工品2の表面に添接するように選択されている。しかし、ガイドブレード4の間隔は、ガイドブレード4の部分がタンポン半加工品2の表面内へ圧入されるように、選択することもできる。この部分において述べた措置によって、プレス領域内でタンポン半加工品2の良好なセンタリングを行なうことができる。
【0039】
本発明の変形例によれば、ガイドブレードの間の間隔は調節できるようにすることもでき、これはたとえば、ガイドブレード4が固定リング5の収容部6の異なる箇所に固定できるので、それぞれ必要に応じてガイドブレード4をプレス領域の中心により近く、あるいはより遠く配置することができることにより、達成することができる。
【0040】
本発明の他の実施形態によれば、ガイドブレード4の間の間隔は、連続する駆動の間に変化させることができる。これはたとえば、ガイドブレード4が収容部6内に径方向に摺動可能に軸承されていることによって、実現することができる。
【0041】
図3に示すように、ガイドブレード4’は、部分的に互いに対して実質的に平行に延びている。すなわちエッジ4aが、部分的に互いに対して実質的に平行に延びている。その場合に、プレス領域内でタンポン半加工品2の軸方向の移動を制限して、それによって軸方向におけるタンポン半加工品2の軸方向の定められた位置を可能にするために、ガイドブレード4’はストッパ8を有することができる。
【0042】
その場合にストッパ8は、個々のガイドブレード4’の、プレス領域内部へ向いた突出部によって形成することができる。しかし、すべてのガイドブレード4’が、ストッパ8を形成するための突出部を有することは、必ずしも必要ではない。すなわち、ストッパ8が、1つだけのガイドブレード4’の突出部によって形成されれば、十分であり得る。
【0043】
図4に示す本発明の変形例によれば、ガイドブレード4”はその、タンポン半加工品2をガイドするためのエッジ4’において、収容領域から離れる方向にガイドブレード4”のエッジ4a’の間の間隔が減少するように、形成することができる。その場合にガイドブレード4”のエッジ4a’は、互いに対して近づくように円錐状に延びることができる。それによってタンポン半加工品2の移動方向においてガイドブレード4”の後方の領域内では、軸方向におけるそれ以上の移動を阻止する、タンポン半加工品2の締付けが生じる。このようにして、軸方向においても、径方向においても、タンポン半加工品2の正確な位置決めが可能である。
【0044】
図5によれば、ガイドブレード4は、上ですでに述べたように、放出ノズル9に配置することができる。図6から8からさらに明らかなように、ガイドブレード4は、放出ノズル9の開口部12を中心に延びるリング11に配置することができる。その場合にガイドブレード4は、放出ノズル9と一体的に形成すること、あるいはそれと結合することができる。すなわちガイドブレード4は放出ノズル9と、たとえば接着、溶接、半田付けまたは螺合し、ないしは任意の他のやり方で結合することができる。その場合に、放出ノズル9も、ガイドブレード4も、プラスチックまたは金属から形成することができる。図5から8に示す実施形態においても、ガイドブレード4はプレス機1内の固定位置に取り付けられている。
【0045】
図9から明らかなように、プレスジョウ3は、タンポン2をプレス機1内へ導入する間開放されており、その場合にこの工程の間、タンポン半加工品2にはガイドブレード4のみが添接している。プレス領域内でタンポン半加工品2を位置決めした後に、プレスジョウ3が閉まるようにタンポン半加工品2上へ移動される。
【0046】
図10からは、プレスの間プレスジョウ3がタンポン半加工品2の方向へ径方向に移動されてそれを圧縮し、固定位置のガイドブレード4はそのもとの場所に留まり、プレス工程の間タンポン半加工品2’への接触を失うことが、明らかである。ガイドブレード4を固定位置に配置することによって、プレス工程の間ガイドブレード4によってプレスジョウ3の移動が妨げられることを、防止することができる。
【0047】
図11は、プレス機1を、タンポン半加工品2のプレスないし圧縮によって形成されたタンポン前製品2’がプレス機1から放出される位置で示している。その場合にプレスジョウ3は、タンポン前製品2’から少し後退している。その場合に、表示から明らかなように、好ましい実施形態によれば、ガイドブレード4はタンポン前製品2’に添接しない。
【0048】
ここで念のために述べておくが、図示のプレスジョウ3は溝を刻印するための進入部材を有しているが、本発明を実現するために、この種の進入部材を持たない、他の任意の形状も使用することができ、かつ本発明は図示のプレスジョウ3に限定されるものではない。
