説明

ターフフィールドコントロールシステム

【目的】 ターフフィールドコントロールシステムであって、ターフフィールドの芝草の灌水等による生育管理を最適に自動制御する。
【構成】 ターフフィールドのある地域の気象条件(日射量、気温、湿度、風力、降水量等)を測定する気象条件測定手段10と、ターフフィールドの土壌条件(土壌温度、土壌湿度)を測定する土壌条件測定手段20と、ターフフィールド上に降雨状態での散水を自動的に行う自動散水装置40と、各測定手段10,20からの測定結果を入力して、その各測定結果に基づき自動散水装置40による降雨状態での散水時間および散水量を制御する制御手段30と、を少なくとも備える。そして、制御手段30は、各測定手段10,20からの各測定結果に基づき自動散水装置40による降雨状態での散水時間および散水量を最適に制御する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、芝草を植えたサッカーフィールド等のターフフィールドにおける灌水等、芝草の生育管理を最適に制御するターフフィールドコントロールシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】芝草を植えたサッカーフィールド等のターフフィールドにおいては、芝草への散水を人手またはスプリンクラー等の散水設備により行っている。そして、従来は、主に季節や気象に基づく熟練者の感に頼って人手や散水設備によりターフフィールドへの散水を行っていた。また、一部では、予め設定したタイマーでスプリンクラー等の散水設備を作動させてターフフィールドに散水することも行っていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述したような従来のターフフィールドへの散水方式の場合、以下のような問題があった。
■気象データの記録に手間がかかり、気象データに基づく灌水制御の数値管理ができなかった。
■熟練者の感を頼りにした灌水であり、灌水が自動化できなかった。
■芝草の生育条件が特定できなかった。
■単なるタイマー方式では、散水時間を気象や芝草の状態に応じて変えることは困難であった。
■気象や芝草の状態を計測しても、各々のデータが独立しており、データの総合的判断が瞬時にできず、芝草にとって自動による最適の灌水ができなかった。
【0004】そこで、本発明の目的は、芝草を植えたターフフィールドにおいて、その芝草の灌水等による生育管理を最適に自動制御するようにしたターフフィールドコントロールシステムを提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決すべく請求項1記載の発明は、芝草を植えたターフフィールドにおける芝草の灌水等による生育管理を自動制御するターフフィールドコントロールシステムであって、気象条件を測定する気象条件測定手段と、前記ターフフィールドの土壌条件を測定する土壌条件測定手段と、前記ターフフィールド上に降雨状態での散水を自動的に行う自動散水装置と、前記各測定手段からの測定結果を入力して、その各測定結果に基づき前記自動散水装置による前記降雨状態での散水時間および散水量を制御する制御手段と、を少なくとも備え、前記制御手段は、前記各測定手段からの各測定結果に基づき前記自動散水装置による前記降雨状態での前記散水時間および前記散水量を最適に制御することにより、前記芝草の生育管理を最適に自動制御するようにしたことを特徴としている。
【0006】また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のターフフィールドコントロールシステムにおいて、前記気象条件測定手段は、日射量を測定する日射量測定手段と、気温を測定する気温測定手段と、湿度を測定する湿度測定手段と、風力を測定する風力測定手段と、降水量を測定する降水量測定手段と、を少なくとも有し、前記土壌条件測定手段は、前記ターフフィールドの土壌温度を測定する土壌温度測定手段と、前記ターフフィールドの土壌湿度を測定する土壌湿度測定手段と、を有していることを特徴としている。
【0007】そして、請求項3記載の発明は、請求項1または2記載のターフフィールドコントロールシステムにおいて、前記自動散水装置による前記降雨状態での散水には、施肥・施薬も伴うようにしたことを特徴としている。
