説明

デジタルテレビジョン用番組レーティングの処理

デジタルテレビジョン放送等のデジタルデータ放送がレシーバ(100)により受信されたとき、レシーバは、自分が設置されている自国または自管轄(105、220)について、その放送中の番組のペアレンタルレーティングデータを探すことを試みる。自国の管轄レーティングデータが利用可能な場合、番組(270)のブロックを制御するために使用される。自管轄のレーティングデータが利用可能でない場合、レーティングデータを他管轄の放送から取得して、番組(270)のブロックを制御する。複数の他管轄のレーティングが利用可能である場合、最も高くて最も厳しいレーティング(240)を使用して放送のブロックを制御する。


【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、デジタルテレビジョン通信に関し、特に、番組レーティングの処理方法に関する。
【0002】
デジタルテレビジョン通信は、オーディオ信号とビデオ信号の質の高さと提供できるいろいろな機能により、ますます普及しつつある。例えば、デジタルビデオ放送(DVB)コンソーシアムにより規定された標準が世界の各地で使われている。中でも、この標準には、衛星放送標準(DVB−S)、ケーブル配信標準(DVB−C)、地上波放送標準(DVB−T)を含む一連の放送仕様が含まれている。DVB−Tは、COFDM(符号直交周波数分割多重)とQPSK、及び16QAM変調と64QAM変調に基づく高度かつ柔軟なデジタル地上波放送システムである。DVB−Tにより、サービスプロバイダーは、わずかなパワーでアナログ放送をマッチ、さらには向上させることができる。さらにまた、DVB−Tは、デジタル地上波テレビジョンの範囲を携帯ハンドヘルドデバイス等の移動領域にまで拡大する。
【0003】
レーティングシステムは、番組が好ましくない主題を含んでいるかどうかをユーザに知らせるために発達した。ユーザは、そのレーティングを用いて、その番組が自分自身または自分の子供に対して好ましいかどうか判断することができる。さらにまた、ブロッキングシステムを用いて、そのレーティングに基づき、子供が好ましくない番組を視聴することを防止する。例えば、ブロッキングシステムは、ユーザが特定の番組を視聴するためにはパスワードの入力を要求する。番組レーティングデータまたはイベントデータは、ペアレンタルレーティングデータとも呼ばれ、一般的には放送事業者により設定され、番組の放送に含まれる。ユーザの仮定にあるセットトップボックス等のレシーバは、そのレーティングデータを回復し、レーティングをユーザが設定したシステムレーティングと比較することにより番組をブロックするかどうか判断する。
【0004】
しかし、国ごとに使用されるレーティングシステムは異なる。例えば、一部の国は、他の国では認識されない余分なレーティングを使用している。さらにまた、レーティングが指定されていない場合もある。
【0005】
本発明は上記その他の問題を解決するものである。
【0006】
本発明は、レシーバが設置されている国にかかわらず、または放送が送信される国にかかわらず、デジタルデータ放送中の番組のレーティング(例えばペアレンタルレーティング)を実装したレシーバを提供する。
【0007】
本発明の一態様において、レーティングデータを取得する方法は、少なくとも1つの番組を搬送するデジタルデータ放送を受信するステップと、前記デジタルデータ放送を受信するレシーバの自管轄を特定するステップと、前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータが前記デジタルデータ放送中に設けられているかどうかを決定するステップと、前記少なくとも1つの番組の表示をブロックするかどうか決定するために、前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータがあれば、そのレーティングデータを用いるステップと、前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータが入手可能でない場合、前記少なくもと1つの番組の表示をブロックするかどうかを決定するために、前記デジタルデータ放送に設けられている前記少なくとも1つの番組の他管轄のレーティングデータを用いるステップと、を含む。
【0008】
関係するレシーバ装置とプログラム記憶デバイスも提供する。
【0009】
全ての図面において、対応する部分は同じ参照数字により参照される。
【0010】
図1は、本発明による、番組レーティングを処理するレシーバの一例を示す図である。ブロック102はチューナとデコーダである。ブロック103は制御回路である。ブロック113はメモリである。ブロック104は「レーティングデータ」メモリである。ブロック105は「国/地域設定」メモリである。ブロック107は出力回路である。ブロック106はユーザインターフェイスである。ブロック110はディスプレイである。
【0011】
