説明

データ伝送システム及びデータ伝送方法

【課題】ICカードに関する試験の効率化を図ることを目的とする。
【解決手段】ICカードよりICカード内データを読み取る読み取り手段と、読み取り手段が読み取ったICカード内データを保存する保存手段と、保存手段に保存されているICカード内データに基づいて、ICカードを識別する識別情報と同じ識別情報を有するICカードを発行するICカード発行手段と、を有することによって課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ伝送システム及びデータ伝送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ICカードに関する事業者間相互利用の試験は、実媒体を実際の試験会場間で往復させて実機で処理させる方法で行われている。例えば、一方の事業者の試験会場で駅務機器とICカードとでデータの授受(データ処理)を行わせ、このICカードをもう一方の事業者の試験会場まで輸送して、この試験会場に設置されている前記もう一方の事業者に関する駅務機器とデータの授受が正常に行えるか確認している。そして、再び元の試験会場までICカードを輸送して元の試験会場の駅務機器で正常にデータの授受が行えるか確認している。
【0003】
【特許文献1】特開2004−30237号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら上述したような試験方法の場合、実媒体(実際のICカード自体)を試験会場から持ち出すため、盗難や紛失の可能性がある。また、実媒体の輸送や輸送に伴う作業が発生すると共に輸送に時間がかかり、試験の長期化等をもたらしている。また、ICカードに関して相互利用を行う事業者が増えると更なる作業の増大化や、試験の長期化等が考えられる。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、ICカードに関する試験の効率化を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明は、ICカードよりICカード内データを読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段が読み取ったICカード内データを保存する保存手段と、前記保存手段に保存されている前記ICカード内データに基づいて、前記ICカードを識別する識別情報と同じ識別情報を有するICカードを発行するICカード発行手段と、を有することを特徴とする。
【0007】
係る構成とすることにより、例えば、第一の試験会場側で読み取り手段がICカードよりICカード内データを読み取って、保存手段が前記ICカード内データを保存し、第二の試験会場側でICカード発行手段が保存手段で保存されているICカード内データに基づいて、前記ICカードを識別する識別情報と同じ識別情報を有するICカードを発行するので、ICカードを直接輸送しなくても、第二の試験会場側において発行されたICカードを用いて、あたかも同じICカードを用いて事業者間相互利用に関する一連の試験を行っているかのように、試験を行うことができる。よって、ICカードに関する試験の効率化を図ることができる。また、実媒体を試験会場から持ち出す必要がないため、盗難や紛失の恐れがない。
【0008】
なお、読み取り手段とは、例えば、後述するICカード読み取り・書き込み装置2、又は読み取り制御部42等に対応する。また、保存手段は、例えば、後述するデータサーバ1、又は保存部53等に対応する。また、ICカード発行手段は、例えば、後述するICカード読み取り・書き込み装置2、又は書き込み制御部43等に対応する。
【0009】
また本発明は、ICカードよりデータを読み取る読み取り手段と、前記読み取り手段が読み取ったデータを保存する保存手段と、前記保存手段に保存されている前記データに基づいて、前記ICカードとはICカードを識別する識別情報の異なる他のICカードにデータを書き込む書き込み手段と、前記読み取り手段がデータを読み取った前記ICカードを識別する第一識別情報と、前記書き込み手段がデータを書き込んだ前記他のICカードを識別する第二識別情報と、を関連付ける関連付け手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
係る構成とすることにより、例えば、第一の試験会場側で読み取り手段がICカード(第一のICカード)よりデータを読み取って、保存手段が前記内データを保存し、第二の試験会場側で書き込み手段が第一のICカードとは異なる識別情報を有する他のICカード(第二のICカード)に前記データを書き込むので、ICカードを直接輸送しなくても、第二のICカードを用いて、第二の試験会場において試験を行うことができる。また、関連付け手段が、第一のICカードを識別する第一識別情報と、第二のICカードを識別する第二識別情報と、を関連付けるので、ICカードの識別情報が異なるICカードを用いて事業者間相互利用に関する一連の試験を行っても、例えば試験毎に又は一連の試験後に各会場でのICカードに対するデータの読み書きに関するデータ(試験の結果等)を関連付けることによって、同じICカードを用いて行ったのと同じ試験結果を得ることができる。よって、ICカードに関する試験の効率化を図ることができる。また、実媒体を試験会場から持ち出す必要がないため、盗難や紛失の恐れがない。
【0011】
なお、関連付け手段とは、例えば、後述するデータサーバ1、又はID変換サーバ6、又は関連付け管理部72等に対応する。
【0012】
また、本発明は、データ伝送方法としてもよい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ICカードに関する試験の効率化を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0015】
<実施形態1>
図1は、実施形態1におけるデータ伝送システムのシステム構成の一例を示す図である。図1に示されるように、データ伝送システムは、試験会場A側に、実機である駅務機器3Aと、ICカード読み取り・書き込み装置2Aと、データサーバ1と、ID管理サーバ4Aと、を含み、試験会場B側に、実機である駅務機器3Bと、ICカード読み取り・書き込み装置2Bと、ID管理サーバ4Bと、を含む。なお、各試験会場間は専用回線で接続されていてもよいし、VPN(Virtual Praivate Network)等の仮想専用回線で接続されていてもよい。
【0016】
ここで、駅務機器とは、例えば、IC自動券売機、IC自動精算機、IC定期券販売機、ICカード販売機、IC窓口精算機、IC改造改札機、IC自動改札機、簡易Suica(登録商標)改札機等の駅務機能を提供する機器である。なお、図1の例では、IC自動改札機を駅務機器の一例として図示している。
【0017】
試験会場Aでは、駅務機器3A及びICカード5A等を用いて、駅務機能に関する試験等を行う。試験に伴い、駅務機器3AがICカード5Aより読み取ったデータ(情報)や、書き込んだデータ(情報)は、各ICカードを識別するカードIDと共に駅務機器3Aより、ID管理サーバ4Aに送信される。ID管理サーバ4Aは、各ICカードを識別するカードID毎に、どの駅務機器がどのようなデータをICカードより読み取ったのか、どの駅務機器がどのようなデータをICカードに書き込んだのか等のデータを保持、管理する。
【0018】
ICカード読み取り・書き込み装置2Aは、ICカード5Aより、データ(以下、ICカード内データ)を読み取り、読み取ったICカード内データをデータサーバ1に送信する。
ここで、ICカード5Aのメモリは、切符の種類を識別する識別子を設定するための券種エリアと、SF(ストアードフェア)エリアと、定期券エリアと、乗車履歴エリアと、を含むよう構成されている。そして、券種エリアには定期券、SF券、複合券等を識別する識別子が記録される。SFエリアには、購入金額(又は購入金額+入金金額)から、使用金額を差し引いた残金データが記録される。また、定期券エリアには、定期券として有効な区間データと、定期券として有効な期間データとが記録される。また、乗車履歴エリアには、タイムシーケンスに、順次、入場、出場のデータと、同時に入場又は出場した駅名及び時刻(以下、乗車履歴情報という)が記録される。なお、これらのデータ(又は情報)の記録は、駅務機器によって行われる。上述したICカード内データには、このような各エリアに記憶されているデータと共に、ICカードを識別するカードIDが含まれる。
