説明

テープカセット

【課題】 テープの幅の種類ごとにテープ収容部品を用意する必要をなくし、もって生産コストの上昇を抑えること。
【解決手段】 第1の容器(1)と、この第1の容器(1)に嵌合される第2の容器(2)と、第1の容器(1)と第2の容器(2)とを嵌合させたときの重なり幅を、収容するテープの幅に対応する幅にした状態で、第1の容器(1)と第2の容器(2)とを固定するための固定部材(3)を備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長尺の印刷媒体やインクリボン等のテープ部材を収納するためのテープカセットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、テープ部材を印刷媒体とする印刷装置用として、その印刷媒体であるテープ部材をロール状に巻きつけて収納するカセットや、熱転写方式の印刷装置用として、インクリボンを収納するカセットが用いられている。
【0003】
例えば印刷媒体としてのテープ部材は、印刷内容や使用する場所に応じてさまざまな幅のものが用意されるのが一般的である。これに対し、特許文献1は、使用するテープの幅に応じて複数種類のテープユニット(テープ収容ユニット)を使い分けるテープカセットを開示している。
【0004】
【特許文献1】特開平6−328803号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1に記載のテープカセットは、テープの幅の種類ごとにテープ収容ユニットを用意する必要がある。テープを収容するための部品はカセットの部品の中でも大型の部品であり、かつ通常は金型を用いて樹脂やプラスチック等の材料を成型して生産する。そのため、テープ収容ユニットの種類の増加は、金型の数の増加や生産工程における管理の煩雑化を招き、生産コストを上昇させる。
【0006】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、テープの幅の種類ごとにテープ収容部品を用意する必要をなくし、もって生産コストの上昇を抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題は本発明のテープカセットによって解決される。本発明の一側面に係るテープカセットは、幅が相違する複数種類のテープのうちのいずれかを収容するテープカセットであって、第1の容器と、この第1の容器に嵌合される第2の容器と、前記第1の容器と第2の容器とを嵌合させたときの重なり幅を、収容する前記テープの幅に対応する幅にした状態で、前記第1の容器と第2の容器とを固定するための固定部材とを有する。
【0008】
本発明の好適な実施形態によれば、前記第1の容器における第1側面およびこの第1側面に接する前記第2の容器における第2側面にはそれぞれ、前記複数種類のテープの各幅に対応する間隔の孔が形成され、前記固定部材は、前記孔に挿入するためのピンを備え、収容するテープの幅に応じて前記第1側面の孔と前記第2側面の孔とが重なる位置で、前記固定部材の前記ピンを双方の孔に貫通させることによって、前記第1の容器と第2の容器とを固定することが好ましい。
【0009】
また、本発明の好適な実施形態によれば、前記テープカセットを使用する機器に前記テープカセットが装着された際に、収納されているテープの幅が当該機器によって検出されることを可能とするための部材を更に有することが好ましい。
【0010】
さらに、本発明の好適な実施形態によれば、前記テープカセットを使用する機器に前記テープカセットが装着された際に、収納されているテープの幅が当該機器によって検出されることを可能とするために、前記第1の容器と第2の容器とを固定したときの前記固定部材の位置が、収容するテープの幅に応じて異なるように構成されることが好ましい。
【0011】
また、本発明の他の側面に係るテープカセットは、第1の容器と、この第1の容器に嵌合される第2の容器と、前記テープの幅に応じて、前記第1の容器と第2の容器との嵌合の重なり幅を調整する手段とを有する。
【発明の効果】
【0012】
本発明のテープカセットによれば、テープの幅の種類ごとにカセットを用意する必要がなく、1つのカセットで各種のテープに対応することができる。これにより、生産コストの上昇を抑えることが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書において「テープ」とは、幅が略均一で長く、帯状になっている部材一般をいう。したがって、「テープ」には例えば、接着用の粘着テープ、録音再生用の磁気テープをはじめ、印刷媒体として使用されるテープ、あるいは、熱転写方式の印刷装置に使用されるインクリボンも含まれる。
