説明

テープ類用仕切板及びそれを用いた梱包方法

【課題】巻き芯に巻かれたテープ類を単巻または複数巻積み重ねて包装する際に使用する、各テープ類間を仕切るためのテープ類用仕切板を提供する。
【解決手段】テープ類用仕切板の板部1の一方の面であるテープ類固定面2に巻き芯の内側を固定するための凸部21を有する。さらに、凸部を有するテープ類固定面2とは反対側の面である仕切板固定面3に、テープ類用仕切板同士を連結するための嵌合構造である連結突起31と連結穴32を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープ類用仕切板に関する。特に、円盤状に巻かれたテープ類を単巻または複数巻、例えば数巻〜数十巻積み重ねて包装する際に使用するテープ類用仕切板に関する。
【背景技術】
【0002】
包装箱を使用して複数巻のテープ類を梱包する方法としては、I)離型紙挿入包装方法、II)紙管固定包装方法などが挙げられる。
上記記載の方法について説明すると、まず、I)離型紙挿入包装方法は、テープ類をテープ類の単巻の側面と側面が重なり合うように複数巻積み重ねて収容する際に、テープ類の単巻と単巻の間に片面または両面に剥離処理した紙またはプラスチックフィルム製の離型紙を挿入する方法である。この方法は、テープ類の単巻を側面と側面が重なり合うように複数巻積み重ねて包装したものを、長期間保存しておくと、温度・湿度など環境状態の変化により、接着剤がテープ類の側面からしみ出し、単巻同士が接着してしまい、テープ類使用時には各単巻を引き剥がしながら使用しなければならないという問題点を改良した包装方法であり、離型紙を挿入することによってテープ類の単巻同士の接着を防いでいるところが優れている。
【0003】
例えば、特許文献1には、テープ類の単巻を複数巻積み重ねた包装体において、テープ類の単巻と単巻の間に、クラフト紙、グラシン紙などの紙の両面をシリコン樹脂あるいはポリエチレンフィルムとシリコン樹脂、ワックス等で離型処理を施した両面離型紙を挿入することにより、接着剤のテープ類の側面からのしみ出しによる単巻同士の接着を防止する方法が開示されている。
この方法は、紙の両面を離型処理しているので、単巻と単巻の間に両面離型紙を1枚挿入するだけで、テープ類を使用するときに単巻を1巻ずつ取り出せ、作業性が良いところが優れている。
【0004】
また、II)紙管固定包装方法は、テープ類をテープ類の単巻の側面と側面が重なり合うように複数巻積み重ねて収容する際に、テープ類の巻芯の内側に固定用芯を通すなどして、テープ類を固定する方法である。この方法は、テープ類の巻芯の内側に通された固定用芯によってテープ類が固定されるため、テープ類を輸送する際にテープ類に横圧がかかってもテープ類が荷崩れしないので、テープ類を傷付けることなく、見栄え良く包装できるところが優れている。
例えば、特許文献2には、テープ類の包装箱において、1対の天板面内フラップ、上記底面内フラップのそれぞれに切り欠け部を設けることにより、支柱を包装箱材に固定することができる長尺のテープ類用包装箱が開示されている。この方法は、テープ類を固定するための支柱が包装箱材に固定されるため、テープ類の輸送・保管中にテープ類の荷崩れを防止できるうえ、支柱固定用当て板を包装箱とは別に準備しなくても良いため、梱包費用が安価となると共に、梱包作業の作業性が良好であるところが優れている。
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では両面離型紙が紙やプラスチックフィルムといった薄くて柔らかい材料製であるために、テープ類を長期間保存した際、テープ類が竹の子状にせり上がるテレスコープ現象の発生を抑制することが出来ない。また、複数巻積み重ねて包装したテープ類を包装箱に入れて輸送・保管する際には、テープ類の単巻と単巻の間に両面離型紙を挿入しただけであるため、テープ類が包装箱材に固定されず、振動により荷崩れを起こしたり、テープ類が衝撃により変形したり傷付けられてしまい、外観を損ねたり、局部的な圧迫によりテープ類の引出しが局部的に重くなったり、引出し力が一定で無くなったり、摩擦等により発生したテープ類の切傷によりテープ類を引き出す際にテープ切れが発生するといった問題点が残されている。
【0006】
また、特許文献2に開示されている包装方法では、天板面内フラップ、底面内フラップのそれぞれに紙管径の大きさ毎にそれぞれに対応する切り欠け部を有した包装箱が必要であり、このような紙管径毎の包装箱を作製するのは費用や手間がかかる上、保管・管理するのも難しいといった問題点が残されている。また、このテープ類包装方法は、包装箱の高さに支柱の長さが対応しているため、包装箱材に梱包するテープ類の本数が規制されてしまい、個々の要求本数に細やかに対応することが出来ないといった問題点も残されている。例えば10本入のテープ類用包装箱の場合、必ず10本のテープ類を梱包しなければ、包装箱材内に空隙が出来てしまい、輸送時にテープ類に縦圧がかかりテープ類が変形したり、傷付けられる可能性があるため、個々の要求に対応できなかったり、包装箱・テープ類固定用支柱とは別に空隙を埋めるための緩衝材を準備しなければならず、コストや手間がかかるといった問題点があるのである。
【特許文献1】特開昭53−16737号公報
