説明

ダクトの設置構造及び建物

【課題】外壁側の大梁よりも内側に設けられた中間梁を介して、ウェブに形成された貫通孔の内径よりも大きい外径を有する2本のダクトを接続することができるダクトの設置構造及び建物を得る。
【解決手段】ダクトの設置構造30は、中間梁22の一方側に配置された第1ダクト26Aと、他方側に配置された第2ダクト26Bと、中間梁22のウェブ22Aに形成された貫通孔22Dに挿入され、第1ダクト26Aと第2ダクト26Bを接続する接続ダクト32と、を有している。ここで、接続ダクト32によって、第1ダクト26Aと第2ダクト26Bが中間梁22を介して接続されるので、ウェブ22Aに形成された貫通孔22Dの直径D1よりも大きい外径D2を有する第1ダクト26A及び第2ダクト26Bを接続することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ダクトの設置構造及び建物に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1のダクトの配設構造は、外壁に沿って延在する鉄骨梁に設けられダクトを保持するダクトヘッダーと、ガラリパネルとを有している。ダクトヘッダーは、箱状のケーシングを有しており、ケーシングの開口の反対側には、ダクトが接続されるスリーブが延伸している。そして、ダクトヘッダーは、固定部により鉄骨梁に固定されており、開口にガラリパネルが取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−257713号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記の特許文献1に開示された先行技術では、ダクトヘッダーの一方側がケーシング及びガラリパネルで構成されているため、外壁側の大梁よりも内側に設けられた中間梁を介して複数のダクトを接続する構造にダクトヘッダーを適用することができなかった。
【0005】
本発明は、外壁側の大梁よりも内側に設けられた中間梁を介して、ウェブに形成された貫通孔の内径よりも大きい外径を有する2本のダクトを接続することができるダクトの設置構造及び建物を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の発明に係るダクトの設置構造は、外壁側の大梁よりも内側に設けられた中間梁のウェブの一方側に配置された第1ダクトと、前記ウェブの他方側に配置された第2ダクトと、前記第1ダクトの外径よりも小さい外径の一端部と前記第2ダクトの外径よりも小さい外径の他端部とを備え、前記ウェブに形成された貫通孔に挿入されると共に、前記一端部が前記第1ダクトの内側に挿入され、前記他端部が前記第2ダクトの内側に挿入された接続ダクトと、を有する。
【0007】
請求項1の発明に係るダクトの設置構造では、第1ダクト及び第2ダクトの外径よりも小さい外径とされた接続ダクトが、中間梁のウェブに形成された貫通孔に挿入される。そして、貫通孔に挿入した接続ダクトの一端部、他端部に第1ダクト、第2ダクトを接続することで、第1ダクトと第2ダクトが中間梁を介して接続される。これにより、外壁側の大梁よりも内側に設けられた中間梁を介して、ウェブに形成された貫通孔の内径よりも大きい外径を有する2本のダクトを接続することができる。
【0008】
請求項2の発明に係るダクトの設置構造は、前記第1ダクトの端部及び前記第2ダクトの端部の少なくとも一方が、前記ウェブと接触している。
【0009】
請求項2の発明に係るダクトの設置構造では、第1ダクトの端部及び第2ダクトの端部の少なくとも一方がウェブと接触することで、第1ダクトの端部及び第2ダクトの端部の少なくとも一方からの気体の漏れを抑制することができる。
【0010】
請求項3の発明に係るダクトの設置構造は、前記接続ダクトの外周面には、前記ウェブと接触する凸部が形成されている。
【0011】
請求項3の発明に係るダクトの設置構造では、接続ダクトをウェブの貫通孔に挿入したとき、凸部がウェブと接触することで、接続ダクトの位置が決まる。このように、中間梁のウェブに対して接続ダクトを位置決めすることができる。
【0012】
請求項4の発明に係るダクトの設置構造は、前記凸部は、前記第1ダクト又は前記第2ダクトの外径よりも大きい外径のフランジ部であり、前記ウェブと前記第1ダクト又は前記第2ダクトとで該フランジ部が挟まれている。
【0013】
請求項4の発明に係るダクトの設置構造では、ウェブと第1ダクト又は第2ダクトとの間にフランジ部が配置されることで、ウェブと第1ダクト又は第2ダクトとの隙間が埋められる。これにより、第1ダクトから第2ダクトまでの気体の流路の気密性を高めることができる。さらに、フランジ部によってウェブと接続ダクトとの接触面積が増加するので、接続ダクトの位置決めが容易となる。
【0014】
請求項5の発明に係るダクトの設置構造は、前記接続ダクトの外周面と、前記第1ダクト及び前記第2ダクトの少なくとも一方の内周面との隙間には、該隙間を閉じる閉塞手段が設けられている。
【0015】
