ディジタルカメラ、ディジタルカメラの電力制御方法、及びディジタルカメラの電力制御プログラム
【課題】 低消費電力のディジタルカメラを提供する。
【解決手段】 被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と、前記画像データを記憶媒体に格納する格納部と、前記記憶媒体に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に応じて前記撮像部での消費電力を低減させる電力制御部と、を備える。
【解決手段】 被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と、前記画像データを記憶媒体に格納する格納部と、前記記憶媒体に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に応じて前記撮像部での消費電力を低減させる電力制御部と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディジタルカメラ、ディジタルカメラの電力制御方法、及びディジタルカメラの電力制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、動作モードに応じて各部への電源供給を制御する電源制御部を備えるディジタルカメラが知られている。そのようなディジタルカメラでは、例えば電源制御部は、撮影モードのとき被写体の光学像を画像データに変換する撮像部に電力を供給し、再生モードのとき撮像部への電力供給を停止する。しかしながら、従来のディジタルカメラでは、リムーバブルメモリ等に画像データを格納することができない状態、例えばリムーバブルメモリが本体に接続されていないときでも、撮像部に電力が供給されている。つまり従来のディジタルカメラでは、撮影不能な状態であっても撮影可能な状態と同様の電力を撮像部で消費するという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、低消費電力のディジタルカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するためのディジタルカメラは、被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と、前記画像データを記憶媒体に格納する格納部と、前記記憶媒体に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に応じて前記撮像部での消費電力を低減させる電力制御部と、を備える。電力制御部は、検出部が検出した格納不能状態に応じて、撮像部での消費電力を低減させる。つまり撮像部が被写体の光学像を画像データに変換してもその画像データを記憶媒体に格納することができないときは、電力制御部が撮像部での消費電力を低減させる。そのためディジタルカメラの電力消費を低減することができる。
【0005】
前記電力制御部は、前記検出部が前記格納不能状態を検出すると、前記撮像部での消費電力を低減させてもよい。電力制御部は、格納不能状態のとき、撮像部での消費電力を低減させる。そのため本発明に係るディジタルカメラによると、格納不能状態におけるディジタルカメラの電力消費を低減することができる。
前記電力制御部は、前記撮像部が前記被写体の光学像を前記画像データに変換する撮影モードで前記検出部が前記格納不能状態を検出すると、前記撮像部での消費電力を低減させてもよい。電力制御部は、撮影モードで格納不能状態のとき、撮像部での消費電力を低減させる。そのため本発明に係るディジタルカメラによると、撮影モードで格納不能状態におけるディジタルカメラの電力消費を低減することができる。
【0006】
前記電力制御部は、前記撮像部に供給する電力量を低減することで、前記撮像部での消費電力を低減させてもよい。
前記電力制御部は、前記撮像部へのクロック信号の発信を停止または前記クロック信号の周波数を低くすることで、前記撮像部での消費電力を低減させてもよい。
【0007】
前記格納不能状態は、前記記憶媒体の前記画像データを格納するための空き領域が不足している状態であってもよい。本発明に係るディジタルカメラによると、記憶媒体の空き領域が不足しているときのディジタルカメラの電力消費を低減することができる。
前記記憶媒体は前記格納部に接続されるリムーバブルメモリであって、前記格納不能状態は、前記リムーバブルメモリが前記格納部に接続されていない状態であってもよい。本発明に係るディジタルカメラによると、リムーバブルメモリが格納部に接続されていないときのディジタルカメラの電力消費を低減することができる。
前記記憶媒体は前記格納部に接続されるリムーバブルメモリであって、前記格納不能状態は、前記格納部に接続されている前記リムーバブルメモリへの書き込みが禁止されている状態であってもよい。本発明に係るディジタルカメラによると、リムーバブルメモリへの書き込みが禁止されているときのディジタルカメラの電力消費を低減することができる。
【0008】
上記目的を達成するためのディジタルカメラの電力制御方法は、被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と前記画像データを記憶媒体に格納する格納部とを備えるディジタルカメラの電力制御方法であって、前記格納部に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出段階と、前記検出段階における検出結果に基づいて前記撮像部での消費電力を制御する電力制御段階と、を含む。
【0009】
上記目的を達成するためのディジタルカメラの電力制御プログラムは、被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と前記画像データを格納する格納部とを制御するコンピュータを、前記格納部に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づいて前記撮像部での消費電力を制御する電力制御手段と、として機能させる。
尚、本発明に備わる複数の手段の各機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、又はそれらの組み合わせにより実現される。また、これら複数の手段の各機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。
また、本発明は装置の発明として特定できるだけでなく、プログラムの発明としても、そのプログラムを記録した記録媒体の発明としても、方法の発明としても特定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を複数の実施例に基づいて説明する。
(第一実施例)
図2は、本発明の第一実施例に係るディジタルスチルカメラ(DSC)1の背面図である。図3は、DSC1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0011】
図3に示すイメージセンサ12は、2次元空間に離散的に配置された光電変換素子とCCD(Charge Coupled Device)等の電荷転送素子とを備えた撮像素子であり、いわゆるCCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等である。イメージセンサ12は、図示しない光学系により受光面に結像されている被写体像を光電変換して得られる電荷を光電変換素子毎に一定時間蓄積し、光電変換素子毎の受光量に応じた電気信号を出力する。
【0012】
アナログフロントエンド(AFE)部13は、イメージセンサ12から出力される電気信号をAD変換器でディジタル信号に量子化して出力する。具体的には例えば、AFE部13は、電気信号に含まれる雑音の低減処理であるCDS(Correlated Double Sampling)処理などの処理を行って、補正処理部2にRAWデータを出力する。ここでRAWデータとは一般に撮像素子から出力された電気信号を単純にディジタル化したデータのことである。
【0013】
補正処理部2は、AFE部13から出力されたRAWデータに対し、ホワイトバランス補正などを施す。
色処理部3は、補正処理部2から出力された画像データに対して、エッジ強調処理、ノイズ除去処理、色空間変換などを施す。色処理部3は、RGB色空間からYCbCr色空間に変換する等を施すことによって、YCbCr色空間で表される画像データを出力する。
解像度変換部4は、色処理部3から出力された画像データを所定解像度の画像データに変換する。
【0014】
圧縮・伸張部5は、解像度変換部4から出力された画像データを圧縮し、また圧縮された画像データを伸張する。圧縮・伸張部5は、具体的には例えば非可逆圧縮方式であるJPEG形式等の規格に準拠した圧縮・伸張処理を行う。以下では、圧縮・伸張部5は、JPEG規格に準拠した圧縮・伸張処理を行うものとして説明する。イメージセンサ12とAFE部13と補正処理部2と色処理部3と解像度変換部4と圧縮・伸張部5とが特許請求の範囲に記載の「撮像部」に相当する。
