説明

ディスクトレイ用スイッチ

【課題】光ディスクドライブ装置のトレイ用スイッチを提供する。
【解決手段】トレイ前面に装着される基板10上に、イジェクトボタンの押下時に弾性変形し、押圧解除されることにより弾性復帰するダイヤフラム21と、ダイヤフラムの弾性変形時に導通するグランド電極31,32及びダイヤフラム電極33と、両電極の導通時に通電してディスクトレイのロックを解除するソレノイドに接続されるソレノイド電極34,35と、ディスクトレイのロック時に通電して光ディスクのピックアップ状態を表示するLED60に接続されるLED電極36,37と、グランド電極32に接続されたグランド端子41、ダイヤフラム電極に接続されたダイヤフラム用端子42、ソレノイド電極35に接続されたソレノイド用端子43、及びLED電極37に接続されたLED用端子44を内蔵し、これらの端子群40にフレキシブルプリント配線基板を接続するコネクタ70を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスクドライブ装置のディスクトレイに設置されるスイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、パーソナルコンピュータや光ディスクプレイヤー等の電子機器には、例えばCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc)等の光ディスクの再生や記録を行う光ディスクドライブ装置が搭載されている。この光ディスクドライブ装置には、光ディスクをセットするディスクトレイが内蔵されており、このディスクトレイには更に、イジェクトボタンの押下を検知するスイッチや、光ディスクのピックアップ状態を表示するチップLED等の部品が設置されている(例えば下記の特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−310924号公報(段落0010欄、図2など)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来、ディスクトレイに部品を設置する作業は、次のようにして行われていた。まず基板に設けられたコネクタにフレキシブルプリント配線基板(以下「フレキシブル基板」ともいう。)の一端を連結し、基板とフレキシブル基板を電気的に接続する。次に、フレキシブル基板の他端をスイッチやチップLED等の部品の電極に半田付けし、フレキシブル基板と部品を電気的に接続する。さらに、基板に他の部品を取り付ける場合には、部品用端子を設け、この部品用端子と部品を接続する作業も必要となる。
【0005】
このように、ディスクトレイに部品を設置する作業においては、その作業工数が多く作業内容も複雑であるため、光ディスクドライブ装置全体の製造コストの増加を招くという問題があった。そこで、本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、光ディスクドライブ装置において、ディスクトレイに各種の部品を取り付ける際に、作業工数を削減して作業効率の向上を図り、装置全体の製造コストの低減に寄与することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記の目的を達成するため、本発明では、ディスクトレイに実装される各種の部品について、その電極を基板上に予め接点パターンとして配置し、電極に繋がる部品用端子をコネクタに内蔵する構造を採用した。
【0007】
すなわち、本発明は、光ディスクドライブ装置に内蔵されるディスクトレイ用のスイッチであって、前記ディスクトレイのトレイ前面に装着される基板と、前記基板上に設けられ、前記ディスクトレイを開くイジェクトボタンの押下時に押圧されて弾性変形し、押圧解除されることにより弾性復帰するダイヤフラムと、前記基板上に設けられ、前記ダイヤフラムの弾性変形時に当該ダイヤフラムを介して導通するグランド電極及びダイヤフラム電極と、前記基板上に設けられ、前記グランド電極と前記ダイヤフラム電極の導通時に通電し前記ディスクトレイのロックを解除するソレノイドに接続されるソレノイド電極と、前記基板上に設けられ、前記ディスクトレイのロック時に通電し当該ディスクトレイにセットした光ディスクのピックアップ状態を表示するLEDに接続されるLED電極と、前記基板上に設けられ、前記グランド電極に接続されたグランド端子、前記ダイヤフラム電極に接続されたダイヤフラム用端子、前記ソレノイド電極に接続されたソレノイド用端子、及び前記LED電極に接続されたLED用端子を内蔵し、これらの端子群にフレキシブルプリント配線基板を接続するコネクタと、を備えたことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明は、前記の構造からなるディスクトレイ用スイッチにおいて、前記基板上に更にレバースイッチが設けられており、当該レバースイッチは、前記ディスクトレイの閉時に前記光ディスクドライブ装置の本体により押圧されて回転するレバーと、前記レバーの回転時に押圧されて弾性変形し、押圧解除されることにより弾性復帰する接点ばね片と、前記接点ばね片の弾性変形時に当該接点ばね片を介して導通する共通電極及び個別電極と、からなり、前記共通電極が前記グランド端子に接続され、前記個別電極に接続されたレバースイッチ用端子が前記コネクタに内蔵されている構造を採用しても良い。