【0019】
データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2AよりICカード内データを受け取ると、メモリ等にICカード内データを例えば、ICカードを識別するカードID毎に保存(又は一時保存)する。また、データサーバ1は、ICカードの状態(ステータス)も管理する。ステータスとしては、例えば、ICカードが、試験会場Aにあるか、試験会場Bにあるか、ネットワーク上にあるか等がある。
【0020】
データサーバ1は、受け取ったICカード内データ(又は受け取ったICカード内データのコピー)を、ICカード読み取り・書き込み装置2Bからの転送要求に応じて、ICカード読み取り・書き込み装置2Bに送信(伝送又は転送)する。ICカード読み取り・書き込み装置2Bは、データサーバ1より受け取ったICカード内データに基づいて、前記ICカード内データを、ICカード(ICカード5B)に書き込むことによって、前記ICカード内データに含まれるカードIDと同一のカードIDのICカードを発行する。
【0021】
試験会場Bでは、駅務機器3B及びICカード5B等を用いて、駅務機能に関する試験等を行う。試験に伴い、駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータや、書き込んだデータは、ICカードを識別するカードIDと共に駅務機器3Bより、ID管理サーバ4Bに送信される。ID管理サーバ4Bは、ICカードを識別するカードID毎に、どの駅務機器がどのようなデータをICカードより読み取ったのか、どの駅務機器がどのようなデータをICカードに書き込んだのか等のデータを保持、管理する。
【0022】
ここで、上述したように試験会場Bでは試験会場AのICカードと同じカードIDのICカードを発行している。そのため、ID管理サーバ4Aと、ID管理サーバ4Bとは、同じカードIDで、各々の試験会場でのデータの読み書きに関するデータ(又は試験結果)等を管理することになる。したがって、試験者(又は事業者)は、あたかも同じICカードを用いて事業者間相互利用に関する一連の試験を行っているかのように、試験を行うことができる。よって、ICカードに関する試験の効率化を図ることができる。
【0023】
なお、図1では、データサーバ1は、試験会場Aに存在するものとして説明を行っているが、このことは本実施の形態を制限するものではない。データサーバ1は、試験会場Bに存在していてもよいし、試験会場Aと試験会場Bとの間に存在していてもよい。
【0024】
図2は、データサーバ1のハードウェア構成の一例を示す図である。図2に示されるように、データサーバ1は、ハードウェア構成として、ROM(Read Only Memory)10と、RAM(Random Access Memory)11と、HD(Hard Disk)12と、CPU(Central Processing Unit)13と、通信装置14と、を含む。
【0025】
通信装置14は、データサーバ1をICカード読み取り・書き込み装置2(又はネットワーク)等に接続する接続装置である。後述する図5に示すような機能を実現するプログラムは、例えば、CD−ROM等の記録媒体によってデータサーバ1に提供されるか、ネットワーク等を通じてダウンロードされる。記録媒体は、記録媒体ドライブ装置(図示せず)にセットされ、プログラムが記録媒体から記録媒体ドライブ装置を介してHD12等にインストールされる。なお、前記プログラムは予めHD12等にインストールされていてもよい。
【0026】
ROM10は、データサーバ1の電源投入時に最初に読み込まれるプログラム等を記録する。RAM11は、データサーバ1のメインメモリである。CPU13は、必要に応じて、HD12よりプログラムを読み出して、RAM11に格納し、プログラムを実行することで、後述するデータ管理処理や、状態管理処理等を行う。
【0027】
HD12は、プログラム以外に、ICカード読み取り・書き込み装置2より受け取ったICカード内データや、ICカードの状態(ステータス)情報等も記憶する。なお、データサーバ1は、後述するICカード読み取り・書き込み装置のように、入力装置や、表示装置をハードウェア構成として含んでいてもよい。
【0028】
ここで、ID管理サーバ4のハードウェア構成も、図2に示したデータサーバ1のハードウェア構成と同様である。ID管理サーバ4のCPUが、ID管理サーバ4のHD等に記憶されている(又はインストールされている)後述する図7に示すような機能を実現するプログラムを読み出して、実行することで、対応する管理範囲内(試験会場内等)のICカード5のカードIDに応じて、ICカード5と駅務機器3とでのデータの読み書き等に関する情報を管理する。
【0029】
図3は、ICカード読み取り・書き込み装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図3に示されるように、ICカード読み取り・書き込み装置2は、ハードウェア構成として、ROM20と、RAM21と、HD22と、CPU23と、表示装置24と、入力装置25と、アンテナ26と、ICカードリーダ/ライタ27と、通信装置28と、を含む。
【0030】
入力装置25は、ICカード読み取り・書き込み装置2の操作者等が操作するキーボード及びマウス等で構成され、ICカード読み取り・書き込み装置2に各種操作情報等を入力するのに用いられる。表示装置24は、ICカード読み取り・書き込み装置2の操作者等が利用するディスプレイ等で構成され、各種情報(又は画面)等を表示するのに用いられる。
【0031】
通信装置28は、ICカード読み取り・書き込み装置2をデータサーバ1(又はネットワーク等)に接続する接続装置である。後述する図6に示すような機能を実現するプログラムは、例えば、CD−ROM等の記録媒体によってICカード読み取り・書き込み装置2に提供されるか、ネットワーク等を通じてダウンロードされる。記録媒体は、記録媒体ドライブ装置(図示せず)にセットされ、プログラムが記録媒体から記録媒体ドライブ装置を介してHD22にインストールされる。なお、前記プログラムは予めHD22等にインストールされていてもよい。
【0032】
ROM20は、ICカード読み取り・書き込み装置2の電源投入時に最初に読み込まれるプログラム等を記録する。RAM21は、ICカード読み取り・書き込み装置2のメインメモリである。CPU23は、必要に応じて、HD22よりプログラムを読み出して、RAM21に格納し、プログラムを実行することで、後述する機能の全て又は一部を提供する。
【0033】
アンテナ26は、ICを含むICカード5と無線通信する。ICカードリーダ/ライタ27は、アンテナ26を介してICカード5のデータの読み取り及び/又は書き込みを行う。なお、ICカードリーダ/ライタ27によって読み取られたICカード内データは、RAM21に格納されてもよいし、HD22に格納されてもよい。
【0034】
なお、本実施形態では、ICカード読み取り・書き込み装置2は、PC(Personal Computer)等を想定し、アンテナ26及びICカードリーダ/ライタ27は、PCに組み込まれているものとしている。但し、このことは本実施の形態を制限するものではなく、アンテナ26及びICカードリーダ/ライタ27は、PC等の周辺機器であるICカードリーダ/ライタ等を用いてもよい。
【0035】
図4は、駅務機器(自動改札機)3のハードウェア構成の一例を示す図である。図4に示されるように、駅務機器3は、ハードウェアとして、ROM30と、RAM31と、CPU32と、表示装置33と、アンテナ34と、ICカードリーダ/ライタ35と、通信装置36と、を含む。
【0036】
