テスト支援装置、テスト支援方法およびプログラム
【課題】実放送波などに基づく画像出力を目視判定するテストにおいても、正しい目視判定を容易にする
【解決手段】画像出力装置の状態情報を記憶する状態記憶部と、画像出力装置への指示の入力による状態遷移後の状態情報を、遷移前の状態情報と入力する指示と記憶する仕様記憶部と、画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオに従って、画像出力装置に指示を入力するテストシナリオ実行部と、各指示の入力による画像出力装置の遷移後の状態を、状態記憶部と仕様記憶部とを参照して選び出す画像出力装置模擬部と、各指示の入力による遷移後の状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像と、該画面レイアウトの各領域に画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形とを表示する擬似画面生成部とを具備することを特徴とするテスト支援装置。
【解決手段】画像出力装置の状態情報を記憶する状態記憶部と、画像出力装置への指示の入力による状態遷移後の状態情報を、遷移前の状態情報と入力する指示と記憶する仕様記憶部と、画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオに従って、画像出力装置に指示を入力するテストシナリオ実行部と、各指示の入力による画像出力装置の遷移後の状態を、状態記憶部と仕様記憶部とを参照して選び出す画像出力装置模擬部と、各指示の入力による遷移後の状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像と、該画面レイアウトの各領域に画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形とを表示する擬似画面生成部とを具備することを特徴とするテスト支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テスト支援装置、テスト支援方法およびプログラム、特に、テレビジョン受像機、ビデオレコーダーなどの画像出力装置のテストに用いるテスト支援装置、テスト支援方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビジョン受像機や、ビデオレコーダー等の映像記憶装置は高機能化してきておりその機能、操作体系は複雑になっている。これに伴い、テレビジョン受像機のプログラム容量は増大し続けている。プログラムが肥大するにつれ、プログラムの複雑度が上がり障害を引き起こす可能性が高まる。また、品質を保証するために必要とされるテストの項目数も膨大なものとなり、全てを人手でこなすことは不可能であり、テストの自動化技術が検討されている。
例えば、特許文献1は、テレビジョン受像機を操作するためのリモコン(リモートコントローラ)の赤外線信号を適宜生成して出力する赤外線信号発生手段とテレビジョン信号を適宜選択して出力するテレビジョン信号出力手段と送出される赤外線信号を取得する手段を有した機器評価装置が記載されている。このテスト装置は、テレビジョン受像機をリモコンで操作するテストにおける赤外線信号の送出パターンを記録し、テレビジョン受像機のバージョンアップやバグ修正後には、記録していた赤外線信号の送出パターンを再現することで、同一のテストを再び自動的に実行する。
【特許文献1】特開平9−23348号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の特許文献1の機器評価装置は、実放送波を用いていないが、テレビジョン受像機やビデオレコーダーのテストでは、実放送波など実サービスに基づく画像出力のテストが欠かせない。この実サービスに基づく画像出力のテストでは、テスト実施時に放送される画像が常に変化しており、テスト結果として期待される画像がわからないため、テスト結果の判定は目視によって行なう。しかしながら、このような実サービスに基づく画像出力を目視判定するテストを自動化して実施しようとしても、テストが自動的に進行していくため、テスト結果の判定者にとっては、テストのどの段階を実施しているかの把握が困難であり、正しい目視判定を行なうことが難しいという問題がある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、実放送波などに基づく画像出力を目視判定するテストにおいても、正しい目視判定を容易にするテスト支援装置、テスト支援方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明のテスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオを記憶するテストシナリオ記憶部と、前記画像出力装置の状態を表す状態情報を記憶する状態記憶部と、前記画像出力装置に指示を入力した結果、該画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の該画像出力装置の状態を表す状態情報と前記指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する仕様記憶部と、前記テストシナリオ記憶部から前記テストシナリオを読出し、該テストシナリオに記述されたシーケンスに従って、前記画像出力装置に指示を入力するように指示入力装置を制御するテストシナリオ実行部と、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を、前記状態記憶部と前記仕様記憶部とを参照して選び出し、該選び出した状態を表す状態情報を前記状態記憶部に記憶させる画像出力装置模擬部と、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、該画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち、少なくとも一方を表示する擬似画面生成部とを具備することを特徴とする。
【0006】
これにより、テスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像、または、画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形を表示するので、実放送波などに基づく画像出力を目視判定するテストにおいても、正しい目視判定を容易にする。
【0007】
また、本発明のテスト支援装置は、上述のテスト支援装置であって、前記擬似画面生成部は、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像を表示し、さらに該画面レイアウトを表す画像に重ねて、該画面レイアウトの各領域に前記画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする。
【0008】
これにより、テスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像を表示し、さらに該画面レイアウトを表す画像に重ねて、該画面レイアウトの各領域に画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形を表示するので、実放送波などに基づく画像出力を目視判定するテストにおいても、画像出力装置が表示すべき画面レイアウトおよび各領域の画像の取得経路を容易に把握することができ、正しい目視判定を容易にする。
【0009】
また、本発明のテスト支援装置は、上述のいずれかのテスト支援装置であって、前記擬似画面生成部は、前記読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置の音量設定を表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする。
【0010】
これにより、テスト支援装置は、画像出力装置の音量設定を表す文字もしくは図形を表示するので、音量設定を目視判定するテストにおいても、画像出力装置が設定されているべき音量設定を容易に把握することができ、正しい目視判定を容易にする。
【0011】
また、本発明のテスト支援装置は、上述のいずれかのテスト支援装置であって、前記擬似画面生成部は、前記読み出した状態情報が表す状態が番組表の画面を表示する状態にあるときは、該番組表の画面を表示する、または該番組表を表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする
【0012】
これにより、テスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置が番組表の画面を出力すべきときには、該番組表の画面を表示する、または該番組表を表す文字もしくは図形を表示するので、番組表の画像出力を目視判定するテストにおいても、画像出力装置が表示すべき画面を容易に把握することができ、正しい目視判定を容易にする。
【0013】
また、本発明のテスト支援装置は、上述のいずれかのテスト支援装置であって、前記擬似画面生成部は、前記読み出した状態情報が表す状態が設定用メニューの画面を表示する状態にあるときは、該設定用メニューの画面を表示する、または該設定用メニューを表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする
【0014】
これにより、テスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置が設定用メニューの画面を出力すべきときには、該設定用メニューの画面を表示する、または該設定用メニューを表す文字もしくは図形を表示するので、設定用メニューの画像出力を目視判定するテストにおいても、画像出力装置が表示すべき画面を容易に把握することができ、正しい目視判定を容易にする。
【0015】
また、本発明のテスト支援装置は、上述のテスト支援装置であって、前記擬似画面生成部は、前記テストシナリオ実行部の前記画像出力装置への指示の入力に同期して、該指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態にある画像出力装置の出力に対応する表示を行うことを特徴とする。
【0016】
これにより、テスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像、または前記画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形とをテストの進行状況に同期して表示するので、実放送波などに基づく画像出力を目視判定するテストにおいても、正しい目視判定を容易にする。
【0017】
また、本発明のテスト支援方法は、テスト対象の画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオを記憶するテストシナリオ記憶部と、前記画像出力装置の状態を表す状態情報を記憶する状態記憶部と、前記画像出力装置に指示を入力した結果、該画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の該画像出力装置の状態を表す状態情報と前記指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する仕様記憶部とを具備するテスト支援装置におけるテスト支援方法であって、前記テスト支援装置が、前記テストシナリオ記憶部から前記テストシナリオを読出し、該テストシナリオに記述されたシーケンスに従って、前記画像出力装置に指示を入力するように指示入力装置を制御する第1の過程と、前記テスト支援装置が、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態を、前記状態記憶部と前記仕様記憶部とを参照して選び出し、該選び出した状態を表す状態情報を前記状態記憶部に記憶させる第2の過程と、前記テスト支援装置が、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、該画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち、少なくとも一方を表示する第3の過程とを備えることを特徴とする。
【0018】
