説明

ティグ溶接トーチ

【課題】電極25のノズルの先端部28aからの突き出し長さを容易に調整することができるティグ溶接トーチ31を提供する。
【解決手段】ティグ溶接トーチ31において、電極固定用キャップ32をトーチボディの基端部23bにねじ込むことによって、コレットの先端部24aをコレットボディの先端部26aの内面に押し当てる。電極固定用キャップ32に電極25が挿通する挿通孔32dが形成されている。電極突出し長さ調整用キャップ33の先端部から電極の基端部25bが挿入される電極挿入孔33dが形成され、この電極挿入孔の底部33eが電極固定用キャップの基端部32bから突き出た電極の基端部25bに当接する。電極突出し長さ調整用キャップ33を電極固定用キャップの基端部32bにねじ込むことによって、電極挿入孔の底部33eが電極の基端部25bを押圧する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非消耗電極の突き出し長さの調整方法が改善されたティグ溶接トーチに関するものである。
【背景技術】
【0002】
[従来技術1]
図3は、従来技術1のティグ溶接トーチの断面図である。同図に示すティグ溶接トーチ21おいて、作業者が手で握るハンドル部22(一部省略)が、トーチボディ23の側面に取付けられている。コレット24は、軸芯部にタングステン電極である非消耗電極25(以下、電極という)を挿通する電極挿通孔24dが設けられて、先端部24a(X1方向)の外面に先細テーパ部が形成され、先端部24aから電極挿通孔24dに沿って延びる図示を省略した2本又は4本の縦すり割りが形成されている。コレットボディ26は、軸芯部に電極挿通孔26dが設けられ、先端部(X1方向)の近くに複数個のガス噴出孔26cが形成されている。また、コレット24の先細テーパ部と内接触する先細テーパ部がコレットボディ26の先端部26aの内面に形成され、トーチボディ23の先端部(X1方向)に取付けられている。
【0003】
コレット押さえ27は先端部(X1方向)に雄ネジ部27cが形成され、トーチボディ23に形成された雌ネジ部23cにねじ込まれている。このコレット押さえ27をトーチボディの基端部23b(X2方向)にねじ込んでいくことによって、コレット押さえ27の先端部がコレットの基端部24bに当接して押されて、コレット24の先細テーパ部がコレットボディ26の先細テーパ部に内接触して、コレット24の縦すり割りが締め付けられる。この結果、電極25が所定の位置に固定される。
【0004】
ノズル28は、コレットボディ26を取囲んでトーチボディ23の先端部に取付けられている。図示を省略したガスボンベから供給されたシールドガス8が、ハンドル部22内を通過し、トーチボディ23内を通過して、コレット24とコレットボディ26との間を通過し、コレットボディ26の先端部に形成された複数個のガス噴出孔26cからノズル28の内面に噴出される。そして、このノズル28からシールドガスが噴出されて、電極25の先端部に発生したアーク及び溶融池を空気から遮蔽する。溶接時に、図示を省略した溶接用電源装置から供給された電力は、トーチボディ23、コレットボディ26、コレット24を流れて電極25へ供給される。通常、コレット24とコレットボディ26とは、それぞれの先端部のみで接触して電力が供給される。(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
以下、動作を説明する。従来技術1のティグ溶接トーチ21は、まず電極25をコレット24に挿通して、コレットの先端部24aからの電極25の突き出し長さを所定の長さとする。そして、電極25が挿通されたコレット24をトーチボディ23の基端部から挿入して、電極25の先端部をコレットボディ26に挿通させ、コレットの先端部24aをコレットボディ26に挿入する。そして、電極25のノズルの先端部28aからの突き出し長さを手で調整して、電極25が動かないように手で固定しながら、コレット押さえ27をトーチボディの基端部23bにねじ込んでいく。この結果、コレット24の先細テーパ部がコレットボディ26の先細テーパ部に内接触して、コレット24の縦すり割りが締め付けられ、電極25が所定の位置に固定される。
【0006】
このとき、電極25のノズルの先端部28aからの突き出し長さが所定の長さよりも長いか短いときは、コレット押さえ27をゆるめて、電極25のノズルの先端部28aからの突き出し長さを手で調整して、電極25が動かないように手で固定しながら、再度、コレット押さえ27をトーチボディの基端部23bにねじ込んで電極25を固定する。このように、コレット押さえ27によって電極25のノズル28の先端部からの突き出し長さを調整して、固定しているために、電極25のノズル28の先端部からの突出し長さの調整が容易ではなく、作業性が非常に低下する。