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ディスクトレイに実装される部品の電極が基板上に予め接点パターンとして配置されており、電極に繋がる端子群がコネクタに内蔵されているため、基板をディスクトレイに装着し、コネクタにフレキシブルプリント配線基板を差し込むだけで部品との電気的な配線が可能になる。したがって、従来行われていた設置作業に比べ、作業工数が削減され、作業効率が大幅に向上するので、機器全体の製造コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】光ディスクドライブ装置と本発明に係るディスクトレイ用スイッチとの位置関係を示す全体図。
【図2】第1実施形態のディスクトレイ用スイッチの外観を示す平面図。
【図3】図2のディスクトレイ用スイッチのカバーを取り外した状態を示す平面図。
【図4】図2のディスクトレイ用スイッチの内部構造を示す部分断面図。
【図5】図2のディスクトレイ用スイッチの接点パターンの構造を示す平面図。
【図6】第2実施形態のディスクトレイ用スイッチの内部構造を示す部分断面図。
【図7】図6のディスクトレイ用スイッチのカバーを取り外した状態を示す平面図。
【図8】図6のディスクトレイ用スイッチの接点パターンの構造を示す平面図。
【図9】図6のディスクトレイ用スイッチにおけるレバースイッチの動作説明図。
【図10】接点パターンの他の構成例を示す平面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について、願書に添付した図面を参照しながら説明する。
【0012】
[第1実施形態]
図1は光ディスクドライブ装置Dの全体構造を示すものであり、1は本体、2は本体に出し入れ自在に設置されたディスクトレイ、3はディスクトレイに取り付けられるフロントベゼル、4はディスクトレイを開く時に押すイジェクトボタン、5はディスクトレイにセットされた光ディスクのピックアップ状態を表示するLED表示窓、6は緊急取り出し時に押すイジェクト孔である。本実施形態のディスクトレイ用スイッチSW1は、フロントベゼル3の裏側のディスクトレイ2に装着されるもので、基板10の上に各種の部品が予め実装されている。
【0013】
基板10は、絶縁性を有する樹脂材料からなり、ディスクトレイ2のトレイ前面2aに形成された嵌合溝7に差し込むことにより着脱可能に装着される。
【0014】
図2に拡大して示すように、基板10の表面には押しボタン式のプッシュスイッチ20が設けられている。このプッシュスイッチ20は、イジェクトボタン4の押下を検知するスイッチで、図3のように導電性を有する金属板からなるダイヤフラム21を備えて構成されている。ダイヤフラム21は、弾性変形する中央の可動接点部21aと、可動接点部21aを支える周縁の固定接点部21bとからなる円形ドーム状をしており、基板10に形成された凹部11内に収容される。また、図4に示すように、凹部11の上面開口部は樹脂製のフィルム22で覆われており、フィルム22の上にカバー23をかぶせて密閉することにより、凹部11内に塵や水滴等が入り込まないように防塵・防水処理が施されている。
【0015】
図5に示すように、基板10の裏面には導電性を有する接点パターン30が設けられている。接点パターン30は、所定パターンに打ち抜き加工した金属板を基板10の成形時にインサート成形して固定し、不要部分をカット加工することにより成形される。
【0016】
接点パターン30のうち、ダイヤフラム21に対応する位置には、固定接点部21bに対向して一対のグランド電極31,32が配置され、可動接点部21aに対向してダイヤフラム電極33が配置されている。グランド電極31,32を見ると、上側の電極31は基板10の上縁部に沿って延び、下側の電極32は基板10の下縁部に沿って延びており、両者は基板10の右側で繋がっている。また、下側のグランド電極32の先端は、基板10の左側で直角に曲がってグランド端子41になっている。これに対して、ダイヤフラム電極33は下側のグランド電極32に沿って延びており、その先端がグランド端子41の内側で直角に曲がってダイヤフラム用端子42になっている。なお、無負荷時において、ダイヤフラム21の固定接点部21bとグランド電極31,32は接触しているが、可動接点部21aとダイヤフラム電極33は離れている。