【0015】
格納部としてのカードコネクタ16は、記憶媒体としてのリムーバブルメモリ17を接続するためのコネクタである。
格納部としてのリムーバブルメモリコントローラ6は、圧縮・伸張部5で圧縮された画像データ等をリムーバブルメモリ17に格納する。またリムーバブルメモリコントローラ6は、リムーバブルメモリ17に格納されている画像データ等を読み込む。リムーバブルメモリコントローラ6は、検知部としてのレジスタ60とレジスタ65とを有している。
【0016】
図4は、レジスタ60を説明するための模式図である。レジスタ60は、リムーバブルメモリ17がカードコネクタ16に接続されているか否かを示す値を格納するためのレジスタである。レジスタ60は、カードディテクト信号を発生させる回路が出力する信号に応じた値を格納している。カードディテクト信号を発生させる回路とは、リムーバブルメモリ17がカードコネクタ16に未接続の状態(カード未接続状態)とリムーバブルメモリ17がカードコネクタ16に接続されている状態(カード接続状態)とで異なるレベルに変化するカードディテクと信号を発生させる回路である。具体的例えば、図4に示すカードディテクト信号を発生させる回路では、カード未接続状態のとき、カードディテクト信号ライン61がプルアップされているため、カードディテクト信号はハイレベルを示す(図4(A)参照)。一方、カード接続状態のとき、カードディテクト信号ライン61がリムーバブルメモリ17側でグランドと電気的に接続されるため、カードディテクト信号はローレベルを示す(図4(B)参照)。尚、レジスタ60は、リムーバブルメモリコントローラ6に内蔵されているとして説明したが、リムーバブルメモリコントローラ6の外部に配置されていてもよい。また、カードディテクト信号を発生させるための回路は上述の回路に限定されない。具体的には例えば、カードディテクト信号を発生させるための回路は、図5に示すように機械接点式のスイッチ62を有していてもよい。このとき検出部としてのスイッチ62は、リムーバブルメモリ17がカードコネクタ16に接続されているか否かに応じてオン状態とオフ状態とに遷移する。
【0017】
図6は、レジスタ65を説明するための模式図である。レジスタ65は、リムーバブルメモリ17へのデータの書き込みが禁止されているか否かを示す値を格納するためのレジスタである。レジスタ65はライトプロテクト信号を発生させるための回路が出力する信号に応じた値を格納している。ライトプロテクト信号を発生させるための回路とは、リムーバブルメモリ17へのデータの書き込みが許可されている状態(書き込み許可状態)とリムーバブルメモリ17へのデータの書き込みが禁止されている状態(書き込み禁止状態)とで異なるレベルに変化するライトプロテクト信号を発生させる回路である。具体的には例えば、図6に示すライトプロテクト信号を発生させるための回路では、リムーバブルメモリ17は、書き込み許可状態とき接点67と接点68とを開放し、書き込み禁止状態とき接点67と接点68とを短絡させるスイッチ66を有している。書き込み許可状態では、ライトプロテクト信号ライン69がプルアップされているため、ライトプロテクト信号はハイレベルを示す(図6(A)参照)。一方、書き込み禁止状態では、ライトプロテクト信号ライン69がスイッチ66を介してグランドと電気的に接続されるため、ライトプロテクト信号はローレベルを示す(図6(B)参照)。尚レジスタ65は、リムーバブルメモリコントローラ6に内蔵されているとして説明したが、リムーバブルメモリコントローラ6の外部に配置されていてもよい。またスイッチ66は、書き込み禁止状態でリムーバブルメモリ17に貼り付けて接点67と接点68を短絡させるための導体シールでもよい。また、ライトプロテクト信号を発生させるための回路は上述の回路に限定されない。具体的には例えば、リムーバブルメモリ17は書き込み禁止状態にするときに所定の値を書き込むための領域を有し、レジスタ65はその領域の値を格納してもよい。
【0018】
図3に示す機械制御部9はシャッタ制御などを行う。ここでシャッタ制御とは、自動露出補正のためのシャッタスピードの制御や、イメージセンサ12の受光面に付着したごみを除去するためにシャッタを開放状態で保持する制御などである。
【0019】
外部インタフェースコントローラ7は、DSC1と図示しないパーソナルコンピュータ(PC)とを通信可能に接続する。具体的には例えば、外部インタフェースコントローラ7は、USB(Universal Serial Bus)コネクタ、USB通信制御用のコントローラ等を有している。これによりDSC1のリムーバブルメモリ17に格納されている画像データをPCに送信したり、PCの記憶部に格納されている各種プログラムやデータをDSC1のフラッシュメモリ23に読み込んだりすることができる。
操作部19は、シャッタボタン34、表示される各種のメニューを操作するための複数の押しボタンスイッチなどを備える(図2参照)。
【0020】
制御部20は、CPU21、フラッシュメモリ23、RAMコントローラ22及びRAM24を備える。CPU21はフラッシュメモリ23に記憶されているプログラムを実行することでDSC1の各部を制御する。CPU21は、フラッシュメモリ23に記憶されている電力制御プログラムを実行することで検出手段および電力制御手段としても機能する。
フラッシュメモリ23は、各種のプログラムやデータなどを記憶するメモリである。フラッシュメモリ23に記憶する各種のプログラムやデータは所定のサーバからネットワークを介してダウンロードして記憶してもよいし、リムーバブルメモリ17から読み込んで記憶してもよい。
RAM24は、各種のプログラムやデータを一時的に記憶するためのメモリである。
RAMコントローラ22は、RAM24とCPU21間のデータ転送を制御する。RAMコントローラ22は、RAM24と補正処理部2、色処理部3、解像度変換部4、圧縮・伸張部5との間のデータ転送をCPU21を介さずに制御(所謂、ダイレクトメモリアクセス制御)してもよい。
【0021】
電源部25は各部に電気的に接続されている。電源部25は、図示しない電池から出力される所定電圧の電力を各部の電源仕様に応じた電圧に変換して、各部に供給する。
電力制御部としての制御電源部26は、イメージセンサ12及びAFE部13を駆動する電力を制御する。制御電源部26は、CPU21の制御によって、イメージセンサ12及びAFE部13を駆動するための電力供給を所定条件で停止する。所定条件とは、リムーバブルメモリ17がカードコネクタ16に接続されていない等の理由によって、リムーバブルメモリ17に画像データを格納できない状態(格納不能状態)のときである。これにより、格納不能状態におけるイメージセンサ12及びAFE部13の消費電力を低減することができる。
【0022】
制御電源部26は、具体的には例えば図7に示すようにスイッチ260、265とCCD駆動回路261とを有している。CCD駆動回路261は、所定のタイミングでパルス信号をイメージセンサ12に出力し、イメージセンサ12を駆動する。スイッチ260及び265は、CPU21の制御によってオン状態とオフ状態とに制御可能である。スイッチ260は電源部25とCCD駆動回路261との間に配置されている。スイッチ260は、リムーバブルメモリ17に画像データを格納できる状態(格納可能状態)のとき、CCD駆動回路261への供給電力を通過させる(図7(A)参照)。一方、格納不能状態とき、スイッチ260はCCD駆動回路261への供給電力を遮断する(図7(B)参照)。したがって、CCD駆動回路261は、格納不能状態のときイメージセンサ12を駆動するためのパルス信号を出力しない。そのため本実施例によるDSC1では、格納不能状態のとき、イメージセンサ12及びCCD駆動回路261における消費電力を低減することができる。スイッチ265は、電源部25とAFE部13との間に配置されている。スイッチ265は、格納可能状態のときAFE部13への供給電力を通過させ(図7(A)参照)、格納不能状態ときAFE部13への供給電力を遮断する(図7(B)参照)。そのため本実施例によるDSC1では、格納不能状態のとき、AFE部13における消費電力を低減することができる。
【0023】
図8は、DSC1の電力制御プログラムの論理的な構成を示すブロック図である。
検出手段としての検出モジュール100は、格納不能状態を検出する電力制御プログラムの構成部品である。具体的には、検出モジュール100は、カード未接続状態と書き込み禁止状態と容量不足状態とを格納不能状態として検出する。検出モジュール100は、リムーバブルメモリコントローラ6のレジスタ60の値を読み込んで、カード未接続状態を検出する。検出モジュール100は、リムーバブルメモリコントローラ6のレジスタ65の値を読み込んで、書き込み禁止状態を検出する。検出モジュール100は、リムーバブルメモリ17の空き容量をリムーバブルメモリ17から取得して、容量不足状態を検出する。ここで容量不足状態とは、画像データを格納するための空き容量がリムーバブルメモリ17にない状態である。
