説明

データ処理装置、データ処理方法、及び、プログラム

【課題】編集の自由度を向上させる。
【解決手段】放送装置12は、素材となるコンテンツ#1及び#2のそれぞれを加工するための、コンテンツ#1及び#2のそれぞれごとの加工パラメータと、コンテンツ#1及び#2を、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとを生成する。さらに、放送装置12は、加工パラメータ、及びタイミングパラメータを含み、コンテンツ#1及び#2を編集して、編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データを、コンテンツ#1及び#2とともに送信する。受信装置41の再生部52は、コンテンツ#1及び#2、並びに制御データを受信し、制御データに含まれる加工パラメータ、及びタイミングパラメータに従い、コンテンツ#1及び#2を編集し、編集後コンテンツを生成する。本発明は、例えば、放送システムに適用できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置、データ処理方法、及び、プログラムに関し、特に、編集の自由度を向上させることができるようにするデータ処理装置、データ処理方法、及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、従来のテレビジョン放送では、放送局において、いわゆる素材としての画像や音声等を含むコンテンツ(以下、素材コンテンツともいう)が編集され、その編集の結果得られるコンテンツ(以下、編集後コンテンツともいう)が、番組として放送される。
【0003】
したがって、テレビジョン放送の受信側では、番組として、編集後コンテンツを視聴することになる。
【0004】
このため、受信側では、ユーザは、例えば、編集でカットされたシーンや、編集後コンテンツに含まれる画像とは異なるアングルから見たシーン等を視聴することはできない。
【0005】
また、受信側において、ユーザが、コンテンツの編集を行う場合には、その編集の対象となるのは、編集後コンテンツとなる。したがって、ユーザは、編集後コンテンツから、ユーザにとって不要なシーンをカットするような編集は行うことができるが、やはり、放送局の編集でカットされたシーンを挿入するような編集は行うことができない。
【0006】
一方、マルチビュー放送と呼ばれる放送では、放送局から、画像及び音声についての、複数の切り替えパターンの情報が記述されたマルチビュー自動切り替えテーブルが送出される。そして、受信側では、マルチビュー自動切り替えテーブルを用いて、画像及び音声が切り替えられ、これにより、ユーザの好みの切り替えパターンで、画像及び音声を切り替えることができる(例えば、特許文献1を参照)。
【0007】
【特許文献1】特開2002-314960号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来においては、受信側で行うことができる編集の自由度が高いとは言えなかった。
【0009】
すなわち、従来においては、受信側において、複数の素材コンテンツのそれぞれごとに、例えば、画質の調整等の加工を行うことが困難であった。
【0010】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、編集の自由度を向上させ、これにより、例えば、ユーザにとって適切なコンテンツを提供することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の側面のデータ処理装置、又は、プログラムは、コンテンツを処理するデータ処理装置であり、複数のコンテンツを受信するコンテンツ受信手段と、前記複数のコンテンツのそれぞれを加工するための、前記コンテンツごとの加工パラメータと、前記コンテンツを、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとを含み、前記複数のコンテンツを編集して、前記編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データを受信する制御データ受信手段と、前記制御データに含まれる前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに従い、前記複数のコンテンツを編集し、前記編集後コンテンツを生成する編集手段とを備えるデータ処理装置、又は、データ処理装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0012】
本発明の第1の側面のデータ処理方法は、コンテンツを処理するデータ処理装置のデータ処理方法であり、前記データ処理装置が、複数のコンテンツを受信するとともに、前記複数のコンテンツのそれぞれを加工するための、前記コンテンツごとの加工パラメータと、前記コンテンツを、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとを含み、前記複数のコンテンツを編集して、前記編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データを受信し、前記制御データに含まれる前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに従い、前記複数のコンテンツを編集し、前記編集後コンテンツを生成するステップを含むデータ処理方法である。
【0013】
以上のような第1の側面においては、複数のコンテンツが受信されるとともに、前記複数のコンテンツのそれぞれを加工するための、前記コンテンツごとの加工パラメータと、前記コンテンツを、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとを含み、前記複数のコンテンツを編集して、前記編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データが受信される。そして、前記制御データに含まれる前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに従い、前記複数のコンテンツが編集され、前記編集後コンテンツが生成される。
【0014】
本発明の第2の側面のデータ処理装置、又は、プログラムは、複数のコンテンツを編集する処理を行うデータ処理装置であり、前記複数のコンテンツのそれぞれを加工するための、前記コンテンツごとの加工パラメータと、前記コンテンツを、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとを生成する生成手段と、前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに従い、前記複数のコンテンツを編集し、前記編集後コンテンツを生成する編集手段と、前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータを含み、前記複数のコンテンツを編集して、前記編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データを出力する出力手段とを備えるデータ処理装置、又は、データ処理装置として、コンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0015】
本発明の第2の側面のデータ処理方法は、複数のコンテンツを編集する処理を行うデータ処理装置のデータ処理方法であり、前記データ処理装置が、前記複数のコンテンツのそれぞれを加工するための、前記コンテンツごとの加工パラメータと、前記コンテンツを、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとを生成し、前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに従い、前記複数のコンテンツを編集し、前記編集後コンテンツを生成し、前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータを含み、前記複数のコンテンツを編集して、前記編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データを出力するステップを含むデータ処理方法である。
【0016】
以上のような第2の側面においては、前記複数のコンテンツのそれぞれを加工するための、前記コンテンツごとの加工パラメータと、前記コンテンツを、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとが生成される。そして、前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに従い、前記複数のコンテンツが編集され、前記編集後コンテンツが生成される。一方、前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータを含み、前記複数のコンテンツを編集して、前記編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データが出力される。
【0017】
なお、データ処理装置は、独立した装置であっても良いし、1つの装置を構成している内部ブロックであっても良い。
【0018】
また、プログラムは、伝送媒体を介して伝送することにより、又は、記録媒体に記録して、提供することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第1及び第2の側面によれば、編集の自由度を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図1は、本発明を適用した放送システムの一実施の形態の構成例を示している。
【0021】
図1において、放送システムは、送信側装置1及び受信側装置2から構成される。
【0022】
なお、送信側装置1は、複数あっても良い。受信側装置2も同様である。
【0023】
送信側装置1は、例えば、放送局側の装置であり、複数としての、例えば2台のカメラ111及び112、並びに、放送装置12から構成される。
【0024】
カメラ111及び112は、例えば、三脚等で固定されており、サッカーや野球等のスポーツの試合や、歌手のコンサート、多地点にカメラ(多地点カメラ)が設置されるイベント等を撮影し、その結果得られる画像及び音声を、素材となる素材コンテンツとして、放送装置12に供給する。
【0025】
ここで、カメラ111と112とは、例えば、異なる位置に設置されており、異なるアングルの画像を撮影する。
【0026】
さらに、カメラ111及び112は、例えば、画素数の多い高解像度のカメラであり、広角の画像を撮影する。
【0027】
なお、カメラ111及び112は、必ずしも、三脚等で固定されている必要はない。
【0028】
また、送信側装置1には、カメラ111及び112の2台だけでなく、3台以上のカメラを設けることが可能である。
【0029】
放送装置12は、カメラ111及び112からの、複数のコンテンツとしての2つの素材コンテンツを編集する処理等を行うデータ処理装置であり、設定部21、編集部22、モニタ23、並びに、送信部241,242、及び243等から構成される。
【0030】
設定部21は、番組の制作者であるコンテンツ制作者(ユーザ)等の、編集を指示する編集操作に応じて、加工パラメータ、及びタイミングパラメータを生成し、編集部22に供給する。
【0031】
また、設定部21は、加工パラメータ、及びタイミングパラメータを含み、複数のコンテンツとしてのカメラ111で得られる素材コンテンツ#1と、カメラ112で得られる素材コンテンツ#2との2つの素材コンテンツを編集して、編集後のコンテンツである編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データを出力する。
【0032】
設定部21が出力する制御データは、送信部243に供給される。
【0033】
ここで、加工パラメータとは、素材コンテンツを加工するためのパラメータで、素材コンテンツごとに生成される。ここでは、素材コンテンツとして、カメラ111で得られる素材コンテンツ#1と、カメラ112で得られる素材コンテンツ#2との2つの素材コンテンツがあるので、加工パラメータは、その2つの素材コンテンツ#1と#2のそれぞれに対して生成される。
【0034】
また、タイミングパラメータとは、素材コンテンツを、編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すパラメータであり、例えば、いわゆる編集点(IN点及びOUT点)に相当する。
【0035】
なお、例えば、素材コンテンツ#1を、編集後コンテンツとして出力する場合としては、編集後コンテンツを、他の素材コンテンツ#2から、素材コンテンツ#1に切り替える場合と、他の素材コンテンツ#2に、素材コンテンツ#1を合成して、編集後コンテンツとする場合とがある。
【0036】
編集部22は、設定部21から供給される加工パラメータ、及びタイミングパラメータに従い、複数のコンテンツとしてのカメラ111及び112それぞれからの2つの素材コンテンツ#1及び#2を編集し、編集後コンテンツを生成して出力する。
【0037】
編集部22が出力する編集後コンテンツは、モニタ23に供給される。
【0038】
モニタ23は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、編集部22からの編集後コンテンツを提示する。すなわち、モニタ23は、編集後コンテンツに含まれる画像(文字を含む)を表示するとともに、編集後コンテンツに含まれる音声を出力する。
【0039】
送信部241は、カメラ111から放送装置12に供給される素材コンテンツ#1に対して、変調その他の必要な処理を施して送信する。送信部242は、カメラ112から放送装置12に供給される素材コンテンツ#2に対して、変調その他の必要な処理を施して送信する。
【0040】
送信部243は、設定部21から供給される制御データに対して、変調その他の必要な処理を施して送信する。
【0041】
したがって、放送装置12では、番組として、編集後コンテンツそのものが送信されるのではなく、その編集後コンテンツの代わりに、編集後コンテンツを生成する編集の対象となった素材コンテンツ#1及び#2と、その素材コンテンツ#1及び#2のそれぞれに対する加工パラメータ、並びにタイミングパラメータを含む制御データとが送信される。
【0042】
ここで、放送装置12が送信する制御データに含まれる加工パラメータ、及びタイミングパラメータに従い、同じく放送装置12が送信する2つの素材コンテンツ#1及び#2を編集することで、モニタ23で提示された編集後コンテンツを生成することができる。