ROM30には、後述する図7に示すような機能を実現するプログラムの他、駅務機器3の全体の動作を制御するプログラムが格納されている。CPU32は、必要に応じて、ROM30よりプログラムを読み出して、RAM31に記憶させ、そのプログラムを実行することによって、ICカード5より読み取った及び/又はICカード5に書き込んだデータのID管理サーバ4への送信処理等を行う。なお、駅務機器3は、ICカード5より読み取った及び/又はICカード5に書き込むデータを、例えばRAM31に保持(又は記憶)する。
【0037】
表示装置33は、駅務処理に関する画面等を表示する。アンテナ34は、ICを含むICカードと無線通信する。ICカードリーダ/ライタ35は、アンテナ34を介してICカード5のデータの読み取り及び/又は書き込みを行う。
【0038】
通信装置36は、駅務機器3をID管理サーバ4(又はネットワーク等)に接続する接続装置である。
【0039】
次に、CPU13、ROM10、RAM11、HD12及びプログラム等から構成される、データサーバ1の機能構成の一例を、図5に示す。図5は、データサーバの機能構成の一例を示す図である。
【0040】
図5に示されるように、データサーバ1は、機能構成として、通信制御部51と、データ管理部52と、保存部53と、状態管理部54と、を含む。通信制御部51は、通信装置14を介しての他の装置(又はネットワーク)等との通信を制御し、ICカード内データを受信したり、ICカード内データを送信したりする。
【0041】
保存部53は、通信制御部51を介して受け取ったICカード内データをカードID毎にHD12に保存したり、カードID毎にHD12に保存してあるICカード内データをカードIDに応じてHD12より取得し、通信制御部51に渡したりする。
【0042】
データ管理部52は、保存部53に保存されているICカード内データを管理し、例えば、カードIDに基づいて、ICカード内データの履歴(履歴情報)を管理する。データ管理部52は、例えば、カードID毎に
・試験会場AにおいてICカード読み取り・書き込み装置2Aにおいて読み込まれ、データサーバ1に保存されたICカード内データ
・試験会場BにおいてICカード読み取り・書き込み装置2Bにおいて読み込まれ、データサーバ1に保存されたICカード内データ
・再び試験会場AにおいてICカード読み取り・書き込み装置2Aにおいて読み込まれ、データサーバ1に保存されたICカード内データ



等をICカード内データの履歴(履歴情報)として管理する。
【0043】
状態管理部54は、カードID毎にICカード5のステータス情報を管理する。上述したように、ステータスとしては、例えば、試験会場Aにあるか、試験会場Bにあるか、ネットワーク上にあるか等がある。
【0044】
状態管理部54は、例えば、該当するカードIDに対応するカード内データがICカード読み取り・書き込み装置2Aより送信され、データサーバ1に保存されており、そのコピー等がまだICカード読み取り・書き込み装置2Bに送信されていない場合は、このカードIDに対応するICカード5のステータスをネットワーク上とする。
【0045】
一方、状態管理部54は、例えば、該当するカードIDに対応するカード内データがICカード読み取り・書き込み装置2Aより送信され、データサーバ1に保存されているが既にそのコピー等がICカード読み取り・書き込み装置2Bに送信され、また、ICカード読み取り・書き込み装置2Bより同一のカードIDのICカードを発行した旨の情報を受け取ると、このカードIDに対応するICカード5のステータスを試験会場Bとする。なお、初期値としてのステータスは、管理者等がデータサーバの入力装置等を用いて設定するようにしてもよい。
【0046】
また、状態管理部54は、通信制御部51等を介してICカード読み取り・書き込み装置2等よりカードIDを含む、ステータスの確認要求を受け取ると、前記カードIDに対応するICカードの状態を、通信制御部51等を介して要求元のICカード読み取り・書き込み装置2等に返す処理を行う。
【0047】
次に、CPU23、ROM20、RAM21、HD22及びプログラム等から構成される、ICカード読み取り・書き込み装置2の機能構成の一例を、図6に示す。図6は、ICカード読み取り・書き込み装置の機能構成の一例を示す図である。
【0048】
図6に示されるように、ICカード読み取り・書き込み装置2は、機能構成として、通信制御部41と、読み取り制御部42と、書き込み制御部(ICカード発行部)43と、表示制御部44と、を含む。通信制御部41は、通信装置28を介しての他の装置(又はネットワーク)等との通信を制御し、例えば、ICカード内データを受信したり、ICカード内データを送信したりする。
【0049】
読み取り制御部42は、アンテナ26及びICカードリーダ/ライタ27を介してICカード読み取り・書き込み装置2の読み取り部(アンテナ26等)にかざされたICカード5からICカード内データを読み取る。また、読み取り制御部42は、ICカード5より読み取ったICカード内データを通信制御部41に渡す。通信制御部41は、読み取り制御部42よりICカード内データを受け取ると、上述したように、例えば、データサーバ1に送信する。
【0050】
書き込み制御部43は、通信制御部41を介してデータサーバ1より受信したカード内データを受け取ると、アンテナ26及びICカードリーダ/ライタ27を介してICカード読み取り・書き込み装置2の読み取り部(アンテナ26等)にかざされたICカード5にICカード内データ(含むカードID)を書き込む。
【0051】
表示制御部44は、ユーザ等の操作に応じて、通信制御部41等を介して、カードIDを含む、状態の確認要求をデータサーバ1に送信し、前記確認要求に対応する状態を、通信制御部41等を介してデータサーバ1より受け取ると、表示装置24等にカードIDに対応するICカードの状態を表示する。
【0052】
次に、ID管理サーバ4のCPU、ROM、RAM、HD及びプログラム等から構成される、ID管理サーバ4の機能構成の一例を、図7に示す。図7は、ID管理サーバの機能構成の一例を示す図である。
【0053】
図7に示されるように、ID管理サーバ4は、機能構成として、通信制御部61と、ID管理部62と、を含む。通信制御部61は、ID管理サーバ4の通信装置を介しての他の装置(又はネットワーク)等との通信を制御し、駅務機器3がICカード5より読み取ったデータ及び/又は駅務機器3がICカード5に書き込んだデータを受信する。
【0054】
ID管理部62は、通信制御部61が受信したデータを、カードID毎にID管理サーバ4のHD等に格納し、管理する。
【0055】
以下、実施形態1のデータ伝送システムにおける処理シーケンスの一例を、図8を用いて説明する。図8は、実施形態1のデータ伝送システムにおける処理シーケンスの一例を示す図である。
シーケンスSQ1において、駅務機器3Aは、ICカード5Aと通信を行い、駅務処理に関して(又は事業者間相互利用に関する試験に関して)、データの読み取り及び/又は書き込みを行う。なお、図8では、駅務機器3Aと、ICカード5Aとの通信は1回のように記載しているが、試験に応じて、複数回実施されてもよいし、駅務機器も1つではなく種類の異なる複数の駅務機器であってもよい。
【0056】
シーケンスSQ2において、駅務機器3Aは、ICカード5Aに書き込んだデータ及び/又はICカード5Aより読み込んだデータをID管理サーバ4Aに送信する。ID管理サーバ4AのID管理部62は、上述したようにカードID毎に駅務機器3AがICカード5Aより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3AがICカード5Aに書き込んだデータを管理する。
【0057】
また、シーケンスSQ3において、ICカード読み取り・書き込み装置2Aは、読み取り部にかざされたICカード5AからICカード内データを読み取る。続いて、シーケンスSQ4において、ICカード読み取り・書き込み装置2Aは、ICカード5Aから読み取ったICカード内データをデータサーバ1に送信する。
データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2AよりICカード内データを受信すると、カードID(例えばカードID「0001」)に基づいてICカード内データを保持(管理)する。なお、初期設定としてカードID「0001」の状態が「試験会場A」に設定されていた場合、データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2AよりカードID「0001」のICカード内データを受信し、保存したときに、カードID「0001」のステータスを「試験会場A」から「ネットワーク上」に変更する。
【0058】
シーケンスSQ5において、データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2Bより、ICカード内データの転送要求を受信する。なお、前記転送要求には、カードIDを識別する識別情報が含まれているものとする。
【0059】
シーケンスSQ6において、データサーバ1は、前記転送要求を受信すると、転送要求に含まれるカードID(例えばカードID「0001」)に基づいて、このカードIDに対応するICカード内データ(又はこのICカード内データのコピー等)を、要求元のICカード読み取り・書き込み装置2Bに送信する。
【0060】
シーケンスSQ7において、ICカード読み取り・書き込み装置2Bは、データサーバ1よりICカード内データを受信すると、受信した旨のレスポンスをデータサーバ1に送信する。
【0061】
シーケンスSQ8において、データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2Aに対して、ICカード5Aのカード内データを消去する旨の指示(又は要求)を送信する。なお、シーケンスSQ8の処理は、シーケンスSQ6の前に行われてもよい。
【0062】
シーケンスSQ9において、ICカード読み取り・書き込み装置2Aは、データサーバ1よりICカード5Aのカード内データを消去する旨の指示(又は要求)を受信すると、ICカード5Aに対して0(ゼロ)又はNULLのデータを書き込んでICカード5A内のデータを消去し、ICカード5Aを使用できないようにする。
【0063】
シーケンスSQ10において、ICカード読み取り・書き込み装置2Aは、データサーバ1に対して、ICカード5A内のデータを消去した旨の情報を送信する。
シーケンスSQ11において、データサーバ1は、ICカード5A内のデータを消去した旨の情報をICカード読み取り・書き込み装置2Aより受信すると、ICカード読み取り・書き込み装置2Bに対して、カードの発行を許可する旨の指示を送信する。
【0064】
シーケンスSQ12において、ICカード読み取り・書き込み装置2Bは、データサーバ1よりカードの発行を許可する旨の指示を受信し、読み取り部にICカード5Bがかざされると、シーケンスSQ6でデータサーバ1より受信し、保持していたICカード内データをICカード5Bに書き込む(強制的に上書きする)。
なお、ICカード読み取り・書き込み装置2Bは、前記ICカード内データを書き込むと共に、前記ICカード内データを書き込んだICカード5Bの券面にICカード5Aを識別するカードIDを印字するようにしてもよい。このようにすることによって、見た目にも同じカードIDのICカードで試験を継続していることがわかる。
上述したように、ICカード内データにはICカードを識別するカードIDが含まれており、ICカード5Bには、ICカード5Aを識別するカードIDが書き込まれることになる。よって、あたかも実媒体が試験会場Aから試験会場Bに輸送等されたと同様、試験会場Bでは、ICカード5Bを用いて、例えば、事業者間相互利用に関する一連の試験を行うことができる。よって、ICカードに関する試験の効率化を図ることができる。
【0065】
シーケンスSQ13において、ICカード読み取り・書き込み装置2Bは、ICカード内データをICカード5Bに書き込むと、書き込みが終了した旨の情報(カードの発行が終了した旨の情報)をデータサーバ1に送信する。
データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2Bより書き込みが終了した旨の情報(カードの発行が終了した旨の情報)を受信すると、例えばカードID「0001」のステータスを「ネットワーク上」から「試験会場B」に変更する。
【0066】
シーケンスSQ14において、駅務機器3Bは、ICカード5Bと通信を行い、駅務処理に関して(又は事業者間相互利用に関する試験に関して)、データの読み取り及び/又は書き込みを行う。なお、図8では、駅務機器3Bと、ICカード5Bとの通信は1回のように記載しているが、試験に応じて、複数回実施されてもよいし、駅務機器も1つではなく種類の異なる複数の駅務機器であってもよい。
【0067】
シーケンスSQ15において、駅務機器3Bは、ICカード5Bに書き込んだデータ及び/又はICカード5Bより読み込んだデータをID管理サーバ4Bに送信する。ID管理サーバ4BのID管理部62は、上述したようにカードID毎に駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータを管理する。
【0068】
ID管理サーバ4Aは、例えばカードID「0001」で駅務機器3AがICカード5Aより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3AがICカード5Aに書き込んだデータを管理している。同様にID管理サーバ4Bも、例えばカードID「0001」で駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータを管理している。
【0069】
したがって、例えばシーケンスSQ16において、ID管理サーバ4Bが、カードID「0001」に基づいてカードID「0001」で識別されるICカードに対する試験会場Bでの読み書きに関するデータをID管理サーバ4Aに送信しても、ID管理サーバ4Aにおいても同じカードID「0001」に基づいてカードID「0001」で識別されるICカードに対する試験会場Aでの読み書きに関するデータを管理している。そのため、例えばID管理サーバ4A等においてこれら二つのデータを合わせて、事業者間相互利用に関する一連の試験の試験結果とすることもできる。よって、ICカードに関する試験の効率化を図ることができる。
【0070】
<実施形態2>
実施形態1では、試験会場B側において、試験会場A側で用いられていたICカード5のカードID(例えば、カードID「0001」)と同じカードIDを有するICカード5を発行して事業者間相互利用に関する一連の試験を行う例を用いて説明を行った。本実施形態では、試験会場A側と試験会場B側とでは異なるカードIDのICカード5を用いて事業者間相互利用に関する一連の試験を行うが、データ伝送システムが互いのICカード5のカードIDを関連付けて保持、管理しておき、事業者間相互利用に関する一連の試験を行う例を説明する。
【0071】
なお、本実施形態では、上述した実施形態1と異なる箇所を主に説明し、同一の箇所は説明を省略する。
【0072】
図9は、実施形態2におけるデータ伝送システムのシステム構成の一例を示す図である。図9に示されるように、データ伝送システムは、試験会場A側に実機である駅務機器3Aと、ICカード読み取り・書き込み装置2Aと、データサーバ1と、ID管理サーバ4Aと、を含み、試験会場B側に、実機である駅務機器3Bと、ICカード読み取り・書き込み装置2Bと、ID管理サーバ4Bと、を含む。また、本実施形態のデータ伝送システムは、試験会場Aと、試験会場Bと、の間に、ID変換サーバ6を含む。
【0073】
試験会場Aでは、駅務機器3A及びICカード5A等を用いて、駅務機能に関する試験等を行う。試験に伴い、駅務機器3AがICカード5Aより読み取ったデータや、書き込んだデータは、各ICカードを識別するカードID(例えば、カードID「0001」)と共に駅務機器3Aより、ID管理サーバ4Aに送信される。ID管理サーバ4Aは、各ICカードを識別するカードID毎に、どの駅務機器がどのようなデータをICカードより読み取ったのか、どの駅務機器がどのようなデータをICカードに書き込んだのか等のデータを保持、管理する。
【0074】
