説明

デスク、及び、デスクとサイドキャビネット

【課題】本発明は、デスクの使用者が、着席状態で手の届く範囲の作業スペースを広げることができるデスク、及び、デスクとサイドキャビネットを提供する。
【解決手段】天板12と、付属パネル20を有するデスク1であって、前記付属パネル20は板状部材35を有し、前記付属パネル20は、前記天板12の後方に取付けられてバックパネルとして使用することができ、及び/又は、前記天板12の側方に取付けられてサイドパネルとして使用することができるとともに、前記付属パネル20を、その板状部材35の一方の面35bが、天板12の上面と略同一面となるように、前記天板12の側部に取付けることもできるデスク、及び、デスクとサイドキャビネット。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はデスク、及び、デスクとサイドキャビネットに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、表裏面における一方の面をピンナップボード等の機能ボード面に形成したパネル部材を有するデスクにおいて、前記パネル部材を、その一方の面をデスクの内側方向に向けてデスクの後側に立設配置することにより、ピンナップボード等として使用でき、また、前記パネル部材を、その他方の面を上向きにして、デスクの天板の上面と同一面となるように、デスクの後側に水平に配置することにより、天板の上面をデスクの後方へ広げて、デスクを面談カウンターとして使用することができるデスクが知られている(特許文献1参照)。以下、これを従来技術1とする。
【特許文献1】特許第3057973号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来技術1のデスクにおいては、天板の広さをデスクの後方へ作業スペースを広くすることができるが、作業者の手元の左右方向の範囲が広がるわけではなく、個人でその後方へ広がったスペースを使用するには、立ち上がる等の動作が必要となり、その広がったスペースが有効活用しにくいという問題がある。
【0004】
また、従来技術1のデスクを家庭において使用する際には、デスクの後端を壁に近接させて使用する場合が多く、この場合には、デスクと壁との間の空間的な余裕が少なく、前記パネル部材をデスクの奥行き方向に配置してスペースを広げることができないという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、デスクの使用者が、着席状態で手の届く範囲の作業スペースを広げることができるデスク、及び、デスクとサイドキャビネットを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、天板と、付属パネルを有するデスクであって、
前記付属パネルは板状部材を有し、
前記付属パネルは、前記天板の後方に取付けられてバックパネルとして使用することができ、及び/又は、前記天板の側方に取付けられてサイドパネルとして使用することができるとともに、
前記付属パネルを、その板状部材の一方の面が、前記天板の上面と略同一面となるように、前記天板の側部に取付けることもできることを特徴とするデスクである。
【0007】
請求項2記載の発明は、天板の下部に収納空間を設けたデスクと、前記収納空間内に収納できる移動自在なサイドキャビネットと、前記デスク及び/又はサイドキャビネットに取付けできる付属パネルとを有するデスクとサイドキャビネットであって、
前記付属パネルは板状部材を有し、
前記付属パネルは、前記デスクの後部に取付けられてデスクのバックパネルとして使用することができ、及び/又は、前記デスクの側部に取付けられてデスクのサイドパネルとして使用することができ、及び/又は、前記サイドキャビネットの上部後方に取付けられてサイドキャビネットのバックパネルとして使用することができるとともに、
前記付属パネルを、前記板状部材の一方の面が、前記天板の上面と略同一面となるように、前記サイドキャビネットの上部に取付けることができることを特徴とするデスクとサイドキャビネットである。
【0008】
請求項3記載の発明は、請求項2記載のデスクとサイドキャビネットにおいて、前記付属パネルを前記サイドキャビネットの上部に取付け、該サイドキャビネットの一部を、前記収納空間内に収納した状態において、前記天板の前側と、前記板状部材の後側とを近接させることができることを特徴とするものである。
【0009】
請求項4記載の発明は、請求項2又は3記載のデスクとサイドキャビネットにおいて、前記付属パネルは、板状部材と該板状部材の他方の面から突出する側部材を有し、