【特許文献2】特開平9−295633号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明はこのような問題に対し、テープ類の単巻を側面と側面が重なり合うように複数巻積み重ねて包装した包装体を長期間保管した場合に、接着剤のテープ類の側面からのしみ出しによる単巻同士の接着やテレスコープ現象の発生、テープ類の物性低下を防止し、さらにはテープ類の輸送中に包装体の荷崩れ、テープ類の損傷等の商品品位の低下等を防止できるテープ類用仕切板を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を達成するために鋭意検討した結果、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は下記の通りである。
1.巻き芯に巻かれたテープ類を積み重ねる際に各テープ類間を仕切るための仕切板であって、該仕切板の一方の面に巻き芯の内側を固定するための凸部を有することを特徴とするテープ類用仕切板。
2.前記凸部を有する面とは反対側の面に、仕切板同士を連結するための嵌合構造を有することを特徴とする1.記載のテープ類用仕切板。
3.凸部中心と仕切板端部とを結ぶ線分の少なくとも一部の長さが、テープ類の巻き芯の半径よりも大きいことを特徴とする1.または2.に記載のテープ類用仕切板。
4.凸部の高さが巻き芯巾の0.2倍以上1.9倍以下であることを特徴とする1.または2.記載のテープ類用仕切板。
5.仕切板の少なくとも片面に接着剤剥離処理がされていることを特徴とする1.または2.記載のテープ類用仕切板。
6.複数のテープ類の各側面の少なくとも一方に1.〜5.の仕切板をあて、仕切板の嵌合構造を用いてテープ類と仕切板を積み重ねることを特徴とするテープ類の集積方法。
7.嵌合構造が連結仕切板同士を連結させた構造であることを特徴とする6.記載のテープ類の集積方法。
8.前記6.または7.で集積された複数のテープ類と仕切板とをさらに結束することを特徴とするテープ類の梱包方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明が従来技術と最も相違するところは、従来技術のテープ類梱包方法が、テープ類の単巻と単巻の間に単に離型紙を挿入したり、テープ類巻芯の内側に支柱を挿入するだけであったために、テープ類の長期保管あるいは輸送のいずれかのみに対応する梱包方法であるのに対し、本発明のテープ類用仕切板を用いた梱包方法は、長期保管のみならず輸送での損傷等の問題にも対応できる点である。
本発明の効果は、従来技術のテープ類梱包方法が、テープ類の単巻と単巻の間に単に離型紙を挿入したり、テープ類巻芯の内側に支柱を挿入するだけであったために、テープ類の長期保管あるいは輸送のいずれかのみに対応する梱包方法で、テープ類の長期保管・輸送の際にテープ類が竹の子状にせり上がるテレスコープ現象の発生を抑制することが出来なかったり、振動により荷崩れを起こす等の問題や、テープ類の紙管径、外径、梱包本数毎に対応する包装箱を作製するのは費用や手間がかかる上、保管・管理するのも難しいといった問題や包装箱の高さに支柱の長さが対応しているため、包装箱材に梱包するテープ類の本数が規制されてしまい、個々の要求本数に細やかに対応することが出来ないといった問題等が残されていたのに対し、本発明のテープ類用仕切板およびそれを用いた梱包方法は、テープ類を長期保管する際、テープ類用仕切板をテープ類側面に具備した上、テープ類用仕切板およびテープ類を結束したり、仕切板の自重を調整することによってテープ類のテレスコープ現象の発生を抑制できる。また、本発明のテープ類用仕切板は該仕切板の一方の面にのみ凸部を有すため、包装箱を使用して複数巻のテープ類を梱包する際に、テープ類とテープ類用仕切板を積層したものの天面と底面を、凸部を有する面の裏面にすることにより、積層物の体積を減少させることが出来るため、包装体内の空隙を減少出来る他、輸送コストを減少することができる。また、該仕切板の凸部を有する面と反対の面同士をつきあわせる様に連結して、仕切板の両面に凸部を有するようにも使用すれば、個々のテープ類をテープ類の両側面から挟持することができるため、より確実に個々のテープ類のテレスコープ減少の発生を抑制することができる。さらに、本発明のテープ類用仕切板は、該仕切板とテープ類の接する面が接着剤剥離処理されていれば、両面剥離紙としての効果も発現できるのである。
【0010】
また、テープ類を輸送する際、テープ類用仕切板の凸部によりテープ類の巻芯内側を固定することによって、輸送時の振動によるテープ類の荷崩れの防止、テープ類の変形や傷の防止が出来るといった優れた効果を発現できるのである。
さらに、テープ類用仕切板の少なくとも一方の外寸が円盤状に巻かれたテープ類の外寸よりも大きい場合、テープ類用仕切板が外的衝撃を防御する役割も発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明につき、特にその好ましい形態を中心に、詳細に説明する。
テープ類用仕切板について図1により説明する。本発明のテープ類用仕切板は、板部の1)テープ類固定面、2)仕切板固定面から構成される。ここで図1(a)は板部の「テープ類固定面」を上面としたときのテープ類用仕切板の斜視図、図1(b)は板部のテープ類固定面と反対側の面である「仕切板固定面」を上面としたときのテープ類用仕切板の斜視図である。