【0043】
この、モニタ23で提示された編集後コンテンツは、コンテンツ制作者による編集操作に応じた編集によって得られた、そのコンテンツ制作者の意図が反映されたコンテンツであり、以下、標準コンテンツともいう。
【0044】
また、この標準コンテンツを生成する編集に用いられる加工パラメータ、及びタイミングパラメータを含む制御データを、標準制御データともいう。
【0045】
放送装置12から送信される素材コンテンツ#1及び#2、並びに、標準制御データは、受信側装置2で受信されて処理される。
【0046】
ここで、放送装置12からの素材コンテンツ#1及び#2、並びに、標準制御データの送信は、地上波、衛星回線、CATV網等の放送網や、インターネット等のネットワーク等の、任意の伝送媒体を介して行うことができる。
【0047】
受信側装置2は、受信装置41、モニタ42、及びユーザI/F(Interface)43等から構成される。
【0048】
受信装置41は、放送装置12からの素材コンテンツ#1及び#2、並びに、標準制御データを受信して処理するデータ処理装置であり、受信部511,512、及び513、並びに、再生部52から構成される。
【0049】
すなわち、受信部511は、放送装置12からの素材コンテンツ#1を受信し、復調その他の必要な処理を施して、再生部52に供給する。受信部512は、放送装置12からの素材コンテンツ#2を受信し、復調その他の必要な処理を施して、再生部52に供給する。
【0050】
受信部513は、放送装置12からの標準制御データを受信し、復調その他の必要な処理を施して、再生部52に供給する。
【0051】
その他、再生部52には、ユーザI/F43や、外部メディア44、図示せぬネットワークから、必要に応じて、データ(信号)が供給される。
【0052】
すなわち、ユーザI/F43は、例えば、リモートコマンダや、受信装置41の筐体に設けられた図示せぬボタン等であり、ユーザによって操作されると、その操作に応じた操作信号を、再生部52に供給(送信)する。
【0053】
外部メディア44は、例えば、メモリカードその他の、外部のリムーバブルな記録媒体で、再生部52に対して着脱可能になっている。外部メディア44には、制御データ等を記録(記憶)することができるようになっており、再生部52は、外部メディア44が装着されると、必要に応じて、その外部メディア44に記録されている制御データを読み出して受信する。
【0054】
また、再生部52は、インターネットその他のネットワークを介して通信を行うことができるようになっており、ネットワーク上のサーバから、必要に応じて、制御データをダウンロードして受信する。
【0055】
再生部52は、受信部511からの素材コンテンツ#1、及び、受信部512からの素材コンテンツ#2を、例えば、受信部513からの標準制御データに含まれる加工データ及びタイミングパラメータに従って編集し、編集後コンテンツ(標準コンテンツ)を生成する。
【0056】
また、再生部52は、受信部511からの素材コンテンツ#1、及び、受信部512からの素材コンテンツ#2を、例えば、外部メディア44やネットワークから受信した制御データに含まれる加工データ及びタイミングパラメータに従って編集し、編集後コンテンツを生成する。
【0057】
さらに、再生部52は、受信部511からの素材コンテンツ#1、及び、受信部512からの素材コンテンツ#2を、例えば、ユーザI/F43からの操作信号に応じて生成される加工データ及びタイミングパラメータに従って編集し、編集後コンテンツを生成する。
【0058】
ここで、再生部52において、標準制御データに含まれる加工パラメータ及びタイミングパラメータに従って編集が行われる場合には、編集後コンテンツとして、標準コンテンツが生成される。
【0059】
一方、再生部52において、外部メディア44、もしくはネットワークから受信した制御データに含まれる加工データ及びタイミングパラメータ、又は、ユーザI/F43からの操作信号に応じて生成される加工データ及びタイミングパラメータに従って編集が行われる場合には、編集後コンテンツとして、標準コンテンツが生成されるとは限らない。
【0060】
再生部52が生成した編集後コンテンツは、モニタ42に供給されて提示される。
【0061】
すなわち、モニタ42は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、再生部52からの編集後コンテンツに含まれる画像を表示するとともに、編集後コンテンツに含まれる音声を出力する。
【0062】
ここで、コンテンツには、画像のコンテンツ、音声のコンテンツ、画像と、その画像に付随する音声とを含むコンテンツ等があるが、以下では、説明を簡単にするために、画像のコンテンツ(画像を少なくとも含むコンテンツ)に注目して説明をする。
【0063】
なお、図1の放送システムは、画像のコンテンツ、音声のコンテンツ、画像及び音声を含むコンテンツ等のいずれにも適用可能である。
【0064】
図2は、図1の設定部21、及び、編集部22の構成例を示している。
【0065】
図2において、設定部21は、ユーザI/F60、制御データ生成部61、制御部62、入力制御部631及び632、スイッチャ制御部64、特殊効果制御部65、同期データ生成部66、並びに、制御データ記録部67等から構成され、送信側装置1のユーザであるコンテンツ制作者等の操作に応じて、加工パラメータ、及びタイミングパラメータを生成する。
【0066】
すなわち、ユーザI/F60は、編集操作を行うための操作パネル等であり、ユーザであるコンテンツ制作者等によって操作されると、その操作に応じた操作信号を、制御データ生成部61に供給する。
【0067】
制御データ生成部61は、ユーザI/F60からの操作信号に応じて、素材コンテンツ#1と#2のそれぞれに対する加工パラメータを生成するとともに、タイミングパラメータを生成する。さらに、制御データ生成部61は、その加工パラメータ、及びタイミングパラメータを含む制御データ(標準制御データ)を生成する。
【0068】
そして、制御データ生成部61は、加工パラメータ及びタイミングパラメータを、制御部62に供給するとともに、制御データを、制御データ記録部67に供給する。
【0069】
ここで、上述のように、制御データ生成部61は、ユーザI/F60からの操作信号に応じて、素材コンテンツ#1と#2のそれぞれに対する加工パラメータを生成する。したがって、例えば、コンテンツ制作者が、素材コンテンツ#1と#2に対して、異なる加工を施すことを指示する編集操作を行った場合には、制御データ生成部61では、その編集操作に応じて、素材コンテンツ#1と#2に対して、異なる加工パラメータが生成される。
【0070】
制御部62は、設定部21を構成する各部を制御する。
【0071】
すなわち、制御部62は、例えば、制御データ生成部61からの加工パラメータやタイミングパラメータに従い、入力制御部631及び632や、スイッチャ制御部64、特殊効果制御部65を制御する。
【0072】
また、制御部62は、例えば、制御データ生成部61や制御データ記録部67を制御する。
【0073】
入力制御部631は、制御部62の制御に従い、編集部22を構成するズーム処理部711及び画質調整部721を制御する。
【0074】
入力制御部632は、制御部62の制御に従い、編集部22を構成するズーム処理部712及び画質調整部722を制御する。
【0075】
スイッチャ制御部64は、制御部62の制御に従い、編集部22を構成する入力選択部73を制御する。
【0076】
特殊効果制御部65は、制御部62の制御に従い、編集部22を構成する特殊効果発生部74を制御する。
【0077】
同期データ生成部66は、同期データを生成し、制御データ記録部67に供給する。
【0078】
すなわち、同期データ生成部66には、カメラ111から編集部22に供給される素材コンテンツ#1の画像と、カメラ112から編集部22に供給される素材コンテンツ#2の画像とが供給されるようになっている。
【0079】
同期データ生成部66は、素材コンテンツ#1の画像の各フレーム(又はフィールド)を識別する情報を、同期データとして生成し、フレームごとの同期データを、制御データ記録部67に供給する。
【0080】
さらに、同期データ生成部66は、素材コンテンツ#2の画像についても、同期データを生成し、制御データ記録部67に供給する。
【0081】
ここで、画像の各フレームを識別する同期データとしては、例えば、その画像に付加されているタイムコードを採用することができる。
【0082】
また、各フレームの同期データとしては、そのフレームの特徴量や、そのフレームを含む、連続する数フレームそれぞれの特徴量のシーケンス等を採用することができる。
【0083】
フレームの特徴量としては、例えば、特開2007-243259号公報や、特開2007-235374号公報に記載されているような、フレームの特定の領域(全領域を含む)の画素値の加算値や、その加算値の下位数ビット等を採用することができる。
【0084】
制御データ記録部67は、制御データ生成部61から供給される制御データに、同期データ生成部66から供給される同期データを対応付けて記録(記憶)する。
【0085】
すなわち、制御データ記録部67は、制御データ生成部61から供給される制御データに含まれる、素材コンテンツ#i(ここでは、i=1,2)の画像に対する加工パラメータに、その加工パラメータに従って加工が施される素材コンテンツ#iのフレームの同期データを対応付ける。
【0086】
制御データ記録部67は、同期データと対応付けられた制御データ(標準制御データ)を、送信部243(図1)に、適宜出力する。
【0087】
編集部22は、ズーム処理部711及び712、画質調整部721及び722、入力選択部73、並びに、特殊効果発生部74等から構成され、制御データ生成部61で生成された加工パラメータ、及びタイミングパラメータに従い、カメラ111及び112から供給される素材コンテンツ#1及び#2の画像を編集し、編集後コンテンツ(標準コンテンツ)の画像を生成して、モニタ23に出力する。
【0088】
すなわち、ズーム処理部71iには、カメラ11iから編集部22に供給される素材コンテンツ#iの画像が供給される。
【0089】
ズーム処理部71iは、入力制御部63iの制御に従い、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像から、編集後コンテンツの画像として出力する領域を抽出する加工を行う。
【0090】
ズーム処理部71iは、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像から抽出した領域の画像を、画質調整部72iに供給する。
【0091】
なお、ズーム処理部71iは、例えば、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像から抽出した領域の画像のサイズを変更する加工(リサイズ)を、必要に応じて行い、これにより、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像から抽出した領域の画像を、編集後コンテンツの画像と一致するサイズ(画素数)の画像に変換する。
【0092】
ここで、ズーム処理部71iが行う、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像から、編集後コンテンツの画像として出力する領域を抽出する加工についての詳細は、後述する。
【0093】
画質調整部72iは、入力制御部63iの制御に従い、ズーム処理部71iからの素材コンテンツ#iの画像の画質を調整する加工を行う。
【0094】
例えば、画質調整部72iは、ノイズ除去処理を行う。すなわち、画質調整部72iは、例えば、ズーム処理部71iからの素材コンテンツ#iの画像を、ノイズを低減した画像に変換する。
【0095】
また、画質調整部72iは、例えば、ズーム処理部71iからの素材コンテンツ#iの画像の解像度を向上させる加工を行う。すなわち、画質調整部72iは、例えば、ズーム処理部71iからの素材コンテンツ#iの画像を、より解像度の高い画像に変換する。
【0096】
さらに、画質調整部72iは、例えば、ズーム処理部71iからの素材コンテンツ#iの画像のエッジを強調する加工を行う。すなわち、画質調整部72iは、例えば、ズーム処理部71iからの素材コンテンツ#iの画像を、よりエッジが強調された画像に変換する。
【0097】
また、画質調整部72iは、例えば、ズーム処理部71iからの素材コンテンツ#iの画像のコントラストを向上させる加工を行う。すなわち、画質調整部72iは、例えば、ズーム処理部71iからの素材コンテンツ#iの画像を、よりコントラストが高い画像に変換する。
【0098】
なお、ズーム処理部71i、及び、画質調整部72iでの、素材コンテンツ#iの画像に対する加工の内容は、制御データ生成部61から制御部62に供給される、素材コンテンツ#iに対する加工パラメータによって決まる。
【0099】
画質調整部72iでの加工によって得られる素材コンテンツ#iの画像は、入力選択部73に供給される。
【0100】
入力選択部73は、スイッチャ制御部64の制御に従い、画質調整部721からの素材コンテンツ#1の画像、及び、画質調整部722からの素材コンテンツ#2の画像の中から、編集後コンテンツの画像として出力する画像を選択し、特殊効果発生部74に供給する。
【0101】
ここで、入力選択部73で選択される画像は、制御データ生成部61から制御部62に供給されるタイミングパラメータによって決まる。
【0102】
すなわち、例えば、タイミングパラメータが、素材コンテンツ#1及び#2のうちの一方の画像を、編集後コンテンツの画像とすることを表している場合には、入力選択部73では、その一方の画像が選択される。
【0103】
なお、素材コンテンツ#1及び#2のうちの一方の画像を、他方の画像に合成して、編集後コンテンツとする場合には、入力選択部73では、素材コンテンツ#1及び#2の両方の画像が選択される。
【0104】
特殊効果発生部74は、特殊効果制御部65の制御に従い、入力選択部73から供給される1以上の画像に特殊効果(エフェクト)を付す加工を行い、その結果得られる画像を、編集後コンテンツ(標準コンテンツ)の画像として出力する。
【0105】
すなわち、特殊効果発生部74は、例えば、編集後コンテンツの画像を、素材コンテンツ#1及び#2の画像のうちの一方の画像から、他方の画像に切り替えるときに、一方の画像からフェードアウトしつつ、他方の画像にフェードインする特殊効果を付す。
【0106】
なお、特殊効果発生部74では、素材コンテンツ#1及び#2の画像のうちの一方の画像に、他方の画像を合成することも、特殊効果の1つとして行われる。
