説明

ディスプレイコンテナのためのスプリットケースシステム

本発明はU型スプリットケースアセンブリ(10)に関連し、単一のブランク材から形成される略U型のケース(12)を備える。複数のディスプレイコンテナ(14)は、U型のケース内に連結され、かつ並べられる。U型のケースは、底パネル(20)を備えて、折り畳まれ、2つの対向する平行したサイドパネル(16)は底パネルの対向する端部から延び、短くされた縁部(22)は底パネルのフロントエッジ部から延びる。複数のディスプレイコンテナはサイドパネルに連結されてU型のケース内にディスプレイコンテナを固定する。ディスプレイコンテナはサイドパネル上の切断領域(40)の使用によりU型のケースから切り離し可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2009年10月30日に出願の、米国特許仮出願第61/256,335号の優先権を主張し、その内容は、その全体において参照することにより本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、消費可能な製品の輸送、保存、および展示を提供するためのケースシステムに関連する。より詳細には、本発明は、複数のディスプレイコンテナを除去可能に収容するケースシステムに関連する。
【背景技術】
【0003】
パッケージ化された物品は、製造場所から販売業者への輸送のための輸送ケースへと移されるのが普通である。このような輸送ケースは、通常、保存および輸送の間の厳しい扱いに耐えるように、十分な一体性を持った波形のファイバーボードから形成されている。輸送または取り扱いの間、輸送ケースは、荷台の上に積み重ねられ、時には、積み上げられる。こうした取り扱いおよび保存の全てにおいて、輸送ケースは、パッケージ化された物品を損傷から保護しなければならない。
【0004】
輸送ケースの1つのタイプは、複数のディスプレイコンテナを含む。各ディスプレイコンテナは、その中に複数のパッケージ化された物品を収容する。パッケージ化された物品は、製品で満たされた個々の製品パッケージングを含む。例えば、製品パッケージングは、バッグ、ポーチ、またはボックスであってもよい。製品のパッケージングは、様々な製品、例えば、非消耗品、または、ばらの菓子製品(loose confectionary)等の消耗品を含んでよい。ディスプレイコンテナは、内部でパッケージ化された物品の保護を提供する。さらに、ディスプレイコンテナはまた、店頭での、パッケージ化された物品の表示および販売に役立ってもよい。
【0005】
ディスプレイコンテナは、販売者から小売店へと輸送される。販売者は、個々の店または店頭の注文に応じる。注文は輸送ケース全体またはその一部を含み得る。必要とするディスプレイコンテナの数が輸送ケース全体よりも少ない場合には、販売者は輸送ケースを開き、注文されたディスプレイコンテナの数を取り出して、必要な数を店に輸送する。店はその量のディスプレイコンテナを受け取り、コンテナを棚に置く。消費者は各ディスプレイコンテナから、所望の数のパッケージ化された物品を取り出す。
【0006】
消耗品の保護が重要である一方で、輸送ケースとディスプレイコンテナとの二重包装にてしばしば無駄な材料が存在する。これは消耗品の輸送コストを増加させ、購入者にかかる、パッケージングのコストに影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
それゆえ、製品を輸送および保存するのに必要とされる、材料の無駄な量を低減してパッケージングする、輸送ケースおよび製品ディスプレイコンテナを提供し、ならびに、内部にあるパッケージ物品および消耗品の保護を提供することが所望される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、製品を輸送および展示するためのスプリットケースシステムに関する。このスプリットケースシステムは、U型のケース、およびそれに連結される複数の並んだディスプレイコンテナを含む。U型のケースは底パネル、対の対向する長手方向のサイドパネル、および横断方向のフロントパネルを有する。横断方向のフロントパネルは底パネルから上方に延びる。サイドパネルは、切り離し可能部分を含む。複数の並んだディスプレイコンテナはU型のケース内において支持される。ディスプレイコンテナの各々は、切り離し可能部分において、U型のケースの2つの対向するサイドパネルに連結される。ディスプレイコンテナは、切り離し可能部分をサイドパネルから切り離すと、U型のケースから切り離し可能である。
【0009】