請求項5の発明に係るダクトの設置構造では、接続ダクトの外周面と、第1ダクト及び第2ダクトの少なくとも一方の内周面との隙間が、閉塞手段によって閉じられる。これにより、接続ダクトと第1ダクト、第2ダクトとの接続部分の隙間から気体が漏れるのを抑制することができる。
【0016】
請求項6の発明に係るダクトの設置構造は、前記閉塞手段は、一端側の外径よりも他端側の外径が大きい筒体であり、一端側が前記接続ダクトに接続され、他端側が前記第1ダクト又は前記第2ダクトに接続される。
【0017】
請求項6の発明に係るダクトの設置構造では、接続ダクトの外径と、第1ダクトの内径又は第2ダクトの内径との差が大きい構成であっても、筒体によって接続ダクトと第1ダクト又は第2ダクトとが接続されて隙間が閉塞されるので、接続ダクトと第1ダクト、第2ダクトとの接続部分の隙間から気体が漏れるのを抑制することができる。
【0018】
請求項7の発明に係るダクトの設置構造は、前記接続ダクトと前記第1ダクト及び前記第2ダクトの少なくとも一方とが接着剤で接着、又はアルミテープを巻いて固定されている。
【0019】
請求項7の発明に係るダクトの設置構造では、接続ダクトと第1ダクト及び第2ダクトの少なくとも一方とが接着剤で接着、又はアルミテープを巻いて固定されているので、接続ダクトと第1ダクト及び第2ダクトの少なくとも一方との隙間から気体が漏れるのを抑制することができる。
【0020】
請求項8の発明に係る建物は、請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のダクトの設置構造を備えている。
【0021】
請求項8の発明に係る建物では、外壁側の大梁よりも内側に設けられた中間梁において、接続ダクトにより第1ダクトと第2ダクトが接続されるので、中間梁の貫通孔の大きさに関わらず第1ダクトと第2ダクトが接続可能となる。これにより、中間梁の下側にダクトを設置する等、中間梁を避けてダクトを設ける必要がなくなり、ダクトの配置に合わせて天井の高さを変えずに済む。
【発明の効果】
【0022】
以上説明したように、請求項1に記載の本発明に係るダクトの設置構造によれば、外壁側の大梁よりも内側に設けられた中間梁を介して、ウェブに形成された貫通孔の内径よりも大きい外径を有する2本のダクトを接続することができるという優れた効果を有する。
【0023】
請求項2に記載の本発明に係るダクトの設置構造によれば、第1ダクトの端部及び第2ダクトの端部の少なくとも一方からの気体の漏れを抑制することができるという優れた効果を有する。
【0024】
請求項3に記載の本発明に係るダクトの設置構造によれば、中間梁のウェブに対して接続ダクトを位置決めすることができるという優れた効果を有する。
【0025】
請求項4に記載の本発明に係るダクトの設置構造によれば、第1ダクトから第2ダクトまでの気体の流路の気密性を高めることができるという優れた効果を有する。
【0026】
請求項5に記載の本発明に係るダクトの設置構造によれば、接続ダクトと第1ダクト、第2ダクトとの接続部分の隙間から気体が漏れるのを抑制することができるという優れた効果を有する。
【0027】
請求項6に記載の本発明に係るダクトの設置構造によれば、接続ダクトと第1ダクト、第2ダクトとの接続部分の隙間から気体が漏れるのを抑制することができるという優れた効果を有する。
【0028】
請求項7に記載の本発明に係るダクトの設置構造によれば、接続ダクトと第1ダクト及び第2ダクトの少なくとも一方との隙間から気体が漏れるのを抑制することができるという優れた効果を有する。
【0029】
請求項8に記載の本発明に係る建物によれば、ダクトの配置に合わせて天井の高さを変えずに済むという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】第1実施形態に係る建物の部分間取り図である。
【図2】(A)第1実施形態に係るダクトの設置構造の側面図である。(B)第1実施形態に係るダクトの設置構造の断面図である。
【図3】(A)、(B)、(C)第1実施形態に係る接続ダクトを用いて中間梁の両側に配置された第1ダクトと第2ダクトを接続する手順を示す工程図である。
【図4】(A)第1実施形態に係る接続ダクトをL型アングルを用いて中間梁に取り付ける状態を示す斜視図である。(B)第1実施形態に係る接続ダクトの一端に第1ダクトを接続した状態を示す斜視図である。
【図5】(A)第2実施形態に係るダクトの設置構造の側面図である。(B)第2実施形態に係るダクトの設置構造の断面図である。
【図6】(A)第2実施形態に係る接続ダクト及び中間梁を示す斜視図である。(B)第2実施形態に係る接続ダクトを中間梁に取り付けた状態を示す正面図である。
【図7】(A)、(B)、(C)第2実施形態に係る接続ダクトを用いて中間梁の両側に配置された第1ダクトと第2ダクトを接続する手順を示す工程図である。
【図8】(A)第3実施形態に係るダクトの設置構造の側面図である。(B)第3実施形態に係るダクトの設置構造の断面図である。
【図9】第3実施形態に係るダクトの設置構造を分解した状態を示す斜視図である。
【図10】(A)、(B)、(C)第3実施形態に係る接続ダクトを用いて中間梁の両側に配置された第1ダクトと第2ダクトを接続する手順を示す工程図である。