前記側部材を、サイドキャビネットの上部に取付けて、前記板状部材の一方の面が、天板の上面と略同一面となるように、前記付属パネルを前記サイドキャビネットに取付けることができ、
前記付属パネルを、サイドパネル又はバックパネルとして使用する際には、前記側部材を本立てのアームとして使用することができることを特徴とするものである。
【0010】
請求項5記載の発明は、天板の下部に収納空間を設けたデスクと、前記収納空間内に収納できる移動自在なサイドキャビネットと、前記デスク及び/又はサイドキャビネットに取付けできる第1付属パネル及び第2付属パネルとを有するデスクとサイドキャビネットであって、
前記第1付属パネル及び第2付属パネルは板状部材を有し、
前記第1付属パネルは、前記デスクの後部に取付けてデスクのバックパネルとして使用することができ、及び/又は、前記デスクの側部に取付けてデスクのサイドパネルとして使用することができるとともに、
前記第1付属パネルを、その板状部材の一方の面が、天板の上面と略同一面となるように、前記デスクの側部に取付けることができ、
前記第2付属パネルは、前記デスクの後部に取付けてデスクのバックパネルとして使用することができ、及び/又は、前記デスクの側部に取付けてデスクのサイドパネルとして使用することができ、及び/又は、前記サイドキャビネットの上部後方に取付けてサイドキャビネットのバックパネルとして使用することができるとともに、
前記第2付属パネルを、その板状部材の一方の面が、天板の上面と略同一面となるように、前記サイドキャビネットの上部に取付けることができることを特徴とするデスクとサイドキャビネットである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、付属パネルを、サイドパネルやバックパネル等として使用できるとともに、前記付属パネルを、その板状部材の一方の面が天板の上面と略同一面となるように前記天板の側部に取付けたり、前記付属パネルを、その板状部材の一方の面が天板の上面と略同一面となるようにサイドキャビネットの上部に取付けることにより、デスクの左右方向、若しくは前側(使用者側)の作業スペースを広げることができ、デスクの使用者の着席状態で手の届く範囲の作業スペースを広げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明を実施するための最良の形態を図1乃至図21に示す実施例に基づいて説明する。
【0013】
本発明の実施例のデスク1は、図1に示すように、その下部にサイドキャビネット3を収納できる収納空間2を有し、前記デスク1とサイドキャビネット3は、付属パネル20、21を取付けることができるようになっている。
【0014】
なお、以下、デスク1の使用者が座る側、すなわち図1におけるA側を前側とし、その反対側、すなわちB側を後側とし、図1のC側を左側、D側を右側として説明する。
【0015】
前記デスク1には、その左右側に位置して、図1、2に示すように、1対の脚5、5を有している。該両脚5は、夫々、上フレーム6と、下フレーム7と、側フレーム8で一体に形成されている。
【0016】
前記下フレーム7の上部には、側フレーム8が立設して設けられており、該側フレーム8は、図1、図4、図5に示すように、前側フレーム8aと後側フレーム8bで構成され、前側フレーム8a及び後側フレーム8bは、下部から上方に向うほど前方に傾斜するように形成されている。前記側フレーム8の上部には上フレーム6が設けられている。下フレーム7と、前側フレーム8aと、後側フレーム8bと、上フレーム6で囲まれた部位には、図1、図4、図5に示すように、空間10が形成されている。また、前記左右の脚5、5における両後側フレーム8b、8b間には棧9が架設されている。
【0017】
前記両上フレーム6の上面で、かつ、両上フレーム6、6間全体に亘って天板12が固設されている。該天板12の後部は、図4に示すように、上フレーム6、6の後部Bより若干後方へ突出し、その突出した天板12の下部には取付部材13が設けられている。前記天板12の左右の側面と脚5、5の外側面とが、図2、図3に示すように、略同一垂直面となるように設定され、天板12の後側Bの面と取付部材13の後側Bの面とが、図4、図5に示すように、略同一垂直面となるように設定されている。
【0018】
前記左右の上フレーム6の側面には、図4、図5に示すように、夫々、取付孔6a、6aが前方と後方に位置して2個設けられ、該取付孔6a内には雌ネジが固設されている。該前後の取付孔6aと6aの中心間の距離L1は、図11に示すように、後述する第1付属パネル20における板状部材35の取付孔35aと35aの中心間の距離L2、及び、第2付属パネル21における板状部材41の取付孔41aと41aの中心間の距離L3と同一に設定されている。更に、図5に示すように、取付孔6aの中心と天板12の上面との間の距離L4は、図12に示すように、後述する第1付属パネル20における棚部材36の取付孔36aと板状部材35の一方の面35bとの距離L5と同一に設定されている。
