テストパターン、信号発生装置及び映像機器の評価方法
【課題】本発明は、テストパターン、信号発生装置及び映像機器の評価方法に関し、特に各種映像機器の動作確認に適用して、青色色信号以外についてもHUE、クロマの調整等を評価することができるようにする。
【解決手段】本発明は、表示画面を分割して、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色及び有彩色の帯状の領域を順次配置して作成される第1のパターンと、この第1のパターンを帯状の領域の並びの方向にシフトさせた配列による第2のパターンとを配置する。
【解決手段】本発明は、表示画面を分割して、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色及び有彩色の帯状の領域を順次配置して作成される第1のパターンと、この第1のパターンを帯状の領域の並びの方向にシフトさせた配列による第2のパターンとを配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テストパターン、信号発生装置及び映像機器の評価方法に関し、特に各種映像機器の動作確認に適用することができる。本発明は、表示画面を分割して、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色及び有彩色の帯状の領域を順次配置して作成される第1のパターンと、帯状の領域の並びの方向にこの第1のパターンをシフトさせた配列により作成される第2のパターンとを配置することにより、青色色信号以外についてもHUE、クロマの調整等を評価することができるようにする。
【背景技術】
【0002】
従来、ディスプレイ装置等の映像機器の動作確認等には、例えばSMPTE(Society
of Motion Picture and Television Engineers)のカラーバーによるテストパターンが使用されている。
【0003】
ここでこのSMPTEのカラーバーによるテストパターンは、図14に示すように、表示画面の上側、ほぼ2/3の領域に第1のパターンが割り当てられる。ここで第1のパターンは、左端側より、白W、イエローY、シアンC、緑G、マゼンタM、赤R、青Bによる垂直方向に延長する帯状の領域が順次配置されて作成される。
【0004】
またこのSMPTEのテストパターンは、残りの領域の上側、ほぼ1/4の領域に、第2のパターンが割り当てられる。ここで第2のパターンは、左端側より、青B、黒BK、マゼンタM、黒BK、シアンC、黒BK、白Wによる垂直方向に延長する帯状の領域が順次配置されて作成される。
【0005】
またこのSMPTEのテストパターンは、残りの領域に、第3のパターンが割り当てられる。ここで第3のパターンは、同様に垂直方向に延長する帯状の領域が順次配置されて作成され、最も左端には、色差信号の1つであるI信号のみによる領域Iが設けられる。また続いて白Wの領域が配置され、続いて残る色差信号の1つであるQ信号のみによる領域Qが設けられる。また続いて第1〜第4の黒BK1〜BK4の領域が順次設けられる。
【0006】
ここでこのSMPTEのテストパターンを用いてディスプレイ装置を調整する場合、このSMPTEのテストパターンによるビデオ信号をディスプレイ装置に入力し、青色色信号のみ表示する。この状態で、カラーバーに設けられた第1のパターンと第2のパターンとの輝度レベル差を目視により確認してHUE、クロマを調整する。
【0007】
このようなテストパターンに関して、特開2006−222714号公報には、テストパターンを生成するテストパターン発生装置に関する工夫が提案されている。
【特許文献1】特開2006−222714号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで従来のSMPTEのカラーバーによるテストパターンは、青色色信号のみを用いて評価することを念頭に、第2のパターンに、黒の領域と、青色成分を有している領域とが設けられ、これにより第1のパターンと第2のパターンとで隣接する領域間の輝度レベル差を目視により確認してディスプレイ装置のHUE、クロマの調整等を評価することができる。
【0009】
このような評価を緑色色信号、赤色色信号についても実行することができれば、一段とテストパターンの適用範囲を拡大することができると考えられる。
【0010】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、青色色信号以外についてもHUE、クロマの調整等を評価することができるテストパターン、信号発生装置及び映像機器の評価方法を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するため請求項1の発明は、映像機器の評価に供するテストパターンに適用して、表示画面を分割して作成される第1の領域に、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色及び有彩色の帯状の領域を、前記第1の領域に隣接する第2の領域との境界に沿って順次配置して作成される第1のパターンを配置し、前記第2の領域に、前記帯状の領域の配列方向に、前記第1のパターンをシフトさせた配列により作成される第2のパターンを配置する。
【0012】
また請求項2の発明は、映像機器の評価に供するテストパターンのビデオ信号を出力する信号発生装置に適用して、前記テストパターンは、表示画面を分割して作成される第1の領域に、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色及び有彩色の帯状の領域を、前記第1の領域に隣接する第2の領域との境界に沿って順次配置して作成される第1のパターンを配置し、前記第2の領域に、前記帯状の領域の配列方向に、前記第1のパターンをシフトさせた配列により作成される第2のパターンを配置する。
【0013】