【0107】
また、特殊効果発生部74では、素材コンテンツ#1及び#2の画像のうちの一方の画像や、一方を他方に合成して得られる画像に、テロップを合成することも、特殊効果の1つとして行われる。
【0108】
ここで、特殊効果発生部74での加工の内容、つまり、画像に付す特殊効果の内容は、制御データ生成部61から制御部62に供給される、素材コンテンツ#iに対する加工パラメータによって決まる。
【0109】
特殊効果発生部74が出力する編集後コンテンツ(標準コンテンツ)の画像は、モニタ23に供給されて表示される。
【0110】
次に、図3及び図4を参照して、図2のズーム処理部71iが行う、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像から、編集後コンテンツの画像として出力する領域を抽出する加工について説明する。
【0111】
ズーム処理部71iは、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像から、編集後コンテンツの画像として出力する領域を抽出することで、その領域の画像を撮影する仮想的なカメラのパンや、チルト、ズームの操作を、擬似的に実現する編集操作を可能とする。
【0112】
すなわち、いま、仮想的なカメラによって、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像に映っているシーンの一部を撮影していることとすると、仮想的なカメラについては、素材コンテンツ#iの画像に映っているシーンの範囲内で、パンやチルトの操作を行うことができる。
【0113】
さらに、仮想的なカメラについては、素材コンテンツ#iの画像に映っているシーンの範囲内で、ズーム(ズームインとズームアウト)の操作を行うことができる。
【0114】
ここで、仮想的なカメラをパンする操作を、疑似パン操作ともいい、チルトする操作を、疑似チルト操作ともいう。また、仮想的なカメラのズームの操作を、疑似ズーム操作(疑似ズームイン操作、疑似ズームアウト操作)ともいう。
【0115】
図2のユーザI/F60の編集操作としては、上述のような疑似パン操作、疑似チルト操作、及び疑似ズーム操作を行うことができるようになっている。
【0116】
ユーザI/F60の編集操作として、疑似パン操作、疑似チルト操作、又は疑似ズーム操作が行われた場合等においては、制御データ生成部61では、その編集操作に応じて、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像から、編集後コンテンツの画像として出力する領域を表す情報が、加工パラメータとして生成される。
【0117】
ここで、素材コンテンツ#iの画像から、編集後コンテンツの画像として出力する領域を、抽出ウインドウともいう。
【0118】
また、素材コンテンツ#iの画像を、素材画像#iともいい、編集後コンテンツの画像を、編集後画像ともいう。
【0119】
図3は、抽出ウインドウと素材画像#iを示している。
【0120】
例えば、いま、仮想カメラにおいて、素材画像#iのうちの、図3において、実線で囲む矩形の領域が撮影されていることとすると、抽出ウインドウは、その矩形の領域に一致する。
【0121】
その後、例えば、疑似ズームアウト操作が行われた場合には、仮想的なカメラで撮影される画像の画角は広くなり、抽出ウインドウは、図3においてR1で示すようにサイズの大きな領域になる。
【0122】
また、例えば、疑似ズームイン操作が行われた場合には、仮想的なカメラで撮影される画像の画角は狭くなり、抽出ウインドウは、図3においてR2で示すようにサイズの小さな領域になる。
【0123】
ここで、図2のズーム処理部71iでは、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像から、抽出ウインドウ内の画像が抽出されるが、以下、素材コンテンツ#iの画像から抽出される、抽出ウインドウ内の画像を、抽出画像ともいう。
【0124】
抽出ウインドウのサイズは、上述したように、一定であるとは限らないため、抽出画像のサイズ(画素数)も、一定であるとは限らない。
【0125】
そして、サイズが一定でない抽出画像を、編集後コンテンツの画像としたのでは、編集後コンテンツの画像のサイズも一定ではなくなる。
【0126】
そこで、編集後コンテンツの画像のサイズを、所定の一定のサイズとするために、ズーム処理部71iは、上述したように、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像から抽出した領域の画像のサイズを変更する加工を行い、これにより、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像から抽出した抽出画像を、所定の一定サイズ(例えば、編集後コンテンツの画像のサイズとして、あらかじめ決められたサイズ)の画像に変換する。
【0127】
ここで、あるサイズの画像を、他のサイズの画像に変換する変換処理としては、単純に、画素数を間引き、又は補間する処理があるが、その他、本件出願人が先に提案しているクラス分類適応処理がある。クラス分類適応処理については、後述する。
【0128】
図4を参照して、図2のズーム処理部71iの処理について、さらに説明する。
【0129】
ユーザI/F60(図2)の編集操作として、疑似パン操作又は疑似チルト操作が行われた場合、制御データ生成部61では、図4Aに示すように、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像上において、抽出ウインドウを、現在位置から、疑似パン操作又は疑似チルト操作に応じた移動量だけ水平方向又は垂直方向に移動した移動後の抽出ウインドウの位置と、抽出ウインドウの現在のサイズとを表す加工パラメータが生成される。
【0130】
さらに、この場合、ズーム処理部71iでは、素材コンテンツ#iの画像から、移動後の抽出ウインドウ内の画像が、抽出画像として抽出され、その抽出画像が、所定の一定サイズの画像に変換される(拡大又は縮小される)。
【0131】
また、ユーザI/F60の編集操作として、疑似ズームアウト操作が行われた場合、制御データ生成部61では、図4Bに示すように、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像上において、抽出ウインドウを、現在のサイズから、疑似ズームアウト操作に応じた比率だけ大きくしたサイズに変更した変更後の抽出ウインドウのサイズと、抽出ウインドウの現在の位置とを表す加工パラメータが生成される。
【0132】
さらに、この場合、ズーム処理部71iでは、素材コンテンツ#iの画像から、サイズの変更後の抽出ウインドウ内の画像が、抽出画像として抽出され、その抽出画像が、所定の一定サイズの画像に変換される。
【0133】
また、ユーザI/F60の編集操作として、疑似ズームイン操作が行われた場合、制御データ生成部61では、図4Cに示すように、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像上において、抽出ウインドウを、現在のサイズから、疑似ズームイン操作に応じた比率だけ小さくしたサイズに変更した変更後の抽出ウインドウのサイズと、抽出ウインドウの現在の位置とを表す加工パラメータが生成される。
【0134】
さらに、この場合、ズーム処理部71iでは、素材コンテンツ#iの画像から、サイズの変更後の抽出ウインドウ内の画像が、抽出画像として抽出され、その抽出画像が、所定の一定サイズの画像に変換される。
【0135】
したがって、ズーム処理部71iによれば、パンや、チルト、ズーム操作を行いながら、実際にカメラで撮影を行っているかのような抽出画像を得ることができる。
【0136】
なお、以上のように、疑似パン操作や、疑似チルト操作、疑似ズーム操作に応じて、抽出画像を得る方法については、例えば、特許第3968665号に記載されている。
【0137】
ここで、上述したように、ズーム処理部71iは、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像から抽出した抽出画像のサイズを変更する変換処理を行うが、その変換処理には、クラス分類適応処理を利用することができる。
【0138】
クラス分類適応処理は、第1のデータを、第1のデータとは異なる第2のデータに変換(マッピング)する技術であり、第1のデータと所定のタップ係数(第1のデータを用いた演算に用いられる係数)とを用いた演算により求められる第2のデータの予測値の予測誤差を統計的に最小にするタップ係数を、複数のクラスのそれぞれごとに求めておき、そのタップ係数と、第1のデータとを用いた演算によって、第1のデータが、第2のデータに変換される(第2のデータの予測値が求められる)。
【0139】
第1のデータを第2のデータに変換するクラス分類適応処理は、その第1と第2のデータの定義によって様々な信号処理となる。
【0140】
すなわち、例えば、第1のデータを所定の画素数(サイズ)の画像データとするとともに、第2のデータを、第1のデータの画素数を多くまたは少なくした画像データとすれば、クラス分類適応処理は、画像のリサイズ(サイズの変更)を行うリサイズ処理となる。
【0141】
ズーム処理部71iでは、リサイズ処理としてのクラス分類適応処理を行うことにより、抽出画像のサイズを変更する。
【0142】
なお、その他、例えば、第1のデータを低空間解像度の画像データとするとともに、第2のデータを高空間解像度の画像データとすれば、クラス分類適応処理は、空間解像度を向上させる空間解像度創造(向上)処理(画像を、その画像よりも空間解像度が高い画像に変換する変換処理)となる。
【0143】
また、例えば、第1のデータを低S/N(Siginal/Noise)の画像データとするとともに、第2のデータを高S/Nの画像データとすれば、クラス分類適応処理は、画像に含まれるノイズを除去するノイズ除去処理(画像を、その画像よりもノイズが少ない画像に変換する変換処理)となる。
【0144】
さらに、例えば、第1のデータを低時間解像度(低フレームレート)の画像データとするとともに、第2のデータを高時間解像度(高フレームレート)の画像データとすれば、クラス分類適応処理は、時間解像度を向上させる時間解像度創造(向上)処理(画像を、その画像よりも時間解像度が高い画像に変換する変換処理)となる。
【0145】
また、例えば、第1のデータをコントラストが低い画像データとするとともに、第2のデータをコントラストが高い画像データとすれば、クラス分類適応処理は、コントラストを向上させる処理(画像を、その画像よりもコントラストが高い画像に変換する変換処理)となる。
【0146】
さらに、例えば、第1のデータをエッジの強調の程度が低い画像データとするとともに、第2のデータをエッジが強調された画像データとすれば、クラス分類適応処理は、エッジを強調する処理(画像を、その画像よりもエッジが強調された画像に変換する変換処理)となる。
【0147】
また、例えば、第1のデータを低S/Nの音声データとするとともに、第2のデータを高S/Nの音声データとすれば、クラス分類適応処理は、音声に含まれるノイズを除去するノイズ除去処理(音声を、その音声よりもノイズが少ない音声に変換する変換処理)となる。
【0148】
したがって、クラス分類適応処理は、画質調整部72iにおいて、ズーム処理部71iからの素材コンテンツ#iの画像を、ノイズを低減した画像に変換する処理等の、画質を調整する加工にも利用することができる。
【0149】
クラス分類適応処理では、第2のデータを構成する複数のサンプルのうちの注目している注目サンプル(のサンプル値)を複数のクラスのうちのいずれかのクラスにクラス分類することにより得られるクラスのタップ係数と、注目サンプルに対して選択される第1のデータの複数のサンプル(のサンプル値)とを用いた演算により、注目サンプル(のサンプル値の予測値)が求められる。
【0150】
すなわち、図5は、クラス分類適応処理によって、第1のデータを第2のデータに変換する変換装置の構成例を示している。
【0151】
変換装置には、第1のデータが供給され、その第1のデータは、タップ選択部102及び103に供給される。
【0152】
注目サンプル選択部101は、第1のデータを変換して得ようとする第2のデータを構成するサンプルを、順次、注目サンプルとし、その注目サンプルを表す情報を、必要なブロックに供給する。
【0153】
タップ選択部102は、注目サンプル(のサンプル値)を予測するのに用いる第1のデータを構成するサンプル(のサンプル値)の幾つかを、予測タップとして選択する。
【0154】
具体的には、タップ選択部102は、注目サンプルの位置から空間的又は時間的に近い位置にある第1のデータの複数のサンプルを、予測タップとして選択する。
【0155】
例えば、第1及び第2のデータが、画像データである場合には、注目サンプルとしての画素から空間的又は時間的に近い位置にある第1のデータとしての画像データの複数の画素(の画素値)が、予測タップとして選択される。
【0156】
また、例えば、第1及び第2のデータが、音声データである場合には、注目サンプルから時間的に近い位置にある第1のデータとしての音声データの複数のサンプル(のサンプル値)が、予測タップとして選択される。
【0157】
タップ選択部103は、注目サンプルを、あらかじめ決められた複数のクラスのうちのいずれかにクラス分けするクラス分類を行うのに用いる第1のデータを構成するサンプルの複数を、クラスタップとして選択する。すなわち、タップ選択部103は、タップ選択部102が予測タップを選択するのと同様にして、クラスタップを選択する。
【0158】
なお、予測タップとクラスタップは、同一のタップ構造(注目サンプルを基準とする予測タップ(クラスタップ)としての複数のサンプルの位置関係)を有するものであっても良いし、異なるタップ構造を有するものであっても良い。
【0159】
タップ選択部102で得られた予測タップは、予測演算部106に供給され、タップ選択部103で得られたクラスタップは、クラス分類部104に供給される。
【0160】
クラス分類部104は、タップ選択部103からのクラスタップに基づき、注目サンプルをクラスタリングするクラス分類を行い、その結果得られる、注目サンプルのクラスに対応するクラスコードを、係数出力部105に供給する。
【0161】
なお、クラス分類部104では、例えば、クラスタップを構成する複数のサンプルのサンプル値のレベル分布を含む情報が、注目サンプルのクラス(クラスコード)とされる。
【0162】
すなわち、クラス分類部104では、例えば、クラスタップを構成するサンプルのサンプル値をシーケンシャルに並べた値が、注目サンプルのクラスとされる。
【0163】
