チップ型電気二重層キャパシタ
【課題】小型化及び軽量化が可能で、上板構造物を改善して、表面実装が可能で、電解液の液出問題を効果的に防止するチップ型電気二重層キャパシタ、及び、さらに、外部端子と下部ケースの結合構造を改善したチップ型電気二重層キャパシタの提供。
【解決手段】上部が開放された収納空間を提供し、収納空間を取り囲む側壁上端に沿って形成された第1係止構造を備えた下部ケースと、収納空間を覆うように下部ケース上に配置され、第1係止構造に対応される角の隣接領域に沿って形成され、第1係止構造と対応される形状を有する第2係止構造を備えた上部キャップと、下部ケースの外部面に外部接続のために露出された第1領域と、収納空間の内部面に内部接続のために露出された第2領域を有し、下部ケースにインサート成形された第1及び第2外部端子と、収納空間に実装されて、第1及び第2外部端子の第2領域に電気的に連結された電気二重層キャパシタセル;を含む。
【解決手段】上部が開放された収納空間を提供し、収納空間を取り囲む側壁上端に沿って形成された第1係止構造を備えた下部ケースと、収納空間を覆うように下部ケース上に配置され、第1係止構造に対応される角の隣接領域に沿って形成され、第1係止構造と対応される形状を有する第2係止構造を備えた上部キャップと、下部ケースの外部面に外部接続のために露出された第1領域と、収納空間の内部面に内部接続のために露出された第2領域を有し、下部ケースにインサート成形された第1及び第2外部端子と、収納空間に実装されて、第1及び第2外部端子の第2領域に電気的に連結された電気二重層キャパシタセル;を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はチップ型電気二重層キャパシタに関し、より具体的には、電解液の液出を効果的に防止することができる構造を有するチップ型電気二重層キャパシタに関する。
【背景技術】
【0002】
情報通信器機のような各種電子製品で安定的なエネルギーの供給は重要な要素となっている。一般的に、このような機能はキャパシタ(Capacitor)によって遂行される。即ち、キャパシタは情報通信器機及び各種電子製品の回路で電気を集めて出す機能を担当し、主に回路内の電流を安定化させる役割をする。
【0003】
最近、電気二重層キャパシタ(EDLC、Electric double layer capacitor)は充・放電時間が短くて出力密度が高い特性を有するため、従来のコンデンサーと二次電池が収容することができない性能特性の領域を満足させることができる製品として脚光を浴びている。
【0004】
一般的に、電気二重層キャパシタ(EDLC)はエネルギー密度、出力密度及びサイクル特性において、コンデンサーと二次電池の中間的な特性を有するものであると理解されることができる。
【0005】
簡単に説明すると、EDLCの特徴は、(1)過充電/過放電を起こさないため電気回路が単純化されて、製品価格を引き下げる要因を提供して、(2)電圧から残留容量の把握が可能であり、(3)広範囲の耐久温度特性(−30〜+90℃)を表して、(4)環境に優しい材料で構成されているなど、コンデンサーや二次電池が有していない長所を有している。
【0006】
特に、EDLCは携帯電話またはAV、カメラのような家電製品のバックアップ用電源として活用されていて、今後、無停電電源装置(UPS)、HEV/FCEV分野などが主な活用分野になると予想される。特に、自動車の寿命のようなサイクルライフ(cycle life)と高出力特性により、自動車の加速、始動用電源として活用される方案も研究されている。
【0007】
このようなEDLCは、多孔性電極のように表面積が相対的に大きい電極(electrode)、電解質(electrolyte)、集電体(current collector)、分離膜(separator)を含んだ基本的な構造を有し、単位セル電極の両端に数ボルトの電圧を加えて、電解液内のイオンが電場に従って移動し、電極表面に吸着されて発生される電気化学的メカニズムを作動原理とする。
【0008】
このような電気二重層キャパシタは、回路基板に表面実装するために、ブラケット(bracket)を電気二重層キャパシタの上下面に溶接して回路基板に実装されることができる構造を有する。
【0009】
しかし、このような構造の電気二重層キャパシタは、表面実装のために必要な追加構造物により厚くなる可能性がある。また、チップに外形ケース構造物が用いられる場合、後続工程(エージング、半田付けリフローなど)で外形ケース構造物の脆弱部分から電解液が液出される問題によって、チップ型EDLCの製品の信頼性と寿命が低下されやすいという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は従来の技術的問題を解決するためのもので、小型化及び軽量化が可能であり、追加的な構造物がなくても、上板構造物を改善して、表面実装が可能でありながらも電解液の液出問題を効果的に防止することができるチップ型電気二重層キャパシタを提供することをその目的とする。
【0011】
さらに、小型化及び軽量化が可能であり、追加的な構造物がなくても、外部端子と下部ケースの結合構造を改善して、表面実装が可能でありながらも電解液の液出問題を効果的に防止することができるチップ型電気二重層キャパシタを提供することをその他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の技術的課題を解決すべく、本発明の第1側面は、上部が開放された収納空間を提供し、前記収納空間を取り囲む側壁上端に沿って形成された第1係止構造を備えた下部ケースと、前記収納空間を覆うように前記下部ケース上に配置され、前記第1係止構造に対応される角の隣接領域に沿って形成され、前記第1係止構造と対応される形状を有する第2係止構造を備えた上部キャップと、前記下部ケースの外部面に外部接続のために露出された第1領域と、前記収納空間の内部面に内部接続のために露出された第2領域を有し、前記下部ケースにインサート成形された第1及び第2外部端子と、前記収納空間に実装されて、前記第1及び第2外部端子の第2領域に電気的に連結された電気二重層キャパシタセル;を含むチップ型電気二重層キャパシタを提供する。ここで、前記下部ケースの収納空間が前記上部キャップによって密閉されるように、前記第1及び第2係止構造は互いに融着された部分を有して、前記上部キャップは前記第2係止構造に沿ってその内側に形成され、下向きに延長された遮断壁とを有する。
【0013】
好ましくは、前記遮断壁は前記融着された接触領域より低い位置まで下向きに延長されることができる。
【0014】
前記遮断壁は前記第2係止構造から離隔されるように形成されることができる。好ましくは、前記遮断壁は形成位置と延長高さを調節して、前記収納空間に実装された前記電気二重層キャパシタセルの上面を圧着することができる。
【0015】
特定の一実施形態で、前記第1係止構造は前記収納空間に向けて形成された段差を有する係止ストッパーであり、前記第2係止構造は前記係止ストッパーに対応される係止突起であることができる。この場合に、前記融着された部分は、前記係止突起の端部に備えられた融着部が前記係止ストッパーと接した面で融着されて得られることができる。
【0016】
特定例で、前記第1及び第2外部端子の第1領域は前記下部ケースの同一の外部面に露出されて、前記同一の外部面は前記チップ型電気二重層キャパシタの実装面として提供されることができる。
【0017】
必要な場合、前記第1及び第2外部端子の第2領域は前記実装面に接する側面に延長されることができる。
【0018】
前記電気二重層キャパシタセルは前記第1及び第2外部端子の第2領域に溶接または超音波融着によって電気的に連結されることができる。
【0019】
本発明は、チップ型電気二重層キャパシタの製造方法を提供する。
【0020】
前記製造方法は、上部が開放された収納空間を提供し、前記収納空間を取り囲む側壁上端に沿って形成された第1係止構造を備え、夫々収納空間の内部面と外部面の全てに露出された領域を有するようにインサート成形された第1及び第2外部端子を有する下部ケースを備える段階と、前記収納空間に電気二重層キャパシタセルを実装し、前記内部面に露出された前記第1及び第2外部端子の領域に夫々電気的に連結する段階と、前記第1係止構造に対応される角の隣接領域に沿って形成され、前記第1係止構造と対応される形状を有する第2係止構造を備えた上部キャップを前記下部ケース上に配置する段階と、前記下部ケースの収納空間が前記上部キャップによって密閉されるように前記第1及び第2係止構造が互いに接する部分を融着する段階とを含む。ここで、前記上部キャップは前記第2係止構造に沿ってその内側に形成されて、下向きに延長された遮断壁をさらに含む。
【0021】
好ましくは、前記融着する段階は、前記遮断壁によって前記収納空間に実装された前記電気二重層キャパシタセルの上面に圧着させた状態で実行されることができる。また、好ましくは、前記融着する段階は、超音波融着工程によって遂行されることができる。
【0022】
本発明の第2側面は、内部に収納空間を有して絶縁性樹脂からなる樹脂ケースと、前記樹脂ケースの外部面に外部接続のために露出された第1領域と、前記収納空間の内部面に内部接続のために露出された第2領域を有して、前記樹脂ケースにインサート成形された第1及び第2外部端子と、前記第1及び第2外部端子のうち少なくとも一つの周りに沿って前記樹脂ケースに形成された溝部と、前記溝部に充填された硬化性樹脂からなるシーリング部と、前記収納空間に実装され、前記第1及び第2外部端子の第2領域に電気的に連結された電気二重層キャパシタセル;を含むチップ型電気二重層キャパシタを提供する。
【0023】
好ましくは、前記シーリング部は前記第1及び第2外部端子の全てに対して夫々形成されることができる。前記シーリング部は前記第1及び第2外部端子の夫々の周り領域を取り囲むように形成されることができるが、必要によって前記第1及び第2外部端子の夫々の一部周り領域に限って形成されることができる。
【0024】
好ましくは、前記溝部は前記収納空間の内部面で前記第1及び第2外部端子の第2領域の周りに沿って形成されることができる。これと異なって、前記溝部は前記樹脂ケースの外部面で前記第1及び第2外部端子の第1領域の周りに沿って形成されることができる。
【0025】
好ましくは、前記第1及び第2外部端子の第1領域は前記樹脂ケースの同一の外部面に露出されて、前記同一の外部面は前記チップ型電気二重層キャパシタの実装面として提供されることができる。
【0026】
必要によって、前記第1及び第2外部端子の第2領域は前記実装面に接する側面に延長されることができる。
【0027】
特定実施形態で、前記樹脂ケースは、上部が開放された収納空間を有して、前記第1及び第2外部端子とともにインサート成形された下部ケースと、前記収納空間を覆うように前記下部ケースに取付けられた上部キャップを有する。
【0028】
前記下部ケースと前記上部キャップは接着剤によって取付けられることができる。また、前記電気二重層キャパシタセルは前記第1及び第2外部端子の第2領域に溶接または超音波融着によって電気的に連結されることができる。
【発明の効果】
【0029】
上部キャップの構造に遮断壁を採用することによって、超音波融着時に分極性電極に含有された電解液の流出によりシーリングが妨害されることを防止することができる。係止構造の内側に備えられた遮断壁は電気二重層キャパシタセルを押すことができるため、製品の容量が増加するだけでなく、抵抗を減少させることができる。
【0030】
外部端子の周りに形成された溝部を用いて備えられたシーリング部を用いて、外部回路とキャパシタの電極素子が連結される外部端子と射出物の間の微細な隙間を適切にシーリングすることができる。これにより、前記キャパシタの電極を外部端子部に超音波融着のような工程で接合する時に発生される振動のような外部影響による電解液の液出を効果的に防止することができる。
【0031】
結果的に、チップ型電気二重層キャパシタセルの寿命だけではなく、エージング(aging)、半田付けリフロー(soldering reflow)やフローティング(floating)特性のような長期の信頼性も効果的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1側面の一実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタを示す分解斜視図である。