【0019】
また、前記取付部材13には、図3に示すように、取付孔13aが左右方向に8個設けられ、該取付孔13a内には雌ネジが固設されている。該取付孔13aの位置は、付属パネル20、21をデスク1の後部において所定の位置に取付けた際の、その取付孔35a、41aの位置に対応して設定されている。
【0020】
前記左右の上フレーム6の取付孔6aの雌ネジには、図1〜図5に示すように、カバン掛け用等のフック14の基部に刻設した雄ネジを螺合して取り付けることができるようになっている。
【0021】
なお、取付孔6a、13aの数及びその間隔は、デスク1に対し取付ける部材の取付孔の位置に対応して任意に設定することができる。
【0022】
前記天板12の下部には、引き出し15が出し入れ自在に収納されている。また、図1に示すように、脚5、5の間における引き出し15の下部、即ち、天板12の下部には、後述する付属パネル20、21を上部に載置していない状態のサイドキャビネット3を収納することができる収納空間2が形成されている。
【0023】
次に、前記サイドキャビネット3について詳述する。
サイドキャビネット3は、図6〜図9に示すように、底板25を有し、該底板25の下部の4隅に4個と、後述する引き出し29bの下部の前方中央付近に1個の計5個のキャスタ30が回転可能に設けられている。前記底板25の両側部には、側板26、26が設けられ、該両側板26、26の上部には上板27が設けられている。また、上板27、両側板26、26、底板25の後部には背板28が設けられている。
【0024】
前記上板27の上面には、図7に示すように、その左右側部で、かつ、前後方向における前部と略中央付近に位置して2個、計4個の取付孔27a、27bが設けられ、該取付孔27a、27b内には雌ネジが固設されている。この前側Aにおける2つの取付孔27aの位置は、その取付孔27aに対し、図13に示すように、後述する第2付属パネル21を、その側部材42における第1部材42a側が前側Aとなるように取付けた場合には、図13に示すように、第2付属パネル21の板状部材41の他方の側の端面41cとサイドキャビネット3の前側Aの面3aとが、略同一垂直面となるように設定されている。
【0025】
また、サイドキャビネット3における後側Bの2つの取付孔27bの位置は、その取付孔27bに対し、図20に示すように、第2付属パネル21を、その側部材42における第1部材42a側が前側Aとなるように取付けた場合には、第2付属パネル21の板状部材41の一方の側の端面41bとサイドキャビネット3の後側Bの面3bとが、略同一垂直面となるように設定されている。
【0026】
前記背板28の背部(後部)には、図8に示すように、その上部の両側部に位置して、取付孔28aが2個設けられ、該取付孔28a内には雌ネジが固設されている。該取付孔28aと上板27の上面との間の距離L6は、図11に示すように、後述する第2付属パネル21における側部材42の一方の側の端面42eと、板状部材41の取付孔41aの中心との距離L7と同一に設定され、左右方向の取付孔28aと28aの中心間の距離L8は、第2付属パネル21における板状部材41の取付孔41aと41aの中心間の距離L3と同一に設定されている。
【0027】
なお、取付孔27a、27b、28aの数及びその間隔は、サイドキャビネット3に取付ける部材の取付孔の位置に対応して任意に設定することができる。
【0028】
また、サイドキャビネット3の上部と下部には、引き出し29a、29bが出し入れ自在に収納されている。
【0029】
なお、前記上板27と底板25の周端面は、図6から図9に示すように、側板26、26及び背板28の外側面及び収納した状態の引き出し29a、29bの前面と略同一面となるように形成されている。
【0030】
次に、付属パネルである2種類の第1付属パネル20と第2付属パネル21について詳述する。
【0031】
前記第1付属パネル20は、図10、図11に示すように、板状部材35を有し、該板状部材35は、図11に示すように、長方形状に形成され、その短尺方向の一方(図11における下側)の端部には、板状部材35の一方の面35bと他方の面35cを貫通する取付孔35a、35aが左右に位置して2個設けられている。該取付孔35aと35aの中心間の距離L2は、デスク1の左右の上フレーム6の取付孔6aと6aの中心間の距離L1、前記サイドキャビネット3の背板28の取付孔28aと28aの中心間の距離L8と同一に設定されている。