【0008】さらに、請求項4記載の発明は、請求項1、2または3記載のターフフィールドコントロールシステムにおいて、前記ターフフィールドは、開閉天蓋装置付きの屋内設備に設けられていて、この屋内設備には、冷暖房や給排気等の空気調和を行う空調装置が備えられており、前記制御手段は、前記各測定手段からの各測定結果に基づき前記開閉天蓋装置による天蓋の開閉と、前記空調装置による前記空気調和とを自動制御するようにしたことを特徴としている。
【0009】
【作用】請求項1記載の発明によれば、ターフフィールドにおいて、気象条件測定手段と土壌条件測定手段とでそれぞれ測定された気象条件および土壌条件に基づいて、制御手段により自動散水装置による降雨状態での散水時間および散水量を最適に制御するので、芝草の生育管理が自動制御が最適に行える。
【0010】また、請求項2記載の発明によれば、各測定手段によりそれぞれ測定された日射量、気温、湿度、風力、降水量、ターフフィールドの土壌温度および土壌湿度とに基づいて、自動散水装置による降雨状態での散水時間および散水量の制御がきめ細かく最適に行える。
【0011】そして、請求項3記載の発明によれば、自動散水装置による降雨状態での施肥・施薬も伴った散水によって、施肥・施薬も同一設備で自動的に行える。
【0012】さらに、請求項4記載の発明によれば、開閉天蓋装置付きで空調装置を備える屋内設備のターフフィールドにおいて、測定された気象条件および土壌条件に基づき制御手段により、天蓋の開閉の自動制御が行えるとともに、空調の自動制御も行える。
【0013】
【実施例】以下に、本発明に係るターフフィールドコントロールシステムの実施例を図1から図3に基づいて説明する。図1は本発明を適用した一例としてのターフフィールドコントロールシステムを示すブロック構成図である。本発明を実施するターフフィールドコントロールシステムは、図示のように、気象条件測定手段10と、土壌条件測定手段20と、制御手段30と、自動散水装置40とから基本的には構成される。なお、ターフフィールドがドーム等の屋内設備50内にある場合においては、その屋内設備50もコントロールシステムに含まれる。
【0014】先ず、気象条件測定手段10は、図示しない芝草を植えたターフフィールドのある地域の気象条件を測定するもので、日射量測定手段11と気温測定手段12と湿度測定手段13と風力測定手段14と降水量測定手段15とからなる。日射量測定手段11は、ターフフィールド上の日射量を測定するもので、例えば、シリコンホトダイオード等が用いられる。気温測定手段12は、ターフフィールド上の気温を測定するもので、一般的な気温計が用いられる。湿度測定手段13は、ターフフィールド上の湿度を測定するもので、一般的な湿度計が用いられる。風力測定手段14は、ターフフィールド上の風速および風向を含む風力を測定するもので、一般的な風速計および風向計が用いられる。降水量測定手段15は、ターフフィールド上への雨や雪等による降水量を測定するもので、一般的な降水量計が用いられる。
【0015】また、土壌条件測定手段20は、ターフフィールドの土壌条件を測定するもので、土壌温度測定手段21と土壌湿度測定手段22とからなる。土壌温度測定手段21は、ターフフィールドの土壌温度を測定するもので、土中に埋める一般的な温度計が用いられる。土壌湿度測定手段22は、ターフフィールドの土壌湿度を測定するもので、土中に埋める一般的な湿度計が用いられる。
【0016】そして、制御手段30は、CPU(Central ProcessingUnit:中央処理装置)とROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等のメモリ等から構成されるものである。この制御手段30には、前記気象条件測定手段10により測定された気象条件、即ち、前記日射量測定手段11、前記気温測定手段12、前記湿度測定手段13、前記風力測定手段14および前記降水量測定手段15により各々測定された日射量、気温、湿度、風力(風速、風向)および降水量に関する信号がそれぞれ入力されるとともに、前記土壌条件測定手段20により測定されたターフフィールドの土壌条件、即ち、前記土壌温度測定手段21および前記土壌湿度測定手段22により各々測定された土壌温度と土壌湿度に関する信号がそれぞれ入力される。
