説明

テープ媒体にデータを記憶するための方法、テープ記憶システム、およびデータを記憶するためのテープ媒体

【課題】 テープ媒体にデータを記憶し、テープ媒体の欠陥領域の処理をするためのシステムおよび方法が提供される。
【解決手段】 前記方法は、テープ媒体に複数のデータエンベロープを書込むステップを含み、各データエンベロープは複数のデータブロックを含み、前記方法は、さらに、テープ媒体の欠陥領域を検出するステップと、欠陥領域の後に境界開始フィールドを書込むステップとを含み、境界開始フィールドは欠陥領域が過ぎたことを示し、前記方法は、さらに、テープ媒体の欠陥領域の前に境界終了フィールドを書込むステップを含み、境界終了フィールドは欠陥領域が境界終了フィールドの次に来ることを示す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
データ記憶装置の記憶媒体にデータを書込むことによって、データはデータ記憶装置に記憶される。記憶されたデータは、記憶媒体からデータを読取ることによって、後に記憶装置から検索され得る。記憶媒体の一例がテープである。テープドライブは、データ記憶テープ装置内に含まれる磁気テープ媒体にデータを読み書きすることに用いられ得る。典型的には、磁気テープ媒体は、データを記憶する磁気材料の薄いフィルムを含む。テープ媒体は、情報を記録しまたは読み戻すよう、間隔をあけた1対のリールの間で、データトランスデューサを通過するよう、テープドライブによって動かされ得る。
【背景技術】
【0002】
いくつかの場合には、記憶媒体は欠陥を含むことがあり、それは記憶装置の最初の製造および組立中に生じたものかもしれず、またはその後のある時点で起きたものかもしれない。テープ媒体の欠陥は、通常、製造工程における偏差の結果である。よくある2つの欠陥は、磁気コーティングが、テープの特定された厚みになされていないか、または、媒体の表面の突出部(すなわち粗さ)になされてしまうことによる、テープの非磁性領域であって、これらはテープとヘッドの分離による信号ロスを引起こす。別のよくある欠陥はテープの皺または曲がりであって、これもテープヘッドの分離を引起こす。記憶されたデータの損失または破損を回避するために、記憶媒体の欠陥領域にデータを書込むのを避けることが望ましい。
【0003】
従来のハードドライブでは、記憶媒体の欠陥に対処するために、ドライブに欠陥マップが記憶され得る。この欠陥マップは、欠陥ブロックの表示を伴う、ハードドライブのすべてのデータブロックのマッピングを含み得る。ハードドライブにデータを書込む際、どこにデータを書込むかを決定するために欠陥マップが参照され得る。加えて、読取および/または書込プロセス中、新たに発見された欠陥に遭遇した場合、欠陥マップはそれに応じてアップデートされることができ、欠陥領域への将来的な書込を防ぐ。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
記憶媒体がテープ記憶媒体を含む場合、テープ媒体の線形の性質のために、特有の欠陥処理上の問題がいくつか生じ得る。テープ媒体では、データブロックはテープ長に沿って順次的に記憶され、たとえば2000フィートの長さになり得る。欠陥マップがテープ媒体のどこか事前定義された位置に記憶される場合、新しい欠陥が発見されるたびに、テープドライブは、その新しい欠陥情報を欠陥マップに書込めるようになる前に、その事前定義された位置まで巻戻さなければならない。欠陥の位置から事前定義された欠陥マップの位置までテープを巻取るプロセスは、極端に遅くなり得る。
【課題を解決するための手段】
【0005】
簡単な概要
本発明の実施例によれば、テープ媒体にデータを記憶する方法が提供され、その方法は、テープ媒体に複数のデータエンベロープを書込むステップを含み、各データエンベロープは複数のデータブロックを含み、前記方法は、さらに、テープ媒体の欠陥領域を検出するステップと、欠陥領域の後に境界開始フィールドを書込むステップとを含み、境界開始フィールドは欠陥領域が過ぎたことを示し、前記方法は、さらに、テープ媒体の欠陥領域の前に境界終了フィールドを書込むステップを含み、境界終了フィールドは欠陥領域が境
界終了フィールドの次に来ることを示す。
【0006】
本発明の実施例によれば、データを記憶するためのテープ媒体が提供され、テープ媒体のデータは、複数のデータエンベロープを含み、各データエンベロープは複数のデータブロックを含み、テープ媒体は、さらに、テープ媒体の欠陥領域の順次的にすぐ前に位置決めされる境界終了フィールドを含み、境界終了フィールドは、欠陥領域が境界終了フィールドの次に来ることをコントローラに示す情報を含み、テープ媒体は、さらに、欠陥領域の順次的にすぐ後に位置決めされる境界開始フィールドを含み、境界開始フィールドは、欠陥領域が過ぎたことをコントローラに示す。
【0007】
本発明の実施例によれば、テープ媒体にデータを記憶するためのテープ記憶システムが提供され、そのシステムは、テープ媒体にデータを書込むためのデータトランスデューサと、データトランスデューサにわたってテープ媒体を平行移動するためのモータと、データトランスデューサおよびモータを制御するためのコントローラとを含み、それにより、テープ記憶システムはテープ媒体に複数のデータエンベロープを書込み、各データエンベロープは複数のデータブロックを含み、さらに、テープ媒体の欠陥領域が検出されるとテープ媒体の欠陥領域の後に境界開始フィールドが書込まれ、境界開始フィールドは欠陥領域が過ぎたことを示し、さらに、テープ媒体の欠陥領域の前に境界終了フィールドが書込まれ、境界終了フィールドは欠陥領域が境界終了フィールドの次に来ることを示す。