また請求項3の発明は、映像機器の評価方法に適用して、請求項2に記載の信号発生装置で生成した前記ビデオ信号を前記映像機器で処理して表示し、前記テストパターンの目視による観察により前記映像機器における前記ビデオ信号の処理を評価する。
【0014】
請求項1又は請求項2の構成によれば、第1及び第2のパターンの双方に、赤色成分、緑色成分、青色成分を有する領域が形成される。従って赤色色信号、緑色色信号又は青色色信号のみを入力又は表示するようにして、これら第1及び第2のパターン間で、対応する領域間の輝度レベル差を目視により確認することにより、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号について、それぞれHUE、クロマの調整等を評価することができる。
【0015】
また請求項3の構成によれば、請求項2の信号発生装置によるビデオ信号を用いて映像機器を評価することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、青色色信号以外についてもHUE、クロマの調整等を評価することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
【実施例1】
【0018】
(1)実施例の構成
図2は、本発明の実施例1の信号発生装置を示すブロック図である。この信号発生装置1は、各種映像機器にテストパターンのビデオ信号S1を出力する。この実施例において、信号発生装置1は、このテストパターンの1つに、カラーバーのテストパターンが適用される。
【0019】
この信号発生装置1において、パターンメモリ2は、この信号発生装置1で生成するテストパターンの画像データD1を保持して出力する。コントローラ3は、ユーザーの操作に応動してこのパターンメモリ2の読出しアドレスを切り換え、これによりこの信号発生装置1で生成するテストパターンを切り換える。またユーザーの指示によりこの読出しアドレスを順次変更してユーザーの指示したスクロール速度により一部がスクロールするスクロール画像の画像データD1を出力する。またユーザーの指示によりスクロールを中止する。信号出力回路4は、パターンメモリ2から出力される画像データD1を処理して、ユーザーの選択したフォーマットによりビデオ信号S1を出力する。
【0020】
図1は、この信号発生装置1で生成されるカラーバーのテストパターンを示す平面図である。このテストパターンは、水平方向に延長する仮想の分割線により表示画面が上下の領域にほぼ2等分に分割され、この上下の領域にそれぞれカラーバーが配置される。ここでこの上下の領域に配置されるカラーバーは、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される8色の帯状の領域の配列により形成される。各領域のカラーバーは、水平方向に一定の順序でこれら8色の帯状の領域が順次循環的に繰り返され、下側領域に配置されるカラーバーは、上側領域のカラーバーに対して水平方向に一定の帯状の領域分だけシフトした配列により配置される。
【0021】
より具体的に、この図1に示す例では、上側領域に、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号の全てをオン状態に設定して生成される白W、赤色色信号及び緑色色信号のみオン状態に設定して生成されるイエローY、緑色色信号及び青色色信号のみをオン状態に設定して生成されるシアンC、緑色色信号のみをオン状態に設定して生成される緑G、赤色色信号及び青色色信号のみオン状態に設定して生成されるマゼンタM、赤色色信号のみオン状態に設定して生成される赤R、青色色信号のみオン状態に設定して生成される青B、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号の全てをオフ状態に設定して生成される黒BKの領域が順次左端側から配置される。
【0022】
また下側領域には、上側領域のマゼンタMの領域の下が、白Wの領域となるように、上側領域の配列を水平走査方向に4つの帯状の領域分だけ順次循環的にシフトして各領域が配置される。
【0023】
これら各領域は、黒色BKの領域を除いて、輝度レベルが同一に設定される。より具体的に、各領域は、輝度レベルが75〔%〕に設定される。なお輝度レベルは、100〔%〕等、必要に応じて種々の値に設定することができる。
【0024】
このテストパターンは、ユーザーの指示により、矢印Aにより示すように、水平方向にユーザーの指示したスクロール速度で上側領域又は下側領域が選択的にスクロールするように作成される。またユーザーの指示によりスクロールを中止する。なおテストパターンは、8色の帯状の領域が順次循環的に繰り返されて作成されることから、スクロールによりこの図1の左端の白W及びマゼンタMの領域が右方向に移動して発生する左端側の空き領域には、このスクロールにより徐々に表示されなくなる右端の黒BK及び緑Gの帯状の領域がそれぞれ表示されることになり、以後、スクロールに伴い同様に各帯状の領域が表示されることになる。なおスクロールを中止する場合、このテストパターンは、上側領域に対して、下側領域がスクロールを中止した時点で決まる任意のシフト量だけシフトした位置に保持されることになる。
【0025】
これにより図3に示すように、信号発生装置1は、上側領域に設けられるカラーバーのビデオ信号を出力する第1の合成信号発生器5Aと、下側領域に設けられるカラーバーのビデオ信号を出力する第2の合成信号発生器5Bと、これら第1及び第2の合成信号発生器5A及び5Bから出力されるビデオ信号を合成する合成回路6との機能ブロックを構成する。
【0026】
図4は、このテストパターンを用いた映像機器11の評価の説明に供するブロック図である。信号発生装置1は、評価対象の映像機器11にビデオ信号S1を出力し、この映像機器11から出力されるビデオ信号S2を表示装置12で表示する。ここで評価対象の映像機器11は、評価する部位に応じて、ビデオ信号S1を記録再生、変復調、信号処理等して出力する。なお表示装置12は、正しく調整されていることが前提となる。また評価対象の映像機器が表示装置12である場合、映像機器11を省略して、直接、信号発生装置1から出力されるビデオ信号S1を表示装置12に入力することは言うまでも無い。