ICカード読み取り・書き込み装置2Aは、ICカード5Aより、上述したICカードの各エリアに格納されているデータ及びICカード5を識別するカードIDを読み取り、読み取ったデータをデータサーバ1に送信する。なお、以下では、上述したICカードの各エリアに格納されている(又は格納されていた)データを単に交通系データという。
【0075】
データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2Aより交通系データ及びカードIDを受け取ると、メモリ等に交通系データを、例えばカードID毎に保存(又は一時保存)する。また、データサーバ1は、ICカードのステータスも管理する。また、データサーバ1は、ICカードのステータスも管理する。
ここで、交通系データとは、例えば、定期券、SF券、複合券等を識別する識別子や、購入金額(又は購入金額+入金金額)から使用金額を差し引いた残金データ、定期券として有効な区間データ、定期券として有効な期間データ、乗車履歴情報等である。
【0076】
データサーバ1は、受け取った交通系データ(又はそのコピー)を、ICカード読み取り・書き込み装置2Bからの転送要求に応じて、ICカード読み取り・書き込み装置2Bに送信(伝送又は転送)する。ICカード読み取り・書き込み装置2Bは、データサーバ1より受け取った交通系データに基づいて、前記交通系データを、ICカード5AとはカードIDの異なるICカード(ICカード5B)の対応する各エリアに書き込む。
【0077】
ここで、ICカード読み取り・書き込み装置2Bは、前記交通系データを書き込んだICカード5Bより、カードIDを読み取り、読み取ったカードID(例えば、カードID「0002」)をデータサーバ1に送信する。データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2Aが交通系データを読み取ったICカード5Aを識別するカードID(カードID「0001」)と、前記交通系データを書き込んだICカード5Bを識別するカードID(カードID「0002」)と、を関連付けてこの関連付け情報をID変換サーバ6に送信する。ID変換サーバ6は、ID変換サーバ6のHD等にこの関連付け情報(より具体的には、例えばカードID「0001」及びカードID「0002」を組み合わせた情報)を保持し、管理する。なお、データサーバ1が、この関連付け情報を保持、管理し、ID変換サーバ6等の要求に応じて、例えば要求に含まれるカードIDと関連するカードIDを要求元のID変換サーバ6に返すようにしてもよい。但し、本実施形態及び以下に示す実施形態3では、説明の簡略化のため、ID変換サーバ6がこの関連付け情報を保持、管理するものとして説明を行う。
【0078】
試験会場Bでは、駅務機器3B及びICカード5B等を用いて、駅務機能に関する試験等を行う。試験に伴い、駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータや、書き込んだデータは、ICカードを識別するカードID(例えば、カードID「0002」)と共に駅務機器3Bより、ID管理サーバ4Bに送信される。ID管理サーバ4Bは、ICカードを識別するカードID毎に、どの駅務機器がどのようなデータをICカードより読み取ったのか、どの駅務機器がどのようなデータをICカードに書き込んだのか等のデータを保持、管理する。
【0079】
ここで、上述したようにID管理サーバ4Aは、カードID「0001」に基づいて、試験会場Aで行ったICカード5に対するデータの読み書きに関するデータ(又は試験結果)等を管理している。一方、上述したようにID管理サーバ4Bは、カードID「0002」に基づいて、例えば試験会場Aに引き続き、試験会場Bで行ったICカード5に対するデータの読み書きに関するデータ(又は試験結果)等を管理している。しかしながら、ID変換サーバ6で、カードID「0001」と、カードID「0002」と、の関連付け情報を保持、管理している。
【0080】
そのため、例えば、ID管理サーバ4BからID管理サーバ4Aに試験会場Bで行ったICカード5に対するデータの読み書きに関するデータ(又は試験結果)等を送信する際に、ID変換サーバ6を介して、カードIDの部分を「0002」から「0001」に変換する。このことによって、ID管理サーバ4AにおいてカードID「0001」に基づいて管理しているデータと、ID管理サーバ4BにおいてカードID「0002」に基づいて管理されていたが、ID変換サーバ6で関連付け情報に基づいてカードIDの部分を「0002」から「0001」に変換されたデータと、を合わせて、事業者間相互利用に関する一連の試験の試験結果とすることができる。よって、ICカードに関する試験の効率化を図ることができる。
【0081】
ここで、ID変換サーバ6のハードウェア構成は、実施形態1の図2に示したデータサーバ1のハードウェア構成と同様である。ID変換サーバ6のCPUが、ID変換サーバ6のHD等に記憶されている(又はインストールされている)後述する図10に示すような機能を実現するプログラムを読み出して、実行することで、関連付け情報を管理したり、データに含まれるカードIDを変換したりすることができる。
【0082】
なお、実施形態2の各装置の機能は、実施形態1で説明した機能について、「ICカード内データ」を、「交通系データ」と適宜読みかえればよいだけであるため、説明を省略する。なお、ICカード読み取り・書き込み装置2の書き込み制御部43だけ実施形態1と若干機能が異なるため、説明を行う。
【0083】
本実施形態の書き込み制御部43(以下、単に書き込み制御部43という)は、通信制御部41を介してデータサーバ1より受信した交通系データを受け取ると、アンテナ26及びICカードリーダ/ライタ27を介してICカード読み取り・書き込み装置2の読み取り部(アンテナ26等)にかざされたICカード5に交通系データを書き込む。つまり、書き込み制御部43は、ICカードを発行するのではなく、カードIDの異なるICカード5に対して、受信した交通系データを書き込む。なお、前記エリアにデータが存在していた場合は、書き込み制御部43は、上書きして受信したデータを書き込む。
【0084】
次に、ID変換サーバ6のCPU、ROM、RAM、HD及びプログラム等から構成される、ID変換サーバ6の機能構成の一例を、図10に示す。図10は、ID変換サーバ6の機能構成の一例を示す図である。
【0085】
図10に示されるように、ID変換サーバ6は、機能構成として、通信制御部71と、関連付け管理部72と、変換部73と、を含む。通信制御部71は、ID変換サーバ6の通信装置を介して他の装置(又はネットワーク)等との通信を制御し、関連付け情報を受信したり、ID管理サーバ4において管理されているデータ(含むカードID)を受信し、変換部73に受信したデータを渡したり、変換部73において変換されたデータを受け取り、受け取ったデータを送信したりする。
【0086】
関連付け管理部72は、通信制御部71を介してデータサーバ1より受信した関連付け情報を、ID変換サーバ6のHD等に保存し、管理する。変換部73は、通信制御部71を介してID管理サーバ4(例えばID管理サーバ4B)より受信した、ID管理サーバ4において管理されているデータ(含むカードID)のカードIDを関連付け管理部72において管理されている関連付け情報に応じて変換し、変換したデータを、通信制御部71を介して送信先のID管理サーバ4(例えばID管理サーバ4A)に送信する。
【0087】
以下、実施形態2のデータ伝送システムにおける処理シーケンスの一例を、図11を用いて説明する。図11は、実施形態2のデータ伝送システムにおける処理シーケンスの一例を示す図である。
【0088】
シーケンスSQ20において、駅務機器3Aは、ICカード5Aと通信を行い、駅務処理に関して(又は事業者間相互利用に関する試験に関して)、データの読み取り及び/又は書き込みを行う。なお、図11では、駅務機器3Aと、ICカード5Aとの通信は1回のように記載しているが、試験に応じて、複数回実施されてもよいし、駅務機器も1つではなく種類の異なる複数の駅務機器であってもよい。
【0089】