上記記載の1)テープ類固定面について説明する。まず、テープ類固定面とは円盤状に巻かれたテープ類の巻芯内側を固定する凸部を有した面を意味する。ここで、仕切板の凸部でテープ類巻芯内側を固定することの効果は、テープ類の大きさ、巻形状に関係なく、テープ類輸送時の荷崩れの防止、テープ類の変形や傷の防止が出来るといった点である。例えば、凸部がテープ類巻芯内側ではなく、テープ類外周の外側にあった場合、テープ類の外径や形状等が異なる毎に新たな大きさや形状の仕切板を製作する手間やコストが必要となるが、テープ類巻芯の内側を固定する場合は、巻芯の径が同じであればテープ類の外径や形状に関係なく同じ仕切板でテープ類を挟持することが出来る。
【0012】
テープ類固定面の凸部について説明する。
テープ類用仕切板のテープ類固定面の凸部は、テープ類巻芯内側を固定することができ、かつテープ類を凸部に嵌め易ければ、凸部の大きさ、形状、高さ、個数等に制限は特に無い。例えば、テープ類の巻芯内側を図2に示すように、1個の凸部で固定しても良いし、図3に示すように複数個の凸部で固定しても良い。また凸部の形状は、テープ類の巻芯内側を固定することができれば特に制限は無く、図4(斜視図)に示すように円柱形であっても、底面が三角形、四角形(長方形、正方形)、その他の多角形の角柱であっても、底面が菱形、楕円形、曲線からなる無定形の柱体であっても、球形であっても、円錐、三角錐、角錐等の錐体であっても、曲面からなる無定形の立体であっても良い。さらに、テープ類を凸部から取り出す際の取り出しやすさの観点から、テープ類と凸部の間には若干の遊びがあることが好ましい。ここで凸部によるテープ類の固定方法としては、例えば1)点固定法、2)バー固定法、3)柱体固定法等が挙げられる。
【0013】
ここで1)点固定法とは、図5に示すように、テープ類の巻芯内側とテープ類固定部が点接触により固定されていることを意味し、接触箇所や接触点の数に特に制限は無いが、確実にテープ類を固定する観点から、テープ類の巻芯内側とテープ類固定部が少なくともテープ類巻芯内側最長部の両端で接触していることが好ましく、接触点が3点以上で接触していることがより好ましい。また、安定にテープ類を固定する観点から、接触点はテープ類巻き芯内径に対して等間隔に配置されていることがさらに好ましい。
【0014】
2)バー固定法とは、図6に示すように、テープ類の巻芯内側が少なくとも1本のバー状のテープ類固定部により固定されていることを意味する。テープ類を固定するという観点から、バーの長さはテープ類巻芯内径の最長部以下であれば特に支障はないが、バーが例えばポリスチレン(PS)樹脂のような硬質材料製の場合、バーの長さはテープ類の巻芯内径最長部の0.9倍以上1.0倍以下であること好ましく、より好ましいバーの長さはテープ類巻芯内径最長部の0.92倍以上0.99倍以下、さらに好ましくはテープ類巻芯内径最長部の0.95倍以上0.99倍以下である。またバーが軟質ゴムのように圧縮可能な材料製の場合、凸部をテープ類の巻芯内径方向に圧縮することによりバーの長さがテープ類巻芯内径より長くても、テープ類を巻芯に挿入することができ、さらにテープ類を巻芯内側に挿入後、巻芯内側をより確実に固定できるといった利点がある。したがって、バーが圧縮可能な材料製の場合、好ましいバーの長さはテープ類の巻芯内径最長部の0.92倍以上1.2倍以下であり、より好ましいバーの長さはテープ類巻芯内径最長部の0.95倍以上1.15倍以下、さらに好ましくはテープ類巻芯内径最長部の0.95倍以上0.99倍以下である。また、安定にテープ類を固定する観点から、バーの本数は2本以上であることが好ましく、バーとテープ類巻芯内側の接触部がテープ類巻芯内径に対して等間隔に配置されていることがより好ましい。
【0015】
3)柱体固定法とは、図7に示すように、テープ類の巻芯内側を柱体により固定する方法を意味する。柱体の形状や大きさ等に特に制限は無いが、柱体の底面の大きさは、衝撃等によるテープ類の変形を防止する観点から、柱体の底面の少なくとも一辺(円柱の場合は直径)がテープ類の巻芯内径の0.9倍以上1.1倍以下であることが好ましく、0.95倍以上1.05倍以下であることがより好ましい。また、テープ類の取り出しやすさの観点から、柱体の底面積が、テープ類の巻芯内側面積の0.95倍以上0.99倍以下であることがさらに好ましい。また、安定にテープ類を固定する観点から、最も好ましい柱体の形状は、柱体形状とテープ類巻芯内側の形状が同形の場合である。
【0016】
さらにまた凸部の高さは、テープ類を固定する観点から、テープ類巻芯幅の0.2倍以上1.9倍以下であることが好ましい。ここで凸部の高さが0.2倍未満であると、テープ類巻芯内側を安定に固定することが出来ないため、テープ類に横圧がかかるとテープ類が凸部からずれたり、外れたりしてしまい、テープ類が潰れたり、変形する可能性を有する。一方、凸部の高さがテープ類巻芯幅と同等以上である場合、図8に示すように凸部を連結突起として使用すれば、連結穴の深さを調節することによって凸部余剰分を吸収することが出来、さらにテープ類をしっかりと挟持することができる。テープの変形、ノッチ、傷も防ぐことができる。したがって、テープ類を安定に固定する観点から、より好ましい凸部の高さは、テープ類巻芯幅の1.1倍以上1.7倍以下であり、さらに好ましくはテープ類巻芯幅の1.2倍以上1.5倍以下である。