【0049】
最後に確認すると、実施例は本発明に係る解決の可能な実施変形例を示すのみであって、その場合に本発明は、具体的に示された実施変形例に限定されるものではない。特に個々の実施変形例を互いに組み合わせることも可能であって、その場合にこれらの変形可能性は、具体的発明を技術的に取り扱うための教示に基づいて、この分野に従事する当業者の裁量の範囲内にある。本発明の基礎となる解決策を実現し、かつ明示的に記載ないし図示されていない、あるいは図示され、かつ説明された実施変形例の個々の詳細を組み合わせることによって可能である、考えられるすべての実施変形例も、保護範囲に一緒に含まれる。同様に、本発明に係る装置の個々のコンポーネントにも、それ自体考えて発明を実現するために重要である限りにおいて、保護がおよぶ。
【符号の説明】
【0050】
1 プレス機
2 タンポン半加工品
2’ タンポン前製品
3 プレスジョウ
4 ガイドブレード
4a、4a’ ガイドブレードのエッジ
5 固定リング
6 収容部
7 収容領域
8 ストッパ
9 放出ノズル
10 投入機
11 放出ノズルのリング
12 放出ノズルの開口部
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性材料から形成されたタンポン半加工品を、プレス領域の回りに配置されているプレスジョウを用いて径方向にプレスすることによって、タンポンを形成するプレス機に関する。
【0002】
本発明は、さらに、吸収性材料から形成されたタンポン半加工品を、プレス機のプレス領域の回りに配置されたプレスジョウを用いて径方向にプレスすることによって、タンポンを形成する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
タンポンは、それ自体既知の衛生用品であって、長尺綿を巻いて、次にプレス装置内で圧縮することによって形成することができ、その場合に通常、製造に基づく円筒形状の、タンポンの基本形状が生じる。従来技術からは、ずっと以前から多くの異なるタンポンが知られており、それらは、美的な利点も機能的な利点も付与するために、その表面特性を物理的および/または化学的に変化させることができる。これに関連して、(特にタンポンの表面の、場合によっては異なる深さの、長手溝の形式の)統一的でない表面トポグラフィーを有するタンポンを形成するために、プレス装置が知られている。冒頭で挙げた種類のこの種のプレス機は、たとえば特許文献1から知られている。この既知のプレス機は、タンポンに対して径方向に摺動可能なプレスジョウを備えたプレス領域を有しており、それらプレスジョウは、それぞれ吸収性材料内へ進入するための進入セグメントを有している。この既知のプレス機における欠点は、タンポンが通常比較的コントロールされずにプレス領域内へ導入され、それによってプレス領域内でタンポンを正しい位置に位置決めできないことである。プレス領域の軸線に沿ってタンポンの位置決めが異なると、表面へ刻印されるパターンがタンポンの異なる箇所に現れる。従って従来のプレス機によって形成されたタンポンの統一的な外観は、保証されない。タンポン半加工品が径方向に摺動することによって不均一な圧縮がもたらされ、それが、できあがったタンポンの品質を損なうことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許公報EP0639363
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って本発明の課題は、上述した欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この課題は、冒頭で挙げた種類のプレス機によって、本発明によれば、プレス機がプレス領域内で径方向および/または軸方向にタンポンをセンタリングするためのガイドブレードを有することによって、解決される。
【0007】
ガイドブレードを使用することによって、プレス領域内のタンポンの正確な位置決めと、それに伴ってプレスされたタンポンの品質の本質的な改良を達成することができる。
【0008】
タンポン半加工品の特に良好なガイドは、ガイドブレードが、プレス領域の方向に見てプレス領域の回りに径方向に配置されていることによって得られる。
【0009】
本発明の特に効果的な実施形態は、各ガイドブレードが2つの隣接するプレスジョウの間に配置されていることにある。それによって、極めてスペースをとらない配置が実現され、その配置はさらに、このようにしてプレスジョウの移動に関する制限が回避できることを、特徴としている。上述した実施形態において、ガイドブレードがプレス機内の固定位置に取り付けられていると、特に効果的である。ガイドブレードを固定位置に取り付けることによって、プレスジョウは、タンポン半加工品をプレスする間、互いに近づくように移動することができ、ガイドブレードがこの駆動を一緒に行なって、本来のプレス工程を妨げることはない。