【0008】
本発明の他の特徴および局面は、例として本発明の実施例による特徴を示す添付の図面と関連する、下記の詳細な説明から明らかになるであろう。この概要は本発明の範囲を限定することを意図するものではなく、本発明の範囲はここに添付される請求項によってのみ規定される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
詳細な説明
下記の説明において、本発明のいくつかの実施例を示す添付の図面が参照される。他の実施例が用いられることができ、本開示の精神と範囲とを逸脱することなく機械的、組成的、構造的、電気的、および動作上の変更がなされ得ると理解される。下記の詳細な説明は限定的な意味に捉えられるべきではなく、本発明の実施例の範囲は発行される特許の請求項によってのみ規定される。
【0010】
磁気テープライブラリなどの記憶サブシステムは、デジタル形式で情報を記憶するために広く用いられている。図1に例示的なテープ記憶サブシステム100が示される。これらのテープサブシステム100は記憶サブシステムコントローラ101を含むことができ、コントローラは、記憶サブシステム100内に含まれる1つ以上のテープドライブ102を制御し、かつ、テープカートリッジ106を選択しテープドライブ102にロードするために用いられるテープピッカなどの、記憶サブシステム100の他の構成要素を制御する。記憶サブシステム100は、ホスト/記憶接続112を介して記憶サブシステム100にI/Oリクエストを送る、ホストアプリケーション111を実行するホストシステム110に結合され得る。
【0011】
テープドライブ102は、図1にテープ媒体104として示されるデータ記憶媒体に、データを読み書きする。テープ媒体104は、図1に取外し可能な磁気テープカートリッジ106として示されるデータ記憶装置内に含まれる。上述のように、テープ媒体は、情報を記録しまたは読み戻すよう、1対のリールの間で、および、データトランスデューサを通過して、動かされ得る。ある種類のテープドライブにおいては、一方のリールはテープドライブ102の部分であり、他方のリールは取外し可能なテープカートリッジ106の部分である。この種類のテープドライブシステムでは、テープドライブ102の部分で
あるリールは、通常巻取りリールと呼ばれ、テープカートリッジ106の部分であるリールは、通常カートリッジリールと呼ばれる。テープカートリッジ106をテープドライブ102に挿入すると、カートリッジリールのテープ媒体104がテープドライブ102の巻取りリールに結合される。その後、記憶テープ104は、テープドライブ102からテープカートリッジ106を取外す前にカートリッジリールに巻戻され、次に巻取りリールから結合を解かれる。別の種類のテープドライブでは、データ記憶テープ装置は、両方のリールを含むテープカセットである。
【0012】
テープドライブは、テープ媒体にデータブロック形式でデータを記憶し得る。図2は、本発明の実施例による複数のブロック210を含むエンベロープ200を示す。各ブロック210は、たとえば、ホストアプリケーション111から受取ったデータに対応するデータブロック、または、ホストアプリケーション111から受取ったデータブロックのための誤り訂正符号に対応するECCブロック210′を含み得る。1群のブロック210はエンティティ220と呼ばれる論理ユニットとしてグループ化され、扱われ得る。1群のエンティティはエンベロープ200を形成することができ、図2において、0から7までの番号がついた8個のエンティティからなって示される。図2に示される実施例では、さらに、各エンティティは16個のデータブロックおよび4個の誤り訂正符号(ECC)ブロックを含む。エンベロープ200におけるブロック210の縦の各列は、ストライプと呼ばれ得る。したがって、ブロック210のアレイは、8行のエンティティ0−7と20列のストライプ1−20とを含み、最初の16列はデータブロックを、最後の4列はECCブロックを含む。
【0013】
いくつかの実施例において、個々のデータブロック210はエンベロープ200内で並べ替えられることができるので、ブロック210はテープ媒体において順次的に記憶される必要はない。エンベロープ200内のブロック210は、ブロック210が含まれる特定のデータエンベロープ200を識別する制御フィールドで、タグ付けされ得る。この態様で、データエンベロープ200はテープ媒体において順次的に並べられることができ、一方、各エンベロープ200内のブロック210は所望のいかなる方法でも並べられ得る(たとえば、順次的に、ランダムに、整列して、またはいかなる他の擬似順序配列で並べられてもよい)。0から7までの各行はチャネルを表わすことができ、そこに単一の磁気ヘッドによってデータが書込まれている。各エンティティからのデータは、これらのチャネル全体にわたってチェッカー盤のような状態でインタリーブされ得るので、あるチャネルの損失は、そのデータを続いて読取るときに失われる、そのエンティティからのデータブロックの個数を最小に抑える。データエンベロープ200は、エンティティを1個から何個まででも含み得る。図2に示される実施例では、データエンティティは、実質的に均一なサイズのデータブロックおよびECCブロックを含む。他の実施例では、データエンティティがECCブロックを含まないことも、および/または、均一でないサイズのブロックを利用することも可能である。
【0014】