さらに、本発明は、シートに形成されるブランク材を含むU型のケースを形成するための平坦なシート材料に関する。ブランク材は、底パネルと、前記底パネルの対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部から延びる、対向するサイドパネルと、前記底パネルの前部の折り畳むことのできるエッジ部から延びるフロントパネルと、を備える略矩形の構成を有する。前記前部の折り畳むことのできるエッジ部は前記対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部に直交する。前記対向するサイドパネルの各々はタブを備え、前記タブは、前記タブと前記対向するサイドパネルの各々の間にあるタブ折り畳み可能エッジ部(tab foldable edge)から延びる。前記対向するサイドパネルは、前記両側の折り畳むことのできるエッジ部に向かって、サイドの連結されていないエッジ部(side unattached edge)から延びる複数の分離線を備える。前記分離線は、前記対向するサイドパネルの上部を切り離し可能部分に分ける。さらに、前記切り離し可能部分を前記U型のケースから切り離すために、前記対向するサイドパネルの各々に沿って延びている切断領域を備えることができる。
【0010】
加えて、本発明は、スプリットケースシステムを形成する方法に関し、シートから第1のブランク材を切り出すステップを含む。前記第1のブランク材は、前記シートに形成されるブランク材を含み、前記ブランク材は、底パネルと、前記底パネルの対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部から延びる、対向するサイドパネルと、前記底パネルの前部の折り畳むことのできるエッジ部から延びるフロントパネルとを備える略矩形の構成を有する。前記前部の折り畳むことのできるエッジ部は前記対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部に直交し、前記対向するサイドパネルの各々はタブを備え、前記タブは、前記タブと前記対向するサイドパネルの各々の間にあるタブ折り畳み可能エッジ部から延びており、前記対向するサイドパネルは、前記両側の折り畳むことのできるエッジ部に向かって、サイドの連結されていないエッジ部から延びる複数の分離線を備え、前記分離線は、前記対向するサイドパネルを切り離し可能部分に分け、前記切り離し可能部分を前記サイドパネルから分離することを可能にする、前記サイドパネルに沿った切断領域を備える。次に、前記タブ折り畳み可能エッジ部に沿って上方に、前記タブを、前記サイドパネルに対して直交するまで、折り畳むステップを含む。さらに、前記対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部の各々に沿って上方に、前記対向するサイドパネルの各々を、前記底パネルに対して直交するまで、折り畳むステップ、および前記前部の折り畳むことのできるエッジ部に沿って上方に、前記フロントパネルを、前記底パネルに対して直交するまで、折り畳むステップを含む。前記タブを、略U型のケースを形成するフロントエッジ部に連結するステップを含む。前記U型のケース内に複数のコンテナを配置するステップであって、前記コンテナの各々は蓋部およびベース部を備える、ステップを含む。前記ベース部は前記U型のケースの前記底パネル上に配置され、前記蓋部は、前記対向するサイドパネルに隣接して延びている。最後に、前記蓋部の各々の、対向するサイドパネルを、対向する前記切り離し可能部分に連結するステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は本発明のU型ボードスプリットケースアセンブリの前面斜視図である。
【図2】図2は図1のU型ボードスプリットケースアセンブリの側面斜視図である。
【図3】図3は図1のU型コンテナを形成するために用いられる打抜ブランク材の上面平面図である。
【図4】図4は図1のU型スプリットケースアセンブリの側面平面図である。
【図5】図5は図1のU型ボードスプリットケースアセンブリの上面平面図である。
【図6】図6は図1のディスプレイコンテナの蓋部を形成するために用いられる打抜ブランク材の上面平面図である。
【図7】図7は図1のU型ボードスプリットケースアセンブリの側面斜視図であり、ディスプレイコンテナはU型のケースから切り離され、1つのディスプレイコンテナはそこから切り離されている。