【0007】
[従来技術2]
従来技術1のティグ溶接トーチ21の上述した不具合を解決するために、従来技術2のティグ溶接トーチ1が提案されている。図4は、従来技術2のティグ溶接トーチの断面図である。同図において、フロントコレット2は、電極3が挿通され、先端部2a(X1方向)に先細テーパ部が形成され、先端部2aから図示を省略した縦すり割りが形成されている。フロントコレットボディ4は、先端部4aの近くに複数個のシールドガス穴5が形成されている。また、フロントコレットボディ4にフロントコレット2が挿入されて、フロントコレット2の先細テーパ部と内接触する先細テーパ部が、フロントコレットボディの先端部4aの内面に形成され、トーチボディ6の先端部にねじ込まれている。
【0008】
リアコレット7は、電極3が挿通され、先端部7aに先細テーパ部が形成され、先端部7aから図示を省略した縦すり割りが形成されている。リアコレットボディ8は、リアコレット7が挿入されて、リアコレット7の先細テーパ部と内接触する先細テーパ部がリアコレットボディの先端部8aの内面に形成され、トーチボディ6の基端部から挿入されて、リアコレットボディの先端部8aがフロントコレットの基端部2bに当接している。
【0009】
リアコレット押さえ9はリアコレットボディの基端部8bにねじ込まれていて、リアコレット押さえ9の先端部がばね10を介してリアコレットの基端部7bに当接している。フロントコレット押さえ11は、軸芯部にリアコレット押さえ9の挿入孔が形成されている。リアコレットボディの基端部8bはフロントコレット押さえ11の内部にねじ込まれて保持されていて、この状態で、フロントコレット押さえ11がトーチボディ6の基端部の外周にねじ止めされている。即ち、フロントコレット押さえ11は、ねじ部が突き出さない袋ナット状に形成されている。ノズル12は、フロントコレットボディ4を取り囲んで、トーチボディ6の先端部に取付けられている。
【0010】
以下、動作を説明する。図4において、フロントコレット2がフロントコレットボディ4に挿入されて、このフロントコレットボディ4が、トーチボディ6の先端部にねじ込まれる。また、リアコレット7に電極3を挿通して、リアコレットボディの先端部8aからの電極3の突き出し長さを所定の長さとする。そして、電極3が挿通されたリアコレット7をリアコレットボディ8に挿入して、リアコレット押さえ9をリアコレットボディの基端部8bにねじ込む。この結果、リアコレット7の先細テーパ部がリアコレットボディ8の先細テーパ部に内接触して押圧されて、リアコレット7の縦すり割りが締め付けられ、電極3が所定の位置に保持される。
【0011】
そして、リアコレットボディ8が、トーチボディ6の基端部から挿入されて、リアコレットボディの先端部8aがフロントコレットの基端部2bに当接する。さらに、フロントコレット押さえ11をトーチボディ6の基端部にねじ込むことによって、リアコレットボディ8がフロントコレット2を押圧して、フロントコレット2の先細テーパ部がフロントコレットボディ1の先細テーパ部に内接触して押圧されて、フロントコレット2の縦すり割りが締め付けられ、電極3が所定の位置に固定される。
【0012】
従来技術2のティグ溶接トーチ1は、リアコレット押さえ9をリアコレットボディの基端部8bにねじ込むことによって、電極3のリアコレットボディの先端部8aからの突き出し長さを固定し、フロントコレット押さえ11をトーチボディ6の基端部にねじ込むことによって、電極3が所定の位置に固定される。この結果、電極3のノズル12の先端部からの突出し長さの調整が容易である。しかし、従来技術2のティグ溶接トーチ1は、コレット及びコレットボディを二組必要とするために、ティグ溶接トーチ1の構造が複雑となって製作コストがかかる。さらにティグ溶接トーチ1が大型化し、重量も増加するために、溶接の作業性が著しく低下する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特開2005−199298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