【0027】
この評価では、評価対象の映像機器11にVBS信号又はコンポーネント信号によるビデオ信号S1を入力すると共に、表示装置12の表示を赤色、緑色又は青色による単色の表示に切り換え、表示装置12の表示画面を目視により確認して、映像機器11を評価する。
【0028】
ここで図5は、赤色色信号のみを選択的に表示した場合の、表示装置12の表示画面を示す平面図である。この場合、評価対象の映像機器11が正しく動作している場合には、このテストパターンにおいて、赤色成分を有している白W、イエローY、マゼンタM、赤Rの領域のみ赤色で表示され、残りの領域はハッチングにより示すように黒色により表示されることになる。また上下で隣接する領域間では、輝度レベルが同一に保持されることになる。
【0029】
これによりこの評価では、赤色色信号のみ選択的に表示して、上下の領域間の輝度レベル差を目視により確認することにより、特に白Wを基準にして隣接する領域との間で輝度レベル差を目視により確認することにより、この評価対象の映像機器11における赤色色信号の処理系に関して、HUE、クロマの調整等を確認する。
【0030】
また図6は、緑色色信号のみを選択的に表示した場合の、表示装置12の表示画面を示す平面図である。この場合、評価対象の映像機器11が正しく動作している場合には、このテストパターンにおいて、緑色成分を有している白W、イエローY、シアンC、緑Gの領域のみ緑色で同一の輝度レベルで表示されることになり、残りの領域はハッチングにより示すように黒色により表示されることになる。
【0031】
これによりこの評価では、緑色色信号のみ選択的に表示して、上下の領域間の輝度レベル差を目視により確認することにより、特に白Wを基準にして他の領域との輝度レベル差を目視により確認することにより、この評価対象の映像機器11における緑色色信号の処理系に関して、HUE、クロマの調整等を確認する。
【0032】
また図7は、青色色信号のみを選択的に表示した場合の、表示装置12の表示画面を示す平面図である。この場合、評価対象の映像機器11が正しく動作している場合には、このテストパターンにおいて、青色成分を有している白W、シアンC、マゼンタM、青Bの領域のみ青色で同一の輝度レベルで表示されることになり、残りの領域はハッチングにより示すように黒色により表示されることになる。
【0033】
これによりこの評価では、青色色信号のみ選択的に表示するようにして、上下の領域間の輝度レベル差を目視により確認することにより、特に白Wを基準にして隣接する領域との間で輝度レベル差を目視により確認することにより、この評価対象の映像機器11における青色色信号の処理系に関して、HUE、クロマの調整等を確認する。
【0034】
(2)実施例の動作
以上の構成において、この信号発生装置1では(図2)、パターンメモリ2に格納された画像データD1が順次読み出されて信号出力回路4により所定フォーマットのビデオ信号S1に変換され、これにより各種テストパターンのビデオ信号S1が出力される。この信号発生装置1では、このテストパターンの1つに、カラーバーのテストパターンが割り当てられ、これによりこのカラーバーのテストパターンを用いて各種の映像機器を評価することができる。
【0035】
ここでこのカラーバーのテストパターンは(図1)、表示画面を上下方向に分割して第1及び第2の領域が形成され、各領域に、それぞれ赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される8色の帯状の領域を水平方向に配置した第1及び第2のパターンを配置して形成される。また下側の領域では、上側の領域に対して帯状の領域の配列方向に、上側の領域に配置したパターンをシフトさせた配列により第2のパターンが設けられる。
【0036】
これによりこのカラーバーのテストパターンは、第1及び第2のパターンの双方に、赤色成分、緑色成分、青色成分を有する領域が形成される。これにより赤色色信号、緑色色信号又は青色色信号のみを入力又は表示するようにして、これら第1及び第2のパターン間で、対応する領域間の輝度レベル差を目視により確認することにより、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号について、それぞれHUE、クロマの調整等を評価することができる。
【0037】
具体的に、例えば赤色色信号、緑色色信号又は青色色信号のみを表示するようにして、上下の対応するパターン間で輝度レベル差が発生している場合には、HUE、クロマの調整等が十分ではないと判断することができ、さらには各色信号の処理系において色信号が歪んでいると判断することができる。
【0038】
(3)実施例の効果
以上の構成によれば、表示画面を分割して、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される8色の帯状の領域を順次配置して作成される第1のパターンと、この第1のパターンを帯状の領域の並びの方向に所定領域分だけシフトさせた配列による第2のパターンとを配置することにより、SMPTEのカラーパターンでは困難だった赤色色信号及び緑色色信号についてもHUE、クロマの調整等を評価することができる。
【実施例2】
【0039】
なお上述の実施例においては、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される8色の帯状の領域を順次配置する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色と有彩色とによる帯状の領域を設けるよにすればよく、例えば図8に示すように、白色及び有彩色のみによる7色の帯状の領域を順次配置するようにしてもよい。なおこの図8の例では、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のみ表示する場合には、それぞれ図9〜図11に示すように、赤色成分、緑色成分、青色成分を有する領域のみ、それぞれ赤色、緑色、青色により表示されることになり、各領域の輝度レベルの比較により上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0040】