【図8】図8は図1のU型ボードスプリットケースアセンブリの前面斜視図であり、ディスプレイコンテナはU型のケースから切り離され、1つのディスプレイコンテナはそこから切り離されている。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明は、複数のパッケージ化された物品を輸送、保存、分配、陳列するためのU型ボードスプリットケースアセンブリまたはシステムを提供する。アセンブリはU型ケース、およびそのケースに連結される複数の並んだディスプレイコンテナを備える。複数の並んだディスプレイコンテナはU型ケース内に支持される。U型ケースは切り離し可能部分を有する対のサイドパネルを備えることができる。ディスプレイコンテナの各々は、切り離し可能部分において、対の対向するサイドパネル(opposed side panel)に連結される。ディスプレイコンテナは、切り離し可能部分をサイドパネルから切り離す場合に、U型ケースから切り離し可能である。
【0013】
図1〜図8を参照して、本発明のU型ボードスプリットケースアセンブリ10を示す。U型ボードスプリットケースアセンブリ10は、略U型ケース12、およびU型ケース12に連結される複数の並んだディスプレイコンテナ14を備える。本発明のU型アセンブリ10は、U型ケース12およびディスプレイコンテナ14を形成するために必要とされる材料を低減する。
【0014】
U型ケース12は、切り離し可能部分54を備え、これにより、この切り離し部分54をU型ケース12から切り離した場合に、個々のディスプレイコンテナ14を取り除くことができる。図1は、U型ケース12の前端部21を示し、この前端部は、フロントパネル22、すなわち、ボトムパネル20から延び、かつ2つの対向するサイドパネル16の間に延びる縁部を備える。フロントパネル22の高さは、サイドパネル16よりも短い。フロントパネル22は、ディスプレイコンテナ14が残りのU型ケース12から切り離されると、ディスプレイコンテナ14のための止め部(stop)として機能する。
【0015】
図2は、U型ケース12の後端部24を示す。U型ケース12の後端部24は、2つのサイドパネル16の、2つの連結されていない後側端部23a、23b、ならびに、2つのサイドパネル16の間に延びる底パネル20の、中央の連結されていない端部23cを有する、連続した連結されていない側端部23によって画定された開口端部である。好ましくは、後端部24は、底パネル20から延びる縁部またはパネルを含まない。しかしながら、リアパネル80は、底パネル20から上方に延び、かつサイドパネル16の間に延びてよい。リアパネル80は、構造的に、フロントパネル22に類似し、タブ50を用いてサイドパネル16に連結される。
【0016】
図3を参照すると、本発明のU型ケース12を形成するために用いられる平坦なシートの打抜ブランク材を示す。図3は、単一のピースの材料から切り出されたU型ケース12を示す。底パネル20は矩形であり、対向するサイドパネル16は、底パネル20の長さ(L)に沿って、底パネル20の2つの対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部(opposing side foldable edge)18、19から延びる。フロントパネル22は、サイドパネル16に直交する幅(W)に沿って、底パネル20の前部の折り畳むことのできるエッジ部(front foldable edge)44から延びている。前部の折り畳むことのできるエッジ部44とは反対側のエッジ部は、連結されていないままの、後部カットエッジ部(back cut edge)23である。
【0017】
フロントパネル22の長さは、底パネル20の幅(W)であり、前部の折り畳むことのできるエッジ部44から前部の連結されていないエッジ部56に延びる。フロントパネル22は、前部の連結されていない上端部56に向かってテーパー状となって示されている。前部のパネルをテーパー状にすることが所望され得る一方で、それは必須の特徴というわけではない。フロントパネル22は、前部の折り畳むことのできるエッジ部44および3つの連結されていないカットエッジ部(56、57、58)を有する。フロントパネル22の幅または高さ(F)は、サイドパネル16の幅または高さ(S)よりも短い。
【0018】
対の対向するサイドパネル(opposed side panel)16は、左右対称となる。サイドパネル16の各々は、略矩形であり、対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部18、19は、材料が繋がっていることによって、底パネル20に連結される。サイドパネル16の長さは、底パネル20の長さ(L)に類似する。サイドパネル16の幅(S)は、底パネル20の幅(W)よりも短い。上端部30は、対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部18、19からのサイドパネル16の両側端である。上端部30はまた、サイドパネル16の長さに沿って連結されていない。後部エッジ部23は、後部サイドエッジ部23a、23b、および中央の後部エッジ部23cを含む。サイドパネルフロントエッジ部46は、連結されていない部分48および連結されているエッジ部52を含む。連結されているエッジ部52は、連結されているエッジ部52からの外側方向突出部であるタブ50に連結される。図3は、平方正方形パネルとしてタブ50を示す。タブ50は、図1に示すように、接着剤または他の機械的連結機構の使用によって、サイドパネル16をフロントパネル22に連結するために用いられる。タブ50は、サイドパネル16から延び、平行し、フロントパネル22から間隔が置かれている。