いくつかの実施例において、テープドライブコントローラ103はホストアプリケーション111からデータを受取り得、対応するECCを生成し得る。テープドライブコントローラ103は、さらに、データブロックおよびECCブロックをエンティティ220にグループ化することができ、次に、エンティティ220をエンベロープ200に組織化し得る。他の実施例において、ECCの生成およびデータのグループ化は、記憶サブシステムコントローラ101またはホストアプリケーション111などの他の構成要素によって実行され得る。
【0015】
本発明の実施例によれば、テープ媒体にデータを書込むための方法が提供され、テープ媒体の一部は欠陥領域を含む。図5はこの方法を実行するための例示的なプロセスを示す。ステップ501において、コントローラはテープ媒体にデータエンベロープを書込もう
とする。ステップ502において、データエンベロープの書込が成功したか否かが判断される。この判断はさまざまな方法で実行され得る。たとえばいくつかのシステムにおいて、書込後読出構成が用いられ、データが書込まれたすぐ後にテープ媒体からデータを読み戻す。検索されたデータに、CRCおよび/またはECCチェックが実行され得、データの損失または破損が起こったか否かを判断する。これにより、エンベロープの書込が成功したか否かのフィードバックを即時にもたらし得る。
【0016】
完全なエンベロープの書込が成功した場合、プロセスはステップ501に戻り、テープ媒体の順次的に次の位置に次のエンベロープが書込まれる。エンベロープ書込中に何らかの誤りがあると、ステップ503において、テープ媒体の欠陥領域の後の位置に境界開始フィールドが書込まれる。この境界開始フィールドは、欠陥領域が終わり、ユーザデータが次に来ることを、いくらか後の時点でテープ媒体からデータを読取るコントローラに示す。ステップ504において、テープ媒体の欠陥領域のすぐ前の位置に境界終了フィールドが書込まれる。境界終了フィールドは、欠陥領域が境界終了フィールドの次に来ることをコントローラに示す。
【0017】
その後の読取動作中に、コントローラがデータエンベロープを読取ろうとしているときに境界終了フィールドに遭遇すると、コントローラは欠陥領域が次に来ることがわかる。次にコントローラは、テープ媒体の順次的に次の位置に記憶されたデータの読取を続行する。この時間中に読取られたデータは無効なデータであるとみなされ、境界開始フィールドに遭遇するまで無視される。境界開始フィールドは、欠陥領域が終わったことを示すフラグまたは他の表示を含み得る。これは、下記にさらに詳細に説明されるように、さまざまな方法を用いて達成され得る。
【0018】
境界開始フィールドの終わりに到達した後、次に、コントローラは次のデータエンベロープの読取を開始する。この、ユーザデータの読取に再び移行することは、さまざまなやり方で達成され得る。一実施例において、境界開始フィールドの各ブロックは、そのブロックが境界開始フィールドの部分であることを示す所定の開始符号を含む。コントローラが、一旦所定の開始符号を含まないデータブロックの読取を開始すると、コントローラは、そのデータブロックが次のユーザデータのエンベロープの部分であることがわかる。他の実施例においては、下記にさらに詳細に説明されるように、境界開始フィールドのブロックは境界開始フィールドのフィールド長の表示を含む。したがって、コントローラが表示された個数のブロックを過ぎると、コントローラは、次のデータエンベロープがすぐ次に来ることがわかる。さらに他の実施例においては、境界開始フィールドは所定の個数のブロックを含む。したがって、コントローラが所定の個数のブロックを過ぎると、コントローラは、次のユーザデータのエンベロープがすぐ次に来ることがわかる。
【0019】
いくつかの実施例によれば、欠陥領域のサイズの経時的な変化をモニタリングし、トラッキングするためのプロセスが提供され得る。図6は、図5に説明されるプロセスを用いて書込まれたデータを読み戻し、欠陥領域のサイズの変化を識別するための、例示的なプロセスを示す。ステップ601において、テープドライブはテープ媒体からデータエンベロープを読取ろうとする。データエンベロープのテープ媒体からの読取が成功すると、プロセスはステップ601に戻り、そこで順次的に次のデータエンベロープが読取られる。
【0020】
予測されたデータエンベロープの代わりに境界終了フィールドがテープ媒体から読取られると、コントローラは、欠陥領域が次に来るであろうと結論付け、プロセスはステップ603に進む。ステップ603において、境界終了フィールドの予測されるフィールド長が読取られる。境界終了フィールドの予測されるフィールド長に関する情報は、下記にさらに詳細に説明されるように、境界終了フィールド内に含まれるブロックに記憶され得る。
【0021】
次に、ステップ604において、境界終了フィールドの観測されるフィールド長が決定される。ステップ605において、境界終了フィールドの予測されたフィールド長は、境界終了フィールドの観測されたフィールド長と比較される。2つのフィールド長が一致する場合、欠陥領域が境界終了フィールドへ拡大していないと結論付けられ得る。しかしながら、2つのフィールド長が一致しない場合、誤りが生じたことになる。予測されたフィールド長が観測されたフィールド長よりもストライプX個分だけ短い場合、コントローラは、欠陥領域が境界終了フィールドへ拡大し、境界終了フィールドの終わりにおいて最後のX個のストライプを破壊したと結論付け得る。
【0022】