この場合、クラスタップが、N個のサンプルのサンプル値で構成され、各サンプルのサンプル値に、Mビットが割り当てられているとすると、クラスの総数は、(2NM通りとなる。
【0164】
クラスの総数は、例えば、以下のようにして、(2NM通りよりも少なくすることができる。
【0165】
すなわち、クラスの総数を少なくする方法としては、例えば、ADRC(Adaptive Dynamic Range Coding)を利用する方法等がある。
【0166】
ADRCを利用する方法では、クラスタップを構成するサンプル(のサンプル値)が、ADRC処理され、その結果得られるADRCコードが、注目サンプルのクラスに決定される。
【0167】
なお、KビットADRCにおいては、例えば、クラスタップを構成するサンプルのサンプル値の最大値MAXと最小値MINが検出され、DR=MAX-MINを、局所的なダイナミックレンジとし、このダイナミックレンジDRに基づいて、クラスタップを構成する各サンプルのサンプル値がK(<M)ビットに再量子化される。すなわち、クラスタップを構成する各サンプルのサンプル値から、最小値MINが減算され、その減算値がDR/2Kで除算(再量子化)される。そして、以上のようにして得られる、クラスタップを構成する各サンプルのKビットのサンプル値を、所定の順番で並べたビット列が、ADRCコードとして出力される。したがって、クラスタップが、例えば、1ビットADRC処理された場合には、そのクラスタップを構成する各サンプルのサンプル値は、最大値MAXと最小値MINとの平均値で除算され(小数点以下切り捨て)、これにより、各サンプルのサンプル値が1ビットとされる(2値化される)。そして、その1ビットのサンプル値を所定の順番で並べたビット列が、ADRCコードとして出力される。
【0168】
ここで、クラスの総数を少なくする方法としては、その他、例えば、クラスタップを、そのクラスタップを構成する各サンプルのサンプル値をコンポーネントとするベクトルとみなし、そのベクトルをベクトル量子化して得られる量子化値(コードベクトルのコード)を、クラスとする方法等がある。
【0169】
係数出力部105は、後述する学習によって求められたクラスごとのタップ係数を記憶し、さらに、その記憶したタップ係数のうちの、クラス分類部104から供給されるクラスコードに対応するアドレスに記憶されているタップ係数(クラス分類部104から供給されるクラスコードが表すクラスのタップ係数)を出力する。このタップ係数は、予測演算部106に供給される。
【0170】
ここで、タップ係数とは、ディジタルフィルタにおける、いわゆるタップにおいて入力データと乗算される係数に相当する。
【0171】
予測演算部106は、タップ選択部102が出力する予測タップ(としての複数のサンプル値)と、係数出力部105が出力するタップ係数とを取得し、その予測タップとタップ係数とを用いて、注目サンプルの真値の予測値を求める所定の予測演算を行う。これにより、予測演算部106は、注目サンプルのサンプル値(の予測値)、すなわち、第2のデータを構成するサンプルのサンプル値を求めて出力する。
【0172】
以上のように構成される変換装置では、注目サンプル選択部101は、変換装置に入力される第1のデータに対する第2のデータ(第1のデータを変換して得ようとする第2のデータ)を構成するサンプルのうちの、まだ、注目サンプルとされていないものの1つを、注目サンプルとして選択する。
【0173】
一方、タップ選択部102と103は、変換装置に入力される第1のデータから、注目サンプルについての予測タップとクラスタップとするサンプルを、それぞれ選択する。予測タップは、タップ選択部102から予測演算部106に供給され、クラスタップは、タップ選択部103からクラス分類部104に供給される。
【0174】
クラス分類部104は、タップ選択部103から、注目サンプルについてのクラスタップを受信し、そのクラスタップに基づき、注目サンプルをクラス分類する。さらに、クラス分類部104は、そのクラス分類の結果得られる注目サンプルのクラスを表すクラスコードを、係数出力部105に供給する。
【0175】
係数出力部105は、クラス分類部104から供給されるクラスコードに対応するアドレスに記憶されているタップ係数を取得し、予測演算部106に供給する。
【0176】
予測演算部106は、タップ選択部102から供給される予測タップと、係数出力部105からのタップ係数とを用いて、所定の予測演算を行う。これにより、予測演算部106は、注目サンプルのサンプル値を求めて出力する。
【0177】
以下、注目サンプル選択部101において、変換装置に入力される第1のデータに対する第2のデータを構成するサンプルのうちの、まだ、注目サンプルとされていないものの1つが、新たに注目サンプルとして選択され、同様の処理が繰り返される。
【0178】
次に、図5の予測演算部106における予測演算と、係数出力部105に記憶されるタップ係数の学習について説明する。
【0179】
なお、ここでは、第1及び第2のデータとして、例えば、画像データを採用することとする。
【0180】
いま、例えば、画素数の多い高画質の画像データ(高画質画像データ)を第2のデータとするとともに、その高画質画像データの画素数を少なくした低画質の画像データ(低画質画像データ)を第1のデータとして、第1のデータとしての低画質画像データから予測タップを選択し、その予測タップとタップ係数を用いて、第2のデータとしての高画質画像データの画素(高画質画素)の画素値を、所定の予測演算によって求める(予測する)ことを考える。
【0181】
所定の予測演算として、例えば、線形1次予測演算を採用することとすると、高画質画素の画素値yは、次の線形1次式によって求められる。
【0182】
【数1】

【0183】
但し、式(1)において、xnは、高画質画素yについての予測タップを構成する、n番目の低画質画像データの画素(以下、適宜、低画質画素という)の画素値を表し、wnは、n番目の低画質画素(の画素値)と乗算されるn番目のタップ係数を表す。なお、式(1)では、予測タップが、N個の低画質画素x1,x2,・・・,xNで構成されるものとしてある。
【0184】
ここで、高画質画素の画素値yは、式(1)に示した線形1次式ではなく、2次以上の高次の式によって求めるようにすることも可能である。
【0185】
いま、第k画素の高画質画素の画素値の真値をykと表すとともに、式(1)によって得られるその真値ykの予測値をyk’と表すと、その予測誤差ekは、次式で表される。
【0186】
【数2】

【0187】
いま、式(2)の予測値yk’は、式(1)にしたがって求められるため、式(2)のyk’を、式(1)にしたがって置き換えると、次式が得られる。
【0188】
【数3】

【0189】
但し、式(3)において、xn,kは、第k画素の高画質画素についての予測タップを構成するn番目の低画質画素を表す。
【0190】
式(3)(又は式(2))の予測誤差ekを0とするタップ係数wnが、高画質画素を予測するのに最適なものとなるが、すべての高画質画素について、そのようなタップ係数wnを求めることは、一般には困難である。
【0191】
そこで、タップ係数wnが最適なものであることを表す規範(尺度)として、例えば、最小自乗法を採用することとすると、最適なタップ係数wnは、次式で表される自乗誤差の総和Eを最小にすることで求めることができる。
【0192】
【数4】

【0193】
但し、式(4)において、Kは、高画質画素ykと、その高画質画素ykについての予測タップを構成する低画質画素x1,k,x2,k,・・・,xN,kとのセットの画素数(学習用の画素の数)を表す。
【0194】
式(4)の自乗誤差の総和Eの最小値(極小値)は、式(5)に示すように、総和Eをタップ係数wnで偏微分したものを0とするwnによって与えられる。
【0195】
【数5】

【0196】
そこで、上述の式(3)をタップ係数wnで偏微分すると、次式が得られる。
【0197】
【数6】

【0198】
式(5)と(6)から、次式が得られる。
【0199】
【数7】

【0200】
式(7)のekに、式(3)を代入することにより、式(7)は、式(8)に示す正規方程式で表すことができる。
【0201】
【数8】

【0202】
式(8)の正規方程式は、例えば、掃き出し法(Gauss-Jordanの消去法)などを用いることにより、タップ係数wnについて解くことができる。
【0203】
式(8)の正規方程式を、クラスごとにたてて解くことにより、最適なタップ係数(ここでは、自乗誤差の総和Eを最小にするタップ係数)wnを、クラスごとに求めることができる。
【0204】
タップ係数の学習は、第1のデータに相当する生徒データ(上述の場合には、低画質画像データ)と、第2のデータに相当する教師データ(上述の場合には、高画質画像データ)とを多数用意して、その生徒データ及び教師データを用いて行われる。
【0205】
すなわち、タップ係数の学習では、教師データのサンプルが、順次、注目サンプルとされ、その注目サンプルについて、生徒データから、予測タップとなる複数のサンプルと、クラスタップとなる複数のサンプルとが選択される。
【0206】
さらに、注目サンプルのクラス分類が、クラスタップを用いて行われ、そのクラスごとに、注目サンプル(yk)と、予測タップ(x1,k,x2,k,・・・,xN,k)とを用いて、式(8)の正規方程式がたてられる。
【0207】
そして、クラスごとの式(8)の正規方程式を解くことで、クラスごとのタップ係数が求められる。
【0208】
図5の係数出力部105には、以上のようなタップ係数の学習により求められるクラスごとのタップ係数が記憶されている。
【0209】
ここで、第1のデータに相当する生徒データと、第2のデータに相当する教師データとの選択の仕方によって、タップ係数としては、上述したように、各種の信号処理を行うものを得ることができる。
【0210】
すなわち、上述のように、高画質画像データを、第2のデータに相当する教師データとするとともに、その高画質画像データの画素数を少なくした低画質画像データを、第1のデータに相当する生徒データとして、タップ係数の学習を行うことにより、タップ係数としては、低画質画像データである第1のデータを、その画素数を向上させた(サイズを大にした)高画質画像データである第2のデータに変換するリサイズ処理を行うものを得ることができる。
【0211】
また、例えば、高画質画像データを教師データとするとともに、その教師データとしての高画質画像データに対して、ノイズを重畳した画像データを生徒データとして、タップ係数の学習を行うことにより、タップ係数としては、低S/Nの画像データである第1のデータを、そこに含まれるノイズを除去(低減)した高S/Nの画像データである第2のデータに変換するノイズ除去処理を行うものを得ることができる。
【0212】
さらに、例えば、サンプリングレートが高い音声データを教師データとするとともに、その教師データのサンプルを間引いた、サンプリングレートが低い音声データを生徒データとして、タップ係数の学習を行うことにより、タップ係数としては、低サンプリングレートの音声データである第1のデータを、高サンプリングレートの音声データである第2のデータに変換する時間解像度創造処理を行うものを得ることができる。
【0213】
次に、図6及び図7を参照して、図2の設定部21、及び編集部22の処理について説明する。
【0214】
図6は、いわゆるライブ放送(生放送)が行われる場合の、設定部21、及び編集部22の処理を説明するフローチャートである。
【0215】
ズーム処理部71iは、カメラ11iから編集部22に、素材コンテンツ#iの、例えば、1フレームの画像が供給されるのを待って、ステップS11において、その1フレームの画像を受信することにより取得し、処理は、ステップS12に進む。
【0216】
ステップS12では、制御データ生成部61が、ユーザI/F60からの操作信号に応じて、素材コンテンツ#1と#2のそれぞれに対する加工パラメータや、タイミングパラメータを生成し、制御部62に供給する。
【0217】
さらに、ステップS12では、制御部62が、例えば、制御データ生成部61からの加工パラメータやタイミングパラメータを、入力制御部631及び632や、スイッチャ制御部64、特殊効果制御部65のうちの必要なブロックに設定し、処理は、ステップS13に進む。
【0218】
ステップS13では、編集部22を構成するズーム処理部711及び712、画質調整部721及び722、入力選択部73、並びに、特殊効果発生部74が、制御データ生成部61で生成された加工パラメータやタイミングパラメータに従い、ステップS11で取得された画像に対して、画像の加工を含む編集処理を行う。
【0219】
すなわち、入力制御部63iは、制御部62から加工パラメータが設定された場合、その加工パラメータに従い、ズーム処理部71i及び画質調整部72iを制御する。
【0220】
また、スイッチャ制御部64は、制御部62からタイミングパラメータが設定された場合、その加工パラメータに従い、入力選択部73を制御する。
【0221】
さらに、特殊効果制御部65は、制御部62から加工パラメータが設定された場合、その加工パラメータに従い、特殊効果発生部74を制御する。
【0222】
ズーム処理部71iは、入力制御部63iの制御に従い、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像から、編集後コンテンツの画像として出力する抽出画像を抽出し、さらに、必要に応じて、その抽出画像を、編集後コンテンツの画像と一致するサイズの画像に変換して、画質調整部72iに供給する。
【0223】
画質調整部72iは、入力制御部63iの制御に従い、ズーム処理部71iからの素材コンテンツ#iの画像(抽出画像)の画質を調整し、入力選択部73に供給する。
【0224】
入力選択部73は、スイッチャ制御部64の制御に従い、画質調整部721からの素材コンテンツ#1の画像、及び、画質調整部722からの素材コンテンツ#2の画像の中から、編集後コンテンツの画像として出力する画像を選択し、特殊効果発生部74に供給する。
【0225】
特殊効果発生部74は、特殊効果制御部65の制御に従い、入力選択部73から供給される1以上の画像に特殊効果を付し、その結果得られる画像を、編集後コンテンツ(標準コンテンツ)の画像として、モニタ23に出力する。
【0226】
なお、ズーム処理部71iや画質調整部72iにおいて、上述のクラス分類適応処理を利用した各種の変換処理が行われる場合には、その各種の変換処理を行うのに用いられるタップ係数が、ズーム処理部71iや画質調整部72iに記憶される。そして、ズーム処理部71iや画質調整部72iが用いるべきタップ係数は、加工パラメータによって指定される。
【0227】
ステップS13では、以上のような編集処理が行われるとともに、同期データが生成される。
【0228】