レシーバ100は、基本的に、好適なデータレシーバ(デジタルホームイクイップメントを含む)であればいかなるものでもよく、例えば、デジタルテレビ、インターラクティブデジタルTV(iDTV)セットトップボックス(STB)、パーソナルビデオレコーダ(PVR)、デジタルオーディオ、またはDVDなどである。レシーバには、さらにPDAや携帯電話等の移動レシーバも含まれる。 1つの可能性のあるアプローチとして、本発明は、テレビジョンセットトップボックスレシーバ(レシーバ100等)の内のコンポーネントを用いて実施される。そのテレビジョンセットトップボックスレシーバは、入力パス101(アンテナ等)を解してテレビジョン信号を受信し、信号出力パス108を介してディスプレイデバイス110(テレビジョン等)に表示用信号を出力する。しかし、本発明は、一般に、ビデオ及び/またはオーディオの番組を受信するいかなるタイプの装置にも適用可能である。例えば、例えばダウンロード、ストリーミング、またはブロードキャスティング(ウェブキャスティング等)してインターネット等のネットワークからビデオ番組を受信するコンピュータで本発明を実施してもよい。ビデオ番組は、必須のものではないが、オーディオトラックを含んでいるのが一般的である。さらにまた、インターネットを介して提供されるオーディオだけの番組(ウェブキャスト等)やラジオ放送(地上波ラジオ放送と衛星ラジオ放送を含む)を介して提供されるオーディオだけの番組で本発明を使用することもできる。
【0012】
レシーバ100は、チューナ/デコーダ102において、受信した番組をデマルチプレックスして復号する。受信された放送で搬送されたレーティングデータもチューナ/デコーダ102により同調、復号、及び回復され、制御回路103に供給される。番組は、デジタル多重またはアナログ多重されており、例えば、ケーブル、衛星、または地上波による放送により送信される。一般的に、ハンドヘルドのリモコンを介してユーザ/視聴者により選択されたチャンネルに基づき、複数の番組中の1つが復号される。リモコンからのユーザ入力信号は、レシーバ100のユーザインターフェイス機能106により処理される。リモコンは、赤外線、有線、超音波、ラジオ周波数など、いかなるタイプの通信パス109を用いるものでもよい。ユーザインターフェイス106を介してユーザがチャンネルを選択した時、制御回路103は、受信した放送からのパケット識別子(PID)等の情報を用いて、対応する番組を回復する。レーティングデータがユーザ設定のシステムレーティングを満たさない場合、制御回路103は、選択された番組を表示せずにブロックすることができる。
【0013】
復号された番組は、出力回路107を介してディスプレイデバイス110に送られ、または後で表示するためにローカルで記憶される。制御回路103は、例えばワーキングメモリ113を有するマイクロプロセッサであり、チューナ/デコーダ102とインターラクトしてそのチューナ/デコーダ102の機能を制御する。ワーキングメモリ113は、ここに説明する機能を達成するために制御回路により実行されるソフトウェアを格納するプログラム記憶装置と考えられる。しかし、所望の機能を達成するためのソフトウェア等の命令を記憶及び処理する資源は、いかなる既知の方法を用いて提供されてもよい。
【0014】
制御回路103は、レーティングデータをレーティングデータメモリ104に格納する。ユーザ設定システムレーティングをメモリ104に格納してもよいし、その他の所望の記憶場所に格納してもよい。国及び地域設定は、メモリ105に格納され、制御回路103により決定プロセスで使用される。メモリ104と105は、別々に示されているが、他のメモリ資源と結合していてもよい。
【0015】
受信した放送中のレーティングデータは、複数の管轄に対する各番組の国コードとレーティングを含んでいてもよい。例えば、管轄は、国または地域であり、地域は、例えば国の一部または複数の国の集まりであってもよい。1つの可能性を有する例として、表2に示したペアレンタルレーティング記述子により与えられる。これについては以下でさらに説明する。本発明によると、受信したデジタルデータ放送の中に番組の自管轄のレーティングがある場合、このレーティングを用いてその番組の表示をブロックするかどうか決定する。自管轄のレーティングデータがない場合、1つ以上の他管轄のレーティングデータがあれば、それを用いる。番組に他管轄のレーティングが複数ある場合、最高の、最も厳しいレーティングを用いてその番組の表示をブロックするかどうかを決定する。
【0016】
自管轄は、一般的にはユーザによりユーザインターフェイス106等を介して設定され、レシーバが設置されている国その他の管轄が特定される。製造時、または設置時にスイッチ等のハードウェアを設定することもできる。レーティングと関連づけられた国を特定する情報は、例えば用語ON Idを用いてデータから検出される。ON IdはオリジナルネットワークIdであり、例えばoriginal_network_idまたはcountry_codeのことである。