【0017】さらに、制御手段30は、以上の如く入力されたターフフィールドの気象条件と土壌条件、つまり、日射量、気温、湿度、風力(風速、風向)、降水量、土壌温度および土壌湿度に基づいて、自動散水装置40に制御信号を出力する。この制御手段30により出力される自動散水装置40への制御信号は、メモリに予め記憶してあるデータに基づくものであり、即ち、気象条件(日射量、気温、湿度、風力(風速、風向)、降水量)と土壌条件(土壌温度、土壌湿度)に応じて、地域毎の観測および試験に基づいた、ターフフィールド上の芝草にとって最も適した散水時間および散水量に関する制御信号を制御手段30は自動散水装置40に出力する。なお、屋外のターフフィールドの場合には、このように自動散水装置40のみを制御すれば良いが、ターフフィールドがドーム等の屋内設備50内にある場合においては、その開閉天蓋装置51および空調装置52についても、気象条件(日射量、気温、湿度、風力(風速、風向)、降水量)に基づいて制御手段30が制御する。
【0018】そして、自動散水装置40は、ターフフィールド上の芝草にとって最適となる降雨状態でのほぼ均等な散水が行えるものであり、さらに、その散水には、芝草に必要な施肥・施薬も混入して自動的に設定できるものである。このようなターフフィールド用の自動散水装置40としては、例えば、ターフフィールドの外に備えた(開閉式ドームの屋根に沿って取り付ける等した)多数の拡散放水ガン等の散水部材により構成されるものや、ターフフィールドの地層内に埋設した、周囲に給水孔を有する給水管により構成されるものや、ターフフィールド下の地中に比較的深く埋められた状態から地中を押し分けることによりターフフィールドから地上に浮上した状態となって散水を行う多数の可動の散水ヘッドにより構成されるものや、移動フレームに沿って多数設置された散水部材によりターフフィールド上に散水を行う大型の散水装置等、任意の構成のものが用いられる。
【0019】なお、図示しないターフフィールドが、例えば、同じく図示しないドーム等の屋内設備50内にある場合において、その屋内設備50は、開閉天蓋装置51と空調装置52とを備えている。開閉天蓋装置51は、ドーム等の屋内設備50の天蓋を自動開閉するもので、その構成は任意である。空調装置52は、ドーム等の屋内設備50内の冷暖房や給排気等の空気調和を行うもので、その構成は任意である。
【0020】ところで、図2は環境と芝草の生育の関係を示したブロック図であり、ターフフィールド上の芝草Gと、その芝草Gへの散水および施肥・施薬を含む灌水Wとの関係は、気象条件の要因としての日射量a、気温b、湿度c、風力(風速、風向)d、降水量eと、土壌条件の要因としての土壌温度f、土壌湿度gとに左右され、さらに、蒸散i、土壌水分jにも左右され、また、芝草Gの生育には、光合成hが不可欠である。そして、ターフフィールドの灌水Wのためにに散水する消費水量は、芝草Gの生育に直接使用される水量と、芝草Gからの蒸散量と土壌面からの蒸発量の合計である。
【0021】ここで、日射量aは、芝草Gの蒸散と光合成hに深い関係があることから、1日当りの日射量aと蒸散(蒸散量)iの比を求めることにより、日射量aを基に蒸散(蒸散量)iを概略推定できる。なお、植物の光合成hには、水に溶けた状態での肥料(肥料の3要素として、窒素N、燐酸P、カリウムK)が必要であり、これにより植物が無機質から有機質を作る同化作用が行われ、即ち、炭酸ガスと水から糖が作られる。
【0022】気温bについては、芝草Gの生長と水消費に影響し、芝草Gにとっての好適気温があり、また、同一気温の基でも芝草Gの生長の相違により水消費が変わる。さらに、夜間の気温bの高低によっても蒸散係数(1gの乾物重量を合成するに必要な蒸散量)が変化する。湿度cについては、大気が乾燥すれば、蒸発量、蒸散量が増大することから、例えば、湿潤なときの前記蒸散係数を1として計測する。風力(風速、風向)dについては、風速や風向により蒸発量、蒸散量が変化し、また、日射量a、気温b、湿度cとも関係することから、観測および試験を重ねる。降水量eについては、地域的・時間的な変動が大きいことから、観測および試験を重ねる。
【0023】ところで、芝草の生育が一番盛んなときには、降水量に換算して1日10mmの水量が必要とされる。従って、サッカーフィールドの一面(105m×68m)で1回当り71.4m3の水量が消費される。また、土壌は固相(土粒子)、液相(水)、気相(空気)から構成され、土粒子間隙に存在する水を毛管水と呼び、土粒子間に保有しきれなくなって重力により下方に移動する水を重力水と呼ぶ。そして、水が土壌に侵入してゆく量は時間とともに変化し、土壌の性質によって異なり、その様子を示したのが図3で、土壌への水の侵入速度曲線と呼ぶ。