また、本発明のプログラムは、テスト対象の画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオを記憶するテストシナリオ記憶部と、前記画像出力装置の状態を表す状態情報を記憶する状態記憶部と、前記画像出力装置に指示を入力した結果、該画像出力装置が遷移する遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の該画像出力装置の状態を表す状態情報と前記指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する仕様記憶部とを具備するコンピュータを、前記テストシナリオ記憶部から前記テストシナリオを読出し、該テストシナリオに記述されたシーケンスに従って、前記画像出力装置に指示を入力するように指示入力装置を制御するテストシナリオ実行部、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態を、前記状態記憶部と前記仕様記憶部とを参照して選び出し、該選び出した状態を表す状態情報を前記状態記憶部に記憶させる画像出力装置模擬部、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、該画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち、少なくとも一方を表示する擬似画面生成部として機能させる。
【発明の効果】
【0019】
この発明によれば、テスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち少なくとも一方を表示するので、実放送波などに基づく画像出力を目視判定するテストにおいても、正しい目視判定を容易にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、この発明の第1の実施形態によるテストシステムの構成を示す概略ブロック図である。本実施形態によるテストシステムは、評価対象器100、赤外線信号発生装置200、テスト支援装置300、表示装置400を具備する。テスト支援装置300はモニタなどの表示装置400と接続し、テスト支援装置300で作成した擬似画面を表示装置400に表示する。また、テスト支援装置300は赤外線信号発生装置200と接続され、赤外線信号発生装置(指示入力装置)200は、テスト支援装置300で実行されるテストシナリオにしたがって評価対象器100に対して評価対象器100のリモコン(リモートコントローラ)を模擬した赤外線信号を送信し、評価対象器100を操作する。評価対象器100は、内蔵のチューナを用いて放送波に基づく画像出力を行なう画像出力装置であり、具体的には、テストシステムのテスト対象となるテレビジョン受像機(地上波アナログ放送、地上波デジタル放送、BS放送、CS放送を受像する)、ビデオレコーダー、DVD(Digital Versatile Disk)レコーダーなどである。
【0021】
図2は、本実施形態に係るテスト支援装置300の構成示す概略ブロック図である。テスト支援装置300は、テストシナリオ記憶部310と、仕様記憶部320と、状態記憶部330と、テストシナリオ実行部340と、評価対象模擬部350と、擬似画面生成部360とを具備する。テストシナリオ記憶部310は、テストの実行のための手順、すなわち赤外線信号発生装置200を用いて評価対象器100に入力する指示と指示の時間間隔とを含むシーケンスを記述するテストシナリオを記憶している。テストシナリオ実行部340は、テストシナリオ記憶部310からテストシナリオを読み込み実際のテスト手順を実行し、評価対象器100へ指示を入力するように赤外線信号発生装置200を制御する。評価対象模擬部(画像出力装置模擬部)350は、前記テストシナリオを読み込み、テストシナリオ実行部340のテスト実行により評価対象器100が遷移すべき遷移後の状態を、仕様記憶部320と状態記憶部330とを参照して選び出し、この選び出した状態を表す状態情報を状態記憶部330に記憶させる。
【0022】
擬似画面生成部360は、評価対象模擬部350が選び出した遷移後の状態にある評価対象器100が出力する画面の画面レイアウトを表す画像に、この画面レイアウトの各領域に評価対象器100が出力する画像の取得経路を表す文字を重ねた擬似画面を表示装置400に表示する。状態記憶部330は、擬似画面生成部360による画面レイアウトと画像の取得経路とを表す画面の作成に必要な評価対象器100の状態を表す状態情報を記憶する。仕様記憶部320は、評価対象器100に指示を入力した結果、評価対象器100が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の評価対象器100の状態を表す状態情報と入力した指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する。
【0023】
ここでテスト支援装置300は、例えば上述のテストシナリオ実行部340、評価対象模擬部350、擬似画面生成部360としてコンピュータを機能させるテストプログラムを格納したパーソナルコンピュータでも構わない。
また、前記擬似画面生成部360は表示装置400と接続され、作成した擬似画面を表示装置400に表示する。表示装置400は、パーソナルコンピュータのモニタ等で画像表示機能を有する。また、表示装置400は、テスト支援装置300が具備していてもよい。
また、テストシナリオ実行部340は赤外線信号発生装置200と接続され、テストシナリオに従い、評価対象器100への指示を、赤外線信号発生装置200を介して赤外線信号を用いて送信する。また、赤外線信号発生装置200はテスト支援装置が具備していてもよい。
【0024】
図3は、テストシナリオ記憶部310が記憶するテストシナリオの例を示す図である。テストシナリオには、テストで実施する手順が1行に1コマンドという形式で記述されている。図3の例では、最初に、「/*]と「*/」で括られたコメントと、次に評価対象器100のリモコンの2画面ボタンを押したときと同様の赤外線信号を赤外線信号発生装置200に送出させて評価対象器100に指示「2画面」を入力するコマンドである「コマンド(2画面)」、以下、同様に、その次の行にブラウザボタンと同様に指示「ブラウザ」を入力するコマンドである「コマンド(ブラウザ)」、その次の行に終了ボタンと同様に指示「終了」を入力するコマンドである「コマンド(終了)」というように記述されている。また、次の行のコマンドを実行するまで時間間隔を指定するコマンドである「ステイ(20秒)」(時間間隔が20秒の例)という記述もある。ここで、「ステイ(20秒)」は、次の行のコマンドを実行するまでの時間間隔であるとして説明したが、テスト実行開始からの時間を指定するようにしてもよい。
評価対象模擬部350、テストシナリオ実行部340はテストシナリオから、これらのコマンドを読み込み、各々の処理を実施する。なお、テストシナリオの表記方法は、この形にとらわれることなく、テストの手順と時間が表記されているものであれば良い。
【0025】
図4は、テスト実行時にテスト支援装置300が表示装置400に表示する擬似画面の遷移例を示す図である。図4に示す擬似画面の遷移例は、テストの初期状態として、評価対象器100が地上波デジタル放送の放送番組を表示しているときに、「2画面」、「ブラウザ」、「終了」の順に指示を評価対象器100に入力するテストにおける擬似画面の遷移である。擬似画面801は、テストの初期状態にテスト支援装置300が表示装置400に表示する擬似画面である。この初期状態の擬似画面801は、画面レイアウトについては画面全体を一つの領域としており、該領域に「地上D」という文字を表示することで、該画面全体にて地上波デジタル放送から受信した放送番組を表示する状態に評価対象器100がなることを示している。擬似画面802は、擬似画面801を表示している状態にあるときに、指示「2画面」を評価対象器100に入力すると、テスト支援装置300が表示装置400に表示する擬似画面である。この擬似画面802は、画面レイアウトについては画面を左右二つの領域に分割しており、左側の領域に「地上D」、右側の領域に「BS」という文字を表示することで、左側の領域に地上波デジタル放送から受信した放送番組を表示し、右側の領域に放送衛星による衛星放送から受信した放送番組を表示する状態に評価対象器100がなることを示している。
【0026】
擬似画面803は、擬似画面802を表示している状態にあるときに、指示「ブラウザ」を評価対象器100に入力すると、テスト支援装置300が表示装置400に表示する擬似画面である。この擬似画面803は、画面レイアウトについては画面を左上、左下、右の3つの領域に分割しており、左上の領域に「地上D」、左下の領域に「BS」、右の領域に「ブラウザ」という文字を表示することで、左上の領域に地上波デジタル放送から受信した放送番組を表示し、左下の領域に放送衛星による衛星放送から受信した放送番組を表示し、右の領域にインターネットから取得したWebページを表示するWebブラウザを表示する状態に評価対象器100がなることを示している。擬似画面804は、擬似画面803を表示している状態にあるときに、指示「終了」を評価対象器100に入力すると、テスト支援装置300が表示装置400に表示する擬似画面である。この擬似画面804は、擬似画面801と同様に画面レイアウトについては画面全体を一つの領域としており、該領域に「地上D」という文字を表示することで、該画面全体にて地上波デジタル放送の放送番組を表示する状態に評価対象器100がなることを示している。
【0027】
図5は、状態記憶部330が記憶する状態情報の項目とその内容の例を示した図である。状態記憶部330は、図5に例示するように、状態情報の項目「画面分割状態情報」とその内容「2画面表示」、項目「メイン画面ネットワーク状態情報」とその内容「地上A」、項目「サブ画面ネットワーク状態情報」とその内容「BS」、項目「メイン画面チャネル状態情報」とその内容「1」チャネル、項目「サブ画面チャネル状態情報」とその内容「3」チャネルというように、画面表示に係る全ての状態情報の項目とその内容を対応付けて記憶する。状態情報の各項目の取り得る内容の例については、図7以降にて説明する。なお、ここで、遷移前および遷移後の状態の「地上A」とは、地上波アナログ放送を指し、遷移前および遷移後の状態の「BS」とは、放送衛星を用いた衛星放送を指す。
【0028】
図6は、仕様記憶部320が記憶する仕様情報の項目(仕様マトリクス)を例示した図である。仕様記憶部320は、図6に例示するように、画面分割仕様マトリクス、メイン画面ネットワーク仕様マトリクス、サブ画面ネットワーク仕様マトリクス、サブ画面チャネル仕様マトリクス、画面サイズ仕様マトリクス、メイン画面チャネル仕様マトリクス等の評価対象器100の画面表示に係る全ての状態情報に対応する仕様マトリクスを保持している。これらの仕様マトリクスは、該項目に対応する状態情報の状態遷移を定義し、その詳細については、図7以降にて説明する。評価対象模擬部350は、テストシナリオから抽出したコマンドにより状態遷移が発生する状態情報に対応する仕様マトリクスを、図6に例示するような仕様記憶部320から選択して、遷移後の状態情報を推定する。
【0029】
図7は、仕様記憶部320が記憶する仕様マトリクスのうちの1つである画面分割仕様マトリクスの一例である。図7において、列(横軸)の項目は遷移前の画面分割状態情報の内容であり、行(縦軸)は評価対象器100に入力する指示であり、遷移前の画面分割状態情報の列と入力する指示の行とが交差する欄の内容が、上記遷移前の画面分割状態において上記指示の入力により評価対象器100が遷移すべき遷移後の画面分割状態である。図7に示す例では、評価対象器100の遷移前の画面分割状態が「1画面表示」である場合、評価対象器100に入力する指示が「ブラウザ」であるときは、評価対象器100が遷移すべき遷移後の画面分割状態は「ブラウザ表示」であり、遷移前の画面分割状態が「1画面表示」であり、入力する指示が「2画面」であるときは、遷移後は「2画面表示」であり、遷移前の画面分割状態が「1画面表示」であり、入力する指示が「終了」であるときは、遷移後は「1画面表示」であり、遷移前の画面分割状態が「1画面表示」であり、入力する指示が「電源」であるときは、遷移後は「1画面表示」である。すなわち、仕様マトリクスは、評価対象器100にコマンドを入力した結果、評価対象器100が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の評価対象器100の状態を表す状態情報とコマンドを表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する。
【0030】
ここで、例えば、図4に示した擬似画面801は「1画面表示」であり、このとき指示「2画面」を入力すると、図7に例示する画面分割仕様マトリクスの「1画面表示」の列の「2画面」の行を参照すると「2画面表示」となっているので、指示「2画面」の入力による遷移後の擬似画面802の状態は「2画面表示」となる。次に、「ブラウザ」を入力すると、図7に例示する画面分割仕様マトリクスの「2画面表示」の列の「ブラウザ」の行を参照すると「2画面+ブラウザ」となっているので、指示「ブラウザ」の入力による遷移後の擬似画面803の状態は「2画面表示+ブラウザ」となる。さらに、「終了」を入力すると、図に例示する画面分割仕様マトリクスの「2画面表示+ブラウザ」の列の「終了」の行を参照すると「1画面表示」となっているので、指示「終了」の入力による遷移後の擬似画面804の状態は「1画面表示」となる。