【図11】第3実施形態に係るダクトの設置構造の変形例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
(第1実施形態)
本発明の実施形態に係るダクトの設置構造及び建物の一例について説明する。
【0032】
図1には、第1実施形態の建物10の間取りの一部が示されている。建物10は、一例として、基礎(図示省略)上に複数の鉄骨の柱12及び梁14を組み上げた鉄骨軸組構造とされており、外側が外壁16で覆われている。なお、以後の説明では、梁14のうち、外壁16に最も近い天井梁を外側大梁15という。そして、床側の梁14(床大梁)については説明を省略し、梁14は、天井梁を指すものとする。
【0033】
また、建物10は、一例として、洗面室18を有している。洗面室18の天井部は、4本の梁14(外側大梁15を含む)で矩形状に囲まれている。そして、梁14のうち外側大梁15と直交配置された2本の梁14A、14Bの軸方向(架設方向)中間部分には、外側大梁15と平行となるように中間梁22が架設されている。即ち、中間梁22は、建物10内で外側大梁15よりも内側に配置されている。
【0034】
図2(B)に示すように、中間梁22は、一例として、H形鋼で構成されており、鉛直方向に直立した板状のウェブ22Aと、ウェブ22Aの上端でウェブ22Aの厚さ方向の両側に張り出された上側フランジ22Bと、ウェブ22Aの下端でウェブ22Aの厚さ方向の両側に張り出された下側フランジ22Cと、を有している。なお、以後の説明では、ウェブ22Aの厚さ方向をX方向(矢印Xで図示)、中間梁22の架設方向でありX方向と直交する方向をY方向(矢印Yで図示)、X方向及びY方向と直交する鉛直方向をZ方向(矢印Zで図示)とする。
【0035】
ウェブ22Aには、X方向に貫通した円形の貫通孔22DがY方向に間隔をあけて複数箇所形成されている。貫通孔22Dの直径(内径)はD1となっている。また、ウェブ22Aの他方側(外側大梁15(図1参照)から遠い側)の側面22Eには、後述する第2ダクト26Bの端部が接触しており、ウェブ22Aの一方側(外側大梁15(図1参照)に近い側)の側面22Fには、後述する第1ダクト26Aの端部が接触している。
【0036】
一方、図1に示すように、洗面室18内の天井部において、梁14A、梁14、梁14B、及び中間梁22で囲まれた空間部SAには、空調手段の一例として、セントラル換気扇24が設けられている。なお、梁14A、中間梁22、梁14B、及び外側大梁15で囲まれた空間部をSBとして、空間部SAと区別する。
【0037】
セントラル換気扇24は、洗面室18内の壁に設けられたスイッチ(図示省略)のON、OFFによって作動又は作動停止が選択される。また、セントラル換気扇24の側面には、外壁16側へ向けて延びる略円筒状のダクト26、28の他端が接続されている。ダクト26、28は、中間梁22の架設方向に間隔をあけてほぼ平行に配置されている。
【0038】
ダクト26は、中間梁22を境にして第1ダクト26Aと第2ダクト26Bとに分割(切断)されており、第1ダクト26Aが空間部SB内に配置され、第2ダクト26Bが空間部SA内に配置されている。そして、後述するダクトの設置構造30によって、第1ダクト26Aと第2ダクト26Bが接続されている。また、第1ダクト26Aの一端は、外側大梁15を貫通した筒状の接続部材26Cの他端に接続されており、接続部材26Cの一端(開口)は、外壁16から外側へ露出されている。さらに、接続部材26Cの一端は、外壁16に取り付けられ下方側が開放された屋外フード27で覆われている。
【0039】
ダクト26と同様に、ダクト28は、中間梁22を境にして第1ダクト28Aと第2ダクト28Bとに分割(切断)されており、第1ダクト28Aが空間部SB内に配置され、第2ダクト28Bが空間部SA内に配置されている。そして、後述するダクトの設置構造30によって、第1ダクト28Aと第2ダクト28Bが接続されている。また、第1ダクト28Aの一端は、外側大梁15を貫通した筒状の接続部材28Cの他端に接続されており、接続部材28Cの一端(開口)は、外壁16から外側へ露出されている。さらに、接続部材28Cの一端は、外壁16に取り付けられ下方側が開放された屋外フード29で覆われている。
【0040】
このように、ダクト26とダクト28は同様の構成であるため、以後の説明ではダクト26側のダクトの設置構造30について説明し、ダクト28側のダクトの設置構造30の説明は省略する。
【0041】
次に、ダクトの設置構造30について説明する。
【0042】
図2(A)、(B)に示すように、ダクトの設置構造30は、中間梁22のウェブ22AのX方向における一方側に配置された第1ダクト26Aと、ウェブ22AのX方向における他方側に配置された第2ダクト26Bと、第1ダクト26Aと第2ダクト26Bとを接続する接続ダクト32と、を含んで構成されている。
【0043】
図2(B)に示すように、第1ダクト26A及び第2ダクト26Bは、蛇腹状に形成された筒体であり、外径(最大外径)がD2、内径がD3となっている。外径D2は、貫通孔22Dの直径D1よりも大きく、内径D3は、貫通孔22Dの直径D1とほぼ同じ大きさとなっている。なお、第1ダクト26A及び第2ダクト26Bは、外側が蛇腹状となっているが、内側は内径D3で連続した円筒状となっている。