なおこの場合、この図8に示す例のように、上側領域の白色の領域の下にマゼンダの領域が隣接するように、又は、これとは逆に下側領域の白色の領域の上にマゼンダの領域が隣接するように上側領域に対する下側領域のシフト量を4つの帯状の領域分又は5つの帯状の領域分に設定して、第1の実施例と同様に上下の領域間で輝度レベル差を目視により確認して、各種の評価を実行することができる。またこの図8に示す例においても上側領域又は下側領域のみスクロールさせてもよい。
【0041】
また上述の実施例においては、表示画面を上下に2分割する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図12に示すように、3分割等してもよく、分割数は必要に応じて種々に設定することができる。なお目視による評価を容易にするためには、分割して作成される1つの領域の幅は、対応する方向の画面の幅の10〔%〕以上とすることが望ましい。なおこの図12の例では、最も下側の領域に、最も上側の領域に配置したと同一のパターンを配置する場合を示しているが、これに代えて中央の領域に対してさらに所定の帯状の領域分だけシフトしたカラーバーを表示してもよく、これらの領域とは全く無関係のパターンを配置してもよい。
【0042】
また上述の実施例においては、水平方向に延長する直線により表示画面を上下に2分割する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図13に示すように、斜め線、曲線等により分割してもよい。
【0043】
また上述の実施例においては、表示画面を上下に2分割する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、任意の角度だけ傾けて配置するようにして、表示画面とが水平方向又は斜め方向に分割してもよい。
【0044】
また上述の実施例においては、第1のパターンに対して、整数の帯状の領域の分だけ、シフトさせた配列により第2のパターンを作成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばシフト量をn/2(nは奇数)の帯状の領域分に設定するようにしてもよい。
【0045】
また上述の実施例においては、表示画面の全体にテストパターンを表示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、表示画面の一部にのみ表示するようにしてもよい。
【0046】
また上述の実施例においては、カラーバーのテストパターンをユーザーの指示によりスクロール表示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必要に応じてスクロール表示する機能を省略してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、各種映像機器の動作確認に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施例1の信号発生装置によるテストパターンを示す平面図である。
【図2】本発明の実施例1の信号発生装置を示すブロック図である。
【図3】図2の信号発生装置の機能ブロック図である。
【図4】図2の信号発生装置を用いた映像機器の評価の説明に供するブロック図である。
【図5】赤色色信号のみ選択的に表示した場合の表示を示す平面図である。
【図6】緑色色信号のみ選択的に表示した場合の表示を示す平面図である。
【図7】青色色信号のみ選択的に表示した場合の表示を示す平面図である。
【図8】本発明の他の実施例の信号発生装置によるテストパターンを示す平面図である。
【図9】赤色色信号のみ選択的に表示した場合の表示を示す平面図である。
【図10】緑色色信号のみ選択的に表示した場合の表示を示す平面図である。
【図11】青色色信号のみ選択的に表示した場合の表示を示す平面図である。
【図12】図1とは異なる例による他の実施例のテストパターンを示す平面図である。
【図13】図1及び図12とは異なる例による他の実施例のテストパターンを示す平面図である。
【図14】SMPTEのカラーバーのテストパターンを示す平面図である。
【符号の説明】
【0049】
1……信号発生装置、2……パターンメモリ、4……信号出力回路
【技術分野】
【0001】
本発明は、テストパターン、信号発生装置及び映像機器の評価方法に関し、特に各種映像機器の動作確認に適用することができる。本発明は、表示画面を分割して、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色及び有彩色の帯状の領域を順次配置して作成される第1のパターンと、帯状の領域の並びの方向にこの第1のパターンをシフトさせた配列により作成される第2のパターンとを配置することにより、青色色信号以外についてもHUE、クロマの調整等を評価することができるようにする。
【背景技術】
【0002】
従来、ディスプレイ装置等の映像機器の動作確認等には、例えばSMPTE(Society
of Motion Picture and Television Engineers)のカラーバーによるテストパターンが使用されている。
【0003】
ここでこのSMPTEのカラーバーによるテストパターンは、図14に示すように、表示画面の上側、ほぼ2/3の領域に第1のパターンが割り当てられる。ここで第1のパターンは、左端側より、白W、イエローY、シアンC、緑G、マゼンタM、赤R、青Bによる垂直方向に延長する帯状の領域が順次配置されて作成される。
【0004】