【0010】
軸方向におけるタンポンの正確な位置決めは、タンポン半加工品をプレス領域内へ導入する方向にガイドブレードが互いに近づくように配置され、かつ/または形成されていることによって、達成することができる。
【0011】
特に簡単な構造を特徴とする、本発明の好ましい変形例によれば、ガイドブレードはプレス機内に移動できないように取り付けることができる。
【0012】
プレス領域内への挿入工程の間タンポンの良好なガイドを保証するために、少なくとも3つのガイドブレードを設けることができる。
【0013】
ガイドブレード間にタンポン半加工品を導入することを容易にするために、ガイドブレードは、タンポン半加工品を収容するために設けられた収容領域内では、収容領域から離れた部分におけるよりも、互いに対してさらに隔たるようにすることができる。
【0014】
プレス領域内で軸方向におけるタンポン半加工品の正確な位置決めを達成するための他の可能性は、少なくとも1つのガイドブレードが、プレス領域側のその端部に、タンポン半加工品のためのストッパを有していることにある。
【0015】
タンポン半加工品を位置決めするための良好なガイド挙動は、ガイドブレードがばね弾性的に形成されていることによって得られる。
【0016】
極めて一般的に言って、ガイドブレードはプレート形状に形成することができ、その場合にプレート形状のガイドブレードの、それぞれプレス領域内部へ向いたエッジが、タンポン半加工品を案内するために設けられている。
【0017】
プレス工程の間プレスジョウの邪魔をしないことも保証する、特に効果的な構造を特徴とする、本発明の実施形態によれば、ガイドブレードは少なくとも部分的にリング形状の固定部材に配置することができ、ガイドブレードの位置を固定部材によって保持することができる。代替的に、そのために、ガイドブレードをプレス機の放出ノズルに配置することもできる。
【0018】
上で挙げた課題は、冒頭で挙げた種類の方法によって、本発明によれば、タンポン半加工品が、プレス領域内へ導入する間ガイドブレードによってプレス機内で径方向および/または軸方向にセンタリングされることによっても、解決される。
【0019】
以下、他の利点を含めて本発明を、図面に示す幾つかの限定的でない実施例を用いて詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明に係るプレス機のプレス領域を示す上面図である。
【図2】本発明の第1の変形例を、図1のII−II線に沿って示す断面図である。
【図3】本発明の第2の変形例を、図1のII−II線に沿って示す断面図である。
【図4】本発明の第3の変形例を、図1のII−II線に沿って示す断面図である。
【図5】本発明の変形例の側面図であって、ガイドブレードがプレス機の放出ノズルに配置されている。
【図6】図5の変形例を示す上面図である。
【図7】図5のVII−VII線に沿った断面図である。
【図8】図5の変形例を斜視図で示している。
【図9】図1に基づくプレス領域を、開放されたプレスジョウと共に示している。
【図10】図1に基づくプレス領域を、プレス工程の間互いに近づくように移動され、閉鎖されたプレスジョウと共に示している。
【図11】図1に基づくプレス領域を、プレス領域からプレスされたタンポン前製品を除去するための通気工程の間において示している。
【発明を実施するための形態】
【0021】
最初に確認するが、異なるように記載された実施形態において、同一の部分は同一の参照符号ないし同一の構成部品名称を有しており、その場合に明細書全体に含まれる開示は、意味に従って同一の参照符号ないし構成部品名称を有する同一の部分へ移し替えることができる。また、明細書内で選択された、たとえば上、下、側方などのような位置記載は、直接説明され、かつ図示されている図に関するものであって、位置が変化した場合には意味に従って新しい位置へ移し替えられる。さらに、示され、かつ記載された異なる実施形態に基づく個別特徴または特徴の組合せも、それ自体自立した、進歩的または発明に基づく解決を表すことができる。
【0022】
図1によれば、本発明に基づくプレス機1は、タンポン半加工品2を圧縮するためのプレス領域の回りに径方向に配置されたプレスジョウ3を有している。タンポン半加工品2は、たとえば吸収性材料、たとえば綿からなるフリース片を巻くこと、あるいは畳むことによって成形することができる。このタンポン半加工品2が、その後プレス機1の、プレスジョウ3間に位置するプレス領域内へ導入されて、プレスジョウ3によって径方向に圧縮される。
