説明

ディスク収容装置

コンパクトディスクやミニディスクなど薄型板状体の使用・保管時、ディスク6の取出および収納が素早くできて着脱操作性が向上するディスク収容装置1に係る。ディスク収容装置1では、仕切壁2により複数列に区画された収納室3を形成した収容ケース4が設けられ、各収納室3に対応する取付板5に所定間隔で長手方向に傾斜するように取付けてディスク6を着脱自在に装着する複数列の把持部7を有する。使用時には取付板5を把持部7が上面となるように設置し、非使用時にはディスク6を収容ケース4に収納すべく取付板5を収納室3に被せる。このため、使用および非使用に際しては、ディスク6を把持部7から引抜いたり把持部7に差込むことで済み、把持部7に対する着脱動作を素早く行なえて着脱操作性が向上する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
本発明は、各種のコンパクトディスク、ミニディスクやフレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスクといった薄型板状体を合理的に保管したり、出し入れするディスク収容装置に関する。
【背景技術】
この種のディスク類の多くはCD、MDやFDなど略称されてコンピュータ関連機器の起動をはじめ、記録、更新や保存などに頻繁に用いられている。コンピュータ関連機器で情報通信を行ったり、インターネットで楽曲を選択して享受したり、事務処理などに利用された後には、再使用を考慮して所定の位置に収容したり保管している。使用後の保管にあたっては、例えば収納ケースに仕舞ったり、本立て状の収納スタンドやディスクスタンドの前後に重なり合うように収容されている(例えば特開平11−208760号公報、登録実用新案第3038856号公報および実開平1−122494号公報参照)。
ところで、ディスクの表面には、再使用時の便宜上、保存内容が一目で分かるように題名を記入したラベルが貼られて再使用の際の便宜に供しているのが一般的である。上記のようにディスクを収納ケースに仕舞ったり、収納スタンドやディスクスタンドに収容するものでは、収納時にディスク同士の全体が重なり合ってしまうので、ディスクの題名が見え難い。このため、取り出したいディスクを見出すには、再使用時に重なり合ったディスクを引き上げながら逐一確認してディスクの出し入れを繰り返す必要があり、面倒で手間取りがちな作業となっている。とりわけディスクの枚数が多くなると、再使用や保管時に所望のものを取出したり、仕舞ったりする作業が煩わしくなり作業性が一層悪化する恐れがある。
本発明は上記事情に鑑みてなされ、その目的は外部からディスクの題名を容易に視認できて所望のディスクを素早く着脱することが可能となって着脱操作性が向上し、併せて整理・保管に便利でコンピュータ関連機器に適用した場合、事務能率の改善に資するディスク収容装置を提供することにある。
【発明の開示】
(1)ディスク収容装置において、収容ケースは、仕切壁により複数列に区画された収納室を形成している。複数列の把持部は、各収納室に対応する取付板に所定間隔で長手方向に傾斜するように取付けられてディスクを着脱自在に装着する。使用時には取付板を把持部が上面となるように設置し、非使用時にはディスクを収容ケースに収納すべく取付板を収納室に被せる。
使用に際してディスクを取出すには、収容ケースから取付板を外して取出位置でディスクを把持部から引抜けばよい。非使用時には、ディスクを把持部に差し込んで取付板を収容ケースの収納室に被せた収容位置に置けばよい。
このため、使用および非使用に際しては、ディスクを把持部から引抜いたり把持部に差込むことで済み、把持部に対する着脱動作を素早く行なうことができて着脱操作性が向上する。また、ディスクを把持部に差込み取付板を収容ケースの収納室に被せることで、ディスクを整理・収容することができて便利である。また、把持部は、取付板に所定間隔で長手方向に傾斜しているので、使用位置では、複数のディスクが所定間隔をあけて部分的に重なり合う。このため、使用時に隣り合うディスクの隙間から各ディスクの題名を容易に視認することができて所望のディスクを素早く取出すことができる。この結果、ディスクをコンピュータ関連機器に適用した場合、ディスクの整理整頓が図られるとともに、ディスクの素早い着脱動作が可能になって事務能率の改善に資する。
