説明

ディスチャージランプ

【課題】放電電極位置の規格許容範囲内で且つ安価な方法によって、水銀を封入したディスチャージランプに対して水銀を封入していないディスチャージランプの放電アークにおける輝度分布の最大値の位置を一致させることにより両ランプ間に光学的互換性を持たせる。
【解決手段】水銀を封入していない放電室4を有する本体と本体を支持する口金5を備えたディスチャージランプにおいて、放電室4内に位置する一対の放電電極1の互いに対向する端面の形状を、放電電極1の電極軸Xeに略垂直な垂直端面2aと放電電極1の電極軸Xeに垂直な面に対して放電電極1側に傾いた傾斜端面2bで構成し、垂直端面2aの中心を通り放電電極1の電極軸Xeに平行は垂直端面軸Xvが口金5の基準軸Xcと同一線上に位置するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスチャージランプに関するものであり、詳しくは、自動車用前照灯の光源として用いられるディスチャージランプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種のディスチャージランプは、図5に示すように、ランプ本体50と該ランプ本体50に接続されてこれを支持する口金51からなり、口金51をリフレクタ52やレンズ53等の光学部材を有する(前照灯の)灯体54の固定座面に嵌合固定してランプ本体50が灯体54の灯室55内に保持される。
【0003】
この場合、灯体からの照射光は所定の配光規格を満足する必要があり、そのため、光の光路を制御する、リフレクタやレンズ等の光学部材からなる光学系が、ランプ本体から放射される光の指向特性に基づいて配光規格を満足するように且つ良好な視認性を確保するように最適構成される。
【0004】
それと同時に、灯体とランプ本体の位置関係を灯体の固定座面と該固定座面に嵌合固定される口金の位置関係で規定することにより、個々の灯体による配光特性のばらつきが抑制される。
【0005】
ところで、ディスチャージランプは外管内に配置した発光管の放電室内に位置する一対の放電電極の各先端部を起点および終点とする放電アークが発光源となるものであり、放電アークの形状によって発光源の光度分布(指向特性)が決まり、放電アークの起点および終点の位置によって発光源の光度分布の最大値の位置(以下、光度分布の最大位置と略称する)が決まる。
【0006】
また、ディスチャージランプには、放電室内に水銀を封入したディスチャージランプ(以下、水銀入りランプと呼称する)と放電室内に水銀を封入していないディスチャージランプ(以下、水銀フリーランプと呼称する)があり、夫々の放電アークは異なる形状を呈する。
【0007】
図6は、いずれも発光管30の放電室31内に位置する一対の放電電極32の互いに対向する端面33同士が電極32の電極軸(中心軸)Xaに垂直な円形平面である、水銀入りランプと水銀フリーランプの放電アークの形状を対比させたものであり、水平に配置した水銀入りランプおよび水銀フリーランプを水平面と平行な方向から見た図である。
【0008】
図6に示すように、水銀入りランプの放電アーク34および水銀フリーランプの放電アーク35は共に起点および終点が対向する電極32端面33の電極軸Xaよりも上側に位置すると共に放電アーク34、35の形状はいずれも重力誘導対流によって上方に膨らんだ湾曲形状を呈し、水銀フリーランプの放電アーク35は水銀入りランプの放電アーク34に比べて湾曲度が大きい。
【0009】
そのため、水銀フリーランプの放電アーク35の光度分布36の最大値の位置37は水銀入りランプの放電アーク34の光度分布38の最大値の位置39の上方に位置する。
【0010】
従って、水銀入りランプを光源とする灯体にその水銀入りランプに替えて電極32の端面33形状が同一の水銀フリーランプを取付けると、灯体の光学系に対する発光源(放電アーク)の光度分布の最大位置が変わり、そのため灯体からの照射光の配光特性が変わると共に配光規格から外れる懸念もある。
【0011】
そこで、水銀フリーランプの光度分布の最大位置を水銀入りランプの光度分布の最大位置に略一致させて光学的な互換性を持たせ、水銀入りランプに替えて水銀フリーランプを取付けても同様の配光特性が得られるようにすることが求められる。