【図2】図1に図示されたチップ型電気二重層キャパシタに採用される上部キャップを示す概略斜視図である。
【図3】(a)から(d)は本発明の第1側面によるチップ型電気二重層キャパシタ製造方法の一例を説明するための工程別断面図である。
【図4】図3(c)に図示された断面図でA領域を拡大して図示した部分拡大図である。
【図5】図3(d)に図示された断面図でB領域を拡大して図示した部分拡大図である。
【図6】本発明の第2側面の他の実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタを示す側断面図である。
【図7】本発明の第2側面の一実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタを示す側断面図である。
【図8】図7に図示されたチップ型電気二重層キャパシタに採用される下部ケースを示す概略斜視図である。
【図9】本発明の第2側面の他の実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタの下部ケースを示す側断面図である。
【図10】図3に図示された下部ケースを下部から見た概略斜視図である。
【図11】本発明の第2側面のまた他の実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタの下部ケースを示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0034】
図1は本発明の一実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタを示す分解斜視図である。
【0035】
図1を参照すると、本実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタ10は、内部に収納空間を有する樹脂ケース11と前記樹脂ケース11の収納空間に配置される電気二重層キャパシタセル20を含む。
【0036】
前記樹脂ケース11は、絶縁性樹脂からなることができて、上面が開放された収納空間を有して前記第1及び第2外部端子12a、12bとともにインサート成形された下部ケース11aと、前記収納空間を覆うように前記下部ケース11aに取付けられた上部キャップ11bを有する。
【0037】
例えば、求める樹脂ケースの形態を有するモールドを準備して、前記モールド内に第1及び第2外部端子を完成された樹脂ケースの外部面と収納空間の内部面に夫々露出されるように配置して、前記モールドに絶縁性樹脂を注入して製造されることができる。
【0038】
前記下部ケース11aの外部面に露出された第1領域は外部電気回路と連結するための外部接続領域として提供されて、前記収納空間の内部面に露出された第2領域は電気二重層キャパシタセル20の集電体23a、23bに連結するための内部接続領域として提供される。
【0039】
前記下部ケース11aの収納空間には電気二重層キャパシタセル20が搭載される。前記電気二重層キャパシタセル20は、第1及び第2集電体23a、23b、前記第1及び第2集電体23a、23bと夫々連結された第1及び第2電極24a、24b、前記第1及び第2分極性電極24a、24bの間に形成される分離膜25を含むことができる。
【0040】
本実施形態に用いられた電気二重層キャパシタセル20は多様な他の形態のセルに代替されることができる。例えば、空間活用度が高い多層構造の電気二重層キャパシタセルまたは巻取型電気二重層キャパシタセルなど、他の公知された形態のセルが用いられることができる。
【0041】
本実施形態で、電気二重層キャパシタセル20は、前記第1及び第2集電体23a、23bによって第1及び第2外部端子12a、12bと電気的に連結される。ここで、前記第1及び第2集電体23a、23bは、前記第1及び第2外部端子12a、12bと電気的に連結されるように、その形状及び構造が適切に変更されることができる。
【0042】
前記下部ケース11aの収納空間に配置される電気二重層キャパシタセル20は前記第1及び第2外部端子12a、12bのうち前記収納空間として提供された領域に電気的に連結される。
【0043】
本実施形態に採用された上部キャップ11bは前記収納空間を覆うように前記下部ケース11aの側壁上端に配置される。図1に図示されたように、前記下部ケース11aの側壁上端は内部に向けて段差を有する係止ストッパー13のような構造を有する。これと対応されるように、図2に図示されたように、前記上部キャップ11bは前記下部ケース11aの側壁上端の係止ストッパーに安着されることができる係止突起17を有する。
【0044】
本実施形態で、前記下部ケース11aと前記上部キャップ11bは互いに対応される位置に対応される形状を有する係止ストッパー13と係止突起17が形成された例で図示されているが、これと反対に、即ち、下部ケース11aが係止突起を有して、これに対応されるように上部キャップ11bが係止ストッパーを有することもできる。もちろん、これに限定されず、上部キャップの位置を適切に指定するための安着構造であれば、多様な他の公知された係止構造が採用されることができるであろう。
【0045】
本実施形態に採用された上部キャップ11bは係止突起17の内側にその係止突起17に沿って形成された遮断壁18を有する。前記遮断壁18は上部キャップ11bと同一の樹脂からなる単一の射出成形体であることができる。
【0046】
前記遮断壁18は下向きに延長された形態を有し、好ましくは、図2に図示されたように、係止突起17より下に延長されることができる。即ち、係止突起と係止ストッパーが融着される過程で、分極性電極24a、24bから流出される電解液によって妨害される可能性がある。特に、超音波による融着時、振動によって電解液と接触される可能性が高くなり、融着の妨害問題が深刻になる。延長された遮断壁18はこのような電解液が融着部分に至ることを効果的に遮断することができる。
【0047】
結果的に、チップ型電気二重層キャパシタセル20の寿命だけではなく、エージング(aging)、半田付けリフロー(soldering reflow)やフローティング(floating)特性のような長期の信頼性も効果的に向上させることに寄与することができる。
【0048】
本実施形態で、前記第1及び第2外部端子12a、12bは前記下部ケース11aの同一の面に形成されることができる。前記同一の面は前記チップ型電気二重層キャパシタ10の実装面として提供されることができるため、追加構造物がなくても、その構造自体で容易に表面実装を実現させることができる。
【0049】
図1に図示されたように、前記第1及び第2外部端子12a、12bは、その同一の面の両角でその角に連結される両側面に拡張された形態を有することができる。従って、前記チップ型電気二重層キャパシタ10は、表面実装される状態でも、隣接した側面に拡張された第1及び第2外部端子12a、12bの領域を通じて性能テストを実施することができるという長所を有する。
【0050】
図3(a)から図3(d)は本発明によるチップ型電気二重層キャパシタの製造方法の一例を説明するための工程別断面図である。
【0051】
図3(a)に図示されたように、上部が開放された収納空間を提供し、前記収納空間を取り囲む側壁上端に沿って形成された第1係止構造33を備えた下部ケース31aを備える工程から始まる。
【0052】
前記下部ケース31aは、夫々収納空間の内部面と外部面の全てに露出された領域を有するようにインサート成形された第1及び第2外部端子32a、32bを含む。前記第1係止構造33は図1に図示された形態のように、内部空間に向けて段差を有する係止ストッパーであることができる。
【0053】
前記下部ケース31aを構成する絶縁性樹脂は、本チップ型電気二重層キャパシタの高い表面実装温度(例、約240〜270℃程度)でも内部構造の変形を防止することができる物質が採用されることができる。例えば、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide、PPS)または液晶高分子(liquid crystal polymer、LCP)であることができる。
【0054】
次に、図3(b)に図示されたように、前記収納空間に電気二重層キャパシタセル40を実装し、前記第1及び第2外部端子32a、32bのうち前記内部面に露出された領域に夫々電気的に連結する。
【0055】
前記電気二重層キャパシタセル40は、第1及び第2集電体43a、43b、前記第1及び第2集電体43a、43bに夫々連結された第1及び第2分極性電極44a、44b、前記第1及び第2分極性電極44a、44bの間に形成される分離膜45を含むことができる。
【0056】
前記第1及び第2集電体43a、43bは銅箔のような金属箔であることができる。一方、前記第1及び第2分極性電極44a、44bは分極性電極材料を用いることができて、主に比表面積が比較的高い活性炭などを用いることができる。前記第1及び第2分極性電極44a、44bは、粉末活性炭を主材料とした電極物質を固体状態のシートで製造されたり、前記第1及び第2集電体43a、43b上に電極物質スラリーを固着させて製造されることができる。
【0057】
前記分離膜45はイオンの透過が可能であるように多孔性物質からなることができる。これに制限されないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはガラス繊維などの多孔性物質を用いることができる。
【0058】
前記電気二重層キャパシタセル40と前記第1及び第2外部端子32a、32bの連結は、溶接または超音波融着によることができる。これに制限されないが、溶接は抵抗溶接またはアーク溶接を用いることができる。前記第1及び第2外部端子32a、32bのうち下部ケース31aの外部面に露出される領域は電気二重層キャパシタセル40を外部電源と電気的に連結する。
【0059】
次に、図3(c)に図示されたように、前記下部ケース31aの収納空間が覆われるように上部キャップ31bを前記下部ケース31a上に配置する。
【0060】
前記上部キャップ31bは前記第1係止構造33に対応される角の隣接領域に沿って形成されて、前記第1係止構造33と対応される形状を有する第2係止構造37を備える。前記第2係止構造37は図1に図示された形態と類似に、係止突起であることができる。また、前記上部キャップ31bは、前記第2係止構造37に沿ってその内側に形成されて、下向きに延長された遮断壁38をさらに含む。好ましくは、本実施形態のように、前記遮断壁38は融着される地点より低い位置まで下向きに延長される。
【0061】
前記遮断壁38は、図4に図示された部分拡大図のように、前記第2係止構造37から離隔されるように形成されることができる。前記係止突起37の端部に備えられた融着部37aが前記係止ストッパー33と接した面で融着されて得られることができる。前記融着部37aは超音波などの融着工程時に提供される要因によって溶融されて、上部キャップ31bと下部ケース31aを接合させることができる。
【0062】
次に、図3(d)に図示されたように、前記下部ケース31aの収納空間が前記上部キャップ31bによって密閉されるように、前記第1及び第2係止構造33、37が互いに接する部分を融着する。
【0063】
上述のように、好ましくは、前記融着する段階は、超音波融着工程によって遂行されることができる。特に、超音波を適用する場合、図5に図示されたように、振動によって分極性電極に含浸された電解液が流出されて、その流出された電解液Iにより融着部分37a'が汚染されて完全なシーリングを妨害する可能性があるが、本実施形態では遮断壁38によってこのような電解液による汚染を効果的に防止することができる。
【0064】
図6は本発明の他の実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタを示す側断面図である。
【0065】
図6を参照すると、本実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタ50は、内部に収納空間を有する下部ケース51aと前記下部ケース51aの収納空間に配置される電気二重層キャパシタセル60と前記下部ケース51aの収納空間を覆う上部キャップ51bとを含む。
【0066】
前記下部ケース51aは、絶縁性樹脂からなることができて、外部面と内部面に夫々露出されるように前記第1及び第2外部端子52a、52bとともにインサート成形される。
【0067】