シーケンスSQ21において、駅務機器3Aは、ICカード5Aに書き込んだデータ及び/又はICカード5Aより読み込んだデータをID管理サーバ4Aに送信する。ID管理サーバ4AのID管理部62は、上述したようにカードID毎に駅務機器3AがICカード5Aより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3AがICカード5Aに書き込んだデータを管理する。
【0090】
また、シーケンスSQ22において、ICカード読み取り・書き込み装置2Aは、読み取り部にかざされたICカード5Aから交通系データ及びカードIDを読み取る。続いて、シーケンスSQ23において、ICカード読み取り・書き込み装置2Aは、ICカード5Aから読み取ったデータをデータサーバ1に送信する。
データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2Aより交通系データ及びカードIDを受信すると、カードID(例えばカードID「0001」)に基づいて交通系データを保持(管理)する。なお、初期設定としてカードID「0001」の状態が「試験会場A」に設定されていた場合、データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2AよりカードID「0001」の交通系データを受信し、保存したときに、カードID「0001」のステータスを「試験会場A」から「ネットワーク上」に変更する。
【0091】
シーケンスSQ24において、データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2Bより、交通系データの転送要求を受信する。なお、前記転送要求には、カードIDを識別する識別情報が含まれているものとする。
【0092】
シーケンスSQ25において、データサーバ1は、前記転送要求を受信すると、転送要求に含まれるカードID(例えばカードID「0001」)に基づいて、このカードIDに対応する交通系データ(又はこの交通系データのコピー等)を、要求元のICカード読み取り・書き込み装置2Bに送信する。
【0093】
シーケンスSQ26において、ICカード読み取り・書き込み装置2Bは、データサーバ1より交通系データを受信すると、受信した旨のレスポンスをデータサーバ1に送信する。
【0094】
シーケンスSQ27において、データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2Aに対して、ICカード5Aの交通系データを消去する旨の指示(又は要求)を送信する。なお、シーケンスSQ27の処理は、シーケンスSQ25の前に行われてもよい。
【0095】
シーケンスSQ28において、ICカード読み取り・書き込み装置2Aは、データサーバ1よりICカード5Aの交通系データを消去する旨の指示(又は要求)を受信すると、ICカード5Aに対して0(ゼロ)又はNULLのデータを書き込んでICカード5Aの交通系データを消去し、ICカード5Aを使用禁止とする。なお、ICカード読み取り・書き込み装置2Aは、ICカード5Aに記憶されている所定のフラグ(又はビット)に、非活性状態であることを示す値を書き込み、ICカード5Aを使用禁止とするようにしてもよい。
【0096】
シーケンスSQ29において、ICカード読み取り・書き込み装置2Aは、データサーバ1に対して、ICカード5Aの交通系データを消去した旨の情報を送信する。
シーケンスSQ30において、データサーバ1は、ICカード5Aの交通系データを消去した旨の情報をICカード読み取り・書き込み装置2Aより受信すると、ICカード読み取り・書き込み装置2Bに対して、交通系データの書き込みを許可する旨の指示を送信する。
【0097】
シーケンスSQ31において、ICカード読み取り・書き込み装置2Bは、データサーバ1より交通系データの書き込みを許可する旨の指示を受信し、読み取り部にICカード5Bがかざされると、シーケンスSQ25でデータサーバ1より受信し、保持していた交通系データをICカード5AとはカードIDの異なるICカード5Bに書き込む。
【0098】
また、シーケンスSQ32において、ICカード読み取り・書き込み装置2Bは、交通系データを書き込んだICカード5BよりカードIDを読み取る(例えばカードID「0002」)。シーケンスSQ33において、ICカード読み取り・書き込み装置2Bは、書き込みが終了した旨の情報と、交通系データを書き込んだICカード5Bを識別するカードID(例えばカードID「0002」)と、をデータサーバ1に送信する。
データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2Bより書き込みが終了した旨の情報を受信すると、例えばカードID「0001」のステータスを「ネットワーク上」から「試験会場B」に変更する。また、シーケンスSQ34において、データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2Bより交通系データを書き込んだICカード5Bを識別するカードID(例えばカードID「0002」)を受信すると、ICカード読み取り・書き込み装置2Aが前記交通系データを含むカード内データを読み取ったICカード5Aを識別するカードID(例えばカードID「0001」)と、ICカード読み取り・書き込み装置2Bが交通系データを書き込んだICカード5Bを識別するカードID(例えばカードID「0002」)と、を関連付けて、関連付け情報としてID変換サーバ6に送信する。
【0099】
シーケンスSQ35において、駅務機器3Bは、ICカード5Bと通信を行い、駅務処理に関して(又は事業者間相互利用に関する試験に関して)、データの読み取り及び/又は書き込みを行う。なお、図11では、駅務機器3Bと、ICカード5Bとの通信は1回のように記載しているが、試験に応じて、複数回実施されてもよいし、駅務機器も1つではなく種類の異なる複数の駅務機器であってもよい。
【0100】
シーケンスSQ36において、駅務機器3Bは、ICカード5Bに書き込んだデータ及び/又はICカード5Bより読み込んだデータをID管理サーバ4Bに送信する。ID管理サーバ4BのID管理部62は、上述したようにカードID毎に駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータを管理する。
【0101】
シーケンスSQ37において、ID管理サーバ4Bは、例えばID管理サーバ4Aからの要求に応じて(又は予め定められた時間間隔等に基づいて)、カードID毎に保持、管理している駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータの内、要求された(又は予め定められた)カードID(ここでは、説明のためカードID「0002」とする)に対応する、データを、カードIDと共にID変換サーバ6に送信する。
【0102】
ID変換サーバ6は、カードIDと共に、駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータを受信する。すると、ID変換サーバ6は、前記カードIDに基づいて、シーケンスSQ34において受信し、ID変換サーバ6のHD等に保持していた関連付け情報を検索し、前記カードID(カードID「0002」)に関連付けられているカードID(カードID「0001」)を抽出する。ID変換サーバ6は、カードID「0002」と、抽出したカードID「0001」と、を用いて、駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータに含まれるカードID「0002」の部分を、カードID「0001」に変換する。
【0103】
シーケンスSQ38において、ID変換サーバ6は、カードIDの部分を変換した、駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータを、変換したカードID「0001」と共にID管理サーバ4Aに送信する。
【0104】