【0017】
図2は、本発明による、番組レーティングを処理する方法を示す図である。ブロック200は「デジタルデータ放送を受信する」である。ブロック210は「自管轄を特定する」である。ブロック220で「自管轄のレーティングデータがあるか?」を問い合わせる。ブロック230は、「他管轄のレーティングデータを取得する」である。ブロック240は、「該当する場合、最も高いレーティングを選択する」である。ブロック250は、「システムレーティングはプログラムレーティングより高いか?」を問い合わせる。ブロック260は、「番組を表示する」である。ブロック270は、「番組をブロックする」である。
【0018】
ブロック200に示したように、デジタルデータ放送がレシーバ100により受信される。ユーザは、ユーザインターフェイス機能106により提供されるオンスクリーンプログラムガイドを用いて、またはチャンネルを直接選択して、所望の番組を選択する。ブロック210において、国/地域設定メモリ105中のデータを用いて、レシーバの自管轄を特定する。ブロック220において、自管轄の番組のレーティングデータが利用可能か判断する。留意すべきことは、ユーザインターフェイス機能106を介して番組が搬送されているチャンネル番号を選択等することによりユーザが視聴を要求している番組について、ブロッキングの判断がなされることである。また、ブロッキングの判断は全ての番組についてなされてもよい。この場合、番組がブロックされたことを番組ガイドが示して、番組を選択する前にその番組がブロックされていることを事前にユーザが知ることができるようにすることもできる。自管轄のレーティングデータが入手可能な場合、ブロック250においてそのデータをシステムレーティングと比較して、その番組を表示するか(ブロック260)、またはブロックするか(ブロック270)を判断する。
【0019】
ブロック220において自管轄のレーティングデータが利用できない場合、その番組の1つ以上の他管轄のレーティングデータを取得する(ブロック230)。複数の外国放送のレーティングデータが利用可能である場合、ユーザが視聴を望んでいる番組には最も高い(最も厳しい)レーティングを適用する(ブロック240)。例えば、1つのレーティングがPGで、もう1つがRの場合、Rを使用する。他の例として、1つのレーティングが「10歳以上」であり、もう1つのレーティングが「12歳以上」である場合、「12歳以上」を使用する。いずれの場合にも、レーティングデータは、チューナ/デコーダ100により取得、復号、及び回復され、システムレーティングと比較してその番組を表示できるかどうか決定するために制御回路103に供給される。選択された番組と関連づけられたパケット識別子(PID)等の情報を用いて、受信した放送から関連づけられた番組データを読み出す。番組データは、例えば、記憶したり表示したりすることができる。
【0020】
レーティングデータは、どのレーティングデータシステムにより与えられてもよい。例えば、Eブック標準は年齢ベースのレーティングシステムを提供している。しかし、一部の国では余分なレーティングが必要とされ、指定されていないレーティングが使用されている。この問題を克服するため、表1により、放送されたレーティングと年齢ベースのレーティングとを変換する。Eブックは、ヨーロッパで採用されたデジタル地上波テレビジョン標準を指す。このシステムでは、レーティングは国によって異なる。そのため、現在の国のレーティングがあれば、そのレーティングを使用する。現在の国のレーティングがないが、他の1つ以上の国のレーティングがあれば、利用できるレーティングの中で最も高いレーティングを使用して放送をブロックするかどうか決定する。表1を参照してこの変換を説明する。
【0021】
表1において、第1行に沿って年齢によりイベントまたは番組レーティングを特定する。例えば、4歳から18歳は列1ないし15にある。「ユニバーサル」レーティング(U)が列17にあり、「ペアレンタルアプルーバル」レーティング(PA)が列18にあり、「成人指定」レーティング(X)が列31にある。列19ないし30は、示していないが、現在はブランクであり、新しいレーティングを追加することができる。システムレーティングは表の行で示されている。例えば、4歳から18歳はそれぞれ行1ないし15にある。「ユニバーサル」レーティング(U)が行17にあり、「ペアレンタルアプルーバル」レーティング(PA)が行18にあり、「成人指定」レーティング(X)が行31にある。表には、各イベントレーティング−システムレーティングのペアにおいて、番組がブロックされるか(−)、または再生されるか
(外1)

どうか示す対応セルがある。例えば、イベントレーティングが10歳であり、システムレーティングが11歳の場合、番組は再生されない。このように、番組が再生されるためには、システムレーティングがイベントレーティングより高くなければならない。他のアプローチも可能である。例えば、システムレーティングがイベントレーティング以上のとき、番組を表示する。