【0012】
これを実現する具体的な方法として、放電アークの湾曲度が発光管に係わる各種パラメータによって決まることを利用する方法が考えられる。例えば、放電室の内径を例にとると、内径を小さくするとそれに伴って湾曲度の小さい放電アークが形成されることが知られているが、それによって放電アークが放電室内壁に接近して発光管の温度が許容範囲を超える等の問題も有している。このように、発光管に係わるパラメータを変えることによって放電アークの形状を変える方法は、ランプに係わる種々の特性に悪影響を及ぼす可能性がある。
【0013】
また、他の具体的な方法として、放電電極の互いに対向する端面が電極軸に垂直な円形平面である水銀フリーランプの本体を、電極の中心線となる電極軸を口金の中心線となる口金基準軸からずらした状態(電極軸が口金基準軸の下方に位置した状態)で口金に取付け、口金基準軸に対する放電アークの位置を水銀入りランプの放電アークの位置に近付ける方法も考えられる。
【0014】
但し、この方法は各電極32の先端部40が、図7に示す、規格で規定されたボックス(電極許容範囲)の領域41、42から外れる可能性が高くなり、製造歩留まりの低下を招くことになる。
【0015】
そこで、放電アークの形状を矯正する方法として、電極間に印加する電圧の形態に基く方法が提案されている。具体的には、高周波成分を重畳した直流電圧を電極間に印加し、高周波成分によって電極間を結ぶ直線と直交する方向に発生する音響的共鳴現象によって湾曲した放電アークを電極間を結ぶ直線方向に矯正するものである(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2006−318729号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
ところで、上記印加電圧の形態に基いて放電アークの形状を矯正する方法は、適切な波形の電圧を作成するための専用回路が必要となり、設計工数の増加および製造コストの上昇を伴う方法である。
【0017】
そこで、本発明は上記問題に鑑みて創案なされたもので、その目的とするところは、ほとんどコストアップを伴うことなく電極位置の規格許容範囲内で放電アークの位置(放電アークの輝度分布の最大値の位置)の補正が可能となるディスチャージランプを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載された発明は、水銀が封入されていない放電室内に一対の円柱状の放電電極の夫々の端部が位置する本体と、前記本体に接続されて該本体を支持する口金を備えたディスチャージランプであって、前記放電電極の互いに対向する少なくとも口金側の端面は前記放電電極の中心軸に略垂直な垂直端面と前記放電電極の中心軸に垂直な面に対して前記放電電極側に傾いた傾斜端面で構成され、前記垂直端面の中心は前記放電電極の中心軸上に位置せず、且つ前記放電電極の中心軸は前記口金の基準軸上に位置しないことを特徴とするものである。
【0019】
また、本発明の請求項2に記載された発明は、請求項1において、前記垂直端面は円弧と該円弧の直径よりも短い直線で囲まれた平面であり、前記傾斜端面は前記垂直端面に連続する、楕円形状の一部からなる平面であることを特徴とするものである。
【0020】
また、本発明の請求項3に記載された発明は、請求項1または2のいずれか1項において、前記垂直端面の中心を通り前記放電電極の中心軸に平行な垂直端面軸と前記口金の基準軸との距離が、電極軸とのそれより小さいことを特徴とするものである。
【0021】
また、本発明の請求項4に記載された発明は、請求項1〜3のいずれか1項において、前記放電電極は直径が0.27mm以上であることを特徴とするものである。
【0022】
また、本発明の請求項5に記載された発明は、請求項1〜4のいずれか1項において、前記ディスチャージランプは、放電室内に金属ハロゲン化物および不活性ガスが封入されてなるメタルハライドランプであることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明のディスチャージランプは、水銀を封入していない放電室を有する本体と本体を支持する口金を備えたディスチャージランプであって、放電室内に位置する一対の放電電極の互いに対向する端面の形状を、放電電極の電極軸に略垂直な垂直端面と放電電極の電極軸に垂直な面に対して放電電極側に傾いた傾斜端面で構成し、垂直端面の中心を通り放電電極の電極軸に平行な垂直端面軸が口金の基準軸と同一線上に位置するようにした。