【0044】
一方、接続ダクト32は、一例として、内径がD5の円筒体であり、第1ダクト26Aの内径D3よりも小さい外径D4の一端部と、第2ダクト26Bの内径D3よりも小さい外径D4の他端部とを備えている。また、接続ダクト32の中心軸方向(X方向)の長さは、該接続ダクト32が貫通孔22Dに挿入されウェブ22Aに取り付けられた状態において、ウェブ22Aの両側にそれぞれ長さL1で露出するように予め設定されている。さらに、接続ダクト32のY方向の両側には、ウェブ22Aに接続ダクト32を取り付けるための取付孔(図示省略)が形成されている。
【0045】
図2(A)に示すように、接続ダクト32は、X方向及びY方向へ向けてL字状に折り曲げられた固定金具(取付手段の一例)であるL型アングル36によって、ウェブ22Aに取り付けられている。L型アングル36は、X−Z面に沿って配置され接続ダクト32の側面と接触する平板状の第1取付部36Aと、Y−Z面に沿って配置されウェブ22Aの側面22Eと接触する平板状の第2取付部36Bとを備えている。なお、一例として、L型アングル36は、接続ダクト32のY方向の両側に1個ずつ設けられている。
【0046】
第1取付部36AのZ方向中央には、X方向を長手方向とする長孔36Cが形成されている。そして、タッピングネジ37が長孔36Cに挿入されると共に接続ダクト32に締結されている。また、第2取付部36BのZ方向中央には、タッピングネジ39が挿入される締結用孔41(図4(A)参照)が形成されており、ウェブ22Aには、タッピングネジ39が締結される締結孔(図示省略)が形成されている。そして、タッピングネジ39が締結用孔41に挿入されると共にウェブ22Aに締結されている。
【0047】
このようにして、ウェブ22Aに取り付けられた接続ダクト32は、一端部が第1ダクト26Aの内側に挿入され、他端部が第2ダクト26Bの内側に挿入されることで、第1ダクト26Aと第2ダクト26Bとを接続している。
【0048】
(作用)
次に、第1実施形態の作用について説明する。
【0049】
第1ダクト26Aと第2ダクト26Bを中間梁22を介して接続する場合、図3(A)に示すように、中間梁22の貫通孔22Dに接続ダクト32を挿入する(ここでは一例として、X方向とは反対方向である矢印−X方向に挿入する)。
【0050】
続いて、図4(A)に示すように、タッピングネジ39を用いて、2個のL型アングル36の第2取付部36Bをウェブ22Aの側面22E側に固定する。そして、接続ダクト32の挿入位置を調整した後、タッピングネジ37を用いて、2個のL型アングル36の第1取付部36Aを接続ダクト32に固定する。これにより、中間梁22に対して接続ダクト32が固定される。
【0051】
続いて、図3(B)に示すように、接続ダクト32の他端部(側面22E側)に−X方向へ向けて第2ダクト26Bを外挿する(第2ダクト26B内に接続ダクト32の他端部を挿入する)。なお、このとき接続ダクト32と第2ダクト26Bとの間に隙間ができないように、予め、接続ダクト32の外周面に即乾性の接着剤(即乾性ボンド)を塗布して接続ダクト32と第2ダクト26Bを接着したり、アルミテープを接続ダクト32の外周面及び第2ダクト26Bの外周面に巻いて接続ダクト32と第2ダクト26Bを固定してもよい。
【0052】
続いて、図4(B)に示すように、第2ダクト26Bの端部をウェブ22Aの側面22Eに接触させる。これにより、L型アングル36は、接続ダクト32と共に第2ダクト26Bで覆われる。
【0053】
続いて、図3(C)に示すように、接続ダクト32の一端部(側面22F側)に+X方向へ向けて第1ダクト26Aを外挿する(第1ダクト26A内に接続ダクト32の一端部を挿入する)。なお、このとき、接続ダクト32と第1ダクト26Aとの間に隙間ができないように、予め、接続ダクト32の外周面に即乾性の接着剤(即乾性ボンド)を塗布して接続ダクト32と第1ダクト26Aを接着したり、アルミテープを接続ダクト32の外周面及び第1ダクト26Aの外周面に巻いて接続ダクト32と第1ダクト26Aを固定してもよい。
【0054】
続いて、図2(B)に示すように、第1ダクト26Aの端部をウェブ22Aの側面22Fに接触させる。このようにして、中間梁22を挟んで両側に配置された第1ダクト26Aと第2ダクト26Bが、接続ダクト32によって接続され、ダクトの設置構造30が形成される。なお、図1に示すように、予め接続部材26Cが外側大梁15に取り付けられている。そして、第1ダクト26Aの一端が接続部材26Cの他端に接続され、第2ダクト26Bの他端がセントラル換気扇24に接続される。ここで、セントラル換気扇24によって第2ダクト26Bへ送り込まれた気体(空気)が、図2(B)に示すように、接続ダクト32を通って第1ダクト26Aへ送られ(矢印Aで示す)、建物10(図1参照)の外側へ排気される。
【0055】