同様に、コントローラは、境界開始フィールドの観測されたフィールド長を境界開始フィールドの予測されたフィールド長と比較することもできる。ここでも、観測されたフィールド長が予測されたフィールド長よりも短い場合、コントローラは、欠陥領域が境界開始フィールドへ順方向に拡大したと結論付け得る。
【0023】
いくつかの実施例において、欠陥領域が拡大していることが発見されるとすぐにテープ記憶装置の使用を中止することが望ましいであろう。ホストシステムは警告を受けることができ、データが欠陥の拡大によって影響を受け得る前に欠陥の領域のデータが再配置され得る。他の実施例において、欠陥領域が拡大するのを経時的にモニタリングし、トラッキングすることが望ましいであろう。欠陥領域の拡大が許容できる範囲内であれば、テープ記憶装置は十分に信頼できるので継続使用が正当であると結論付けられ得る。いつかの時点で、欠陥領域の拡大が許容できる範囲を超えると、コントローラはテープ記憶装置がもはや信頼できないと結論付けることができ、テープ記憶装置全体に欠陥があるという印を付けて、継続使用による潜在的な壊滅的データ損失を避けることができる。ホストシステム110のホストアプリケーション111は通知を受けることができ、すると、媒体のさらなる劣化がデータに影響を及ぼし得る前に、テープ記憶装置のデータは、別の記憶装置または同じテープ媒体の別の場所に再配置され得る。
【0024】
図3−図4は、本発明の実施例による、テープ媒体300に順次的に書込まれた複数のエンベロープを示すブロック図である。図3において、エンベロープA、B、およびCのテープ媒体300への書込が成功している。エンベロープDの書込中、欠陥領域320に遭遇し、それによりテープ媒体300にエンベロープDが完全に書込まれるのを防ぐ。
【0025】
この時点において、上述の欠陥処理プロセスが呼出され得る。この実施例において、欠陥領域の順次的に前に位置する、書込が成功した最後の完全なエンベロープ、すなわち図3のエンベロープCが、メモリに記憶される。次にコントローラが、欠陥領域320の後の、欠陥のない、許容できる最初の位置に書込ヘッドを位置決めし、境界開始フィールド340の書込を開始する。境界開始フィールド340が書込まれた後、エンベロープCからのデータがメモリから検索され、テープ媒体300で順次的に次の位置に記憶され、図4にエンベロープC′として示される。
【0026】
次に、コントローラは、最後に書込が成功したエンベロープの始まりに書込ヘッドを位置決めし、エンベロープCを境界終了フィールド330で上書きする。図4で見られるように、境界終了フィールド330は、エンベロープC全体とエンベロープDの書込が成功した部分とを上書きする。
【0027】
いくつかの実施例において、コントローラは、欠陥領域の長さに着目し、境界終了フィールド330もしくは境界開始フィールド340のいずれか、またはその両方を形成するブロックにおいて、欠陥領域の長さについての情報を記録する。これは、将来の読取動作中にコントローラを助けて境界開始フィールド340の予測される位置をすばやく見つけ
、欠陥領域のサイズの拡大をトラッキングする冗長機構を与えるようにすることができる。
【0028】
境界終了フィールド330が書込まれた後、コントローラは、書き直されたエンベロープC′の後に書込ヘッドを位置決めし直すことができ、次に、従来の書込動作を用いて、続くエンベロープの書込を継続し得る。図4に示されるように、次のエンベロープはエンベロープD′であり、以前には完全に書込まれることができなかったデータエンベロープを含む。
【0029】
図7は、本発明の実施例による、境界終了フィールド330の一例を示す。他の実施例は、示される例とは異なる構造およびアルゴリズムを利用し得ることが理解される。図7において、境界終了フィールド330は、エンベロープ200におけるストライプと同様のストライプ状に配置される複数のブロックを含む。しかしながら、エンベロープ200とは異なり、境界終了フィールド330のフィールド長は変動し得る。換言すると、図2に示されるエンベロープ200が20ストライプの長さを有する一方で、図7の境界終了フィールド330は、最後に書込が成功したエンベロープ(エンベロープC)の長さ全体と、部分的に書込まれたエンベロープ(エンベロープD)に書込が成功したストライプの個数とを足した長さに等しいフィールド長を有する。たとえば、図7に示されるように、エンベロープDの最初の6ストライプが書込まれた場合、境界終了フィールド330のフィールド長は26ストライプとなり、それは、エンベロープCの20ストライプとエンベロープDへの書込が成功した6ストライプとを足した長さに対応する。
【0030】
いくつかの実施例において、境界終了フィールド330を形成するデータブロック332において、境界終了フィールド330のフィールド長に対応する情報を記憶することが望ましいであろう。これは、たとえば、境界終了フィールド330の各データストライプにおいて終了フラグを記憶することによって達成され得る。一実施例において、各ストライプの終了フラグは、境界終了フィールド330のストライプ総数の表示と、その特定のストライプのシーケンシャル番号とを含み得る。この終了フラグは、そのストライプの各ブロック332に記憶され得る。たとえば、ストライプ1の8個のブロック332の各々は、「26ストライプのうちのストライプ1」に対応する情報を含む終了フラグを含む。次に、ストライプ2の8個のブロック332の各々は「26の2」に対応する情報を含み、ストライプ3の8個のブロック332の各々は「26の3」に対応する情報を含み、「26の26」に対応する情報を含むストライプ26までこのように続く。ブロック332にこの情報を含むことにより、コントローラは、その後の読取動作中に、いずれかのストライプが破壊されていたなら容易に識別し得る。この情報は異なる方法でブロック332に記憶されることができ、正確に上述の形式を取る必要はないことが理解される。