前記下部ケース51aの収納空間には電気二重層キャパシタセル60が搭載される。前記電気二重層キャパシタセル60は、第1及び第2集電体63a、63b、前記第1及び第2集電体63a、63bと夫々連結された第1及び第2分極性電極64a、64b、前記第1及び第2分極性電極64a、64bの間に形成される分離膜65を含むことができる。
【0068】
本実施形態で、電気二重層キャパシタセル60は、前記第1及び第2集電体63a、63bによって第1及び第2外部端子52a、52bと電気的に連結される。前記下部ケース51aの収納空間に配置される電気二重層キャパシタセル60は、前記第1及び第2外部端子52a、52bのうち前記収納空間として提供された領域に電気的に連結される。
【0069】
本実施形態に採用された上部キャップ51bは前記収納空間を覆うように前記下部ケース51aの側壁上端に配置される。前記下部ケース51aの側壁上端は内部に向けて段差を有する係止ストッパー53を有する。また、前記上部キャップ51bは前記下部ケース51aの係止ストッパー53に安着されることができる係止突起57を有する。
【0070】
前記上部キャップ51bは係止突起57の内側にその係止突起57に沿って形成された遮断壁58を有する。本実施形態に採用された遮断壁58は下向きに延長された形態を有する。前記遮断壁58は電気二重層キャパシタセル60に対応する位置に形成され、融着後に前記電気二重層キャパシタセル60の上面に圧着させることができる。このために、上部キャップ51bを配置した後に融着する段階で、上部キャップ51bを所定の圧力で押した状態で融着工程を実施する。この場合、電気二重層キャパシタセル60は所定の圧力で押された状態であるため、製品の容量が増加するだけでなく、抵抗が減少されることができる。
【0071】
また、遮断壁58によって係止突起と係止ストッパーが融着される部分が分極性電極64a、64bから流出される電解液によって汚染されることを効果的に防止することができる。結果的に、チップ型電気二重層キャパシタセル20の寿命だけではなく、エージング(aging)、半田付けリフロー(soldering reflow)やフローティング(floating)特性のような長期の信頼性も効果的に向上させることに寄与することができる。
【0072】
図7は本発明の第2側面の一実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタを示す側断面図である。
【0073】
図7を参照すると、本実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタ110は、内部に収納空間を有する樹脂ケース111と前記樹脂ケース111の収納空間に配置される電気二重層キャパシタセル120を含む。
【0074】
前記樹脂ケース111は絶縁性樹脂からなる。前記絶縁性樹脂は、本チップ型電気二重層キャパシタ110の高い表面実装温度(例、約240〜270℃程度)でも内部構造の変形を防止することができる物質が採用されることができる。例えば、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide、PPS)または液晶高分子(liquid crystal polymer、LCP)であることができる。
【0075】
前記樹脂ケース111は、前記樹脂ケース111の外部面と前記収納空間の内部面に夫々露出された第1及び第2外部端子112a、112bを備える。前記樹脂ケース111の外部面に露出された第1領域は外部電気回路と連結するための外部接続領域として提供されて、前記収納空間の内部面に露出された第2領域は電気二重層キャパシタセル120の集電体123a、123bに連結するための内部接続領域として提供される。
【0076】
本実施形態のように、前記樹脂ケース111は上面が開放された収納空間を有して前記第1及び第2外部端子112a、112bとともにインサート成形された下部ケース111aと、前記収納空間を覆うように前記下部ケース111aに取付けられた上部キャップ111bを有する。
【0077】
例えば、求める樹脂ケース形態を有するモールドを準備して、前記モールド内に第1及び第2外部端子を完成された樹脂ケースの外部面と収納空間の内部面に夫々露出されるように配置して、前記モールドに絶縁性樹脂を注入して製造されることができる。
【0078】
前記樹脂ケース111の収納空間には電気二重層キャパシタセル120が搭載される。
【0079】
前記電気二重層キャパシタセル120は、第1及び第2集電体123a、123b、前記第1及び第2集電体123a、123bと夫々連結された第1及び第2分極性電極124a、124b、前記第1及び第2分極性電極124a、124bの間に形成される分離膜125を含むことができる。
【0080】
前記第1及び第2集電体123a、123bは銅箔のような金属箔であることができる。一方、前記第1及び第2分極性電極124a、124bは分極性電極材料を用いることができて、主に比表面積が比較的高い活性炭などを用いることができる。前記第1及び第2分極性電極124a、124bは粉末活性炭を主材料とした電極物質を固体状態のシートで製造されたり、前記第1及び第2集電体123a、123b上に電極物質スラリーを固着させて製造されることができる。
【0081】
前記分離膜125はイオンの透過が可能であるように多孔性物質からなることができる。これに制限されないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはガラス繊維などの多孔性物質を用いることができる。
【0082】
本実施形態に用いられた電気二重層キャパシタセル120は多様な他の形態のセルに代替されることができる。例えば、空間活用度が高い多層構造の電気二重層キャパシタセルまたは巻取型電気二重層キャパシタセルなど、他の公知された形態のセルが用いられることができる。
【0083】
本実施形態で、電気二重層キャパシタセル120は、前記第1及び第2集電体123a、123bによって第1及び第2外部端子112a、112bと電気的に連結される。ここで、前記第1及び第2集電体123a、123bは、前記第1及び第2外部端子112a、112bと電気的に連結されるように、その形状及び構造が適切に変更されることができる。
【0084】
前記樹脂ケース111の収納空間に配置される電気二重層キャパシタセル120は、前記第1及び第2外部端子112a、112bのうち前記収納空間として提供された領域に電気的に連結される。前記電気二重層キャパシタセル120と前記第1及び第2外部端子112a、112bの連結は、溶接または超音波融着によることができる。これに制限されないが、溶接は抵抗溶接またはアーク溶接を用いることができる。
【0085】
前記第1及び第2外部端子112a、112bのうち樹脂ケース111の外部面に露出される領域は電気二重層キャパシタセル120を外部電源と電気的に連結する。
【0086】
本実施形態で、前記第1及び第2外部端子112a、112bは外装のための樹脂ケース111の同一の面に形成されることができる。前記同一の面は前記チップ型電気二重層キャパシタ110の実装面として提供されることができるため、追加構造物がなくても、その構造自体で容易に表面実装を実現することができる。
【0087】
本実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタ110は、第1及び第2外部端子の周りに形成された溝部115aとその溝部115aに充填された樹脂115bからなるシーリング部115を含む。ここで、溝部115aは、第1及び第2外部端子112a、112bが位置した領域の周りに、凸状のモールドを用いて樹脂ケース111に対する射出成形過程中に形成されることができる。
【0088】
一般的に、前記第1及び第2外部端子112a、112bと前記樹脂ケース111はインサート成形によって一体化されているが、素材間の異質性のため、微細な隙間が生ずる可能性があり、微細な隙間により電解液が液出される可能性がある。特に、このような電解液の液出は実装工程及びキャパシタの使用中に深刻に引き起こされ、信頼性の低下または寿命の短縮の可能性がある。
【0089】
このような電解液の液出が防止されるように、前記シーリング部115は第1及び第2外部端子112a、112bと射出物である下部ケース111aの間の微細な隙間をシーリングさせることができて、これにより、前記キャパシタセルと外部端子を接合させる過程(例、超音波融着)で発生される外部影響(例、振動)によって電解液が液出されることを効果的に防止することができる。
【0090】
さらに、前記シーリング部115はチップ型電気二重層キャパシタセル120の寿命だけではなく、エージング(aging)、半田付けリフロー(soldering reflow)やフローティング(floating)特性のような長期の信頼性も効果的に向上させることに寄与することができる。
【0091】
図8に図示されたように、前記シーリング部115は前記第1及び第2外部端子112a、112bの全に形成されることができる。また、前記シーリング部115は前記第1及び第2外部端子112a、112bの周り領域を取り囲むように形成されることができる。これにより、第1及び第2外部端子112a、112bと射出物である下部ケース111aの境界をより完全に接合させることができる。
【0092】
また、本実施形態に採用された溝部115aは樹脂ケース111の収納空間として提供される内部面に形成される。従って、前記溝部115aを充填する樹脂115bはキャパシタセル120を搭載する前に適用される。
【0093】
本実施形態と異なって、必要によってシーリング部は前記第1及び第2外部端子のうち何れか一つに形成されることができる。また、第1及び第2の外部端子の周りを完全に取り囲むように形成せず、必要な一部領域に溝部を形成してシーリング部を提供することもできる。
【0094】
前記シーリング部115に用いられる樹脂115bは樹脂ケース111を構成する物質と同一の物質であることができるが、樹脂ケース111の絶縁性樹脂より接合性樹脂のように軟性や金属と接合強度に優れた他の樹脂であることもできる。これに限定されないが、前記シーリング部の樹脂115bはエポキシ樹脂を用いて形成することができる。
【0095】
前記シーリング部の樹脂115bのためのエポキシ樹脂としては、例えば、分子内に2個以上のエポキシ基を有する多官能性エポキシ樹脂として、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールノボラックエポキシ樹脂などが好ましく用いられることができて、必要によって、前記エポキシ樹脂に架橋剤などを含むことができる。
【0096】
本発明に採用されるチップ型電気二重層キャパシタは多様な実施形態に変形されることができる。特に、外部端子部の形態によって下部ケースの構造は多様に変更されて具現されることができる。
【0097】
図9は本発明の第2側面の他の実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタの下部ケースを示す側断面図である。
【0098】
図9に図示された下部ケース131は、図1に図示されたキャパシタ10の下部ケース11aに係わる要素であり、図10に図示された下部ケースをI-I'線に沿って切開した側断面図で理解されることができる。
【0099】
図9とともに図10を参照すると、本実施形態に図示された下部ケース131は図7に図示された形態と類似に、第1及び第2外部端子132a、132bは同一の面に位置して、その同一の面が実装面として提供されることができる構造を有する。しかし、前記第1及び第2外部端子132a、132bはその同一の面の両角でその角に連結される両側面に拡張された形態を有する。
【0100】
本実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタは、表面実装される状態でも、隣接した側面に拡張された第1及び第2外部端子132a、132bの領域を通じて性能テストを実施することができるという長所を提供する。
【0101】
上述の実施形態では、前記シーリング部は収納空間に該当する内部面に形成された形態で例示されているが、本発明はこれに限定されない。即ち、必要によって外部面で外部端子と樹脂ケースの境界に適用されることができる。図11は本発明のまた他の実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタに採用可能な下部ケースであり、外部面にシーリング部を適用した例を示す。