【0024】
電力制御手段としての電力制御モジュール102は、格納不能状態におけるDSC1の消費電力を低減する電力制御プログラムの構成部品である。具体的には、電力制御モジュール102は、検出モジュール100が格納不能状態を検出すると、制御電源部26のスイッチ260とスイッチ265とをオフ状態にする。
【0025】
図1は、第一実施例によるDSC1の電力制御方法を示すフローチャートである。図1に示す処理は、制御部20が上述の電力制御プログラムを実行することによって実行される。
はじめに、制御部20は動作モードが撮影モードか否かを判断する(ステップS100)。制御部20は、動作モードが撮影モードのとき、ステップS102の処理を実行する。制御部20は、動作モードが他のモードのとき、ステップS100の処理を繰り返す。
【0026】
ステップS102では、制御部20は、リムーバブルメモリ17に画像データを格納可能か否かを判断する。図9は、リムーバブルメモリ17に画像データを格納可能か否かを判断する処理のフローチャートである。以下、リムーバブルメモリ17に画像データを格納可能か否かを判断する処理について説明する。
まず、制御部20は、リムーバブルメモリ17がカードコネクタ16に接続されているか否かを判断する(ステップS104)。具体的には、制御部20は、検出モジュール100がカード未接続状態を検出しないとき、つまりカード接続状態のとき、ステップS106の処理を実行する。一方、検出モジュール100がカード未接続状態を検出すると、制御部20は格納不能状態と判断する。
ステップS106では、制御部20は、リムーバブルメモリ17への画像データの書き込みが許可されているか否かを判断する。具体的には、制御部20は、検出モジュール100が書き込み禁止状態を検出しないとき、つまり書き込み許可状態のときステップS108の処理を実行する。一方、検出モジュール100が書き込み禁止状態を検出すると、制御部20は格納不能状態と判断する。
【0027】
次に、制御部20は、撮影時に生成される画像データを格納できる空き容量がリムーバブルメモリ17にあるか否かを判断する。
具体的には、検出モジュール100は、リムーバブルメモリ17の空き容量をリムーバブルメモリ17から取得する(ステップS108)。次に検出モジュール100は、撮影時に生成される画像データのサイズを予測する(ステップS110)。例えば、検出モジュール100は、記録モードの設定情報を取得して、フラッシュメモリ23に予め格納されている記録モードと画像データのサイズとからなるテーブルから、取得した記録モードの設定情報に対応する画像データのサイズを取得する。ここで記録モードとは、例えばデータ形式のことである。データ形式を高圧縮率のJPEG形式に設定したときと、低圧縮率のJPEG形式に設定したときとでは、撮影時に生成される画像データのサイズが異なる。そのため検出モジュール100は、上述のように記録モードの設定情報に基づいて、画像データのサイズを予測するのが望ましい。しかしながら検出モジュール100は、記録モードの設定情報を考慮せず、生成可能な最大サイズ等の所定のサイズを撮影時に生成される画像データのサイズの予測値としてもよい。そして検出モジュール100は、リムーバブルメモリ17の空き容量と画像データのサイズの予測値とを比較する(ステップS112)。ここでリムーバブルメモリ17の空き容量が画像データのサイズの予測値よりも小さいとき、検出モジュール100は容量不足状態を検出する。
【0028】
検出モジュール100が容量不足状態を検出すると、制御部20は格納不能状態と判断する。一方、検出モジュール100が、未接続状態、書き込み禁止状態、容量不足状態のいずれも検出しないとき、制御部20は格納可能状態と判断する。
以上説明したように、ステップS102では、制御部20はリムーバブルメモリ17に画像データを格納可能か否かを判断する。制御部20は、格納不能状態と判断するとステップS116の処理を実行し、格納可能状態と判断するとステップS114の処理を実行する。
【0029】
ステップS116では、制御部20は、イメージセンサ12及びAFE部13への電力供給を制御電源部26に停止させ、ステップS100の処理に戻る。具体的には、電力制御モジュール102は、制御電源部26のスイッチ260とスイッチ265とをオフ状態にする。これにより、格納不能状態におけるDSC1の消費電力を低減することができる。
【0030】
ステップS114では、制御部20は、イメージセンサ12及びAFE部13への電力供給が停止しているとき、電力供給を再開する。これによりDSC1は撮影が可能な状態になる。
次に、DSC1は、ユーザによるシャッタボタン34の操作を受け付ける(ステップS118)。具体的には、制御部20は、操作部19から出力されるシャッタ信号を検出すると、被写体を表す画像データを生成し(ステップS120)、生成した画像データをリムーバブルメモリ17に格納する(ステップS122)。シャッタ信号とはシャッタボタン34が押下されたことを示す信号である。制御部20は、シャッタ信号を検出することができなかったときは、ステップS100の処理に戻る。
【0031】
以上説明した本発明の第一実施例によるDSC1によると、検出モジュール100がカード未接続状態、書き込み禁止状態、容量不足状態のいずれか1つの状態を検出すると、電力制御モジュール102がイメージセンサ12及びAFE部13への供給電力を停止する。つまり電力制御モジュール102は、被写体を表す画像データを生成してもリムーバブルメモリ17にその画像データを格納できない格納不能状態のときに、イメージセンサ12及びAFE部13への供給電力を停止する。そのため本発明の第一実施例によれば、撮影に影響することなく、DSC1の消費電力を低減することができる。
【0032】
一般にDSCでは、レンズ交換時やバルブ撮影時にごみ等がイメージセンサ12の受光面に付着するという問題がある。クリーニングモードを備えるDSCでは、電磁吸引力などで電気的にシャッタを開放状態に保持するクリーニングモードにおいて、イメージセンサ12の受光面に付着したごみ(以下、単にごみという。)を除去することができる。ごみの除去には、イメージセンサ12の受光面に空気を吹き付けてごみを吹き飛ばして除去する方法や、クリーニング液を塗布した布などでごみを拭き取って除去する方法などがある。しかしながら、ごみを吹き飛ばして除去する方法では、電力が供給されているイメージセンサ12には静電気が発生しているため、空気を吹き付けても容易にごみを吹き飛ばすことができない。また、ごみを拭き取って除去する方法では、電力が供給されているイメージセンサ12及びその周辺回路がクリーニング液で短絡するなどの理由で、DSCが故障するおそれがある。以上の問題はイメージセンサ12及びその周辺回路への電力供給を停止すれば解決できるが、従来のDSCでは、前述したようにクリーニングモードにおいてシャッタを電気的に保持しているため、クリーニングモードでイメージセンサ12及びその周辺回路への電力供給を停止していない。
【0033】
本発明の第一実施例によるDSC1によると、例えばリムーバブルメモリ17を抜き取った状態でクリーニングモードにすれば、イメージセンサ12及びAFE部13への電力供給を停止した状態で、ごみを除去することができる。そのため、イメージセンサ12の受光面に空気を吹き付ければ、容易にごみを吹き飛ばして除去することができる。また、クリーニング液を塗布した布などでごみを拭き取っても、イメージセンサ12及びその周辺回路がクリーニング液で短絡することがない。
尚、以上説明した第一実施例では、電力制御モジュール102は、イメージセンサ12及びAFE部13への電力供給を制御するとして説明したが、イメージセンサ12またはAFE部13のいずれか一方に供給する電力を制御してもよいし、他のハードウェアモジュールへの供給電力を制御できてもよい。
【0034】
(第二実施例)
第二実施例によるDCS1はクロック制御部を備える。尚、第二実施例では第一実施例と実質的に同一な部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0035】
図10は、第二実施例に係るDSC1のハードウェア構成を示すブロック図である。図10では電源部25などの電源系統を図示していない。クロック発生回路125は水晶発信器などを有している。クロック発生回路125は各部にそれぞれの仕様に応じた周波数のクロック信号を供給する。
