説明

デジタルビデオ送信装置及び方法、デジタルビデオ受信装置及び方法、デジタルビデオ送受信システム

【課題】デジタルビデオ送受信システム及び方法を提供する。
【解決手段】デジタルビデオ送受信システムは、送信網の帯域幅に対応してダウンサンプリング比率を決定し、その決定されたダウンサンプリング比率によって超高画質のデジタルビデオをダウンサンプリング(Down-Sampling)し、ダウンサンプリングされたデジタルビデオを符号化及び多重化して送信網を介して送信するビデオ送信装置;及び、このようなビデオ送信装置から送信されたデジタルビデオを受信して逆多重化及び復号化し、前記ビデオ送信装置からダウンサンプリング比率に対する情報を受信し、その受信された情報に基づいて復号化されたデジタルビデオを補間して超高画質のデジタルビデオを復元するビデオ受信装置;を含むことができる。従って、超高画質のデジタルビデオを画質低下は最小化し、且つ効率的に送信することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタルビデオ送信装置及び方法、デジタルビデオ受信装置及び方法、デジタルビデオ送受信システムに関し、もう詳しくは、送信端では超高画質に獲得されたデジタルビデオを送信ネットワークの帯域幅によって解像度をスケーラブルするように調節して送信し、受信端では受信されたデジタルビデオを超高画質に容易に復元することができる技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、デジタルビデオ放送サービスは、デジタル放送信号を有線または無線通信網を介して端末機に送信し、送信された放送信号を受信した端末機がユーザにリアルタイムで放送プログラムを視聴することができるようにするサービスを意味する。このようなデジタルビデオ放送サービスは、既存のアナログ放送サービスでは提供することができなかった多様な良質のサービスをユーザに提供することができる。
【0003】
最近、超高画質の画面を視聴しようとするユーザの要求に応えて、超高画質のデジタルビデオを、通信網を介して効率的に送信及び処理する技術が活発に提案されている。然しながら、超高画質のデジタルビデオは通常的にその容量が相当大きい一方、送信通信網の場合、送信可能な帯域幅が限定されているため、大容量のデータを送信するようになると、送信速度が遅延されたり、或いはリソースが過度に消耗されるという短所がある。
【0004】
従って、従来には大容量の超高画質デジタルビデオを一定の大きさに分割し、分割されたデジタルビデオを複数個のチャネルに分けて送信したり、またはデジタルビデオの一部を放送時間でない時に予め送信しておき、放送時間に残りのデジタルビデオを送信する等の技法を介して大容量のデジタルビデオを提供した。
【0005】
然しながら、前述した従来技術は、デジタルビデオを複数個に分割する等のプロセスが必要であるためシステム構成が複雑になり、分離送信されたデジタルビデオ間に同期化を正確に合わせるのが難しい等、さまざまな問題点があった。従って、大容量の超高画質デジタルビデオを効率的に送信することができる改善された技術が至急要求されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、超高画質のデジタルビデオデータを送信通信網の帯域幅を考慮してダウンサンプリング(Down-Sampling)して送信することによってネットワークロードを減少させることができるデジタルビデオ送信装置及び方法を提供することを技術的課題とする。
【0007】
本発明の他の技術的課題は、ビデオ送信装置からダウンサンプリングされたデジタルビデオデータを受信して超高画質のデジタルビデオに復元することができるデジタルビデオ受信装置及び方法を提供することである。
【0008】
本発明の他の技術的課題は、送信端では超高画質に獲得されたデジタルビデオを送信ネットワークの帯域幅によって解像度をスケーラブルするように調節して送信し、受信端では受信されたデジタルビデオを超高画質に容易に復元することができるデジタルビデオ送受信システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