(2)把持部は、ディスクを弾接状態に保持する断面略コ字状のグリップ部であるので、比較的簡素な構造でディスクの着脱を実現することができる。
(3)把持部は、ディスクを着脱自在に挟む有端環状の枠体から構成されている。比較的構造が簡素な枠体により、ディスクを挟む機能が生じて枠体の有効利用が図られる。
(4)枠体は、略コの字状をなして対向する腕桟部にディスクの隅角部が嵌まる穴部を形成している。このため、枠体に対するディスクの装着が確実になるとともに、ディスクが穴部に嵌まる際、スナップ動作により発生する嵌合音に併せて節度感が生じて操作性が向上する。
(5)枠体は、ディスクの隅角部をスライドにより案内する断面略コ字状のレール部を形成している。このため、装着時にディスクがレール部をスライドするようになって円滑な装着操作性を得ることができる。
(6)枠体は、基端部から腕桟部に到る部分にディスクの隣接する辺部を差込むスリットを形成している。このため、ディスクの装着状態が安定するとともに、腕桟部の拡縮変形が生じ易くなって楽な操作で枠体に対するディスクの着脱を行うことができる。
(7)取付基体は、ディスクを着脱自在に装着する差込口を複数列にわたって形成している。受容部は、取付基体の内側面で差込口の開口周縁部に設けられてディスクの差込口を通過する部分を受け入れる。このため、差込口を通過したディスクは受容部で受け止められるようになって、差込口に対するディスクの装着状態がぐらつくことなく確実に安定する。
(8)受容部は、ディスクに弾接する略円弧状のリップ部からなるため、リップ部がディスクを良好に受け止め、ディスクの差入操作が円滑になり装着操作性の向上に資する。
(9)取付基体の外側面で差込口の開口周縁部には、ディスクの隅角部を通過させて差込口から受容部に導く案内部が形成されている。このため、ディスクは案内部と差込口と受容部の三者により受け止められ、差込口に対するディスクの装着状態が一層安定する。
(10)案内部は、ディスクに弾接する略円弧状のリップ部からなるため、リップ部がディスクを良好に摺動・案内するようになりディスクの差入動作が円滑になり装着操作性の向上に資する。
(11)差込口は、取付基体の母線に対して傾斜してディスクを所定の間隔で部分的に重なり合わせるように配置している。このため、使用時に隣り合うディスク間の隙間から各ディスクの題名を容易に視認することができて所望のディスクを素早く取出すことができる。
(12)取付基体の外表面に所定間隔で長手方向に対して傾斜するように取付けてディスクを着脱自在に装着する複数列の把持部を備える。このため、把持部にディスクを装着した際、複数のディスクが所定間隔をあけて部分的に重なり合う。この結果、請求項11と同様に各ディスクの題名を容易に視認できて所望のディスクを素早く取出すことができる。
【図面の簡単な説明】
図1の(a)はディスク収納装置の分解斜視図、(b)は把持部の拡大縦断面図である(第1実施例)。
図2の(a)はディスクを把持部に装着した状態を示す拡大斜視図、(b)は把持部の縦断面図である(第2実施例)。
図3の(a)はディスクを把持部に装着した状態を示す拡大斜視図、(b)は把持部の縦断面図である(第3実施例)。
図4の(a)はディスクを把持部に装着した状態を示す拡大斜視図、(b)は把持部の縦断面図である(第4実施例)。
図5はディスクを把持部に装着した状態を示す拡大斜視図である(第5実施例)。
図6はディスクを把持部に装着した状態を示す拡大斜視図である(第6実施例)。
図7はディスクを把持部に装着した状態を示す拡大斜視図である(第7実施例)。
図8はディスクを把持部に装着した状態を示す拡大斜視図である(第8実施例)。
図9はディスク収容装置の斜視図である(第9実施例)。
図10はディスク収容装置の斜視図である(第10実施例)。
図11の(a)はディスクを差込口に装着した状態を示す拡大斜視図であり、(b)は差込口の縦断面図である(第10実施例)。
図12の(a)はディスクを差込口に装着した状態を示す拡大斜視図であり、(b)は差込口の縦断面図である(第11実施例)。
図13の(a)はディスクを差込口に装着した状態を示す拡大斜視図であり、(b)は差込口の縦断面図である(第12実施例)。