【0022】
上述の通り、イベントレーティングすなわち番組レーティングは、放送された自国のレーティングがあれば、そのレーティングである。なければ、他国の放送のうち最も高いレーティングを使用する。システムレーティングはユーザにより設定されたレーティングである。例えば、ユーザは、ペアレンタルアプルーバル(PA)を要する番組や成人指定の番組をブロックすることができ、または、12歳以上の指定がある番組をブロックすることもできる。1日のうちの時間帯や曜日を制限する他の情報を設定することもできる。
【0023】
表1は、自国仕様を有するヨーロッパの国すべてについてまとめられ、異なるレーティングを有する国が他に現れた場合には拡張することができる。
【0024】
ユーザによるレーティングの無効化や、レーティングされていない放送をどのように処理するかを示すように表を拡大することもできる。例えば、レーティングが0(定義されていない)の放送はすべて常に視聴可能であり、ユーザインターフェイスを用いてレーティングを無効化すれば、レーティングにかかわらずすべての放送を視聴することができる。
表1
【0025】
【表1】

【0026】
付属書
以下に、異なる国または地域の異なる放送標準により仕様されるレーティング情報を示す。以下の情報は変更される可能性がある。
【0027】
表2は、Eブックペアレンタルレーティング記述子のシンタックスを示している。使用したEブックのバージョンEN 300 468はEACEM Technical Report、Number TR−030 version 1.1、7 April 2000とETSE EN 300 468 vl.4.1、November 2000でそれぞれ説明されている。
【0028】
ペアレンタルレーティング記述子は、EN 300 468で規定された任意的記述子であり、適当な規制に従うものである。レシーバは、parental_rating_descriptorを通して通知されたペアレンタルレーティングを使用して、その情報を含むイベントの年齢レーティングを決定する。条件付きアクセス(CA)システムは、自分のプライベート方式によりペアレンタルコントロールを提供することもできる。メーカーがペアレンタルコントロールのユーザインターフェイスを規定する。ペアレンタルコントロールは、設定可能かつ十分に安全でなければならず、適当な規制に沿ったものでなければならない。EN 300 468によると、表2のペアレンタルレーティング記述子は、年齢に基づくレーティングを与え、他のレーティング基準に基づく拡張も許容している。「N」は、レーティング(「rating」で表される)が与えられる国または管轄(「country_code」で表される)の数である。
表2−Eブックペアレンタルレーティング記述子
【0029】
【表2】

【0030】
ペアレンタルレーティング記述子の意味は次の通りである。
【0031】
country_codeこの24ビットフィールドは、ISO3166で規定された3文字コードを用いて国を識別する。各文字はISO/IEC8859−1により8ビットにコード化され、24ビットフィールドに順番に挿入される。その3文字が900から999までの範囲の数である場合、country_codeはETSIで規定された国のグループを指定する。これらのアロケーションはETR162に記載されている。例えば、イギリスは3文字コード「GBR」を有し、「0100 0111 0100 0010 0101 0010」としてコード化される。
【0032】
rating:この8ビットフィールドは、表3によりコード化され、エンドユーザの推奨最低年齢を与える。例えば、レーティング0x04は、エンドユーザが少なくとも7歳でなければならないことを示す。
表3−Eブックペアレンタルレーティング記述子、レーティング
【0033】
【表3】

【0034】
表4は、フランスのペアレンタルレーティング情報を示す。参照したバージョンはDoc.CTE−TNT/GT3−03、改訂5版、2001年7月である。「ユニバーサルビューイング」と「ペアレンタルアプルーバルが好ましい」は、DVB記述子のレーティングフィールドコーディングで規定されたいかなる値にも対応しない。値0x10と0x11は、放送事業者により規定され、これら2つのレベルをコード化するために使用される。
表4−フランスのペアレンタルレーティング
【0035】
【表4】

【0036】
表5は、スペインのペアレンタルレーティング情報を示す。参照した文書は、Implementation Guidelines for DTT in Spain, version: v1. 0.2. Date: 27 May 2002 (DRAFT)である。スペインでは、DVBペアレンタルレーティングにより規定された値の他に、ユーザ定義の値がペアレンタルコントロールのために規定されている。表5は、これらのユーザ定義値を示す。また、表5は、使用するDVB範囲内の値も規定している。放送事業者は、この表で規定した値以外は使用しないように推奨されているが、それはこの表で規定した値以外はこの明細書に従ったレシーバには意味が無いからである。