【0017】
また、テープ類固定面は、テープ類を挟持し固定することが出来れば、形状に制限は無く、図9に示すように円形であっても、三角形、四角形(長方形、正方形)、その他の多角形であっても、菱形、楕円形、曲線からなる無定形であっても良いが、テープ類を挟持する観点から凸部にテープ類をはめ込んだ際に、板部の外寸がテープ類の外径よりも長いことが好ましく、直交する二方の外寸がテープ類の外径よりも長いのがより好ましい。また、板部が全方位にわたる外寸がテープ類の外径よりも長いとさらに好ましい。ここでテープ類用仕切板をテープ類の単巻と単巻の間に積層する際に、テープ類の外径よりも長い外寸が同一方向にのみ積層されるのではなく、異方向に積層されることが、テープ類を輸送・保管する際の外的衝撃からテープ類を保護する観点より好ましい。例えば、図10に示すように該仕切板を直交する方向に90度ずつ回転して積層し、包装体の外周がテープの外径よりも大きくなるように積層することが好ましい。
【0018】
また、テープ類固定面とテープ類が接触する面(仕切板とテープ類を集積した際、仕切板とテープ類が接する部分の面をいう)は、図11に示すように平坦であっても、図12に示すように凹凸があっても良く、テープ類の大きさや形状、用いられた接着剤等によって適宜選択できる。例えばテープ類固定面のテープ類と接触する部分が、平坦であれば、テープ類の全面を挟持できるため、衝撃やテレスコープ現象等によるテープ類の変形を確実に防止することができる。また、接着剤層を具備しているテープ類の場合、板部とテープ類が接触する面に複数の凸部あるいは凹部を具備したり、板部表面が波型の場合、テープ類とテープ類挟持部との接触面積が減少するため、テープ類の保管時にテープ類の側面から接着剤がしみ出したとしても、テープ類固定面へテープ類が接着するのを軽減することができる。
【0019】
仕切板固定面について説明する。
本発明でいう仕切板固定面とは、テープ類固定面の反対の面にあり、テープ類用仕切板同士を連結するための嵌合部を有した面を意味する。
ここで嵌合部とは、テープ類用仕切板同士を突き合わせた場合に、テープ類用仕切板同士を連結するための凹凸のことをいい、テープ類固定面の凸部とその裏面すなわち仕切板固定面の該凸部に対応した凹部をも含む。凸部を連結突起部、凹部を連結穴という。嵌合部は連結突起が連結穴に嵌まり込む大きさを有し、テープ類用仕切板同士を連結出来れば、嵌合部の場所・大きさ等に特に制限は無く、少なくとも仕切板固定面の面上に1箇所以上具備していれば良い。また連結突起や連結穴の断面形状は、四角形、円形、楕円形、四角形以外の多角形、あるいは曲線や直線からなる無定形でも良い。さらに嵌合部の嵌め合いは、一般に大きく分けて、隙間嵌め、締り嵌め、止り嵌めの3種類に分けられ、用途等に応じて適宜選択して良い。ここで隙間嵌めは、連結突起を連結穴に嵌め込んだ際に、連結突起と連結穴の間に隙間のある嵌め合いである。一方、締り嵌めは連結突起を連結穴に嵌め込んだ際に、連結突起と連結穴の間に締めしろのある嵌め合いのため、2枚のテープ類用仕切板を連結した際に外れ難く、輸送・保管時の衝撃等に強いといった利点がある。さらに、止り嵌めは隙間嵌めと締り嵌めの中間で公差によって隙間または締めしろができる嵌め合いで、連結突起及び連結穴を成形する際の寸法精度が要求され、コスト的にかなり高価になるが、嵌め外しが容易な嵌め合いである。また連結穴の断面が凸部の断面より大きい場合、図8に示すようにテープ類固定面の凸部を連結突起として使用しても良い。
【0020】
次に、テープ類用仕切板の材質について説明する。テープ類用仕切板の材質としては、板状に成形できテープ類を挟持出来れば特に制限はなく、例えば紙、樹脂、木材、金属等の単体あるいはこれらの組み合わせが挙げられるが、コスト面やテープ類梱包材の総重量が軽量であるほど輸送・運搬しやすいとの観点から、紙製、樹脂製、金属製あるいはこれらの複合物であることが好ましく、紙製あるいは樹脂製であることがより好ましい。また耐久性や防湿性があり、繰返し使用できるとの観点から樹脂製あるいは樹脂を主体とした材質製であることがさらに好ましい。
また、仕切板の自重を調整することによってテープ類のテレスコープ現象の発生を抑制できる。自重を大きくしたい場合には、重い材質を使うか、板の厚みを大きくすれば良い。さらに、仕切板の凸部を有する面と反対の面同士をつきあわせる様に連結して、仕切板の両面に凸部を有するようにも使用できる。
【0021】
また、図8のように、仕切板固定面に巻き芯固定用凸部に対応する凹部を設けても良い。この場合、凸部と凹部を嵌合させることができ、凸部高さは巻き芯幅より大きいことが好ましい。
ここで、テープ類用仕切板に用いられる紙とは、一般に書画・印刷・包装等に使用される紙なら何でも良く、例えば、クラフト紙、グラシン紙、パーチメント紙、ボール紙、段ボール、合成紙等が挙げられ、これらの紙に樹脂製フィルムや金属薄膜等で仕切板の表面をラミネートしたり、撥水性をもつ薬剤・樹脂で防水加工したり、さらには黒い樹脂製フィルムや無機系材料等を貼り合わせて遮光性及び防湿性の効果を付与したり、接着剤剥離処理しても良い。