【0023】
プレス機1内で圧縮すべきタンポン半加工品2を軸方向および/または径方向にセンタリングすることを可能にするために、ガイドブレード4が設けられており、そのガイドブレードによってタンポン半加工品2が、プレスジョウ3間のプレス領域の内部の正確に定められた位置へ案内される。
【0024】
その場合に「軸方向」という概念は、プレスジョウ3の間に位置する、プレス機1のプレス領域の長手軸に関する。「径方向」という概念は、プレス領域の長手軸に対して垂直方向に延びる方向に関する。
【0025】
プレス領域内でタンポン半加工品2を径方向にセンタリングした結果、プレス領域の長手軸がタンポン半加工品2の長手軸と実質的に一致し、軸方向のセンタリングは、プレス領域の長手軸に沿ってタンポン半加工品2を位置決めすることに関する。
【0026】
図1から明らかなように、各ガイドブレード4は、2つの隣接するプレスジョウ3の間に配置されている。その場合にガイドブレード4は、実質的に移動しないように、すなわち固定位置に取り付けることができる。
【0027】
ガイドブレード4は、実質的にプレート形状に形成することができ、その場合にプレート形状のガイドブレード4の、プレス機1の内側へ向いたエッジ4aが、タンポン半加工品2を案内するために設けられている。その場合に「プレート形状」という概念は、極めて一般的に、平坦な天井面を有するボディを示し、その厚みはその長さおよび幅よりもずっと小さい。原則的にガイドブレード4は、プレート形状とは異なるように形成することもできるが、もちろんプレート形状の形成は、その単純な形状と取付けに基づいて提供される。さらに、ガイドブレード4は、ばね弾性的であるが、堅固に形成することもできる。ガイドブレード4のエッジ4aは、平坦に、ないしはまっすぐに形成される必要はなく、たとえば彎曲し、あるいは波打って形成することもできる。しかし原則的に、エッジ4aは、それぞれ他の適切な形状をとることもできる。
【0028】
さらに、図1から明らかなように、ガイドブレード4はそれぞれ一部を固定リング5に取り付けることができる。プレスジョウ3は、タンポン半加工品2の導入運動の方向に見て固定リング5の後方に配置することができるので、固定リング5によってプレスジョウ3の移動が損なわれることはない。固定リング5自体は、然るべき固定手段によって、たとえばねじ結合を用いて、プレス機1に固定することができる。もちろんプレス機1に固定リング5を固定する、たとえば溶接、接着、錠止などによる、それぞれ他の固定種類も可能である。
【0029】
図1に示すように、固定リング5は、ガイドブレード4のための収容部6を有することができる。ガイドブレード4は、接着、溶接、半田付け、クランプ、螺合などによって固定リング5と結合することができる。固定リング5とガイドブレード4の結合の種類は、特に使用される材料の種類に依存する。すなわち固定リング5ないしガイドブレード4は、たとえば金属またはプラスチックから形成することができる。原理的には、ガイドブレード4と固定リング5を互いに対して一体的に形成することも可能である。
【0030】
しかし、ガイドブレード4を固定するために、必ずしも固定リング5を設ける必要はない。すなわちガイドブレード4は、図5から8に詳細に示すように、プレス機1の放出ノズルに固定することもでき、その放出ノズルを通して、プレスジョウ3によりタンポン前成形品2’に圧縮されたタンポン半加工品2が、プレス機1から移送される。図2および5から8において、放出ノズルは参照符号9を有している。
【0031】
ガイドブレード4によって、タンポン半加工品2は導入の間、プレス領域の所定の箇所で静止して、正確に位置決めされるような距離だけ制動される。本発明に基づく解決は、タンポン半加工品2の導入速度が高い場合でも、それを制動して、プレス機1の内部で正確に所定の位置で静止するように、制動することを許す。特に、本発明に基づく解決によって、タンポン半加工品2の質量慣性に基づく、プレス領域を画成する背壁からの、ないしはプレス機1の放出ノズル9からの、タンポン半加工品2の弾性的な戻りが阻止される。
【0032】
図1からさらに明らかなように、ガイドブレード4は、プレス領域の回りに径方向に配置することができる。しかし、図示の8つのガイドブレード4の代りに、他の任意の数のガイドブレード4を設けることができる。しかし好ましくは、タンポン半加工品2の十分に良好なガイドを保証するためには、少なくとも3つのガイドブレード4が使用される。
【0033】