【0031】
図8に示されるように、いくつかの実施例において、境界開始フィールド340に境界終了フィールド330と同様の構造を与えることが望ましいであろう。ここで、境界開始フィールド340のフィールド長は、境界終了フィールド330のフィールド長に等しい。同様に、境界開始フィールド340の各ストライプの各ブロック342は、ストライプ番号の表示と、境界開始フィールド340のストライプ総数の表示とを含む。したがって、境界開始フィールド340のいずれかのストライプが破壊されると、コントローラは容易に損失を識別し得る。境界開始フィールド340の各ブロック342は開始フラグまたは他のインジケータをも含むことができ、それにより、コントローラは、欠陥領域320がどこで終わり、境界開始フィールド340がどこで始まるかを容易に判断し得る。
【0032】
たとえば、読取動作中にコントローラが境界終了フィールド330に遭遇すると、コントローラは、境界終了フィールド330のブロック332に含まれるデータのモニタリングを開始する。まず、コントローラは、境界終了フィールド330の予測されるフィール
ド長(たとえば境界終了フィールド330のストライプ総数)を記憶する。次に、各ブロック332が読取られる間、コントローラは予測されたストライプ番号を観測されたストライプ番号と比較する。たとえば、「26の25」を表示するブロック332を含むストライプを読取った後、続くストライプのブロック332が、予測された「26の26」の表示を含まないとすると、コントローラは、欠陥領域320が逆方向に拡大して境界終了フィールド330の最後のストライプを破壊したことがわかる。いくつかの実施例においては、テープ媒体の欠陥領域320の始まりの物理的位置を示す位置情報を、境界終了フィールド330に含むことも望ましいであろう。これは上述のストライプ数の代わりに用いられることができ、または、追加的な冗長をもたらすためにストライプカウントを補い得る。
【0033】
いくつかの実施例において、境界終了フィールド330における1つ以上のブロック332も、テープ媒体の境界開始フィールド340の始まりの物理的位置に関する位置情報を含み得る。この位置情報は、コントローラが欠陥領域320に最初に遭遇したときに取得され、記憶されたものであってもよい。将来の読取動作中にコントローラが境界終了フィールド330に遭遇すると、コントローラは、境界終了フィールド330における1つ以上の、またはすべてのブロック332に記憶された情報から、境界開始フィールド340の物理的位置を取得し得る。この物理的位置情報は、たとえば、テープドライブモータサーボによって計算されるテープアドレス情報を用いてもたらされ得る。
【0034】
コントローラが境界終了フィールド330の終わりに一旦到達すると、コントローラは、境界開始フィールドが始まる物理アドレスに到達するまで、その後のデータブロックを無視する。次に、コントローラは、境界開始フィールド340が始まったことを表示する開始フラグを含むブロック342を探すため、テープ媒体からのデータ読取を開始し得る。他の実施例においては、読取ヘッドが欠陥領域320を通過して行くにつれて、コントローラは、欠陥領域320がどこで終わるかを判断するために、境界開始フィールド340で何らかの種類の既知のフラグを探すことができる。
【0035】
境界終了フィールド330における場合と同様に、コントローラは境界開始フィールド340の各ブロック342を読取り、予測されたストライプ番号を観測されたストライプ番号と比較する。たとえば、最初のストライプが「26の2」を表示すると、コントローラは、欠陥領域320が順方向に拡大して境界開始フィールド340の第1のストライプを破壊したことがわかる。境界終了フィールド330を境界開始フィールド340と同じフィールド長にすることにより、境界フィールドのサイズを判断するための冗長方法がもたらされる。
【0036】
いくつかの実施例においては、境界終了フィールド330と境界開始フィールド340とのフィールド長および/または位置を、テープ媒体の他の場所、または別の記憶装置のいずれかで、別個のディレクトリに記憶することがさらに望ましいであろう。これにより、欠陥領域および境界フィールド330、340の冗長記録をもたらすことができる。
【0037】
いくつかの実施例によれば、テープ媒体の欠陥領域を管理するための方法、および、これらの欠陥領域を経時的にモニタリングするための方法が与えられ得る。これにより、有利なことに、テープドライブは、重要でない欠陥を含むテープ記憶装置を継続して利用できるであろう。これらの方法がなければ、これらのわずかに傷のあるテープ記憶装置は、使用不能と考えられ、結果的に、欠陥のあるテープ記憶装置に記憶されたデータを新しいテープ記憶装置に再配置しなければならず、それによりテープの歩留まりが悪化し、効率性が低下し得る。
【0038】
いくつかの実施例によれば、テープドライブが、別個に記憶された欠陥マップを用いる
ことなく、欠陥領域を避けることができる方法が与えられ得る。その方法は、欠陥領域の始まりと終わりとの境界をつける、境界終了フィールドおよび境界開始フィールドの利用を含み得る。したがって、テープドライブは別個のメモリに欠陥マップを記憶する必要はなく、さらに、テープドライブは、テープ媒体の所定の位置に記憶された欠陥マップの位置を見つけるためにテープ媒体を巻戻す必要もない。この方法は、書込動作中に「オンザフライ」で用いられることができ、さまざまな長さの欠陥領域に対応することができるであろう。