ここで、ID管理サーバ4Aは、例えばカードID「0001」で駅務機器3AがICカード5Aより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3AがICカード5Aに書き込んだデータを管理している。また、ID変換サーバ6から送信される、駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータもこれらに含まれるカードIDは「0001」である。よって、ID管理サーバ4Aは、これら駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータもカードID「0001」で管理することができる。したがって、ID管理サーバ4Aは、これら二つのデータを合わせて、事業者間相互利用に関する一連の試験の試験結果とすることもできる。よって、ICカードに関する試験の効率化を図ることができる。
【0105】
<実施形態3>
実施形態2では、試験会場Aと、試験会場Bと、の間に、ID変換サーバ6が存在し、例えば、試験会場B側のデータを試験会場A側に送信する際に、一括してID変換サーバ6で関連付けがなされているカードIDの変換を行う例を説明した。本実施形態では、ID変換サーバ6が、例えば、試験会場Bの駅務機器3Bと、ID管理サーバ4Bと、の間に存在し、駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータや、書き込んだデータをID変換サーバ6に送信し、ID変換サーバ6で関連付け情報に基づいてカードIDを変換し、変換後のデータをID管理サーバ4Bに送信する例を説明する。
【0106】
なお、本実施形態では、上述した実施形態2と異なる箇所を主に説明し、同一の箇所は説明を省略する。
【0107】
図12は、実施形態3におけるデータ伝送システムのシステム構成の一例を示す図である。図12に示されるように、データ伝送システムは、試験会場A側に実機である駅務機器3Aと、ICカード読み取り・書き込み装置2Aと、データサーバ1と、ID管理サーバ4Aと、を含み、試験会場B側に、実機である駅務機器3Bと、ICカード読み取り・書き込み装置2Bと、ID変換サーバ6と、ID管理サーバ4Bと、を含む。
【0108】
試験会場Aでは、駅務機器3A及びICカード5A等を用いて、駅務機能に関する試験等を行う。試験に伴い、駅務機器3AがICカード5Aより読み取ったデータや、書き込んだデータは、各ICカードを識別するカードID(例えば、カードID「0001」)と共に駅務機器3Aより、ID管理サーバ4Aに送信される。ID管理サーバ4Aは、各ICカードを識別するカードID毎に、どの駅務機器がどのようなデータをICカードより読み取ったのか、どの駅務機器がどのようなデータをICカードに書き込んだのか等のデータを保持、管理する。
【0109】
ICカード読み取り・書き込み装置2Aは、ICカード5Aより、交通系データ及びICカード5を識別するカードIDを読み取り、読み取ったデータをデータサーバ1に送信する。
データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2Aより交通系データ及びカードIDを受け取ると、メモリ等に交通系データを、例えばカードID毎に保存(又は一時保存)する。また、データサーバ1は、ICカードのステータスも管理する。
【0110】
データサーバ1は、受け取った交通系データ(又はそのコピー)をICカード読み取り・書き込み装置2Bに送信(伝送又は転送)する。ICカード読み取り・書き込み装置2Bは、データサーバ1より受け取った交通系データに基づいて、前記交通系データを、ICカード5AとはカードIDの異なるICカード(ICカード5B)の対応する各エリアに書き込む。
【0111】
ここで、ICカード読み取り・書き込み装置2Bは、前記交通系データを書き込んだICカード5Bより、カードIDを読み取り、読み取ったカードID(例えば、カードID「0002」)をデータサーバ1に送信する。データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2Aが交通系データを読み取ったICカード5Aを識別するカードID(カードID「0001」)と、前記カード内データに含まれる交通系データを書き込んだICカード5Bを識別するカードID(カードID「0002」)と、を関連付けてこの関連付け情報をID変換サーバ6に送信する。ID変換サーバ6は、ID変換サーバ6のHD等にこの関連付け情報を保持し、管理する。
【0112】
試験会場Bでは、駅務機器3B及びICカード5B等を用いて、駅務機能に関する試験等を行う。試験に伴い、駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータや、書き込んだデータは、ICカードを識別するカードID(例えば、カードID「0002」)と共に駅務機器3Bより、ID変換サーバ6に送信される。ID変換サーバ6は、関連付け情報に基づいて、駅務機器3Bより受けとったデータに含まれるカードID「0002」をカードID「0001」に変換して、変換後のデータを、ID管理サーバ4Bに送信する。
【0113】
ID管理サーバ4Bは、ICカードを識別するカードID毎に、どの駅務機器がどのようなデータをICカードより読み取ったのか、どの駅務機器がどのようなデータをICカードに書き込んだのか等のデータを保持、管理する。
【0114】
ここで、上述したようにID管理サーバ4Aは、カードID「0001」に基づいて、試験会場Aで行ったICカード5に対するデータの読み書きに関するデータ(又は試験結果)等を管理している。一方、上述したようにID管理サーバ4Bも、カードID「0001」に基づいて、例えば試験会場Aに引き続き、試験会場Bで行ったICカード5に対するデータの読み書きに関するデータ(又は試験結果)等を管理している。したがって、これら二つのデータを合わせて、事業者間相互利用に関する一連の試験の試験結果とすることができる。よって、ICカードに関する試験の効率化を図ることができる。
【0115】
以下、実施形態3のデータ伝送システムにおける処理シーケンスの一例を、図13を用いて説明する。図13は、実施形態3のデータ伝送システムにおける処理シーケンスの一例を示す図である。なお、シーケンスSQ40〜シーケンスSQ53は、実施形態2の図11のシーケンスSQ20〜シーケンスSQ33と同様であるため説明を省略する。
【0116】
シーケンスSQ54において、データサーバ1は、ICカード読み取り・書き込み装置2Bより交通系データを書き込んだICカード5Bを識別するカードID(例えばカードID「0002」)を受信すると、ICカード読み取り・書き込み装置2Aが前記交通系データを含むカード内データを読み取ったICカード5Aを識別するカードID(例えばカードID「0001」)と、ICカード読み取り・書き込み装置2Bが交通系データを書き込んだICカード5Bを識別するカードID(例えばカードID「0002」)と、を関連付けて、関連付け情報としてID変換サーバ6に送信する。
【0117】
シーケンスSQ55において、駅務機器3Bは、ICカード5Bと通信を行い、駅務処理に関して(又は事業者間相互利用に関する試験に関して)、データの読み取り及び/又は書き込みを行う。なお、図13では、駅務機器3Bと、ICカード5Bとの通信は1回のように記載しているが、試験に応じて、複数回実施されてもよいし、駅務機器も1つではなく種類の異なる複数の駅務機器であってもよい。
【0118】
シーケンスSQ56において、駅務機器3Bは、ICカード5Bに書き込んだデータ及び/又はICカード5Bより読み込んだデータをID変換サーバ6に送信する。ID変換サーバ6は、駅務機器3Bより受信したデータに含まれるカードID(カードID「0002」)に基づいて、シーケンスSQ54において受信し、ID変換サーバ6のHD等に保持していた関連付け情報を検索し、前記カードID(カードID「0002」)に関連付けられているカードID(カードID「0001」)を抽出する。ID変換サーバ6は、カードID「0002」と、抽出したカードID「0001」と、を用いて、駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータに含まれるカードID「0002」の部分を、カードID「0001」に変換する。