【0022】
テープ類用仕切板に用いられる樹脂とは、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を意味し、例えば、熱可塑性樹脂ではポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、セルロースアセテート樹脂等が挙げられ、熱硬化性樹脂ではユリア樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、これらの単独樹脂または共重合樹脂等が挙げられる。テープ類用仕切板は、これらの樹脂より構成される単層または多層構成等のシートから成形されるのであるが、成形性の観点から、熱可塑性樹脂が好ましい。また、これらの樹脂製フィルムに金属薄膜等で仕切板の表面をラミネートしたり、撥水性をもつ薬剤・樹脂で防水加工したり、さらには黒色顔料等を混合したり、無機系材料等を貼り合わせて遮光性及び防湿性の効果を付与したり、接着剤剥離処理しても良い。
【0023】
また、テープ類用仕切板の材質は全てが同一素材で構成されていなくても良い。例えば、テープ類用仕切板のテープ類固定面上をテープ類との離型性の良い樹脂製、凸部を耐衝撃性のあるゴムのような材質製とすれば、一枚の仕切板に複数の効果を発現することが出来る。また、テープ類用仕切板のテープ類固定面上のテープ類と接触する部分に、テープ類との摩擦の大きいゴムをシーリングすれば、テープ類に衝撃が加わった際にテープ類がずれず、安定にテープ類を輸送・保管することが出来る。
【0024】
次に、テープ類用仕切板の厚さについて説明する。
まずテープ類用仕切板の厚さとは、テープ類用仕切板全体の厚さではなく、凸部と連結突起部を除いた板部の厚さを意味する。ここでテープ類用仕切板の厚さは、テープ類用仕切板の用途や材質により適宜選択できるが、板部の厚さが薄すぎると、コストはかからないが板部に強度が無いため、輸送・保管時に衝撃を受けるとテープ類が潰れたり、変形する可能性を有する。逆に、テープ類用仕切板の厚さが厚すぎると、輸送・保管時に衝撃を受けた際にも仕切板が緩衝材の役目となり、テープ類の破損・変形防止となったり、適度に重量が重くなるため、テープ類用仕切板がテープ類のテレスコープ現象を妨げる錘の役目をするが、コスト高になったり、包装材の体積が増えるため、輸送量や輸送コストが無駄に多くなってしまうといった問題を有する。そのため、テープ類用仕切板の厚さは薄すぎても、厚すぎても本発明の所望の効果を十分に発揮することが出来なくなる。
【0025】
したがって、テープ類用仕切板の厚さは、テープ類用仕切板の大きさ、材質、仕切板内部の状態(中空、発泡体等)、テープ類の基材等によって異なり、適宜選択することが出来るが、例えば50m巻、幅10mmのセロハンテープをポリスチレン(PS)のような剛性材料製のテープ類用仕切板で挟持する場合、好ましい厚さは50μm〜20mmであるが、同じ材料製、同じ厚さのテープ類用仕切板であっても仕切板内部が中空であると耐衝撃性が劣る為、テープ類用仕切板の厚さを増加することが好ましく、好ましい厚さは2mm〜50mmである。
テープ類用仕切板の剥離処理について説明する。
【0026】
本発明でいうテープ類用仕切板に施す剥離処理とは、接着剤層を具備したテープ類をテープ類用仕切板から軽く引き剥がす目的で剥離剤を仕切板表面に塗布することを意味し、接着剤へ低接着性である表面エネルギーの小さい物質であるシリコンや直鎖アルキル系、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂等のエマルジョン溶剤型、無溶剤型等が挙げられるが、剥離剤の種類や塗布量は、仕切板の材質への密着性やテープ類を仕切板から剥がす際の剥離強度によって適宜選択されれば良い。例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)製のテープ類用仕切板に直鎖アルキル系の剥離剤を塗布する場合、剥離剤の塗布量は0.01〜0.5g/m2が好ましい。
【0027】
また、テープ類用仕切板の表面には、防湿処理が行われても良い。ここで防湿処理とは、テープ類の基材や接着剤が環境温度・湿度等により膨潤してテープ類に巣が発生したり、テレスコープ現象が発生するのを防止する目的でテープ類用仕切板に防湿材を塗布したり、貼り付けることを意味する。防湿材としては、防湿効果のあるものであれば特に限定されないが、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)や高密度ポリエチレン(HDPE)及びこれら以外の防湿効果を有する各種の樹脂フィルム等が挙げられる。また、液状の防湿材を塗布して防湿層を構成しても良い。また防湿材の厚さも特に制限は無く用途に応じて適宜選択されるが、厚くするほど防湿効果は高くなる。例えば低密度ポリエチレン(LDPE)を使用した場合には、厚さを10〜60μmとすることで、必要十分な防湿効果を得ることができる。
【0028】
なお、テープ類用仕切板の剥離処理、防湿処理は、テープ類と接触する面にのみ設けられていれば、効果を発現することが可能であるが、特にテープ類用仕切板が紙製であった場合、片面処理では温度変化等の環境の変化により、テープ類用仕切板が反りやすいといった問題が生じるので、使いやすさの観点から両面処理が好ましい。