【0019】
さらに、図4を参照すると、対のサイドパネル16は、上方範囲(上側の広がり部分、upper extent)34、下方範囲(下側の広がり部分、lower extent)42、およびそれらの間の切断領域40を含む。上方範囲34、下方範囲42、および切断領域40は、サイドパネル16に沿って延びる。上方範囲34は、1つの切り離し可能部分54であってよく、あるいは、好ましくは、上方範囲34は、分離線38によって、複数の切り離し可能部分54へと分けることができる。図4に示すように、各分離線38は、切断領域40を介して、サイドパネル16の連結されていない上端部30から、切断領域40のベース部41へと延びる。分離線38は、並んだディスプレイコンテナ14の間で間隔が置かれており、図1、図2、図7、および図8に示すように、U型ケースからディスプレイコンテナ14を個別に取り除くことを可能にする。分離線38により、U型ケース12内の残りのディスプレイコンテナ14から、ディスプレイコンテナ14が個々に取り除かれることを可能にする。分離線38は、切り込み(スリット)、ミシン目、脆弱部分、型抜き等、サイドパネル16を分離するための任意の機構を含んでよい。切り離し可能部分54の各々は、サイドパネル16の切り離し可能部分54の各々をディスプレイコンテナ14に連結するために用いられる内部表面上に接着剤36を有する。このように、上方範囲34は、ディスプレイコンテナ14に連結され、他方で下方範囲42はディスプレイコンテナ14に連結されない。
【0020】
サイドパネル16は、切断領域40を含む。切断領域40は、切り離し可能部分54を下方範囲42から分離するための機構を含んでよい。切断領域40は、脆弱部分、目打ち部分、プルタブ、または他の機械的な分離機構を含んでよい。好ましくは、切断領域40は、ディスプレイコンテナ14またはその中にある内容物に損傷を与えることなく、ディスプレイコンテナ14をU型ケース12から分離するために、サイドパネル16の長さに亘っている、特定の領域内の、手動の切断にてユーザをガイドする、ガイド位置43を含み得る領域である。切り離し可能部分54はこのように、分断されて、下方範囲42から分離される。さらに、個々のディスプレイコンテナ14は、切り離し可能部分54を互いに切り離した後に、U型ケース12から切り離されるかまたは分断され、ディスプレイコンテナ14は次いで、U型ケース12内から個々に取り除かれることができる。サイドパネル16の切り離し可能部分54のみが、切り離し可能部分54がU型ケース12から解放可能に切り離された後、ディスプレイコンテナ14に連結されたままである。
【0021】
U型ケース12は、底パネル20の内部表面に向かって、サイドパネル16を折り畳むことによって組み立てられる。サイドパネル16は、対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部18、19において折り畳まれ、底パネル20と直交し、互いに平行しているサイドパネル16を起こす。タブ50は、連結されたエッジ部52において内側に折り畳まれて、タブ50は、サイドパネル16に直交し、かつ底パネル20に直交する。フロントパネル22は、前部の折り畳むことのできるエッジ部44に沿って折り畳まれて、フロントパネル22は、底パネル20およびサイドパネル16に直交する。タブ50は、外部表面上に接着剤を含み得る。フロントパネル22は、接着剤を用いてタブ50に連結される。フロントパネル22の内部表面35は、タブ50の外部表面と同延(coextensive)であり、それらの表面は、図1に示すように、共に接着される。組み立てられたU型ケース12は、その中にディスプレイコンテナ14を受け取るための、内部キャビティを提供する。
【0022】