すなわち、カメラ11iから編集部22に供給される素材コンテンツ#iの1フレームの画像は、同期データ生成部66にも供給される。
【0229】
同期データ生成部66は、そこに供給される素材コンテンツ#iの1フレームの画像の同期データを生成し、制御データ記録部67に供給して、処理は、ステップS13からステップS14に進む。
【0230】
ここで、コンテンツ制作者が、ユーザI/F60の編集操作を行わなかった場合には、制御データ生成部61は、その旨の加工パラメータ及びタイミングパラメータを生成するか、又は、加工パラメータ及びタイミングパラメータを生成しない。
【0231】
さらに、コンテンツ制作者が、ユーザI/F60の編集操作を行わなかった場合には、編集部22では、編集処理として、例えば、直前のフレームに対する処理と同様の処理が行われる。
【0232】
ステップS14では、モニタ23が、特殊効果発生部74が出力する編集後コンテンツ(標準コンテンツ)の画像を表示し、処理は、ステップS15に進む。
【0233】
以上のように、モニタ23において、編集後コンテンツの画像が表示されることで、コンテンツ制作者は、編集後コンテンツの画像を確認することができる。
【0234】
ステップS15では、制御データ生成部61が、ステップS12で生成した加工パラメータ(素材コンテンツ#1と#2のそれぞれに対する加工パラメータ)と、タイミングパラメータとを含む制御データ(標準制御データ)を生成し、制御データ記録部67に供給して、処理は、ステップS16に進む。
【0235】
ステップS16では、制御データ記録部67が、制御データ生成部61から供給される制御データに、同期データ生成部66から供給される同期データを対応付けて記録(記憶)し、さらに、その同期データと対応付けられた制御データ(標準制御データ)を、送信部243(図1)に出力して、処理は、ステップS17に進む。
【0236】
ステップS17では、ズーム処理部71iが、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像が終了したかどうかを判定する。
【0237】
ステップS17において、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像が終了していないと判定された場合、すなわち、カメラ11iから編集部22に対して、素材コンテンツ#iの、次の1フレームの画像が供給された場合、処理は、ステップS11に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0238】
また、ステップS17において、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像が終了したと判定された場合、すなわち、カメラ11iから編集部22に対して、素材コンテンツ#iの、次の1フレームの画像が供給されてこない場合、処理は終了する。
【0239】
なお、ライブ放送においては、カメラ11iが出力する素材コンテンツ#iの画像は、送信部24iによって、即座に送信され、制御データ記録部67が出力する制御データは、送信部243によって、即座に送信される。
【0240】
図7は、いわゆる録画放送が行われる場合の、設定部21、及び編集部22の処理を説明するフローチャートである。
【0241】
ステップS31ないしS34では、図6のステップS11ないしS14とそれぞれ同様の処理が行われ、これにより、ステップS34において、特殊効果発生部74が出力する編集後コンテンツ(標準コンテンツ)の画像が、モニタ23に表示される。
【0242】
そして、処理は、ステップS34からステップS35に進み、制御部62は、ステップS31で取得されたカメラ11iからの素材コンテンツ#iの1フレームの画像に対する編集処理を終了するかどうかを判定する。
【0243】
ステップS35において、素材コンテンツ#iの1フレームの画像に対する編集処理を終了しないと判定された場合、すなわち、ステップS34でモニタ23に表示された編集後コンテンツの画像を見たコンテンツ制作者が、その編集後コンテンツの画像に満足せず、別の編集処理を行うように、ユーザI/F60の編集操作を新たに行った場合、処理は、ステップS32に戻り、制御データ生成部61は、コンテンツ制作者の新たな編集操作に対応してユーザI/F60から供給される操作信号に応じ、加工パラメータや、タイミングパラメータを生成し、以下、同様の処理が繰り返される。
【0244】
また、ステップS35において、素材コンテンツ#iの1フレームの画像に対する編集処理を終了すると判定された場合、すなわち、ステップS34でモニタ23に表示された編集後コンテンツの画像を見たコンテンツ制作者が、その編集後コンテンツの画像に満足して、例えば、編集処理を終了するように、又は、次の1フレームの画像の編集処理を行うように、ユーザI/F60の操作を行った場合、処理は、ステップS36に進む。
【0245】
ステップS36では、制御データ生成部61が、ステップS32で生成した加工パラメータ(素材コンテンツ#1と#2のそれぞれに対する加工パラメータ)と、タイミングパラメータとを含む制御データ(標準制御データ)を生成し、制御データ記録部67に供給する。さらに、ステップS36では、制御データ記録部67が、制御データ生成部61から供給される制御データに、同期データ生成部66から供給される同期データを対応付けて記録し、処理は、ステップS37に進む。
【0246】
ステップS37では、ズーム処理部71iが、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像が終了したかどうかを判定する。
【0247】
ステップS37において、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像が終了していないと判定された場合、すなわち、カメラ11iから編集部22に対して、素材コンテンツ#iの、次の1フレームの画像が供給された場合、処理は、ステップS31に戻り、以下、同様の処理が繰り返される。
【0248】
また、ステップS37において、カメラ11iからの素材コンテンツ#iの画像が終了したと判定された場合、すなわち、カメラ11iから編集部22に対して、素材コンテンツ#iの、次の1フレームの画像が供給されてこない場合、処理は、ステップS38に進む。
【0249】
ステップS38では、制御データ記録部67が、同期データを対応付けて記録した制御データ(標準制御データ)を、送信部243(図1)に出力して、処理は終了する。
【0250】
なお、録画放送においては、その放送時刻となると、カメラ11iが出力した素材コンテンツ#iの画像が、送信部24iによって送信されるとともに、制御データ記録部67が出力した制御データが、送信部243によって送信される。
【0251】
次に、図8は、図1の再生部52の構成例を示している。
【0252】
図8において、再生部52は、設定部121、及び、編集部122等から構成される。
【0253】
設定部121は、制御データ入力I/F151、ネットワークI/F152、外部メディアI/F153、選択部154、制御データ生成部161、制御部162、入力制御部1631及び1632、スイッチャ制御部164、特殊効果制御部165、同期データ生成部166、並びに、制御データ記録部167等から構成され、制御データを受信し、その制御データに従い、編集部122を制御する。
【0254】
また、設定部121は、受信側装置2(図1)のユーザ(エンドユーザ)による、編集を指示するユーザI/F43の編集操作に応じて、新たな加工パラメータ、及び、新たなタイミングパラメータを生成し、その新たな加工パラメータ、及び、新たなタイミングパラメータに従い、編集部122を制御する。
【0255】
すなわち、制御データ入力I/F151には、受信部513(図1)から再生部52に供給される制御データ(標準制御データ)が供給される。制御データ入力I/F151は、受信部513からの制御データを受信し、選択部154に供給する。
【0256】
ネットワークI/F152は、ネットワーク上のサーバから、制御データをダウンロードして受信し、選択部154に供給する。
【0257】
外部メディアI/F153には、外部メディア44(図1)が装着される。外部メディアI/F153は、そこに装着された外部メディア44から制御データを読み出して受信し、選択部154に供給する。
【0258】
ここで、放送装置12で生成された制御データは、上述したように、放送装置12から送信する他、ネットワーク上のサーバにアップロードすることや、外部メディア44に記録して配布することができる。
【0259】
また、受信側装置2のユーザや、他のユーザが編集操作を行うことにより生成される制御データも、同様に、ネットワーク上のサーバにアップロードすることや、外部メディア44に記録することができる。
【0260】
さらに、制御データ入力I/F151やネットワークI/F152が受信した制御データは、外部メディア44に記録することができる。
【0261】
ネットワークI/F152によれば、上述のように、ネットワーク上のサーバにアップロードされた制御データをダウンロードすることができる。
【0262】
また、外部メディアI/F153によれば、上述のように、外部メディア44に記録された制御データを読み出すことができる。
【0263】
選択部154には、上述したように、制御データ入力I/F151、ネットワークI/F152、及び外部メディアI/F153のそれぞれから制御データが供給される他、ユーザI/F43から、ユーザの操作に応じた操作信号が供給される。
【0264】
選択部154は、ユーザI/F43からの操作信号等に従い、制御データ入力I/F151、ネットワークI/F152、及び外部メディアI/F153のうちのいずれかからの制御データを選択し、制御データ生成部161に供給する。
【0265】
また、選択部154は、ユーザI/F43から、編集操作に対応する操作信号(以下、編集操作信号ともいう)が供給された場合、その編集操作信号を優先的に選択して、制御データ生成部161に供給する。
【0266】
制御データ生成部161には、選択部154から制御データや操作信号が供給される他、同期データ生成部166から同期データが供給される。
【0267】
ここで、選択部154から制御データ生成部161に供給される制御データには、例えば、放送装置12において、上述したように、同期データが対応付けられている。この制御データに対応付けられている同期データを、制御同期データともいう。
【0268】
また、同期データ生成部166から制御データ生成部161に供給される同期データを、生成同期データともいう。
【0269】
制御データ生成部161は、選択部154から制御データが供給される場合には、その選択部154からの制御データを、制御データ記録部167に供給する。
【0270】
さらに、制御データ生成部161は、選択部154からの制御データの中から、同期データ生成部166からの生成同期データに一致する制御同期データに対応付けられた制御データを検出し、その制御データに含まれる加工パラメータ、及びタイミングパラメータを、制御部162に供給する。
【0271】
また、制御データ生成部161は、選択部154から操作信号(編集操作信号)が供給される場合には、図2の制御データ生成部61と同様に、選択部154からの操作信号に応じて、素材コンテンツ#1と#2のそれぞれに対する新たな加工パラメータを生成するとともに、新たなタイミングパラメータを生成する。さらに、制御データ生成部161は、その新たな加工パラメータ、及び新たなタイミングパラメータを含む新たな制御データを生成する。
【0272】
そして、制御データ生成部161は、新たな加工パラメータ及び新たなタイミングパラメータを、制御部162に供給するとともに、新たな制御データを、制御データ記録部167に供給する。
【0273】
ここで、制御データ生成部161が、選択部154からの操作信号に応じて生成する新たな制御データ、並びに、その新たな制御データに含まれる新たな加工パラメータ、及び新たなタイミングパラメータに対して、選択部154から制御データ生成部161に供給される制御データ、並びに、その制御データに含まれる加工パラメータ、及びタイミングパラメータを、それぞれ、既生成制御データ、並びに、既生成加工パラメータ、及び既生成タイミングパラメータともいう。
【0274】
制御部162は、図2の制御部62と同様に、設定部121を構成する各部を制御する。
【0275】
すなわち、制御部162は、例えば、制御データ生成部161からの加工パラメータやタイミングパラメータに従い、入力制御部1631及び1632や、スイッチャ制御部164、特殊効果制御部165を制御する。
【0276】
また、制御部162は、例えば、制御データ生成部161を制御する。
【0277】
入力制御部1631は、図2の入力制御部631と同様に、制御部162の制御に従い、編集部122を構成するズーム処理部1711及び画質調整部1721を制御する。
【0278】
入力制御部1632は、図2の入力制御部632と同様に、制御部162の制御に従い、編集部122を構成するズーム処理部1712及び画質調整部1722を制御する。
【0279】
スイッチャ制御部164は、図2のスイッチャ制御部64と同様に、制御部162の制御に従い、編集部122を構成する入力選択部173を制御する。
【0280】
特殊効果制御部165は、図2の特殊効果制御部65と同様に、制御部162の制御に従い、編集部122を構成する特殊効果発生部174を制御する。
【0281】
同期データ生成部166は、図2の同期データ生成部66と同様に、同期データを生成し、制御データ生成部161、及び、制御データ記録部167に供給する。
【0282】
すなわち、同期データ生成部166には、受信部511(図1)から再生部52に供給される素材コンテンツ#1の画像と、受信部512から再生部52に供給される素材コンテンツ#2の画像とが、編集部122を構成するコンテンツI/F170から供給されるようになっている。
【0283】
同期データ生成部166は、素材コンテンツ#1の画像の各フレーム(又はフィールド)を識別する情報を、同期データとして生成し、フレームごとの同期データを、制御データ記録部167に供給する。
【0284】
さらに、同期データ生成部166は、素材コンテンツ#2の画像についても、同期データを生成し、制御データ記録部167に供給する。
【0285】
制御データ記録部167は、制御データ生成部161から供給される制御データに、同期データ生成部166から供給される同期データを対応付けて記録(記憶)する。
【0286】
すなわち、制御データ記録部167は、制御データ生成部161から、新たな制御データが供給される場合には、図2の制御データ記録部67と同様に、新たな制御データに、同期データ生成部166からの同期データを対応付けて、内蔵する記録媒体(図示せず)や、外部メディア44等に記録する。