クロック制御部126は、補正処理部2、色処理部3、解像度変換部4、圧縮・伸張部5、RAMコントローラ22、及び外部インタフェースコントローラ7(以下、クロック可変群という。)に供給するクロック信号の発信を制御する。クロック制御部126は、クロック可変群に供給するクロック信号の発信を停止することができる。
【0036】
図11は、第二実施例に係るDSC1の電力制御プログラムの論理的な構成を示すブロック図である。電力制御モジュール104は、格納不能状態におけるDSC1の消費電力を低減する電力制御プログラムの構成部品である。具体的には、電力制御モジュール102は、検出モジュール100が格納不能状態を検出すると、クロック制御部126にクロック信号の発信を停止させる。
【0037】
図12は、第二実施例に係るDSC1の電力制御方法を示すフローチャートである。
ステップS117では、制御部20はクロック可変群に供給するクロック信号の発信を停止させる。具体的には、電力制御モジュール104はクロック制御部126にクロック信号の発信を停止させる。格納不能状態のときにクロック可変群に供給するクロック信号の発信を停止するため、撮影に影響することなく、DSC1の消費電力を低減することができる。
ステップS115では、制御部20は、クロック可変群に供給するクロック信号の発信が停止しているときは、そのクロック信号の発信を再開させる。具体的には、電力制御モジュール104はクロック制御部126にクロック信号の発信を再開させる。これによりDSC1は撮影が可能な状態になる。
【0038】
以上説明した本発明の第二実施例によるDSC1によると、検出モジュール100がカード未接続状態、書き込み禁止状態、容量不足状態のいずれか1つの状態を検出すると、電力制御モジュール104がクロック可変群に供給するクロック信号の発信を停止させる。つまり電力制御モジュール104は、被写体を表す画像データを生成してもリムーバブルメモリ17にその画像データを格納できない格納不能状態のときに、クロック可変群に供給するクロック信号の発信を停止させる。そのため本発明の第二実施例によれば、撮影に影響することなく、DSC1の消費電力を低減することができる。
【0039】
尚、本発明の第一実施例および第二実施例では、検出モジュール100は、未接続状態、書き込み禁止状態、及び容量不足状態を検出するとして説明したが、未接続状態、書き込み禁止状態、容量不足状態のいずれか1状態またはいずれか2状態を検出してもよい。
また、検出モジュール100が格納不能状態を検出するとして説明したが、検出モジュール100の機能は、勿論ハードウェアで実現することもできる。例えば検出モジュール100のカード未接続状態を検出する機能は、カードディテクト信号に応じて開閉するトランジスタ等を有する回路で実現してもよい。
また、画像データは記憶媒体としてのリムーバブルメモリ17に格納されるとして説明したが、記憶媒体はフラッシュメモリ23などの内部メモリでもよい。そのときは、検出モジュール100はフラッシュメモリ23などの内部メモリに画像データを格納するための空き容量がない状態を格納不能状態として検出すればよい。
【0040】
また、本発明の第二実施例では、電力制御モジュール104は、クロック信号の発信を停止させるとして説明したが、クロック信号の周波数を低くしてもよい。そのときは、電力制御モジュール104は、検出モジュール100による検出結果に応じて、クロック信号の周波数を3種類以上の周波数(発信の停止を含む。)に制御してもよい。
また、電力制御モジュール104は、補正処理部2、色処理部3、解像度変換部4、圧縮・伸張部5、RAMコントローラ22、及び外部インタフェースコントローラ7(クロック可変群)に供給するクロック信号の発信を制御するとして説明したが、クロック可変群のいずれか1つのハードウェアモジュールに供給するクロック信号を制御してもよいし、いずれか複数のハードウェアモジュールに供給するクロック信号を制御してもよい。また電力制御モジュール104は、クロック可変群以外のハードウェアモジュールに供給するクロック信号を制御できてもよい。
また、本発明は、カメラ機能付きの携帯電話、ディジタルビデオカメラ等に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】第一実施例に係る電力制御方法のフローチャートである。
【図2】本発明に係るディジタルカメラの背面図である。
【図3】第一実施例に係るディジタルカメラのブロック図である。
【図4】第一実施例に係る制御電源を説明するための模式図である。
【図5】本発明に係る検出部を説明するための模式図である。
【図6】本発明に係る検出部を説明するための模式図である。
【図7】本発明に係る検出部を説明するための模式図である。
【図8】第一実施例に係る機能ブロック図である。
【図9】第一実施例に係る電力制御方法のフローチャートである。
【図10】第二実施例に係るディジタルカメラのブロック図である。
【図11】第二実施例に係る機能ブロック図である。
【図12】第二実施例に係る電力制御方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
1 DSC(ディジタルカメラ)、2 補正処理部(撮像部)、3 色処理部(撮像部)、4 解像度変換部(撮像部)、5 圧縮・伸張部(撮像部)、6 リムーバブルメモリコントローラ(格納部)、12 イメージセンサ(撮像部)、13 AFE部(撮像部)、16 カードコネクタ(格納部)、17 リムーバブルメモリ(記憶媒体)、20 制御部(検出部、電力制御部)、26 制御電源部(電力制御部)、60 レジスタ(検出部)、62 スイッチ(検出部)、65 レジスタ(検出部)、100 検出モジュール(検出手段)、102、104 電力制御モジュール(電力制御手段)、126 クロック制御部(電力制御部)
【技術分野】
【0001】
本発明はディジタルカメラ、ディジタルカメラの電力制御方法、及びディジタルカメラの電力制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、動作モードに応じて各部への電源供給を制御する電源制御部を備えるディジタルカメラが知られている。そのようなディジタルカメラでは、例えば電源制御部は、撮影モードのとき被写体の光学像を画像データに変換する撮像部に電力を供給し、再生モードのとき撮像部への電力供給を停止する。しかしながら、従来のディジタルカメラでは、リムーバブルメモリ等に画像データを格納することができない状態、例えばリムーバブルメモリが本体に接続されていないときでも、撮像部に電力が供給されている。つまり従来のディジタルカメラでは、撮影不能な状態であっても撮影可能な状態と同様の電力を撮像部で消費するという問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであって、低消費電力のディジタルカメラを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するためのディジタルカメラは、被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と、前記画像データを記憶媒体に格納する格納部と、前記記憶媒体に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出部と、前記検出部の検出結果に応じて前記撮像部での消費電力を低減させる電力制御部と、を備える。電力制御部は、検出部が検出した格納不能状態に応じて、撮像部での消費電力を低減させる。つまり撮像部が被写体の光学像を画像データに変換してもその画像データを記憶媒体に格納することができないときは、電力制御部が撮像部での消費電力を低減させる。そのためディジタルカメラの電力消費を低減することができる。
【0005】
前記電力制御部は、前記検出部が前記格納不能状態を検出すると、前記撮像部での消費電力を低減させてもよい。電力制御部は、格納不能状態のとき、撮像部での消費電力を低減させる。そのため本発明に係るディジタルカメラによると、格納不能状態におけるディジタルカメラの電力消費を低減することができる。
前記電力制御部は、前記撮像部が前記被写体の光学像を前記画像データに変換する撮影モードで前記検出部が前記格納不能状態を検出すると、前記撮像部での消費電力を低減させてもよい。電力制御部は、撮影モードで格納不能状態のとき、撮像部での消費電力を低減させる。そのため本発明に係るディジタルカメラによると、撮影モードで格納不能状態におけるディジタルカメラの電力消費を低減することができる。
【0006】
前記電力制御部は、前記撮像部に供給する電力量を低減することで、前記撮像部での消費電力を低減させてもよい。
前記電力制御部は、前記撮像部へのクロック信号の発信を停止または前記クロック信号の周波数を低くすることで、前記撮像部での消費電力を低減させてもよい。
【0007】