表5−スペインのペアレンタルレーティング
【0037】
【表5】

【0038】
表6は、オーストラリアのペアレンタルガイダンスコードを示す。参照した文書は、最初にAS 4933.1−2000. Draft−Ver 3として2001年8月27日に公表されたDigital television−Requirements for receivers Part 1: VHF/UHF DVB−T television broadcastsである。この場合、EITの放送事業者により供給されたコード、EPG(今と次代)のディスプレイコードを使用し、PINアクセスを有する「ロックアウト」を提供する。
【0039】
テレビジョン番組用のオーストラリアペアレンタルガイダンス分類コードは、放送された時に表示され、デジタルレシーバのペアレンタルサービスロッキングメカニズムの一部を形成することを意図したものである。DVBヨーロッパと違って、オーストラリアのコードは年齢指定がない番組コンテントに基づく。トランスポートストリームEITは、一般的にDVBペアレンタルレーティング記述子(タグ=0x55)とそれに関連づけられた情報とを含むが、レシーバは、オンスクリーンEPGディスプレイとロックアウト設定スクリーンには表6に与えられた「ルックアップ」テーブルを使用すべきである。
【0040】
レシーバは、番組にアクセスする場合、EIT now/nextに示されたparental_rating_descriptorをチェックし、ペアレンタルガイダンスロックアウトが起動された場合、ペアレンタルガイダンスレーティングを超えたときに、番組をブランクするべきである。
【0041】
表6は、DVBparental_rating_descriptorを用いてDVB−SI EIT情報内で放送されたペアレンタルガイダンスコードの推奨オンスクリーンディスプレイを示す。第1列は放送された16進コードを示し、第2列はペアレンタルガイドコードを示す。レシーバメニュー設定及びブロッキング(アクセス制限)を設定するために提案されたオンスクリーンディスプレイ(OSD)ワーディングには、以下のものが含まれる:
(a)個人識別番号(PIN)が入力されるまで全ての番組がブロックされる、すべてブロック;
(b)Gレーティング以上(例えば、G、PG、M、MA、AV、またはR)がブロックされる、G以上(任意)をブロック;
(c)PGレーティング以上(例えば、PG、M、MA、AV、またはR)がブロックされるG以上をブロック;
(d)Mレーティング以上(例えば、M、MA、AV、またはR)がブロックされる、M以上をブロック;
(e)MAレーティング以上(例えば、MA、AV、またはR)の全ての番組がブロックされる、MA以上をブロック;
(f)AVレーティング以上(例えば、AVまたはR)の全ての番組がブロックされる、AV以上をブロック;
(g)Rレーティング以上(もしあれば)の全ての番組がブロックされる、R以上をブロック。ブロックは個人識別番号(PIN)を入力することにより解除することができる。
【0042】
オーストラリアのペアレンタルガイダンスコードについての注意:
(a)レシーバにおけるペアレンタルガイダンス設定により、ユーザは最大のペアレンタルガイダンスレベルを設定することができ、レシーバはそのレベルより下の番組だけを表示し、PINナンバーによりより高いレベルの番組へのアクセスが制御される。
(b)レシーバの表示された電子番組ガイドのペアレンタルガイダンスフィールドでOSDを使用して、P、C、G、PG、M、MA、AVまたはR等のレーティングを表示する。
(c)0x00と0x01(分類されず)の場合、ダッシュが表示される。
表6−オーストラリアペアレンタルガイダンスコード
【0043】
【表6】

【0044】
イギリスのDブック標準の場合、関連する文書は、Digital Terrestrial Television, Version: 3.01, last updated: 11 February 2001である。Dブックのセクション8.5.2.3ペアレンタルレーティングコーディングによると、ペアレンタルレーティングコーディングはこの文書では規定されていないが、条件付きアクセス(CA)の機能であることが記載されている。
【0045】
表7は、2.3.5 "Parental control" −MMI−FRS Zapper&ESG v6.2: (AR6−920078KD/C6S13, status: approved)及び4.22 "Access restrictions−locks−set maturity rating" −MMI−FRS Setup menu v3.2 (AR6−920078KD/C6S 18, status approved)に示されたペアレンタルレーティングビヘイビアを示す。