【0031】
また、図8および図9は、それぞれ仕様記憶部320が記憶する仕様マトリクスであるメイン画面ネットワーク仕様マトリクスおよびサブ画面ネットワーク仕様マトリクスの例である。図8と図9に示すメイン画面ネットワーク仕様マトリクスおよびサブ画面ネットワーク仕様マトリクスの例では、評価対象器100の遷移前のメイン画面ネットワーク状態もしくはサブ画面ネットワーク状態が「地上A」「地上D」「BS」「CS」のいずれであっても、評価対象器100に入力する指示が「地上A」であるときは、遷移後は「地上A」であり、入力する指示が「地上D」であるときは、遷移後は「地上D」であり、入力する指示が「BS」であるときは、遷移後は「BS」であり、入力する指示が「CS」であるときは、遷移後は「CS」である。ここで、遷移前および遷移後の状態の「地上D」は、地上波デジタル放送を指し、遷移前および遷移後の状態の「CS」は、通信衛星を用いた衛星放送を指す。
評価対象模擬部350は、これらの仕様マトリクスに基づき、遷移後の状態情報を推定し、状態情報を更新する。例えば、現在の画面分割状態情報が「2画面表示」であるときに、コマンドとして「終了」を指示すると、遷移後の画面分割状態情報を、図7に示す画面分割仕様マトリクスにおいて、「2画面表示」の列と「終了」の行とが交差する欄に記載されている「1画面表示」に更新する。
【0032】
図10は、本実施形態におけるテスト支援装置300の動作を説明するフローチャートである。テストを開始するとステップS100では、テストシナリオ記憶部310からテストシナリオをテストシナリオ実行部340、評価対象模擬部350のそれぞれが読み込む。このテストシナリオには、前述のように評価対象器100に送出する指示、待ち時間等が記述されている。
次に、ステップS107ではテストシナリオ実行部340がステップS100で読み込んだテストシナリオの先頭からコマンドを1つ抽出する。次に、ステップS108では、ステップS107でテストシナリオ実行部340が抽出したコマンドが評価対象器100への指示送出であれば、このコマンドに応じて、評価対象器100を操作する赤外線信号の送出指示を赤外線信号発生装置200に送り、赤外線信号発生装置200が指示された赤外線信号を送出して評価対象器100を操作した後、ステップS109に遷移する。ステップS107でテストシナリオ実行部340が抽出したコマンドが待ち時間であれば、待ち状態となり、指示された時間が経過すると、テストシナリオの次のコマンドを抽出して、該コマンドについて、上述の処理を実施したのち、次のステップS109に遷移する。
【0033】
これらテストシナリオ実行部340によるステップS107とステップS108の実施と並行して、評価対象模擬部350および擬似画面生成部360は、以下のステップS101〜S106を実施する。まず、ステップS101では、擬似画面生成部360が、状態記憶部330から読み出した状態情報に基づき、初期状態の擬似画面を生成し、表示装置400に表示する。ここで、状態記憶部330が記憶している状態情報のうち、画面分割状態情報が「1画面表示」であり、メイン画面ネットワーク状態情報が「地上D」であるとすると、擬似画面生成部360は、図4に例示した擬似画面801のように表示する。
【0034】
ステップS102では、評価対象模擬部350が、ステップS100で読み込んだテストシナリオの先頭からコマンドを1つ抽出する。このコマンドとは、図3に例示したテストシナリオの各行の赤外線信号送出指示や指示間の待ち時間の指定などである。このコマンドがタイミングの指示であれば、待ち状態となり、指示された時間が経過すると、テストシナリオの次のコマンドを抽出する。抽出したコマンドが評価対象器100への指示送出であるとき、あるいは指示された時間が経過した後に抽出したコマンドが指示送出になると、ステップS103では、評価対象模擬部350が、仕様記憶部320の仕様マトリクスのうち、ステップS102で抽出したコマンドによる状態情報の遷移を記憶しているものを読み出す。
【0035】
ここで、読み出す仕様マトリクスは、具体的には、仕様マトリクスが図7〜9に示すような仕様マトリクスであれば、行(縦軸)の評価対象器100に入力する指示に、ステップS102で抽出したコマンドの指示と一致する指示を記憶している仕様マトリクスである。例えば、コマンドが、「コマンド(2画面)」であれば、図7に例示した画面分割仕様マトリクスは、行(縦軸)の評価対象器100に入力する指示の2項目に「2画面」があるので読み込むが、図8に例示したメイン画面ネットワーク仕様マトリクスおよび図9に例示したサブ画面ネットワーク仕様マトリクスには、行(縦軸)の評価対象器100に入力する指示に「2画面」はないので読み込まない。
【0036】
次にステップS104では、ステップS103で読み出した仕様マトリクスが遷移を定義する状態情報を状態記憶部330から読み出す。例えば、ステップS103で読み出した仕様マトリクスが図6に例示した画面分割仕様マトリクスであれば、画面分割仕様マトリクスが定義している画面分割状態情報を読み出す。次にステップS105では、評価対象模擬部350は、ステップS103で読み込んだ仕様マトリクス、ステップS102で抽出したコマンド、ステップS104で読み込んだ状態情報を基に、抽出したコマンドを実行すると、評価対象器100が遷移する状態情報を以下のような手順で推定する。まず、評価対象模擬部350は、ステップS103で読み込んだ仕様マトリクスから、遷移前の状態情報であるステップS104で読み込んだ状態情報と、ステップS102で抽出したコマンドに対応した指示情報との組合せに対応付けて記憶している遷移後の状態情報を読出し、この読み出した状態情報を状態記憶部330に記憶させる。例えば、抽出したコマンドに対応する指示が「2画面」であり、読み込んだ状態情報は、画面分割状態情報「1画面表示」であり、読み込んだ仕様マトリクスが画面分割仕様マトリクスであれば、遷移前の状態情報「1画面表示」と、指示「2画面」とに対応付けて画面分割仕様マトリクスに記憶している遷移後の状態情報「2画面表示」を抽出して、図4に例示する擬似画面802を表示装置400に表示する。
【0037】
次に、ステップS105では、擬似画面生成部360は、状態記憶部330が記憶している状態情報に基づき、図4にて例示したような擬似画面を生成し、表示装置400に表示する。ここで、擬似画面の生成は、状態記憶部330が記憶している状態情報の内容に応じて擬似画面生成部360が描画してもよいし、状態情報の内容に応じた画像をテスト支援装置300の記憶部に予め保持しておき、状態記憶部330が記憶している状態情報の内容に応じて擬似画面生成部360が保持している画像を読出すようにしてもよい。また、状態情報の内容に応じた画面レイアウトを表す画像をテスト支援装置300の記憶部に予め保持しておき、状態記憶部330が記憶している状態情報の内容に応じて擬似画面生成部360が保持している画像を読出し、さらに画面の各領域に評価対象器100が出力する画像の取得経路(例えば、地上波デジタル放送を表す「地上D」)を表す文字を、画面レイアウトを表す画像に重ねて描画するようにしてもよい。
【0038】
次にステップS109では、ステップS106を実施した擬似画面生成部360とステップS108を実施したテストシナリオ実行部とが、それぞれシナリオの終端の判断を同期しておこない、終端であれば処理を終了する。一方、ステップS109において終端で無いと判断すれば、擬似画面生成部360はステップS102、テストシナリオ実行部340はステップS107に遷移し、擬似画面生成部360は前にステップS102にてテストシナリオから抽出したコマンドの次の行のコマンドを抽出し、以降の処理を継続し、テストシナリオ実行部340は前にステップS107にてテストシナリオから抽出したコマンドの次の行のコマンドを抽出し、以降の処理を継続する。
【0039】
このように、テスト支援装置300は、そのテストシナリオ実行部340がステップS108においてテストシナリオに従った指示を赤外線信号発生装置200に送出させ、その評価対象模擬部350がステップS105においてテストシナリオに従った指示を評価対象器100に入力したときに遷移する状態情報を選び出し、該選び出した状態情報に応じた画面レイアウトと、該画面レイアウトの各領域に評価対象器100が表示すべき画像の取得経路を表す文字を表示装置400に表示するので、実放送波などに基づく画像出力を目視判定する評価対象器100に対するテストにおいても、表示装置400と評価対象器100とを並置しておき、これら2つの装置が表示する画像を見比べることで、テスト実施者による正しい目視判定を容易にする。
また、ステップS109において、評価対象模擬部350とテストシナリオ実行部340とを同期させることで、擬似画面生成部360による擬似画面の表示と、テストシナリオ実行部340が、赤外線信号発生装置200に送出させた指示による評価対象器100の画面表示とのタイミングが一致するので、実放送波などに基づく画像出力を目視判定する評価対象器100に対するテストにおいても、正しい目視判定を容易にする。
【0040】
なお、本実施形態において、指示入力装置として赤外線信号発生装置200を用いるとして説明したが、評価対象器100のボタンを直接操作する自動制御装置(ロボット)を用いても良い。
また、擬似画面生成部360は、画面レイアウトを表す画像に重ねて、この画面レイアウトの各領域に評価対象器100が出力する画像の取得経路を表す文字を表示装置400に表示するとして説明したが、取得経路を表す図形を表示するようにしてもよい。
また、擬似画面生成部360は、画面レイアウトを表す画像に重ねて、この画面レイアウトの各領域に評価対象器100が出力する画像の取得経路を表す文字を表示装置400に表示するとして説明したが、取得経路以外にも、音量設定を表す文字もしくは図形、番組表を表す文字もしくは図形、設定用メニューの画像もしくは設定用メニューを表す文字もしくは図形などを表示してもよい。
また、本実施形態において、取得経路として地上波デジタル放送、衛星放送などの放送番組を送信しているネットワークを挙げたが、これらネットワークの識別だけでなく、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子、D端子、ビデオ端子などの入力端子の識別やチャネルの識別も取得経路に加えても良い。また、放送番組を送信しているネットワークとして、電波を用いずに配信する方法を含めてもよい、具体的には、インターネットなどのIP(Internet Protocol)ネットワークにおけるストリーム配信、DVD(Digital Versatile Disk)などのパッケージによる配布が挙げられる。
【0041】
[第2の実施形態]
図11は、本発明の第2の実施形態に係るテスト支援装置301の構成を示す概略ブロック図である。テスト支援装置301は、図2と同様のテストシナリオ記憶部310、仕様記憶部320および状態記憶部330を具備し、さらに、評価対象器100に入力する指示と該指示に対応して表示すべき擬似画面を表す擬似画面情報とを記述しているスクリプトであるテストスクリプトを作成するテストスクリプト生成部(画像出力装置模擬部)370と、前記テストスクリプトを読み込み、実際のテスト手順を実行するテストスクリプト実行部(テストシナリオ実行部)380と、前記テストスクリプトを読み込みテストスクリプトに書かれている擬似画面情報が表す擬似画面を表示装置400に表示する擬似画面表示部(擬似画面生成部)390とを具備する。ここでテスト支援装置301は、例えば上述のテストスクリプト生成部370、テストスクリプト実行部380、擬似画面表示部390としてコンピュータを機能させるテストプログラムを格納したパーソナルコンピュータでも構わない。
【0042】
また、前記擬似画面表示部390は表示装置400と接続され、擬似画面を表示装置400に表示する。表示装置400は、パーソナルコンピュータのモニタ等で画像表示機能を有する。また、表示装置400は、テスト支援装置301に含まれていても構わない。
また、テストスクリプト実行部380は赤外線信号発生装置200と接続され、コマンドが実行される際に、赤外線信号発生装置200を介して評価対象器100へ赤外線信号を送信する。また、赤外線信号発生装置200はテスト支援装置301に含まれていても構わない。
【0043】
図12は、本実施形態に係るテストシナリオ記憶部310が記憶するテストシナリオの例を示す図である。本実施形態におけるテストシナリオは、第1の実施形態のテストシナリオと同等のものでテストの実行のための手順、すなわち評価対象器100に入力する指示と指示の時間間隔を含めたシーケンスを記述している。なお、テストシナリオの表記方法はこの形にとらわれることなく、テストの手順と時間が表記されているものであれば良い。
【0044】