図14の(a)はディスクを差込口に装着した状態を示す拡大斜視図であり、(b)は差込口の縦断面図である(第13実施例)。
図15の(a)はディスクを差込口に装着した状態を示す拡大斜視図であり、(b)は差込口の縦断面図である(第14実施例)。
【発明を実施するための最良の形態】
本発明の各実施例を図面に基づいて説明する。本発明の第1実施例を示す図1において、ディスク収容装置1は、事務室などの机上やコンピュータ関連機器の周辺など適宜の場所に設置される。ディスク収容装置1は、図1の(a)に示すように仕切壁2により複数列(例えば4列)に区画された収納室3を形成した収容ケース4を有する。縦長矩形状の取付板5は各収納室3に対応して形成されたもので、各収納室3に着脱可能に被せられるようになっている。取付板5には、例えば矩形のディスク6を着脱自在に装着する複数列の把持部7が所定間隔で長手方向に傾斜(例えば10度〜60度の角度範囲)するように取付けられている。把持部7は断面略コ字状のグリップ部を形成し、図1の(b)に示すようにディスク6の辺部を弾性挟持により着脱自在に保持する。把持部7の先端対向部は、ディスク6を受入れ易くするように面取りにより切欠ガイド部7Aを形成している。また、ディスク6に対する把持部7の弾性挟持力を調整すべく、把持部7の先端開口幅tをディスク6の厚み寸法Tよりも若干小さくなるように設定している。
使用時には取付板5を把持部7が上面となるように使用位置に設置し、把持部7から所望のディスク6を抜出してコンピュータ(図示せず)などに適用する。また、非使用時にはコンピュータなどから取出したディスク6を把持部7に差込み、取付板5を収納室3に被せた収容位置でディスク6を収容ケース4に収納する。
上記構成では、ディスク6の使用および収容に際しては、ディスク6を把持部7から引抜いたり把持部7に差込むことで済み、把持部7に対するディスク6の着脱動作を素早く行なうことができて着脱作業が向上する。また、ディスク6を把持部7に差込み取付板5を収容ケース4の収納室3に被せることで、ディスク6を整理・収容することができて便利である。また、把持部7は、取付板5に所定間隔で長手方向に傾斜しているので、長手方向から見れば、使用位置では、複数のディスク6が所定間隔をあけて部分的に重なり合う。このため、使用時に隣り合うディスク6の隙間から各ディスク6の題名を容易に視認することができて所望のディスク6を素早く取出すことができる。この結果、ディスク6をコンピュータ関連機器に適用した場合、ディスク6の整理整頓が図られるとともに、ディスク6の素早い着脱により事務能率の改善に資する。
図2は本発明の第2実施例を示す。第2実施例では、図2の(a)に示すように把持部7は互いに対面し合う挟持片7a、7bからなり、挟持片7a、7bの各先端部には弾接部8、9を一体に形成している。弾接部8、9間の幅寸法は、ディスク6の厚み寸法よりも若干小さくなっており、ディスク6を把持部7に差込む時、弾接部8、9が弾性変形によりディスク6の辺部を挟むことにより保持する(図2の(b)参照)。なお、挟持片7a、7bの基端部底面10は、取付板5に対して所定の角度αだけ傾斜している。このため、ディスク6が角度αだけ傾いた状態で把持部7に差込まれるようになり、把持部7に対するディスク6の着脱操作を行い易くしている。なお、弾接部8、9の対向先端部は、面取りにより幅広に形成してディスク6を把持部7に差込み易くしてもよい。
図3は本発明の第3実施例を示す。第3実施例が第2実施例と異なるところは、第3実施例では把持部7の基本端部7Bを薄肉化により痩身部として把持部7の機能を損なうことなく材料の節約に資するようにしたことである。
図4は本発明の第4実施例を示す。第4実施例では、図4の(a)に示すように第3実施例の弾接部8、9を省略して挟持片7a、7bのうち一方の挟持片7bに略円弧状のリップ部7cを一体に形成している。このため、ディスク6を把持部7に差込む時、図4の(b)に示すようにリップ部7cがディスク6を案内するとともに、ディスク6の片面に外接状態に弾接してディスク6を保持する。なお、円弧状のリップ部7cは、ディスク6の両面に弾接すべく挟持片7a、7bの双方に形成してもよい。