【0287】
なお、制御データ記録部167は、制御データ生成部161から、既生成制御データが供給される場合には、既生成制御データには、既に、同期データが対応付けられているため、その同期データと対応付けられている既生成制御データを記録する。
【0288】
編集部122は、コンテンツI/F170、ズーム処理部1711及び1712、画質調整部1721及び1722、入力選択部173、並びに、特殊効果発生部174等から構成される。
【0289】
編集部122は、受信部511から再生部52に供給される素材コンテンツ#1の画像、及び、受信部512から再生部52に供給される素材コンテンツ#2の画像を受信し、設定部121で受信された制御データに含まれる加工パラメータ、及びタイミングパラメータ等に従い、素材コンテンツ#1及び#2を編集し、編集後コンテンツの画像を生成して、モニタ42に出力する。
【0290】
すなわち、コンテンツI/F170は、受信部511から再生部52に供給される素材コンテンツ#1の画像、及び、受信部512から再生部52に供給される素材コンテンツ#2の画像を受信し、素材コンテンツ#1を、ズーム処理部1711に供給するとともに、素材コンテンツ#2を、ズーム処理部1712に供給する。
【0291】
また、コンテンツI/F170は、素材コンテンツ#1及び#2を、同期データ生成部166に供給する。
【0292】
ズーム処理部171iは、図2のズーム処理部71iと同様に、入力制御部163iの制御に従い、コンテンツI/F170からの素材コンテンツ#iの画像から、編集後コンテンツの画像として出力する抽出画像を抽出する加工を行う。
【0293】
さらに、ズーム処理部171iは、図2のズーム処理部71iと同様に、抽出画像のサイズを変更する加工(リサイズ)を、必要に応じて行い、これにより、抽出画像を、編集後コンテンツの画像と一致するサイズの画像に変換して、画質調整部172iに供給する。
【0294】
画質調整部172iは、図2の画質調整部72iと同様に、入力制御部163iの制御に従い、ズーム処理部171iからの素材コンテンツ#iの画像(抽出画像)の画質を調整する加工を行い、その結果得られる素材コンテンツ#iの画像を、入力選択部173に供給する。
【0295】
なお、ズーム処理部171i、及び、画質調整部172iでの、素材コンテンツ#iの画像に対する加工の内容は、図2の場合と同様に、制御データ生成部161から制御部162に供給される、素材コンテンツ#iに対する加工パラメータによって決まる。
【0296】
入力選択部173は、図2の入力選択部73と同様に、スイッチャ制御部164の制御に従い、画質調整部1721からの素材コンテンツ#1の画像、及び、画質調整部1722からの素材コンテンツ#2の画像の中から、編集後コンテンツの画像として出力する画像を選択し、特殊効果発生部174に供給する。
【0297】
ここで、入力選択部173で選択される画像は、図2の場合と同様に、制御データ生成部161から制御部162に供給されるタイミングパラメータによって決まる。
【0298】
特殊効果発生部174は、図2の特殊効果発生部74と同様に、特殊効果制御部165の制御に従い、入力選択部173から供給される1以上の画像に特殊効果を付す加工を行い、その結果得られる画像を、編集後コンテンツの画像として出力する。
【0299】
ここで、特殊効果発生部174での加工の内容、つまり、画像に付す特殊効果の内容は、図2の場合と同様に、制御データ生成部161から制御部162に供給される、素材コンテンツ#iに対する加工パラメータによって決まる。
【0300】
特殊効果発生部174が出力する編集後コンテンツの画像は、モニタ42に供給されて表示される。
【0301】
ここで、以上のように構成される編集部122では、設定部121で受信された既生成制御データに含まれる既生成加工パラメータ、及び既生成タイミングパラメータに従い、素材コンテンツ#1及び#2の編集が行われる他、ユーザによる、ユーザI/F43の編集操作にも従い、素材コンテンツ#1及び#2の編集が行われる。
【0302】
すなわち、上述したように、設定部121において、選択部154は、ユーザI/F43から、編集操作に対応する編集操作信号が供給された場合には、その編集操作信号を優先的に選択して、制御データ生成部161に供給する。
【0303】
制御データ生成部161は、選択部154から編集操作信号が供給される場合には、その編集操作信号に応じて、新たな加工パラメータや新たなタイミングパラメータを生成し、制御部162に供給する。
【0304】
この場合、制御部162は、制御データ生成部161からの新たな加工パラメータや新たなタイミングパラメータに従い、入力制御部1631及び1632や、スイッチャ制御部164、特殊効果制御部165を制御し、編集部122では、その制御に従って、素材コンテンツ#1及び#2の編集が行われる。
【0305】
したがって、編集部122では、ユーザI/F43の編集操作がされた場合には、既生成制御データに含まれる既生成加工パラメータ、及び既生成タイミングパラメータに代えて、編集操作に応じて生成される新たな加工パラメータ、及び、新たなタイミングパラメータに従い、編集が行われる。
【0306】
次に、図9を参照して、図8の再生部52の処理について説明する。
【0307】
なお、放送装置12(図1)では、標準制御データを、素材コンテンツ#1及び#2とともに送信するのではなく、例えば、ネットワーク上のサーバにアップロードし、再生部52では、ネットワークI/F152によって、ネットワーク上のサーバから、標準制御データをダウンロードすることによって受信することができるが、ここでは、標準制御データは、素材コンテンツ#1及び#2とともに、放送装置12から送信されてくることとする。
【0308】
放送装置12から送信されてくる素材コンテンツ#1及び#2、並びに制御データ(標準制御データ)は、受信装置41で受信される。
【0309】
すなわち、受信部511は、素材コンテンツ#1を受信し、再生部52に供給する。受信部512は、素材コンテンツ#2を受信し、再生部52に供給する。また、受信部513は、標準制御データを受信し、再生部52に供給する。
【0310】
再生部52では、ステップS51において、コンテンツI/F170が、受信部51iから素材コンテンツ#i(i=1,2)の1フレームの画像が供給されるのを待って、その素材コンテンツ#iの1フレームの画像を受信することにより取得し、ズーム処理部171iと同期データ生成部166に供給する。
【0311】
また、再生部52では、制御データ入力I/F151が、受信部513から供給される制御データを受信することにより取得し、選択部154に供給する。
【0312】
その他、ネットワークI/F152や外部メディアI/F153も、可能であれば、制御データを受信し、選択部154に供給する。
【0313】
その後、処理は、ステップS51からステップS52に進み、同期データ生成部66は、コンテンツI/F170から供給される素材コンテンツ#iの1フレームの画像の同期データ(生成同期データ)を生成し、制御データ生成部161、及び、制御データ記録部167に供給して、処理は、ステップS53に進む。
【0314】
ステップS53では、選択部154が、ユーザI/F43の直前の操作が、編集操作であるかどうかを判定する。
【0315】
ステップS53において、ユーザI/F43の直前の操作が、編集操作であると判定された場合、すなわち、ユーザI/F43から選択部154に直前に供給された操作信号が、編集操作信号である場合、処理は、ステップS54に進み、選択部154は、ユーザI/F43からの直前の編集操作信号を選択し、制御データ生成部161に供給して、処理は、ステップS55に進む。
【0316】
ステップS55では、制御データ生成部161が、ユーザI/F43からの編集操作信号に応じて、素材コンテンツ#1と#2のそれぞれに対する新たな加工パラメータや、新たなタイミングパラメータを生成し、制御部162に供給する。
【0317】
制御部162は、例えば、制御データ生成部161からの新たな加工パラメータや新たなタイミングパラメータを、入力制御部1631及び1632や、スイッチャ制御部164、特殊効果制御部165のうちの必要なブロックに設定する。
【0318】
さらに、ステップS55では、制御データ生成部161は、新たな加工パラメータと新たなタイミングパラメータを含む新たな制御データを生成し、制御データ記録部167に供給して、処理は、ステップS61に進む。
【0319】
ステップS61では、編集部122を構成するズーム処理部1711及び1712、画質調整部1721及び1722、入力選択部173、並びに、特殊効果発生部174が、制御データ生成部161で生成された新たな加工パラメータや新たなタイミングパラメータに従い、ステップS51で取得された画像に対して、図6のステップS13の場合と同様の、画像の加工を含む編集処理を行う。
【0320】
すなわち、入力制御部163iは、制御部162から新たな加工パラメータが設定された場合、その新たな加工パラメータに従い、ズーム処理部171i及び画質調整部172iを制御する。
【0321】
また、スイッチャ制御部164は、制御部162から新たなタイミングパラメータが設定された場合、その新たなタイミングパラメータに従い、入力選択部173を制御する。
【0322】
さらに、特殊効果制御部165は、制御部162から新たな加工パラメータが設定された場合、その新たな加工パラメータに従い、特殊効果発生部174を制御する。
【0323】
ズーム処理部171iは、入力制御部163iの制御に従い、コンテンツI/F170からの素材コンテンツ#iの画像から、編集後コンテンツの画像として出力する抽出画像を抽出し、さらに、必要に応じて、その抽出画像を、編集後コンテンツの画像と一致するサイズの画像に変換して、画質調整部172iに供給する。
【0324】
画質調整部172iは、入力制御部163iの制御に従い、ズーム処理部171iからの素材コンテンツ#iの画像(抽出画像)の画質を調整し、入力選択部173に供給する。
【0325】
入力選択部173は、スイッチャ制御部164の制御に従い、画質調整部1721からの素材コンテンツ#1の画像、及び、画質調整部1722からの素材コンテンツ#2の画像の中から、編集後コンテンツの画像として出力する画像を選択し、特殊効果発生部174に供給する。
【0326】
特殊効果発生部174は、特殊効果制御部165の制御に従い、入力選択部173から供給される1以上の画像に特殊効果を付し、その結果得られる画像を、編集後コンテンツの画像として、モニタ42に出力する。
【0327】
なお、ズーム処理部171iや画質調整部172iにおいて、上述のクラス分類適応処理を利用した各種の変換処理が行われる場合には、その各種の変換処理を行うのに用いられるタップ係数が、ズーム処理部171iや画質調整部172iに記憶される。そして、ズーム処理部171iや画質調整部172iが用いるべきタップ係数は、加工パラメータによって指定される。
【0328】
その後、処理は、ステップS61からステップS62に進み、モニタ42において、特殊効果発生部174が出力する編集後コンテンツの画像(編集後画像)が表示され、処理は、ステップS63に進む。
【0329】
以上のように、ユーザI/F43の編集操作が行われた場合には、その編集操作に応じて、素材コンテンツ#1及び#2の画像の編集が行われ、その結果得られる編集後コンテンツの画像が、モニタ42に表示される。
【0330】
したがって、ユーザは、放送装置12での編集の結果得られる標準コンテンツの画像ではなく、素材コンテンツ#1及び#2を対象とした自由度の高い編集をすることができるので、編集の自由度を向上させ、ユーザにとって適切なコンテンツを提供することができる。
【0331】
また、加工パラメータは、ユーザI/F43の編集操作に応じて、素材コンテンツごとに生成されるので、編集後コンテンツの素材となる関係にある複数の素材コンテンツ(ここでは、素材コンテンツ#1及び#2)のそれぞれについて、画質の調整等の自由度が高くなり、最適な調整を行うことができる。
【0332】
ステップS63では、制御データ記録部167は、制御データの記録が必要であるかどうかを判定する。
【0333】
ステップS63において、制御データの記録が必要であると判定された場合、すなわち、例えば、ユーザが、ユーザI/F43を操作することにより、制御データの記録を行うことが、再生部52に設定されている場合、処理は、ステップS64に進み、制御データ記録部167は、直前のステップS61での編集処理に用いられた制御データ、すなわち、いまの場合、制御データ生成部161から供給された新たな制御データを、同期データ生成部166から供給される同期データと対応付けて、例えば、外部メディア44(図1)に記録し、処理は、ステップS65に進む。
【0334】
ここで、以上のように、新たな制御データを、同期データと対応付けて外部メディア44に記録することにより、その後は、その外部メディア44に記録された制御データに従い、編集部122での編集を行うことが可能となるので、ユーザは、再度、同様の編集操作を行わずに済む。
【0335】
一方、ステップS53において、ユーザI/F43の直前の操作が、編集操作でないと判定された場合、処理は、ステップS56に進み、選択部154は、ユーザI/F43の直前の操作が、編集操作の解除を指示する解除操作であるかどうかを判定する。
【0336】
ステップS56において、ユーザI/F43の直前の操作が、解除操作でないと判定された場合、処理は、ステップS57に進み、選択部154は、ユーザI/F43の直前の操作が、制御データを指定する指定操作であるかどうかを判定する。
【0337】
ステップS57において、ユーザI/F43の直前の操作が、指定操作であると判定された場合、すなわち、ユーザI/F43から選択部154に直前に供給された操作信号が、指定操作に対応する操作信号である場合、処理は、ステップS58に進み、選択部154は、制御データ入力I/F151、ネットワークI/F152、及び外部メディアI/F153それぞれから供給される制御データのうちの、ユーザI/F43の直前の指定操作で指定された制御データ(以下、指定制御データともいう)を選択し、制御データ生成部161に供給して、処理は、ステップS60に進む。
【0338】
ステップS60では、同期データ生成部166で生成された生成同期データに応じて、選択部154からの指定制御データに含まれる加工パラメータ、及びタイミングパラメータの設定が行われる。
【0339】
すなわち、ステップS60では、制御データ生成部161は、選択部154からの指定制御データの中から、同期データ生成部166からの生成同期データに一致する制御同期データに対応付けられた既生成制御データを検出し、その既生成制御データに含まれる既生成加工パラメータ、及び既生成タイミングパラメータを、制御部162に供給する。