【0024】
その結果、安価な方法で且つ放電電極の端面位置を規格許容範囲内に保持した状態で、水銀を封入したディスチャージランプに対して水銀を封入していないディスチャージランプの放電アークの輝度分布の最大位置を一致させることにより両ランプ間に光学的互換性を持たせることができた。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、この発明の好適な実施形態を図1〜図4を参照しながら、詳細に説明する(同一部分については同じ符号を付す)。尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの実施形態に限られるものではない。
【0026】
図1は、本発明のディスチャージランプに係わる一対の対向電極の端面形状を示す斜視図、図2は図1の端面形状を呈する電極を放電室内に配置した状態を示す断面図である。
【0027】
図1より、一対の放電電極(以下、電極と略称する)1は夫々円柱形状を呈しており、その対向する端面2は電極1を、該電極1の電極軸(中心線)Xeに垂直な面で切断し、前記切断面の一部を残して更に電極1の電極軸Xeに垂直な面を電極1側に所定の角度だけ傾けた面で切断したときの断面形状を呈している。
【0028】
つまり、端面2は電極1の電極軸Xeに垂直な面(以下、垂直端面と呼称する)2aが円弧と該円弧の直径よりも短い直線で囲まれた形状を呈しており、電極1の電極軸Xeに垂直な面に対して電極側に所定の角度だけ傾いた面(以下、傾斜端面と呼称する)2bが楕円形状の一部を呈している。
【0029】
そして、図2のように、上記形状の端面2を有する一対の電極1が、互いの垂直端面2a同士および傾斜端面2b同士を対向させた状態で、且つ互いの電極軸Xeが同一線上に位置するように配置され、各電極1の端面2を含む端部3が水銀が封入されていない放電室4内に位置している。 従って、垂直端面2aの中心を通り電極軸Xeに平行な垂直端面軸(中心線)Xv同士も同一線上に位置している。
【0030】
なお、ディスチャージランプは放電室4内に水銀は封入されていないが、少なくとも金属ハロゲン化物および不活性ガスが封入されてなるメタルハライドランプであることが望ましい。
【0031】
図3は、口金と電極の位置関係を示す図である。リフレクタやレンズ等の光学部材からなる光学系に対してディスチャージランプの本体の位置決め基準となる口金5の基準軸Xcと電極1の垂直端面軸Xvが同一線上に位置している。
【0032】
従って、従来の水銀入りランプにおいては口金の基準軸に対して電極の電極軸が同一線上に位置しているのに対し、本発明のディスチャージランプにおいては口金5の基準軸Xcと同一線上に位置するのは電極1の電極軸Xeではなく垂直端面軸Xvである。
【0033】
図4は、口金の基準軸Xcに対する従来の水銀入りランプの放電アーク34(図中では点線で囲まれた領域)と本発明の水銀フリーランプの放電アーク6(図中では直線で囲まれた領域)の位置関係を示している。従来の水銀入りランプは端面33が電極軸Xvに垂直な円形状を呈している。
【0034】
この場合、電極32の対向する端面33が円形状を呈し、電極軸Xaが口金の基準軸Xc同一線上にある水銀入りランプは、放電アーク34の起点および終点が電極32端面33の電極軸(中心)Xaの位置ではなく、ランプの配置状態における電極32の端面33の上側の位置となっている。
【0035】
一方、互いに対向する端面が垂直端面2aと傾斜端面2bからなる電極1を有する水銀フリーランプは、上記水銀入りランプの電極32の円形端面33よりも小さい面積を有する垂直端面2aの垂直端面軸(中心)Xvが口金の基準軸Xcと同一線上に位置し、放電アーク6の起点および終点が垂直端面2aの略垂直端面軸Xvの位置となっている。
【0036】