このような技術的課題を達成するために、本発明は、一側面(Aspect)でデジタルビデオ送信装置を提供する。前記デジタルビデオ送信装置は、送信網帯域幅の情報及びダウンサンプリング(Down-Sampling)比率と関連する情報のうち少なくともいずれか一つを獲得し、獲得した情報に基づいて送信網の帯域幅に対応するダウンサンプリング比率を決定するダウンサンプリング比率決定部;前記ダウンサンプリング比率決定部により決定されたダウンサンプリング比率によって超高画質のデジタルビデオをダウンサンプリングするビデオダウンサンプリング部;前記ダウンサンプリングされたデジタルビデオを符号化する符号化部;及び、前記符号化されたデジタルビデオを多重化して前記送信網を介してビデオ受信装置に送信するビデオ多重化及び送信部;を含む。前記ビデオ多重化及び送信部は、前記ダウンサンプリング比率に関する情報を前記ビデオ受信装置に送信する。
【0010】
前記ダウンサンプリング比率決定部は、前記ダウンサンプリング比率と関連する情報を入力することができるユーザインターフェースを提供し、前記ユーザインターフェースを介して入力される情報によって前記ダウンサンプリング比率を決定する。
【0011】
前記ダウンサンプリング比率決定部は、ユーザインターフェースを介した入力及び外部エンティティとの通信のうち少なくともいずれか一つを介して送信網帯域幅情報を獲得し、前記獲得された送信網帯域幅情報に基づいてテーブルを照会して前記送信網帯域幅情報に対応される前記ダウンサンプリング比率を決定する。
【0012】
一方、前述した本発明の技術的課題を解決するために、本発明は他の側面でデジタルビデオ送信方法を提供する。前記デジタルビデオ送信方法は、送信網帯域幅の情報及びダウンサンプリング(Down-Sampling)比率と関連する情報のうち少なくともいずれか一つを獲得する段階;前記獲得した情報に基づいて送信網の帯域幅に対応するダウンサンプリング比率を決定する段階;前記決定されたダウンサンプリング比率によって超高画質のデジタルビデオをダウンサンプリングする段階;前記ダウンサンプリングされたデジタルビデオを符号化する段階;及び、前記符号化されたデジタルビデオを多重化して前記送信網を介してビデオ受信装置に送信する段階;を含む。前記デジタルビデオ送信方法は、前記ダウンサンプリング比率に対する情報を前記ビデオ受信装置に送信する段階をさらに含む。
【0013】
前記ダウンサンプリング比率を決定する段階は、前記ダウンサンプリング比率と関連情報を入力することができるユーザインターフェースを提供する段階;及び、前記ユーザインターフェースを介して入力される情報によって前記ダウンサンプリング比率を決定する段階;を含む。
【0014】
他方、前記ダウンサンプリング比率を決定する段階は、ユーザインターフェースを介した入力または外部エンティティとの通信を介して送信網帯域幅情報を獲得する段階;及び、獲得された前記送信網帯域幅情報に基づいてテーブルを照会して前記送信網帯域幅情報に対応される前記ダウンサンプリング比率を決定する段階;を含む。
【0015】
一方、前述した本発明の他の技術的課題を解決するために、本発明は他の側面でデジタルビデオ受信装置を提供する。前記デジタルビデオ受信装置は、ビデオ送信装置から送信網を介して送信されるデジタルビデオ及び前記デジタルビデオのダウンサンプリング(Down-Sampling)比率の情報を受信し、前記受信したデジタルビデオを逆多重化するビデオ受信及び逆多重化部;前記逆多重化されたデジタルビデオを復号化する復号化部;及び、前記デジタルビデオのダウンサンプリング比率に基づいて、前記復号化されたデジタルビデオを補間して超高画質のデジタルビデオを復元するビデオ補間部;を含む。
【0016】
前記ビデオ受信及び逆多重化部は、前記ビデオ送信装置から送信されるデジタルビデオパケット及び特定信号のうち少なくともいずれか一つから前記デジタルビデオのダウンサンプリング比率の情報を獲得して前記ビデオ補間部に送信する。
【0017】
前記デジタルビデオ受信装置は、前記復元された超高画質のデジタルビデオをディスプレイ装置に送信する出力部をさらに含む。前記ディスプレイ装置は、プログレッシブスキャンモード及びインタレーススキャンモードのうちいずれか一つを介して前記超高画質のデジタルビデオをディスプレイする。
【0018】