【0014】
以下に説明する第1の実施形態では、印刷媒体として使用されるテープを収容するカセットについて説明し、第2の実施形態では、熱転写方式の印刷装置に使用されるインクリボンを収容するカセットについて説明する。
【0015】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る、印刷媒体としてのテープを収容するテープカセットの構成を示す立体分解図である。
【0016】
同図中、4が本実施形態におけるテープで、テープコア4aにロール状に巻かれたものである。このテープ4としては、例えば、幅が5mm、7.5mm、10mmの3種類のものがあるとする。なお、テープコア4aは、テープ4の幅よりも例えば4mm程度広い幅を有しており、テープ4が巻回されてできたロールの両端からそれぞれ、テープコア4aの余裕部分が2mm程度突出している。このテープコア4aの余裕部分は、後述する容器の軸受けリブの受け代として使用される。
【0017】
さて、本実施形態におけるテープカセットは、第1容器1と、この第1容器1に嵌合される第2容器2とによって上記のようなテープ4を収容するもので、テープ4の幅に応じて第1容器1と第2容器2との重なり幅を調整可能に構成される。これら第1容器1および第2容器2は例えばプラスチック等の材料によって成形される。
【0018】
なお、以下の説明では、上記したように幅が5mm、7.5mm、10mmの3種類のテープに適合させることを前提に、寸法が具体的な数値で示される。しかし、これはあくまで例示にすぎないものであり、対象とするテープのサイズ等に応じて変更すべき、あるいは変更可能であることはいうまでもない。
【0019】
第2容器2は、深さが例えば14mmの箱型形状で、図中左下の一端角部には、テープ引出し用のスリット5が形成されている。また、第2容器2の底面内側の表面(すなわち、第1容器1に対向する表面)の中央部には、テープ4が回転自在となるようテープコア4aの受け代部分を遊嵌する軸受けリブ6が、3mm程度の高さで設けられている。
【0020】
この第2容器2の図中右上の側面において、図面右端から例えば5mm、上端から4mmの位置、およびこの位置から同じ高さで左横方向に例えば15mm離れた位置に、例えば、それぞれ直径3mm程度の一対の孔7aおよび7bが形成されている。さらに、この一対の孔7aおよび7bから、左横方向に5mmずつ、下方向に2.5mmずつの間隔を置いて、同様の一対の孔8aおよび8bと、一対の孔9aおよび9bが形成されている。同様に、第2容器2の図中左下の側面において、図面左端から例えば5mm、上端から4mmの位置、およびこの位置から同じ高さで右横方向に例えば15mm離れた位置に、一対の孔10aおよび10bが形成されている。さらに、この一対の孔10aおよび10bから、右横方向に5mmずつ、下方向に2.5mmずつの間隔を置いて、同様の一対の孔11aおよび11bと、一対の孔12aおよび12bが形成されている。したがって、第2容器2の図中右上の側面およびこれに対向する左下の側面にはそれぞれ、横方向に15mm離れた3対の孔が斜めにずれつつ開いていることになる。
【0021】
上述した第2容器2に嵌合される第1容器1も、第2容器と概ね同様に構成されている。具体的に説明すると、第1容器1は、深さが第2容器2と同じ14mmの箱型形状で、図中左下の一端角部には、テープ引出し用のスリット13が形成されている。また、第1容器1の、第2容器2に対向する表面の中央部には、テープ4が回転自在となるようテープコア4aの受け代部分を遊嵌する軸受けリブ14が、5mm程度の高さで設けられている。
【0022】
また、この第1容器1に形成される孔は次のとおりである。まず、第1容器1の図中右上の側面において、図面左端から例えば5mm、天面内側から5mmの位置、およびこの位置から同じ高さで右横方向に例えば15mm離れた位置に、例えば、それぞれ直径3mm程度の一対の孔15aおよび15bが形成されている。さらに、この一対の孔15aおよび15bから、右横方向に5mmずつ、下方向に2.5mmずつの間隔を置いて、同様の一対の孔16aおよび16bと、一対の孔17aおよび17bが形成されている。同様に、第1容器1の図中左下の側面において、図面右端から例えば5mm、天面内側から5mmの位置、およびこの位置から同じ高さで左横方向に例えば15mm離れた位置に、一対の孔18aおよび18bが形成されている。さらに、この一対の孔18aおよび18bから、左横方向に5mmずつ、下方向に2.5mmずつの間隔を置いて、同様の一対の孔19aおよび19bと、一対の孔20aおよび20bが形成されている。したがって、第1容器1の図中右上の側面およびこれに対向する左下の側面にはそれぞれ、横方向に15mm離れた3対の孔が斜めにずれつつ開いていることになる。