つまり、水銀入りランプの放電アーク34の起点および終点は口金の基準軸Xcの上側にあり、水銀フリーランプの放電アーク6の起点および終点は水銀入りランプの放電アーク34の起点および終点の下方の、口金の基準軸Xc上にある。
【0037】
このときの水銀入りランプの放電アーク34の起点および終点と水銀フリーランプの放電アーク6の起点および終点の距離が、上記「背景技術」の、電極32の互いに対向する端面33同士が電極32の電極軸Xaに垂直な円形平面である水銀入りランプと水銀フリーランプにおける、湾曲度が異なる夫々の放電アークの輝度分布の最大位置同士の距離と略同一とすると、水銀入りランプの放電アーク34の光度分布38の最大位置39と水銀フリーランプの光度分布7の最大位置8が一致する。
【0038】
つまり、水銀入りランプの電極32の電極軸Xaが口金の基準軸Xc上に位置していたのに対し、水銀フリーランプの電極1の電極軸Xeを口金の基準軸Xcの下方に位置させ、電極軸Xeからずれた位置にある垂直端面2aの垂直端面軸Xvが口金の基準軸Xc上に位置するようにした。
【0039】
その結果、水銀入りランプと水銀フリーランプの夫々の輝度分布の最大値の位置同士が口金の基準軸に対して同一位置となり、水銀入りランプの替わりに水銀フリーランプを使用しても灯体からの照射光の配光特性はほとんど変わることがない。
【0040】
なお、上記説明では、水銀フリーランプの電極1の垂直端面2aの垂直端面軸Xvが口金の基準軸Xc上に位置するものとしたが、必ずしもこの位置関係に限られるものではなく、電極1の電極軸Xeおよび垂直端面軸Xvが共に口金の基準軸Xc上に位置しない場合も考えられる。
【0041】
その場合、図8(a)に示すように、口金の基準軸Xcから距離Dxvの位置に垂直端面軸Xvが位置し、口金の基準軸Xcから距離Dxeの位置に電極軸Xeが位置し、Dxe>Dxvの位置関係が成り立てばよい。但し、口金の基準軸Xcは垂直端面2aを通るものとする。
【0042】
具体的には、電極1の直径dを0.38mm、垂直端面2aの円弧11から下端12までの最大長(垂直端面2aの高さ)d1を0.24mm、垂直端面2aの円弧11から口金の基準軸Xcまでの距離Dcを0.03mmとすると、Dxvが0.09mm、Dxeが0.16mmとなり、Dxe>Dxvの条件を満足する。
【0043】
また、図7に示す電極許容範囲の規格に対しては、ボックス41の規定値(口金の基準軸Xcからボックス41の下端までの距離(a1/2))が0.29mmであるのに対して口金の基準軸Xcから垂直端面2aの下端12までの距離d2が0.21mmとなる。従って、電極1の位置はボックス41の許容範囲内にあり、規格を満足する。
【0044】
一方、図8(b)に示すように、対向する放電電極1を直径dを0.38mm、端面2の形状を円形端面2cとし、円形端面2cの円周13から口金の基準軸Xcまでの距離Deを0.03mmとすると、図7に示す電極許容範囲の規格に対しては、ボックス42の規定値(口金の基準軸Xcからボックス42の下端までの距離(a2/2))が0.44mmであるのに対して口金の基準軸Xcから円形端面2cの下端14までの距離d3が0.35mmとなる。従って、電極1の位置はボックス42の許容範囲内にあり、規格を満足する。
【0045】
なお、円柱形状の電極の直径は、端面の加工性を確保するためにφ0.27mm以上であることが望ましい。
【0046】
また、放電電極は電極軸と先端面の中心の位置が異なることが重要であり、先端面の形状は限定されない。従って、例えば図9に示すように、先端面2dの形状が円形であり、円形端面軸Xmと電極軸Xeが一直線上にないような端面2を有する電極1であってもよい。
【0047】
以上説明したように、ディスチャージランプは放電室内に水銀を封入した場合と水銀を封入していない場合では放電アークの輝度分布の最大値の位置が異なり、水銀入りランプを光源とする灯体にその水銀入りランプに替えて端面形状が同一の水銀フリーランプを取付けると灯体からの照射光の配光特性が変わると共に配光規格から外れる懸念が生じる。
【0048】
そこで、本発明の水銀を封入していないディスチャージランプにおいては、電極の端面の、放電アークの起点および終点となる面の面積を従来の水銀入りランプの電極端面の面積よりも小さくすると共に、電極の電極軸を口金の基準軸と異なる位置に位置させた。これにより、口金の基準軸に対して水銀入りランプと水銀フリーランプの放電アークの輝度分布の最大値の位置が同一となった。