またこのSMPTEのテストパターンは、残りの領域の上側、ほぼ1/4の領域に、第2のパターンが割り当てられる。ここで第2のパターンは、左端側より、青B、黒BK、マゼンタM、黒BK、シアンC、黒BK、白Wによる垂直方向に延長する帯状の領域が順次配置されて作成される。
【0005】
またこのSMPTEのテストパターンは、残りの領域に、第3のパターンが割り当てられる。ここで第3のパターンは、同様に垂直方向に延長する帯状の領域が順次配置されて作成され、最も左端には、色差信号の1つであるI信号のみによる領域Iが設けられる。また続いて白Wの領域が配置され、続いて残る色差信号の1つであるQ信号のみによる領域Qが設けられる。また続いて第1〜第4の黒BK1〜BK4の領域が順次設けられる。
【0006】
ここでこのSMPTEのテストパターンを用いてディスプレイ装置を調整する場合、このSMPTEのテストパターンによるビデオ信号をディスプレイ装置に入力し、青色色信号のみ表示する。この状態で、カラーバーに設けられた第1のパターンと第2のパターンとの輝度レベル差を目視により確認してHUE、クロマを調整する。
【0007】
このようなテストパターンに関して、特開2006−222714号公報には、テストパターンを生成するテストパターン発生装置に関する工夫が提案されている。
【特許文献1】特開2006−222714号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで従来のSMPTEのカラーバーによるテストパターンは、青色色信号のみを用いて評価することを念頭に、第2のパターンに、黒の領域と、青色成分を有している領域とが設けられ、これにより第1のパターンと第2のパターンとで隣接する領域間の輝度レベル差を目視により確認してディスプレイ装置のHUE、クロマの調整等を評価することができる。
【0009】
このような評価を緑色色信号、赤色色信号についても実行することができれば、一段とテストパターンの適用範囲を拡大することができると考えられる。
【0010】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、青色色信号以外についてもHUE、クロマの調整等を評価することができるテストパターン、信号発生装置及び映像機器の評価方法を提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するため請求項1の発明は、映像機器の評価に供するテストパターンに適用して、表示画面を分割して作成される第1の領域に、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色及び有彩色の帯状の領域を、前記第1の領域に隣接する第2の領域との境界に沿って順次配置して作成される第1のパターンを配置し、前記第2の領域に、前記帯状の領域の配列方向に、前記第1のパターンをシフトさせた配列により作成される第2のパターンを配置する。
【0012】
また請求項2の発明は、映像機器の評価に供するテストパターンのビデオ信号を出力する信号発生装置に適用して、前記テストパターンは、表示画面を分割して作成される第1の領域に、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色及び有彩色の帯状の領域を、前記第1の領域に隣接する第2の領域との境界に沿って順次配置して作成される第1のパターンを配置し、前記第2の領域に、前記帯状の領域の配列方向に、前記第1のパターンをシフトさせた配列により作成される第2のパターンを配置する。
【0013】
また請求項3の発明は、映像機器の評価方法に適用して、請求項2に記載の信号発生装置で生成した前記ビデオ信号を前記映像機器で処理して表示し、前記テストパターンの目視による観察により前記映像機器における前記ビデオ信号の処理を評価する。
【0014】
請求項1又は請求項2の構成によれば、第1及び第2のパターンの双方に、赤色成分、緑色成分、青色成分を有する領域が形成される。従って赤色色信号、緑色色信号又は青色色信号のみを入力又は表示するようにして、これら第1及び第2のパターン間で、対応する領域間の輝度レベル差を目視により確認することにより、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号について、それぞれHUE、クロマの調整等を評価することができる。
【0015】
また請求項3の構成によれば、請求項2の信号発生装置によるビデオ信号を用いて映像機器を評価することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、青色色信号以外についてもHUE、クロマの調整等を評価することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施例を詳述する。
【実施例1】
【0018】
(1)実施例の構成
図2は、本発明の実施例1の信号発生装置を示すブロック図である。この信号発生装置1は、各種映像機器にテストパターンのビデオ信号S1を出力する。この実施例において、信号発生装置1は、このテストパターンの1つに、カラーバーのテストパターンが適用される。
【0019】
この信号発生装置1において、パターンメモリ2は、この信号発生装置1で生成するテストパターンの画像データD1を保持して出力する。コントローラ3は、ユーザーの操作に応動してこのパターンメモリ2の読出しアドレスを切り換え、これによりこの信号発生装置1で生成するテストパターンを切り換える。またユーザーの指示によりこの読出しアドレスを順次変更してユーザーの指示したスクロール速度により一部がスクロールするスクロール画像の画像データD1を出力する。またユーザーの指示によりスクロールを中止する。信号出力回路4は、パターンメモリ2から出力される画像データD1を処理して、ユーザーの選択したフォーマットによりビデオ信号S1を出力する。
【0020】