さらに、本発明のテープ類用仕切板は、1枚でテープ類より大きいサイズである必要は無い。すなわち、テープ類より小さいサイズであっても、テープ類用仕切板の板部を貼り合わせて平板印刷板と同サイズとして使用することができる。例えば、図13に示すように、あらかじめ2分割したサイズのテープ類用仕切板を用意し、これらを貼り合わせて必要なサイズのテープ類用仕切板を構成しても良いし、図14に示すように、テープ類用仕切板を「田」字状に4分割したサイズをあらかじめ用意し、これらのテープ類用仕切板を貼り合わせて必要なサイズのテープ類用仕切板を構成しても良い。またテープ類用仕切板がテープ類の外周よりも小さい場合には、図15に示すように連結ブロックにより必要なサイズのテープ類用仕切板を構成しても良い。
【0029】
テープ類について説明する。本発明でいうテープ類とは、幅を持って長く伸びている帯状のものを示し、円盤状であればテープ類の長さや幅、巻き径等に特に制限は無く、幅は、長手方向に対して一定であっても、太いところや細いところがあっても支障は無い。例えば、テープ類を紙管等の芯にロール状に巻いた物であれば、テープ類の巻き形状はレコード巻でも、ボビン巻でも、その他の公知の巻き形状でも良いが、テープ類用仕切板でテープ類を固定してテレスコープ現象を抑制する観点より、テープ類の巻き径がテープ類の幅より長く、円盤状であることが好ましい。ここでテープ類の巻き径とは、テープ類の外径からテープ類巻芯径を差し引いた長さを意味する。
【0030】
また、テープ類の基材は一般に幅を持って長く伸びている帯状に加工できる素材であればいかなる基材であってもよく、例えば紙、布、金属薄膜、樹脂等により構成される単層または多層構成等が挙げられる。
ここで、テープ類に用いられる紙とは、一般に書画・印刷・包装等に使用される紙なら何でも良く、例えば、クラフト紙、晒クラフト紙、ノーメックス紙、クレープ紙、フラット紙、和紙、上質紙、ボール紙、段ボール、水溶紙、コート紙、薄葉紙、平面紙、ライナー紙、撥水紙、無塵紙等が挙げられる。また、前記紙に樹脂製フィルム等でラミネートしたり、樹脂等を含浸させて使用しても良い。
【0031】
テープ類に用いられる樹脂とは、熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂をいうが、一般的にテープ類に使用される樹脂であれば何でも良い。例えば、熱可塑性樹脂ではポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、メタクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、セルロースアセテート樹脂等が挙げられ、熱硬化性樹脂ではユリア樹脂、メラミン樹脂、キシレン樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、これらの単独樹脂または共重合樹脂等が挙げられる。
テープ類に用いられる布とは、例えばポリエステルやポリエチレン等の合繊及び綿、麻、絹等の天然繊維で織った織物、不織布、ガラスクロス、スフ布等が挙げられる。
【0032】
また、テープ類は、接着剤層を具備しても良く、一般にテープ類に用いられる代表的な接着剤としては、主要組成となる原料に基づいてゴム系、アクリル系、ビニルエーテル系、シリコン系等が挙げられる。
ここで、テープ類が接着剤層を具備している場合、本発明のテープ類用仕切板とテープ類の剥離の観点から、テープ類用仕切板の少なくともテープ類が接触している面積の10%以上が剥離処理されていることが好ましく、さらに剥離性を容易にする観点から、より好ましくはテープ類が接触している面積の30%以上、さらに好ましくはテープ類が接触している面積の50%以上が剥離処理されていることである。
【0033】
また、テープ類は、少なくとも接着剤層を1層具備した四角形、円形、その他多角形等の任意の形状に打ち抜かれたラベル状のものが、テープ類に貼り付けられた状態のものであっても良い。さらにテープ類は表面処理(コロナ処理、剥離処理、印刷等)されても良い。
包装体について説明する。
本発明の包装体とは本発明のテープ類用仕切板を使用して得られた包装体をいう。つまり、テープ類用仕切板を使用することによりテープ類を固定及び挟持するため、テープ類を長期間保管した場合にテレスコープ現象の発生を抑えたり、輸送・保管時の外的衝撃を防御するといった長所に加え、テープ類用仕切板とテープ類の接触する面に剥離材処理すれば、離型紙の役目も有するといった効果を発現する。
【0034】
以下、図面を参照しながら詳細に説明する。
図16は本発明のテープ類用仕切板の一例を示しており、板部は正方形の平板であり、板部のテープ類固定面には円柱形の凸部、仕切板固定面には円柱形の連結穴を有している。
また、図17〜図21は複数巻のテープ類を図16に示すテープ類用仕切板を用いて梱包する方法の一例を示している。
まず、図17に示すように、テープ類用仕切板の凸部でテープ類の巻芯内側を固定する。
【0035】