【0017】
接点パターン30のうち、基板10の中央位置には、一対のソレノイド電極34,35が設けられている。一方のソレノイド電極34は、グランド電極32とグランド端子41を繋ぐ途中に配置され、他方のソレノイド電極35は、ダイヤフラム電極33に沿って延びており、その先端がダイヤフラム用端子42の内側で直角に曲がってソレノイド用端子43になっている。ソレノイド電極34,35には、電磁石を有するソレノイド50が電気的に接続される。
【0018】
接点パターン30のうち、基板10の上方位置には、一対のLED電極36,37が設けられている。一方のLED電極36は、上側のグランド電極31に繋がっており、他方のLED電極37は、ソレノイド電極35に沿って延びており、その先端がソレノイド用端子43の内側で直角に曲がってLED用端子44になっている。なお、基板10の表面にはチップLED60が取り付けられており、チップLED60とLED電極36,37が半田付けにより予め電気的に接続されている。
【0019】
接点パターン30は以上のように構成されており、基板10の裏面には、この接点パターン30に対して、グランド端子41、ダイヤフラム用端子42、ソレノイド用端子43及びLED用端子44からなる端子群40に、フレキシブル基板を連結するコネクタ70が設けられている。コネクタ70は絶縁性を有する樹脂材料からなり、図4のように、これらの端子群40を覆う中空状のコネクタカバー71を備え、コネクタカバー71の側面にフレキシブル基板を挿入する挿入口72が形成されている。なお、コネクタ70に内蔵された端子群40の先端は、それぞれU字形に折り曲げたばね状接点部になっている。
【0020】
本実施形態のディスクトレイ用スイッチSW1は以上のように構成されており、図1に示したように、基板10の表面をフロントベゼル3側に向けてトレイ前面2aの嵌合溝7に差し込み固定する。これにより、ディスクトレイ用スイッチSW1がディスクトレイ2に装着され、基板10上のプッシュスイッチ20がイジェクトボタン4に対向して配置され、チップLED60がLED表示窓5内に配置される。また、コネクタ70の挿入口72にフレキシブル基板を差し込むと、フレキシブル基板の端子が前記の端子群40に接続される。このとき、コネクタ70の内部にあるU字形のばね状接点部が弾力で撓み変形して接触するので、フレキシブル基板の端子に対して所定の接触圧が得られ、フレキシブル基板の脱落を防ぎ、接点同士の接続を確実に行うことができる。
【0021】
このように、本実施形態のディスクトレイ用スイッチSW1によれば、ディスクトレイ2に実装される部品の電極が基板10上に予め接点パターン30として配置されており、電極に繋がる端子群40がコネクタ70に内蔵されている。このため、基板10をディスクトレイ2に装着した後、コネクタ70にフレキシブル基板を差し込むだけで部品との配線が可能になる。したがって、従来行われていた設置作業に比べ、作業工数が削減され、作業効率が大幅に向上するので、機器全体の製造コストを低減することができる。以上のようにしてディスクトレイ用スイッチSW1による部品の取り付けが完了すると、このスイッチは光ディスクドライブ装置Dにおいて以下のように機能する。
【0022】
図1において、光ディスクの再生や記録を行う場合、イジェクトボタン4を押してディスクトレイ2を開ける。イジェクトボタン4を押すと、その押圧力が作用して、図4に示すプッシュスイッチ20のダイヤフラム21が押し込まれ、可動接点部21aがその弾力によって下方に撓み変形する。このとき、可動接点部21aが図5に示すダイヤフラム電極33に接触し、ダイヤフラム電極33とグランド電極31,32がダイヤフラム21を介して接続されて導通する。これによりダイヤフラム用端子42からグランド端子41に通電し、スイッチONの信号が出力される。なお、イジェクトボタン4から指を離して押圧力が解除されると、ダイヤフラム21が弾力により復元し、可動接点部21aがダイヤフラム電極33から離れ、ダイヤフラム用端子42とグランド端子41との間の通電が遮断される。
【0023】
また、光ディスクドライブ装置Dの内部には周知のイジェクトロック機構(図示略)が設けられており、ディスクトレイ2の閉時にはロックレバーがピンに係合してディスクトレイ2が本体1にロックされている。ここで、前記のとおりイジェクトボタン4が押されてスイッチONの信号が出力されると、ソレノイド用端子43とグランド端子41が接続され、一対のソレノイド電極34,35間が導通してソレノイド50の電磁石に通電される。これによりソレノイド50が駆動し、ロックレバーがピンから外れてロックが解除され、スプリングで押されたディスクトレイ2が本体1から一部分だけ飛び出して開く。
【0024】