【0024】ここで、散水量は土壌の溶水量(FC:Field Capacity)と有効水分(AM:Available Moisture)とに関係している。先ず、溶水量:FC(Field Capacity)は、飽和水分状態から重力水が排除されたときの土壌含水量のことで、容積%または重量%で表される。そして、土粒子間の孔隙中の水は表面張力によって保持され、この水が前述したような毛管水と呼ばれるもので、毛管水は土粒子との結合力が比較的弱いので、植物(芝草)に有効に吸収利用される。芝草により毛管水が吸収されると、水の表面張力によって土壌内部の圧力が変化し、その強さは含水量によって変化し、即ち、含水量が少なくなると強くなり、その吸引保持力の性質の相違によって土壌水分の分類がされている。このように土粒子の水に対する吸引圧力を表すのに吸引脱水路の水圧計の水中の高さを「cm」で表し、その対数をとってPFとしており、即ち、PF値は土壌によって異なる。
【0025】また、有効水分:AM(Available Moisture)は、溶水量(FC)と初期萎れ点(WP)の間に属する水分量で、即ち、植物(芝草)根群域に保留された利用可能な水分量である。この有効水分(AM)は以下の式で表される。
AM=(1/100)×(FC−WP)D [mm]
(ただし、FC:体積% WP:体積% D:有効土層mm)
この式から、例えば、地層の深さ:10cm、FC:40% WP:15%とすると、AM=(1/100)×(40−15)100=25[mm]
従って、 消費水分量=(有効水分(mm)/植物水分吸収割合(%))×100 [mm]
=(25/100)×100 =25[mm]
つまり、この例の場合は、1回の散水量は25mmとなる。
【0026】以上に説明したように、本発明の実施例のターフフィールドコントロールシステムによると、気象条件測定手段10により測定された気象条件、即ち、日射量測定手段11、気温測定手段12、湿度測定手段13、風力測定手段14および降水量測定手段15により各々測定された日射量a、気温b、湿度c、風力(風速、風向)dおよび降水量eに関するそれぞれの信号と、土壌条件測定手段20により測定されたターフフィールドの土壌条件、即ち、土壌温度測定手段21および土壌湿度測定手段22により各々測定された土壌温度fと土壌湿度gに関するそれぞれの信号に基づき、制御手段30が自動散水装置40に、ターフフィールド上の芝草にとって最も適した散水時間および散水量に関する制御信号を出力することで、自動散水装置40による降雨状態での最適な灌水を行うことができる。
【0027】また、屋内設備50内にあるターフフィールドにおいて、日射が強い場合や、降雨、降雪、強風などの場合には、開閉天蓋装置51による天蓋の開閉動作を行ったり、空調装置52による冷暖房や給気・排気などの制御も行うことができる。しかも、以上のターフフィールドコントロールシステムは、その稼働の継続により蓄積された各種データを解析して、次の日の散水時間および散水量を決定して、更新された最新のデータに基づいて散水を自動制御することができる。さらに、以上のターフフィールドコントロールシステムにおいては、各種データを自動的に記憶しておいて、散水の使用量の報告書の作成や、将来の予測にも利用することができる。
【0028】以上、本発明の実施例のターフフィールドコントロールシステムによれば、次に列挙する利点が得られる。
■散水を自動化できるので、イニシャルコストが抑えられる。
■過剰な散水をしないので、ランニングコストが抑えられる。
■数値管理が可能となるので、経費などの予測がしやすくなる。
■区域的なコントロールが自由にできるので、きめ細かい散水が可能になる。
■芝草の生物的状態を把握できるので、きめ細かい管理が可能になる。
■芝養生のため、自由に施肥・施薬を操作することが可能になる。
■強風や降雨や降雪などの場合は、散水を自動停止することができる。
■日射が強い時は、自動的に日除けをすることができる。
【0029】なお、本発明は以上の実施例のみに限定されるものではなく、他の要因も加えて散水を行うようにしてもよい。