図2から明らかなように、タンポン半加工品2を収容するために設けられている収容領域7内で、ガイドブレード4は、プレス領域内に位置する部分よりも、さらに互いに離隔することができる。タンポン半加工品2のための収容領域7内で、ガイドブレード4の互いに対する間隔がより大きいことによって、タンポン半加工品2をガイドブレード4の間に位置する空間内へ簡単に導入できることが、保証される。表示からさらに明らかなように、入口領域を拡大し、それによってタンポン半加工品2の導入を容易にするために、収容領域7のガイドブレード4を互いから離れるように彎曲することもできる。
【0034】
タンポン半加工品2は、図2に示すように、たとえばスタンプ形状またはパイプ形状の投入部材10によって、プレス領域内へ挿入することができる。投入部材10の代りに、タンポン半加工品2は、ここには図示されないノズルを用いて、かつ圧縮空気を使用しながらプレス領域内へ吹き込むこともできる。
【0035】
原則的に、タンポン半加工品2は、他のやり方でプレス領域内へ導入することもでき、すなわちガイドブレード4は、たとえばタンポン半加工品2のための給送部材として使用することができる。この場合において、ガイドブレード4は、タンポン半加工品をプレス領域内に位置するそのプレス位置へ移送するために、プレス領域の方向に給送運動を実施することができる。また、ガイドブレード4が給送手段、たとえばガイドブレード4を中心に周回転するベルトを有し、それがタンポン半加工品2をエッジ4aに沿って捕捉して、それをコンベヤベルトのようにプレス領域内へ移送することも、可能である。
【0036】
本発明に基づく解決の他の変形例は、たとえばガイドブレード4が、プレス領域から取出し可能かつその中へ導入可能な、タンポン半加工品2を収容するための保持器を形成することである。ガイドブレードによって形成される保持器は、タンポン半加工品2を収容した後に全体としてプレス機1内へ挿入することができる。従ってガイドブレード4とタンポン半加工品2は、一緒に、ないしは同時にプレス機内へ挿入することができ、その場合にタンポン半加工品2をガイドブレード4の間へ導入することは、プレス機1の外部で行なうことができる。
【0037】
しかし、本発明のすべての実施例において、ガイドブレード4は好ましくは、タンポン半加工品2をタンポン前製品2’へ圧縮するプレス工程の間、プレス機1内の固定位置に配置されており、かつプレスジョウ3の移動を制限しないように、配置されている。
【0038】
プレス領域内に位置する部分において、ガイドブレード4は、たとえば互いに対して平行に延びることができ、その場合にガイドブレード4の互いに対する間隔は、ガイドブレード4の部分がタンポン半加工品2の表面に添接するように選択されている。しかし、ガイドブレード4の間隔は、ガイドブレード4の部分がタンポン半加工品2の表面内へ圧入されるように、選択することもできる。この部分において述べた措置によって、プレス領域内でタンポン半加工品2の良好なセンタリングを行なうことができる。
【0039】
本発明の変形例によれば、ガイドブレードの間の間隔は調節できるようにすることもでき、これはたとえば、ガイドブレード4が固定リング5の収容部6の異なる箇所に固定できるので、それぞれ必要に応じてガイドブレード4をプレス領域の中心により近く、あるいはより遠く配置することができることにより、達成することができる。
【0040】
本発明の他の実施形態によれば、ガイドブレード4の間の間隔は、連続する駆動の間に変化させることができる。これはたとえば、ガイドブレード4が収容部6内に径方向に摺動可能に軸承されていることによって、実現することができる。
【0041】
図3に示すように、ガイドブレード4’は、部分的に互いに対して実質的に平行に延びている。すなわちエッジ4aが、部分的に互いに対して実質的に平行に延びている。その場合に、プレス領域内でタンポン半加工品2の軸方向の移動を制限して、それによって軸方向におけるタンポン半加工品2の軸方向の定められた位置を可能にするために、ガイドブレード4’はストッパ8を有することができる。
【0042】
その場合にストッパ8は、個々のガイドブレード4’の、プレス領域内部へ向いた突出部によって形成することができる。しかし、すべてのガイドブレード4’が、ストッパ8を形成するための突出部を有することは、必ずしも必要ではない。すなわち、ストッパ8が、1つだけのガイドブレード4’の突出部によって形成されれば、十分であり得る。
【0043】