上述したように、従来技術1のティグ溶接トーチ21は、コレット押さえ27によって電極25のノズル28の先端部からの突き出し長さを調整して、固定しているために、電極25のノズル28の先端部からの突出し長さの調整が容易ではなく、作業性が非常に低下する。また、従来技術2のティグ溶接トーチ1は、コレット及びコレットボディを二組必要とするために、ティグ溶接トーチ1の構造が複雑となって製作コストがかかる。さらにティグ溶接トーチ1が大型化し、重量も増加するために、溶接の作業性が著しく低下する。
【0015】
本発明は、電極のノズルの先端部からの突き出し長さを容易に調整することができるティグ溶接トーチを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、
トーチボディと、
このトーチボディの中心に位置する電極を支持するコレットと、
前記トーチボディ内に支持されて前記コレットを支持するコレットボディとを備えたティグ溶接トーチにおいて、
前記電極が挿通する挿通孔が形成されて、前記トーチボディの基端部にねじ込むことによって前記コレットの先端部を前記コレットボディの先端部の内面に押し当てる電極固定用キャップを備え、
先端部から前記電極の基端部が挿入される電極挿入孔が形成され、この電極挿入孔の底部が前記電極固定用キャップの基端部から突き出た前記電極の基端部に当接する電極突出し長さ調整用キャップを備え、
前記電極固定用キャップを前記トーチボディの基端部に完全にねじ込む前に、前記電極突出し長さ調整用キャップを前記電極固定用キャップの基端部にねじ込むことによって、前記電極挿入孔の底部が前記電極の基端部を押圧して、前記電極の先端部が前記ノズルの先端部から押し出されることを特徴とするティグ溶接トーチである。
【0017】
請求項2の発明は、
前記電極突出し長さ調整用キャップの軸芯部に挿通孔が形成されて、この挿通孔に雌ネジ部が形成され、
この雌ネジ部にねじ込まれて、先端部が前記電極の基端部に当接する調整用ネジを備え、
前記電極固定用キャップを前記トーチボディの基端部に完全にねじ込む前に、前記電極突出し長さ調整用キャップを前記電極固定用キャップの基端部にねじ込むことによって、前記調整用ネジの先端部が前記電極の基端部を押圧して、前記電極の先端部が前記ノズルの先端部から押し出されることを特徴とする請求項1記載のティグ溶接トーチである。
【発明の効果】
【0018】
本発明のティグ溶接トーチは、電極のノズルからの突出し長さの調整を容易に行うことができ、このとき、ティグ溶接トーチの構造を複雑化したり大型化したりすることがないので、製造コストを増加することがなく、作業者によるティグ溶接トーチの操作性を低減することもない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態1のティグ溶接トーチの断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2のティグ溶接トーチの断面図である。
【図3】従来技術1のティグ溶接トーチの断面図である。
【図4】従来技術2のティグ溶接トーチの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[実施の形態1]
発明の実施の形態を実施例に基づき図面を参照して説明する。図1は、本発明の実施の形態1のティグ溶接トーチの断面図である。同図に示すティグ溶接トーチ31は、図3に示した従来技術1のティグ溶接トーチ21のコレット押さえ27の代わりに、電極固定用キャップ32を使用している。この電極固定用キャップ32は図2に示した従来技術1のコレット押さえ27が有する機能を有し、さらに軸芯部に電極25が挿通する電極挿通孔32dが形成されている。電極固定用キャップ32の基端部32b(X2方向)に電極突出し長さ調整用キャップの先端部33aをねじ込む電極突出し長さ調整用キャップ挿入孔32cが形成されている。そして、電極突出し長さ調整用キャップの先端部33aの周囲に雄ネジ部が形成され、この雄ネジ部に対応する雌ネジ部が電極固定用キャップ調整用キャップ挿入孔32cの内周面に形成されている。
【0021】
電極突出し長さ調整用キャップ33には、その先端部33aから電極の基端部25bが挿入される電極挿入孔33dが形成されている。電極突出し長さ調整用キャップ33を電極固定用キャップの基端部32bにねじ込むことによって、電極突出し長さ調整用キャップの電極挿入孔の底部33eが、電極固定用キャップの基端部32bから突き出た電極の基端部25bに当接して押圧する。その他の機能は、図3に示したティグ溶接トーチ21の機能と同機能に同符号を付して説明を省略する。
【0022】