【0046】
Eブックビヘイビアが実装される場合、サポートされる値は0x00−0x0F(年齢:無し、5−18)である。このレーティングの設定は設定メニューを通してサポートされる。値0x10−0xFFは放送事業者により規定される。表7において、「−」はリリースされていない、「X」はリリースされている、及び「?」は不明を示す。
表7−ペアレンタルレーティングビヘイビア
【0047】
【表7】

【0048】
ペアレンタルレーティングについて提案されたソリューションは、今のところこれ以上オーバラップはしないので、フランス(CSAシンボルが無く、テキストだけである)とスペインをカバーするために、0x10、0x11、0x1Fを加えることである。スウェーデンとオーストラリアについては、それらの国の解釈(表など)を実装する必要がある。
【0049】
本発明の好ましい実施形態であると考えられるものを図示して説明したが、本発明の精神から逸脱することなく、形式上、または詳細にわたって、いろいろな修正や変更をすることができることは言うまでもない。それゆで、本発明は、説明及び例示した形式そのものに限定されず、添付した請求項の範囲に含まれる全ての修正もカバーするものと解釈すべきである。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明による、番組レーティングを処理するレシーバの一例を示す図である。
【図2】本発明による、番組レーティングを処理する方法を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーティングデータを取得する方法であって、
少なくとも1つの番組を搬送するデジタルデータ放送を受信するステップと、
前記デジタルデータ放送を受信するレシーバの自管轄を特定するステップと、
前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータが前記デジタルデータ放送中に設けられているかどうかを決定するステップと、
前記少なくとも1つの番組の表示をブロックするかどうか決定するために、前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータがあれば、そのレーティングデータを用いるステップと、
前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータが入手可能でない場合、前記少なくもと1つの番組の表示をブロックするかどうかを決定するために、前記デジタルデータ放送に設けられている前記少なくとも1つの番組の他管轄のレーティングデータを用いるステップと、
を有することを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータの使用は、前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータをユーザ設定システムレーティングと比較するステップを有することを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記他管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータの使用は、前記他管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータをユーザ設定システムレーティングと比較するステップを有することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記少なくとも1つの番組について複数の他管轄のレーティングデータが前記デジタルデータ放送中に入手可能であり、
前記他管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータの使用は、前記複数の他管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータのうち最も高いレーティングを使用するステップを有することを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、
前記自管轄と前記他管轄は異なる国であることを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、
前記自管轄の特定は、ユーザ設定を受信するステップを有することを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1に記載の方法であって、
前記のデジタルデータ放送はデジタルビデオ放送標準により提供されることを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、
前記のデジタルデータ放送は、オーディオデータ及びビデオデータのうち少なくとも1つを有することを特徴とする方法。
【請求項9】
請求項1に記載の方法であって、
