説明

チューブ−ソケットアセンブリー及びその製造方法

【課題】チューブとソケットの結束力を最大化することができ、チューブとソケットの連結部位からのメ閘洩を最小化することのできるチューブ−ソケットアセンブリー及びその製造方法を提供する。
【解決手段】第1及び第2ビーズが形成されたチューブに締結され、貫通孔が所定の長さで形成されている貫通孔部と、チューブから一定距離離隔されて形成されるガイド部を含むチューブ−ソケットアセンブリーであって、第1ビーズの一側には傾斜面を有する第1テーパー部が形成され、第1テーパー部は、ソケットの内部に位置する貫通孔部の内部終端部と線接触してビーズロックを形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、チューブ−ソケットアセンブリー及びその製造方法に関し、特に、チューブとソケットの間のシーリングを強化させ、堅固な締結構造を提供することができるチューブ−ソケットアセンブリー及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
チューブとソケットを直接締結した形態のチューブ−ソケット直接締結構造、すなわち、チューブ−ソケットアセンブリーに関する研究・開発が従来から進められている。特に、高圧流体が流れるチューブを連結する際には、連結部位からのメ閘洩を最小化することのできる堅固なシーリングの具現が求められる。
【0003】
従来のチューブ−ソケットアセンブリーが図1及び2に示されている。図1に示されたチューブ−ソケットアセンブリーは、いわゆるコーキング(caulking)による締結構造を有する。図1に示すように、チューブ10は、内部ビーズ11を形成した後、ソケット20の内部に挿入され、次いでパンチ(punch)を用いてソケットの一部分を圧搾することによって、ソケットの一部分が内部ビーズ11をコーキングするようにシーリングを形成している。
【0004】
図1に示されているコーキングによるチューブ−ソケットアセンブリーは、基本的にシーリングが内部ビーズ11の全体外周面に沿って形成される。これによって、シーリングが形成される部分は広い面積にわたって分布することになるが、このように、シーリングの形成面積が大きくなると、ソケット20とチューブ10間の締結力が低下し、締結部位から メ閘洩が増加する問題がある。コーキングを形成させるパンチによって、加えられる圧力を増加させるとしても、シーリングが形成される面積には変化がないため、パンチによる圧力増加により締結力の低下を解決することはできない。
【0005】
さらに、パンチによって加えられる圧力が増加すれば、内部ビーズ11を囲むコーキング形成部分に対応する位置12で、チューブの内径が、他の部分に比べて狭くなる問題も発生し得る。すなわち、パンチによって加えられる圧力が増加するほど、チューブ10の内部で、変形が起こった部分を中心に、チューブ10を形成する材料が固まる現象が発生し、これによって、図1に示された位置12の付近でチューブ10が狭くなる現象が発生する。
【0006】
図2は、従来のチューブ−ソケットアセンブリーの他の一例を示す。図2に示されたチューブ−ソケットアセンブリーは、外部ビーズ32が形成されたチューブ30をソケット40の内部に挿入した後、パンチを用いて、ソケット40の内部に位置するチューブ部分に圧力を加えて内部ビーズ31を形成させ、このように形成された内部ビーズ31とソケット40の間にシーリングを形成させる構造である。このような内部ビーズ31とソケット40間の締結形態を、いわゆるビーズロック(bead lock)という。
【0007】
ビーズロック形態のチューブ−ソケットアセンブリーの場合、ソケット40を所定の位置に位置させた後、内部ビーズ31を形成するステップにおいて、内部ビーズ31の形成初期には、内部ビーズ31の外周面とソケット40の貫通孔の終端部41とが線接触(line contact)することによって、シーリングが形成される部分の面積を最小化することができる。しかし、図2に示されたビーズロック形態のチューブ−ソケットアセンブリーでは、十分な高さの内部ビーズ31を形成するために、パンチによって加えられる圧力を増加させることにより、内部ビーズ31の外周面とソケット40の貫通孔の終端部41との接触面積が増加することになるが、このような接触面積の増加はシーリングを減少させてしまうという問題がある。
【0008】