U型ケース12は、図3に示すように、複数の個々のディスプレイコンテナ14を収容するように構成される。ディスプレイコンテナ14は、形が矩形であってよく、かつベース部26および蓋部28を備えてよい。図2は、ベース部26および蓋部28を含む、ディスプレイコンテナ14の側面全体を露出した、U型ケース12の後端部(back end)24を示す。サイドパネル16の露出された上端部(top edge)30が、運搬装置またはケースの積み重ねを妨げないように、ディスプレイコンテナ14は、サイドパネル16の上端部30の上方に僅かに延びている。サイドパネル16の高さ(S)は、ディスプレイコンテナ14の高さ(H)よりも短い。しかしながら、図4に示すように、アセンブリ10の輸送および保存の間に生じる損傷からディスプレイコンテナを保護するために、延長上部76が、ディスプレイ蓋部の高さよりも高くなるように、上部32が延びていることは本発明の範囲内である。各ディスプレイコンテナの蓋部28の上部(upper portion)32と、サイドパネル16の切り離し可能部分54とは連結される。ディスプレイコンテナ14の外部表面33と、対の対向する(両側の)サイドパネル16の切り離し可能部分54の内部表面35は、接着剤36、仕付け(tacking)、または他の機械的連結機構の使用により共に固定される。
【0023】
図6は、蓋部28を、ディスプレイコンテナ14に形成するために用いられる平坦なシートの打抜ブランク材を示す。蓋部28は、上部蓋パネル60および2つの依存型の(depending)サイドウィングパネル62を備える。上部蓋パネル60は、切り込まれ、連結されていない2つのより短いエッジ部64を含んで矩形であり、2つの対向するエッジ部66は、上部蓋パネル60の長さに沿っている。各サイドウィング62は互いに同一である。各サイドウィング62は大きな矩形のパネルであり、折られたエッジ部66に沿って、底パネル60に連結されている。サイドウィング62は、上部蓋パネル60のいずれかの側上の上部蓋パネル60の長さ(A)を越えて延び、延長ウィング68、69を画定する。各延長ウィング68、69の幅(E)は、上部蓋60の幅(B)の半分以下である。このように、ディスプレイ蓋部28が組み立てられた場合、両側の延長ウィング68、69は重ならない。これは、ディスプレイ蓋部28を形成するのに必要とされる材料を低減するのに役立つ。各サイドウィング62は、取り外し可能部分82を含み、これは、蓋部28をベース部26に連結するために、その上に接着剤を有する。
【0024】
ディスプレイ蓋部28は、両側の折られるエッジ部(opposing folded edge)66に沿って、サイドウィング62を折ることによって組み立てられる。サイドウィング62は、上部蓋パネル60に直交し、折り畳まれて組み立てられた場合に、互いに平行する。延長ウィング68、69は、延長ウィングの折られるエッジ部70、71に沿って折られる。折られて、組み立てられた場合に、各延長ウィング68、69は、サイドウィング62の中央部分67に直交し、上部蓋パネル60に直交する。概して、組み立てられた形状は、上部蓋パネル60の反対側の1つの開口端部を有する矩形の箱である。開口端部は、折られて組み立てられた場合に、矩形の開口部を形成する、連結されていないサイドウィングエッジ部72によって画定される。
【0025】
ディスプレイ蓋部28の開口端部は、ディスプレイベース部26の代わりに配置されて、例えば図2に示すように、糊などの接着剤の使用によってそこに連結される。ディスプレイベース部26は、従来の構成の、矩形のトレイ様の構造である。さらに、図1は、折られて組み立てられた場合に、ディスプレイ蓋部28が、間隔を置いた延長ウィング68、69を有して、スペース74を規定していることを示す。延長ウィング68、69は適切な場所に固定されて、2つの両側の(対向する)延長ウィング68、69を、切り離し可能部分54に連結することによって共に連結される。切り離し可能部分54は、延長ウィング68、69の外部表面に亘って延び、延長ウィング68、69を共に固定する。
【0026】
ディスプレイコンテナ14は、複数のパッケージ化された物品をその中に収容する。パッケージ化された物品は、例えば、バッグ、ボックス、またはポーチなどの個々の製品パッケージングを含んでよい。パッケージ化された物品は、製品で満たされ、製品は非消耗品または消耗品を含んでよい。消耗品は、ばらの(loose)菓子製品を含んでよい。蓋部28は取り除かれ、ベース部26はディスプレイトレイとして機能し、店の棚において、パッケージ化された物品を共に保持する。
【0027】
図7および図8を参照すると、いったんU型ボードスプリットケースアセンブリ10が目的地、例えば販売者に輸送され、ここで完全なケース未満がさらに輸送されることが所望される場合、切断領域40が利用され、切り離し可能部分54は残りのU型ケース12から切り離される。切り離し可能部分54は、延長ウィング68、69に連結されたままである。切り離し可能部分54のU型ケース12からの切断により、ディスプレイコンテナ14はU型ケース12から切り離されることができる。個々のディスプレイコンテナ14は、図7および図8に示すように、U型ケース12から取り外し可能である。