図13は、本実施形態に係るテストスクリプト生成部370が生成するテストスクリプトの例を示す図である。テストスクリプトには、テストシナリオと同様にテストで実施する手順がコマンドという形式で表記され、コマンドを実行する時間間隔についてもステイという形式で表記されているとともに、擬似画面の状態を表す擬似画面情報を「$」に続いて、状態情報の項目、「:」、状態情報の内容という形式でコマンドの次の行に記述されている。ここで擬似画面情報は、表示すべき擬似画面の特定に必要な状態情報であって、コマンドの実行毎に変更された状態情報のみを記載しているが、コマンド実行毎に、表示すべき擬似画面の特定に必要な全ての状態情報を記載してもよい。テストスクリプト実行部380は、テストスクリプトに記載されたこれらのコマンドを読み込み、テスト手順を実行する。一方、擬似画面表示部390はテストスクリプトに記載されたこれらの擬似画面情報を読み込み、この擬似画面情報に対応する擬似画面を表示装置400に表示する。なお、テストスクリプトの表記方法はこの形にとらわれることなく、テストの手順と時間と擬似画面情報が表記されているものであれば良い。
【0045】
図14は、本実施形態に係るテスト支援装置301の動作を説明するフローチャートである。まず、ステップS401ではテストスクリプト生成部370がテストシナリオをテストシナリオ記憶部310から読み込む。テストスクリプト生成部370は、図2における評価対象模擬部350と同様にして、仕様記憶部320と状態記憶部330とから、テストシナリオの各コマンドを実行することで変更される状態情報を選び出す。テストスクリプト生成部370は、この選び出した状態情報を、テストシナリオの該当するコマンドの次の行に挿入してテストスクリプトを生成する。次にステップS402では、テストスクリプト生成部370が生成したテストスクリプトから擬似画面の状態を示した擬似画面情報を抽出する。次にステップS403では、擬似画面表示部390が擬似画面情報を元に擬似画面を表示装置400に表示する。
【0046】
テスト支援装置301は、この擬似画面表示部390のステップS402、S403の処理と並行して、テストスクリプト実行部380のステップS404、S405の処理を行う。ステップS404では、テストスクリプト実行部380は、ステップS401で読み込んだテストスクリプトからテスト実行のコマンドを抽出する。次にステップS405では、テストスクリプトに記載された時間に、テストスクリプト実行部380が抽出したコマンドを元に赤外線送出命令を赤外線信号発生装置200に送り、赤外線信号発生装置200が評価対象器100に赤外線信号を送出する。
【0047】
次にステップS406では、擬似画面表示部390とテストスクリプト実行部380とが、同期してテストスクリプトの終端に達したか否か判断をおこない、もし終端で無ければ、擬似画面表示部390、テストスクリプト実行部380はそれぞれステップS402、S404の処理をテストスクリプトの次のコマンドについて、再び実行し、終端であればテストを終了する。
【0048】
このように、第1の実施形態において、評価対象模擬部350が、テストシナリオ実行部340と並行して行なったコマンド実行に伴ない評価対象器100が遷移すべき遷移後の状態情報を選び出すのに代えて、第2の実施形態では、コマンド実行に伴ない評価対象器100が遷移すべき遷移後の状態情報を先に選び出しておき、擬似画面表示部390が、この選び出された状態情報を参照して、第1の実施形態と同様に擬似画面の表示をコマンドの実行と同期して行なうことができる。
【0049】
なお、本実施形態において、テストスクリプト生成部370は、擬似画面情報をテストシナリオのコマンドと併せたテストスクリプトを生成するとして説明したが、擬似画面情報とテストシナリオとは別々に生成、記憶し、テストシナリオをテストスクリプト実行部380が読み込み、擬似情報を擬似画面表示部390が読み込んで、擬似画面表示とコマンド実行を行なうようにしてもよい。
【0050】
なお、図2におけるテストシナリオ記憶部310、仕様記憶部320、状態記憶部330、図11におけるはテストシナリオ記憶部310、仕様記憶部320、状態記憶部330は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CR−ROM等の読み出しのみが可能な記憶媒体、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成されるものとする。
【0051】
また、図2におけるテストシナリオ実行部340、評価対象模擬部350、擬似画面生成部360、図11におけるテストスクリプト生成部370、テストスクリプト実行部380、擬似画面表示部390の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、これら各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0052】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0053】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、画像表示装置であるテレビジョン受像機に対する実放送波などに基づく画像出力のテストにおける目視判定の支援に用いて好適であるが、これに限定されない
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】この発明の第1の実施形態によるテストシステムの構成を示す概略ブロック図である。
【図2】同実施形態におけるテスト支援装置300の構成示す概略ブロック図である。
【図3】同実施形態におけるテストシナリオ記憶部310が記憶するテストシナリオの例を示す図である
【図4】同実施形態における擬似画面の遷移例を示す図である。
【図5】同実施形態における状態記憶部330が記憶する状態情報の項目とその内容の例を示した図である。
【図6】同実施形態における仕様記憶部320が記憶する仕様情報の項目を例示した図である。
【図7】同実施形態における仕様記憶部320が記憶する画面分割仕様マトリクスの例である。
【図8】同実施形態における仕様記憶部320が記憶するメイン画面ネットワーク仕様マトリクスの例である。
【図9】同実施形態における仕様記憶部320が記憶するサブ画面ネットワーク仕様マトリクスの例である。
【図10】同実施形態におけるテスト支援装置300の動作を説明するフローチャートである。
【図11】この発明の第2の実施形態によるテスト支援装置301の構成を示す概略ブロック図である。
【図12】同実施形態におけるテストシナリオ記憶部310が記憶するテストシナリオの例を示す図である。
【図13】同実施形態におけるテストスクリプト生成部370が生成するテストスクリプトの例を示す図である。
【図14】同実施形態におけるテスト支援装置301の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
100…評価対象器
200…赤外線信号発生装置
300、301…テスト支援装置
310…テストシナリオ記憶部
320…仕様記憶部
330…状態記憶部
340…テストシナリオ実行部
350…評価対象模擬部
360…擬似画面生成部
370…テストスクリプト生成部
380…テストスクリプト実行部
390…擬似画面表示部
400…表示装置
【技術分野】
【0001】
本発明は、テスト支援装置、テスト支援方法およびプログラム、特に、テレビジョン受像機、ビデオレコーダーなどの画像出力装置のテストに用いるテスト支援装置、テスト支援方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、テレビジョン受像機や、ビデオレコーダー等の映像記憶装置は高機能化してきておりその機能、操作体系は複雑になっている。これに伴い、テレビジョン受像機のプログラム容量は増大し続けている。プログラムが肥大するにつれ、プログラムの複雑度が上がり障害を引き起こす可能性が高まる。また、品質を保証するために必要とされるテストの項目数も膨大なものとなり、全てを人手でこなすことは不可能であり、テストの自動化技術が検討されている。
例えば、特許文献1は、テレビジョン受像機を操作するためのリモコン(リモートコントローラ)の赤外線信号を適宜生成して出力する赤外線信号発生手段とテレビジョン信号を適宜選択して出力するテレビジョン信号出力手段と送出される赤外線信号を取得する手段を有した機器評価装置が記載されている。このテスト装置は、テレビジョン受像機をリモコンで操作するテストにおける赤外線信号の送出パターンを記録し、テレビジョン受像機のバージョンアップやバグ修正後には、記録していた赤外線信号の送出パターンを再現することで、同一のテストを再び自動的に実行する。
【特許文献1】特開平9−23348号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述の特許文献1の機器評価装置は、実放送波を用いていないが、テレビジョン受像機やビデオレコーダーのテストでは、実放送波など実サービスに基づく画像出力のテストが欠かせない。この実サービスに基づく画像出力のテストでは、テスト実施時に放送される画像が常に変化しており、テスト結果として期待される画像がわからないため、テスト結果の判定は目視によって行なう。しかしながら、このような実サービスに基づく画像出力を目視判定するテストを自動化して実施しようとしても、テストが自動的に進行していくため、テスト結果の判定者にとっては、テストのどの段階を実施しているかの把握が困難であり、正しい目視判定を行なうことが難しいという問題がある。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、実放送波などに基づく画像出力を目視判定するテストにおいても、正しい目視判定を容易にするテスト支援装置、テスト支援方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明のテスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオを記憶するテストシナリオ記憶部と、前記画像出力装置の状態を表す状態情報を記憶する状態記憶部と、前記画像出力装置に指示を入力した結果、該画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の該画像出力装置の状態を表す状態情報と前記指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する仕様記憶部と、前記テストシナリオ記憶部から前記テストシナリオを読出し、該テストシナリオに記述されたシーケンスに従って、前記画像出力装置に指示を入力するように指示入力装置を制御するテストシナリオ実行部と、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を、前記状態記憶部と前記仕様記憶部とを参照して選び出し、該選び出した状態を表す状態情報を前記状態記憶部に記憶させる画像出力装置模擬部と、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、該画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち、少なくとも一方を表示する擬似画面生成部とを具備することを特徴とする。
【0006】
これにより、テスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像、または、画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形を表示するので、実放送波などに基づく画像出力を目視判定するテストにおいても、正しい目視判定を容易にする。
【0007】
また、本発明のテスト支援装置は、上述のテスト支援装置であって、前記擬似画面生成部は、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像を表示し、さらに該画面レイアウトを表す画像に重ねて、該画面レイアウトの各領域に前記画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする。
【0008】
これにより、テスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像を表示し、さらに該画面レイアウトを表す画像に重ねて、該画面レイアウトの各領域に画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形を表示するので、実放送波などに基づく画像出力を目視判定するテストにおいても、画像出力装置が表示すべき画面レイアウトおよび各領域の画像の取得経路を容易に把握することができ、正しい目視判定を容易にする。
【0009】
また、本発明のテスト支援装置は、上述のいずれかのテスト支援装置であって、前記擬似画面生成部は、前記読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置の音量設定を表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする。