【0102】
図11を参照すると、第1及び第2外部端子152a、152bとインサート成形された下部ケース151が図示されている。本実施形態に採用された第1及び第2外部端子152a、152bは板状の構造を有して、180゜に一部分を曲げた形態を有する。このような構造で、下部ケース151と接触面積が増加するため、堅固な接続を保障することができる。
【0103】
前記下部ケース151の外部面で第1及び第2外部電極152a、152bの周りに溝部155aを形成し、樹脂を充填することによって求めるシーリング部155を形成する。
【0104】
また、図11に図示されたように、第1及び第2外部端子152a、152bの全体を取り囲むように形成せず、内部面と外部面を下部ケース151の厚さ方向に通過して連結する部分、即ち、曲げられた外側部分に限って形成して、シーリング部を提供する。
【0105】
本実施形態でも、前記第1及び第2外部端子152a、152bの曲げられた内側部分に沿って形成された界面では電解液の液出が適切に防止されるため、制限的な領域に形成されたシーリング部155だけでも電解液の液出を効果的に防止することができる。
【0106】
上述の実施形態の各特徴は、相互結合された形態が例示されていなくても互いに矛盾または反対される説明がない限り、一つの実施形態に併合されて具現されることができるであろう。例えば、図2に図示された上部キャップは第2側面による多様な実施形態で説明された下部ケースと結合された新しい形態で具現されて用いられることができて、これもまた本発明の範囲に属するというべきであろう。
【0107】
このように、本発明は、上述の実施形態及び添付の図面により限定されず、添付の請求範囲により限定される。従って、請求範囲に記載された本発明の技術的思想を外れない範囲内で当技術分野の通常の知識を有する者によって様々な形態の置換、変形及び変更ができて、これもまた本発明の範囲に属するというべきであろう。
【技術分野】
【0001】
本発明はチップ型電気二重層キャパシタに関し、より具体的には、電解液の液出を効果的に防止することができる構造を有するチップ型電気二重層キャパシタに関する。
【背景技術】
【0002】
情報通信器機のような各種電子製品で安定的なエネルギーの供給は重要な要素となっている。一般的に、このような機能はキャパシタ(Capacitor)によって遂行される。即ち、キャパシタは情報通信器機及び各種電子製品の回路で電気を集めて出す機能を担当し、主に回路内の電流を安定化させる役割をする。
【0003】
最近、電気二重層キャパシタ(EDLC、Electric double layer capacitor)は充・放電時間が短くて出力密度が高い特性を有するため、従来のコンデンサーと二次電池が収容することができない性能特性の領域を満足させることができる製品として脚光を浴びている。
【0004】
一般的に、電気二重層キャパシタ(EDLC)はエネルギー密度、出力密度及びサイクル特性において、コンデンサーと二次電池の中間的な特性を有するものであると理解されることができる。
【0005】
簡単に説明すると、EDLCの特徴は、(1)過充電/過放電を起こさないため電気回路が単純化されて、製品価格を引き下げる要因を提供して、(2)電圧から残留容量の把握が可能であり、(3)広範囲の耐久温度特性(−30〜+90℃)を表して、(4)環境に優しい材料で構成されているなど、コンデンサーや二次電池が有していない長所を有している。
【0006】
特に、EDLCは携帯電話またはAV、カメラのような家電製品のバックアップ用電源として活用されていて、今後、無停電電源装置(UPS)、HEV/FCEV分野などが主な活用分野になると予想される。特に、自動車の寿命のようなサイクルライフ(cycle life)と高出力特性により、自動車の加速、始動用電源として活用される方案も研究されている。
【0007】
このようなEDLCは、多孔性電極のように表面積が相対的に大きい電極(electrode)、電解質(electrolyte)、集電体(current collector)、分離膜(separator)を含んだ基本的な構造を有し、単位セル電極の両端に数ボルトの電圧を加えて、電解液内のイオンが電場に従って移動し、電極表面に吸着されて発生される電気化学的メカニズムを作動原理とする。
【0008】
このような電気二重層キャパシタは、回路基板に表面実装するために、ブラケット(bracket)を電気二重層キャパシタの上下面に溶接して回路基板に実装されることができる構造を有する。
【0009】
しかし、このような構造の電気二重層キャパシタは、表面実装のために必要な追加構造物により厚くなる可能性がある。また、チップに外形ケース構造物が用いられる場合、後続工程(エージング、半田付けリフローなど)で外形ケース構造物の脆弱部分から電解液が液出される問題によって、チップ型EDLCの製品の信頼性と寿命が低下されやすいという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は従来の技術的問題を解決するためのもので、小型化及び軽量化が可能であり、追加的な構造物がなくても、上板構造物を改善して、表面実装が可能でありながらも電解液の液出問題を効果的に防止することができるチップ型電気二重層キャパシタを提供することをその目的とする。
【0011】
さらに、小型化及び軽量化が可能であり、追加的な構造物がなくても、外部端子と下部ケースの結合構造を改善して、表面実装が可能でありながらも電解液の液出問題を効果的に防止することができるチップ型電気二重層キャパシタを提供することをその他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の技術的課題を解決すべく、本発明の第1側面は、上部が開放された収納空間を提供し、前記収納空間を取り囲む側壁上端に沿って形成された第1係止構造を備えた下部ケースと、前記収納空間を覆うように前記下部ケース上に配置され、前記第1係止構造に対応される角の隣接領域に沿って形成され、前記第1係止構造と対応される形状を有する第2係止構造を備えた上部キャップと、前記下部ケースの外部面に外部接続のために露出された第1領域と、前記収納空間の内部面に内部接続のために露出された第2領域を有し、前記下部ケースにインサート成形された第1及び第2外部端子と、前記収納空間に実装されて、前記第1及び第2外部端子の第2領域に電気的に連結された電気二重層キャパシタセル;を含むチップ型電気二重層キャパシタを提供する。ここで、前記下部ケースの収納空間が前記上部キャップによって密閉されるように、前記第1及び第2係止構造は互いに融着された部分を有して、前記上部キャップは前記第2係止構造に沿ってその内側に形成され、下向きに延長された遮断壁とを有する。
【0013】
好ましくは、前記遮断壁は前記融着された接触領域より低い位置まで下向きに延長されることができる。
【0014】
前記遮断壁は前記第2係止構造から離隔されるように形成されることができる。好ましくは、前記遮断壁は形成位置と延長高さを調節して、前記収納空間に実装された前記電気二重層キャパシタセルの上面を圧着することができる。
【0015】
特定の一実施形態で、前記第1係止構造は前記収納空間に向けて形成された段差を有する係止ストッパーであり、前記第2係止構造は前記係止ストッパーに対応される係止突起であることができる。この場合に、前記融着された部分は、前記係止突起の端部に備えられた融着部が前記係止ストッパーと接した面で融着されて得られることができる。
【0016】
特定例で、前記第1及び第2外部端子の第1領域は前記下部ケースの同一の外部面に露出されて、前記同一の外部面は前記チップ型電気二重層キャパシタの実装面として提供されることができる。
【0017】
必要な場合、前記第1及び第2外部端子の第2領域は前記実装面に接する側面に延長されることができる。
【0018】
前記電気二重層キャパシタセルは前記第1及び第2外部端子の第2領域に溶接または超音波融着によって電気的に連結されることができる。
【0019】
本発明は、チップ型電気二重層キャパシタの製造方法を提供する。
【0020】
前記製造方法は、上部が開放された収納空間を提供し、前記収納空間を取り囲む側壁上端に沿って形成された第1係止構造を備え、夫々収納空間の内部面と外部面の全てに露出された領域を有するようにインサート成形された第1及び第2外部端子を有する下部ケースを備える段階と、前記収納空間に電気二重層キャパシタセルを実装し、前記内部面に露出された前記第1及び第2外部端子の領域に夫々電気的に連結する段階と、前記第1係止構造に対応される角の隣接領域に沿って形成され、前記第1係止構造と対応される形状を有する第2係止構造を備えた上部キャップを前記下部ケース上に配置する段階と、前記下部ケースの収納空間が前記上部キャップによって密閉されるように前記第1及び第2係止構造が互いに接する部分を融着する段階とを含む。ここで、前記上部キャップは前記第2係止構造に沿ってその内側に形成されて、下向きに延長された遮断壁をさらに含む。
【0021】
好ましくは、前記融着する段階は、前記遮断壁によって前記収納空間に実装された前記電気二重層キャパシタセルの上面に圧着させた状態で実行されることができる。また、好ましくは、前記融着する段階は、超音波融着工程によって遂行されることができる。
【0022】
本発明の第2側面は、内部に収納空間を有して絶縁性樹脂からなる樹脂ケースと、前記樹脂ケースの外部面に外部接続のために露出された第1領域と、前記収納空間の内部面に内部接続のために露出された第2領域を有して、前記樹脂ケースにインサート成形された第1及び第2外部端子と、前記第1及び第2外部端子のうち少なくとも一つの周りに沿って前記樹脂ケースに形成された溝部と、前記溝部に充填された硬化性樹脂からなるシーリング部と、前記収納空間に実装され、前記第1及び第2外部端子の第2領域に電気的に連結された電気二重層キャパシタセル;を含むチップ型電気二重層キャパシタを提供する。
【0023】
好ましくは、前記シーリング部は前記第1及び第2外部端子の全てに対して夫々形成されることができる。前記シーリング部は前記第1及び第2外部端子の夫々の周り領域を取り囲むように形成されることができるが、必要によって前記第1及び第2外部端子の夫々の一部周り領域に限って形成されることができる。
【0024】
好ましくは、前記溝部は前記収納空間の内部面で前記第1及び第2外部端子の第2領域の周りに沿って形成されることができる。これと異なって、前記溝部は前記樹脂ケースの外部面で前記第1及び第2外部端子の第1領域の周りに沿って形成されることができる。
【0025】
好ましくは、前記第1及び第2外部端子の第1領域は前記樹脂ケースの同一の外部面に露出されて、前記同一の外部面は前記チップ型電気二重層キャパシタの実装面として提供されることができる。
【0026】
必要によって、前記第1及び第2外部端子の第2領域は前記実装面に接する側面に延長されることができる。
【0027】
特定実施形態で、前記樹脂ケースは、上部が開放された収納空間を有して、前記第1及び第2外部端子とともにインサート成形された下部ケースと、前記収納空間を覆うように前記下部ケースに取付けられた上部キャップを有する。
【0028】
前記下部ケースと前記上部キャップは接着剤によって取付けられることができる。また、前記電気二重層キャパシタセルは前記第1及び第2外部端子の第2領域に溶接または超音波融着によって電気的に連結されることができる。
【発明の効果】
【0029】
上部キャップの構造に遮断壁を採用することによって、超音波融着時に分極性電極に含有された電解液の流出によりシーリングが妨害されることを防止することができる。係止構造の内側に備えられた遮断壁は電気二重層キャパシタセルを押すことができるため、製品の容量が増加するだけでなく、抵抗を減少させることができる。
【0030】
外部端子の周りに形成された溝部を用いて備えられたシーリング部を用いて、外部回路とキャパシタの電極素子が連結される外部端子と射出物の間の微細な隙間を適切にシーリングすることができる。これにより、前記キャパシタの電極を外部端子部に超音波融着のような工程で接合する時に発生される振動のような外部影響による電解液の液出を効果的に防止することができる。
【0031】