【0028】
U型ボードスプリットケースアセンブリ10の1つの使用は、角度が付けられたスライドトレイ運搬装置を有する。切り離し可能部分54がサイドパネル16からいったん切り離されると、ディスプレイコンテナ14はまた、サイドパネル16からも切り離されて、U型ボードケース12内にゆるく(loosely)含まれる。U型ボードスプリットケースアセンブリ10は、角度が付けられたスライドトレイ運搬装置上に配置されることができ、アセンブリ10は、前端部(front end)24に向かって角度が付けられて、前端部24は後端部(back end)24よりも低い。残りのディスプレイコンテナは、ディスプレイコンテナ14がU型ケース12内から取り除かれると、フロントパネル22のほうに向かって前方に移動する。図7は、ディスプレイコンテナ14が並べられ直立した(upright)ままの状態を示している。というのも、U型ケース12および下方範囲42は、U型ケース12内に、ディスプレイコンテナ14のためのサポートおよびガイドを提供するからである。さらに、図8はフロントパネル22が止め部(stop)としての役割を果たし、ディスプレイコンテナ14がU型ケース12からスライドして外に出ないようにすることを示す。
【0029】
本明細書において、好ましい実施形態を記載しており、様々な変更が、本発明の想定される範囲から逸脱することなくなされてよいことはここで理解されるべきである。従って、本明細書に記載された好ましい実施形態は、限定というよりも例示のためのものとしてみなされ、本発明の真なる範囲は添付の特許請求の範囲において説明される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
製品を輸送および展示するためのスプリットケースシステムであって、
切り離し可能部分を備える、底パネルおよび対の対向する長手方向のサイドパネルを有する略U型のケースと、
前記U型のケース内に支持された複数の並んだディスプレイコンテナであって、前記ディスプレイコンテナの各々は、前記切り離し可能部分において、前記U型のケースの2つの対向するサイドパネルに連結され、かつ前記切り離し可能部分を前記サイドパネルから切り離すと、前記U型のケースから切り離されることができる、ディスプレイコンテナと
を備える、スプリットケースシステム。
【請求項2】
前記切り離し可能部分は、前記サイドパネルの上方範囲を備える、請求項1に記載のスプリットケースシステム。
【請求項3】
前記ディスプレイコンテナは、前記サイドパネルの前記上方範囲に、接着により連結される、請求項2に記載のスプリットケースシステム。
【請求項4】
前記サイドパネルは、前記底パネルと前記上方範囲との間に切断領域を備える、請求項3に記載のスプリットケースシステム。
【請求項5】
前記切り離し可能部分は、上部の上側端から前記切断領域へ延びる、複数の間隔を置いた分離線を備え、前記分離線は、前記並んだディスプレイコンテナの間で間隔を置かれてあり、前記ディスプレイコンテナを前記U型のケースから個々に切り離すことを可能にする、請求項4に記載のスプリットケースシステム。
【請求項6】
前記分離線はミシン目の線を備える、請求項5に記載のスプリットケースシステム。
【請求項7】
前記分離線は切り込みを含む、請求項5に記載のスプリットケースシステム。
【請求項8】
前記切断領域は、前記切断領域にて手動による切り離しをガイドするためのガイド位置を備える、請求項4に記載のスプリットケースシステム。
【請求項9】
前記切断領域は、切り離し可能な片を備える、請求項4に記載のスプリットケースシステム。
【請求項10】
フロントパネルの高さは、前記サイドパネルよりも低い、請求項1に記載のスプリットケースシステム。
【請求項11】
前記U型のケースは、単一の打抜ブランク材から形成されている、請求項1に記載のスプリットケースシステム。
【請求項12】
各サイドパネルは、前記上方範囲と前記底パネルとの間に位置する下方範囲を備え、前記切り離し可能部分は、前記下方範囲と前記上方範囲との間に位置する、請求項1に記載のスプリットケースシステム。
【請求項13】
前記底パネルから上方に延びる横断方向のフロントパネルをさらに備える、請求項12に記載のスプリットケースシステム。
【請求項14】
前記下方範囲の端部から延びるタブをさらに備え、前記タブは前記フロントパネルに連結され、各サイドパネルを前記フロントパネルに固定する、請求項13に記載のスプリットケースシステム。
【請求項15】