前記格納不能状態は、前記記憶媒体の前記画像データを格納するための空き領域が不足している状態であってもよい。本発明に係るディジタルカメラによると、記憶媒体の空き領域が不足しているときのディジタルカメラの電力消費を低減することができる。
前記記憶媒体は前記格納部に接続されるリムーバブルメモリであって、前記格納不能状態は、前記リムーバブルメモリが前記格納部に接続されていない状態であってもよい。本発明に係るディジタルカメラによると、リムーバブルメモリが格納部に接続されていないときのディジタルカメラの電力消費を低減することができる。
前記記憶媒体は前記格納部に接続されるリムーバブルメモリであって、前記格納不能状態は、前記格納部に接続されている前記リムーバブルメモリへの書き込みが禁止されている状態であってもよい。本発明に係るディジタルカメラによると、リムーバブルメモリへの書き込みが禁止されているときのディジタルカメラの電力消費を低減することができる。
【0008】
上記目的を達成するためのディジタルカメラの電力制御方法は、被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と前記画像データを記憶媒体に格納する格納部とを備えるディジタルカメラの電力制御方法であって、前記格納部に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出段階と、前記検出段階における検出結果に基づいて前記撮像部での消費電力を制御する電力制御段階と、を含む。
【0009】
上記目的を達成するためのディジタルカメラの電力制御プログラムは、被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と前記画像データを格納する格納部とを制御するコンピュータを、前記格納部に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出手段と、前記検出手段による検出結果に基づいて前記撮像部での消費電力を制御する電力制御手段と、として機能させる。
尚、本発明に備わる複数の手段の各機能は、構成自体で機能が特定されるハードウェア資源、プログラムにより機能が特定されるハードウェア資源、又はそれらの組み合わせにより実現される。また、これら複数の手段の各機能は、各々が物理的に互いに独立したハードウェア資源で実現されるものに限定されない。
また、本発明は装置の発明として特定できるだけでなく、プログラムの発明としても、そのプログラムを記録した記録媒体の発明としても、方法の発明としても特定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態を複数の実施例に基づいて説明する。
(第一実施例)
図2は、本発明の第一実施例に係るディジタルスチルカメラ(DSC)1の背面図である。図3は、DSC1のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0011】
図3に示すイメージセンサ12は、2次元空間に離散的に配置された光電変換素子とCCD(Charge Coupled Device)等の電荷転送素子とを備えた撮像素子であり、いわゆるCCDイメージセンサ、CMOSイメージセンサ等である。イメージセンサ12は、図示しない光学系により受光面に結像されている被写体像を光電変換して得られる電荷を光電変換素子毎に一定時間蓄積し、光電変換素子毎の受光量に応じた電気信号を出力する。
【0012】
アナログフロントエンド(AFE)部13は、イメージセンサ12から出力される電気信号をAD変換器でディジタル信号に量子化して出力する。具体的には例えば、AFE部13は、電気信号に含まれる雑音の低減処理であるCDS(Correlated Double Sampling)処理などの処理を行って、補正処理部2にRAWデータを出力する。ここでRAWデータとは一般に撮像素子から出力された電気信号を単純にディジタル化したデータのことである。
【0013】
補正処理部2は、AFE部13から出力されたRAWデータに対し、ホワイトバランス補正などを施す。
色処理部3は、補正処理部2から出力された画像データに対して、エッジ強調処理、ノイズ除去処理、色空間変換などを施す。色処理部3は、RGB色空間からYCbCr色空間に変換する等を施すことによって、YCbCr色空間で表される画像データを出力する。
解像度変換部4は、色処理部3から出力された画像データを所定解像度の画像データに変換する。
【0014】
圧縮・伸張部5は、解像度変換部4から出力された画像データを圧縮し、また圧縮された画像データを伸張する。圧縮・伸張部5は、具体的には例えば非可逆圧縮方式であるJPEG形式等の規格に準拠した圧縮・伸張処理を行う。以下では、圧縮・伸張部5は、JPEG規格に準拠した圧縮・伸張処理を行うものとして説明する。イメージセンサ12とAFE部13と補正処理部2と色処理部3と解像度変換部4と圧縮・伸張部5とが特許請求の範囲に記載の「撮像部」に相当する。
【0015】
格納部としてのカードコネクタ16は、記憶媒体としてのリムーバブルメモリ17を接続するためのコネクタである。
格納部としてのリムーバブルメモリコントローラ6は、圧縮・伸張部5で圧縮された画像データ等をリムーバブルメモリ17に格納する。またリムーバブルメモリコントローラ6は、リムーバブルメモリ17に格納されている画像データ等を読み込む。リムーバブルメモリコントローラ6は、検知部としてのレジスタ60とレジスタ65とを有している。
【0016】
図4は、レジスタ60を説明するための模式図である。レジスタ60は、リムーバブルメモリ17がカードコネクタ16に接続されているか否かを示す値を格納するためのレジスタである。レジスタ60は、カードディテクト信号を発生させる回路が出力する信号に応じた値を格納している。カードディテクト信号を発生させる回路とは、リムーバブルメモリ17がカードコネクタ16に未接続の状態(カード未接続状態)とリムーバブルメモリ17がカードコネクタ16に接続されている状態(カード接続状態)とで異なるレベルに変化するカードディテクと信号を発生させる回路である。具体的例えば、図4に示すカードディテクト信号を発生させる回路では、カード未接続状態のとき、カードディテクト信号ライン61がプルアップされているため、カードディテクト信号はハイレベルを示す(図4(A)参照)。一方、カード接続状態のとき、カードディテクト信号ライン61がリムーバブルメモリ17側でグランドと電気的に接続されるため、カードディテクト信号はローレベルを示す(図4(B)参照)。尚、レジスタ60は、リムーバブルメモリコントローラ6に内蔵されているとして説明したが、リムーバブルメモリコントローラ6の外部に配置されていてもよい。また、カードディテクト信号を発生させるための回路は上述の回路に限定されない。具体的には例えば、カードディテクト信号を発生させるための回路は、図5に示すように機械接点式のスイッチ62を有していてもよい。このとき検出部としてのスイッチ62は、リムーバブルメモリ17がカードコネクタ16に接続されているか否かに応じてオン状態とオフ状態とに遷移する。
【0017】
図6は、レジスタ65を説明するための模式図である。レジスタ65は、リムーバブルメモリ17へのデータの書き込みが禁止されているか否かを示す値を格納するためのレジスタである。レジスタ65はライトプロテクト信号を発生させるための回路が出力する信号に応じた値を格納している。ライトプロテクト信号を発生させるための回路とは、リムーバブルメモリ17へのデータの書き込みが許可されている状態(書き込み許可状態)とリムーバブルメモリ17へのデータの書き込みが禁止されている状態(書き込み禁止状態)とで異なるレベルに変化するライトプロテクト信号を発生させる回路である。具体的には例えば、図6に示すライトプロテクト信号を発生させるための回路では、リムーバブルメモリ17は、書き込み許可状態とき接点67と接点68とを開放し、書き込み禁止状態とき接点67と接点68とを短絡させるスイッチ66を有している。書き込み許可状態では、ライトプロテクト信号ライン69がプルアップされているため、ライトプロテクト信号はハイレベルを示す(図6(A)参照)。一方、書き込み禁止状態では、ライトプロテクト信号ライン69がスイッチ66を介してグランドと電気的に接続されるため、ライトプロテクト信号はローレベルを示す(図6(B)参照)。尚レジスタ65は、リムーバブルメモリコントローラ6に内蔵されているとして説明したが、リムーバブルメモリコントローラ6の外部に配置されていてもよい。またスイッチ66は、書き込み禁止状態でリムーバブルメモリ17に貼り付けて接点67と接点68を短絡させるための導体シールでもよい。また、ライトプロテクト信号を発生させるための回路は上述の回路に限定されない。具体的には例えば、リムーバブルメモリ17は書き込み禁止状態にするときに所定の値を書き込むための領域を有し、レジスタ65はその領域の値を格納してもよい。
【0018】