結果的に、チップ型電気二重層キャパシタセルの寿命だけではなく、エージング(aging)、半田付けリフロー(soldering reflow)やフローティング(floating)特性のような長期の信頼性も効果的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の第1側面の一実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタを示す分解斜視図である。
【図2】図1に図示されたチップ型電気二重層キャパシタに採用される上部キャップを示す概略斜視図である。
【図3】(a)から(d)は本発明の第1側面によるチップ型電気二重層キャパシタ製造方法の一例を説明するための工程別断面図である。
【図4】図3(c)に図示された断面図でA領域を拡大して図示した部分拡大図である。
【図5】図3(d)に図示された断面図でB領域を拡大して図示した部分拡大図である。
【図6】本発明の第2側面の他の実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタを示す側断面図である。
【図7】本発明の第2側面の一実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタを示す側断面図である。
【図8】図7に図示されたチップ型電気二重層キャパシタに採用される下部ケースを示す概略斜視図である。
【図9】本発明の第2側面の他の実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタの下部ケースを示す側断面図である。
【図10】図3に図示された下部ケースを下部から見た概略斜視図である。
【図11】本発明の第2側面のまた他の実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタの下部ケースを示す側断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
【0034】
図1は本発明の一実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタを示す分解斜視図である。
【0035】
図1を参照すると、本実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタ10は、内部に収納空間を有する樹脂ケース11と前記樹脂ケース11の収納空間に配置される電気二重層キャパシタセル20を含む。
【0036】
前記樹脂ケース11は、絶縁性樹脂からなることができて、上面が開放された収納空間を有して前記第1及び第2外部端子12a、12bとともにインサート成形された下部ケース11aと、前記収納空間を覆うように前記下部ケース11aに取付けられた上部キャップ11bを有する。
【0037】
例えば、求める樹脂ケースの形態を有するモールドを準備して、前記モールド内に第1及び第2外部端子を完成された樹脂ケースの外部面と収納空間の内部面に夫々露出されるように配置して、前記モールドに絶縁性樹脂を注入して製造されることができる。
【0038】
前記下部ケース11aの外部面に露出された第1領域は外部電気回路と連結するための外部接続領域として提供されて、前記収納空間の内部面に露出された第2領域は電気二重層キャパシタセル20の集電体23a、23bに連結するための内部接続領域として提供される。
【0039】
前記下部ケース11aの収納空間には電気二重層キャパシタセル20が搭載される。前記電気二重層キャパシタセル20は、第1及び第2集電体23a、23b、前記第1及び第2集電体23a、23bと夫々連結された第1及び第2電極24a、24b、前記第1及び第2分極性電極24a、24bの間に形成される分離膜25を含むことができる。
【0040】
本実施形態に用いられた電気二重層キャパシタセル20は多様な他の形態のセルに代替されることができる。例えば、空間活用度が高い多層構造の電気二重層キャパシタセルまたは巻取型電気二重層キャパシタセルなど、他の公知された形態のセルが用いられることができる。
【0041】
本実施形態で、電気二重層キャパシタセル20は、前記第1及び第2集電体23a、23bによって第1及び第2外部端子12a、12bと電気的に連結される。ここで、前記第1及び第2集電体23a、23bは、前記第1及び第2外部端子12a、12bと電気的に連結されるように、その形状及び構造が適切に変更されることができる。
【0042】
前記下部ケース11aの収納空間に配置される電気二重層キャパシタセル20は前記第1及び第2外部端子12a、12bのうち前記収納空間として提供された領域に電気的に連結される。
【0043】
本実施形態に採用された上部キャップ11bは前記収納空間を覆うように前記下部ケース11aの側壁上端に配置される。図1に図示されたように、前記下部ケース11aの側壁上端は内部に向けて段差を有する係止ストッパー13のような構造を有する。これと対応されるように、図2に図示されたように、前記上部キャップ11bは前記下部ケース11aの側壁上端の係止ストッパーに安着されることができる係止突起17を有する。
【0044】
本実施形態で、前記下部ケース11aと前記上部キャップ11bは互いに対応される位置に対応される形状を有する係止ストッパー13と係止突起17が形成された例で図示されているが、これと反対に、即ち、下部ケース11aが係止突起を有して、これに対応されるように上部キャップ11bが係止ストッパーを有することもできる。もちろん、これに限定されず、上部キャップの位置を適切に指定するための安着構造であれば、多様な他の公知された係止構造が採用されることができるであろう。
【0045】
本実施形態に採用された上部キャップ11bは係止突起17の内側にその係止突起17に沿って形成された遮断壁18を有する。前記遮断壁18は上部キャップ11bと同一の樹脂からなる単一の射出成形体であることができる。
【0046】
前記遮断壁18は下向きに延長された形態を有し、好ましくは、図2に図示されたように、係止突起17より下に延長されることができる。即ち、係止突起と係止ストッパーが融着される過程で、分極性電極24a、24bから流出される電解液によって妨害される可能性がある。特に、超音波による融着時、振動によって電解液と接触される可能性が高くなり、融着の妨害問題が深刻になる。延長された遮断壁18はこのような電解液が融着部分に至ることを効果的に遮断することができる。
【0047】
結果的に、チップ型電気二重層キャパシタセル20の寿命だけではなく、エージング(aging)、半田付けリフロー(soldering reflow)やフローティング(floating)特性のような長期の信頼性も効果的に向上させることに寄与することができる。
【0048】
本実施形態で、前記第1及び第2外部端子12a、12bは前記下部ケース11aの同一の面に形成されることができる。前記同一の面は前記チップ型電気二重層キャパシタ10の実装面として提供されることができるため、追加構造物がなくても、その構造自体で容易に表面実装を実現させることができる。
【0049】
図1に図示されたように、前記第1及び第2外部端子12a、12bは、その同一の面の両角でその角に連結される両側面に拡張された形態を有することができる。従って、前記チップ型電気二重層キャパシタ10は、表面実装される状態でも、隣接した側面に拡張された第1及び第2外部端子12a、12bの領域を通じて性能テストを実施することができるという長所を有する。
【0050】
図3(a)から図3(d)は本発明によるチップ型電気二重層キャパシタの製造方法の一例を説明するための工程別断面図である。
【0051】
図3(a)に図示されたように、上部が開放された収納空間を提供し、前記収納空間を取り囲む側壁上端に沿って形成された第1係止構造33を備えた下部ケース31aを備える工程から始まる。
【0052】
前記下部ケース31aは、夫々収納空間の内部面と外部面の全てに露出された領域を有するようにインサート成形された第1及び第2外部端子32a、32bを含む。前記第1係止構造33は図1に図示された形態のように、内部空間に向けて段差を有する係止ストッパーであることができる。
【0053】
前記下部ケース31aを構成する絶縁性樹脂は、本チップ型電気二重層キャパシタの高い表面実装温度(例、約240〜270℃程度)でも内部構造の変形を防止することができる物質が採用されることができる。例えば、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide、PPS)または液晶高分子(liquid crystal polymer、LCP)であることができる。
【0054】
次に、図3(b)に図示されたように、前記収納空間に電気二重層キャパシタセル40を実装し、前記第1及び第2外部端子32a、32bのうち前記内部面に露出された領域に夫々電気的に連結する。
【0055】
前記電気二重層キャパシタセル40は、第1及び第2集電体43a、43b、前記第1及び第2集電体43a、43bに夫々連結された第1及び第2分極性電極44a、44b、前記第1及び第2分極性電極44a、44bの間に形成される分離膜45を含むことができる。
【0056】
前記第1及び第2集電体43a、43bは銅箔のような金属箔であることができる。一方、前記第1及び第2分極性電極44a、44bは分極性電極材料を用いることができて、主に比表面積が比較的高い活性炭などを用いることができる。前記第1及び第2分極性電極44a、44bは、粉末活性炭を主材料とした電極物質を固体状態のシートで製造されたり、前記第1及び第2集電体43a、43b上に電極物質スラリーを固着させて製造されることができる。
【0057】
前記分離膜45はイオンの透過が可能であるように多孔性物質からなることができる。これに制限されないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはガラス繊維などの多孔性物質を用いることができる。
【0058】
前記電気二重層キャパシタセル40と前記第1及び第2外部端子32a、32bの連結は、溶接または超音波融着によることができる。これに制限されないが、溶接は抵抗溶接またはアーク溶接を用いることができる。前記第1及び第2外部端子32a、32bのうち下部ケース31aの外部面に露出される領域は電気二重層キャパシタセル40を外部電源と電気的に連結する。
【0059】
次に、図3(c)に図示されたように、前記下部ケース31aの収納空間が覆われるように上部キャップ31bを前記下部ケース31a上に配置する。
【0060】
前記上部キャップ31bは前記第1係止構造33に対応される角の隣接領域に沿って形成されて、前記第1係止構造33と対応される形状を有する第2係止構造37を備える。前記第2係止構造37は図1に図示された形態と類似に、係止突起であることができる。また、前記上部キャップ31bは、前記第2係止構造37に沿ってその内側に形成されて、下向きに延長された遮断壁38をさらに含む。好ましくは、本実施形態のように、前記遮断壁38は融着される地点より低い位置まで下向きに延長される。
【0061】
前記遮断壁38は、図4に図示された部分拡大図のように、前記第2係止構造37から離隔されるように形成されることができる。前記係止突起37の端部に備えられた融着部37aが前記係止ストッパー33と接した面で融着されて得られることができる。前記融着部37aは超音波などの融着工程時に提供される要因によって溶融されて、上部キャップ31bと下部ケース31aを接合させることができる。
【0062】
次に、図3(d)に図示されたように、前記下部ケース31aの収納空間が前記上部キャップ31bによって密閉されるように、前記第1及び第2係止構造33、37が互いに接する部分を融着する。
【0063】
上述のように、好ましくは、前記融着する段階は、超音波融着工程によって遂行されることができる。特に、超音波を適用する場合、図5に図示されたように、振動によって分極性電極に含浸された電解液が流出されて、その流出された電解液Iにより融着部分37a'が汚染されて完全なシーリングを妨害する可能性があるが、本実施形態では遮断壁38によってこのような電解液による汚染を効果的に防止することができる。
【0064】
図6は本発明の他の実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタを示す側断面図である。
【0065】
図6を参照すると、本実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタ50は、内部に収納空間を有する下部ケース51aと前記下部ケース51aの収納空間に配置される電気二重層キャパシタセル60と前記下部ケース51aの収納空間を覆う上部キャップ51bとを含む。