以下、動作を説明する。図1に示した本発明の実施の形態1のティグ溶接トーチ31において、まず電極25をコレット24に挿通して、コレットの先端部24aからの電極25の突き出し長さを所定の長さとする。そして、電極25が挿通されたコレット24をトーチボディの基端部23bから挿入して、電極の先端部25aをコレットボディ26に挿通させてコレットの先端部24aもコレットボディ26に挿入する。そして、電極固定用キャップ32の先端部から電極の基端部25bを挿通させて、電極固定用キャップ32の先端部をトーチボディの基端部23bにねじ込んでいく。
【0023】
このとき電極固定用キャップ23は完全には締めることなく、軽く締められた状態を維持する。これによって、コレット24の先細テーパ部がコレットボディ26の先細テーパ部に内接触して、コレット24の縦すり割りが締め付けられ、電極25が手で動かせる程度に軽く固定される。そして、電極突出し長さ調整用キャップ33を電極固定用キャップの基端部32bにねじ込む。このとき、電極25のノズル28からの突出し長さが短いときは、電極突出し長さ調整用キャップ33を電極固定用キャップの基端部32bにねじ込むと、電極突出し長さ調整用キャップの電極挿入孔の底部33eが電極の基端部25bに当接して押圧し、電極25がノズルの先端部28aから押し出されて、電極25のノズル28からの突出し長さが長く成る。このようにして、電極25のノズル28からの突出し長さが所定の突き出し長さに調整され、最後に電極固定用キャップ32をトーチボディの基端部23bに完全にねじ込むことによって、電極25が固定さる。
【0024】
この結果、本発明の実施の形態1のティグ溶接トーチ31は、電極25のノズル28からの突出し長さの調整を容易に行うことができ、このとき、ティグ溶接トーチ31の構造を複雑化したり大型化したりすることがないので、製造コストを増加することがなく、作業者によるティグ溶接トーチの操作性を低減することもない。
【0025】
[実施の形態2]
図2は、本発明の実施の形態2のティグ溶接トーチの断面図である。本発明の実施の形態2のティグ溶接トーチ41は、溶接を繰り返し行って、電極25が消耗して短く成った場合に使用されるものである。図1に示した本発明の実施の形態1のティグ溶接トーチ31において、電極25が消耗して短く成った場合には、電極突出し長さ調整用キャップ33を完全にねじ込んでも、電極突出し長さ調整用キャップの電極挿入孔の底部33eが電極の基端部に当接しないときがある。
【0026】
図2において、電極突出し長さ調整用キャップ42の軸芯部に調整用ネジ43がねじが込まれる挿通孔42dが形成され、この挿通孔42dの内周面に調整用ネジ43の雄ネジ部に対応した雌ネジ部が形成されている。ロックナット44が調整用ネジ43にねじ込まれていて、電極突出し長さ調整用キャップ42に調整用ネジ43がねじ込まれた後に、ロックナット44によって調整用ネジ43が電極突出し長さ調整用キャップ42に固定される。調整用ネジ43及びロックナット44は絶縁材質で形成されているか、又は、表面が絶縁材質で覆われていることが望ましい。その他の機能は、図1に示した本発明の実施の形態1のティグ溶接トーチ31の機能と同機能に同符号を付して説明を省略する。
【0027】
以下、動作を説明する。図2に示した本発明の実施の形態2のティグ溶接トーチ41において、まず電極25をコレット24に挿通して、コレットの先端部24aからの電極25の突き出し長さを所定の長さとする。そして、電極25が挿通されたコレット24をトーチボディの基端部23bから挿入して、電極の先端部25aをコレットボディ26に挿通させてコレットの先端部24aもコレットボディ26に挿入する。そして、電極固定用キャップ32の先端部から電極の基端部25bを挿通させて、電極固定用キャップ32の先端部をトーチボディの基端部23bにねじ込んでいく。
【0028】
このとき電極固定用キャップ23は完全には締めることなく、軽く締められた状態を維持する。これによって、コレット24の先細テーパ部がコレットボディ26の先細テーパ部に内接触して、コレット24の縦すり割りが締め付けられ、電極25が手で動かせる程度に軽く固定される。そして、電極突出し長さ調整用キャップ42に調整用ネジ43をねじ込んで、電極突出し長さ調整用キャップ42を電極固定用キャップの基端部32bにねじ込んで、調整用ネジの先端部43aが電極の基端部25bに当接するまで調整用ネジ43をねじ込む。そして、ロックナット44を調整用ネジ43にねじ込むことによって、調整用ネジ43が電極突出し長さ調整用キャップ42に固定される。
【0029】