図3に示す機械制御部9はシャッタ制御などを行う。ここでシャッタ制御とは、自動露出補正のためのシャッタスピードの制御や、イメージセンサ12の受光面に付着したごみを除去するためにシャッタを開放状態で保持する制御などである。
【0019】
外部インタフェースコントローラ7は、DSC1と図示しないパーソナルコンピュータ(PC)とを通信可能に接続する。具体的には例えば、外部インタフェースコントローラ7は、USB(Universal Serial Bus)コネクタ、USB通信制御用のコントローラ等を有している。これによりDSC1のリムーバブルメモリ17に格納されている画像データをPCに送信したり、PCの記憶部に格納されている各種プログラムやデータをDSC1のフラッシュメモリ23に読み込んだりすることができる。
操作部19は、シャッタボタン34、表示される各種のメニューを操作するための複数の押しボタンスイッチなどを備える(図2参照)。
【0020】
制御部20は、CPU21、フラッシュメモリ23、RAMコントローラ22及びRAM24を備える。CPU21はフラッシュメモリ23に記憶されているプログラムを実行することでDSC1の各部を制御する。CPU21は、フラッシュメモリ23に記憶されている電力制御プログラムを実行することで検出手段および電力制御手段としても機能する。
フラッシュメモリ23は、各種のプログラムやデータなどを記憶するメモリである。フラッシュメモリ23に記憶する各種のプログラムやデータは所定のサーバからネットワークを介してダウンロードして記憶してもよいし、リムーバブルメモリ17から読み込んで記憶してもよい。
RAM24は、各種のプログラムやデータを一時的に記憶するためのメモリである。
RAMコントローラ22は、RAM24とCPU21間のデータ転送を制御する。RAMコントローラ22は、RAM24と補正処理部2、色処理部3、解像度変換部4、圧縮・伸張部5との間のデータ転送をCPU21を介さずに制御(所謂、ダイレクトメモリアクセス制御)してもよい。
【0021】
電源部25は各部に電気的に接続されている。電源部25は、図示しない電池から出力される所定電圧の電力を各部の電源仕様に応じた電圧に変換して、各部に供給する。
電力制御部としての制御電源部26は、イメージセンサ12及びAFE部13を駆動する電力を制御する。制御電源部26は、CPU21の制御によって、イメージセンサ12及びAFE部13を駆動するための電力供給を所定条件で停止する。所定条件とは、リムーバブルメモリ17がカードコネクタ16に接続されていない等の理由によって、リムーバブルメモリ17に画像データを格納できない状態(格納不能状態)のときである。これにより、格納不能状態におけるイメージセンサ12及びAFE部13の消費電力を低減することができる。
【0022】
制御電源部26は、具体的には例えば図7に示すようにスイッチ260、265とCCD駆動回路261とを有している。CCD駆動回路261は、所定のタイミングでパルス信号をイメージセンサ12に出力し、イメージセンサ12を駆動する。スイッチ260及び265は、CPU21の制御によってオン状態とオフ状態とに制御可能である。スイッチ260は電源部25とCCD駆動回路261との間に配置されている。スイッチ260は、リムーバブルメモリ17に画像データを格納できる状態(格納可能状態)のとき、CCD駆動回路261への供給電力を通過させる(図7(A)参照)。一方、格納不能状態とき、スイッチ260はCCD駆動回路261への供給電力を遮断する(図7(B)参照)。したがって、CCD駆動回路261は、格納不能状態のときイメージセンサ12を駆動するためのパルス信号を出力しない。そのため本実施例によるDSC1では、格納不能状態のとき、イメージセンサ12及びCCD駆動回路261における消費電力を低減することができる。スイッチ265は、電源部25とAFE部13との間に配置されている。スイッチ265は、格納可能状態のときAFE部13への供給電力を通過させ(図7(A)参照)、格納不能状態ときAFE部13への供給電力を遮断する(図7(B)参照)。そのため本実施例によるDSC1では、格納不能状態のとき、AFE部13における消費電力を低減することができる。
【0023】
図8は、DSC1の電力制御プログラムの論理的な構成を示すブロック図である。
検出手段としての検出モジュール100は、格納不能状態を検出する電力制御プログラムの構成部品である。具体的には、検出モジュール100は、カード未接続状態と書き込み禁止状態と容量不足状態とを格納不能状態として検出する。検出モジュール100は、リムーバブルメモリコントローラ6のレジスタ60の値を読み込んで、カード未接続状態を検出する。検出モジュール100は、リムーバブルメモリコントローラ6のレジスタ65の値を読み込んで、書き込み禁止状態を検出する。検出モジュール100は、リムーバブルメモリ17の空き容量をリムーバブルメモリ17から取得して、容量不足状態を検出する。ここで容量不足状態とは、画像データを格納するための空き容量がリムーバブルメモリ17にない状態である。
【0024】
電力制御手段としての電力制御モジュール102は、格納不能状態におけるDSC1の消費電力を低減する電力制御プログラムの構成部品である。具体的には、電力制御モジュール102は、検出モジュール100が格納不能状態を検出すると、制御電源部26のスイッチ260とスイッチ265とをオフ状態にする。
【0025】
図1は、第一実施例によるDSC1の電力制御方法を示すフローチャートである。図1に示す処理は、制御部20が上述の電力制御プログラムを実行することによって実行される。
はじめに、制御部20は動作モードが撮影モードか否かを判断する(ステップS100)。制御部20は、動作モードが撮影モードのとき、ステップS102の処理を実行する。制御部20は、動作モードが他のモードのとき、ステップS100の処理を繰り返す。
【0026】
ステップS102では、制御部20は、リムーバブルメモリ17に画像データを格納可能か否かを判断する。図9は、リムーバブルメモリ17に画像データを格納可能か否かを判断する処理のフローチャートである。以下、リムーバブルメモリ17に画像データを格納可能か否かを判断する処理について説明する。
まず、制御部20は、リムーバブルメモリ17がカードコネクタ16に接続されているか否かを判断する(ステップS104)。具体的には、制御部20は、検出モジュール100がカード未接続状態を検出しないとき、つまりカード接続状態のとき、ステップS106の処理を実行する。一方、検出モジュール100がカード未接続状態を検出すると、制御部20は格納不能状態と判断する。
ステップS106では、制御部20は、リムーバブルメモリ17への画像データの書き込みが許可されているか否かを判断する。具体的には、制御部20は、検出モジュール100が書き込み禁止状態を検出しないとき、つまり書き込み許可状態のときステップS108の処理を実行する。一方、検出モジュール100が書き込み禁止状態を検出すると、制御部20は格納不能状態と判断する。
【0027】
次に、制御部20は、撮影時に生成される画像データを格納できる空き容量がリムーバブルメモリ17にあるか否かを判断する。
具体的には、検出モジュール100は、リムーバブルメモリ17の空き容量をリムーバブルメモリ17から取得する(ステップS108)。次に検出モジュール100は、撮影時に生成される画像データのサイズを予測する(ステップS110)。例えば、検出モジュール100は、記録モードの設定情報を取得して、フラッシュメモリ23に予め格納されている記録モードと画像データのサイズとからなるテーブルから、取得した記録モードの設定情報に対応する画像データのサイズを取得する。ここで記録モードとは、例えばデータ形式のことである。データ形式を高圧縮率のJPEG形式に設定したときと、低圧縮率のJPEG形式に設定したときとでは、撮影時に生成される画像データのサイズが異なる。そのため検出モジュール100は、上述のように記録モードの設定情報に基づいて、画像データのサイズを予測するのが望ましい。しかしながら検出モジュール100は、記録モードの設定情報を考慮せず、生成可能な最大サイズ等の所定のサイズを撮影時に生成される画像データのサイズの予測値としてもよい。そして検出モジュール100は、リムーバブルメモリ17の空き容量と画像データのサイズの予測値とを比較する(ステップS112)。ここでリムーバブルメモリ17の空き容量が画像データのサイズの予測値よりも小さいとき、検出モジュール100は容量不足状態を検出する。
【0028】
検出モジュール100が容量不足状態を検出すると、制御部20は格納不能状態と判断する。一方、検出モジュール100が、未接続状態、書き込み禁止状態、容量不足状態のいずれも検出しないとき、制御部20は格納可能状態と判断する。
以上説明したように、ステップS102では、制御部20はリムーバブルメモリ17に画像データを格納可能か否かを判断する。制御部20は、格納不能状態と判断するとステップS116の処理を実行し、格納可能状態と判断するとステップS114の処理を実行する。