一方、前述した本発明の他の技術的課題を解決するために、本発明は他の側面でデジタルビデオ受信方法を提供する。前記デジタルビデオ受信方法は、ビデオ送信装置から送信網を介して送信されるデジタルビデオ及び前記デジタルビデオのダウンサンプリング(Down-Sampling)比率の情報を受信する段階;前記受信されたデジタルビデオを逆多重化する段階;前記逆多重化されたデジタルビデオを復号化する段階;及び、前記デジタルビデオのダウンサンプリング比率に基づいて、前記復号化されたデジタルビデオを補間して超高画質のデジタルビデオを復元する段階;を含む。
【0019】
前記デジタルビデオ受信方法は、前記ビデオ送信装置から送信されるデジタルビデオパケット及び特定信号のうち少なくともいずれか一つから前記デジタルビデオのダウンサンプリング比率の情報を獲得する段階をさらに含む。
【0020】
前記デジタルビデオ受信方法は、前記復元された超高画質のデジタルビデオをディスプレイ装置に送信する段階をさらに含み、前記ディスプレイ装置は、プログレッシブスキャンモード及びインタレーススキャンモードのうちいずれか一つを介して前記超高画質のデジタルビデオをディスプレイする装置である。
【0021】
一方、前述した本発明の他の技術的課題を解決するために、本発明は他の側面でデジタルビデオ送受信システムを提供する。前記デジタルビデオ送受信システムは、送信網の帯域幅に対応してダウンサンプリング比率を決定し、前記決定されたダウンサンプリング比率によって超高画質のデジタルビデオをダウンサンプリング(Down-Sampling)し、前記ダウンサンプリングされたデジタルビデオを符号化及び多重化して前記送信網を介して送信するビデオ送信装置;及び、前記ビデオ送信装置から送信されたデジタルビデオを受信して逆多重化及び復号化し、前記ビデオ送信装置から前記ダウンサンプリング比率に対する情報を受信し、その受信された情報に基づいて前記復号化されたデジタルビデオを補間して前記超高画質のデジタルビデオを復元するビデオ受信装置;を含む。
【発明の効果】
【0022】
以上、説明したように、本発明によると、超高画質のデジタルビデオを送信網の帯域幅を考慮して解像度を減らして送信した後、受信端では再び超高画質に復元することができる。従って、画質低下は最小化し、且つ従来の問題点、例えば、システムの複雑度増加、同期化問題などを解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の好ましい実施例に係るデジタルビデオ送受信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の好ましい実施例に係るデジタルビデオ送信方法を説明するためのフローチャートである。
【図3】本発明の好ましい実施例に係るデジタルビデオ受信方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明が属する分野において通常の知識を有する者が本発明の技術的事項を容易に理解することができるように本発明の好ましい実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。以下に説明する本発明の好ましい実施例では内容の明瞭性のために特定の技術用語を使用する。然しながら、本発明はその選択された特定用語に限定されるものではなく、各々の特定用語が類似の目的を達成するために類似の方式に動作する全ての技術的同意語を含むことを予め明らかにする。
【0025】
図1は、本発明の好ましい実施例に係るデジタルビデオ送受信システムの構成を示すブロック図である。
【0026】
図1を参照すると、本発明の好ましい実施例に係るデジタルビデオ送受信システム1は、ビデオ送信装置10及びビデオ受信装置20を含むことができる。前記ビデオ送信装置10とビデオ受信装置20は、送信網、例えば、有線または無線通信網を介して相互連動することができる。また、ビデオ送信装置10は、ビデオ獲得及び処理装置40と通信することができ、ビデオ受信装置20は、ディスプレイ装置30と通信することができる。
【0027】
前記ビデオ送信装置10は、超高画質(UHD:Ultra High Definition)のデジタルビデオを送信しようとする送信網の帯域幅を考慮してスケーラブルするように変換し、送信網を介してビデオ受信装置20に送信する。例えば、ビデオ送信装置10は、送信網の帯域幅に基づいてダウンサンプリング比率を決定し、決定されたダウンサンプリング比率によって超高画質のデジタルビデオをダウンサンプリング(Down-Sampling)した後、そのダウンサンプリングされたデジタルビデオを符号化及び多重化して送信網を介して送信することができる。