【0010】
これにより、テスト支援装置は、画像出力装置の音量設定を表す文字もしくは図形を表示するので、音量設定を目視判定するテストにおいても、画像出力装置が設定されているべき音量設定を容易に把握することができ、正しい目視判定を容易にする。
【0011】
また、本発明のテスト支援装置は、上述のいずれかのテスト支援装置であって、前記擬似画面生成部は、前記読み出した状態情報が表す状態が番組表の画面を表示する状態にあるときは、該番組表の画面を表示する、または該番組表を表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする
【0012】
これにより、テスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置が番組表の画面を出力すべきときには、該番組表の画面を表示する、または該番組表を表す文字もしくは図形を表示するので、番組表の画像出力を目視判定するテストにおいても、画像出力装置が表示すべき画面を容易に把握することができ、正しい目視判定を容易にする。
【0013】
また、本発明のテスト支援装置は、上述のいずれかのテスト支援装置であって、前記擬似画面生成部は、前記読み出した状態情報が表す状態が設定用メニューの画面を表示する状態にあるときは、該設定用メニューの画面を表示する、または該設定用メニューを表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする
【0014】
これにより、テスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置が設定用メニューの画面を出力すべきときには、該設定用メニューの画面を表示する、または該設定用メニューを表す文字もしくは図形を表示するので、設定用メニューの画像出力を目視判定するテストにおいても、画像出力装置が表示すべき画面を容易に把握することができ、正しい目視判定を容易にする。
【0015】
また、本発明のテスト支援装置は、上述のテスト支援装置であって、前記擬似画面生成部は、前記テストシナリオ実行部の前記画像出力装置への指示の入力に同期して、該指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態にある画像出力装置の出力に対応する表示を行うことを特徴とする。
【0016】
これにより、テスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像、または前記画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形とをテストの進行状況に同期して表示するので、実放送波などに基づく画像出力を目視判定するテストにおいても、正しい目視判定を容易にする。
【0017】
また、本発明のテスト支援方法は、テスト対象の画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオを記憶するテストシナリオ記憶部と、前記画像出力装置の状態を表す状態情報を記憶する状態記憶部と、前記画像出力装置に指示を入力した結果、該画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の該画像出力装置の状態を表す状態情報と前記指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する仕様記憶部とを具備するテスト支援装置におけるテスト支援方法であって、前記テスト支援装置が、前記テストシナリオ記憶部から前記テストシナリオを読出し、該テストシナリオに記述されたシーケンスに従って、前記画像出力装置に指示を入力するように指示入力装置を制御する第1の過程と、前記テスト支援装置が、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態を、前記状態記憶部と前記仕様記憶部とを参照して選び出し、該選び出した状態を表す状態情報を前記状態記憶部に記憶させる第2の過程と、前記テスト支援装置が、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、該画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち、少なくとも一方を表示する第3の過程とを備えることを特徴とする。
【0018】
また、本発明のプログラムは、テスト対象の画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオを記憶するテストシナリオ記憶部と、前記画像出力装置の状態を表す状態情報を記憶する状態記憶部と、前記画像出力装置に指示を入力した結果、該画像出力装置が遷移する遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の該画像出力装置の状態を表す状態情報と前記指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する仕様記憶部とを具備するコンピュータを、前記テストシナリオ記憶部から前記テストシナリオを読出し、該テストシナリオに記述されたシーケンスに従って、前記画像出力装置に指示を入力するように指示入力装置を制御するテストシナリオ実行部、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態を、前記状態記憶部と前記仕様記憶部とを参照して選び出し、該選び出した状態を表す状態情報を前記状態記憶部に記憶させる画像出力装置模擬部、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、該画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち、少なくとも一方を表示する擬似画面生成部として機能させる。
【発明の効果】
【0019】
この発明によれば、テスト支援装置は、テスト対象の画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち少なくとも一方を表示するので、実放送波などに基づく画像出力を目視判定するテストにおいても、正しい目視判定を容易にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
[第1の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、この発明の第1の実施形態によるテストシステムの構成を示す概略ブロック図である。本実施形態によるテストシステムは、評価対象器100、赤外線信号発生装置200、テスト支援装置300、表示装置400を具備する。テスト支援装置300はモニタなどの表示装置400と接続し、テスト支援装置300で作成した擬似画面を表示装置400に表示する。また、テスト支援装置300は赤外線信号発生装置200と接続され、赤外線信号発生装置(指示入力装置)200は、テスト支援装置300で実行されるテストシナリオにしたがって評価対象器100に対して評価対象器100のリモコン(リモートコントローラ)を模擬した赤外線信号を送信し、評価対象器100を操作する。評価対象器100は、内蔵のチューナを用いて放送波に基づく画像出力を行なう画像出力装置であり、具体的には、テストシステムのテスト対象となるテレビジョン受像機(地上波アナログ放送、地上波デジタル放送、BS放送、CS放送を受像する)、ビデオレコーダー、DVD(Digital Versatile Disk)レコーダーなどである。
【0021】
図2は、本実施形態に係るテスト支援装置300の構成示す概略ブロック図である。テスト支援装置300は、テストシナリオ記憶部310と、仕様記憶部320と、状態記憶部330と、テストシナリオ実行部340と、評価対象模擬部350と、擬似画面生成部360とを具備する。テストシナリオ記憶部310は、テストの実行のための手順、すなわち赤外線信号発生装置200を用いて評価対象器100に入力する指示と指示の時間間隔とを含むシーケンスを記述するテストシナリオを記憶している。テストシナリオ実行部340は、テストシナリオ記憶部310からテストシナリオを読み込み実際のテスト手順を実行し、評価対象器100へ指示を入力するように赤外線信号発生装置200を制御する。評価対象模擬部(画像出力装置模擬部)350は、前記テストシナリオを読み込み、テストシナリオ実行部340のテスト実行により評価対象器100が遷移すべき遷移後の状態を、仕様記憶部320と状態記憶部330とを参照して選び出し、この選び出した状態を表す状態情報を状態記憶部330に記憶させる。
【0022】
擬似画面生成部360は、評価対象模擬部350が選び出した遷移後の状態にある評価対象器100が出力する画面の画面レイアウトを表す画像に、この画面レイアウトの各領域に評価対象器100が出力する画像の取得経路を表す文字を重ねた擬似画面を表示装置400に表示する。状態記憶部330は、擬似画面生成部360による画面レイアウトと画像の取得経路とを表す画面の作成に必要な評価対象器100の状態を表す状態情報を記憶する。仕様記憶部320は、評価対象器100に指示を入力した結果、評価対象器100が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の評価対象器100の状態を表す状態情報と入力した指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する。
【0023】
ここでテスト支援装置300は、例えば上述のテストシナリオ実行部340、評価対象模擬部350、擬似画面生成部360としてコンピュータを機能させるテストプログラムを格納したパーソナルコンピュータでも構わない。
また、前記擬似画面生成部360は表示装置400と接続され、作成した擬似画面を表示装置400に表示する。表示装置400は、パーソナルコンピュータのモニタ等で画像表示機能を有する。また、表示装置400は、テスト支援装置300が具備していてもよい。
また、テストシナリオ実行部340は赤外線信号発生装置200と接続され、テストシナリオに従い、評価対象器100への指示を、赤外線信号発生装置200を介して赤外線信号を用いて送信する。また、赤外線信号発生装置200はテスト支援装置が具備していてもよい。
【0024】
図3は、テストシナリオ記憶部310が記憶するテストシナリオの例を示す図である。テストシナリオには、テストで実施する手順が1行に1コマンドという形式で記述されている。図3の例では、最初に、「/*]と「*/」で括られたコメントと、次に評価対象器100のリモコンの2画面ボタンを押したときと同様の赤外線信号を赤外線信号発生装置200に送出させて評価対象器100に指示「2画面」を入力するコマンドである「コマンド(2画面)」、以下、同様に、その次の行にブラウザボタンと同様に指示「ブラウザ」を入力するコマンドである「コマンド(ブラウザ)」、その次の行に終了ボタンと同様に指示「終了」を入力するコマンドである「コマンド(終了)」というように記述されている。また、次の行のコマンドを実行するまで時間間隔を指定するコマンドである「ステイ(20秒)」(時間間隔が20秒の例)という記述もある。ここで、「ステイ(20秒)」は、次の行のコマンドを実行するまでの時間間隔であるとして説明したが、テスト実行開始からの時間を指定するようにしてもよい。
評価対象模擬部350、テストシナリオ実行部340はテストシナリオから、これらのコマンドを読み込み、各々の処理を実施する。なお、テストシナリオの表記方法は、この形にとらわれることなく、テストの手順と時間が表記されているものであれば良い。
【0025】
図4は、テスト実行時にテスト支援装置300が表示装置400に表示する擬似画面の遷移例を示す図である。図4に示す擬似画面の遷移例は、テストの初期状態として、評価対象器100が地上波デジタル放送の放送番組を表示しているときに、「2画面」、「ブラウザ」、「終了」の順に指示を評価対象器100に入力するテストにおける擬似画面の遷移である。擬似画面801は、テストの初期状態にテスト支援装置300が表示装置400に表示する擬似画面である。この初期状態の擬似画面801は、画面レイアウトについては画面全体を一つの領域としており、該領域に「地上D」という文字を表示することで、該画面全体にて地上波デジタル放送から受信した放送番組を表示する状態に評価対象器100がなることを示している。擬似画面802は、擬似画面801を表示している状態にあるときに、指示「2画面」を評価対象器100に入力すると、テスト支援装置300が表示装置400に表示する擬似画面である。この擬似画面802は、画面レイアウトについては画面を左右二つの領域に分割しており、左側の領域に「地上D」、右側の領域に「BS」という文字を表示することで、左側の領域に地上波デジタル放送から受信した放送番組を表示し、右側の領域に放送衛星による衛星放送から受信した放送番組を表示する状態に評価対象器100がなることを示している。