図1は、この信号発生装置1で生成されるカラーバーのテストパターンを示す平面図である。このテストパターンは、水平方向に延長する仮想の分割線により表示画面が上下の領域にほぼ2等分に分割され、この上下の領域にそれぞれカラーバーが配置される。ここでこの上下の領域に配置されるカラーバーは、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される8色の帯状の領域の配列により形成される。各領域のカラーバーは、水平方向に一定の順序でこれら8色の帯状の領域が順次循環的に繰り返され、下側領域に配置されるカラーバーは、上側領域のカラーバーに対して水平方向に一定の帯状の領域分だけシフトした配列により配置される。
【0021】
より具体的に、この図1に示す例では、上側領域に、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号の全てをオン状態に設定して生成される白W、赤色色信号及び緑色色信号のみオン状態に設定して生成されるイエローY、緑色色信号及び青色色信号のみをオン状態に設定して生成されるシアンC、緑色色信号のみをオン状態に設定して生成される緑G、赤色色信号及び青色色信号のみオン状態に設定して生成されるマゼンタM、赤色色信号のみオン状態に設定して生成される赤R、青色色信号のみオン状態に設定して生成される青B、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号の全てをオフ状態に設定して生成される黒BKの領域が順次左端側から配置される。
【0022】
また下側領域には、上側領域のマゼンタMの領域の下が、白Wの領域となるように、上側領域の配列を水平走査方向に4つの帯状の領域分だけ順次循環的にシフトして各領域が配置される。
【0023】
これら各領域は、黒色BKの領域を除いて、輝度レベルが同一に設定される。より具体的に、各領域は、輝度レベルが75〔%〕に設定される。なお輝度レベルは、100〔%〕等、必要に応じて種々の値に設定することができる。
【0024】
このテストパターンは、ユーザーの指示により、矢印Aにより示すように、水平方向にユーザーの指示したスクロール速度で上側領域又は下側領域が選択的にスクロールするように作成される。またユーザーの指示によりスクロールを中止する。なおテストパターンは、8色の帯状の領域が順次循環的に繰り返されて作成されることから、スクロールによりこの図1の左端の白W及びマゼンタMの領域が右方向に移動して発生する左端側の空き領域には、このスクロールにより徐々に表示されなくなる右端の黒BK及び緑Gの帯状の領域がそれぞれ表示されることになり、以後、スクロールに伴い同様に各帯状の領域が表示されることになる。なおスクロールを中止する場合、このテストパターンは、上側領域に対して、下側領域がスクロールを中止した時点で決まる任意のシフト量だけシフトした位置に保持されることになる。
【0025】
これにより図3に示すように、信号発生装置1は、上側領域に設けられるカラーバーのビデオ信号を出力する第1の合成信号発生器5Aと、下側領域に設けられるカラーバーのビデオ信号を出力する第2の合成信号発生器5Bと、これら第1及び第2の合成信号発生器5A及び5Bから出力されるビデオ信号を合成する合成回路6との機能ブロックを構成する。
【0026】
図4は、このテストパターンを用いた映像機器11の評価の説明に供するブロック図である。信号発生装置1は、評価対象の映像機器11にビデオ信号S1を出力し、この映像機器11から出力されるビデオ信号S2を表示装置12で表示する。ここで評価対象の映像機器11は、評価する部位に応じて、ビデオ信号S1を記録再生、変復調、信号処理等して出力する。なお表示装置12は、正しく調整されていることが前提となる。また評価対象の映像機器が表示装置12である場合、映像機器11を省略して、直接、信号発生装置1から出力されるビデオ信号S1を表示装置12に入力することは言うまでも無い。
【0027】
この評価では、評価対象の映像機器11にVBS信号又はコンポーネント信号によるビデオ信号S1を入力すると共に、表示装置12の表示を赤色、緑色又は青色による単色の表示に切り換え、表示装置12の表示画面を目視により確認して、映像機器11を評価する。
【0028】
ここで図5は、赤色色信号のみを選択的に表示した場合の、表示装置12の表示画面を示す平面図である。この場合、評価対象の映像機器11が正しく動作している場合には、このテストパターンにおいて、赤色成分を有している白W、イエローY、マゼンタM、赤Rの領域のみ赤色で表示され、残りの領域はハッチングにより示すように黒色により表示されることになる。また上下で隣接する領域間では、輝度レベルが同一に保持されることになる。
【0029】
これによりこの評価では、赤色色信号のみ選択的に表示して、上下の領域間の輝度レベル差を目視により確認することにより、特に白Wを基準にして隣接する領域との間で輝度レベル差を目視により確認することにより、この評価対象の映像機器11における赤色色信号の処理系に関して、HUE、クロマの調整等を確認する。
【0030】
また図6は、緑色色信号のみを選択的に表示した場合の、表示装置12の表示画面を示す平面図である。この場合、評価対象の映像機器11が正しく動作している場合には、このテストパターンにおいて、緑色成分を有している白W、イエローY、シアンC、緑Gの領域のみ緑色で同一の輝度レベルで表示されることになり、残りの領域はハッチングにより示すように黒色により表示されることになる。
【0031】
これによりこの評価では、緑色色信号のみ選択的に表示して、上下の領域間の輝度レベル差を目視により確認することにより、特に白Wを基準にして他の領域との輝度レベル差を目視により確認することにより、この評価対象の映像機器11における緑色色信号の処理系に関して、HUE、クロマの調整等を確認する。
【0032】
また図7は、青色色信号のみを選択的に表示した場合の、表示装置12の表示画面を示す平面図である。この場合、評価対象の映像機器11が正しく動作している場合には、このテストパターンにおいて、青色成分を有している白W、シアンC、マゼンタM、青Bの領域のみ青色で同一の輝度レベルで表示されることになり、残りの領域はハッチングにより示すように黒色により表示されることになる。