図4に示す本発明の変形例によれば、ガイドブレード4”はその、タンポン半加工品2をガイドするためのエッジ4’において、収容領域から離れる方向にガイドブレード4”のエッジ4a’の間の間隔が減少するように、形成することができる。その場合にガイドブレード4”のエッジ4a’は、互いに対して近づくように円錐状に延びることができる。それによってタンポン半加工品2の移動方向においてガイドブレード4”の後方の領域内では、軸方向におけるそれ以上の移動を阻止する、タンポン半加工品2の締付けが生じる。このようにして、軸方向においても、径方向においても、タンポン半加工品2の正確な位置決めが可能である。
【0044】
図5によれば、ガイドブレード4は、上ですでに述べたように、放出ノズル9に配置することができる。図6から8からさらに明らかなように、ガイドブレード4は、放出ノズル9の開口部12を中心に延びるリング11に配置することができる。その場合にガイドブレード4は、放出ノズル9と一体的に形成すること、あるいはそれと結合することができる。すなわちガイドブレード4は放出ノズル9と、たとえば接着、溶接、半田付けまたは螺合し、ないしは任意の他のやり方で結合することができる。その場合に、放出ノズル9も、ガイドブレード4も、プラスチックまたは金属から形成することができる。図5から8に示す実施形態においても、ガイドブレード4はプレス機1内の固定位置に取り付けられている。
【0045】
図9から明らかなように、プレスジョウ3は、タンポン2をプレス機1内へ導入する間開放されており、その場合にこの工程の間、タンポン半加工品2にはガイドブレード4のみが添接している。プレス領域内でタンポン半加工品2を位置決めした後に、プレスジョウ3が閉まるようにタンポン半加工品2上へ移動される。
【0046】
図10からは、プレスの間プレスジョウ3がタンポン半加工品2の方向へ径方向に移動されてそれを圧縮し、固定位置のガイドブレード4はそのもとの場所に留まり、プレス工程の間タンポン半加工品2’への接触を失うことが、明らかである。ガイドブレード4を固定位置に配置することによって、プレス工程の間ガイドブレード4によってプレスジョウ3の移動が妨げられることを、防止することができる。
【0047】
図11は、プレス機1を、タンポン半加工品2のプレスないし圧縮によって形成されたタンポン前製品2’がプレス機1から放出される位置で示している。その場合にプレスジョウ3は、タンポン前製品2’から少し後退している。その場合に、表示から明らかなように、好ましい実施形態によれば、ガイドブレード4はタンポン前製品2’に添接しない。
【0048】
ここで念のために述べておくが、図示のプレスジョウ3は溝を刻印するための進入部材を有しているが、本発明を実現するために、この種の進入部材を持たない、他の任意の形状も使用することができ、かつ本発明は図示のプレスジョウ3に限定されるものではない。
【0049】
最後に確認すると、実施例は本発明に係る解決の可能な実施変形例を示すのみであって、その場合に本発明は、具体的に示された実施変形例に限定されるものではない。特に個々の実施変形例を互いに組み合わせることも可能であって、その場合にこれらの変形可能性は、具体的発明を技術的に取り扱うための教示に基づいて、この分野に従事する当業者の裁量の範囲内にある。本発明の基礎となる解決策を実現し、かつ明示的に記載ないし図示されていない、あるいは図示され、かつ説明された実施変形例の個々の詳細を組み合わせることによって可能である、考えられるすべての実施変形例も、保護範囲に一緒に含まれる。同様に、本発明に係る装置の個々のコンポーネントにも、それ自体考えて発明を実現するために重要である限りにおいて、保護がおよぶ。
【符号の説明】
【0050】
1 プレス機
2 タンポン半加工品
2’ タンポン前製品
3 プレスジョウ
4 ガイドブレード
4a、4a’ ガイドブレードのエッジ
5 固定リング
6 収容部
7 収容領域
8 ストッパ
9 放出ノズル
10 投入機
11 放出ノズルのリング
12 放出ノズルの開口部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性材料から形成されたタンポン半加工品(2)を、プレス領域を中心に配置されたプレスジョウ(3)を用いて径方向にプレスすることにより、タンポン前製品(2’)またはタンポンを形成するプレス機(1)において、
プレス機(1)が、プレス領域内でタンポン前製品(2)を径方向および/または軸方向にセンタリングするためのガイドブレード(4、4’、4”)を有している、ことを特徴とするタンポンを形成するためのプレス機。
【請求項2】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、プレス領域を中心に径方向に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載のプレス機。