【0032】
前記板状部材35の他方の面35cにおける短尺方向の他方(図11における上側)の端部には、図10〜図12に示すように、棚部材36が、板状部材35に対し略直角に設けられている。該棚部材36の板状部材側の端部には、棚部材36の表裏を貫通する取付孔36a、36aが長手方向に2個設けられている。該取付孔36aと36aの中心間の距離L9は、デスク1の左右の上フレーム6の取付孔6aと6aの中心間の距離L1と同一、すなわち、板状部材35の取付孔35aと35aの中心間の距離L2と同一に設定されている。また、図12に示すように、棚部材36の取付孔36aと板状部材35の一方の面35bとの距離L5は、デスク1における上フレーム6の取付孔6aの中心と天板12の上面との距離L4と同一に設定されている。
【0033】
前記板状部材35と棚部材36との間には、棚部材36の長尺方向(図11の左右方向)の両側部においては、L字状の棚受け37、37が2個設けられている。
【0034】
前記板状部材35の短尺方向の他方の側の端面と、棚部材36の受面とが略同一平面となるように設定されている。また、板状部材35の長尺方向の長さL10は、図15に示すように、デスク1の天板12の短尺方向(前後方向)の長さL11と略同一に設定されている。
【0035】
前記第2付属パネル21は、板状部材41を有し、該板状部材41は、図11に示すように、長方形状に形成され、その短尺方向の一方(図11における下側)の端部には、板状部材41の表裏を貫通する取付孔41a、41aが長手方向に位置して2個設けられている。該取付孔41a、41aの中心間の距離L3は、デスク1の左右の上フレーム6の取付孔6aと6aの中心間の距離L1、及び、前記サイドキャビネット3の背板28の取付孔28aと28aの中心間の距離L8と同一、すなわち、第1付属パネル20の板状部材35の取付孔35aと35aの中心間の距離L2と同一に設定されている。
【0036】
前記板状部材41の他方の面41eにおける長尺方向(図11における左右方向)の両端部には、図10〜図12に示すように、コ字状の側部材42、42が、板状部材41に対して略直角に設けられ、該側部材42、42の両外側面は、板状部材41の長尺方向の両端面より内側に位置するように設定されている。
【0037】
前記側部材42は、図10、図11に示す配置状態において、上側に位置する第1部材42aと、下側に位置する第2部材42bと、第1部材42aの前側と第2部材42bの前側間に架設された第3部材42cとで一体で、かつ、コ字状に形成されている。該側部材42は、その第3部材42cの中央が、板状部材41の短尺方向の中央部よりも他方の側(図11の上側)に偏芯して配置されており、該第1部材42aが、板状部材41の短尺方向における他方の側の端面41cの近傍に位置し、第2部材42bが板状部材41の一方の側の端面41bと大きく離れている。
【0038】
前記第2部材42bは、図21に示すように、板状部材41に対して略直角となるように、第3部材42cは、板状部材41に対し略平行となるように設定されている。
【0039】
第3部材42cの中央部には、図10、図11に示すように、板状部材41の表裏方向に向って貫通する取付孔42dが形成されている。
【0040】
前記側部材42の一方の側の端面42eと、板状部材41の取付孔41aの中心との距離L7は、サイドキャビネット3の背板28の取付孔28aの中心と上板27の上面との距離L6と同一に設定されている。
【0041】
前記板状部材41の長尺方向の長さL12は、図14に示すように、サイドキャビネット3の左右方向の長さL13の長さと略同一に設定されている。なお、板状部材41の短尺方向の長さL20は、図11に示すように、前記第1付属パネル20の板状部材35の短尺方向の長さL18と同一に設定され、その長さL20、L18は、サイドキャビネット3における上板27の前後方向の長さL19より短かければ良く、任意に設定する。また、図11に示すように、板状部材41の取付孔41aの中心と、板状部材41の一方の側の端面41bとの距離と、第1付属パネル20の板状部材35の取付孔35aの中心と、板状部材35の一方の側の端面との距離は、同一に設定されている。
【0042】
図12に示すように、側部材42における板状部材41側と逆側の端面42fと、板状部材41の一方の面41dとの距離L14は、図13、14に示すように、第2付属パネル21を板状部材41の一方の面41dが上側に位置するように、サイドキャビネット3の上部前方に載置した場合の板状部材41の上面の高さ、すなわち、床面から板状部材41の一方の面41dまでの距離L15が、デスク1の高さ、すなわち、床面から天板12の上面までの高さL16と略同一となるように設定されている。