【0026】
擬似画面803は、擬似画面802を表示している状態にあるときに、指示「ブラウザ」を評価対象器100に入力すると、テスト支援装置300が表示装置400に表示する擬似画面である。この擬似画面803は、画面レイアウトについては画面を左上、左下、右の3つの領域に分割しており、左上の領域に「地上D」、左下の領域に「BS」、右の領域に「ブラウザ」という文字を表示することで、左上の領域に地上波デジタル放送から受信した放送番組を表示し、左下の領域に放送衛星による衛星放送から受信した放送番組を表示し、右の領域にインターネットから取得したWebページを表示するWebブラウザを表示する状態に評価対象器100がなることを示している。擬似画面804は、擬似画面803を表示している状態にあるときに、指示「終了」を評価対象器100に入力すると、テスト支援装置300が表示装置400に表示する擬似画面である。この擬似画面804は、擬似画面801と同様に画面レイアウトについては画面全体を一つの領域としており、該領域に「地上D」という文字を表示することで、該画面全体にて地上波デジタル放送の放送番組を表示する状態に評価対象器100がなることを示している。
【0027】
図5は、状態記憶部330が記憶する状態情報の項目とその内容の例を示した図である。状態記憶部330は、図5に例示するように、状態情報の項目「画面分割状態情報」とその内容「2画面表示」、項目「メイン画面ネットワーク状態情報」とその内容「地上A」、項目「サブ画面ネットワーク状態情報」とその内容「BS」、項目「メイン画面チャネル状態情報」とその内容「1」チャネル、項目「サブ画面チャネル状態情報」とその内容「3」チャネルというように、画面表示に係る全ての状態情報の項目とその内容を対応付けて記憶する。状態情報の各項目の取り得る内容の例については、図7以降にて説明する。なお、ここで、遷移前および遷移後の状態の「地上A」とは、地上波アナログ放送を指し、遷移前および遷移後の状態の「BS」とは、放送衛星を用いた衛星放送を指す。
【0028】
図6は、仕様記憶部320が記憶する仕様情報の項目(仕様マトリクス)を例示した図である。仕様記憶部320は、図6に例示するように、画面分割仕様マトリクス、メイン画面ネットワーク仕様マトリクス、サブ画面ネットワーク仕様マトリクス、サブ画面チャネル仕様マトリクス、画面サイズ仕様マトリクス、メイン画面チャネル仕様マトリクス等の評価対象器100の画面表示に係る全ての状態情報に対応する仕様マトリクスを保持している。これらの仕様マトリクスは、該項目に対応する状態情報の状態遷移を定義し、その詳細については、図7以降にて説明する。評価対象模擬部350は、テストシナリオから抽出したコマンドにより状態遷移が発生する状態情報に対応する仕様マトリクスを、図6に例示するような仕様記憶部320から選択して、遷移後の状態情報を推定する。
【0029】
図7は、仕様記憶部320が記憶する仕様マトリクスのうちの1つである画面分割仕様マトリクスの一例である。図7において、列(横軸)の項目は遷移前の画面分割状態情報の内容であり、行(縦軸)は評価対象器100に入力する指示であり、遷移前の画面分割状態情報の列と入力する指示の行とが交差する欄の内容が、上記遷移前の画面分割状態において上記指示の入力により評価対象器100が遷移すべき遷移後の画面分割状態である。図7に示す例では、評価対象器100の遷移前の画面分割状態が「1画面表示」である場合、評価対象器100に入力する指示が「ブラウザ」であるときは、評価対象器100が遷移すべき遷移後の画面分割状態は「ブラウザ表示」であり、遷移前の画面分割状態が「1画面表示」であり、入力する指示が「2画面」であるときは、遷移後は「2画面表示」であり、遷移前の画面分割状態が「1画面表示」であり、入力する指示が「終了」であるときは、遷移後は「1画面表示」であり、遷移前の画面分割状態が「1画面表示」であり、入力する指示が「電源」であるときは、遷移後は「1画面表示」である。すなわち、仕様マトリクスは、評価対象器100にコマンドを入力した結果、評価対象器100が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の評価対象器100の状態を表す状態情報とコマンドを表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する。
【0030】
ここで、例えば、図4に示した擬似画面801は「1画面表示」であり、このとき指示「2画面」を入力すると、図7に例示する画面分割仕様マトリクスの「1画面表示」の列の「2画面」の行を参照すると「2画面表示」となっているので、指示「2画面」の入力による遷移後の擬似画面802の状態は「2画面表示」となる。次に、「ブラウザ」を入力すると、図7に例示する画面分割仕様マトリクスの「2画面表示」の列の「ブラウザ」の行を参照すると「2画面+ブラウザ」となっているので、指示「ブラウザ」の入力による遷移後の擬似画面803の状態は「2画面表示+ブラウザ」となる。さらに、「終了」を入力すると、図に例示する画面分割仕様マトリクスの「2画面表示+ブラウザ」の列の「終了」の行を参照すると「1画面表示」となっているので、指示「終了」の入力による遷移後の擬似画面804の状態は「1画面表示」となる。
【0031】
また、図8および図9は、それぞれ仕様記憶部320が記憶する仕様マトリクスであるメイン画面ネットワーク仕様マトリクスおよびサブ画面ネットワーク仕様マトリクスの例である。図8と図9に示すメイン画面ネットワーク仕様マトリクスおよびサブ画面ネットワーク仕様マトリクスの例では、評価対象器100の遷移前のメイン画面ネットワーク状態もしくはサブ画面ネットワーク状態が「地上A」「地上D」「BS」「CS」のいずれであっても、評価対象器100に入力する指示が「地上A」であるときは、遷移後は「地上A」であり、入力する指示が「地上D」であるときは、遷移後は「地上D」であり、入力する指示が「BS」であるときは、遷移後は「BS」であり、入力する指示が「CS」であるときは、遷移後は「CS」である。ここで、遷移前および遷移後の状態の「地上D」は、地上波デジタル放送を指し、遷移前および遷移後の状態の「CS」は、通信衛星を用いた衛星放送を指す。
評価対象模擬部350は、これらの仕様マトリクスに基づき、遷移後の状態情報を推定し、状態情報を更新する。例えば、現在の画面分割状態情報が「2画面表示」であるときに、コマンドとして「終了」を指示すると、遷移後の画面分割状態情報を、図7に示す画面分割仕様マトリクスにおいて、「2画面表示」の列と「終了」の行とが交差する欄に記載されている「1画面表示」に更新する。
【0032】
図10は、本実施形態におけるテスト支援装置300の動作を説明するフローチャートである。テストを開始するとステップS100では、テストシナリオ記憶部310からテストシナリオをテストシナリオ実行部340、評価対象模擬部350のそれぞれが読み込む。このテストシナリオには、前述のように評価対象器100に送出する指示、待ち時間等が記述されている。
次に、ステップS107ではテストシナリオ実行部340がステップS100で読み込んだテストシナリオの先頭からコマンドを1つ抽出する。次に、ステップS108では、ステップS107でテストシナリオ実行部340が抽出したコマンドが評価対象器100への指示送出であれば、このコマンドに応じて、評価対象器100を操作する赤外線信号の送出指示を赤外線信号発生装置200に送り、赤外線信号発生装置200が指示された赤外線信号を送出して評価対象器100を操作した後、ステップS109に遷移する。ステップS107でテストシナリオ実行部340が抽出したコマンドが待ち時間であれば、待ち状態となり、指示された時間が経過すると、テストシナリオの次のコマンドを抽出して、該コマンドについて、上述の処理を実施したのち、次のステップS109に遷移する。
【0033】
これらテストシナリオ実行部340によるステップS107とステップS108の実施と並行して、評価対象模擬部350および擬似画面生成部360は、以下のステップS101〜S106を実施する。まず、ステップS101では、擬似画面生成部360が、状態記憶部330から読み出した状態情報に基づき、初期状態の擬似画面を生成し、表示装置400に表示する。ここで、状態記憶部330が記憶している状態情報のうち、画面分割状態情報が「1画面表示」であり、メイン画面ネットワーク状態情報が「地上D」であるとすると、擬似画面生成部360は、図4に例示した擬似画面801のように表示する。
【0034】
ステップS102では、評価対象模擬部350が、ステップS100で読み込んだテストシナリオの先頭からコマンドを1つ抽出する。このコマンドとは、図3に例示したテストシナリオの各行の赤外線信号送出指示や指示間の待ち時間の指定などである。このコマンドがタイミングの指示であれば、待ち状態となり、指示された時間が経過すると、テストシナリオの次のコマンドを抽出する。抽出したコマンドが評価対象器100への指示送出であるとき、あるいは指示された時間が経過した後に抽出したコマンドが指示送出になると、ステップS103では、評価対象模擬部350が、仕様記憶部320の仕様マトリクスのうち、ステップS102で抽出したコマンドによる状態情報の遷移を記憶しているものを読み出す。
【0035】
ここで、読み出す仕様マトリクスは、具体的には、仕様マトリクスが図7〜9に示すような仕様マトリクスであれば、行(縦軸)の評価対象器100に入力する指示に、ステップS102で抽出したコマンドの指示と一致する指示を記憶している仕様マトリクスである。例えば、コマンドが、「コマンド(2画面)」であれば、図7に例示した画面分割仕様マトリクスは、行(縦軸)の評価対象器100に入力する指示の2項目に「2画面」があるので読み込むが、図8に例示したメイン画面ネットワーク仕様マトリクスおよび図9に例示したサブ画面ネットワーク仕様マトリクスには、行(縦軸)の評価対象器100に入力する指示に「2画面」はないので読み込まない。
【0036】
次にステップS104では、ステップS103で読み出した仕様マトリクスが遷移を定義する状態情報を状態記憶部330から読み出す。例えば、ステップS103で読み出した仕様マトリクスが図6に例示した画面分割仕様マトリクスであれば、画面分割仕様マトリクスが定義している画面分割状態情報を読み出す。次にステップS105では、評価対象模擬部350は、ステップS103で読み込んだ仕様マトリクス、ステップS102で抽出したコマンド、ステップS104で読み込んだ状態情報を基に、抽出したコマンドを実行すると、評価対象器100が遷移する状態情報を以下のような手順で推定する。まず、評価対象模擬部350は、ステップS103で読み込んだ仕様マトリクスから、遷移前の状態情報であるステップS104で読み込んだ状態情報と、ステップS102で抽出したコマンドに対応した指示情報との組合せに対応付けて記憶している遷移後の状態情報を読出し、この読み出した状態情報を状態記憶部330に記憶させる。例えば、抽出したコマンドに対応する指示が「2画面」であり、読み込んだ状態情報は、画面分割状態情報「1画面表示」であり、読み込んだ仕様マトリクスが画面分割仕様マトリクスであれば、遷移前の状態情報「1画面表示」と、指示「2画面」とに対応付けて画面分割仕様マトリクスに記憶している遷移後の状態情報「2画面表示」を抽出して、図4に例示する擬似画面802を表示装置400に表示する。
【0037】
次に、ステップS105では、擬似画面生成部360は、状態記憶部330が記憶している状態情報に基づき、図4にて例示したような擬似画面を生成し、表示装置400に表示する。ここで、擬似画面の生成は、状態記憶部330が記憶している状態情報の内容に応じて擬似画面生成部360が描画してもよいし、状態情報の内容に応じた画像をテスト支援装置300の記憶部に予め保持しておき、状態記憶部330が記憶している状態情報の内容に応じて擬似画面生成部360が保持している画像を読出すようにしてもよい。また、状態情報の内容に応じた画面レイアウトを表す画像をテスト支援装置300の記憶部に予め保持しておき、状態記憶部330が記憶している状態情報の内容に応じて擬似画面生成部360が保持している画像を読出し、さらに画面の各領域に評価対象器100が出力する画像の取得経路(例えば、地上波デジタル放送を表す「地上D」)を表す文字を、画面レイアウトを表す画像に重ねて描画するようにしてもよい。
【0038】
次にステップS109では、ステップS106を実施した擬似画面生成部360とステップS108を実施したテストシナリオ実行部とが、それぞれシナリオの終端の判断を同期しておこない、終端であれば処理を終了する。一方、ステップS109において終端で無いと判断すれば、擬似画面生成部360はステップS102、テストシナリオ実行部340はステップS107に遷移し、擬似画面生成部360は前にステップS102にてテストシナリオから抽出したコマンドの次の行のコマンドを抽出し、以降の処理を継続し、テストシナリオ実行部340は前にステップS107にてテストシナリオから抽出したコマンドの次の行のコマンドを抽出し、以降の処理を継続する。