【0039】
本発明は特定の実施例および例示的な図面に関して説明されたが、当業者は、本発明が説明された実施例または図面に限定されないことを認識するであろう。たとえば、上述のいくつかの実施例において、各エンティティは16個のデータブロックおよび4個のECCブロックを含み、各エンベロープは8個のエンティティを含む。他の実施例において、これらの個数は変動し得る。たとえば、各エンティティはより多くの、またはより少ないデータブロックおよびECCブロック(またはECCは全くなし)を含むことができ、各エンベロープはより多くの、またはより少ないエンティティを含み得る。さらに他の実施例において、エンベロープは、別個のエンティティにグループ化されていない複数のデータブロック(またはデータブロックおよびECCブロック)を含み得る。本発明のさまざまな実施例によるエンベロープおよびエンベロープに記憶されるデータの構造は、所望の誤り訂正アルゴリズムに依存して変動し得る。
【0040】
さらに、上述のプロセスにおいて、境界終了フィールドは、完全に書込まれた最後のエンベロープの長さと、次のエンベロープの書込が成功した部分の長さとの合計に等しいフィールド長を有する。したがって、境界終了フィールドは少なくとも単一のエンベロープの長さに等しいフィールド長を常に有する。この拡張されたフィールド長に助けられ、将来の読取動作中に、たとえ欠陥領域が拡大して境界終了フィールドのいくつかのストライプを破壊したとしても、境界終了フィールドが容易に検出可能になることが確実になり得る。他の実施例において、境界終了フィールドは所定のフィールド長を含み得る。たとえば、新しい境界終了フィールドが作られるたびに、それは他のエンベロープのストライプの個数と等しいフィールド長を与えられ得る。他の例においては、各境界終了フィールドは、10ストライプ、または他の何らかの所定の値に等しいフィールド長を与えられ得る。
【0041】
ここで用いられる「欠陥領域」という用語は、データの記憶にとって望ましくないものとして識別された、テープ媒体のある領域を指すことに注意されるべきである。欠陥領域は、その領域が信頼できるデータ記憶ができない領域となるような、ある実際の欠陥(たとえば局在した媒体の異常)がその領域に検出された結果として、このように識別され得る。代替として、欠陥領域は、その領域が潜在的にデータを破壊する可能性があり、そのため用いられてはならないと予測された結果として、識別され得る。この予測が生じ得るのは、たとえば、データ読取誤りが、その領域において、または何らかの他の統計的分析において、所定の回数起こった後である。したがって、「欠陥領域」は、データを記憶することはできるであろうが、将来の潜在的なデータ誤りを回避するために「欠陥がある」として識別されたのである。
【0042】
上記において、「前に」および「後に」という用語は、テープ媒体にデータを記憶するための順次的な位置を指すために用いられたことにさらに注意されるべきである。従来の動作においては、テープ媒体は、読み書きの動作中、いずれの方向にも動き得ることが理解される。「前に」および「後に」という用語は、テープの経路に沿った、欠陥領域の位置に隣接する位置を指すのに使われ、それは、欠陥領域に最初に遭遇したときに実行されている動作中の、テープ媒体の動きの方向に相対する。
【0043】
さまざまな実施例において、ステップの順序は上述の実施例とは異なり得ることにさらに注意されるべきである。たとえば、図5に示されるプロセスにおいて、境界終了フィールド330の前に境界開始フィールド340が書込まれる。最初に書込まれたエンベロープCからのデータをテープ媒体に記憶する前にエンベロープCを境界終了フィールド330で上書きしてしまうことを避けるために、境界終了フィールド330の書込のために書込ヘッドを位置決めし直す前に、最後に書込が成功したエンベロープC′に書き直すことが望ましいであろう。他の実施例において、境界終了フィールド、境界開始フィールド、および書き直しのエンベロープC′の書込は、どのような順序に変動してもよい。
【0044】
さまざまな実現例において、ここでシステムおよび方法を制御するコントローラはさまざまな形態で存在し得ることにも注意されるべきである。いくつかの実施例において、テープドライブコントローラ103が制御機能を与え得る。他の実施例においては、記憶サブシステムコントローラ101またはホスト110のコントローラが制御機能を与え得る。
【0045】
与えられた図面は単に例示的なものであり、縮尺通りに描かれているとは限らない。ここでいくつかの比率は強調されているかもしれず、他は最小化されているかもしれない。図面は本発明のさまざまな実現例を示すことを意図しており、当業者によって理解され、適切に実行され得る。
【0046】
したがって、本発明は、添付の請求項の精神と範囲との中で変形および変更を伴って実施され得ると理解されるべきである。この説明は、網羅的であること、または、本発明を開示されたとおりの形式に限ることを意図していない。本発明は変形および変更を伴って実行されることができ、本発明は請求項およびその等価物によってのみ限定されることが理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の実施例によるテープ記憶サブシステムのブロック図である。