【0023】
さて、テープ4を巻きつけたテープコア4aを第2容器2の軸受けリブ6の位置に配置し、テープ4の先端をスリット5まで引出し、第1容器1を第2容器2に嵌合させると、テープ4の幅に応じて、第1容器1の、高さ方向に2.5mm間隔で連なった3対の孔のうち、特定の一対の孔が第2容器2の特定の一対の孔と重なる。このことを図2を参照して具体的に説明する。図2は、図1のように第1容器1および第2容器2における孔が形成された面を示す図である。例えば、10mm幅のテープを収容した場合には、第1容器1の孔17aおよび17bがそれぞれ、第2容器2の孔7aおよび7bに重なる。また、7.5mm幅のテープを収容した場合には、第1容器1の孔16aおよび16bがそれぞれ、第2容器2の孔8aおよび8bに重なる。同様に、5mm幅のテープを収容した場合には、第1容器1の孔15aおよび15bがそれぞれ、第2容器2の孔9aおよび9bに重なることになる。
【0024】
そして、このようにして重なった孔に図1に示されている固定部材3を嵌め込むことで、テープカセットが完成する。固定部材3は、例えば、長さ20mm、幅8mm、厚さ3mmのプラスチック等の材料で構成された板状部材に、第1および第2容器1,2における一対の孔と同じ間隔(例えば、15mm)で一対のピン31aおよび31bが形成されたものである。一対のピン31aおよび31bはそれぞれ、例えば、直径3mm、長さ4mmの円筒の先端に返しのついた略円錐状の留め部が設けられ、その中央にスリットが形成されたいわゆる先割れロックピンである。
【0025】
図3は、固定部材3を嵌め込んだ状態を示す断面図で、(a)、(b)はそれぞれ、5mm幅のテープを収容した場合、10mm幅のテープを収容した場合を示している。(a)の場合には、上記のとおり、第1容器1の孔15aおよび15bがそれぞれ、第2容器2の孔9aおよび9bに重なり、これらの重なった孔にそれぞれ先割れロックピン31aおよび31bが貫通される。このようにして完成されたテープカセットの外観を、図4に示す。一方、(b)の場合には、第1容器1の孔17aおよび17bがそれぞれ、第2容器2の孔7aおよび7bに重なり、これらの重なった孔にそれぞれ先割れロックピン31aおよび31bが貫通される。このようにして完成されたテープカセットの外観を、図5に示す。
【0026】
ところで、本実施形態におけるテープカセットが装着される印刷装置では、このテープカセットに内蔵されたテープの幅を検出する機構が必要となるが、このようなテープの幅を検出する手法としてはさまざまなものが考えられる。以下にその一例を示しておく。
【0027】
図4と図5とを対照すればわかるように、固定部材3の嵌め込み位置は、テープ4の幅に応じて横方向に5mm間隔で変化する。そこで、固定部材3の位置を判別することにより、テープカセットに内蔵されているテープの幅を検出することが可能である。具体的には、例えば、このテープカセットを装着している印刷装置の、固定部材3が当接する場所に5mm間隔で2個のマイクロスイッチを設置するとともに、マイクロスイッチが押された数とテープの幅との対応関係を記述したテーブルを記憶しておく。そして、テープカセットの装着時にマイクロスイッチが押された数(0を含む)をカウントし、上記テーブルを参照することで、そのカウント値に対応するテープの幅を特定する。
【0028】
このように、本実施形態のテープカセットは、収容するテープの幅に応じて、固定部材3の位置が異なるように構成されているので、このテープカセットが装着される印刷装置側では、固定部材3の位置を判別することによって、テープカセットに内蔵されているテープの幅を容易に検出することができる。つまり、本発明は1つのカセットで各種の幅のテープに対応できるようにしたものであるが、その実現のためにテープの幅の検出が困難になったり、テープの幅毎に異なる被検出部材が必要となることはない。
【0029】