図5は本発明の第5実施例を示す。第5実施例の把持部7は、ディスク6を着脱自在に挟む有端環状の枠体11から形成している。枠体11は、断面略コ字状で、全体的に略コ字状に曲成されたレール部11cから構成されている。枠体11の互いに対向する腕桟部11a、11bには、ディスク6の隅角部6a、6bが嵌まる穴部12、13を形成している。この場合、腕桟部11a、11b間の開口幅寸法Wは、ディスク6の対角線長さ寸法Dよりも若干小さく設定されている。このため、把持部7に対するディスク6の着脱にあたっては、腕桟部11a、11bを弾性的に拡縮変形させながら、穴部12、13に対するディスク6の係脱操作を行なう。
図6は本発明の第6実施例を示す。第6実施例が第5実施例と異なるところは、第6実施例では腕桟部11a、11bのうち一方の腕桟部11bに外方に拡開するように傾斜するテーパ状の先端ガイド部14を形成したことである。これにより、腕桟部11a、11b間の開口幅寸法Wよりも若干大きなガイド開口幅Wtを確保し、ディスク6の隅角部6bを腕桟部11a、11bに差入れ易くしている。このため、装着時にディスク6の隅角部6aを穴部12に嵌めて、隅角部6bをレール部11cに沿ってスライドさせて穴部12に嵌める際、腕桟部11bが実線の位置から二点鎖線の位置を経て元の実線の位置まで弾性的に拡縮変形する。なお、先端ガイド部14は腕桟部11a、11bの一方のみでなく双方に形成してもよい。
図7は本発明の第7実施例を示す。第7実施例が第5実施例と異なるところは、第7実施例では腕桟部11a、11bのうち一方の腕桟部11aを平板状に形成し、腕桟部11aに穴部12を外部に連通させる切欠状の出入部15を設けたことである。このため、ディスク6の着脱時、ディスク6の隅角部6aを出入部15を介して穴部12に差込んだり、穴部12から抜出したりすることによりディスク6の着脱を素早く行なうことができる。この場合、他方の腕桟部11bも平板状に形成し、腕桟部11bにも穴部13を外部と連通させる出入部を設けてもよい。
図8は本発明の第8実施例を示す。第8実施例では、第5実施例の腕桟部11a、11bを長尺な平板状に形成し、腕桟部11a、11bのうち穴部12、13を除く部分を外方に凹となる湾曲状に曲成している。枠体11の基端部11dから腕桟部11a、11bに到る部分にディスク6の隣接する辺部6c、6dを差込む細長なスリット16、17を形成している。このため、ディスク6の装着状態が安定するとともに、腕桟部11a、11bの拡縮変形が生じ易くなって楽な操作で枠体11に対するディスク6の着脱を行うことができる。
上記の第1実施例ないし第8実施例では、取付板5を収容ケース4との組合わせとして適用したが、取付板5を単体の取付基体として用いて机上などの設置面に単独で設置し、収容ケース4とは別個のものとして扱うようにしてもよい。
図9は本発明の第9実施例を示す。第9実施例では、縦型の筒状体18をディスク収容装置19の取付基体として用いている。筒状体18は、スタンド20および支軸20aを介して設置され、外表面には例えば三条からなる螺旋状路面部21Aを形成している。螺旋状路面部21Aには、第5実施例(図5参照)と同様な枠体11が筒状体18の軸方向に沿って所定の間隔をあけて取付けられている。なお、第5実施例の枠体11に代わって、第6実施例ないし第8実施例(図6ないし図8参照)の枠体11を筒状体18にそれぞれ取付けて本発明の他の実施例としてもよい。
図10および図11は本発明の第10実施例を示す。第10実施例では、断面略矩形の筒状体18をディスク収容装置21の取付基体として用いている。筒状体18の四辺には、ディスク6の隅角部6aを着脱自在に差し込むための差込口22が上下複数段にわたって形成されている。差込口22は、図10に示すように筒状体18の母線Mに対して所定の角度だけ傾斜し、母線Mに沿う方向に対してはディスク6が所定の間隔で部分的に重なり合う。筒状体18の内側面には、図11の(a)、(b)に示すように差込口22の開口周縁部に設けられ、差込口22を通過するディスク6の隅角部6aを受け入れる受容部23を形成している。受容部23は、差込口22に対するディスク6の差込み操作に伴って隅角部6aを挟持する一対の略L字状の挟持片部23a、23bからなる。なお、図11では、便宜上の理由から筒状体18の一面部のみを示して他の部分を省略している。このことは、後述する図12ないし図15でも同様である。