以上説明したように、ダクトの設置構造30では、第1ダクト26A及び第2ダクト26Bの外径D2よりも小さい外径D4とされた接続ダクト32が、中間梁22のウェブ22Aに形成された貫通孔22Dに挿入される。そして、貫通孔22Dに挿入した接続ダクト32の一端部、他端部に第1ダクト26A、第2ダクト26Bを接続することで、第1ダクト26Aと第2ダクト26Bが中間梁22を介して接続される。これにより、外側大梁15(図1参照)よりも内側に設けられた中間梁22を介して、第1ダクト26A及び第2ダクト26Bを接続することができる。
【0056】
また、ダクトの設置構造30では、第1ダクト26Aの端部及び第2ダクト26Bの端部の少なくとも一方が中間梁22のウェブ22Aと接触する。このため、第1ダクト26A及び第2ダクト26Bの少なくとも一方とウェブ22Aとの隙間がほとんどなくなる。これにより、第1ダクト26A及び第2ダクト26Bの少なくとも一方と接続ダクト32との隙間から気体(空気)が漏れることがあっても、ウェブ22A周辺での気体の移動が抑制されるので、第1ダクト26Aの端部及び第2ダクト26Bの端部の少なくとも一方からの気体(空気)の漏れを抑制することができる。
【0057】
さらに、ダクトの設置構造30では、外側大梁15よりも内側に設けられた中間梁22において、接続ダクト32により第1ダクト26A及び第2ダクト26Bが接続されるので、中間梁22の貫通孔22Dの大きさ(直径)に関わらず、第1ダクト26Aと第2ダクト26Bが接続可能となる。これにより、中間梁22を避けてダクト26を設ける必要がなくなり、ダクト26の配置に合わせて洗面室18の天井の高さを変えずに済む。
【0058】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るダクトの設置構造及び建物の一例について説明する。なお、前述した第1実施形態と基本的に同一の部材には、前記第1実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0059】
図5(A)、(B)には、第2実施形態のダクトの設置構造50が示されている。ダクトの設置構造50は、第1実施形態の接続ダクト32(図2(B)参照)に換えて、接続ダクト52を設けた構成となっている。
【0060】
図5(B)に示すように、接続ダクト52は、X方向を中心軸方向とする円筒部52Aと、円筒部52Aの外周面から外側へZ方向に張り出した凸部の一例としてのフランジ部52Bとで構成されている。円筒部52Aは、内径がD5の円筒体であり、第1ダクト26Aの内径D3(図2(B)参照)よりも小さい外径D4の一端部と、第2ダクト26Bの内径D3(図2(B)参照)よりも小さい外径D4の他端部とを備えている。
【0061】
また、円筒部52Aの中心軸方向(X方向)の長さは、該接続ダクト52が貫通孔22Dに挿入されウェブ22Aに取り付けられた状態において、側面22F側に長さL2、側面22E側に長さL3(<L2)で露出するように予め設定されている。なお、長さL3は、フランジ部52Bから他端部までの長さである。また、長さL3が長さL2より長く設定されてもよい。
【0062】
図6(A)、(B)に示すように、フランジ部52Bは、円筒部52Aの外周面に環状に形成されており、一例として、ウェブ22Aへの固定のための締結用孔52Cが2箇所(円筒部52Aを挟んで両側)に形成されている。フランジ部52Bの直径は、第1ダクト26A又は第2ダクト26B(図2(B)参照)の外径D2よりも大きい外径D6とされている。
【0063】
一方、図6(A)に示すように、ウェブ22Aには、タッピングネジ54(図6(B)参照)が締結される締結孔22Gが形成されている。そして、タッピングネジ54が締結用孔52Cに挿入されると共に締結孔22Gに締結されることで、図5(B)に示すように、接続ダクト52がウェブ22Aに固定されている。
【0064】
このようにして、ウェブ22Aに取り付けられた接続ダクト52は、図5(A)、(B)に示すように、一端部が第1ダクト26Aの内側に挿入され、他端部が第2ダクト26Bの内側に挿入されることで、第1ダクト26Aと第2ダクト26Bとを接続している。
【0065】
(作用)
次に、第2実施形態の作用について説明する。
【0066】
第1ダクト26Aと第2ダクト26Bを中間梁22を介して接続する場合、図7(A)に示すように、中間梁22の貫通孔22Dに接続ダクト52を挿入する(ここでは一例として、X方向とは反対方向である矢印−X方向に挿入する)。そして、フランジ部52Bをウェブ22Aの側面22Eに接触させる。これにより、接続ダクト52がX方向で位置決めされる。
【0067】
続いて、図6(B)に示すように、タッピングネジ54を用いて、フランジ部52Bをウェブ22Aの側面22E側に固定する。これにより、中間梁22に対して接続ダクト32が固定される。
【0068】
続いて、図7(B)に示すように、接続ダクト52の他端部(側面22E側)に−X方向へ向けて第2ダクト26Bを外挿する(第2ダクト26B内に接続ダクト52の他端部を挿入する)。そして、第2ダクト26Bがフランジ部52Bと接触することで、フランジ部52Bがウェブ22Aと第2ダクト26Bとで挟まれる。なお、このとき、接続ダクト52の円筒部52Aと第2ダクト26Bとの間に隙間ができないように、予め、円筒部52Aの外周面に即乾性の接着剤(即乾性ボンド)を塗布して接続ダクト52と第2ダクト26Bを接着したり、アルミテープを接続ダクト52の外周面及び第2ダクト26Bの外周面に巻いて接続ダクト52と第2ダクト26Bを固定してもよい。