前記デジタルデータ放送はテレビジョン及びセットトップボックスのうち少なくとも1つで受信されることを特徴とする方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、
前記デジタルデータ放送は放送、マルチキャスト、及びストリーミングコンテントのうち少なくとも1つで提供されることを特徴とする方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、
前記自管轄及び他管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータは年齢ベースのレーティングを有することを特徴とする方法。
【請求項12】
レーティングデータを取得する方法を実行する、機械により実行可能な命令のプログラムを化体したプログラム記憶装置であって、
前記方法は、
少なくとも1つの番組を搬送するデジタルデータ放送を受信するステップと、
前記デジタルデータ放送を受信するレシーバの自管轄を特定するステップと、
前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータが前記デジタルデータ放送中に設けられているかどうかを決定するステップと、
前記少なくとも1つの番組の表示をブロックするかどうか決定するために、前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータがあれば、そのレーティングデータを用いるステップと、
前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータが入手可能でない場合、前記少なくもと1つの番組の表示をブロックするかどうかを決定するために、前記デジタルデータ放送に設けられている前記少なくとも1つの番組の他管轄のレーティングデータを用いるステップと、
を有することを特徴とするプログラム記憶装置。
【請求項13】
レシーバであって、
少なくとも1つの番組を搬送するデジタルデータ放送を受信する手段と、
自管轄を特定する手段と、
前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータが前記デジタルデータ放送中に設けられているかどうかを決定する手段と、
前記少なくとも1つの番組の表示をブロックするかどうか決定するために、前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータがあれば、そのレーティングデータを用いる手段と、
前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータが入手可能でない場合、前記少なくもと1つの番組の表示をブロックするかどうかを決定するために、前記デジタルデータ放送に設けられている前記少なくとも1つの番組の他管轄のレーティングデータを用いる手段と、
を有することを特徴とするレシーバ。
【請求項14】
レシーバであって、
少なくとも1つの番組を搬送するデジタルデータ放送を受信するチューナと、
前記チューナと関連づけられた制御部であって、(a)自管轄を特定し、(b)前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータが前記デジタルデータ放送中に設けられているかどうかを決定し、(c)前記少なくとも1つの番組の表示をブロックするかどうか決定するために、前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータがあれば、そのレーティングデータを用い、(d)前記自管轄の前記少なくとも1つの番組のレーティングデータが入手可能でない場合、前記少なくもと1つの番組の表示をブロックするかどうかを決定するために、前記デジタルデータ放送に設けられている前記少なくとも1つの番組の他管轄のレーティングデータを用いるように構成されたことを特徴とする制御部と、
を有することを特徴とするレシーバ。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2007−502047(P2007−502047A)
【公表日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−522486(P2006−522486)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【国際出願番号】PCT/IB2004/051393
【国際公開番号】WO2005/015914
【国際公開日】平成17年2月17日(2005.2.17)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips Electronics N.V.
【住所又は居所原語表記】Groenewoudseweg 1,5621 BA Eindhoven, The Netherlands
【Fターム(参考)】