【0028】
このようなビデオ送信装置10は、図1に示すように、ビデオ受信部11、ダウンサンプリング比率決定部12、ビデオダウンサンプリング部13、ビデオ符号化部14、及びビデオ多重化及び送信部15などを含むことができる。
【0029】
ビデオ受信部11は、ビデオ獲得及び処理装置40と通信することができる。この時、ビデオ獲得及び処理装置40は、放送カメラやコンテンツソース、CG(Computer Graphics)ツール等を介して超高画質のデジタルビデオを獲得して格納する装置を意味する。前記ビデオ受信部11は、このようなビデオ獲得及び処理装置40から超高画質のデジタルビデオを受信することができる。
【0030】
前記超高画質のデジタルビデオは、横/縦ピクセル数が2,000(1,920×1,080、即ち、2K)、4,000(3,840×2,160、即ち、4K)または8,000(7,680×4,320、即ち、8K)などのような超高画質映像である。画面の解像度は、ピクセル数により左右されると仮定する時、4Kのデジタルビデオの場合は、2Kのデジタルビデオに比べて4倍鮮明であり、8Kデジタルビデオの場合は、2Kのデジタルビデオに比べて16倍も鮮明である。画面走査率、即ち、秒当たりフレーム数も一般的な高画質のデジタルビデオが30Hzである反面、超高画質のデジタルビデオは60Hzであり、1秒当たり60フレームを送信してずっと自然で、且つ力動的な画面表現が可能である。一方、前記超高画質のデジタルビデオは、両眼式3D(3-Dimension)または多数の人々がめがね無しに視聴可能な多時点ビデオであってもよい。
【0031】
ダウンサンプリング比率決定部12は、送信網の帯域容量、即ち、帯域幅によってビデオ受信部11により受信された超高画質のデジタルビデオをダウンサンプリングするためのダウンサンプリング比率を決定する機能を遂行することができる。このようなダウンサンプリング比率決定部12は、ユーザ入力または外部エンティティとの通信を介して送信網帯域幅の情報、ダウンサンプリング比率の情報のうち少なくともいずれか一つを獲得し、獲得された情報に基づいて前記超高画質デジタルビデオをダウンサンプリングするためのダウンサンプリング比率を決定することができる。
【0032】
例えば、ダウンサンプリング比率決定部12は、ユーザに送信網の帯域幅を考慮したダウンサンプリング比率を入力することができるユーザインターフェースを提供し、ユーザインターフェースを介して入力される情報によってダウンサンプリング比率を決定することができる。即ち、ユーザが所望するダウンサンプリング比率によってダウンサンプリング比率を決定することである。
【0033】
または、ダウンサンプリング比率決定部12は、ユーザに送信網帯域幅情報を入力することができるユーザインターフェースを提供し、これを介して入力される送信網帯域幅情報によってダウンサンプリング比率を決定することもできる。この場合、ダウンサンプリング比率決定部12は、送信網帯域幅とその送信網帯域幅に対応される予め設定されたダウンサンプリング比率を示す送信網帯域幅-ダウンサンプリング比率テーブルを格納及び管理することができ、ユーザにより入力された送信網帯域幅情報に対応されるダウンサンプリング比率を前記送信網帯域幅-ダウンサンプリング比率テーブルで照会してダウンサンプリング比率を決定することができる。
【0034】
一方、ダウンサンプリング比率決定部12は、送信網帯域幅の情報を知らせることができるエンティティ、例えば、送信網管理サーバなどに要求する送信網帯域幅の情報を獲得し、獲得された送信網帯域幅情報によってダウンサンプリング比率を決定することもできる。この場合にもダウンサンプリング比率決定部12は、送信網帯域幅とその送信網帯域幅に対応される予め設定されたダウンサンプリング比率を示す送信網帯域幅-ダウンサンプリング比率テーブルを格納及び管理することができ、送信網管理サーバなどから獲得された送信網帯域幅情報に対応されるダウンサンプリング比率を前記送信網帯域幅-ダウンサンプリング比率テーブルで照会してダウンサンプリング比率を決定することができる。
【0035】