第10実施例では、装着時にディスク6が差込口22に差込まれて挟持片部23a、23bにより把持されるので、ディスク6がぐらつくことなく確実に安定する。なお、差込口22の深さ方向は、筒状体18の表面に対して略垂直であるが、筒状体18の内側18aから外側18bへの方向に対し上向きに傾斜するようにしてもよい。
図12は本発明の第11実施例を示す。第11実施例では、受容部23を断面略コ字状に形成し、対向壁面を挟壁部24A、24Bとし底面部に透孔24Cを形成している。挟壁部24A、24Bのうち一方の挟壁部24Aには、略円弧状のリップ部24Dを形成している。このため、装着時にディスク6の隅角部6aが差込口22に差込を通過して透孔24Cに差し込まれるとともに、リップ部24Dがディスク6の片面に外接状態に弾接する。
図13は本発明の第12実施例を示す。第12実施例では、第10実施例の挟持片部23a、23bに代わって、略円弧状のリップ部23c、23dから受容部23を形成している。このため、装着時にディスク6を差込口22に差込むに伴ってリップ部23c、23dがディスク6の両面に外接状態に弾接する。
図14は本発明の第13実施例を示す。第13実施例では、第10実施例の挟持片部23a、23bに加えて、筒状体18の外側面で差込口22の開口周縁部には、ディスク6の隅角部6aを通過させて差込口22から挟持片部23a、23bに導く案内部25が形成されている。案内部25は、ディスク6の装着操作に伴い、隅角部6aをスライドにより差込口22に案内する一対の略逆L字状の差込片部25a、25bからなる。このため、装着時にディスク6が挟持片部23a、23bとともに、差込片部25a、25bにより保持されるようになってディスク6の装着状態が格段に安定する。
図15は本発明の第14実施例を示す。第14実施例では、第13実施例の挟持片部23a、23bに代わって略円弧状のリップ部23e、23fを形成し、差込片部25a、25bに代わって略円弧状のリップ部25c、25dを設けている(図15の(a)参照)。このため、ディスク6の装着時、図15の(b)に示すようにディスク6の隅角部6aがリップ部25c、25dに案内されて差込口22に差込まれ、案内部25のリップ部25c、25dおよび受容部23のリップ部23e、23fがディスク6の両面にそれぞれ外接状態に弾接する。
上記の第10実施例ないし第14実施例(図10ないし図15参照)では、筒状体18を取付基体として説明したが、取付基体を机上などの設置面に単独で設置できるように台座あるいは厚板基盤状に形成して本発明の他の実施例としてもよい。
上記各実施例では、ディスク6を把持部7に装着するようにしたが、ディスク6を内蔵したパッケージ自体を把持部7に着脱するようにしてもよい。取付板5、筒状体18および把持部7の材料としては、プラスチックに限らず青銅、真鍮、鉄、鋼、アルミニウム、ステンレススチールなどの金属、セラミック、木材や各種の新素材を用いてもよい。また、有端環状の枠体11は略コ字状に限らず、略半円形や略半楕円形などでもよく、要はディスク6を把持できる形状であればよい。また、ディスク6の形状については、矩形ばかりでなく円形や多角形など各種の幾何形状を適用することができる。その他、本発明のディスク収容装置1、19、21は新製品の発売や新店舗の営業時などに提供するノベルティとして使用できるなど本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更することができる。
【産業上の利用可能性】
本発明のディスク収容装置1では、コンパクトディスクやミニディスクなど薄型板状体の使用・保管時、ディスク6の取出および収納が素早くできて着脱操作性を向上させている。このため、ディスク収容装置1では、仕切壁2により複数列に区画された収納室3を形成した収容ケース4が設けられ、各収納室3に対応する取付板5に所定間隔で長手方向に傾斜するように取付けてディスク6を着脱自在に装着する複数列の把持部7を有する。使用時には取付板5を把持部7が上面となるように設置し、非使用時にはディスク6を収容ケース4に収納すべく取付板5を収納室3に被せる。使用および非使用に際しては、ディスク6を把持部7から引抜いたり把持部7に差込むことで済み、把持部7に対する着脱動作を素早く行なえて着脱操作性が向上し、ディスク6を用いてコンピュータにより事務処理などの業務を行う産業界に広く適用することができる。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕切壁により複数列に区画された収納室を形成した収容ケースと、