【0066】
前記下部ケース51aは、絶縁性樹脂からなることができて、外部面と内部面に夫々露出されるように前記第1及び第2外部端子52a、52bとともにインサート成形される。
【0067】
前記下部ケース51aの収納空間には電気二重層キャパシタセル60が搭載される。前記電気二重層キャパシタセル60は、第1及び第2集電体63a、63b、前記第1及び第2集電体63a、63bと夫々連結された第1及び第2分極性電極64a、64b、前記第1及び第2分極性電極64a、64bの間に形成される分離膜65を含むことができる。
【0068】
本実施形態で、電気二重層キャパシタセル60は、前記第1及び第2集電体63a、63bによって第1及び第2外部端子52a、52bと電気的に連結される。前記下部ケース51aの収納空間に配置される電気二重層キャパシタセル60は、前記第1及び第2外部端子52a、52bのうち前記収納空間として提供された領域に電気的に連結される。
【0069】
本実施形態に採用された上部キャップ51bは前記収納空間を覆うように前記下部ケース51aの側壁上端に配置される。前記下部ケース51aの側壁上端は内部に向けて段差を有する係止ストッパー53を有する。また、前記上部キャップ51bは前記下部ケース51aの係止ストッパー53に安着されることができる係止突起57を有する。
【0070】
前記上部キャップ51bは係止突起57の内側にその係止突起57に沿って形成された遮断壁58を有する。本実施形態に採用された遮断壁58は下向きに延長された形態を有する。前記遮断壁58は電気二重層キャパシタセル60に対応する位置に形成され、融着後に前記電気二重層キャパシタセル60の上面に圧着させることができる。このために、上部キャップ51bを配置した後に融着する段階で、上部キャップ51bを所定の圧力で押した状態で融着工程を実施する。この場合、電気二重層キャパシタセル60は所定の圧力で押された状態であるため、製品の容量が増加するだけでなく、抵抗が減少されることができる。
【0071】
また、遮断壁58によって係止突起と係止ストッパーが融着される部分が分極性電極64a、64bから流出される電解液によって汚染されることを効果的に防止することができる。結果的に、チップ型電気二重層キャパシタセル20の寿命だけではなく、エージング(aging)、半田付けリフロー(soldering reflow)やフローティング(floating)特性のような長期の信頼性も効果的に向上させることに寄与することができる。
【0072】
図7は本発明の第2側面の一実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタを示す側断面図である。
【0073】
図7を参照すると、本実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタ110は、内部に収納空間を有する樹脂ケース111と前記樹脂ケース111の収納空間に配置される電気二重層キャパシタセル120を含む。
【0074】
前記樹脂ケース111は絶縁性樹脂からなる。前記絶縁性樹脂は、本チップ型電気二重層キャパシタ110の高い表面実装温度(例、約240〜270℃程度)でも内部構造の変形を防止することができる物質が採用されることができる。例えば、ポリフェニレンスルフィド(polyphenylene sulfide、PPS)または液晶高分子(liquid crystal polymer、LCP)であることができる。
【0075】
前記樹脂ケース111は、前記樹脂ケース111の外部面と前記収納空間の内部面に夫々露出された第1及び第2外部端子112a、112bを備える。前記樹脂ケース111の外部面に露出された第1領域は外部電気回路と連結するための外部接続領域として提供されて、前記収納空間の内部面に露出された第2領域は電気二重層キャパシタセル120の集電体123a、123bに連結するための内部接続領域として提供される。
【0076】
本実施形態のように、前記樹脂ケース111は上面が開放された収納空間を有して前記第1及び第2外部端子112a、112bとともにインサート成形された下部ケース111aと、前記収納空間を覆うように前記下部ケース111aに取付けられた上部キャップ111bを有する。
【0077】
例えば、求める樹脂ケース形態を有するモールドを準備して、前記モールド内に第1及び第2外部端子を完成された樹脂ケースの外部面と収納空間の内部面に夫々露出されるように配置して、前記モールドに絶縁性樹脂を注入して製造されることができる。
【0078】
前記樹脂ケース111の収納空間には電気二重層キャパシタセル120が搭載される。
【0079】
前記電気二重層キャパシタセル120は、第1及び第2集電体123a、123b、前記第1及び第2集電体123a、123bと夫々連結された第1及び第2分極性電極124a、124b、前記第1及び第2分極性電極124a、124bの間に形成される分離膜125を含むことができる。
【0080】
前記第1及び第2集電体123a、123bは銅箔のような金属箔であることができる。一方、前記第1及び第2分極性電極124a、124bは分極性電極材料を用いることができて、主に比表面積が比較的高い活性炭などを用いることができる。前記第1及び第2分極性電極124a、124bは粉末活性炭を主材料とした電極物質を固体状態のシートで製造されたり、前記第1及び第2集電体123a、123b上に電極物質スラリーを固着させて製造されることができる。
【0081】
前記分離膜125はイオンの透過が可能であるように多孔性物質からなることができる。これに制限されないが、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、またはガラス繊維などの多孔性物質を用いることができる。
【0082】
本実施形態に用いられた電気二重層キャパシタセル120は多様な他の形態のセルに代替されることができる。例えば、空間活用度が高い多層構造の電気二重層キャパシタセルまたは巻取型電気二重層キャパシタセルなど、他の公知された形態のセルが用いられることができる。
【0083】
本実施形態で、電気二重層キャパシタセル120は、前記第1及び第2集電体123a、123bによって第1及び第2外部端子112a、112bと電気的に連結される。ここで、前記第1及び第2集電体123a、123bは、前記第1及び第2外部端子112a、112bと電気的に連結されるように、その形状及び構造が適切に変更されることができる。
【0084】
前記樹脂ケース111の収納空間に配置される電気二重層キャパシタセル120は、前記第1及び第2外部端子112a、112bのうち前記収納空間として提供された領域に電気的に連結される。前記電気二重層キャパシタセル120と前記第1及び第2外部端子112a、112bの連結は、溶接または超音波融着によることができる。これに制限されないが、溶接は抵抗溶接またはアーク溶接を用いることができる。
【0085】
前記第1及び第2外部端子112a、112bのうち樹脂ケース111の外部面に露出される領域は電気二重層キャパシタセル120を外部電源と電気的に連結する。
【0086】
本実施形態で、前記第1及び第2外部端子112a、112bは外装のための樹脂ケース111の同一の面に形成されることができる。前記同一の面は前記チップ型電気二重層キャパシタ110の実装面として提供されることができるため、追加構造物がなくても、その構造自体で容易に表面実装を実現することができる。
【0087】
本実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタ110は、第1及び第2外部端子の周りに形成された溝部115aとその溝部115aに充填された樹脂115bからなるシーリング部115を含む。ここで、溝部115aは、第1及び第2外部端子112a、112bが位置した領域の周りに、凸状のモールドを用いて樹脂ケース111に対する射出成形過程中に形成されることができる。
【0088】
一般的に、前記第1及び第2外部端子112a、112bと前記樹脂ケース111はインサート成形によって一体化されているが、素材間の異質性のため、微細な隙間が生ずる可能性があり、微細な隙間により電解液が液出される可能性がある。特に、このような電解液の液出は実装工程及びキャパシタの使用中に深刻に引き起こされ、信頼性の低下または寿命の短縮の可能性がある。
【0089】
このような電解液の液出が防止されるように、前記シーリング部115は第1及び第2外部端子112a、112bと射出物である下部ケース111aの間の微細な隙間をシーリングさせることができて、これにより、前記キャパシタセルと外部端子を接合させる過程(例、超音波融着)で発生される外部影響(例、振動)によって電解液が液出されることを効果的に防止することができる。
【0090】
さらに、前記シーリング部115はチップ型電気二重層キャパシタセル120の寿命だけではなく、エージング(aging)、半田付けリフロー(soldering reflow)やフローティング(floating)特性のような長期の信頼性も効果的に向上させることに寄与することができる。
【0091】
図8に図示されたように、前記シーリング部115は前記第1及び第2外部端子112a、112bの全に形成されることができる。また、前記シーリング部115は前記第1及び第2外部端子112a、112bの周り領域を取り囲むように形成されることができる。これにより、第1及び第2外部端子112a、112bと射出物である下部ケース111aの境界をより完全に接合させることができる。
【0092】
また、本実施形態に採用された溝部115aは樹脂ケース111の収納空間として提供される内部面に形成される。従って、前記溝部115aを充填する樹脂115bはキャパシタセル120を搭載する前に適用される。
【0093】
本実施形態と異なって、必要によってシーリング部は前記第1及び第2外部端子のうち何れか一つに形成されることができる。また、第1及び第2の外部端子の周りを完全に取り囲むように形成せず、必要な一部領域に溝部を形成してシーリング部を提供することもできる。
【0094】
前記シーリング部115に用いられる樹脂115bは樹脂ケース111を構成する物質と同一の物質であることができるが、樹脂ケース111の絶縁性樹脂より接合性樹脂のように軟性や金属と接合強度に優れた他の樹脂であることもできる。これに限定されないが、前記シーリング部の樹脂115bはエポキシ樹脂を用いて形成することができる。
【0095】
前記シーリング部の樹脂115bのためのエポキシ樹脂としては、例えば、分子内に2個以上のエポキシ基を有する多官能性エポキシ樹脂として、ビスフェノールAエポキシ樹脂、ビスフェノールノボラックエポキシ樹脂などが好ましく用いられることができて、必要によって、前記エポキシ樹脂に架橋剤などを含むことができる。
【0096】
本発明に採用されるチップ型電気二重層キャパシタは多様な実施形態に変形されることができる。特に、外部端子部の形態によって下部ケースの構造は多様に変更されて具現されることができる。
【0097】
図9は本発明の第2側面の他の実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタの下部ケースを示す側断面図である。
【0098】
図9に図示された下部ケース131は、図1に図示されたキャパシタ10の下部ケース11aに係わる要素であり、図10に図示された下部ケースをI-I'線に沿って切開した側断面図で理解されることができる。
【0099】
図9とともに図10を参照すると、本実施形態に図示された下部ケース131は図7に図示された形態と類似に、第1及び第2外部端子132a、132bは同一の面に位置して、その同一の面が実装面として提供されることができる構造を有する。しかし、前記第1及び第2外部端子132a、132bはその同一の面の両角でその角に連結される両側面に拡張された形態を有する。
【0100】
本実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタは、表面実装される状態でも、隣接した側面に拡張された第1及び第2外部端子132a、132bの領域を通じて性能テストを実施することができるという長所を提供する。
【0101】