ビデオダウンサンプリング部13は、ビデオ受信部11により受信された超高画質のデジタルビデオをダウンサンプリング比率決定部12により決定されたダウンサンプリング比率によってダウンサンプリングする機能を遂行することができる。例えば、ビデオダウンサンプリング部13は、横/縦ピクセル数が1,920×1,080である超高画質のデジタルビデオをダウンサンプリング比率によって1,280×720デジタルビデオなどにダウンサンプリングすることができる。
【0036】
ビデオ符号化部14は、ビデオダウンサンプリング部13によってダウンサンプリングされたデジタルビデオを符号化する機能を遂行することができる。例えば、ビデオ符号化部14は、MPEG-2、MPEG-4 AVC(H.264)などの圧縮形式によって、ダウンサンプリングされたデジタルビデオを符号化することができる。
【0037】
ビデオ多重化部及び送信部15は、ビデオ符号化部14により符号化されたデジタルビデオを多重化した後、送信網を介してビデオ受信装置20に送信する機能を遂行することができる。例えば、ビデオ多重化部及び送信部15は、ビデオ符号化部14により符号化されたデジタルビデオを多重化した後、多重化されたデジタルビデオを含むデジタルビデオパケットを生成してビデオ受信装置20に送信することができる。
【0038】
また、前記ビデオ多重化部及び送信部15は、ダウンサンプリング決定部12により決定されたダウンサンプリング比率に対する情報をダウンサンプリング比率決定部12またはビデオダウンサンプリング部13から受信してビデオ受信装置20に送信することができる。例えば、ビデオ多重化及び送信部15は、ビデオ受信装置20に送信するデジタルビデオパケットのヘッダにダウンサンプリング比率に対する情報を挿入して送信することもでき、またはダウンサンプリング比率に対する情報を示す特定信号を送信することもできる。
【0039】
一方、ビデオ受信装置20は、ビデオ送信装置10から送信網を介して送信されるデジタルビデオを受信し、受信されたデジタルビデオを逆多重化及び復号化し、ビデオ受信装置10からダウンサンプリング比率に対する情報を受信し、そのダウンサンプリング比率に基づいて復号化されたデジタルビデオを補間することによって超高画質のデジタルビデオを復元する等の機能を遂行することができる。
【0040】
このようなビデオ受信装置20は、図1に示すように、ビデオ受信及び逆多重化部21、ビデオ復号化部22、ビデオ補間部23、及びビデオ出力部24などを含むことができる。
【0041】
前記ビデオ受信及び逆多重化部21は、ビデオ送信装置10から送信されるデジタルビデオを受信して逆多重化する機能を遂行することができる。この時、ビデオ送信装置10から受信されるデジタルビデオは、ビデオ送信装置10により多重化されたデジタルビデオを含むデジタルビデオパケットを意味する。即ち、ビデオ受信及び逆多重化部21は、ビデオ送信装置10から送信されるデジタルビデオパケットを受信して多重化されたデジタルビデオを抽出した後、逆多重化を実行することができる。
【0042】
一方、ビデオ受信及び逆多重化部21は、ビデオ送信装置10から送信されるダウンサンプリング比率に対する情報を受信してビデオ補間部23に伝達することができる。例えば、ビデオ受信及び逆多重化部21は、デジタルビデオパケットに挿入されているダウンサンプリング比率情報を抽出してビデオ補間部23に送信したり、またはダウンサンプリング比率情報を示す特定信号を受信してビデオ補間部23に送信することができる。
【0043】
ビデオ復号化部22は、ビデオ受信及び逆多重化部21により逆多重化されたデジタルビデオを復号化することができる。例えば、ビデオ復号化部22は、MPEG-2、MPEG-4 AVC(H.264)等の圧縮形式によって符号化されているデジタルビデオを復号化することができる。
【0044】
ビデオ補間部23は、ビデオ復号化部22により復号化されたデジタルビデオ、即ち、ダウンサンプリングされているデジタルビデオをダウンサンプリング比率に基づいて補間することができる。即ち、ビデオ補間部23は、ダウンサンプリングされているデジタルビデオを元来の超高画質のデジタルビデオに復元する。
【0045】
ビデオ出力部24は、ビデオ補間部23により補間されたデジタルビデオ、即ち、超高画質のデジタルビデオをディスプレイ装置30に送信することができる。また、ディスプレイ装置30は、ビデオ出力部24により出力される超高画質のデジタルビデオをディスプレイすることができる。
【0046】