そして、図1のように、開いたディスクトレイ2のターンテーブル8に光ディスクを載せてセットし、ディスクトレイ2を閉じると、イジェクトロック機構により再びロックレバーがピンに係合してディスクトレイ2が本体1にロックされる。すると、ディスクトレイ2にセットされた光ディスクがスピンドルモータによって回転し、光ピックアップ9から照射されたレーザ光によって光ディスクの再生又は記録が行われる。このとき、LED用端子44とグランド端子41は接続されており、一対のLED電極36,37間が導通してチップLED60に通電される。これによりチップLED60が点灯し、LED表示窓5から光ディスクのピックアップ状態(再生中であれば点灯、記録中であれば点滅)を表示する。
【0025】
[第2実施形態]
光ディスクドライブ装置Dには、一般に、ディスクトレイ2の開閉状態を検知する、いわゆるトレイ開閉検知用のスイッチが設けられている。この種のスイッチは、通常、光ディスクドライブ装置Dの本体1に設置された回路基板に実装されており、ディスクトレイ2の閉時にトレイ後面2bに衝突して押圧され、開時に押圧解除されることによってディスクトレイ2の開閉状態を検知するようになっている。しかし、本来この回路基板には、スピンドルモータや光ピックアップ9等の電子部品を制御するための電子回路が設けられているため、ここに機械的なスイッチを実装すると電子回路を配置するスペースが狭くなってしまう。また、回路基板上にスイッチの形状に合わせた設置面を予め確保しておく必要があることから、電子回路のレイアウトの自由度を妨げる要因にもなっていた。
【0026】
そこで本実施形態では、従来電子部品用の回路基板に実装していたトレイ開閉検知用のスイッチを、ディスクトレイ2を開閉する機械部品用の基板10に一体化してトレイ前面2aに設置する構造を採用した。図6に示すように、このディスクトレイ用スイッチSW2は、第1実施形態の構造に加え、基板10上に更にトレイ開閉検知用のレバースイッチ80を設けたものである。本実施形態では、トレイ開閉検知用のスイッチとして、図7のように同型のレバースイッチ80を積み重ねてなる2連式のスイッチを採用している。
【0027】
レバースイッチ80は、それぞれ1組のレバー81と接点ばね片82を備えて構成されている。レバー81は絶縁性を有する樹脂材料からなり、扇形の操作部81aと、接点ばね片82を挟持するホルダ部81bと、基板10に一体化されたベース12に回転可能に支持される軸部81cとを有している。接点ばね片82は導電性を有する金属片を断面U字形に折り曲げてなり、U字部分を内側に圧縮した状態で一端がホルダ部81bに固定されている。また、接点ばね片82の他端は二股に分岐しており、長さの異なる長片接点部82aと短片接点部82bが設けられている。
【0028】
本実施形態では、図8のように、接点パターン30の形状も第1実施形態のものと異なっている。本実施形態の接点パターン30のうち、レバースイッチ80に対応する位置には、長片接点部82aに対向して共通電極38が配置され、短片接点部82bに対向して個別電極39が配置されている。2つのレバースイッチ80について、各々の共通電極38,38は上側のグランド電極31に接続され、グランド端子41に繋がっている。また、各々の個別電極39,39は独立して延びていて、その先端がソレノイド用端子43とLED用端子44の間で直角に曲がってレバースイッチ用端子45,46になっている。レバースイッチ用端子45,46もまたコネクタ70に内蔵され、その他の端子群40(グランド端子41、ダイヤフラム用端子42、ソレノイド用端子43、及びLED用端子44)と並んで配置される。なお、無負荷時において、長片接点部82aと共通電極38は接触しているが、短片接点部82bと個別電極39は離れている。
【0029】
本実施形態のディスクトレイ用スイッチSW2は以上のように構成されており、ディスクトレイ2を閉じると、図9に示すように操作部81aが光ディスクドライブ装置Dの本体1に衝突して押圧され、レバー81が軸部81cを支点に回転動作する。このとき、ホルダ部81bにより接点ばね片82が圧縮されて撓み変形し、短片接点部82bが個別電極39に接触し、個別電極39と共通電極38が接点ばね片82を介して接続されて導通する。これによりレバースイッチ用端子45,46からグランド端子41に通電し、スイッチONの信号が出力され、ディスクトレイ2が閉じたことを検知する。他方、イジェクトボタン4が押されてディスクトレイ2が開くと、操作部81aが本体1から離れて押圧力が解除され、接点ばね片82が弾力により復元する。これにより短片接点部82bが個別電極39から離れ、レバースイッチ用端子45,46とグランド端子41との間の通電が遮断され、ディスクトレイ2が開いたことを検知する。
【0030】