【0039】
このように、テスト支援装置300は、そのテストシナリオ実行部340がステップS108においてテストシナリオに従った指示を赤外線信号発生装置200に送出させ、その評価対象模擬部350がステップS105においてテストシナリオに従った指示を評価対象器100に入力したときに遷移する状態情報を選び出し、該選び出した状態情報に応じた画面レイアウトと、該画面レイアウトの各領域に評価対象器100が表示すべき画像の取得経路を表す文字を表示装置400に表示するので、実放送波などに基づく画像出力を目視判定する評価対象器100に対するテストにおいても、表示装置400と評価対象器100とを並置しておき、これら2つの装置が表示する画像を見比べることで、テスト実施者による正しい目視判定を容易にする。
また、ステップS109において、評価対象模擬部350とテストシナリオ実行部340とを同期させることで、擬似画面生成部360による擬似画面の表示と、テストシナリオ実行部340が、赤外線信号発生装置200に送出させた指示による評価対象器100の画面表示とのタイミングが一致するので、実放送波などに基づく画像出力を目視判定する評価対象器100に対するテストにおいても、正しい目視判定を容易にする。
【0040】
なお、本実施形態において、指示入力装置として赤外線信号発生装置200を用いるとして説明したが、評価対象器100のボタンを直接操作する自動制御装置(ロボット)を用いても良い。
また、擬似画面生成部360は、画面レイアウトを表す画像に重ねて、この画面レイアウトの各領域に評価対象器100が出力する画像の取得経路を表す文字を表示装置400に表示するとして説明したが、取得経路を表す図形を表示するようにしてもよい。
また、擬似画面生成部360は、画面レイアウトを表す画像に重ねて、この画面レイアウトの各領域に評価対象器100が出力する画像の取得経路を表す文字を表示装置400に表示するとして説明したが、取得経路以外にも、音量設定を表す文字もしくは図形、番組表を表す文字もしくは図形、設定用メニューの画像もしくは設定用メニューを表す文字もしくは図形などを表示してもよい。
また、本実施形態において、取得経路として地上波デジタル放送、衛星放送などの放送番組を送信しているネットワークを挙げたが、これらネットワークの識別だけでなく、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)端子、D端子、ビデオ端子などの入力端子の識別やチャネルの識別も取得経路に加えても良い。また、放送番組を送信しているネットワークとして、電波を用いずに配信する方法を含めてもよい、具体的には、インターネットなどのIP(Internet Protocol)ネットワークにおけるストリーム配信、DVD(Digital Versatile Disk)などのパッケージによる配布が挙げられる。
【0041】
[第2の実施形態]
図11は、本発明の第2の実施形態に係るテスト支援装置301の構成を示す概略ブロック図である。テスト支援装置301は、図2と同様のテストシナリオ記憶部310、仕様記憶部320および状態記憶部330を具備し、さらに、評価対象器100に入力する指示と該指示に対応して表示すべき擬似画面を表す擬似画面情報とを記述しているスクリプトであるテストスクリプトを作成するテストスクリプト生成部(画像出力装置模擬部)370と、前記テストスクリプトを読み込み、実際のテスト手順を実行するテストスクリプト実行部(テストシナリオ実行部)380と、前記テストスクリプトを読み込みテストスクリプトに書かれている擬似画面情報が表す擬似画面を表示装置400に表示する擬似画面表示部(擬似画面生成部)390とを具備する。ここでテスト支援装置301は、例えば上述のテストスクリプト生成部370、テストスクリプト実行部380、擬似画面表示部390としてコンピュータを機能させるテストプログラムを格納したパーソナルコンピュータでも構わない。
【0042】
また、前記擬似画面表示部390は表示装置400と接続され、擬似画面を表示装置400に表示する。表示装置400は、パーソナルコンピュータのモニタ等で画像表示機能を有する。また、表示装置400は、テスト支援装置301に含まれていても構わない。
また、テストスクリプト実行部380は赤外線信号発生装置200と接続され、コマンドが実行される際に、赤外線信号発生装置200を介して評価対象器100へ赤外線信号を送信する。また、赤外線信号発生装置200はテスト支援装置301に含まれていても構わない。
【0043】
図12は、本実施形態に係るテストシナリオ記憶部310が記憶するテストシナリオの例を示す図である。本実施形態におけるテストシナリオは、第1の実施形態のテストシナリオと同等のものでテストの実行のための手順、すなわち評価対象器100に入力する指示と指示の時間間隔を含めたシーケンスを記述している。なお、テストシナリオの表記方法はこの形にとらわれることなく、テストの手順と時間が表記されているものであれば良い。
【0044】
図13は、本実施形態に係るテストスクリプト生成部370が生成するテストスクリプトの例を示す図である。テストスクリプトには、テストシナリオと同様にテストで実施する手順がコマンドという形式で表記され、コマンドを実行する時間間隔についてもステイという形式で表記されているとともに、擬似画面の状態を表す擬似画面情報を「$」に続いて、状態情報の項目、「:」、状態情報の内容という形式でコマンドの次の行に記述されている。ここで擬似画面情報は、表示すべき擬似画面の特定に必要な状態情報であって、コマンドの実行毎に変更された状態情報のみを記載しているが、コマンド実行毎に、表示すべき擬似画面の特定に必要な全ての状態情報を記載してもよい。テストスクリプト実行部380は、テストスクリプトに記載されたこれらのコマンドを読み込み、テスト手順を実行する。一方、擬似画面表示部390はテストスクリプトに記載されたこれらの擬似画面情報を読み込み、この擬似画面情報に対応する擬似画面を表示装置400に表示する。なお、テストスクリプトの表記方法はこの形にとらわれることなく、テストの手順と時間と擬似画面情報が表記されているものであれば良い。
【0045】
図14は、本実施形態に係るテスト支援装置301の動作を説明するフローチャートである。まず、ステップS401ではテストスクリプト生成部370がテストシナリオをテストシナリオ記憶部310から読み込む。テストスクリプト生成部370は、図2における評価対象模擬部350と同様にして、仕様記憶部320と状態記憶部330とから、テストシナリオの各コマンドを実行することで変更される状態情報を選び出す。テストスクリプト生成部370は、この選び出した状態情報を、テストシナリオの該当するコマンドの次の行に挿入してテストスクリプトを生成する。次にステップS402では、テストスクリプト生成部370が生成したテストスクリプトから擬似画面の状態を示した擬似画面情報を抽出する。次にステップS403では、擬似画面表示部390が擬似画面情報を元に擬似画面を表示装置400に表示する。
【0046】
テスト支援装置301は、この擬似画面表示部390のステップS402、S403の処理と並行して、テストスクリプト実行部380のステップS404、S405の処理を行う。ステップS404では、テストスクリプト実行部380は、ステップS401で読み込んだテストスクリプトからテスト実行のコマンドを抽出する。次にステップS405では、テストスクリプトに記載された時間に、テストスクリプト実行部380が抽出したコマンドを元に赤外線送出命令を赤外線信号発生装置200に送り、赤外線信号発生装置200が評価対象器100に赤外線信号を送出する。
【0047】
次にステップS406では、擬似画面表示部390とテストスクリプト実行部380とが、同期してテストスクリプトの終端に達したか否か判断をおこない、もし終端で無ければ、擬似画面表示部390、テストスクリプト実行部380はそれぞれステップS402、S404の処理をテストスクリプトの次のコマンドについて、再び実行し、終端であればテストを終了する。
【0048】
このように、第1の実施形態において、評価対象模擬部350が、テストシナリオ実行部340と並行して行なったコマンド実行に伴ない評価対象器100が遷移すべき遷移後の状態情報を選び出すのに代えて、第2の実施形態では、コマンド実行に伴ない評価対象器100が遷移すべき遷移後の状態情報を先に選び出しておき、擬似画面表示部390が、この選び出された状態情報を参照して、第1の実施形態と同様に擬似画面の表示をコマンドの実行と同期して行なうことができる。
【0049】
なお、本実施形態において、テストスクリプト生成部370は、擬似画面情報をテストシナリオのコマンドと併せたテストスクリプトを生成するとして説明したが、擬似画面情報とテストシナリオとは別々に生成、記憶し、テストシナリオをテストスクリプト実行部380が読み込み、擬似情報を擬似画面表示部390が読み込んで、擬似画面表示とコマンド実行を行なうようにしてもよい。
【0050】
なお、図2におけるテストシナリオ記憶部310、仕様記憶部320、状態記憶部330、図11におけるはテストシナリオ記憶部310、仕様記憶部320、状態記憶部330は、ハードディスク装置や光磁気ディスク装置、フラッシュメモリ等の不揮発性のメモリや、CR−ROM等の読み出しのみが可能な記憶媒体、RAM(Random Access Memory)のような揮発性のメモリ、あるいはこれらの組み合わせにより構成されるものとする。
【0051】
また、図2におけるテストシナリオ実行部340、評価対象模擬部350、擬似画面生成部360、図11におけるテストスクリプト生成部370、テストスクリプト実行部380、擬似画面表示部390の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより、これら各部の処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0052】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0053】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、画像表示装置であるテレビジョン受像機に対する実放送波などに基づく画像出力のテストにおける目視判定の支援に用いて好適であるが、これに限定されない
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】この発明の第1の実施形態によるテストシステムの構成を示す概略ブロック図である。
【図2】同実施形態におけるテスト支援装置300の構成示す概略ブロック図である。
【図3】同実施形態におけるテストシナリオ記憶部310が記憶するテストシナリオの例を示す図である
【図4】同実施形態における擬似画面の遷移例を示す図である。
【図5】同実施形態における状態記憶部330が記憶する状態情報の項目とその内容の例を示した図である。
【図6】同実施形態における仕様記憶部320が記憶する仕様情報の項目を例示した図である。
【図7】同実施形態における仕様記憶部320が記憶する画面分割仕様マトリクスの例である。
【図8】同実施形態における仕様記憶部320が記憶するメイン画面ネットワーク仕様マトリクスの例である。
【図9】同実施形態における仕様記憶部320が記憶するサブ画面ネットワーク仕様マトリクスの例である。
【図10】同実施形態におけるテスト支援装置300の動作を説明するフローチャートである。
【図11】この発明の第2の実施形態によるテスト支援装置301の構成を示す概略ブロック図である。
【図12】同実施形態におけるテストシナリオ記憶部310が記憶するテストシナリオの例を示す図である。
【図13】同実施形態におけるテストスクリプト生成部370が生成するテストスクリプトの例を示す図である。
【図14】同実施形態におけるテスト支援装置301の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
100…評価対象器
200…赤外線信号発生装置
300、301…テスト支援装置
310…テストシナリオ記憶部
320…仕様記憶部
330…状態記憶部
340…テストシナリオ実行部
350…評価対象模擬部
360…擬似画面生成部
370…テストスクリプト生成部
380…テストスクリプト実行部
390…擬似画面表示部
400…表示装置
【特許請求の範囲】
【請求項1】
テスト対象の画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオを記憶するテストシナリオ記憶部と、
前記画像出力装置の状態を表す状態情報を記憶する状態記憶部と、
前記画像出力装置に指示を入力した結果、該画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の該画像出力装置の状態を表す状態情報と前記指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する仕様記憶部と、