【0049】
そのため、灯体に従来の水銀を封入したディスチャージランプに替えて本発明の水銀を封入していないディスチャージランプ取付けても、灯体からの照射光の配光特性が変わることはなく配光規格から外れる懸念はない。
【0050】
また、本発明は放電アークの起点および終点となる、電極の端面の形状を変え、且つ電極の電極軸の位置を口金の基準軸と異なる位置に位置するようにした。
【0051】
その結果、コストアップをほとんど伴うことなく電極位置の規格許容範囲内で放電アークの位置(放電アークの輝度分布の最大値の位置)の補正が可能となるディスチャージランプを実現することができた。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明のディスチャージランプに係る放電電極の斜視図である。
【図2】同じく、本発明のディスチャージランプに係る放電電極の配置を示す説明図である。
【図3】同じく、本発明のディスチャージランプに係る放電電極と口金の位置関を示す説明図である。
【図4】同じく、ディスチャージランプに係る放電アークの状態を示す説明図である。
【図5】灯体の構成を示す概略図である。
【図6】従来のディスチャージランプに係る放電アークの状態を示す説明図である。
【図7】ディスチャージランプの放電電極の規格許容範囲を示す説明図である。
【図8】本発明のディスチャージランプに係る放電電極と口金の位置関を示す説明図である。
【図9】本発明のディスチャージランプに係る放電電極の斜視図である。
【符号の説明】
【0053】
1 放電電極
2 端面
2a 垂直端面
2b 傾斜端面
2c 円形端面
2d 先端面
3 端部
4 放電室
5 口金
6 放電ビーム
7 光度分布
8 光度分布の最大値の位置
10 本体
11 円弧
12 下端
13 円周
14 下端

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水銀が封入されていない放電室内に一対の円柱状の放電電極の夫々の端部が位置する本体と、前記本体に接続されて該本体を支持する口金を備えたディスチャージランプであって、前記放電電極の互いに対向する少なくとも口金側の端面は前記放電電極の中心軸に略垂直な垂直端面と前記放電電極の中心軸に垂直な面に対して前記放電電極側に傾いた傾斜端面で構成され、前記垂直端面の中心は前記放電電極の中心軸上に位置せず、且つ前記放電電極の中心軸は前記口金の基準軸上に位置しないことを特徴とするディスチャージランプ。
【請求項2】
前記垂直端面は円弧と該円弧の直径よりも短い直線で囲まれた平面であり、前記傾斜端面は前記垂直端面に連続する、楕円形状の一部からなる平面であることを特徴とする請求項1に記載のディスチャージランプ。
【請求項3】
前記垂直端面の中心を通り前記放電電極の中心軸に平行な垂直端面軸と前記口金の基準軸との距離が、電極軸とのそれより小さいことを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載のディスチャージランプ。
【請求項4】
前記放電電極は直径が0.27mm以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のディスチャージランプ。
【請求項5】
前記ディスチャージランプは、放電室内に金属ハロゲン化物および不活性ガスが封入されてなるメタルハライドランプであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のディスチャージランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−134878(P2009−134878A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−307533(P2007−307533)
【出願日】平成19年11月28日(2007.11.28)
【出願人】(000002303)スタンレー電気株式会社 (2,684)
【Fターム(参考)】