上述の実施形態では、前記シーリング部は収納空間に該当する内部面に形成された形態で例示されているが、本発明はこれに限定されない。即ち、必要によって外部面で外部端子と樹脂ケースの境界に適用されることができる。図11は本発明のまた他の実施形態によるチップ型電気二重層キャパシタに採用可能な下部ケースであり、外部面にシーリング部を適用した例を示す。
【0102】
図11を参照すると、第1及び第2外部端子152a、152bとインサート成形された下部ケース151が図示されている。本実施形態に採用された第1及び第2外部端子152a、152bは板状の構造を有して、180゜に一部分を曲げた形態を有する。このような構造で、下部ケース151と接触面積が増加するため、堅固な接続を保障することができる。
【0103】
前記下部ケース151の外部面で第1及び第2外部電極152a、152bの周りに溝部155aを形成し、樹脂を充填することによって求めるシーリング部155を形成する。
【0104】
また、図11に図示されたように、第1及び第2外部端子152a、152bの全体を取り囲むように形成せず、内部面と外部面を下部ケース151の厚さ方向に通過して連結する部分、即ち、曲げられた外側部分に限って形成して、シーリング部を提供する。
【0105】
本実施形態でも、前記第1及び第2外部端子152a、152bの曲げられた内側部分に沿って形成された界面では電解液の液出が適切に防止されるため、制限的な領域に形成されたシーリング部155だけでも電解液の液出を効果的に防止することができる。
【0106】
上述の実施形態の各特徴は、相互結合された形態が例示されていなくても互いに矛盾または反対される説明がない限り、一つの実施形態に併合されて具現されることができるであろう。例えば、図2に図示された上部キャップは第2側面による多様な実施形態で説明された下部ケースと結合された新しい形態で具現されて用いられることができて、これもまた本発明の範囲に属するというべきであろう。
【0107】
このように、本発明は、上述の実施形態及び添付の図面により限定されず、添付の請求範囲により限定される。従って、請求範囲に記載された本発明の技術的思想を外れない範囲内で当技術分野の通常の知識を有する者によって様々な形態の置換、変形及び変更ができて、これもまた本発明の範囲に属するというべきであろう。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部が開放された収納空間を提供し、前記収納空間を取り囲む側壁上端に沿って形成された第1係止構造を備えた下部ケース;
前記収納空間を覆うように前記下部ケース上に配置され、前記第1係止構造に対応する角の隣接領域に沿って形成される前記第1係止構造に対応する形状を有する第2係止構造を備えた上部キャップ;
前記下部ケースの外部面に外部接続のために露出された第1領域と、前記収納空間の内部面に内部接続のために露出された第2領域とを各々が有し、各々が前記下部ケースにインサート成形された第1及び第2外部端子;及び
前記収納空間に実装されて、前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々に電気的に連結された電気二重層キャパシタセル;を含み、
前記下部ケースの収納空間が前記上部キャップによって密閉されるように、前記第1係止構造及び前記第2係止構造は互いに融着された部分を有し、
前記上部キャップは、前記第2係止構造に沿ってその内側に形成される下向きに延長された遮断壁を有することを特徴とするチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項2】
前記遮断壁は前記融着された接触領域より低い位置まで下向きに延長されることを特徴とする請求項1に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項3】
前記遮断壁は前記第2係止構造から離隔されるように形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項4】
前記遮断壁は前記収納空間に実装された前記電気二重層キャパシタセルの上面を圧着されるように形成されることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項5】
前記第1係止構造は前記収納空間に向けて形成された段差を有する係止ストッパーであり、
前記第2係止構造は前記係止ストッパーに対応する係止突起であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項6】
前記融着された部分は、前記係止突起の端部に備えられた融着部が前記係止ストッパーと接した面で融着されて得られることを特徴とする請求項5に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項7】
前記第1及び第2外部端子の前記第1領域の各々は前記下部ケースの同一の外部面に露出されて、
前記同一の外部面は前記チップ型電気二重層キャパシタの実装面として提供されることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項8】
前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々は前記実装面に接する側面に延長されることを特徴とする請求項7に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項9】
前記電気二重層キャパシタセルは前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々に溶接または超音波融着によって電気的に連結されることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項10】
上部が開放された収納空間を提供し、前記収納空間を取り囲む側壁上端に沿って形成された第1係止構造を備え、夫々収納空間の内部面と外部面の全てに露出された領域を有するようにインサート成形された第1及び第2外部端子を有する下部ケースを備える段階;
前記収納空間に電気二重層キャパシタセルを実装し、前記内部面に露出された前記第1及び第2外部端子の領域に夫々電気的に連結する段階;
前記第1係止構造に対応する角の隣接領域に沿って形成される前記第1係止構造に対応する形状を有する第2係止構造を備えた上部キャップを前記下部ケース上に配置する段階;及び
前記下部ケースの収納空間が前記上部キャップによって密閉されるように前記第1係止構造及び前記第2係止構造が互いに接する部分を融着する段階を含み、
前記上部キャップは、前記第2係止構造に沿ってその内側に形成される下向きに延長された遮断壁をさらに含むことを特徴とするチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項11】
前記遮断壁は前記融着された接触領域より低い位置まで下向きに延長されることを特徴とする請求項10に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項12】
前記遮断壁は前記第2係止構造から離隔されるように形成されることを特徴とする請求項10または11に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項13】
前記融着する段階は、前記遮断壁によって前記収納空間に実装された前記電気二重層キャパシタセルの上面に圧着させた状態で実行されることを特徴とする請求項10から12の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項14】
前記第1係止構造は前記収納空間に向けて形成された段差を有する係止ストッパーであり、
前記第2係止構造は前記係止ストッパーに対応する係止突起であることを特徴とする請求項10から13の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項15】
前記融着する段階で、前記係止突起の端部に備えられた融着部が前記係止ストッパーと接した面で融着されることを特徴とする請求項14に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項16】
前記融着する段階は、超音波融着工程によって遂行されることを特徴とする請求項10から15の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項17】
前記第1及び第2外部端子の第1領域の各々は前記下部ケースの同一の外部面に露出されて、
前記同一の外部面は前記チップ型電気二重層キャパシタの実装面として提供されることを特徴とする請求項10から16の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項18】
前記第1及び第2外部端子の第2領域の各々は前記実装面に接する側面に延長されることを特徴とする請求項17に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項19】
前記電気二重層キャパシタセルを電気的に連結する段階は溶接または超音波融着によって遂行されることを特徴とする請求項10から18の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項20】
内部に収納空間を有して絶縁性樹脂からなる樹脂ケース;
前記樹脂ケースの外部面に外部接続のために露出された第1領域と、前記収納空間の内部面に内部接続のために露出された第2領域とを各々が有して、各々が前記樹脂ケースにインサート成形された第1及び第2外部端子;
前記第1及び第2外部端子のうち少なくとも一つの周りに沿って前記樹脂ケースに形成された溝部と、前記溝部に充填された硬化性樹脂からなるシーリング部;及び
前記収納空間に実装され、前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々に電気的に連結された電気二重層キャパシタセル;を含むチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項21】
前記シーリング部は前記第1及び第2外部端子の全てに対して夫々形成されることを特徴とする請求項20に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項22】
前記シーリング部は前記第1及び第2外部端子の夫々の周り領域を取り囲むように形成されることを特徴とする請求項21に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項23】
前記シーリング部は前記第1及び第2外部端子の夫々の一部周り領域に沿って形成されることを特徴とする請求項21に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項24】
前記溝部は前記収納空間の内部面で前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々の周りに沿って形成されることを特徴とする請求項23に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項25】
前記溝部は前記樹脂ケースの外部面で前記第1及び第2外部端子の前記第1領域の各々の周りに沿って形成されることを特徴とする請求項23に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項26】
前記第1及び第2外部端子の前記第1領域の各々は前記樹脂ケースの同一の外部面に露出されて、
前記同一の外部面は前記チップ型電気二重層キャパシタの実装面として提供されることを特徴とする請求項20から25の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項27】
前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々は前記実装面に接する側面に延長されることを特徴とする請求項26に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項28】
前記樹脂ケースは、上部が開放された収納空間を有して、前記第1及び第2外部端子とともにインサート成形された下部ケースと、前記収納空間を覆うように前記下部ケースに取付けられた上部キャップを有することを特徴とする請求項20から27の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項29】