このとき、電極25のノズル28からの突出し長さが短いときは、電極突出し長さ調整用キャップ42を電極固定用キャップの基端部32bにねじ込むと、調整用ネジの先端部43aが電極の基端部25bを押圧し、電極の先端部25aがノズル28から押し出されて、電極25の突出し長さが長く成る。このようにして、電極25のノズル28からの突出し長さが所定の突き出し長さに調整され、最後に電極固定用キャップ32をトーチボディの基端部23bに完全にまでねじ込むことによって、電極25が固定される。
【0030】
本発明の実施の形態2のティグ溶接トーチ41は、本発明の実施の形態1のティグ溶接トーチ31が有する効果を奏し、さらに、電極25が消耗して短く成ったときに使用することができるので、電極25の廃棄量を低減することができる。
【符号の説明】
【0031】
1 ティグ溶接トーチ
2 フロントコレット
2a フロントコレットの先端部
2b フロントコレットの基端部
3 電極
4 フロントコレットボディ
4a フロントコレットボディの先端部
5 シールドガス穴
6 トーチボディ
7 リアコレット
7a リアコレットの先端部
7b リアコレットの基端部
8 シールドガス
8 リアコレットボディ
8a リアコレットボディの先端部
8b リアコレットボディの基端部
12 ノズル
21 ティグ溶接トーチ
22 ハンドル部
23 トーチボディ
23b トーチボディの基端部
23c トーチボディの雌ネジ部
24 コレット
24a コレットの先端部
24b コレットの基端部
24d コレットの電極挿通孔
25 電極
25a 電極の先端部
25b 電極の基端部
26 コレットボディ
26a コレットボディの先端部
26c コレットボディのガス噴出孔
26d コレットボディの電極挿通孔
27 コレット押さえ
27c コレット押さえの雄ネジ部
28 ノズル
28a ノズルの先端部
31 ティグ溶接トーチ
32 電極固定用キャップ
32b 電極固定用キャップの基端部
32c 電極突出し長さ調整用キャップ挿入孔
32d 電極固定用キャップの電極挿通孔
33 電極突出し長さ調整用キャップ
33a 電極突出し長さ調整用キャップの先端部
33d 電極突出し長さ調整用キャップの電極挿入孔
33e 電極突出し長さ調整用キャップの底部
41 ティグ溶接トーチ
42 電極突出し長さ調整用キャップ
42d 電極突出し長さ調整用キャップの調整用ネジの挿通孔
43 調整用ネジ
43a 調整用ネジの先端部
44 ロックナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トーチボディと、
このトーチボディの中心に位置する電極を支持するコレットと、
前記トーチボディ内に支持されて前記コレットを支持するコレットボディとを備えたティグ溶接トーチにおいて、
前記電極が挿通する挿通孔が形成されて、前記トーチボディの基端部にねじ込むことによって前記コレットの先端部を前記コレットボディの先端部の内面に押し当てる電極固定用キャップを備え、
先端部から前記電極の基端部が挿入される電極挿入孔が形成され、この電極挿入孔の底部が前記電極固定用キャップの基端部から突き出た前記電極の基端部に当接する電極突出し長さ調整用キャップを備え、
前記電極固定用キャップを前記トーチボディの基端部に完全にねじ込む前に、前記電極突出し長さ調整用キャップを前記電極固定用キャップの基端部にねじ込むことによって、前記電極挿入孔の底部が前記電極の基端部を押圧して、前記電極の先端部が前記ノズルの先端部から押し出されることを特徴とするティグ溶接トーチ。
【請求項2】
前記電極突出し長さ調整用キャップの軸芯部に挿通孔が形成されて、この挿通孔に雌ネジ部が形成され、
この雌ネジ部にねじ込まれて、先端部が前記電極の基端部に当接する調整用ネジを備え、
前記電極固定用キャップを前記トーチボディの基端部に完全にねじ込む前に、前記電極突出し長さ調整用キャップを前記電極固定用キャップの基端部にねじ込むことによって、前記調整用ネジの先端部が前記電極の基端部を押圧して、前記電極の先端部が前記ノズルの先端部から押し出されることを特徴とする請求項1記載のティグ溶接トーチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−86247(P2012−86247A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−235226(P2010−235226)
【出願日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(000000262)株式会社ダイヘン (990)
【Fターム(参考)】