前記底パネルから上方に延びる横断方向のリアパネルをさらに含む、請求項13に記載のスプリットケースシステム。
【請求項16】
前記ディスプレイコンテナは蓋部およびベース部を備え、前記蓋部は前記切り離し可能部分に連結される、請求項1に記載のスプリットケースシステム。
【請求項17】
前記ディスプレイコンテナの高さは、前記サイドパネルの高さよりも低い、請求項1に記載のスプリットケースシステム。
【請求項18】
U型ケースを形成するための平坦なシート材料であって、
前記シートに形成され、底パネルを備える略矩形の構成を有するブランク材と、
前記底パネルの対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部から延びる、対向するサイドパネルと、
前記底パネルの前部の折り畳むことのできるエッジ部から延びるフロントパネルであって、前記前部の折り畳むことのできるエッジ部は前記対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部に直交し、前記対向するサイドパネルの各々はタブを備え、前記タブは、前記タブと前記対向するサイドパネルの各々の間にあるタブ折り畳み可能エッジ部から延びており、前記対向するサイドパネルは、前記両側の折り畳むことのできるエッジ部に向かって、サイドの連結されていないエッジ部から延びる複数の分離線を備え、前記分離線は、前記対向するサイドパネルの上部を切り離し可能部分に分ける、フロントパネルと
を備える、平坦なシート材料。
【請求項19】
前記切り離し可能部分を前記U型のケースから切り離すために、前記対向するサイドパネルの各々に沿って延びている切断領域をさらに備える、請求項18に記載の平坦なシート材料。
【請求項20】
スプリットケースシステムを形成する方法であって、
シートから第1のブランク材を切り出すステップであって、前記第1のブランク材は、
前記シートに形成され、底パネルを備える略矩形の構成を有するブランク材と、
前記底パネルの対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部から延びる、対向するサイドパネルと、
前記底パネルの前部の折り畳むことのできるエッジ部から延びるフロントパネルであって、前記前部の折り畳むことのできるエッジ部は前記対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部に直交し、前記対向するサイドパネルの各々はタブを備え、前記タブは、前記タブと前記対向するサイドパネルの各々の間にあるタブ折り畳み可能エッジ部から延びており、前記対向するサイドパネルは、前記両側の折り畳むことのできるエッジ部に向かって、サイドの連結されていないエッジ部から延びる複数の分離線を備え、前記分離線は、前記対向するサイドパネルを切り離し可能部分に分ける、フロントパネルと、
前記切り離し可能部分を前記サイドパネルから分離することを可能にする、前記サイドパネルに沿った切断領域と、
を備える、ステップと、
前記タブ折り畳み可能エッジ部に沿って上方に、前記タブを、前記サイドパネルに対して直交するまで、折り畳むステップと、
前記対向する両側の折り畳むことのできるエッジ部の各々に沿って上方に、前記対向するサイドパネルの各々を、前記底パネルに対して直交するまで、折り畳むステップと、
前記前部の折り畳むことのできるエッジ部に沿って上方に、前記フロントパネルを、前記底パネルに対して直交するまで、折り畳むステップと、
前記タブを、略U型のケースを形成するフロントエッジ部に連結するステップと、
前記U型のケース内に複数のコンテナを配置するステップであって、前記コンテナの各々は蓋部およびベース部を備え、前記ベース部は前記U型のケースの前記底パネル上に配置され、前記蓋部は、前記対向するサイドパネルに隣接して延びている、ステップと、
前記蓋部の各々の、対向するサイドパネルを、対向する前記切り離し可能部分に連結するステップと、
を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2013−509338(P2013−509338A)
【公表日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−536880(P2012−536880)
【出願日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【国際出願番号】PCT/US2010/053321
【国際公開番号】WO2011/053493
【国際公開日】平成23年5月5日(2011.5.5)
【出願人】(508351303)クラフト・フーズ・グローバル・ブランズ・エルエルシー (28)
【Fターム(参考)】