前記下部ケースと前記上部キャップは接着剤によって取付けられることを特徴とする請求項28に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項30】
前記電気二重層キャパシタセルは前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々に溶接または超音波融着によって電気的に連結されることを特徴とする請求項20から29の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項1】
上部が開放された収納空間を提供し、前記収納空間を取り囲む側壁上端に沿って形成された第1係止構造を備えた下部ケース;
前記収納空間を覆うように前記下部ケース上に配置され、前記第1係止構造に対応する角の隣接領域に沿って形成される前記第1係止構造に対応する形状を有する第2係止構造を備えた上部キャップ;
前記下部ケースの外部面に外部接続のために露出された第1領域と、前記収納空間の内部面に内部接続のために露出された第2領域とを各々が有し、各々が前記下部ケースにインサート成形された第1及び第2外部端子;及び
前記収納空間に実装されて、前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々に電気的に連結された電気二重層キャパシタセル;を含み、
前記下部ケースの収納空間が前記上部キャップによって密閉されるように、前記第1係止構造及び前記第2係止構造は互いに融着された部分を有し、
前記上部キャップは、前記第2係止構造に沿ってその内側に形成される下向きに延長された遮断壁を有することを特徴とするチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項2】
前記遮断壁は前記融着された接触領域より低い位置まで下向きに延長されることを特徴とする請求項1に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項3】
前記遮断壁は前記第2係止構造から離隔されるように形成されることを特徴とする請求項1または2に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項4】
前記遮断壁は前記収納空間に実装された前記電気二重層キャパシタセルの上面を圧着されるように形成されることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項5】
前記第1係止構造は前記収納空間に向けて形成された段差を有する係止ストッパーであり、
前記第2係止構造は前記係止ストッパーに対応する係止突起であることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項6】
前記融着された部分は、前記係止突起の端部に備えられた融着部が前記係止ストッパーと接した面で融着されて得られることを特徴とする請求項5に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項7】
前記第1及び第2外部端子の前記第1領域の各々は前記下部ケースの同一の外部面に露出されて、
前記同一の外部面は前記チップ型電気二重層キャパシタの実装面として提供されることを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項8】
前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々は前記実装面に接する側面に延長されることを特徴とする請求項7に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項9】
前記電気二重層キャパシタセルは前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々に溶接または超音波融着によって電気的に連結されることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項10】
上部が開放された収納空間を提供し、前記収納空間を取り囲む側壁上端に沿って形成された第1係止構造を備え、夫々収納空間の内部面と外部面の全てに露出された領域を有するようにインサート成形された第1及び第2外部端子を有する下部ケースを備える段階;
前記収納空間に電気二重層キャパシタセルを実装し、前記内部面に露出された前記第1及び第2外部端子の領域に夫々電気的に連結する段階;
前記第1係止構造に対応する角の隣接領域に沿って形成される前記第1係止構造に対応する形状を有する第2係止構造を備えた上部キャップを前記下部ケース上に配置する段階;及び
前記下部ケースの収納空間が前記上部キャップによって密閉されるように前記第1係止構造及び前記第2係止構造が互いに接する部分を融着する段階を含み、
前記上部キャップは、前記第2係止構造に沿ってその内側に形成される下向きに延長された遮断壁をさらに含むことを特徴とするチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項11】
前記遮断壁は前記融着された接触領域より低い位置まで下向きに延長されることを特徴とする請求項10に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項12】
前記遮断壁は前記第2係止構造から離隔されるように形成されることを特徴とする請求項10または11に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項13】
前記融着する段階は、前記遮断壁によって前記収納空間に実装された前記電気二重層キャパシタセルの上面に圧着させた状態で実行されることを特徴とする請求項10から12の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項14】
前記第1係止構造は前記収納空間に向けて形成された段差を有する係止ストッパーであり、
前記第2係止構造は前記係止ストッパーに対応する係止突起であることを特徴とする請求項10から13の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項15】
前記融着する段階で、前記係止突起の端部に備えられた融着部が前記係止ストッパーと接した面で融着されることを特徴とする請求項14に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項16】
前記融着する段階は、超音波融着工程によって遂行されることを特徴とする請求項10から15の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項17】
前記第1及び第2外部端子の第1領域の各々は前記下部ケースの同一の外部面に露出されて、
前記同一の外部面は前記チップ型電気二重層キャパシタの実装面として提供されることを特徴とする請求項10から16の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項18】
前記第1及び第2外部端子の第2領域の各々は前記実装面に接する側面に延長されることを特徴とする請求項17に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項19】
前記電気二重層キャパシタセルを電気的に連結する段階は溶接または超音波融着によって遂行されることを特徴とする請求項10から18の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタの製造方法。
【請求項20】
内部に収納空間を有して絶縁性樹脂からなる樹脂ケース;
前記樹脂ケースの外部面に外部接続のために露出された第1領域と、前記収納空間の内部面に内部接続のために露出された第2領域とを各々が有して、各々が前記樹脂ケースにインサート成形された第1及び第2外部端子;
前記第1及び第2外部端子のうち少なくとも一つの周りに沿って前記樹脂ケースに形成された溝部と、前記溝部に充填された硬化性樹脂からなるシーリング部;及び
前記収納空間に実装され、前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々に電気的に連結された電気二重層キャパシタセル;を含むチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項21】
前記シーリング部は前記第1及び第2外部端子の全てに対して夫々形成されることを特徴とする請求項20に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項22】
前記シーリング部は前記第1及び第2外部端子の夫々の周り領域を取り囲むように形成されることを特徴とする請求項21に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項23】
前記シーリング部は前記第1及び第2外部端子の夫々の一部周り領域に沿って形成されることを特徴とする請求項21に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項24】
前記溝部は前記収納空間の内部面で前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々の周りに沿って形成されることを特徴とする請求項23に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項25】
前記溝部は前記樹脂ケースの外部面で前記第1及び第2外部端子の前記第1領域の各々の周りに沿って形成されることを特徴とする請求項23に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項26】
前記第1及び第2外部端子の前記第1領域の各々は前記樹脂ケースの同一の外部面に露出されて、
前記同一の外部面は前記チップ型電気二重層キャパシタの実装面として提供されることを特徴とする請求項20から25の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項27】
前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々は前記実装面に接する側面に延長されることを特徴とする請求項26に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項28】
前記樹脂ケースは、上部が開放された収納空間を有して、前記第1及び第2外部端子とともにインサート成形された下部ケースと、前記収納空間を覆うように前記下部ケースに取付けられた上部キャップを有することを特徴とする請求項20から27の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項29】
前記下部ケースと前記上部キャップは接着剤によって取付けられることを特徴とする請求項28に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【請求項30】
前記電気二重層キャパシタセルは前記第1及び第2外部端子の前記第2領域の各々に溶接または超音波融着によって電気的に連結されることを特徴とする請求項20から29の何れか1項に記載のチップ型電気二重層キャパシタ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−65906(P2013−65906A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−5442(P2013−5442)
【出願日】平成25年1月16日(2013.1.16)
【分割の表示】特願2010−233842(P2010−233842)の分割
【原出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成25年1月16日(2013.1.16)
【分割の表示】特願2010−233842(P2010−233842)の分割
【原出願日】平成22年10月18日(2010.10.18)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]