【0119】
そして、シーケンスSQ57において、ID変換サーバ6は、変換後のデータ、つまりカードIDの部分が「0002」から「0001」に変換された、駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータ、をID管理サーバ4Bに送信する。ID管理サーバ4BのID管理部62は、上述したようにカードID毎に駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータを管理する。よって、この場合、ID管理サーバ4BのID管理部62は、カードID「0001」に基づいて、駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータを管理する。
【0120】
シーケンスSQ58において、ID管理サーバ4Bは、カードIDの部分が「0002」から「0001」に変換された、駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータを、変換されたカードID「0001」と共にID管理サーバ4Aに送信する。
【0121】
ここで、ID管理サーバ4Aは、例えばカードID「0001」で駅務機器3AがICカード5Aより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3AがICカード5Aに書き込んだデータを管理している。また、ID変換サーバ6から送信される、駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータもこれらに含まれるカードIDは「0001」である。よって、ID管理サーバ4Aは、これら駅務機器3BがICカード5Bより読み取ったデータ及び/又は駅務機器3BがICカード5Bに書き込んだデータもカードID「0001」で管理することができる。したがって、ID管理サーバ4Aは、これら二つのデータを合わせて、事業者間相互利用に関する一連の試験の試験結果とすることもできる。よって、ICカードに関する試験の効率化を図ることができる。
【0122】
以上、上述した各実施形態によれば、ICカードに関する試験の効率化を図ることができる。
【0123】
以上、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、試験会場A及び試験会場Bの二つの試験会場を例に説明を行ったが、上述した実施形態はこれらに限定されるものではなく、二つ以上の試験会場においても適用可能であり、より、ICカードに関する試験の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】実施形態1におけるデータ伝送システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図2】データサーバ1のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図3】ICカード読み取り・書き込み装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図4】駅務機器(自動改札機)3のハードウェア構成の一例を示す図である。
【図5】データサーバの機能構成の一例を示す図である。
【図6】ICカード読み取り・書き込み装置の機能構成の一例を示す図である。
【図7】ID管理サーバの機能構成の一例を示す図である。
【図8】実施形態1のデータ伝送システムにおける処理シーケンスの一例を示す図である。
【図9】実施形態2におけるデータ伝送システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図10】ID変換サーバ6の機能構成の一例を示す図である。
【図11】実施形態2のデータ伝送システムにおける処理シーケンスの一例を示す図である。
【図12】実施形態3におけるデータ伝送システムのシステム構成の一例を示す図である。
【図13】実施形態3のデータ伝送システムにおける処理シーケンスの一例を示す図である。
【符号の説明】
【0125】
1 データサーバ
2 ICカード読み取り・書き込み装置
3 駅務機器
4 ID管理サーバ
5 ICカード
6 ID変換サーバ
10 ROM
11 RAM
12 HD
13 CPU
14 通信装置
20 ROM
21 RAM
22 HD
23 CPU
24 表示装置
25 入力装置
26 アンテナ
27 ICカードリーダ/ライタ
28 通信装置
30 ROM
31 RAM
32 CPU
33 表示装置
34 アンテナ
35 ICカードリーダ/ライタ
36 通信装置
41 通信制御部
42 読み取り制御部
43 書き込み制御部
44 表示制御部
51 通信制御部
52 データ管理部
53 保存部
54 状態管理部
61 通信制御部
62 ID管理部
71 通信制御部
72 関連付け管理部
73 変換部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ICカードよりICカード内データを読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段が読み取ったICカード内データを保存する保存手段と、
前記保存手段に保存されている前記ICカード内データに基づいて、前記ICカードを識別する識別情報と同じ識別情報を有するICカードを発行するICカード発行手段と、
を有することを特徴とするデータ伝送システム。
【請求項2】
ICカードよりデータを読み取る読み取り手段と、
前記読み取り手段が読み取ったデータを保存する保存手段と、
前記保存手段に保存されている前記データに基づいて、前記ICカードとはICカードを識別する識別情報の異なる他のICカードにデータを書き込む書き込み手段と、
前記読み取り手段がデータを読み取った前記ICカードを識別する第一識別情報と、前記書き込み手段がデータを書き込んだ前記他のICカードを識別する第二識別情報と、を関連付ける関連付け手段と、
を有することを特徴とするデータ伝送システム。
【請求項3】
データに含まれる、前記関連付け手段において関連付けられている前記第一識別情報を前記第二識別情報に、又は前記第二識別情報を前記第一識別情報に変換する変換手段を更に有することを特徴とする請求項2に記載のデータ伝送システム。
【請求項4】
ICカードの状態を管理する状態管理手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載のデータ伝送システム。
【請求項5】
前記状態管理手段が管理しているICカードの状態を表示する表示手段を更に有することを特徴とする請求項4に記載のデータ伝送システム。
【請求項6】
データ伝送システムにおけるデータ伝送方法であって、
ICカードよりICカード内データを読み取る読み取りステップと、
前記読み取りステップにおいて読み取ったICカード内データを記憶手段に保存する保存ステップと、
前記記憶手段に保存されている前記ICカード内データに基づいて、前記ICカードを識別する識別情報と同じ識別情報を有するICカードを発行するICカード発行ステップと、
を有することを特徴とするデータ伝送方法。
【請求項7】
データ伝送システムにおけるデータ伝送方法であって、
ICカードよりデータを読み取る読み取りステップと、
前記読み取りステップにおいて読み取ったデータを記憶手段に保存する保存ステップと、
前記記憶手段に保存されている前記データに基づいて、前記ICカードとはICカードを識別する識別情報の異なる他のICカードにデータを書き込む書き込みステップと、
前記読み取りステップにおいてデータを読み取った前記ICカードを識別する第一識別情報と、前記書き込みステップにおいてデータを書き込んだ前記他のICカードを識別する第二識別情報と、を関連付ける関連付けステップと、
を有することを特徴とするデータ伝送方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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