前記テストシナリオ記憶部から前記テストシナリオを読出し、該テストシナリオに記述されたシーケンスに従って、前記画像出力装置に指示を入力するように指示入力装置を制御するテストシナリオ実行部と、
前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を、前記状態記憶部と前記仕様記憶部とを参照して選び出し、該選び出した状態を表す状態情報を前記状態記憶部に記憶させる画像出力装置模擬部と、
前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、該画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち、少なくとも一方を表示する擬似画面生成部と
を具備することを特徴とするテスト支援装置。
【請求項2】
前記擬似画面生成部は、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像を表示し、さらに該画面レイアウトを表す画像に重ねて、該画面レイアウトの各領域に前記画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする請求項1に記載のテスト支援装置。
【請求項3】
前記擬似画面生成部は、前記読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置の音量設定を表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のテスト支援装置。
【請求項4】
前記擬似画面生成部は、前記読み出した状態情報が表す状態が番組表の画面を表示する状態にあるときは、該番組表の画面を表示する、または該番組表を表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のテスト支援装置。
【請求項5】
前記擬似画面生成部は、前記読み出した状態情報が表す状態が設定用メニューの画面を表示する状態にあるときは、該設定用メニューの画面を表示する、または該設定用メニューを表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のテスト支援装置。
【請求項6】
前記擬似画面生成部は、前記テストシナリオ実行部の前記画像出力装置への指示の入力に同期して、該指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態にある画像出力装置の出力に対応する表示を行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかの項に記載のテスト支援装置。
【請求項7】
テスト対象の画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオを記憶するテストシナリオ記憶部と、前記画像出力装置の状態を表す状態情報を記憶する状態記憶部と、前記画像出力装置に指示を入力した結果、該画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の該画像出力装置の状態を表す状態情報と前記指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する仕様記憶部とを具備するテスト支援装置におけるテスト支援方法であって、
前記テスト支援装置が、前記テストシナリオ記憶部から前記テストシナリオを読出し、該テストシナリオに記述されたシーケンスに従って、前記画像出力装置に指示を入力するように指示入力装置を制御する第1の過程と、
前記テスト支援装置が、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態を、前記状態記憶部と前記仕様記憶部とを参照して選び出し、該選び出した状態を表す状態情報を前記状態記憶部に記憶させる第2の過程と、
前記テスト支援装置が、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、該画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち、少なくとも一方を表示する第3の過程と
を備えることを特徴とするテスト支援方法。
【請求項8】
テスト対象の画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオを記憶するテストシナリオ記憶部と、前記画像出力装置の状態を表す状態情報を記憶する状態記憶部と、前記画像出力装置に指示を入力した結果、該画像出力装置が遷移する遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の該画像出力装置の状態を表す状態情報と前記指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する仕様記憶部とを具備するコンピュータを、
前記テストシナリオ記憶部から前記テストシナリオを読出し、該テストシナリオに記述されたシーケンスに従って、前記画像出力装置に指示を入力するように指示入力装置を制御するテストシナリオ実行部、
前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態を、前記状態記憶部と前記仕様記憶部とを参照して選び出し、該選び出した状態を表す状態情報を前記状態記憶部に記憶させる画像出力装置模擬部、
前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、該画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち、少なくとも一方を表示する擬似画面生成部
として機能させるプログラム。
【請求項1】
テスト対象の画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオを記憶するテストシナリオ記憶部と、
前記画像出力装置の状態を表す状態情報を記憶する状態記憶部と、
前記画像出力装置に指示を入力した結果、該画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の該画像出力装置の状態を表す状態情報と前記指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する仕様記憶部と、
前記テストシナリオ記憶部から前記テストシナリオを読出し、該テストシナリオに記述されたシーケンスに従って、前記画像出力装置に指示を入力するように指示入力装置を制御するテストシナリオ実行部と、
前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を、前記状態記憶部と前記仕様記憶部とを参照して選び出し、該選び出した状態を表す状態情報を前記状態記憶部に記憶させる画像出力装置模擬部と、
前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、該画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち、少なくとも一方を表示する擬似画面生成部と
を具備することを特徴とするテスト支援装置。
【請求項2】
前記擬似画面生成部は、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像を表示し、さらに該画面レイアウトを表す画像に重ねて、該画面レイアウトの各領域に前記画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする請求項1に記載のテスト支援装置。
【請求項3】
前記擬似画面生成部は、前記読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置の音量設定を表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のテスト支援装置。
【請求項4】
前記擬似画面生成部は、前記読み出した状態情報が表す状態が番組表の画面を表示する状態にあるときは、該番組表の画面を表示する、または該番組表を表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のテスト支援装置。
【請求項5】
前記擬似画面生成部は、前記読み出した状態情報が表す状態が設定用メニューの画面を表示する状態にあるときは、該設定用メニューの画面を表示する、または該設定用メニューを表す文字もしくは図形を表示することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のテスト支援装置。
【請求項6】
前記擬似画面生成部は、前記テストシナリオ実行部の前記画像出力装置への指示の入力に同期して、該指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態にある画像出力装置の出力に対応する表示を行うことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかの項に記載のテスト支援装置。
【請求項7】
テスト対象の画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオを記憶するテストシナリオ記憶部と、前記画像出力装置の状態を表す状態情報を記憶する状態記憶部と、前記画像出力装置に指示を入力した結果、該画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の該画像出力装置の状態を表す状態情報と前記指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する仕様記憶部とを具備するテスト支援装置におけるテスト支援方法であって、
前記テスト支援装置が、前記テストシナリオ記憶部から前記テストシナリオを読出し、該テストシナリオに記述されたシーケンスに従って、前記画像出力装置に指示を入力するように指示入力装置を制御する第1の過程と、
前記テスト支援装置が、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態を、前記状態記憶部と前記仕様記憶部とを参照して選び出し、該選び出した状態を表す状態情報を前記状態記憶部に記憶させる第2の過程と、
前記テスト支援装置が、前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移すべき遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、該画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち、少なくとも一方を表示する第3の過程と
を備えることを特徴とするテスト支援方法。
【請求項8】
テスト対象の画像出力装置に入力する指示のシーケンスを記述したテストシナリオを記憶するテストシナリオ記憶部と、前記画像出力装置の状態を表す状態情報を記憶する状態記憶部と、前記画像出力装置に指示を入力した結果、該画像出力装置が遷移する遷移後の状態を表す状態情報を、遷移前の該画像出力装置の状態を表す状態情報と前記指示を表す指示情報との組合せに対応付けて記憶する仕様記憶部とを具備するコンピュータを、
前記テストシナリオ記憶部から前記テストシナリオを読出し、該テストシナリオに記述されたシーケンスに従って、前記画像出力装置に指示を入力するように指示入力装置を制御するテストシナリオ実行部、
前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態を、前記状態記憶部と前記仕様記憶部とを参照して選び出し、該選び出した状態を表す状態情報を前記状態記憶部に記憶させる画像出力装置模擬部、
前記テストシナリオに記述されている各指示の入力の結果、前記画像出力装置が遷移する遷移後の状態を表す状態情報を前記状態記憶部から読み出し、この読み出した状態情報が表す状態にある画像出力装置が出力する画像の取得経路を表す文字もしくは図形と、該画像出力装置が出力する画面の画面レイアウトを表す画像とのうち、少なくとも一方を表示する擬似画面生成部
として機能させるプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2009−49469(P2009−49469A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−210935(P2007−210935)
【出願日】平成19年8月13日(2007.8.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月13日(2007.8.13)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]