【請求項3】
各ガイドブレード(4、4’、4”)が、2つの隣接するプレスジョウ(3)の間に配置されている、ことを特徴とする請求項2に記載のプレス機。
【請求項4】
ガイドブレード(4”)が、プレス領域内へタンポン半加工品(2)を導入する方向に、互いに近づくように延びて配置かつ/または形成されている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項5】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、プレス機(1)内の固定位置に取り付けられている、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項6】
少なくとも3つのガイドブレード(4、4’、4”)が設けられている、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項7】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、タンポン半加工品(2)を収容するために設けられている収容領域(7)内で、収容領域(7)から離れた部分におけるよりも互いからさらに隔たっている、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項8】
少なくとも1つのガイドブレード(4’)がその、プレス領域内に位置する端部に、タンポン半加工品(2)のためのストッパ(8)を有している、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項9】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、ばね弾性的に形成されている、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項10】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、プレート形状に形成されており、それぞれプレート形状のガイドブレード(4、4’、4”)の、プレス機(1)の内部へ向いたエッジ(4a、4a’)が、タンポン半加工品(2)を案内するために設けられている、ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項11】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、リング形状の固定部材(5)に配置されており、かつ前記固定部材によってその位置を保持されている、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項12】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、プレス機の放出ノズル(9)に配置されている、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項13】
吸収性材料から形成されたタンポン半加工品(2)を、プレス機(1)のプレス領域を中心に配置されたプレスジョウ(3)によって径方向にプレスすることにより、タンポン前製品(2’)を形成する方法において、
タンポン半加工品(2)が、プレス領域内へ導入される間プレス領域内でガイドブレード(4)によって径方向および/または軸方向にセンタリングされる、ことを特徴とするタンポン前製品を形成する方法。
【請求項1】
吸収性材料から形成されたタンポン半加工品(2)を、プレス領域を中心に配置されたプレスジョウ(3)を用いて径方向にプレスすることにより、タンポン前製品(2’)またはタンポンを形成するプレス機(1)において、
プレス機(1)が、プレス領域内でタンポン前製品(2)を径方向および/または軸方向にセンタリングするためのガイドブレード(4、4’、4”)を有している、ことを特徴とするタンポンを形成するためのプレス機。
【請求項2】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、プレス領域を中心に径方向に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載のプレス機。
【請求項3】
各ガイドブレード(4、4’、4”)が、2つの隣接するプレスジョウ(3)の間に配置されている、ことを特徴とする請求項2に記載のプレス機。
【請求項4】