一方、図3aないし図3cは、図2に示された従来のビーズロック形態のチューブ−ソケットアセンブリーを形成するステップを示している。従来のビーズロック形態のチューブ−ソケットアセンブリーの形成ステップは、図3aないし図3cに示すように、まず、チューブ30に外部ビーズ32を形成することから始まる。その後、外部ビーズ32がソケット40の外側端部と接触する位置にソケット40を位置させる。このように、ソケット40をチューブ30上に配置した後、パンチを用いて、チューブ30の一部分をソケット40側に圧搾させて内部ビーズ31を形成する。このように、外部ビーズ32を形成し、ソケット40を設置した後、内部ビーズ31を形成することにより、パンチによる圧搾ステップで、ソケット40が外部ビーズ32側に押される現象が発生し得る。したがって、内部ビーズ31とソケット40間のシーリングが弱化する問題がある。
【0009】
図2に示されたビーズロック形態のチューブ−ソケットアセンブリーも、図1に示された構造と同様に、内部ビーズ31の形成ステップで、圧搾力が加えられることによって、チューブの内部で変形が起こった部分を中心に、チューブ30を形成する材料が固まる現象が発生し、これによって図2に示された位置33の付近でチューブ30が狭くなる現象が発生する。
【0010】
また、外部ビーズ32が形成された状態で、内部ビーズ31を形成するための過度な圧力がチューブ30に加えられると、外部ビーズ32の表面に形成されているコーティング層が剥離されることがあるが、このように、ソケット40の外部に露出されている外部ビーズ32部分のコーティングが剥離される場合、チューブ30の耐食性が低下する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、上述したような、従来技術の問題点を解決することであり、一側にテーパー部が形成された内部ビーズを先に形成し、ソケットの内部に、この内部ビーズを収容できる空間を提供する段差部を形成した後、内部ビーズがソケットとの線接触状態でシーリングを形成できるようにすることによって、チューブとソケットの結束力を最大化することができ、チューブとソケットの連結部位からのメ閘洩を最小化することのできるチューブ−ソケットアセンブリー及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決するため、本発明によるチューブ−ソケットアセンブリーの一実施形態は、第1及び第2ビーズが形成されたチューブと、前記チューブに締結され、貫通孔が所定の長さで形成されている貫通孔部と、前記チューブから一定距離離隔されて形成されるガイド部を含むソケットとを含むチューブ−ソケットアセンブリーであり、前記第1ビーズの一側には傾斜面を有する第1テーパー部が形成され、前記第1テーパー部は、前記ソケットの内部に位置する前記貫通孔部の内部終端部と線接触してビーズロック(beadlock)を形成することを特徴とする。
【0013】
ここで、ソケットは、貫通孔部の内部終端部からガイド部の内壁面まで段差を形成し、延長される段差部をさらに含むことが好ましいが、このような段差部は、貫通孔部の内部終端部から垂直方向に延長形成される第1垂直面、第1垂直面と直角をなし、チューブの長手方向に沿って延長形成される水平面、及び水平面から垂直方向に前記ガイド部の内壁面まで延長形成される第2垂直面を含むことが好ましい。
【0014】
このように、内部ビーズとなる第1ビーズをテーパービーズの形態で製造することによって、ソケットと接触する部分の面積を最小化させ、チューブとソケットの結束力を増大することができる。
【0015】
また、第1ビーズには傾斜した第1テーパー部が形成されることによって、パンチによって加えられる圧力方向で、内部に形成される空間を、従来の一般的なビーズの場合に比べてより大きく形成することができる。このように、ビーズの内部空間が大きく形成される場合、パンチによってチューブに加えられる圧力の相当の部分が、このような内部空間で解消され得るが、これによって、パンチによる圧搾の際、チューブの中心方向にチューブの材料が固まる現象は、従来の一般的なビーズの場合に比べて大きく緩和され、チューブの内径が狭くなる現象も防止することができる。
【0016】
一方、第1ビーズの他側には、チューブの外周縁から垂直方向に延長形成される垂直部が形成されているが、このような垂直部は、段差部の第2垂直面と同一平面をなすように形成することができる。また、第1ビーズの垂直部の頂部はソケットの水平面と接触するように形成することができる。
【0017】
ソケットの貫通孔部は、全体にわたって、同一の直径を維持する形態で形成することもでき、予め決められた特定の位置から貫通孔部の内部終端部まで、直径が漸次増加する形態で形成することもできる。