【図2】本発明の実施例による、例示的なデータエンベロープの簡略化されたブロック図である。
【図3】欠陥領域の前に部分的に書込まれたエンベロープを示すブロック図である。
【図4】本発明の実施例による、テープ媒体の欠陥領域に境界をつける、境界フィールドを示すブロック図である。
【図5】本発明の実施例による、テープ媒体の欠陥領域に境界をつけるための、例示的なプロセスを示す図である。
【図6】本発明の実施例による、欠陥領域の変化をモニタリングするための、例示的なプロセスを示す図である。
【図7】本発明の実施例による、境界終了フィールドのための例示的なフォーマットを示すブロック図である。
【図8】本発明の実施例による、境界開始フィールドのための例示的なフォーマットを示すブロック図である。
【符号の説明】
【0048】
300 テープ媒体、320 欠陥領域、330 境界終了フィールド、340 境界開始フィールド。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テープ媒体にデータを記録する方法であって、
テープ媒体に複数のデータエンベロープを書込むステップを含み、各データエンベロープは複数のデータブロックを含み、前記方法は、さらに、
テープ媒体の欠陥領域を検出するステップと、
欠陥領域の後に境界開始フィールドを書込むステップとを含み、境界開始フィールドは欠陥領域が過ぎたことを示し、前記方法は、さらに、
テープ媒体の欠陥領域の前に境界終了フィールドを書込むステップを含み、境界終了フィールドは欠陥領域が境界終了フィールドの次に来ることを示す、方法。
【請求項2】
テープ媒体の境界開始フィールドの後に複数の追加的なデータエンベロープを書込むステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
テープ媒体の欠陥領域の前に境界終了フィールドを書込むステップは、欠陥領域の前に位置する少なくとも1つの完全なデータエンベロープを境界終了フィールドで置き換えるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
テープ媒体の欠陥領域を検出する前記ステップは、欠陥領域の前に部分的なデータエンベロープの書込が成功した後、欠陥領域を検出するステップを含み、
欠陥領域の前に位置する少なくとも1つの完全なデータエンベロープを置き換える前記ステップは、1つの完全なデータエンベロープおよび部分的なデータエンベロープを境界終了フィールドで置き換えるステップを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
境界終了フィールドの少なくとも1つのデータブロックは、境界終了フィールドの予測されるフィールド長についての情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
境界終了フィールドの少なくとも1つのデータブロックは、境界開始フィールドの物理的位置に関する位置情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
境界開始フィールドの少なくとも1つのデータブロックは、境界開始フィールドの予測されるフィールド長についての情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
境界開始フィールドの少なくとも1つのデータブロックは、境界終了フィールドの物理的位置に関する位置情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
境界終了フィールドの読取可能なフィールド長を確認するステップと、
欠陥領域のサイズが拡大したか否かを判断するために、境界終了フィールドの読取可能な確認されたフィールド長と、境界終了フィールドの予測されたフィールド長とを比較するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
境界開始フィールドの読取可能なフィールド長を確認するステップと、
欠陥領域のサイズが拡大したか否かを判断するために、境界開始フィールドの読取可能な確認されたフィールド長と、境界開始フィールドの読取可能な予測されたフィールド長とを比較するステップをさらに含む、請求項7に記載の方法。
【請求項11】
欠陥領域のサイズを経時的にトラッキングするステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
境界終了フィールドのフィールド長を別個の場所に記憶するステップをさらに含む、請
求項1に記載の方法。
【請求項13】
境界終了フィールドのフィールド長を別個の場所に記憶するステップは、境界終了フィールドのフィールド長を別個の記憶装置に記憶するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
データを記憶するためのテープ媒体であって、データは、
複数のデータエンベロープを含み、各データエンベロープは複数のデータブロックを含み、前記テープ媒体は、さらに、
テープ媒体の欠陥領域の順次的にすぐ前に位置決めされる境界終了フィールドを含み、境界終了フィールドは、欠陥領域が境界終了フィールドの次に来ることをコントローラに示す情報を含み、前記テープ媒体は、さらに、
欠陥領域の順次的にすぐ後に位置決めされる境界開始フィールドを含み、境界開始フィールドは、欠陥領域が過ぎたことをコントローラに示す、テープ媒体。
【請求項15】
境界終了フィールドのフィールド長は、複数のデータエンベロープの各々の長さより長い、請求項14に記載のテープ媒体。