以上説明した第1の実施形態におけるテープカセットによれば、テープの幅の種類ごとにテープカセットを用意する必要はなくなる。これにより、テープの幅の種類ごとにテープカセットを生産する場合に比べ、生産コストを抑えることができる。
【0030】
(第2の実施形態)
以下では、テープカセットの別の態様である、熱転写方式の印刷装置に使用されるインクリボンカセットについて、図6および図7を用いて説明する。図6は、本実施形態におけるインクリボンカセットを上から見た透視図、図7は、このインクリボンカセットの横断面図(一部省略)を示している。
【0031】
63が本実施形態におけるテープとしてのインクリボンで、供給側リボンコア64aにロール状にあらかじめ巻かれ、印刷動作中に、徐々に巻取り側リボンコア64bに巻き取られていくことになる。このインクリボン63としては、例えば、5mm、8mm、10mmの3種類のものがあるとする。リボンコア64aおよび64bは例えば外径が10mmの円筒状で、その両端部にはそれぞれ、2mm程度の長さの突出部分が設けられており、この部分は後述する軸受けリブの受け代として使用される。なお、リボンコア64aおよび64bの内周には放射状に6本のリブも形成されている。
【0032】
さて、本実施形態におけるインクリボンカセットは、上述の第1の実施形態におけるテープカセットと同様に、第1容器61とその第1容器61に嵌合される第2容器62とによってインクリボン63を収容するもので、インクリボン63の幅に応じて第1容器61の第2容器62との重なり幅を調整可能に構成される。
【0033】
なお、以下の説明では、上記したように幅が5mm、8mm、10mmの3種類のインクリボンに適合させることを前提に、寸法が具体的な数値で示される。しかし、これはあくまで例示にすぎないものであり、対象とするインクリボンのサイズ等に応じて変更すべき、あるいは変更可能であることはいうまでもない。
【0034】
第1容器61および第2容器62はそれぞれ、深さが例えば14mmの箱形形状で、図6に示すように、その一の側面には、サーマルヘッドが入り込むための凹み部66が形成されている。また、この凹み部66の両端部にはそれぞれインクリボン63を露出するためのスリット67aおよび67bが形成されている。加えて、これらスリット67aおよび67bの近傍にはそれぞれ、図示しないガイド受けリブが設けられており、そこにそれぞれリボンガイドローラ65aおよび65bが回転自在に設置される。なお、これらのガイドローラは例えば外径が4mmの円筒状のもので、リボンコア63と同様の高さを有する3種類のものがある。また、第1容器61および第2容器62の中央部左右には軸受けリブが設けられ、ここにそれぞれリボンコア64aおよび64bが回転自在に設置される。図7には、リボンコア64bを受ける第1容器61側の軸受けリブ68および、第2容器62側の軸受けリブ71が示されている。なお、同図に示すように、第1容器61の、軸受けリブ68の内側の領域には、インクリボン巻き取り駆動用の孔68aも形成されている(図示を省略したリボンコア64a側の軸受けリブの内側の領域も同様。)。
【0035】
さらに、第1容器61の底面左下のインクリボン63と干渉しない位置には、例えば直径5mmの検出孔69が形成されるとともに、他方の第2容器62の、この検出孔69に対応する位置に、側壁とほぼ同じ長さで、例えば直径4mmの検出軸73が形成されている。
【0036】
インクリボン63は、供給側リボンコア64aに巻きつけられた状態からリボンガイドローラ67aを介して、スリット67aからカセットの外にいったん出て、他方のスリット67bよりカセット内に再び入りリボンガイドローラ67を介し巻取り側リボンコア64bに巻き取られる。この際、インクリボン63はインク塗布面が外側になるように巻かれる。
【0037】
また、第1容器61および第2容器62における、凹み部66が形成された側面を除く3つの側面にはそれぞれ、図7に示されるような、互いに噛み合うラッチ70,71が、例えば1mmごとに刻まれている。これにより、インクリボン63の幅に応じて、第1容器61と第2容器62を嵌合させたときの重なり幅を1mm間隔で調節することが可能である。
【0038】
第1容器61に形成された検出孔69および第2容器62に形成された検出軸73は、このインクリボンカセットが装着される印刷装置において、インクリボンの幅を検出するために利用される。例えば、印刷装置の、インクリボンカセットを装着した際の検出孔69に対応する位置に、その下端が圧縮コイルバネで支持される直径4mm以下の棒を、検出孔69に向けて突出するように設置するとともに、この棒が押し込まれた量をカウントするエンコーダを設置する。そして、インクリボンカセットを装着した際に、このエンコーダが出力したカウント値に基づいてインクリボンの幅が検出される。