【0018】
チューブの第2ビーズは、前記ソケットの外部で、前記ソケットの貫通孔部の外部終端部と接触するように形成される外部ビーズとなり、第2ビーズの一側には、傾斜面を有する第2テーパー部が形成されていることが好ましい。一方、ソケットは、貫通孔部の外部終端部の外周縁とガイド部の外周縁との間に段差が形成される形態を有するように形成することが好ましい。
【0019】
このようなソケットの外周縁に沿って形成される段差部分は、チューブ−ソケットアセンブリーを圧搾する際に使用されるガイド金型を被せるための空間を提供することができ、これによって、チューブ−ソケットアセンブリーの圧搾に使用される金型間の干渉に制約されることなく、より強い圧力で圧搾を行うことができる。
【0020】
本発明の一実施形態によるチューブ−ソケットアセンブリーの製造方法は、チューブに第1ビーズを形成し、傾斜面を有する第1テーパー部を前記第1ビーズの一側に形成する第1ビーズ形成ステップと、前記チューブの外径に相応する直径を有する貫通孔が所定の長さで形成されている貫通孔部と、前記チューブから一定距離離隔され、他のチューブが挿入できる空間を形成するガイド部が備えられたソケットを前記チューブに位置させ、前記ソケットの内部に位置する前記貫通孔部の内部終端部が、前記第1テーパー部と線接触するように、前記ソケットを位置させるソケット配置ステップと、前記第1テーパー部が形成された一側と反対になる他側に圧力を加え、前記チューブに第2ビーズを前記ソケットの外部に形成させ、前記第1テーパー部と前記貫通孔部の内部終端部の間にビーズロックを形成させる第2ビーズ形成ステップとを含むことを特徴とする。
【0021】
ここで、ソケットは、上述したように、貫通孔部の内部終端部から垂直方向に延長形成される第1垂直面、第1垂直面と直角をなし、チューブの長手方向に沿って延長形成される水平面、及び水平面から垂直方向にガイド部の内壁面まで延長形成される第2垂直面で構成される段差部を含むように形成され、第2ビーズの形成の際、第1ビーズの他側にチューブの外周縁と垂直をなす垂直部が同時に形成される。このように形成される垂直部は、ソケットの第2垂直面と同一平面をなすように形成することが好ましい。ここで、第2ビーズと第1ビーズの垂直部は同時に形成することができる。
【0022】
一方、第2ビーズ形成ステップで、第2ビーズの一側には傾斜面を有する第2テーパー部が形成され、この第2テーパー部は、ソケットが仮組付けられたチューブを固定させるバイス(vice)に形成されたテーパー部によって形成することができる。
【0023】
このように、チューブ−ソケットアセンブリーを圧搾するのに使用される金型において、バイス自体にテーパー部を形成し、第2ビーズを形成することによって、加圧力が増加しても、第2ビーズ形成部分のコーティング層が損なわれる現象を防止することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によるチューブ−ソケットアセンブリー及びその製造方法によると、内部ビーズとソケットの接触を、最初の接触状態に極力維持しながら圧搾を行い、圧搾ステップで、シーリングが形成される部分の面積が広くなりすぎないようにすることができ、チューブとソケットの間の結束力を強化させることができる。
【0025】
また、内部ビーズに加えられる圧力が増加しても、チューブの中心側に材料が固まる現象が起こらないようにし、チューブが狭くなる現象を防止することができ、外部ビーズが形成される部分のコーティングが損なわれることを防止することができる。
【0026】
さらに、チューブ−ソケットアセンブリーの圧搾に使用される金型間の干渉による制約を少なくすることができ、より強い圧力を加えてビーズロックを形成することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明によるチューブ−ソケットアセンブリー及びその製造方法を具体的な実施形態をもって説明する。
【0028】
本発明は、後述する実施形態の説明内容に限定されず、本発明の技術的要旨を逸脱しない限り、多様な変形が可能である。
【0029】
一方、実施形態を説明するにおいて、本発明の属する技術分野に広く知られており、本発明の技術的要旨と直接関連のない技術内容に関しては説明を省略する。また、添付図面において、一部の構成要素は、誇張、あるいは省略され、概略的に示されることもある。これは、本発明の要旨と関連のない不要な説明を省略することによって、本発明の要旨をより明確にするためである。