【0043】
また、第1付属パネル20の長尺方向の長さL10に、第2付属パネル21の長尺方向の長さL12を加えた長さは、天板12の左右方向の長さと略同一か若干短く設定されている。
【0044】
次に、2種類の付属パネル20、21のデスク1又はサイドキャビネット3への取付けについて説明する。
【0045】
前記第1付属パネル20は、その板状部材35の他方の面35c、すなわち、棚部材36がデスク1の内側となり、棚部材36が上側となるようにして、図1に示すように天板12の後部Bの右側に、若しくは、天板12の後部Bの左側に配置(図示しない)して、図示しないボルトを、板状部材35の取付孔35a、35a、及び、デスク1の取付部材13における所定の取付孔13a、13aに挿通し、取付孔13a内の雌ネジに螺合することにより、デスク1(天板12)の後部に取り付けて、第1付属パネル20を、板状部材35が起立したデスク1のバックパネルとして使用することができるようになっている。
【0046】
また、前記第1付属パネル20は、その板状部材35の他方の面35c、すなわち、棚部材36がデスク1の内側となり、棚部材36が上側となるようにして、天板12の左右いずれかの側部(例えば図15に示すようにデスク1の左側)に配設して、図示しないボルトを、板状部材35の取付孔35a、35a、及び、上フレーム6の取付孔6a、6aに挿通し、取付孔6a内の雌ネジに螺合することにより、デスク1(天板12)の側部に取り付けて、第1付属パネル20を、板状部材35が起立したデスク1のサイドパネルとして使用することができるようになっている。
【0047】
また、前記第1付属パネル20は、その板状部材35の一方の面35bが上側となり、棚部材36がデスク1の側面側となるようにして、天板12の左右いずれかの側部(例えば図16、図18に示すようにデスク1の左側)に配設して、図示しないボルトを、棚部材36の取付孔36a、36a、及び、上フレーム6の取付孔6a、6aに挿通し、取付孔6a内の雌ネジに螺合することにより、デスク1(天板12)の側部に取り付けて、図16、図18に示すように、デスク1の天板12の上面と、第1付属パネル20における板状部材35の一方の面35bが略同一平面となるようにデスク1に取付けることができるようになっている。
【0048】
前記第2付属パネル21は、その板状部材41の他方の面41e、すなわち、側部材42が、デスク1の内側となり、側部材42側が上側となるようにして、図1に示すように天板12の後部Bの左側に、若しくは、図16に示すように天板12の後部Bの右側に配置して、図示しないボルトを、板状部材41の取付孔41a、41a、及び、デスク1の取付部材13における所定の取付孔13a、13aに挿通し、取付孔13a内の雌ネジに螺合することにより、デスク1(天板12)の後部に取り付けて、第2付属パネル21を、板状部材41が起立したデスク1のバックパネルとして使用することができるようになっている。
【0049】
第1付属パネル20と第2付属パネル21とを、図1に示すように、左右に並べて配置した際は、第1付属パネル20と第2付属パネル21とを当接させて配置することができるようになっている。
【0050】
また、前記第2付属パネル21は、その板状部材41の他方の面41e、すなわち、側部材42が、デスク1の内側に向き、かつ、側部材42が天板12の上に位置するようにして、図17に示すように、天板12の左右いずれかの側部(例えば図17に示すようにデスク1の左側)に配設し、図示しないボルトを、板状部材41の取付孔41a、41a、及び、上フレーム6の取付孔6a、6aに挿通し、取付孔6a内の雌ネジに螺合することにより、デスク1(天板12)の側部に取り付けて、第2付属パネル21を、板状部材41が起立したデスク1のサイドパネルとして使用することができるようになっている。
【0051】
また、前記第2付属パネル21は、その板状部材41の一方の面41d側を上向きにし、側部材42がサイドキャビネット3側となるようにし、かつ、側部材42を前側Aにして、図18に示すように、サイドキャビネット3の上板27の前部Aに載置し、図示しないボルトを、側部材42の取付孔42d、42d、及び、上板27の取付孔27a、27aに挿通し、取付孔27a内の雌ネジに螺合することにより、第2付属パネル21を、サイドキャビネット3の前部Aに偏芯して取り付けることができることができるようになっている。
【0052】