【0069】
続いて、図7(C)に示すように、接続ダクト52の一端部(側面22F側)に+X方向へ向けて第1ダクト26Aを外挿する(第1ダクト26A内に接続ダクト52の一端部を挿入する)。なお、このとき、接続ダクト52と第1ダクト26Aとの間に隙間ができないように、予め、円筒部52Aの外周面に即乾性の接着剤(即乾性ボンド)を塗布して接続ダクト52と第1ダクト26Aを接着したり、アルミテープを接続ダクト52の外周面及び第1ダクト26Aの外周面に巻いて接続ダクト52と第1ダクト26Aを固定してもよい。
【0070】
続いて、図5(B)に示すように、第1ダクト26Aの端部をウェブ22Aの側面22Fに接触させる。このようにして、中間梁22を挟んで両側に配置された第1ダクト26Aと第2ダクト26Bが、接続ダクト52によって接続され、ダクトの設置構造50が形成される。そして、セントラル換気扇24(図1参照)によって第2ダクト26Bへ送り込まれた気体(空気)が、接続ダクト52を通って第1ダクト26Aへ送られ(矢印Aで示す)、建物10(図1参照)の外側へ排気される。
【0071】
以上説明したように、ダクトの設置構造50では、第1ダクト26A及び第2ダクト26Bの外径D2よりも小さい外径D4とされた接続ダクト52が、中間梁22のウェブ22Aに形成された貫通孔22Dに挿入される。そして、貫通孔22Dに挿入した接続ダクト52の一端部、他端部に第1ダクト26A、第2ダクト26Bを接続することで、第1ダクト26Aと第2ダクト26Bが中間梁22を介して接続される。これにより、外側大梁15(図1参照)よりも内側に設けられた中間梁22を介して、第1ダクト26A及び第2ダクト26Bを接続することができる。
【0072】
また、ダクトの設置構造50では、第2ダクト26Bの端部が接続ダクト52のフランジ部52Bと接触し、第1ダクト26Aの端部が中間梁22のウェブ22Aと接触する。このため、第1ダクト26Aとウェブ22Aとの隙間、及び第2ダクト26Bとフランジ部52Bとの隙間がほとんどなくなる。これにより、第1ダクト26A及び第2ダクト26Bの少なくとも一方と接続ダクト52との隙間から気体(空気)が漏れることがあっても、ウェブ22A周辺での気体の移動が抑制されるので、第1ダクト26Aの端部及び第2ダクト26Bの端部の少なくとも一方からの気体(空気)の漏れを抑制することができる。
【0073】
さらに、ダクトの設置構造50では、外側大梁15よりも内側に設けられた中間梁22において、接続ダクト52により第1ダクト26A及び第2ダクト26Bが接続されるので、中間梁22の貫通孔22Dの大きさ(直径)に関わらず、第1ダクト26Aと第2ダクト26Bが接続可能となる。これにより、中間梁22を避けてダクト26を設ける必要がなくなり、ダクト26の配置に合わせて洗面室18の天井の高さを変えずに済む。
【0074】
加えて、ダクトの設置構造50では、接続ダクト52をウェブ22Aの貫通孔22Dに挿入したとき、フランジ部52Bがウェブ22Aと接触することで、接続ダクト52のX方向の位置が決まる。このように、中間梁22のウェブ22Aに対して接続ダクト52を位置決めすることができる。
【0075】
また、ダクトの設置構造50では、既述のように、ウェブ22Aと第2ダクト26Bとの間にフランジ部52Bが配置されることで、ウェブ22Aと第2ダクト26Bとの隙間が埋められる。これにより、第1ダクト26Aから第2ダクト26Bまでの気体の流路の気密性を高めることができる。さらに、フランジ部52Bによってウェブ22Aと接続ダクト52との接触面積が増加するので、接続ダクト52の位置決めが容易となる。
【0076】
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係るダクトの設置構造及び建物の一例について説明する。なお、前述した第1、第2実施形態と基本的に同一の部材には、前記第1、第2実施形態と同一の符号を付与してその説明を省略する。
【0077】
図8(A)、(B)には、第3実施形態のダクトの設置構造60が示されている。ダクトの設置構造60は、第2実施形態の接続ダクト52(図5(B)参照)に加えて、閉塞手段及び筒体の一例としての接続フード62が設けられている。さらに、ダクトの設置構造60では、第2ダクト26Bに換えて、第2ダクト26Bよりも大径の第2ダクト64を設けた構成となっている。
【0078】
図8(B)及び図9に示すように、接続フード62は、X方向を中心軸方向とする第1円筒部62Aと、第1円筒部62AのX方向の他端に連続して形成されX方向へ向かうのに伴ってZ方向に拡径する拡径部62Bと、拡径部62BのX方向の他端に連続して形成されX方向を中心軸方向とする第2円筒部62Cと、で構成されている。
【0079】