【0030】
<チューブ−ソケットアセンブリー>
【0031】
図4は、本発明の一実施形態によるチューブ−ソケットアセンブリーの断面図である。
【0032】
図4に示されるように、本発明の一実施形態によるチューブ−ソケットアセンブリーは、第1及び第2ビーズ110,120が形成されたチューブ100と、このチューブ100と締結されるソケット200とで構成される。
【0033】
チューブ100に形成された第1ビーズ110は、ソケット200の内部に位置する内部ビーズであり、第2ビーズ120はソケット200の外部に位置する外部ビーズである。第1ビーズ110の一側には傾斜面を有する第1テーパー部111が形成される。第1テーパー部111の傾斜角は、特に限定されない。第1テーパー部111が形成された一側と反対になる他側には、チューブ100の外周面と垂直をなす垂直部112が形成される。第2ビーズ120も一側に傾斜面を有する第2テーパー部121が形成される。第2テーパー部121の傾斜角も、特に限定されない。一方、図4に示される実施形態では、第2ビーズ120も一側に第2テーパー部121が形成されているが、本発明はこれに限定されない。本発明によるチューブ−ソケットアセンブリーの構成は、内部ビーズに該当する第1ビーズ110にテーパー部が形成されていれば良い。
【0034】
チューブ100にはコーティング層が形成されるが、特に、第1ビーズ110を基準に、第2ビーズ120が形成された方向に延長される部分にコーティング層が形成されている。ソケット200の内部に位置するチューブ100部分のコーティングは、第1ビーズ110を形成する前に除去することができる。
【0035】
チューブ100の外周縁の周りにはソケット200が締結される。ソケット200は、チューブ100が挿入できるように、チューブ100の外径に相応する直径を有する貫通孔が形成された貫通孔部210、チューブ100の外周縁から一定距離離隔されて形成されるガイド部230、及び貫通孔部210とガイド部230を連結する段差部220で構成される。
【0036】
チューブ100は、貫通孔を介してソケット200の内部に挿入されるため、貫通孔部210に形成される貫通孔の直径は、チューブ100の外径より若干大きく形成するのが一般的である。貫通孔部210は、ソケット200の一端部となる外部終端部212と、ソケット200の内部に位置する内部終端部211とで構成されるが、内部終端部211は第1ビーズ110の第1テーパー部111の傾斜面と線接触する。
【0037】
ソケット200の内部に形成される段差部220は、貫通孔部210の内部終端部211から垂直方向に延長形成される第1垂直面221、第1垂直面221と直角をなし、チューブ100の長手方向に沿って延長形成される水平面222、この水平面222から垂直方向にガイド部230の内壁面まで延長形成される第2垂直面223で構成される。第1垂直面221は、第1ビーズ110の第1テーパー部111が貫通孔部210の内部終端部211に圧搾される際、第1ビーズ110の頂部113が水平面222に接触できる程度の高さを有するように形成することが好ましいが、これに限定されない。水平面222は、第1ビーズ110の第1テーパー部111が貫通孔部210の内部終端部211に圧搾される際、第2垂直面223と第1ビーズ110の垂直部112とが同一平面をなすことができる程度の長さで形成される。
【0038】
ソケット200のガイド部230は、チューブ100の外周縁から所定距離離隔されて形成されるが、これによって、ソケット200の内部には、チューブ100とソケットのガイド部230の間に所定の空間が形成される。この空間には他のチューブ(図示せず)を挿入することができる。
【0039】
ソケット200は、さらに外周縁に沿って段差を有する形態を有する。すなわち、貫通孔部210の外部終端部212とガイド部230の外周縁との間には段差240が形成されている。この段差240は、後述するチューブ−ソケットアセンブリーの圧搾のための金型のうちのガイド金型を被せるための空間を提供する。一方、第2ビーズ120の他側、すなわち、第2ビーズ120の第2テーパー部121が形成される一側と反対になる他側は、パンチによる圧搾の際、貫通孔部210の外部終端部212と接触するようになる。
【0040】
図5aは、図4のAと表示された部分の部分拡大図であり、図5bは、図5aのような状態に圧搾される前の状態のAと表示された部分の部分拡大図である。
【0041】