【0029】
ステップS116では、制御部20は、イメージセンサ12及びAFE部13への電力供給を制御電源部26に停止させ、ステップS100の処理に戻る。具体的には、電力制御モジュール102は、制御電源部26のスイッチ260とスイッチ265とをオフ状態にする。これにより、格納不能状態におけるDSC1の消費電力を低減することができる。
【0030】
ステップS114では、制御部20は、イメージセンサ12及びAFE部13への電力供給が停止しているとき、電力供給を再開する。これによりDSC1は撮影が可能な状態になる。
次に、DSC1は、ユーザによるシャッタボタン34の操作を受け付ける(ステップS118)。具体的には、制御部20は、操作部19から出力されるシャッタ信号を検出すると、被写体を表す画像データを生成し(ステップS120)、生成した画像データをリムーバブルメモリ17に格納する(ステップS122)。シャッタ信号とはシャッタボタン34が押下されたことを示す信号である。制御部20は、シャッタ信号を検出することができなかったときは、ステップS100の処理に戻る。
【0031】
以上説明した本発明の第一実施例によるDSC1によると、検出モジュール100がカード未接続状態、書き込み禁止状態、容量不足状態のいずれか1つの状態を検出すると、電力制御モジュール102がイメージセンサ12及びAFE部13への供給電力を停止する。つまり電力制御モジュール102は、被写体を表す画像データを生成してもリムーバブルメモリ17にその画像データを格納できない格納不能状態のときに、イメージセンサ12及びAFE部13への供給電力を停止する。そのため本発明の第一実施例によれば、撮影に影響することなく、DSC1の消費電力を低減することができる。
【0032】
一般にDSCでは、レンズ交換時やバルブ撮影時にごみ等がイメージセンサ12の受光面に付着するという問題がある。クリーニングモードを備えるDSCでは、電磁吸引力などで電気的にシャッタを開放状態に保持するクリーニングモードにおいて、イメージセンサ12の受光面に付着したごみ(以下、単にごみという。)を除去することができる。ごみの除去には、イメージセンサ12の受光面に空気を吹き付けてごみを吹き飛ばして除去する方法や、クリーニング液を塗布した布などでごみを拭き取って除去する方法などがある。しかしながら、ごみを吹き飛ばして除去する方法では、電力が供給されているイメージセンサ12には静電気が発生しているため、空気を吹き付けても容易にごみを吹き飛ばすことができない。また、ごみを拭き取って除去する方法では、電力が供給されているイメージセンサ12及びその周辺回路がクリーニング液で短絡するなどの理由で、DSCが故障するおそれがある。以上の問題はイメージセンサ12及びその周辺回路への電力供給を停止すれば解決できるが、従来のDSCでは、前述したようにクリーニングモードにおいてシャッタを電気的に保持しているため、クリーニングモードでイメージセンサ12及びその周辺回路への電力供給を停止していない。
【0033】
本発明の第一実施例によるDSC1によると、例えばリムーバブルメモリ17を抜き取った状態でクリーニングモードにすれば、イメージセンサ12及びAFE部13への電力供給を停止した状態で、ごみを除去することができる。そのため、イメージセンサ12の受光面に空気を吹き付ければ、容易にごみを吹き飛ばして除去することができる。また、クリーニング液を塗布した布などでごみを拭き取っても、イメージセンサ12及びその周辺回路がクリーニング液で短絡することがない。
尚、以上説明した第一実施例では、電力制御モジュール102は、イメージセンサ12及びAFE部13への電力供給を制御するとして説明したが、イメージセンサ12またはAFE部13のいずれか一方に供給する電力を制御してもよいし、他のハードウェアモジュールへの供給電力を制御できてもよい。
【0034】
(第二実施例)
第二実施例によるDCS1はクロック制御部を備える。尚、第二実施例では第一実施例と実質的に同一な部分については同一の符号を付して説明を省略する。
【0035】
図10は、第二実施例に係るDSC1のハードウェア構成を示すブロック図である。図10では電源部25などの電源系統を図示していない。クロック発生回路125は水晶発信器などを有している。クロック発生回路125は各部にそれぞれの仕様に応じた周波数のクロック信号を供給する。
クロック制御部126は、補正処理部2、色処理部3、解像度変換部4、圧縮・伸張部5、RAMコントローラ22、及び外部インタフェースコントローラ7(以下、クロック可変群という。)に供給するクロック信号の発信を制御する。クロック制御部126は、クロック可変群に供給するクロック信号の発信を停止することができる。
【0036】
図11は、第二実施例に係るDSC1の電力制御プログラムの論理的な構成を示すブロック図である。電力制御モジュール104は、格納不能状態におけるDSC1の消費電力を低減する電力制御プログラムの構成部品である。具体的には、電力制御モジュール102は、検出モジュール100が格納不能状態を検出すると、クロック制御部126にクロック信号の発信を停止させる。
【0037】
図12は、第二実施例に係るDSC1の電力制御方法を示すフローチャートである。
ステップS117では、制御部20はクロック可変群に供給するクロック信号の発信を停止させる。具体的には、電力制御モジュール104はクロック制御部126にクロック信号の発信を停止させる。格納不能状態のときにクロック可変群に供給するクロック信号の発信を停止するため、撮影に影響することなく、DSC1の消費電力を低減することができる。
ステップS115では、制御部20は、クロック可変群に供給するクロック信号の発信が停止しているときは、そのクロック信号の発信を再開させる。具体的には、電力制御モジュール104はクロック制御部126にクロック信号の発信を再開させる。これによりDSC1は撮影が可能な状態になる。
【0038】
以上説明した本発明の第二実施例によるDSC1によると、検出モジュール100がカード未接続状態、書き込み禁止状態、容量不足状態のいずれか1つの状態を検出すると、電力制御モジュール104がクロック可変群に供給するクロック信号の発信を停止させる。つまり電力制御モジュール104は、被写体を表す画像データを生成してもリムーバブルメモリ17にその画像データを格納できない格納不能状態のときに、クロック可変群に供給するクロック信号の発信を停止させる。そのため本発明の第二実施例によれば、撮影に影響することなく、DSC1の消費電力を低減することができる。
【0039】
尚、本発明の第一実施例および第二実施例では、検出モジュール100は、未接続状態、書き込み禁止状態、及び容量不足状態を検出するとして説明したが、未接続状態、書き込み禁止状態、容量不足状態のいずれか1状態またはいずれか2状態を検出してもよい。
また、検出モジュール100が格納不能状態を検出するとして説明したが、検出モジュール100の機能は、勿論ハードウェアで実現することもできる。例えば検出モジュール100のカード未接続状態を検出する機能は、カードディテクト信号に応じて開閉するトランジスタ等を有する回路で実現してもよい。
また、画像データは記憶媒体としてのリムーバブルメモリ17に格納されるとして説明したが、記憶媒体はフラッシュメモリ23などの内部メモリでもよい。そのときは、検出モジュール100はフラッシュメモリ23などの内部メモリに画像データを格納するための空き容量がない状態を格納不能状態として検出すればよい。
【0040】
また、本発明の第二実施例では、電力制御モジュール104は、クロック信号の発信を停止させるとして説明したが、クロック信号の周波数を低くしてもよい。そのときは、電力制御モジュール104は、検出モジュール100による検出結果に応じて、クロック信号の周波数を3種類以上の周波数(発信の停止を含む。)に制御してもよい。
また、電力制御モジュール104は、補正処理部2、色処理部3、解像度変換部4、圧縮・伸張部5、RAMコントローラ22、及び外部インタフェースコントローラ7(クロック可変群)に供給するクロック信号の発信を制御するとして説明したが、クロック可変群のいずれか1つのハードウェアモジュールに供給するクロック信号を制御してもよいし、いずれか複数のハードウェアモジュールに供給するクロック信号を制御してもよい。また電力制御モジュール104は、クロック可変群以外のハードウェアモジュールに供給するクロック信号を制御できてもよい。
また、本発明は、カメラ機能付きの携帯電話、ディジタルビデオカメラ等に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】第一実施例に係る電力制御方法のフローチャートである。
【図2】本発明に係るディジタルカメラの背面図である。