【0340】
制御部162は、例えば、制御データ生成部161からの既生成加工パラメータや既生成タイミングパラメータを、入力制御部1631及び1632や、スイッチャ制御部164、特殊効果制御部165のうちの必要なブロックに設定する。
【0341】
さらに、ステップS60では、制御データ生成部161は、選択部154からの既生成制御データを、制御データ記録部167に供給して、処理は、ステップS61に進む。
【0342】
この場合、ステップS61では、編集部122を構成するズーム処理部1711及び1712、画質調整部1721及び1722、入力選択部173、並びに、特殊効果発生部174が、制御データ生成部161で検出された既生成制御データに含まれる既生成加工パラメータや既生成タイミングパラメータに従い、ステップS51で取得された画像に対して、図6のステップS13の場合と同様の、画像の加工を含む編集処理を行う。
【0343】
編集部122での編集処理によって得られる編集後コンテンツの画像は、編集部122(の特殊効果発生部174)から、モニタ42に出力される。
【0344】
その後、処理は、ステップS61からステップS62に進み、モニタ42において、編集部122からの編集後コンテンツの画像が表示され、処理は、ステップS63に進む。
【0345】
以上のように、ユーザI/F43の指定操作が行われた場合には、その指定操作によって指定された既生成制御データに含まれる既生成加工パラメータや既生成タイミングパラメータに従い、素材コンテンツ#1及び#2の画像の編集が行われ、その結果得られる編集後コンテンツの画像が、モニタ42に表示される。
【0346】
したがって、例えば、上述したように、編集操作に応じて生成された新たな制御データが、過去に行われたステップS64で、外部メディア44(図1)に記録され、既生成制御データとして存在する場合には、ユーザは、その既生成制御データを、指定操作によって指定することで、過去に行った編集操作によって得られる編集後コンテンツの画像を視聴することができる。但し、この場合、その編集後コンテンツを得る編集に必要な素材コンテンツ#1及び#2も記録しておき、再生部52に供給する必要がある。
【0347】
また、例えば、制御データ入力I/F151で受信された標準制御データが、過去に行われたステップS64で、外部メディア44に記録され、既生成制御データとして存在する場合には、ユーザは、その既生成制御データを、指定操作によって指定することで、過去に受信した標準制御データに従った編集によって得られる編集後コンテンツの画像を視聴することができる。但し、この場合も、その編集後コンテンツを得る編集に必要な素材コンテンツ#1及び#2も記録しておき、再生部52に供給する必要がある。
【0348】
ステップS63では、上述したように、制御データ記録部167が、制御データの記録が必要であるかどうかを判定し、制御データの記録が必要であると判定した場合には、処理は、ステップS64に進む。
【0349】
ステップS64では、制御データ記録部167は、直前のステップS61での編集処理に用いられた制御データ、すなわち、いまの場合、制御データ生成部161から供給される、同期データと対応付けられている既生成制御データを、例えば、外部メディア44に記録し、処理は、ステップS65に進む。
【0350】
ここで、例えば、標準制御データが、指定操作によって指定されると、ステップS64では、標準制御データが、外部メディア44に記録される。
【0351】
また、例えば、標準制御データを指定する指定操作後に、ユーザによって編集操作がされると、ステップS64では、編集操作に応じて生成された新たな制御データが、標準制御データに代えて、外部メディア44に記録される。
【0352】
この場合、外部メディア44には、標準制御データと、編集操作に応じて生成された新たな制御データとが、いわば混在した(合成された)状態で、既生成制御データとして記録されることになる
【0353】
このような、標準制御データと新たな制御データとが混在した状態の既生成制御データが、指定操作によって指定された場合には、編集部122では、標準制御データに対応付けられている同期データによって識別されるフレームについては、その標準制御データに含まれる加工パラメータ及びタイミングパラメータに従った編集が行われ、新たな制御データに対応付けられている同期データによって識別されるフレームについては、その新たな制御データに含まれる加工パラメータ及びタイミングパラメータに従った編集が行われる。
【0354】
したがって、この場合、一部は、コンテンツ制作者が行った編集により得られる画像となり、残りは、ユーザが行った編集操作に応じた編集により得られる画像となった編集後コンテンツの画像が得られる。
【0355】
一方、ステップS56において、ユーザI/F43の直前の操作が、編集操作の解除を指示する解除操作であると判定された場合、すなわち、ユーザI/F43から選択部154に直前に供給された操作信号が、解除操作に対応する操作信号である場合、処理は、ステップS59に進み、選択部154は、制御データ入力I/F151、ネットワークI/F152、及び外部メディアI/F153それぞれから供給される制御データのうちの、解除操作で解除が指示される直前の指定操作で指定されていた制御データを、指定制御データとして選択する。
【0356】
ここで、解除操作で解除が指示される前に、指定操作が行われていない場合には、ステップS59では、選択部154は、例えば、制御データ入力I/F151から供給される標準制御データを、指定制御データとして選択する。
【0357】
ステップS59において、選択部154は、指定制御データを選択すると、その指定制御データを、制御データ生成部161に供給して、処理は、ステップS60に進み、以下、同様の処理が行われる。
【0358】
また、ステップS57において、ユーザI/F43の直前の操作が、指定操作でないと判定された場合、すなわち、ユーザI/F43の直前の操作が、編集操作、解除操作、及び指定操作のうちのいずれでもない場合、処理は、ステップS59に進む。
【0359】
この場合、ステップS59では、選択部154は、制御データ入力I/F151から供給される標準制御データを、指定制御データとして選択し、以下、同様の処理が行われる。
【0360】
したがって、例えば、最初に、ユーザが、ユーザI/F43を操作していない状態では、編集部122では、制御データ入力I/F151で受信される標準制御データに含まれる加工パラメータ、及びタイミングパラメータに従った編集が行われる。その結果、モニタ42では、コンテンツ制作者の意図が反映された標準コンテンツの画像が、編集後コンテンツの画像として表示される。
【0361】
その後、ユーザが、ユーザI/F43の編集操作を行うと、編集部122では、標準制御データに含まれる加工パラメータ、及びタイミングパラメータに代えて、編集操作に応じて生成される新たな加工パラメータ、及び新たなタイミングパラメータに従った編集が行われる。その結果、モニタ42では、ユーザの好みのコンテンツの画像が、編集後コンテンツの画像として表示される。
【0362】
さらに、その後、ユーザが、ユーザI/F43の解除操作を行うと、編集部122では、編集操作に応じて生成される新たな加工パラメータ、及び新たなタイミングパラメータに代えて、編集操作を行う直前に用いられていた制御データ、すなわち、いまの場合、標準制御データに含まれる加工パラメータ、及びタイミングパラメータに従った編集が、再び行われる。その結果、モニタ42には、再び、標準コンテンツの画像が、編集後コンテンツの画像として表示される。
【0363】
したがって、編集部122では、ユーザが編集操作を行うと、その編集操作に従った編集が行われ、解除操作を行うと、コンテンツ制作者の意図に即した編集が行われる。
【0364】
一方、ステップS63において、制御データの記録が必要でないと判定された場合、すなわち、制御データの記録を行うことが、再生部52に設定されていない場合、処理は、ステップS64をスキップして、ステップS65に進む。
【0365】
ステップS65では、制御部162が、編集後コンテンツの再生を終了するかどうかを判定する。
【0366】
ステップS65において、編集後コンテンツの再生を終了しないと判定された場合、すなわち、例えば、ユーザが、編集後コンテンツの再生を終了するように、ユーザI/F43を操作していない場合、処理は、ステップS51に戻る。
【0367】
また、ステップS65において、編集後コンテンツの再生を終了すると判定された場合、すなわち、例えば、ユーザが、編集後コンテンツの再生を終了するように、ユーザI/F43を操作した場合、処理は終了する。
【0368】
以上のように、放送装置12では、制御データ生成部61(図2)において、複数のコンテンツとしての素材コンテンツ#1及び#2のそれぞれを加工するための、素材コンテンツ#1及び#2のそれぞれごとの加工パラメータと、素材コンテンツ#1及び#2を、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとを生成し、編集部22において、加工パラメータ、及びタイミングパラメータに従い、素材コンテンツ#1及び#2を編集して、編集後コンテンツを生成する。
【0369】
さらに、放送装置12では、制御データ記録部67において、加工パラメータ、及びタイミングパラメータを含み、素材コンテンツ#1及び#2を編集して、編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データを出力し、送信部241(図1)において素材コンテンツ#1が、送信部242において素材コンテンツ#2が、送信部243において制御データ(標準制御データ)が、それぞれ送信される。
【0370】
一方、受信装置41では、再生部52(図8)のコンテンツI/F170において、放送装置12からの素材コンテンツ#1及び#2を受信するとともに、制御データ入力I/F151や、ネットワークI/F152、外部メディアI/F153において、放送装置12からの標準制御データを受信する。
【0371】
さらに、受信装置41では、再生部52の編集部122において、標準制御データに含まれる加工パラメータ、及びタイミングパラメータに従い、素材コンテンツ#1及び#2を編集し、編集後コンテンツ(標準コンテンツ)を生成する。
【0372】
したがって、受信装置41では、素材コンテンツ#1及び#2のそれぞれごとの加工パラメータに従って、素材コンテンツ#1及び#2を加工する編集が行われるので、編集の自由度を向上させることができる。
【0373】
さらに、受信装置41では、ユーザによる、編集を指示する編集操作が行われた場合には、再生部52の設定部121において、制御データ生成部161(図8)が、ユーザによる編集操作に応じて、新たな加工パラメータ、及び、新たなタイミングパラメータを生成し、編集部122において、標準制御データに含まれる加工パラメータ、及びタイミングパラメータに代えて、新たな加工パラメータ、及び、新たなタイミングパラメータに従い、編集を行うので、ユーザは、自由度の高い編集を行うことができ、そのような自由度の高い編集の結果、ユーザにとって適切なコンテンツの提供を受けることができる。
【0374】
また、受信装置41では、ユーザによる、編集操作の解除を指示する解除操作が行われた場合には、編集部122において、新たな加工パラメータ、及び、新たなタイミングパラメータに代えて、例えば、再び、標準制御データに含まれる加工パラメータ、及びタイミングパラメータに従い、編集を行うので、ユーザは、一部については、コンテンツ制作者による編集が反映され、残りについては、ユーザによる編集が反映された編集後コンテンツを楽しむことができる。
【0375】
すなわち、ユーザは、素材コンテンツ#1及び#2の編集を、すべて、自分自身で行う必要はなく、一部については、コンテンツ制作者による編集結果を利用して行うことができる。
【0376】
なお、放送装置12、及び受信装置41では、上述したように、画像の編集の他、音声の編集も行うことができる。
【0377】
また、放送装置12、及び受信装置41では、2つの素材コンテンツ#1及び#2を編集の対象としたが、編集の対象とする複数の素材コンテンツは、3つ以上の素材コンテンツとすることができる。
【0378】
さらに、放送装置12、及び受信装置41では、複数の素材コンテンツのうちの1つをテロップとして、他の素材コンテンツの画像に、テロップを重畳する加工を含む編集を行うことができる。
【0379】
次に、上述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0380】
そこで、図10は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
【0381】
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としてのハードディスク205やROM203に予め記録しておくことができる。
【0382】
あるいはまた、プログラムは、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバブル記録媒体211に、一時的あるいは永続的に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブル記録媒体211は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。
【0383】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブル記録媒体211からコンピュータにインストールする他、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されてくるプログラムを、通信部208で受信し、内蔵するハードディスク205にインストールすることができる。
【0384】