図5aに示すように、本発明の一実施形態によるチューブ−ソケットアセンブリーでは、パンチ等による加圧により、第1ビーズ110が貫通孔部210の内部終端部211に圧搾されても、最初の線接触状態を極力維持していることが分かる。これは、第1テーパー部111の傾斜面が、貫通孔部210の内部終端部211と正確に線接触された状態で圧搾が起き、これによって、チューブ100の長手方向に沿って印加される加圧力が第1テーパー部111上に作用する地点が安定的に維持できるためである。一方、図5bに示すように、最終的にビーズロックが形成される前には、ソケット200の水平面222と第1ビーズ110の頂部113とが接触していない状態であることがあるが、最終的にビーズロックが形成されると、第1ビーズ110の頂部113がソケット200の水平面222に接触するようになる。
【0042】
図6は、本発明によるチューブ−ソケットアセンブリーの第1変形例を示す部分拡大図である。図6に示される内容は、図4のA部分に該当する部分のみが図5aと異なる変形例である。図6に示すように、本発明によるチューブ−ソケットアセンブリーの第1変形例では、貫通孔部210が全区間にわたって同じ直径を有しておらず、予め決められた特定の位置から貫通孔部210の内部終端部211までの区間213では、直径が漸次増加するように形成されている。図4及び図5aに示された本発明の一実施形態によるチューブ−ソケットアセンブリーの一実施形態は、貫通孔部210が全区間にわたって同じ直径を有することと異なる部分である。
【0043】
図7は、本発明によるチューブ−ソケットアセンブリーの第2変形例を示す部分拡大図である。図7に示される第2変形例は、図6に示された第1変形例とは異なり、貫通孔部210の内部終端部211から所定の長さで形成される追加水平面252と、この追加水平面252の終端から垂直で形成される追加垂直面251とで構成される追加段差部250を含む。このように、追加段差部250が、内部終端部211から、第1ビーズ110から遠くなる方向に、さらに形成されることによって、図7による第2変形例は、上述した図6による第1変形例の場合に比べてシーリング面積が相対的に小さく形成される。
【0044】
<チューブ−ソケットアセンブリーの製造方法>
【0045】
図8aないし図8dは、本発明の一実施形態によるチューブ−ソケットアセンブリーの製造方法の各工程を示す図面である。
【0046】
図8aに示すように、チューブ100に第1ビーズ110が形成される。図示しないが、このように、第1ビーズ110の形成前には、所望の長さにチューブを切断する工程と、チューブに形成されたコーティング層の一部を除去するバッフィング(buffing)工程と、第1ビーズ110の後端部分の縮管(contracting)及び転造(rolling)工程等が先に行われる。このような、バッフィング、縮管、転造工程は、本発明の技術分野の当業者に公知であるため、これに関する具体的な説明は省略する。
【0047】
このように、第1ビーズ110を生成した後、図8bに示すように、ソケット200を適切な位置に位置させる。ソケット200は、貫通孔部210の内部終端部211が第1ビーズ110のテーパー部111と線接触する位置に設置される。
【0048】
ソケット200を正確な位置に位置させた後、チューブ−ソケットアセンブリーを圧搾するための金型に、チューブ−ソケットアセンブリーを固定させる。図8cに示すように、チューブ−ソケットアセンブリーを圧搾するのに使用する金型は、チューブ−ソケットアセンブリーを固定させるバイス(vice,300)、加圧力を加えるパンチ400、圧搾ステップをガイドするガイド金型500、及びガイド金型500とバイス300の間で弾性力を与える弾性部材600で構成される。
【0049】
図8cに示すように、バイス300は、チューブ−ソケットアセンブリーを固定させる装備であり、パンチ400は、第1ビーズ110の垂直部112がソケット200の第2垂直面223と同一平面をなすように圧搾するとともに、第2ビーズ120を形成させる加圧力を提供する装備である。一方、図8c及び図8dに示すように、バイス300にはテーパーされた部分が形成されているが、このテーパーされた部分によって、第2ビーズ120の一側に第2テーパー部121が形成される。ガイド金型500は、パンチ400による圧搾ステップでソケット200をガイドする装備であり、前端部がソケット200の段差240に合わせられるように形成される。このように、ガイド金型500は、ソケット200の段差240によって隠蔽されることができ、これによって、本発明によるチューブ−ソケット製造方法では、金型間の干渉による制約が発生しない。弾性部材600は、バイス300の一端部とガイド金型500の前端部の間に設けられ、パンチによる圧搾ステップで所定の弾性力を提供する。