図2は、本発明の好ましい実施例に係るデジタルビデオ送信方法を説明するためのフローチャートであり、図1に示すビデオ送信装置10の動作流れを示している。
【0047】
図2に示すように、まず、ビデオ送信装置10は、ビデオ獲得及び処理装置40から超高画質のデジタルビデオを受信することができる(段階:S11)。例えば、前記超高画質のデジタルビデオは、2K、4K、8Kなどのピクセル数を含む超高画質ビデオまたは多時点ビデオである。
【0048】
次に、ビデオ送信装置10は、前記超高画質のデジタルビデオをダウンサンプリングするためのダウンサンプリング比率を決定することができる(段階:S12)。このために、ビデオ送信装置10は、ユーザ入力または外部のエンティティから送信網帯域幅情報またはダウンサンプリング比率関連情報などを獲得することができる。
【0049】
例えば、ビデオ送信装置10は、ダウンサンプリング比率を入力することができるユーザインターフェースを提供し、そのユーザインターフェースを介して入力される情報によってダウンサンプリング比率を設定することができる。または、ビデオ送信装置10は、送信網帯域幅情報を入力することができるユーザインターフェースを提供し、ユーザから入力される送信網帯域幅情報によってテーブルを照会してダウンサンプリング比率を決定することもできる。一方、ビデオ送信装置10は、送信網管理サーバなどのような外部エンティティから送信網帯域幅情報を受信し、受信された送信網帯域幅情報によってテーブルを照会してダウンサンプリング比率を決定することもできる。
【0050】
ダウンサンプリング比率が決定されると、ビデオ送信装置10は、受信された超高画質のデジタルビデオに対して前記決定されたダウンサンプリング比率によってダウンサンプリングを実行する(段階:S13)。
【0051】
次に、ビデオ送信装置10は、ダウンサンプリングされたデジタルビデオを符号化することができる(段階:S14)。符号化が完了すると、ビデオ送信装置10は、符号化されたデジタルビデオを多重化して送信網を介してビデオ受信装置20に送信することができる(段階:S15)。
【0052】
図3は、本発明の好ましい実施例に係るデジタルビデオ受信方法を説明するためのフローチャートであり、図1に示すビデオ受信装置20の動作流れを示している。
【0053】
図3に示すように、まず、ビデオ受信装置20は、前述したビデオ送信装置10から送信網を介して送信されるデジタルビデオを受信することができる。この時、前記受信されるデジタルビデオは、ビデオ送信装置10により多重化されたデジタルビデオが含まれたデジタルビデオパケットを意味する。ビデオ受信装置20は、受信されたデジタルビデオを逆多重化することができる(段階:S21)。
【0054】
次に、ビデオ受信装置20は、逆多重化されたデジタルビデオを復号化することができる(段階:S22)。前記復号化の完了によってダウンサンプリングされたデジタルビデオが抽出されることができる。
【0055】
一方、ビデオ受信装置20は、ビデオ送信装置10から送信されたダウンサンプリング比率の情報を受信することができる。ビデオ受信装置20は、受信されたダウンサンプリング比率の情報に基づいて、復号化により抽出されたダウンサンプリングされたデジタルビデオを補間することによって超高画質のデジタルビデオを復元することができる(段階:S23)。
【0056】
超高画質のデジタルビデオが復元されると、ビデオ受信装置20は、復元された超高画質のデジタルビデオをディスプレイ装置30に送信することができる。また、ディスプレイ装置30は、ビデオ受信装置20から送信される超高画質のデジタルビデオをディスプレイすることができる。
【0057】
好ましくは、ディスプレイ装置30におけるスキャンモードは、プログレッシブ(Progressive)スキャンモードである。なぜならば、ビデオ圧縮率を高めると、復号化された同一解像度のインタレース(Interlace)スキャンビデオとプログレッシブビデオの画質を比較した場合、画質低下量がインタレーススキャンモードで大きいためである。実際に、超高画質を維持しつつプログレッシブスキャンモードの代わりにインタレーススキャンモードを使用することより、解像度を低くしようともプログレッシブスキャンモードを使用することが元解像度と類似の主観的画質を維持することができる。然しながら、これは限定的な事項ではなく、ディスプレイ装置のスキャンモードは、インタレーススキャンモードであってもよい。