このように、本実施形態のディスクトレイ用スイッチSW2では、トレイ開閉検知用のスイッチを、電子部品用の回路基板でなく、機械部品用の基板10に一体化してディスクトレイ2のトレイ前面2aに設置する構造を採用した。したがって、このスイッチを利用すれば、従来と同じサイズの回路基板上に電子回路を配置するスペースを広く確保することができる。また、スイッチの設置面による制約を受けることなく、電子回路のレイアウトの自由度を向上させることができる。
【0031】
本実施形態では、チップLED60を基板10の略中央に配置し、プッシュスイッチ20を基板10の右側に配置したが、部品の配置関係はこれに限られず、フロントベゼル3のレイアウトに合わせて適宜変更することもできる。例えば図10に示すように、プッシュスイッチ20を基板10の中央に配置し、チップLED60を基板10の左側に配置しても良い。この場合、各部品の位置に対応させて接点パターン30の形状を変更し、図のようにグランド電極31,32とダイヤフラム電極33が基板10の中央に配置され、LED電極36,37が基板10の左側に配置されるようにする。また、レバースイッチ80に対応して、共通電極38と個別電極39が基板10の右側に配置される。なお、本実施形態では、動作保証の観点から2連式のレバースイッチ80を採用したが、トレイ開閉検知用のスイッチはその他の方式のスイッチでも良く、スイッチの個数も2個でなく1個でも構わない。
【符号の説明】
【0032】
D…光ディスクドライブ装置
1…本体
2…ディスクトレイ
3…フロントベゼル
4…イジェクトボタン
5…LED表示窓
6…イジェクト孔
7…嵌合溝
8…ターンテーブル
9…光ピックアップ
SW1,SW2…ディスクトレイ用スイッチ
10…基板
11…凹部
12…ベース
20…プッシュスイッチ
21…ダイヤフラム
21a…可動接点部
21b…固定接点部
22…フィルム
23…カバー
30…接点パターン
31…グランド電極
32…グランド電極
33…ダイヤフラム電極
34…ソレノイド電極
35…ソレノイド電極
36…LED電極
37…LED電極
38…共通電極
39…個別電極
40…端子群
41…グランド端子
42…ダイヤフラム用端子
43…ソレノイド用端子
44…LED用端子
45…レバースイッチ用端子
46…レバースイッチ用端子
50…ソレノイド
60…チップLED
70…コネクタ
71…コネクタカバー
72…挿入口
80…レバースイッチ
81…レバー
81a…操作部
81b…ホルダ部
81c…軸部
82…接点ばね片
82a…長片接点部
82b…短片接点部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスクドライブ装置に内蔵されるディスクトレイ用のスイッチであって、
前記ディスクトレイのトレイ前面に装着される基板と、
前記基板上に設けられ、前記ディスクトレイを開くイジェクトボタンの押下時に押圧されて弾性変形し、押圧解除されることにより弾性復帰するダイヤフラムと、
前記基板上に設けられ、前記ダイヤフラムの弾性変形時に当該ダイヤフラムを介して導通するグランド電極及びダイヤフラム電極と、
前記基板上に設けられ、前記グランド電極と前記ダイヤフラム電極の導通時に通電し前記ディスクトレイのロックを解除するソレノイドに接続されるソレノイド電極と、
前記基板上に設けられ、前記ディスクトレイのロック時に通電し当該ディスクトレイにセットした光ディスクのピックアップ状態を表示するLEDに接続されるLED電極と、
前記基板上に設けられ、前記グランド電極に接続されたグランド端子、前記ダイヤフラム電極に接続されたダイヤフラム用端子、前記ソレノイド電極に接続されたソレノイド用端子、及び前記LED電極に接続されたLED用端子を内蔵し、これらの端子群にフレキシブルプリント配線基板を接続するコネクタと、
を備えたことを特徴とするディスクトレイ用スイッチ。
【請求項2】
前記基板上に更にレバースイッチが設けられており、
当該レバースイッチは、
前記ディスクトレイの閉時に前記光ディスクドライブ装置の本体により押圧されて回転するレバーと、
前記レバーの回転時に押圧されて弾性変形し、押圧解除されることにより弾性復帰する接点ばね片と、
前記接点ばね片の弾性変形時に当該接点ばね片を介して導通する共通電極及び個別電極と、からなり、
前記共通電極が前記グランド端子に接続され、前記個別電極に接続されたレバースイッチ用端子が前記コネクタに内蔵されている
ことを特徴とする請求項1に記載のディスクトレイ用スイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−146372(P2012−146372A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−5511(P2011−5511)
【出願日】平成23年1月14日(2011.1.14)
【出願人】(000114145)ミック電子工業株式会社 (40)
【Fターム(参考)】