次に、図18に示すようにテープ類用仕切板とテープ類を交互に積層する。このように積層されたテープ類は図19に示すように、積層したテープ類の外周を結束バンドやフィルム等で固定しても良いし、図20に示すように、積層したテープ類を外装箱等に収容しても良い。この場合、接着テープや結束バンドの貼付位置は特に限定されないが、例えば積層したテープ類の長辺の各2箇所を接着テープや結束バンド等で固定することが好ましい。また外装箱は、箱に限定されるわけではなく、袋であっても良いし、図21に示すように積層したテープ類の天面と底面の少なくとも片面に平板を配置しても良い。このように積層したテープ類を外装箱等に収容することによって、テープ類は遮光及び防湿され、長期間一定の品質を維持することができる。また積層したテープ類を外装箱等で外部から保護することによって、外部からの衝撃によるテープ類の変形や損傷を阻止できるといった効果がある。
【0036】
なお、本発明は上記の図16〜図21に示す形態に限定されるものではない。例えば、板部の形状は正方形の平板に限らず、円形であっても、三角形であっても、その他任意の形状のものを使用しても良い。
また、テープ類用仕切板とテープ類を積層する方法としては、前記図18に示すようにテープ類とテープ類用仕切板を交互に積層しても良いし、図22に示すようにテープ類用仕切板の仕切板固定面同士を突き合わせるようにして1巻のテープ類を2枚のテープ類用仕切板で挟持しても良い。さらには、テープ類の積層方法は特に制限は無く、例えば上記のようにテープ類と底面が平行になるように積層しても良いし、図23のようにテープ類と底面が垂直になるように積層しても良い。
【0037】
本発明のテープ類用仕切板はテープ類を積層し、輸送・保管する際に接着剤がテープ類の側面からしみ出しによる単巻同士の接着やテレスコープ現象の発生、テープ類の物性低下を防止し、さらにはテープ類を輸送する際に包装体の荷崩れ、テープ類の損傷等の商品品位の低下を防止するものであるが、必ずしもテープ類が積層された状態で使用されなくても良く、図24のようにテープ類を単巻のみで輸送する場合や、テープ類を少量(単巻〜数巻)で長期間保管する際にもテープ類の単巻同士の接着やテレスコープ現象の発生を抑制する効果を有する。
【実施例】
【0038】
以下に実施例及び比較例に基づき、本発明を具体的に説明する。
[実施例]
<テープ類用仕切板>ポリスチレン樹脂(PS)製の図16に示す形状に成形されたテープ類用仕切板を使用した。該仕切板の板部は1辺の長さが350mmの正方形であり、と板部の厚さは20mm、テープ類固定面の中央に位置している凸部はφ75mm、高さ15mmの円柱形、仕切板固定面の中央に位置している連結穴はφ78mm、深さ10mmの円柱形であった。またテープ類用仕切板の表面全体に直鎖アルキル系の剥離剤を0.1g/m2塗布した。
【0039】
<テープ類>未延伸ナイロンフィルム30μmにアクリル系接着剤を30μm塗布した幅10mmの1000m巻き接着テープを使用した。接着テープの紙管はライナー紙製3インチの紙管(紙管厚み10mm)を用いた。また接着テープの外径は約300mm、巻き径は約220mmであった。
上記テープ類用仕切板4枚を使用して図18に示すように4本のテープ類の単巻と単巻の間に装入し、図20に示すような外装箱(段ボール製)で梱包した後、テープ類の温湿度の影響、輸送の影響、保管による劣化を下記方法により測定、評価した。評価結果を表1に示す。
【0040】
<温湿度の影響>上記梱包物を温度30℃、湿度80%RHの恒温恒湿槽内及び温度−10℃の恒温槽内で1週間保管した後、テープ類の形状、物性(接着強度、ボールタック、保持力)の評価を実施した。
<輸送の影響>上記梱包物を軽トラック便で100km輸送した時のテープ類の形状、物性(接着強度、ボールタック、保持力)の評価を実施した。
<保管による劣化>上記梱包物を温度20℃、湿度50%RHの恒温恒湿室内で3ヶ月間保管した時のテープ類の形状、物性(接着強度、ボールタック、保持力)の評価を実施した。
【0041】
<テープ類の形状>評価前後のテープ類の形状変化(巣、テレスコープ現象)を目視で評価した。
[巣の評価]
◎:評価前後で変化なし
○:テープ類に数箇所の巣が発生している
△:テープ類に5〜10箇所の巣が発生している
×:テープ類に10箇所以上の巣が発生している
[テレスコープ現象の評価]
◎:評価前後で変化なし
○:テープ類が幅方向に数mmせり上がっている
△:テープ類が幅方向に5mm〜10mmせり上がっている
×:テープ類が幅方向に10mm以上せり上がっている
【0042】
<接着力>JIS−Z−0237の試験板に対する180度引き剥がし粘着力の測定法に準拠した。
<ボールタック>JIS−Z−0237に準拠した。
<保持力>JIS−Z−0237に準拠した。測定方法の概略を下記に示す。
幅10mm、長さ約150mmの試験片を採取し、試験片を清浄にした試験板の一端に、試験片の10×20mmの面積が接するように貼り付け、貼り付いていない部分は、接着面を内側にして折り重ねる。試験片の一端を固定し、試験板及び試験片が垂直に垂れ下がるようにし、折り重ねた部分の端に、200gの重りをつける。重りをつけてから1時間経過後、目盛付きルーペ等で接着テープのずれた距離を測定する。
【0043】
[比較例]
実施例のテープ類用仕切板を厚さ数μmのポリエチレン樹脂(PE)でコートされた上質紙(400mm×400mm)に変更し、実施例と同様の評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