【0033】
これによりこの評価では、青色色信号のみ選択的に表示するようにして、上下の領域間の輝度レベル差を目視により確認することにより、特に白Wを基準にして隣接する領域との間で輝度レベル差を目視により確認することにより、この評価対象の映像機器11における青色色信号の処理系に関して、HUE、クロマの調整等を確認する。
【0034】
(2)実施例の動作
以上の構成において、この信号発生装置1では(図2)、パターンメモリ2に格納された画像データD1が順次読み出されて信号出力回路4により所定フォーマットのビデオ信号S1に変換され、これにより各種テストパターンのビデオ信号S1が出力される。この信号発生装置1では、このテストパターンの1つに、カラーバーのテストパターンが割り当てられ、これによりこのカラーバーのテストパターンを用いて各種の映像機器を評価することができる。
【0035】
ここでこのカラーバーのテストパターンは(図1)、表示画面を上下方向に分割して第1及び第2の領域が形成され、各領域に、それぞれ赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される8色の帯状の領域を水平方向に配置した第1及び第2のパターンを配置して形成される。また下側の領域では、上側の領域に対して帯状の領域の配列方向に、上側の領域に配置したパターンをシフトさせた配列により第2のパターンが設けられる。
【0036】
これによりこのカラーバーのテストパターンは、第1及び第2のパターンの双方に、赤色成分、緑色成分、青色成分を有する領域が形成される。これにより赤色色信号、緑色色信号又は青色色信号のみを入力又は表示するようにして、これら第1及び第2のパターン間で、対応する領域間の輝度レベル差を目視により確認することにより、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号について、それぞれHUE、クロマの調整等を評価することができる。
【0037】
具体的に、例えば赤色色信号、緑色色信号又は青色色信号のみを表示するようにして、上下の対応するパターン間で輝度レベル差が発生している場合には、HUE、クロマの調整等が十分ではないと判断することができ、さらには各色信号の処理系において色信号が歪んでいると判断することができる。
【0038】
(3)実施例の効果
以上の構成によれば、表示画面を分割して、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される8色の帯状の領域を順次配置して作成される第1のパターンと、この第1のパターンを帯状の領域の並びの方向に所定領域分だけシフトさせた配列による第2のパターンとを配置することにより、SMPTEのカラーパターンでは困難だった赤色色信号及び緑色色信号についてもHUE、クロマの調整等を評価することができる。
【実施例2】
【0039】
なお上述の実施例においては、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される8色の帯状の領域を順次配置する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色と有彩色とによる帯状の領域を設けるよにすればよく、例えば図8に示すように、白色及び有彩色のみによる7色の帯状の領域を順次配置するようにしてもよい。なおこの図8の例では、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のみ表示する場合には、それぞれ図9〜図11に示すように、赤色成分、緑色成分、青色成分を有する領域のみ、それぞれ赤色、緑色、青色により表示されることになり、各領域の輝度レベルの比較により上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
【0040】
なおこの場合、この図8に示す例のように、上側領域の白色の領域の下にマゼンダの領域が隣接するように、又は、これとは逆に下側領域の白色の領域の上にマゼンダの領域が隣接するように上側領域に対する下側領域のシフト量を4つの帯状の領域分又は5つの帯状の領域分に設定して、第1の実施例と同様に上下の領域間で輝度レベル差を目視により確認して、各種の評価を実行することができる。またこの図8に示す例においても上側領域又は下側領域のみスクロールさせてもよい。
【0041】
また上述の実施例においては、表示画面を上下に2分割する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図12に示すように、3分割等してもよく、分割数は必要に応じて種々に設定することができる。なお目視による評価を容易にするためには、分割して作成される1つの領域の幅は、対応する方向の画面の幅の10〔%〕以上とすることが望ましい。なおこの図12の例では、最も下側の領域に、最も上側の領域に配置したと同一のパターンを配置する場合を示しているが、これに代えて中央の領域に対してさらに所定の帯状の領域分だけシフトしたカラーバーを表示してもよく、これらの領域とは全く無関係のパターンを配置してもよい。
【0042】
また上述の実施例においては、水平方向に延長する直線により表示画面を上下に2分割する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図13に示すように、斜め線、曲線等により分割してもよい。
【0043】
また上述の実施例においては、表示画面を上下に2分割する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、任意の角度だけ傾けて配置するようにして、表示画面とが水平方向又は斜め方向に分割してもよい。
【0044】
また上述の実施例においては、第1のパターンに対して、整数の帯状の領域の分だけ、シフトさせた配列により第2のパターンを作成する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えばシフト量をn/2(nは奇数)の帯状の領域分に設定するようにしてもよい。