【0030】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明に係るターフフィールドコントロールシステムによれば、測定された気象条件および土壌条件に基づいて、自動散水装置による降雨状態での散水時間および散水量を最適に制御することができる。従って、ターフフィールドにおいて、芝草の生育管理を最適に自動制御することができる。
【0031】また、請求項2記載の発明に係るターフフィールドコントロールシステムによれば、測定された日射量、気温、湿度、風力、降水量、土壌温度および土壌湿度とに基づいて、自動散水装置による降雨状態での散水時間および散水量をきめ細かく最適に制御することができる。
【0032】そして、請求項3記載の発明に係るターフフィールドコントロールシステムによれば、自動散水装置による降雨状態での散水と同時に、施肥・施薬も自動的に行うことができる。
【0033】さらに、請求項4記載の発明に係るターフフィールドコントロールシステムによれば、開閉天蓋装置付きで空調装置を備える屋内設備のターフフィールドにおいて、測定された気象条件および土壌条件に基づいて、天蓋の開閉と空調も自動制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一例としてのターフフィールドコントロールシステムを示すブロック構成図である。
【図2】環境と芝草の生育の関係を示すブロック図である。
【図3】土壌への水の侵入速度曲線図である。
【符号の説明】
10 気象条件測定手段
11 日射量測定手段
12 気温測定手段
13 湿度測定手段
14 風力測定手段
15 降水量測定手段
20 土壌条件測定手段
21 土壌温度測定手段
22 土壌湿度測定手段
30 制御手段
40 自動散水装置
50 屋内設備
51 開閉天蓋装置
52 空調装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】 芝草を植えたターフフィールドにおける芝草の灌水等による生育管理を自動制御するターフフィールドコントロールシステムであって、気象条件を測定する気象条件測定手段と、前記ターフフィールドの土壌条件を測定する土壌条件測定手段と、前記ターフフィールド上に降雨状態での散水を自動的に行う自動散水装置と、前記各測定手段からの測定結果を入力して、その各測定結果に基づき前記自動散水装置による前記降雨状態での散水時間および散水量を制御する制御手段と、を少なくとも備え、前記制御手段は、前記各測定手段からの各測定結果に基づき前記自動散水装置による前記降雨状態での前記散水時間および前記散水量を最適に制御することにより、前記芝草の生育管理を最適に自動制御することを特徴とするターフフィールドコントロールシステム。
【請求項2】 前記気象条件測定手段は、日射量を測定する日射量測定手段と、気温を測定する気温測定手段と、湿度を測定する湿度測定手段と、風力を測定する風力測定手段と、降水量を測定する降水量測定手段と、を少なくとも有し、前記土壌条件測定手段は、前記ターフフィールドの土壌温度を測定する土壌温度測定手段と、前記ターフフィールドの土壌湿度を測定する土壌湿度測定手段と、を有することを特徴とする請求項1記載のターフフィールドコントロールシステム。
【請求項3】 前記自動散水装置による前記降雨状態での散水には、施肥・施薬も伴うことを特徴とする請求項1または2記載のターフフィールドコントロールシステム。
【請求項4】 前記ターフフィールドは、開閉天蓋装置付きの屋内設備に設けられていて、この屋内設備には、冷暖房や給排気等の空気調和を行う空調装置が備えられており、前記制御手段は、前記各測定手段からの各測定結果に基づき前記開閉天蓋装置による天蓋の開閉と、前記空調装置による前記空気調和とを自動制御することを特徴とする請求項1、2または3記載のターフフィールドコントロールシステム。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図3】
image rotate


【公開番号】特開平9−59
【公開日】平成9年(1997)1月7日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平7−153683
【出願日】平成7年(1995)6月20日
【出願人】(000201478)前田建設工業株式会社 (358)
【出願人】(595088931)