【0050】
図8c及び8dに示すように、本発明の一実施形態によるチューブ−ソケットアセンブリーの製造方法では、第1ビーズ110を圧搾してビーズロックを形成するステップで第2ビーズ120が同時に形成される。したがって、従来のように、外部ビーズが先に形成された後、内部ビーズを形成することによって、外部ビーズに形成されているコーティング層が損なわれる現象を防止することができる。さらに、バイス300に形成されたテーパーされた部分により、第2ビーズ120の一側に第2テーパー部121を形成することによって、パンチ400による圧搾力を大きくしても、第2ビーズ120に形成されたコーティング層が損なわれることを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】従来技術によるチューブ−ソケットアセンブリーの一例の断面図である。
【図2】従来技術によるチューブ−ソケットアセンブリーの他の一例の断面図である。
【図3a】図2に示された従来のチューブ−ソケットアセンブリーを製造するステップを示す図面である。
【図3b】図2に示された従来のチューブ−ソケットアセンブリーを製造するステップを示す図面である。
【図3c】図2に示された従来のチューブ−ソケットアセンブリーを製造するステップを示す図面である。
【図4】本発明の一実施形態によるチューブ−ソケットアセンブリーの断面図である。
【図5a】図4に示されたA部分を拡大した図面である。
【図5b】図4に示されたA部分を拡大した図面である。
【図6】本発明の変形例によるチューブ−ソケットアセンブリーの一部分の拡大図である。
【図7】本発明の変形例によるチューブ−ソケットアセンブリーの一部分の拡大図である。
【図8a】本発明の一実施形態によるチューブ−ソケットアセンブリーを製造するステップを示す図面である。
【図8b】本発明の一実施形態によるチューブ−ソケットアセンブリーを製造するステップを示す図面である。
【図8c】本発明の一実施形態によるチューブ−ソケットアセンブリーを製造するステップを示す図面である。
【図8d】本発明の一実施形態によるチューブ−ソケットアセンブリーを製造するステップを示す図面である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1及び第2ビーズが形成されたチューブと、
前記チューブに締結され、貫通孔が所定の長さで形成されている貫通孔部と、前記チューブから一定距離離隔されて形成されるガイド部を含むソケットと、
を含むチューブ−ソケットアセンブリーであって、
前記第1ビーズの一側には傾斜面を有する第1テーパー部が形成され、前記第1テーパー部は、前記ソケットの内部に位置する前記貫通孔部の内部終端部と線接触してビーズロック(beadlock)を形成することを特徴とするチューブ−ソケットアセンブリー。
【請求項2】
前記ソケットは、前記貫通孔部の内部終端部から前記ガイド部の内壁面まで段差を形成し、延長される段差部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のチューブ−ソケットアセンブリー。
【請求項3】
前記段差部は、前記貫通孔部の内部終端部から垂直方向に延長形成される第1垂直面、前記第1垂直面と直角をなし、前記チューブの長手方向に沿って延長形成される水平面、及び前記水平面から垂直方向に前記ガイド部の内壁面まで延長形成される第2垂直面を含むことを特徴とする請求項2に記載のチューブ−ソケットアセンブリー。
【請求項4】
前記第1ビーズの他側には、前記チューブの外周縁から垂直方向に延長形成される垂直部が形成されており、前記垂直部は、前記第2垂直面と同一平面をなすように形成されることを特徴とする請求項3に記載のチューブ−ソケットアセンブリー。
【請求項5】
前記第1ビーズの垂直部の頂部は、前記ソケットの水平面と接触することを特徴とする請求項4に記載のチューブ−ソケットアセンブリー。
【請求項6】
前記ソケットの貫通孔部は、予め決められた特定の位置から前記貫通孔部の内部終端部まで、直径が漸次増加する形態で形成されることを特徴とする請求項1に記載のチューブ−ソケットアセンブリー。
【請求項7】
前記ソケットの貫通孔部は、前記内部終端部から、前記第1ビーズから遠くなる方向に形成される追加段差部をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のチューブ−ソケットアセンブリー。