【0045】
また上述の実施例においては、表示画面の全体にテストパターンを表示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、表示画面の一部にのみ表示するようにしてもよい。
【0046】
また上述の実施例においては、カラーバーのテストパターンをユーザーの指示によりスクロール表示する場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必要に応じてスクロール表示する機能を省略してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、各種映像機器の動作確認に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施例1の信号発生装置によるテストパターンを示す平面図である。
【図2】本発明の実施例1の信号発生装置を示すブロック図である。
【図3】図2の信号発生装置の機能ブロック図である。
【図4】図2の信号発生装置を用いた映像機器の評価の説明に供するブロック図である。
【図5】赤色色信号のみ選択的に表示した場合の表示を示す平面図である。
【図6】緑色色信号のみ選択的に表示した場合の表示を示す平面図である。
【図7】青色色信号のみ選択的に表示した場合の表示を示す平面図である。
【図8】本発明の他の実施例の信号発生装置によるテストパターンを示す平面図である。
【図9】赤色色信号のみ選択的に表示した場合の表示を示す平面図である。
【図10】緑色色信号のみ選択的に表示した場合の表示を示す平面図である。
【図11】青色色信号のみ選択的に表示した場合の表示を示す平面図である。
【図12】図1とは異なる例による他の実施例のテストパターンを示す平面図である。
【図13】図1及び図12とは異なる例による他の実施例のテストパターンを示す平面図である。
【図14】SMPTEのカラーバーのテストパターンを示す平面図である。
【符号の説明】
【0049】
1……信号発生装置、2……パターンメモリ、4……信号出力回路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像機器の評価に供するテストパターンにおいて、
表示画面を分割して作成される第1の領域に、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色及び有彩色の帯状の領域を、前記第1の領域に隣接する第2の領域との境界に沿って順次配置して作成される第1のパターンを配置し、
前記第2の領域に、前記帯状の領域の配列方向に、前記第1のパターンをシフトさせた配列により作成される第2のパターンを配置した
ことを特徴とするテストパターン。
【請求項2】
映像機器の評価に供するテストパターンのビデオ信号を出力する信号発生装置において、
前記テストパターンは、
表示画面を分割して作成される第1の領域に、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色及び有彩色の帯状の領域を、前記第1の領域に隣接する第2の領域との境界に沿って順次配置して作成される第1のパターンを配置し、
前記第2の領域に、前記帯状の領域の配列方向に、前記第1のパターンをシフトさせた配列により作成される第2のパターンを配置した
ことを特徴とする信号発生装置。
【請求項3】
請求項2に記載の信号発生装置で生成した前記ビデオ信号を前記映像機器で処理して表示し、前記テストパターンの目視による観察により前記映像機器における前記ビデオ信号の処理を評価する
ことを特徴とする映像機器の評価方法。
【請求項1】
映像機器の評価に供するテストパターンにおいて、
表示画面を分割して作成される第1の領域に、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色及び有彩色の帯状の領域を、前記第1の領域に隣接する第2の領域との境界に沿って順次配置して作成される第1のパターンを配置し、
前記第2の領域に、前記帯状の領域の配列方向に、前記第1のパターンをシフトさせた配列により作成される第2のパターンを配置した
ことを特徴とするテストパターン。
【請求項2】
映像機器の評価に供するテストパターンのビデオ信号を出力する信号発生装置において、
前記テストパターンは、
表示画面を分割して作成される第1の領域に、赤色色信号、緑色色信号、青色色信号のオンオフを組み合わせて生成される少なくとも白色及び有彩色の帯状の領域を、前記第1の領域に隣接する第2の領域との境界に沿って順次配置して作成される第1のパターンを配置し、
前記第2の領域に、前記帯状の領域の配列方向に、前記第1のパターンをシフトさせた配列により作成される第2のパターンを配置した
ことを特徴とする信号発生装置。
【請求項3】
請求項2に記載の信号発生装置で生成した前記ビデオ信号を前記映像機器で処理して表示し、前記テストパターンの目視による観察により前記映像機器における前記ビデオ信号の処理を評価する
ことを特徴とする映像機器の評価方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−302696(P2009−302696A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−152440(P2008−152440)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(000131496)株式会社シバソク (57)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(000131496)株式会社シバソク (57)
【Fターム(参考)】
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