この取付状態において、図18に示すように、サイドキャビネット3の前側A(引き出し29a、29b側)が前方で、かつ、サイドキャビネット3の第2付属パネル21を載置していない部位(後部)をデスク1の下部の収納空間2内に収納し、第2付属パネル21を載置した部位のみをデスク1の前方Aに突出させてサイドキャビネット3を配置することにより、天板12の上面と、第2付属パネル21における板状部材41の一方の面41dとが略同一平面とし、かつ、その状態における天板12の前部に板状部材41の後部を近接、若しくは当接させることができるようになっている。
【0053】
また、前記第2付属パネル21は、その板状部材41の一方の面41d側を上向きにし、側部材42がサイドキャビネット3側となるようにし、かつ、側部材42が前側Aにして、図19、図20に示すように、サイドキャビネット3の上板27の後部Bに載置して、図示しないボルトを、側部材42の取付孔42d、42d、及び、上板27の取付孔27b、27bに挿通し、取付孔27b内の雌ネジに螺合することにより、第2付属パネル21を、サイドキャビネット3の後部Bに偏芯して取り付けることができるようになっている。この状態においては、天板12の上面と、第2付属パネル21における板状部材41の一方の面(上面)41dとが略同一平面となっている。
【0054】
第2付属パネル21を、上記のようにサイドキャビネット3の上部に取付けた場合、図18〜図20に示すように、板状部材41と、上板27と、側部材42、42との間に空間50が形成されるようになっている。
【0055】
また、前記第2付属パネル21の板状部材41を、その他方の面41eが前側A、すなわち、サイドキャビネット3の内側に向くようにし、かつ、側部材42が上側となるようにして起立して第2付属パネル21を、図15に示すように、サイドキャビネット3の後部Bに配設し、図示しないボルトを、板状部材41の取付孔41a、41a、及び、背板28の取付孔28a、28aに挿通し、取付孔28a内の雌ネジに螺合することにより、サイドキャビネット3の後部に取り付けて、第2付属パネル21を、サイドキャビネット3のバックパネルとして使用することができるようになっている。この状態における、側部材42の下側の面、すなわち、第2部材42bの外側面は、図21に示すように、上板27の上面に当接するように設定されている。
【0056】
前記フック14は、図1に示すように、デスク1の前記左右の上フレーム6の取付孔6a、図15に示すように、サイドキャビネット3の上板27の取付孔27a、27bに取り付けることができるようになっている。
【0057】
以上の構成により、本発明は、次のような作用、効果を発揮する。
第1付属パネル20を、その板状部材35の一方の面35bが、天板12の上面と略同一面となるように、前記天板12(デスク1)の側部に取付けたり、第2付属パネル21を、その板状部材41の一方の面41dが、天板12の上面と略同一面となるように、サイドキャビネット3の上部に取付けることにより、デスク1の左右方向、若しくは前側A(使用者側)の作業スペースを広げることができ、デスクの使用者(着席者)の着席状態で手の届く範囲の作業スペースを広げることができる。
【0058】
また、家庭においてデスク1を設置する際、通常、デスク1の左右の何れか一方の側は壁に近接するように配置されているが、他方の側は壁に近接していないことが多いため、その壁に近接していない側に、上記のようにして作業スペースを広げることができ、従来技術1のように作業スペースを広げるのに困難となることがない。
【0059】
また、従来、天板を有し、該天板の下部にサイドキャビネットを収納可能な収納空間を有するデスクとサイドキャビネットであって、前記サイドキャビネットの上部には、多段階に昇降自在な補助天板が設けられているもの、(例えば、特開2001−299462号公報)が知られている。これを従来技術2とする。
【0060】
この従来技術2においては、前記補助天板を下降させて、サイドキャビネットの高さを低くすることで、前記収納空間内にサイドキャビネットを収納することができる。また、補助天板を上昇させて、該補助天板の上面をデスクの天板の上面と同じ高さとし、補助天板の側面を天板の側面に近接させることで、サイドキャビネットを脇机とし、かつ、デスクの作業空間を広げることができる。
【0061】
しかし、前記従来技術2においては、サイドキャビネットの上部における作業空間をできるだけ広くするため、補助天板の前後方向の長さは、サイドキャビネットの上板の前後方向の長さと同じか、長く形成されているため、補助天板を上昇させた状態のサイドキャビネットを、その長手方向がデスクの左右方向と直交する、若しくは平行するようにデスクの前側に配置して、デスクとサイドキャビネットとがL字状となるように配置した状態にすると、補助天板が、デスクの前部又は側部から大きく突出してしまい、場所をとるという問題がある。