【請求項8】
前記第2ビーズは、前記ソケットの外部で、前記ソケットの貫通孔部の外部終端部と接触するように形成されることを特徴とする請求項1に記載のチューブ−ソケットアセンブリー。
【請求項9】
前記第2ビーズの一側には傾斜面を有する第2テーパー部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のチューブ−ソケットアセンブリー。
【請求項10】
前記ソケットは、前記貫通孔部の外部終端部の外周縁と前記ガイド部の外周縁の間に段差が形成される形態を有することを特徴とする請求項8に記載のチューブ−ソケットアセンブリー。
【請求項11】
チューブに第1ビーズを形成し、傾斜面を有する第1テーパー部を前記第1ビーズの一側に形成する第1ビーズ形成ステップと、
前記チューブの外径に相応する直径を有する貫通孔が所定の長さで形成されている貫通孔部と、前記チューブから一定距離離隔され、他のチューブが挿入できる空間を形成するガイド部が備えられたソケットを前記チューブに位置させ、前記ソケットの内部に位置する前記貫通孔部の内部終端部が、前記第1テーパー部と線接触するように前記ソケットを位置させるソケット配置ステップと、
前記第1テーパー部が形成された一側と反対になる他側に、圧力を加えて前記チューブに第2ビーズを前記ソケットの外部に形成させ、前記第1テーパー部と前記貫通孔部の内部終端部の間にビーズロックを形成させる第2ビーズ形成ステップと、
を含むことを特徴とするチューブ−ソケットアセンブリーの製造方法。
【請求項12】
前記ソケットは、前記貫通孔部の内部終端部から垂直方向に延長形成される第1垂直面、前記第1垂直面と直角をなし、前記チューブの長手方向に沿って延長形成される水平面、及び前記水平面から垂直方向に前記ガイド部の内壁面まで延長形成される第2垂直面で構成される段差部を含むように形成されることを特徴とする請求項11に記載のチューブ−ソケットアセンブリーの製造方法。
【請求項13】
前記第2ビーズ形成ステップは、前記第1ビーズの他側に、前記チューブの外周縁と垂直をなす垂直部を形成させるステップをさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のチューブ−ソケットアセンブリーの製造方法。
【請求項14】
前記第2ビーズ形成ステップで形成される前記垂直部は、前記ソケットの第2垂直面と同一平面をなすように形成されることを特徴とする請求項13に記載のチューブ−ソケットアセンブリーの製造方法。
【請求項15】
前記第2ビーズと前記垂直部は同時に形成されることを特徴とする請求項14に記載のチューブ−ソケットアセンブリーの製造方法。
【請求項16】
前記第2ビーズ形成ステップで、前記第2ビーズは、一側に傾斜面を有する第2テーパー部を備えるように形成されることを特徴とする請求項11に記載のチューブ−ソケットアセンブリーの製造方法。
【請求項17】
前記第2テーパー部は、前記ソケットが前記チューブに位置された状態を固定させるバイス(vice)に形成されたテーパー部によって形成されることを特徴とする請求項16に記載のチューブ−ソケットアセンブリーの製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3a】
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【図3b】
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【図3c】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図8d】
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【公開番号】特開2011−174610(P2011−174610A)
【公開日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−19748(P2011−19748)
【出願日】平成23年2月1日(2011.2.1)
【出願人】(511028593)ファスン アールアンドエー カンパニー リミテッド (1)
【住所又は居所原語表記】147−1,Gyo−dong,Yangsan−si,Gyeongsangnam−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】