説明

トイレ情報システム

【課題】障害者や病人用、老人用、小児用のトイレに最適な誤動作の生ずる恐れのないトイレ情報システムを提供する。
また、操作簡単で、監視の容易なトイレ情報システムを提供する。
【解決手段】トイレ100内に赤外線人体検知装置20を設けると共に、トイレ入口101に赤外線遮断検知装置10を備え、赤外線遮断検知装置10により人体を検知したのち、赤外線人体検知装置20を動作させるようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレに出入りする人体の動き及びトイレ内の人体の状況を監視するトイレ情報システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トイレ内で人体を検知する赤外線人体検知装置は、多くの装置があったが、通常天井に取り付けられ、赤外線検知エリアを真下方向又は斜め下方に向けて設定しているため、犬や猫などの小動物が入室しても放出する赤外線を検知して誤動作する欠点があった。
また、入口のドアのロックにより赤外線人体検知装置を動作させるため、ドアの開いた状態や半ドア、半開きでは赤外線人体検知装置が動作しない欠点があった。
そこで、本発明者は、トイレ入口に、近赤外線領域で、検出感度に波長依存性がない焦電型赤外線センサーを用いた赤外線遮断検知装置を設けて、トイレ入口における人体の出入りを検知すると共に、トイレ内に赤外線人体検知装置を設けてトイレ内の人体を検知し、2重に人体を検知することにより、動物による誤動作やドアロックの有無による誤動作を防止できることを見出し、さらに、カーテン引き等によるドアなしの場合にも人体の出入りに適用できる本発明装置を完成した。
また、本発明者は、入室初期起動タイマーと、長時間滞在監視タイマーと、長時間静止監視タイマーとを設けることにより、トイレ内の人体の動静を明確に把握することに成功した。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、障害者や病人用、老人用、小児用のトイレに最適なトイレ情報システムを提供するものである。
また、本発明は、誤動作の生ずる恐れのないトイレ情報システムを提供するものである。
さらに、本発明は、操作簡単で、監視の容易なトイレ情報システムを提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明トイレ情報システムは、上記課題を達成するため、図示するように、トイレ内に赤外線人体検知装置を設けると共に、トイレ入口に赤外線遮断検知装置を備え、赤外線遮断検知装置により人体を検知したのち、赤外線人体検知装置を動作させるようにしたものである。
また、本発明トイレ情報システムは、上記課題を達成するため、図示するように、赤外線遮断検知装置を近赤外線による焦電型赤外線センサーを用いるものである。
また、本発明トイレ情報システムは、上記課題を達成するため、図示するように、赤外線遮断検知装置の動作後、入室初期起動タイマーを介して、赤外線人体検知装置を動作するようにしたものである。
さらにまた、本発明トイレ情報システムは、上記課題を達成するため、図示するように、赤外線人体検知装置の動作により長時間滞在監視タイマーが動作すると共に、静止監視タイマーが動作し、トイレ内の人体の動き乃至移動しているときは、静止監視タイマーがリセットし、トイレ内の人体が静止したときは、静止監視タイマーが動作して、人体の一定時間の静止状態が続いたとき非常通報できるようにしたものである。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、トイレ入口を通過する人物を検知するセンサーとトイレ内の人物を検出するセンサーとを設け、二重に検知することで、動物等による誤動作やドアロックの有無、ドアなしの場合の誤動作の発生が完全に防止された。
また、本発明品は、トイレ内で用便等の動きをしている場合と倒れたり気を失ったりなどして静止している場合を赤外線人体検知装置のセンサーとタイマーによりそれぞれ識別して警報を発するようにしているので、トイレ内の監視が明確にできるようになった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明の実施の形態が図1、図2及び図3に示されている。
本発明トイレ情報システムは、図1及び図2に示すように、トイレ入口101の赤外線遮断検知装置10と、トイレ入室初期起動タイマー11と、トイレ内の赤外線人体検知装置20と、長時間滞在監視タイマー21と、長時間静止監視タイマー22と、長時間滞在の監視ブザー31と、長時間静止監視ブザー32とを主構成に配置したものである。
本発明実施例において、トイレ入口101を人物が通過する毎に赤外線遮断検知装置10により入室初期起動タイマー11のセット、リセットが行われ、トイレ内に人物が滞在の状態では、入口の赤外線遮断検知装置10のセンサーによって人物を感知した後、監視スタンバイ状態となり、この状態でトイレ100内の赤外線人体検知装置20のセンサーが動作することによって監視が開始される。
また、誤動作防止を図るため、トイレ入室初期起動タイマー11の設定時限後に赤外線人体検知装置20のセンサーが動作した時点から監視が開始される。上記タイマー11は約1〜180秒の間で調整可能とした。すなわち、タイマー11の設定時限後に赤外線人体検知装置20のセンサーが動作するとトイレ100内の滞在監視の開始となる。
上記入室初期起動タイマー11の設定時限後に室内の赤外線人体検知装置20のセンサーが動作すると、リレー(図示しない)によりトイレ内滞在検出が開始される。
一度滞在検出が開始されると、トイレ入口101の赤外線遮断検知装置10のセンサーが動作しない限り、長時間滞在監視タイマー21の設定時限後には長時間不法滞在となる。上記タイマー21は約2分〜60分の間で調整可能とした。
上記長時間滞在監視タイマー21の動作中にトイレ内で人物の動き(移動)により、赤外線人体検知装置20のセンサーが動作すれば、長時間静止監視タイマー22がその都度リセットされ滞在者が健全であることが判断できる。
長時間滞在監視タイマー21の動作中に、内部で人物が完全静止(倒れた場合、気を失った場合など)した場合は、長時間静止監視タイマー22の設定時限後に非常警報ブザー32を出力する。上記長時間静止監視タイマーは約2分〜60分の間で調整可能とした。
警報ブザー32のリセットは、警報解除スィッチ(図示しない)をロックするか、入口の赤外線遮断検知装置10のセンサーを通過することでリセットされる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明の実施の形態を示す説明図である。
【図2】本発明システムのブロック線図である。
【図3】本発明システムのシーケンス図の一例である。
【符号の説明】
【0008】
100 トイレ室
101 トイレ入口
102 トイレ
10 赤外線遮断検知装置
11 入室初期起動タイマー
20 赤外線人体検知装置
21 長時間滞在監視タイマー
22 長時間静止監視タイマー
31 監視ブザー
32 警報ブザー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレ内に赤外線人体検知装置を設けると共に、トイレ入口に赤外線遮断検知装置を備え、赤外線遮断検知装置により人体を検知したのち、赤外線人体検知装置を動作させるようにしたことを特徴とするトイレ情報システム。
【請求項2】
赤外線遮断検知装置を近赤外線による焦電型赤外線センサーを用いて行うことを特徴とする請求項1記載のトイレ情報システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−223886(P2006−223886A)
【公開日】平成18年8月31日(2006.8.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−111376(P2006−111376)
【出願日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【分割の表示】特願2003−64023(P2003−64023)の分割
【原出願日】平成15年3月10日(2003.3.10)
【出願人】(591216174)サンスペース株式会社 (1)
【Fターム(参考)】