【0062】
また、サイドキャビネットを、その前後方向が、横に向くように配置した場合には、サイドキャビネットの引き出しの出し入れをする際に、椅子が邪魔となり出し入れしにくいという問題がある。
【0063】
また、補助天板の高さを多段階にわたって調節することができるようになっているが、通常、補助天板は、サイドキャビネットを収納空間内に収納可能な位置まで下降させた位置と、補助天板とデスクの天板とが同一の高さとなる位置とでしか使用することがなく、他の位置での位置調整機能は必要とされていないという問題がある。
【0064】
また、補助天板を下降させてサイドキャビネットを前記収納空間内に収納させた状態においては、補助天板の使用用途はないという問題がある。
【0065】
これに対し、本発明の実施例においては、第2付属パネル21の板状部材41の短尺方向の長さL20を、サイドキャビネット3の前後方向の長さL19よりも短く設定され、かつ、図18に示すように、第2付属パネル21を載置したサイドキャビネット3の前部のみをデスク1の前方に突出させ、第2付属パネル21を載置していない後方部をデスク1の収納空間2内に収納することができるため、前記従来技術2のように、サイドキャビネット3がデスク1の前方又は側方に大きく突出して場所をとるという問題を解消できる。
【0066】
また、第2付属パネル21の板状部材41の短尺方向の長さを必要最小限とすることで、サイドキャビネット3の上部に載置した場合においても、板状部材41が、補助天板として必要以上に場所をとることがなく、コンパクトに使用できる。
【0067】
また、サイドキャビネット3の引き出し29a、29bが、前側Aとなるようにしてサイドキャビネット3を配置するため、従来技術2のように、椅子が邪魔となりサイドキャビネットの引き出しを引き出すことが困難とならず、容易に引き出し29a、29bを出し入れすることができる。
【0068】
また、付属パネル20、21を、デスク1の天板12の作業スペースを拡大するために使用しない場合においては、付属パネル20、21を、デスク1のバックパネル又はサイドパネル、サイドキャビネット3のバックパネルとして使用でき、常に、付属パネル20、21を有効に活用することができる。
【0069】
また、第1付属パネル20の棚受け37は、第1付属パネル20をデスク1のバックパネル又はサイドパネルとして使用した際(図1、図15参照)に、本立てとしても利用することができる。
【0070】
また、第2付属パネル21の側部材42は、第2付属パネル21をデスク1のバックパネル又はサイドパネルとして使用した際(図1、図17参照)に、本立てとしても利用することができる。
【0071】
また、第2付属パネル21を、サイドキャビネット3の上部に取付けた場合(図18、図19参照)に、板状部材41と、上板27と、側部材42、42とで形成される空間50を収納スペースとして利用することができる。
【0072】
なお、第1付属パネル20と第2付属パネル21の設置位置の組合せは、上記又は図面の実施例に限定されるものではなく、任意に組み合わせることができる。
【0073】
また、付属パネルを第1付属パネル20と第2付属パネル21との2種類で構成したが、何れか一方の付属パネルのみで構成しても良い。
【0074】
また、第1付属パネル20を、デスク1に対して、そのサイドパネル又はパックパネルとして使用しなくても良い。
【0075】
また、第2付属パネル21を、デスク1に対して、そのサイドパネル又はパックパネルとして、又は、サイドキャビネット3に対して、そのパックパネルとして使用しなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】本発明におけるデスクとサイドキャビネットへの付属パネルの取付状態の1例を示す斜視図。
【図2】本発明に用いるデスクの正面図。
【図3】図2の背面図。
【図4】図2の右側面図。
【図5】図2の左側面図。
【図6】本発明に用いるサイドキャビネットの正面図。
【図7】図6の上面図。
【図8】図6の背面図。
【図9】図6の右側面図。
【図10】本発明に用いる2種類の付属パネルの斜視図。
【図11】図10の正面図
【図12】図10の上面図。
【図13】サイドキャビネットの前方上部に、第2付属パネルを載置した状態の側面図。
【図14】図13の正面図。
【図15】デスクとサイドキャビネットへの付属パネルの取付状態の1例を示す斜視図。
【図16】デスクとサイドキャビネットへの付属パネルの取付状態の1例を示す斜視図。