【図3】第一実施例に係るディジタルカメラのブロック図である。
【図4】第一実施例に係る制御電源を説明するための模式図である。
【図5】本発明に係る検出部を説明するための模式図である。
【図6】本発明に係る検出部を説明するための模式図である。
【図7】本発明に係る検出部を説明するための模式図である。
【図8】第一実施例に係る機能ブロック図である。
【図9】第一実施例に係る電力制御方法のフローチャートである。
【図10】第二実施例に係るディジタルカメラのブロック図である。
【図11】第二実施例に係る機能ブロック図である。
【図12】第二実施例に係る電力制御方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0042】
1 DSC(ディジタルカメラ)、2 補正処理部(撮像部)、3 色処理部(撮像部)、4 解像度変換部(撮像部)、5 圧縮・伸張部(撮像部)、6 リムーバブルメモリコントローラ(格納部)、12 イメージセンサ(撮像部)、13 AFE部(撮像部)、16 カードコネクタ(格納部)、17 リムーバブルメモリ(記憶媒体)、20 制御部(検出部、電力制御部)、26 制御電源部(電力制御部)、60 レジスタ(検出部)、62 スイッチ(検出部)、65 レジスタ(検出部)、100 検出モジュール(検出手段)、102、104 電力制御モジュール(電力制御手段)、126 クロック制御部(電力制御部)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と、
前記画像データを記憶媒体に格納する格納部と、
前記記憶媒体に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に応じて前記撮像部での消費電力を低減させる電力制御部と、
を備えることを特徴とするディジタルカメラ。
【請求項2】
前記電力制御部は、前記検出部が前記格納不能状態を検出すると、前記撮像部での消費電力を低減させることを特徴とする請求項1に記載のディジタルカメラ。
【請求項3】
前記電力制御部は、前記撮像部が前記被写体の光学像を前記画像データに変換する撮影モードで前記検出部が前記格納不能状態を検出すると、前記撮像部での消費電力を低減させることを特徴とする請求項1に記載のディジタルカメラ。
【請求項4】
前記電力制御部は、前記撮像部に供給する電力量を低減することで、前記撮像部での消費電力を低減させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のディジタルカメラ。
【請求項5】
前記電力制御部は、前記撮像部へのクロック信号の発信を停止または前記クロック信号の周波数を低くすることで、前記撮像部での消費電力を低減させることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のディジタルカメラ。
【請求項6】
前記格納不能状態は、前記記憶媒体の前記画像データを格納するための空き領域が不足している状態であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のディジタルカメラ。
【請求項7】
前記記憶媒体は前記格納部に接続されるリムーバブルメモリであって、
前記格納不能状態は、前記リムーバブルメモリが前記格納部に接続されていない状態であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載に記載のディジタルカメラ。
【請求項8】
前記記憶媒体は前記格納部に接続されるリムーバブルメモリであって、
前記格納不能状態は、前記格納部に接続されている前記リムーバブルメモリへの書き込みが禁止されている状態であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のディジタルカメラ。
【請求項9】
被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と前記画像データを記憶媒体に格納する格納部とを備えるディジタルカメラの電力制御方法であって、
前記格納部に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出段階と、
前記検出段階における検出結果に基づいて前記撮像部での消費電力を制御する電力制御段階と、
を含むことを特徴とする電力制御方法。
【請求項10】
被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と前記画像データを格納する格納部とを制御するコンピュータを、
前記格納部に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて前記撮像部での消費電力を制御する電力制御手段と、
として機能させることを特徴とする電力制御プログラム。
【請求項1】
被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と、
前記画像データを記憶媒体に格納する格納部と、
前記記憶媒体に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出部と、
前記検出部の検出結果に応じて前記撮像部での消費電力を低減させる電力制御部と、
を備えることを特徴とするディジタルカメラ。
【請求項2】
前記電力制御部は、前記検出部が前記格納不能状態を検出すると、前記撮像部での消費電力を低減させることを特徴とする請求項1に記載のディジタルカメラ。
【請求項3】
前記電力制御部は、前記撮像部が前記被写体の光学像を前記画像データに変換する撮影モードで前記検出部が前記格納不能状態を検出すると、前記撮像部での消費電力を低減させることを特徴とする請求項1に記載のディジタルカメラ。
【請求項4】
前記電力制御部は、前記撮像部に供給する電力量を低減することで、前記撮像部での消費電力を低減させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のディジタルカメラ。
【請求項5】
前記電力制御部は、前記撮像部へのクロック信号の発信を停止または前記クロック信号の周波数を低くすることで、前記撮像部での消費電力を低減させることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のディジタルカメラ。
【請求項6】
前記格納不能状態は、前記記憶媒体の前記画像データを格納するための空き領域が不足している状態であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のディジタルカメラ。
【請求項7】
前記記憶媒体は前記格納部に接続されるリムーバブルメモリであって、
前記格納不能状態は、前記リムーバブルメモリが前記格納部に接続されていない状態であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載に記載のディジタルカメラ。
【請求項8】
前記記憶媒体は前記格納部に接続されるリムーバブルメモリであって、
前記格納不能状態は、前記格納部に接続されている前記リムーバブルメモリへの書き込みが禁止されている状態であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のディジタルカメラ。
【請求項9】
被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と前記画像データを記憶媒体に格納する格納部とを備えるディジタルカメラの電力制御方法であって、
前記格納部に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出段階と、
前記検出段階における検出結果に基づいて前記撮像部での消費電力を制御する電力制御段階と、
を含むことを特徴とする電力制御方法。
【請求項10】
被写体の光学像を画像データに変換する撮像部と前記画像データを格納する格納部とを制御するコンピュータを、
前記格納部に前記画像データを格納不能な格納不能状態を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出結果に基づいて前記撮像部での消費電力を制御する電力制御手段と、
として機能させることを特徴とする電力制御プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2006−42167(P2006−42167A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−221941(P2004−221941)
【出願日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】
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