図8(B)に示すように、第1円筒部62Aの内径はD7となっており、第2円筒部62Cの外径はD8となっている。また、第2ダクト64の内径D9は第2円筒部62Cの外径D8とほぼ同じ大きさとなっており、第2ダクト64の外径はD10となっている。これにより、第1円筒部62Aに接続ダクト52が接続可能で、第2円筒部62Cに第2ダクト64が接続可能となっている。なお、一例として、第2円筒部62Cの中心軸方向(X方向)の長さは、第1円筒部62Aの中心軸方向の長さよりも長くなっている。
【0080】
(作用)
次に、第3実施形態の作用について説明する。
【0081】
第1ダクト26Aと第2ダクト64を中間梁22を介して接続する場合、図10(A)に示すように、中間梁22の貫通孔22Dに接続ダクト52を挿入する。そして、フランジ部52Bをウェブ22Aの側面22Eに接触させる。これにより、接続ダクト52がX方向で位置決めされる。
【0082】
続いて、図10(B)に示すように、接続ダクト52の円筒部52Aの他端側に接続フード62の第1円筒部62Aを外挿する(第1円筒部62A内に接続ダクト52の他端部を挿入する)。なお、第1円筒部62Aは、フランジ部52Bと接触する位置まで外挿される。
【0083】
続いて、図10(C)に示すように、接続フード62の第2円筒部62Cに−X方向へ向けて第2ダクト64を外挿する(第2ダクト64内に第2円筒部62Cを挿入する)。なお、このとき、接続フード62の第2円筒部62Cと第2ダクト64との間に隙間ができないように、予め、第2円筒部62Cの外周面に即乾性の接着剤(即乾性ボンド)を塗布して接続フード62と第2ダクト64を接着したり、アルミテープを接続フード62の外周面及び第2ダクト64の外周面に巻いて接続フード62と第2ダクト64を固定してもよい。
【0084】
さらに、接続ダクト52の一端部(側面22F側)に+X方向へ向けて第1ダクト26Aを外挿する(第1ダクト26A内に接続ダクト52の一端部を挿入する)。なお、このとき、接続ダクト52と第1ダクト26Aとの間に隙間ができないように、予め、円筒部52Aの外周面に即乾性の接着剤(即乾性ボンド)を塗布して接続ダクト52と第1ダクト26Aを接着したり、アルミテープを接続ダクト52の外周面及び第1ダクト26Aの外周面に巻いて接続ダクト52と第1ダクト26Aを固定してもよい。
【0085】
続いて、図8(B)に示すように、第1ダクト26Aの端部をウェブ22Aの側面22Fに接触させる。このようにして、中間梁22を挟んで両側に配置された第1ダクト26Aと第2ダクト64が、接続ダクト52及び接続フード62によって接続され、ダクトの設置構造60が形成される。そして、セントラル換気扇24(図1参照)によって第2ダクト64へ送り込まれた気体(空気)が、接続フード62及び接続ダクト52を通って第1ダクト26Aへ送られ(矢印Aで示す)、建物10(図1参照)の外側へ排気される。
【0086】
以上説明したように、ダクトの設置構造60では、接続ダクト52及び接続フード62を用いることで、外側大梁15(図1参照)よりも内側に設けられた中間梁22を介して、第1ダクト26A及び第2ダクト64を接続することができる。
【0087】
また、ダクトの設置構造60では、第1ダクト26Aの端部が中間梁22のウェブ22Aと接触する。このため、第1ダクト26Aとウェブ22Aとの隙間がほとんどなくなる。これにより、第1ダクト26Aと接続ダクト52との隙間から気体(空気)が漏れることがあっても、ウェブ22A周辺での気体の移動が抑制されるので、第1ダクト26Aの端部からの気体(空気)の漏れを抑制することができる。なお、接続フード62の第2円筒部62Cに環状のフランジ部を設けた場合は、第2ダクト64の端部からの気体(空気)の漏れも抑制することができる。
【0088】
さらに、ダクトの設置構造60では、中間梁22において、接続ダクト52及び接続フード62により第1ダクト26A及び第2ダクト64が接続されるので、中間梁22の貫通孔22Dの大きさ(直径)に関わらず、第1ダクト26Aと第2ダクト64が接続可能となる。これにより、中間梁22を避けてダクト26を設ける必要がなくなり、第1ダクト26A及び第2ダクト64の配置に合わせて洗面室18(図1参照)の天井の高さを変えずに済む。
【0089】
加えて、ダクトの設置構造60では、ウェブ22Aと接続フード62との間にフランジ部52Bが配置されることで、ウェブ22Aと接続フード62との隙間が埋められる。これにより、第1ダクト26Aから第2ダクト64までの気体の流路の気密性を高めることができる。
【0090】
また、ダクトの設置構造60では、接続ダクト52の外周面と、第2ダクト64の内周面との隙間が、接続フード62によって閉じられる。これにより、接続ダクト52と第2ダクト64との接続部分の隙間から気体が漏れるのを抑制することができる。
【0091】
さらに、ダクトの設置構造60では、接続ダクト52の外径D4と、第2ダクト64の内径D9との差が大きい構成であっても、接続フード62によって接続ダクト52と第2ダクト64とが接続されて隙間が閉塞されるので、接続ダクト52と第2ダクト64との接続部分の隙間から気体が漏れるのを抑制することができる。
【0092】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