【請求項16】
境界開始フィールドのフィールド長は、複数のデータエンベロープの各々の長さより長い、請求項14に記載のテープ媒体。
【請求項17】
境界終了フィールドの少なくとも1つのデータブロックは、境界終了フィールドの予測されるフィールド長についての情報を含む、請求項14に記載のテープ媒体。
【請求項18】
境界終了フィールドの少なくとも1つのデータブロックは、境界開始フィールドの物理的位置に関する情報を含む、請求項14に記載のテープ媒体。
【請求項19】
境界開始フィールドの少なくとも1つのデータブロックは、境界開始フィールドの予測されるフィールド長についての情報を含む、請求項14に記載のテープ媒体。
【請求項20】
境界開始フィールドの少なくとも1つのデータブロックは、境界終了フィールドの物理的位置に関する情報を含む、請求項14に記載のテープ媒体。
【請求項21】
テープ媒体にデータを記憶するためのテープ記憶システムであって、
テープ媒体にデータを書込むためのデータトランスデューサと、
データトランスデューサにわたってテープ媒体を平行移動するためのモータと、
データトランスデューサおよびモータを制御するためのコントローラとを含み、それにより、テープ記憶システムはテープ媒体に複数のデータエンベロープを書込み、各データエンベロープは複数のデータブロックを含み、さらに、テープ媒体の欠陥領域が検出されると、テープ媒体の欠陥領域の後に境界開始フィールドが書込まれ、境界開始フィールドは欠陥領域が過ぎたことを示し、さらに、テープ媒体の欠陥領域の前に境界終了フィールドが書込まれ、境界終了フィールドは欠陥領域が境界終了フィールドの次に来ることを示す、テープ記憶システム。
【請求項22】
コントローラは、データトランスデューサおよびモータを制御して、テープ媒体の境界開始フィールドの後に複数の追加的なデータエンベロープを書込むことを継続する、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
コントローラは、データトランスデューサおよびモータを制御して、テープ媒体の欠陥領域の前に位置する少なくとも1つの完全なデータエンベロープを境界終了フィールドで
置き換えることによって、欠陥領域の前に境界終了フィールドを書込む、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
コントローラは、データトランスデューサおよびモータを制御して境界終了フィールドを書込み、境界終了フィールドのフィールド長は、1つの完全なデータエンベロープおよび部分的なデータエンベロープの長さに等しい、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
コントローラは、データトランスデューサおよびモータを制御して境界終了フィールドを書込み、境界終了フィールドの少なくとも1つのデータブロックは、境界終了フィールドの予測されるフィールド長についての情報を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
コントローラは、データトランスデューサおよびモータを制御して境界終了フィールドを書込み、境界終了フィールドの少なくとも1つのデータブロックは、境界開始フィールドの物理的位置に関する位置情報を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項27】
コントローラは、データトランスデューサおよびモータを制御して境界開始フィールドを書込み、境界開始フィールドの少なくとも1つのデータブロックは、境界開始フィールドの予測されるフィールド長についての情報を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項28】
コントローラは、データトランスデューサおよびモータを制御して境界開始フィールドを書込み、境界開始フィールドの少なくとも1つのデータブロックは、境界終了フィールドの物理的位置に関する位置情報を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項29】
コントローラは、データトランスデューサおよびモータを制御して境界終了フィールドを書込み、
境界終了フィールドの読取可能なフィールド長を確認し、
欠陥領域のサイズが拡大されたか否かを判断するために、境界終了フィールドの読取可能な確認されたフィールド長と境界終了フィールドの予測されたフィールド長とを比較する、請求項21に記載のシステム。
【請求項30】
コントローラは、データトランスデューサおよびモータを制御して境界終了フィールドを書込み、
境界開始フィールドの読取可能なフィールド長を確認し、
欠陥領域のサイズが拡大されたか否かを判断するために、境界開始フィールドの読取可能な確認されたフィールド長と、境界開始フィールドの読取可能な予測されたフィールド長とを比較する、請求項29に記載のシステム。

【図1】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−59522(P2006−59522A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−236493(P2005−236493)
【出願日】平成17年8月17日(2005.8.17)
【出願人】(591179352)クウォンタム・コーポレイション (49)
【氏名又は名称原語表記】QUANTUM CORPORATION
【Fターム(参考)】