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)202を内蔵している。CPU202には、バス201を介して、入出力インタフェース210が接続されており、CPU202は、入出力インタフェース210を介して、ユーザによって、キーボードや、マウス、マイク等で構成される入力部207が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM(Read Only Memory)203に格納されているプログラムを実行する。あるいは、また、CPU202は、ハードディスク205に格納されているプログラム、衛星若しくはネットワークから転送され、通信部208で受信されてハードディスク205にインストールされたプログラム、またはドライブ209に装着されたリムーバブル記録媒体211から読み出されてハードディスク205にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)204にロードして実行する。これにより、CPU202は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU202は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース210を介して、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される出力部206から出力、あるいは、通信部208から送信、さらには、ハードディスク205に記録等させる。
【0385】
ここで、本明細書において、コンピュータに各種の処理を行わせるためのプログラムを記述する処理ステップは、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含むものである。
【0386】
また、プログラムは、1のコンピュータにより処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。
【0387】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0388】
すなわち、本実施の形態では、本発明を放送システムに適用した場合について説明したが、本発明は、その他、例えば、インターネット等のネットワークを介してデータを送信する通信システムにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0389】
【図1】本発明を適用した放送システムの一実施の形態の構成例を示す図である。
【図2】設定部21、及び編集部22の構成例を示すブロック図である。
【図3】抽出ウインドウと素材画像#iを示す図である。
【図4】ズーム処理部71iの処理を説明する図である。
【図5】変換装置の構成例を示すブロック図である。
【図6】設定部21、及び編集部22の処理を説明するフローチャートである。
【図7】設定部21、及び編集部22の処理を説明するフローチャートである。
【図8】再生部52の構成例を示すブロック図である。
【図9】再生部52の処理を説明するフローチャートである。
【図10】本発明を適用したコンピュータの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0390】
1 送信側装置, 2 受信側装置, 111,112 カメラ, 12 放送装置, 21 設定部, 22 編集部, 23 モニタ, 241ないし243 送信部, 41
受信装置, 42 モニタ, 43 ユーザI/F, 44 外部メディア, 511ないし513 受信部, 52 再生部, 60 ユーザI/F, 61 制御データ生成部, 62 制御部, 631,632 入力制御部, 64 スイッチャ制御部, 65 特殊効果制御部, 66 同期データ生成部, 67 制御データ記録部, 711,712 ズーム処理部, 721,722 画質調整部, 73 入力選択部, 74 特殊効果発生部, 101 注目サンプル選択部, 102,103 タップ選択部, 104 クラス分類部, 105 係数出力部, 106 予測演算部, 121 設定部, 122 編集部, 151 制御データ入力I/F, 152 ネットワークI/F, 153 外部メディアI/F, 161 制御データ生成部, 162 制御部, 1631,1632 入力制御部, 164 スイッチャ制御部, 165 特殊効果制御部, 166 同期データ生成部, 167 制御データ記録部, 170 コンテンツI/F, 1711,1712 ズーム処理部, 1721,1722 画質調整部, 173 入力選択部, 174 特殊効果発生部, 201 バス, 202 CPU, 203 ROM, 204 RAM, 205 ハードディスク, 206 出力部, 207 入力部, 208 通信部, 209 ドライブ, 210 入出力インタフェース, 211 リムーバブル記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを処理するデータ処理装置において、
複数のコンテンツを受信するコンテンツ受信手段と、
前記複数のコンテンツのそれぞれを加工するための、前記コンテンツごとの加工パラメータと、前記コンテンツを、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとを含み、前記複数のコンテンツを編集して、前記編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データを受信する制御データ受信手段と、
前記制御データに含まれる前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに従い、前記複数のコンテンツを編集し、前記編集後コンテンツを生成する編集手段と
を備えるデータ処理装置。
【請求項2】
ユーザによる、編集を指示する編集操作に応じて、新たな加工パラメータ、及び、新たなタイミングパラメータを生成する生成手段をさらに備え、
前記編集手段は、前記編集操作に応じて、前記制御データに含まれる前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに代えて、前記新たな加工パラメータ、及び、前記新たなタイミングパラメータに従い、編集を行う
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記編集手段は、ユーザによる、前記編集操作の解除を指示する解除操作に応じて、前記新たな加工パラメータ、及び、前記新たなタイミングパラメータに代えて、前記制御データに含まれる前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに従い、編集を行う
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記制御データ、並びに、前記新たな加工パラメータ、及び、前記新たなタイミングパラメータを含む新たな制御データを記録する記録手段をさらに備える
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記編集手段は、前記コンテンツに含まれる画像の画質を調整する加工を含む編集を行う
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記編集手段は、前記コンテンツに含まれる画像の解像度を向上させる加工を含む編集を行う
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記編集手段は、前記コンテンツに含まれる画像のサイズを変更する加工を含む編集を行う
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
前記編集手段は、前記コンテンツに含まれる画像から、前記編集後コンテンツとして出力する領域を抽出する加工を含む編集を行う
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項9】
前記編集手段は、前記コンテンツに含まれる画像に特殊効果を付す加工を含む編集を行う
請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項10】
前記制御データ受信手段は、外部の記録媒体、又は、ネットワークから、前記制御データを受信する
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項11】
前記複数のコンテンツのうちの1つのコンテンツは、テロップであり、
前記編集手段は、前記複数のコンテンツのうちの他の1つのコンテンツに含まれる画像に、前記テロップを重畳する加工を含む編集を行う
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項12】
前記編集手段は、前記複数のコンテンツに含まれる音声を編集する
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項13】
コンテンツを処理するデータ処理装置のデータ処理方法において、
前記データ処理装置が、
複数のコンテンツを受信するとともに、前記複数のコンテンツのそれぞれを加工するための、前記コンテンツごとの加工パラメータと、前記コンテンツを、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとを含み、前記複数のコンテンツを編集して、前記編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データを受信し、
前記制御データに含まれる前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに従い、前記複数のコンテンツを編集し、前記編集後コンテンツを生成する
ステップを含むデータ処理方法。
【請求項14】
コンテンツを処理するデータ処理装置として、コンピュータを機能させるプログラムにおいて、
複数のコンテンツを受信するコンテンツ受信手段と、
前記複数のコンテンツのそれぞれを加工するための、前記コンテンツごとの加工パラメータと、前記コンテンツを、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとを含み、前記複数のコンテンツを編集して、前記編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データを受信する制御データ受信手段と、
前記制御データに含まれる前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに従い、前記複数のコンテンツを編集し、前記編集後コンテンツを生成する編集手段と
して、コンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項15】
複数のコンテンツを編集する処理を行うデータ処理装置において、
前記複数のコンテンツのそれぞれを加工するための、前記コンテンツごとの加工パラメータと、前記コンテンツを、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとを生成する生成手段と、
前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに従い、前記複数のコンテンツを編集し、前記編集後コンテンツを生成する編集手段と、
前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータを含み、前記複数のコンテンツを編集して、前記編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データを出力する出力手段と
を備えるデータ処理装置。
【請求項16】
前記複数のコンテンツ、及び、前記制御データを送信する送信手段をさらに備える
請求項15に記載のデータ処理装置。
【請求項17】
前記生成手段は、ユーザによる、編集を指示する編集操作に応じて、前記複数のコンテンツのそれぞれに対して、異なる前記加工パラメータを生成する
請求項16に記載のデータ処理装置。
【請求項18】
前記編集手段は、前記コンテンツに含まれる画像の画質を調整する加工を含む編集を行う
請求項17に記載のデータ処理装置。
【請求項19】
前記編集手段は、前記コンテンツに含まれる画像の解像度を向上させる加工を含む編集を行う
請求項17に記載のデータ処理装置。
【請求項20】
前記編集手段は、前記コンテンツに含まれる画像のサイズを変更する加工を含む編集を行う
請求項17に記載のデータ処理装置。
【請求項21】
前記編集手段は、前記コンテンツに含まれる画像から、前記編集後コンテンツとして出力する領域を抽出する加工を含む編集を行う
請求項17に記載のデータ処理装置。
【請求項22】
前記編集手段は、前記コンテンツに含まれる画像に特殊効果を付す加工を含む編集を行う
請求項17に記載のデータ処理装置。
【請求項23】
前記複数のコンテンツのうちの1つのコンテンツは、テロップであり、
前記編集手段は、前記複数のコンテンツのうちの他の1つのコンテンツに含まれる画像に、前記テロップを重畳する加工を含む編集を行う
請求項16に記載のデータ処理装置。
【請求項24】
前記編集手段は、前記複数のコンテンツに含まれる音声を編集する
請求項16記載のデータ処理装置。
【請求項25】
複数のコンテンツを編集する処理を行うデータ処理装置のデータ処理方法において、
前記データ処理装置が、
前記複数のコンテンツのそれぞれを加工するための、前記コンテンツごとの加工パラメータと、前記コンテンツを、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとを生成し、
前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに従い、前記複数のコンテンツを編集し、前記編集後コンテンツを生成し、
前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータを含み、前記複数のコンテンツを編集して、前記編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データを出力する
ステップを含むデータ処理方法。
【請求項26】
複数のコンテンツを編集する処理を行うデータ処理装置として、コンピュータを機能させるプログラムにおいて、
前記複数のコンテンツのそれぞれを加工するための、前記コンテンツごとの加工パラメータと、前記コンテンツを、編集後のコンテンツである編集後コンテンツとして出力する出力タイミングを表すタイミングパラメータとを生成する生成手段と、
前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータに従い、前記複数のコンテンツを編集し、前記編集後コンテンツを生成する編集手段と、
前記加工パラメータ、及び前記タイミングパラメータを含み、前記複数のコンテンツを編集して、前記編集後コンテンツを生成するのに用いられる制御データを出力する出力手段と
して、コンピュータを機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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