ガイドブレード(4”)が、プレス領域内へタンポン半加工品(2)を導入する方向に、互いに近づくように延びて配置かつ/または形成されている、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項5】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、プレス機(1)内の固定位置に取り付けられている、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項6】
少なくとも3つのガイドブレード(4、4’、4”)が設けられている、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項7】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、タンポン半加工品(2)を収容するために設けられている収容領域(7)内で、収容領域(7)から離れた部分におけるよりも互いからさらに隔たっている、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項8】
少なくとも1つのガイドブレード(4’)がその、プレス領域内に位置する端部に、タンポン半加工品(2)のためのストッパ(8)を有している、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項9】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、ばね弾性的に形成されている、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項10】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、プレート形状に形成されており、それぞれプレート形状のガイドブレード(4、4’、4”)の、プレス機(1)の内部へ向いたエッジ(4a、4a’)が、タンポン半加工品(2)を案内するために設けられている、ことを特徴とする請求項1から9のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項11】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、リング形状の固定部材(5)に配置されており、かつ前記固定部材によってその位置を保持されている、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項12】
ガイドブレード(4、4’、4”)が、プレス機の放出ノズル(9)に配置されている、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載のプレス機。
【請求項13】
吸収性材料から形成されたタンポン半加工品(2)を、プレス機(1)のプレス領域を中心に配置されたプレスジョウ(3)によって径方向にプレスすることにより、タンポン前製品(2’)を形成する方法において、
タンポン半加工品(2)が、プレス領域内へ導入される間プレス領域内でガイドブレード(4)によって径方向および/または軸方向にセンタリングされる、ことを特徴とするタンポン前製品を形成する方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2013−502292(P2013−502292A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525921(P2012−525921)
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【国際出願番号】PCT/EP2010/005177
【国際公開番号】WO2011/023364
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(511205677)ルークグリ プロジェクツ アクチェンゲゼルシャフト (4)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年8月24日(2010.8.24)
【国際出願番号】PCT/EP2010/005177
【国際公開番号】WO2011/023364
【国際公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【出願人】(511205677)ルークグリ プロジェクツ アクチェンゲゼルシャフト (4)
【Fターム(参考)】
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