【0093】
図11に示すように、閉塞手段の他の例として、第3実施形態の接続フード62に換えて、X方向を中心軸方向とする厚肉で環状の閉塞部材72を設けてもよい。この場合、閉塞部材72の内径をD7とし、外径をD8とすればよい。また、図11において、閉塞部材72及び第2ダクト64の端部をフランジ部52Bまで移動させて接触させ、接続ダクト52と第2ダクト64の気密性を高めてもよい。
【0094】
また、図8(B)において、接続ダクト52の外周面と接続フード62の拡径部62Bの内周面との間に気体が滞留する場合は、接続ダクト52の円筒部52AのX方向の長さを短くして接続フード62の第1円筒部62Aと同じ長さとするか、接続フード62の第1円筒部62AのX方向の長さを長くして接続ダクト52の円筒部52Aと同じ長さとすればよい。なお、接続ダクト52と接続フード62を一体化したものであってもよい。
【0095】
さらに、セントラル換気扇24及び中間梁22を設ける場所は、建物10内の洗面室18に限らず、廊下、台所やリビング等、他の場所であってもよい。
【0096】
加えて、凸部の他の例として、円筒状の接続ダクトの外周面に1箇所又は周方向に沿って複数箇所のブロック状(立方体又は直方体状)あるいは板状の凸部を形成して、接続ダクトの位置決めを行ってもよい。
【0097】
また、第1〜第3実施形態のダクトの設置構造30、50、60(70も含む)において、第1ダクト26Aと第2ダクト26B、64が入れ替わった構成であってもよい。そして、第1ダクト26Aの端部と第2ダクト26B、64の端部の両方がウェブ22Aと接触していてもよい。さらに、接続ダクト32、52の外周面と第1ダクト26A及び第2ダクト26B、64の内周面との隙間に閉塞手段を設けてもよい。
【0098】
加えて、第1ダクト26A側(外壁16側)を第2ダクト26B、64側よりも下げて、ダクト26に勾配を形成してもよい。
【0099】
また、ダクト26は、内側も蛇腹状で薄肉のダクトであってもよい。さらに、以上の構成は、ダクト28側に設けてもよい。
【符号の説明】
【0100】
10 建物
15 外側大梁(外壁側の大梁の一例)
16 外壁
22 中間梁(梁の一例)
22A ウェブ
22D 貫通孔
26A 第1ダクト
26B 第2ダクト
28A 第1ダクト
28B 第2ダクト
30 ダクトの設置構造
32 接続ダクト
50 ダクトの設置構造
52 接続ダクト
52B フランジ部(凸部の一例)
60 ダクトの設置構造
62 接続フード(閉塞手段、筒体の一例)
64 第2ダクト
70 ダクトの設置構造
72 閉塞部材(閉塞手段の他の例)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁側の大梁よりも内側に設けられた中間梁のウェブの一方側に配置された第1ダクトと、
前記ウェブの他方側に配置された第2ダクトと、
前記第1ダクトの外径よりも小さい外径の一端部と前記第2ダクトの外径よりも小さい外径の他端部とを備え、前記ウェブに形成された貫通孔に挿入されると共に、前記一端部が前記第1ダクトの内側に挿入され、前記他端部が前記第2ダクトの内側に挿入された接続ダクトと、
を有するダクトの設置構造。
【請求項2】
前記第1ダクトの端部及び前記第2ダクトの端部の少なくとも一方が、前記ウェブと接触している請求項1に記載のダクトの設置構造。
【請求項3】
前記接続ダクトの外周面には、前記ウェブと接触する凸部が形成されている請求項1又は請求項2に記載のダクトの設置構造。
【請求項4】
前記凸部は、前記第1ダクト又は前記第2ダクトの外径よりも大きい外径のフランジ部であり、前記ウェブと前記第1ダクト又は前記第2ダクトとで該フランジ部が挟まれている請求項3に記載のダクトの設置構造。
【請求項5】
前記接続ダクトの外周面と、前記第1ダクト及び前記第2ダクトの少なくとも一方の内周面との隙間には、該隙間を閉じる閉塞手段が設けられている請求項1から請求項4のいずれか1項に記載のダクトの設置構造。
【請求項6】
前記閉塞手段は、一端側の外径よりも他端側の外径が大きい筒体であり、一端側が前記接続ダクトに接続され、他端側が前記第1ダクト又は前記第2ダクトに接続される請求項5に記載のダクトの設置構造。
【請求項7】
前記接続ダクトと前記第1ダクト及び前記第2ダクトの少なくとも一方とが接着剤で接着、又はアルミテープを巻いて固定されている請求項1から請求項6のいずれか1項に記載のダクトの設置構造。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載のダクトの設置構造を備えた建物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−76534(P2013−76534A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−217508(P2011−217508)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(504093467)トヨタホーム株式会社 (391)
【Fターム(参考)】