【図17】デスクへの第2付属パネルの取付状態の1例を示す斜視図。
【図18】デスクとサイドキャビネットへの付属パネルの取付状態の1例を示す斜視図。
【図19】サイドキャビネットの上部後方に、第2付属パネルを載置した状態の斜視図。
【図20】図19の側面図。
【図21】サイドキャビネットの後部に、第2付属パネルをサイドキャビネットのバックパネルとして取付けた状態の側面図。
【符号の説明】
【0077】
1 デスク
2 空間
3 サイドキャビネット
12 天板
20 第1付属パネル
21 第2付属パネル
35 第1付属パネルの板状部材
35b 第1付属パネル板状部材の一方の面
41 第2付属パネルの板状部材
41d 第2付属パネル板状部材の一方の面
42 側部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板と、付属パネルを有するデスクであって、
前記付属パネルは板状部材を有し、
前記付属パネルは、前記天板の後方に取付けられてバックパネルとして使用することができ、及び/又は、前記天板の側方に取付けられてサイドパネルとして使用することができるとともに、
前記付属パネルを、その板状部材の一方の面が、前記天板の上面と略同一面となるように、前記天板の側部に取付けることもできることを特徴とするデスク。
【請求項2】
天板の下部に収納空間を設けたデスクと、前記収納空間内に収納できる移動自在なサイドキャビネットと、前記デスク及び/又はサイドキャビネットに取付けできる付属パネルとを有するデスクとサイドキャビネットであって、
前記付属パネルは板状部材を有し、
前記付属パネルは、前記デスクの後部に取付けられてデスクのバックパネルとして使用することができ、及び/又は、前記デスクの側部に取付けられてデスクのサイドパネルとして使用することができ、及び/又は、前記サイドキャビネットの上部後方に取付けられてサイドキャビネットのバックパネルとして使用することができるとともに、
前記付属パネルを、前記板状部材の一方の面が、前記天板の上面と略同一面となるように、前記サイドキャビネットの上部に取付けることができることを特徴とするデスクとサイドキャビネット。
【請求項3】
前記付属パネルを前記サイドキャビネットの上部に取付け、該サイドキャビネットの一部を、前記収納空間内に収納した状態において、前記天板の前側と、前記板状部材の後側とを近接させることができることを特徴とする請求項2記載のデスクとサイドキャビネット。
【請求項4】
前記付属パネルは、板状部材と該板状部材の他方の面から突出する側部材を有し、
前記側部材を、サイドキャビネットの上部に取付けて、前記板状部材の一方の面が、天板の上面と略同一面となるように、前記付属パネルを前記サイドキャビネットに取付けることができ、
前記付属パネルを、サイドパネル又はバックパネルとして使用する際には、前記側部材を本立てのアームとして使用することができることを特徴とする請求項2又は3記載のデスクとサイドキャビネット。
【請求項5】
天板の下部に収納空間を設けたデスクと、前記収納空間内に収納できる移動自在なサイドキャビネットと、前記デスク及び/又はサイドキャビネットに取付けできる第1付属パネル及び第2付属パネルとを有するデスクとサイドキャビネットであって、
前記第1付属パネル及び第2付属パネルは板状部材を有し、
前記第1付属パネルは、前記デスクの後部に取付けてデスクのバックパネルとして使用することができ、及び/又は、前記デスクの側部に取付けてデスクのサイドパネルとして使用することができるとともに、
前記第1付属パネルを、その板状部材の一方の面が、天板の上面と略同一面となるように、前記デスクの側部に取付けることができ、
前記第2付属パネルは、前記デスクの後部に取付けてデスクのバックパネルとして使用することができ、及び/又は、前記デスクの側部に取付けてデスクのサイドパネルとして使用することができ、及び/又は、前記サイドキャビネットの上部後方に取付けてサイドキャビネットのバックパネルとして使用することができるとともに、
前記第2付属パネルを、その板状部材の一方の面が、天板の上面と略同一面となるように、前記サイドキャビネットの上部に取付けることができることを特徴とするデスクとサイドキャビネット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−297279(P2009−297279A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−155381(P2008−155381)
【出願日】平成20年6月13日(2008.6.13)
【出願人】(391029406)刈谷木材工業株式会社 (27)
【Fターム(参考)】