各収納室に対応する取付板に所定間隔で長手方向に傾斜するように取付けてディスクを着脱自在に装着する複数列の把持部とを備え、
使用時には前記取付板を前記把持部が上面となるように設置し、非使用時には前記ディスクを前記収容ケースに収納すべく前記取付板を前記収納室に被せるようにしたことを特徴とするディスク収容装置。
【請求項2】
前記把持部は、前記ディスクを弾接状態に保持する断面略コ字状のグリップ部であることを特徴とする請求項1に記載のディスク収容装置。
【請求項3】
前記把持部は、ディスクを着脱自在に挟む有端環状の枠体であることを特徴とする請求項1に記載のディスク収容装置。
【請求項4】
前記枠体は、略コの字状をなして対向する腕桟部に前記ディスクの隅角部が嵌まる穴部を形成していることを特徴とする請求項3に記載のディスク収容装置。
【請求項5】
前記枠体は、前記ディスクの隅角部をスライドにより案内する断面略コ字状のレール部を形成していることを特徴とする請求項3に記載のディスク収容装置。
【請求項6】
前記枠体は、基端部から前記腕桟部に到る部分に前記ディスクの隣接する辺部を差込むスリットを形成していることを特徴とする請求項3に記載のディスク収容装置。
【請求項7】
ディスクを着脱自在に装着する差込口を複数列にわたって形成した取付基体と、
この取付基体の内側面で前記差込口の開口周縁部に設けられて前記ディスクの前記差込口を通過する部分を受け入れる受容部とを備えたことを特徴とするディスク収容装置。
【請求項8】
前記受容部は、前記ディスクに弾接する略円弧状のリップ部からなることを特徴とする請求項7に記載のディスク収容装置。
【請求項9】
前記取付基体の外側面で前記差込口の開口周縁部には、前記ディスクの隅角部を通過させて前記差込口から前記受容部に導く案内部が形成されていることを特徴とする請求項7に記載のディスク収容装置。
【請求項10】
前記案内部は、前記ディスクに弾接する略円弧状のリップ部からなることを特徴とする請求項9に記載のディスク収容装置。
【請求項11】
前記差込口は、前記取付基体の母線に対して傾斜して前記ディスクが所定の間隔で部分的に重なり合うようになっていることを特徴とする請求項7ないし請求項10のいずれかに記載のディスク収容装置。
【請求項12】
取付基体の外表面に所定間隔で長手方向に対して傾斜するように取付け、ディスクを着脱自在に装着する複数列の把持部を備えていることを特徴とするディスク収容装置。
【請求項13】
前記把持部は、前記ディスクを弾接状態に保持する断面略コ字状のグリップ部であることを特徴とする請求項12に記載のディスク収容装置。
【請求項14】
前記把持部は、ディスクを着脱自在に挟む有端環状の枠体であることを特徴とする請求項12に記載のディスク収容装置。
【請求項15】
前記枠体は、略コの字状をなして対向する腕桟部に前記ディスクの隅角部が嵌まる穴部を形成していることを特徴とする請求項14に記載のディスク収容装置。
【請求項16】
前記枠体は、前記ディスクの隅角部をスライドにより案内する断面略コ字状のレール部を形成していることを特徴とする請求項14または請求項15に記載のディスク収容装置。
【請求項17】
前記枠体は、基端部から前記腕桟部に到る部分に前記ディスクの隣接する辺部を差込むスリットを形成していることを特徴とする請求項15または請求項16のいずれかに記載のディスク収容装置。

【国際公開番号】WO2004/096671
【国際公開日】平成16年11月11日(2004.11.11)
【発行日】平成18年7月13日(2006.7.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−571316(P2004−571316)
【国際出願番号】PCT/JP2003/005554
【国際出願日】平成15年4月30日(2003.4.30)
【出願人】(500291452)
【Fターム(参考)】