【0058】
例えば、1,920×1,080ピクセルのデジタルビデオ、即ち、1080Pのデジタルビデオと、1,280×720ピクセルのデジタルビデオ、即ち、720Pのデジタルビデオとを比較すると、全体解像度は、1080Pのデジタルビデオが720Pのデジタルビデオより高いが、同じプログレッシブスキャンを使用する場合、符号化後に復元された映像の画質を比較すると、720Pに送信して1080Pに復元する場合が現在地上波放送のように1080iに送信する場合より画質低下がずっと少ない。
【0059】
以上、説明したように、本発明の好ましい実施例によると、超高画質のデジタルビデオを送信網の帯域幅を考慮して解像度を減らして送信した後、受信端では再び超高画質に復元することができる。従って、画質低下は最小化つつ、従来の問題点、例えば、システムの複雑度増加、同期化問題などを解消することができるようになる。
【0060】
以上、本発明に対してその好ましい実施例を例示して説明したが、該当技術分野の熟練された当業者は、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的事項及び領域から外れない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させて実施可能であることを理解することができる。従って、本発明の今後の実施例等の変更は、本発明の技術を外れることはできない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信網帯域幅の情報及びダウンサンプリング(Down-Sampling)比率と関連する情報のうち少なくともいずれか一つを獲得し、獲得した情報に基づいて送信網の帯域幅に対応するダウンサンプリング比率を決定するダウンサンプリング比率決定部;
前記ダウンサンプリング比率決定部により決定されたダウンサンプリング比率によって超高画質のデジタルビデオをダウンサンプリングするビデオダウンサンプリング部;
前記ダウンサンプリングされたデジタルビデオを符号化する符号化部;及び、
前記符号化されたデジタルビデオを多重化して前記送信網を介してビデオ受信装置に送信するビデオ多重化及び送信部;
を含むことを特徴とするデジタルビデオ送信装置。
【請求項2】
前記ダウンサンプリング比率決定部は、前記ダウンサンプリング比率と関連する情報を入力することができるユーザインターフェースを提供し、前記ユーザインターフェースを介して入力される情報によって前記ダウンサンプリング比率を決定することを特徴とする請求項1に記載のデジタルビデオ送信装置。
【請求項3】
前記ダウンサンプリング比率決定部は、ユーザインターフェースを介した入力及び外部エンティティとの通信のうち少なくともいずれか一つを介して送信網帯域幅情報を獲得し、前記獲得された送信網帯域幅情報に基づいてテーブルを照会して前記送信網帯域幅情報に対応される前記ダウンサンプリング比率を決定することを特徴とする請求項1に記載のデジタルビデオ送信装置。
【請求項4】
前記ビデオ多重化及び送信部は、前記ダウンサンプリング比率に関する情報を前記ビデオ受信装置に送信することを特徴とする請求項1に記載のデジタルビデオ送信装置。
【請求項5】
送信網帯域幅の情報及びダウンサンプリング(Down-Sampling)比率と関連する情報のうち少なくともいずれか一つを獲得する段階;
前記獲得した情報に基づいて送信網の帯域幅に対応するダウンサンプリング比率を決定する段階;
前記決定されたダウンサンプリング比率によって超高画質のデジタルビデオをダウンサンプリングする段階;
前記ダウンサンプリングされたデジタルビデオを符号化する段階;及び、
前記符号化されたデジタルビデオを多重化して前記送信網を介してビデオ受信装置に送信する段階;
を含むことを特徴とするデジタルビデオ送信方法。
【請求項6】
前記ダウンサンプリング比率を決定する段階は、前記ダウンサンプリング比率と関連情報を入力することができるユーザインターフェースを提供する段階;及び、前記ユーザインターフェースを介して入力される情報によって前記ダウンサンプリング比率を決定する段階;を含むことを特徴とする請求項5に記載のデジタルビデオ送信方法。
【請求項7】