【0044】
【表1】

【図面の簡単な説明】
【0045】
以下、特に記載がない場合は、上面をテープ類固定面、下面を仕切板固定面とする。
【図1】本発明におけるテープ類用仕切板の一例であり、(a)はテープ類固定面を上面、(b)は仕切板固定面を上面としたときの斜視図である。
【図2】1個の凸部でテープ類を固定する場合の一例であり、(a)は上面図、(b)はテープ類用仕切板をAB線で切断した時の側断面図である。
【図3】複数個の凸部でテープ類を固定する場合の一例であり、(a)は上面図、(b)はテープ類用仕切板をAB線で切断した時の側断面図である。
【図4】(A)〜(M)は、凸部形状の一例を示す斜視図である。
【図5】凸部によるテープ類固定方法の一例であり、(a)は上面図、(b)はテープ類用仕切板をAB線で切断した時の側断面図である。
【図6】凸部によるテープ類固定方法の別の一例であり、(a)は上面図、(b)はテープ類用仕切板をAB線で切断した時の側断面図である。
【図7】凸部によるテープ類固定方法のさらに別の一例であり、(a)は上面図、(b)はテープ類用仕切板をAB線で切断した時の側断面図である。
【図8】凸部を連結突起として使用したときの一例を示す断面図である。
【図9】(A)〜(H)は、テープ類固定面形状の一例を示す上面図である。
【図10】本発明におけるテープ類用仕切板の積層方法の一例を示す斜視図である。
【図11】テープ類固定面とテープ類が接触する面の一例を示す側面図である。
【図12】テープ類固定面とテープ類が接触する面の別の一例を示す断面図である。
【図13】複数枚の板で1枚のテープ類用仕切板が形成される時の一例を示す上面図である。
【図14】複数枚の板で1枚のテープ類用仕切板が形成される時の別の一例を示す上面図である。
【図15】複数枚の板で1枚のテープ類用仕切板が形成される時のさらに別の一例を示す上面図である。
【図16】本発明におけるテープ類用仕切板の別の一例であり、(a)はテープ類固定面を上面、(b)は仕切板固定面を上面としたときの斜視図である。
【図17】図16に示すテープ類用仕切板を用いてテープ類を固定する方法の一例を示す斜視図である。
【図18】テープ類用仕切板とテープ類を交互に積層する方法の一例を示す斜視図である。
【図19】テープ類用仕切板とテープ類の積層物を梱包する方法の一例を示す斜視図である。
【図20】テープ類用仕切板とテープ類の積層物を梱包する方法の別の一例を示す斜視図である。
【図21】テープ類用仕切板とテープ類の積層物に本発明のテープ類仕切り板とは別の平板を配置する場合の一例を示す斜視図である。
【図22】テープ類用仕切板とテープ類を積層する方法の一例を示す側面図である。
【図23】テープ類用仕切板とテープ類を積層する方法の別の一例を示す斜視図である。
【図24】1巻のテープ類をテープ類用仕切板で梱包する場合の一例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0046】
1 板部
2 テープ類固定面
21 凸部
3 仕切板固定面
31 連結突起
32 連結穴
4 テープ類
5 連結ブロック
6 結束バンド
7 外装箱
8 平板
X テープ類用仕切板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻き芯に巻かれたテープ類を積み重ねる際に各テープ類間を仕切るための仕切板であって、該仕切板の一方の面に巻き芯の内側を固定するための凸部を有することを特徴とするテープ類用仕切板。
【請求項2】
前記凸部を有する面とは反対側の面に、仕切板同士を連結するための嵌合構造を有することを特徴とする請求項1記載のテープ類用仕切板。
【請求項3】
凸部中心と仕切板端部とを結ぶ線分の少なくとも一部の長さが、テープ類の巻き芯の半径よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載のテープ類用仕切板。
【請求項4】
凸部の高さが巻き芯巾の0.2倍以上1.9倍以下であることを特徴とする請求項1または2記載のテープ類用仕切板。
【請求項5】
仕切板の少なくとも片面に接着剤剥離処理がされていることを特徴とする請求項1または2記載のテープ類用仕切板。
【請求項6】
複数のテープ類の各側面の少なくとも一方に請求項1〜5の仕切板をあて、仕切板の嵌合構造を用いてテープ類と仕切板を積み重ねることを特徴とするテープ類の集積方法。
【請求項7】
嵌合構造が連結仕切板同士を連結させた構造であることを特徴とする請求項6記載のテープ類の集積方法。
【請求項8】
請求項6または7で集積された複数のテープ類と仕切板とをさらに結束することを特徴とするテープ類の梱包方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2006−8189(P2006−8189A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−188473(P2004−188473)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【出願人】(303046266)旭化成ライフ&リビング株式会社 (64)
【Fターム(参考)】