【0039】
以上説明した第2の実施形態におけるインクリボンカセットによれば、インクリボンの幅の種類ごとにインクリボンカセットを用意する必要はなくなる。つまり、上述したような構成のインクリボンカセットで各種幅のインクリボンに対応することができる。これにより、インクリボンの幅の種類ごとにカセットを生産する場合に比べ、生産コストを抑えることができる。
【0040】
なお、本発明は、上述の第1および第2の実施形態に限定されるものではない。例えば、第1容器と第2容器との固定は、第1の実施形態では、固定部材を使用することによって実現され、第2の実施形態では、両容器に設けられたラッチが互いに噛み合うことによって実現された。ただし、これらの固定手法はいずれの実施形態にも適用が可能であることはいうまでもない。
【0041】
また、更に狭い幅のテープに対応できるように、第1容器と第2容器が嵌合する際の重なり幅が、両容器の高さを超える幅をとりうるような構成であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるテープカセットの構成を示す立体分解図である。
【図2】本発明の第1の実施形態におけるテープカセットを構成する第1容器および第2容器における孔が形成された面を示す図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係るテープカセットの第1容器と第2容器とを固定部材で固定した状態を示す断面図である。
【図4】、
【図5】本発明の第1の実施形態におけるテープカセットの完成状態の例を示す外観斜視図である。
【図6】本発明の第2の実施形態におけるインクリボンカセットの構成を示す透視図である。
【図7】本発明の第2の実施形態におけるインクリボンカセットの構成を示す横断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅が相違する複数種類のテープのうちから選択されたいずれかのテープを収容するテープカセットであって、
第1の容器と、
この第1の容器に嵌合される第2の容器と、
前記第1の容器と第2の容器とを嵌合させたときの重なり幅を、収容する前記テープの幅に対応する幅にした状態で、前記第1の容器と第2の容器とを固定するための固定部材と、
を有するテープカセット。
【請求項2】
前記第1の容器における第1側面およびこの第1側面に接する前記第2の容器における第2側面にはそれぞれ、前記複数種類のテープの各幅に対応する間隔の孔が形成され、
前記固定部材は、前記孔に挿入するためのピンを備え、
収容するテープの幅に応じて前記第1側面の孔と前記第2側面の孔とが重なる位置で、前記固定部材の前記ピンを双方の孔に貫通させることによって、前記第1の容器と第2の容器とを固定する
ことを特徴とする請求項1に記載のテープカセット。
【請求項3】
前記テープカセットを使用する機器に前記テープカセットが装着された際に、収納されているテープの幅が当該機器によって検出されることを可能とするための部材を更に有することを特徴とする請求項1または2に記載のテープカセット。
【請求項4】
前記テープカセットを使用する機器に前記テープカセットが装着された際に、収納されているテープの幅が当該機器によって検出されることを可能とするために、前記第1の容器と第2の容器とを固定したときの前記固定部材の位置が、収容するテープの幅に応じて異なるように構成されることを特徴とする請求項1または2に記載のテープカセット。
【請求項5】
テープを収容するテープカセットであって、
第1の容器と、
この第1の容器に嵌合される第2の容器と、
前記テープの幅に応じて、前記第1の容器と第2の容器との嵌合の重なり幅を調整する手段と、
を有するテープカセット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−36510(P2006−36510A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−221873(P2004−221873)
【出願日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(000208743)キヤノンファインテック株式会社 (1,218)
【Fターム(参考)】