前記ダウンサンプリング比率を決定する段階は、ユーザインターフェースを介した入力または外部エンティティとの通信を介して送信網帯域幅情報を獲得する段階;及び、獲得された前記送信網帯域幅情報に基づいてテーブルを照会して前記送信網帯域幅情報に対応される前記ダウンサンプリング比率を決定する段階;を含むことを特徴とする請求項5に記載のデジタルビデオ送信方法。
【請求項8】
前記ダウンサンプリング比率に対する情報を前記ビデオ受信装置に送信する段階をさらに含むことを特徴とする請求項5に記載のデジタルビデオ送信方法。
【請求項9】
ビデオ送信装置から送信網を介して送信されるデジタルビデオ及び前記デジタルビデオのダウンサンプリング(Down-Sampling)比率の情報を受信し、前記受信したデジタルビデオを逆多重化するビデオ受信及び逆多重化部;
前記逆多重化されたデジタルビデオを復号化する復号化部;及び、
前記デジタルビデオのダウンサンプリング比率に基づいて、前記復号化されたデジタルビデオを補間して超高画質のデジタルビデオを復元するビデオ補間部;
を含むことを特徴とするデジタルビデオ受信装置。
【請求項10】
前記ビデオ受信及び逆多重化部は、前記ビデオ送信装置から送信されるデジタルビデオパケット及び特定信号のうち少なくともいずれか一つから前記デジタルビデオのダウンサンプリング比率の情報を獲得して前記ビデオ補間部に送信することを特徴とする請求項9に記載のデジタルビデオ受信装置。
【請求項11】
前記復元された超高画質のデジタルビデオをディスプレイ装置に送信する出力部をさらに含み、前記ディスプレイ装置は、プログレッシブスキャンモード及びインタレーススキャンモードのうちいずれか一つを介して前記超高画質のデジタルビデオをディスプレイすることを特徴とする請求項9に記載のデジタルビデオ受信装置。
【請求項12】
ビデオ送信装置から送信網を介して送信されるデジタルビデオ及び前記デジタルビデオのダウンサンプリング(Down-Sampling)比率の情報を受信する段階;
前記受信されたデジタルビデオを逆多重化する段階;
前記逆多重化されたデジタルビデオを復号化する段階;及び、
前記デジタルビデオのダウンサンプリング比率に基づいて、前記復号化されたデジタルビデオを補間して超高画質のデジタルビデオを復元する段階;
を含むことを特徴とするデジタルビデオ受信方法。
【請求項13】
前記ビデオ送信装置から送信されるデジタルビデオパケット及び特定信号のうち少なくともいずれか一つから前記デジタルビデオのダウンサンプリング比率の情報を獲得する段階をさらに含むことを特徴とする請求項12に記載のデジタルビデオ受信方法。
【請求項14】
前記復元された超高画質のデジタルビデオをディスプレイ装置に送信する段階をさらに含み、前記ディスプレイ装置は、プログレッシブスキャンモード及びインタレーススキャンモードのうちいずれか一つを介して前記超高画質のデジタルビデオをディスプレイする装置であることを特徴とする請求項12に記載のデジタルビデオ受信方法。
【請求項15】
送信網の帯域幅に対応してダウンサンプリング比率を決定し、前記決定されたダウンサンプリング比率によって超高画質のデジタルビデオをダウンサンプリング(Down-Sampling)し、前記ダウンサンプリングされたデジタルビデオを符号化及び多重化して前記送信網を介して送信するビデオ送信装置;及び、
前記ビデオ送信装置から送信されたデジタルビデオを受信して逆多重化及び復号化し、前記ビデオ送信装置から前記ダウンサンプリング比率に対する情報を受信し、その受信された情報に基づいて前記復号化されたデジタルビデオを補間して前記超高画質のデジタルビデオを復元するビデオ受信装置;を含むことを特徴とするデジタルビデオ送受信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−124899(P2012−124899A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−265842(P2011−265842)
【出願日】平成23年12月5日(2011.12.5)
【出願人】(596180076)韓國電子通信研究院 (733)
【氏名又は名称原語表記】Electronics and Telecommunications Research Institute
【住所又は居所原語表記】161 Kajong−dong, Yusong−gu, Taejon korea
【Fターム(参考)】