説明

トッピングを配した粉練りベース食品の構造

【課題】 新規オーブンを使用することを前提とし、その新規オーブンの構成上、熱を導入する筒孔部がオーブンの中心にあることから、その筒孔部を避けながら、ワンタッチで解凍及び焼成して食に供することを可能としたトッピングを配した粉練りベース食品の構造とする。
【解決手段】 中央部位に透孔が形成されていることとする。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案はトッピングを配した粉練りベース食品、主にピザパイや広島風お好み焼きの構造に関し、さらには、それらの冷凍食品の構造に関する。
【0002】
【考案の背景】
係るトッピングを配した粉練りベース食品は通常、小麦粉やうどん粉を溶いた生地を型や鉄板等の上に垂らして焼成するもので、その垂らし作用による、表面張力により、結果的に略円形状のものとなる。また、ピザパイの場合、型との関係で矩形のものも知られており、その冷凍食品もそのままの形状が保持されたものとなっている。
【0003】
ここで、近時、本件出願の考案者、出願人は新規な鍋タイプとしたオーブンを開発し、食卓等にあっても無煙で、油の飛散等がなく食物を焼成して食に供することができるものを提供した。しかし、この新規オーブンは冷凍食品の解凍及びその解凍に続けての加熱焼成が、他の解凍装置よりも時間が速く、また、手間をかけずになし得ることが判明した。
【0004】
【考案の目的】
そこで、本考案は上記した新規オーブンを使用することを前提とし、その新規オーブンの構成上、熱を導入する筒孔部がオーブンの中心にあることから、その筒孔部を避けながら、ワンタッチで解凍及び焼成して食に供することを可能としたトッピングを配した粉練りベース食品の構造を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本考案に係るトッピングを配した粉練りベース食品の構造は中央部位に透孔が形成されていることを特徴としている。
【0006】
【作用】
上記した構成としたことにより、中央部位に形成された透孔を、オーブンの筒孔部の外側に嵌め合わせることができ、特に冷凍食品の場合、解凍から焼成までを短時間で、しかも当初のセッティング作業のみで済ませることができる。
【0007】
【考案の実施の形態】
次に、本考案の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本考案を実施したピザパイの斜視図、図2は同じく加熱状態を示す概略断面図である。
【0008】
これらの図にあって1は種々のトッピング2、2…を上面に配備し、冷凍加工処理されたピザパイであり、このピザパイ1は中央部位に円形をした透孔3が形成されており、この透孔3のサイズは後述するオーブンの熱を導入する筒孔部の外径よりもやや大きめのものに設定されている。
【0009】
この実施の形態ではピザパイ1の形状も円形のものとしてあるが、これにこだわらず矩形のものでもよいことは勿論であり、また、ピザパイ1に代って、広島風のお好み焼を対象としても同旨のこととなる。
【0010】
また、前記したピザパイ1は図2として概略的に示すオーブン4によって加熱処理される。このオーブン4は鍋タイプのものとされ、中央にガス炎からの熱を内部に導入する筒孔部5を形成した基体6を有し、その基体6にロック機構により内部を密閉状態に設置される蓋体7が着脱自在に備えられている。
【0011】
この蓋体7の裏面には熱の輻射板8が取り付けられ、中央には熱気排気口9が形成されている。この熱気排気口9の上面には熱を攪拌する熱気攪拌翼10、10…が切り起こし状態で形成されると供に、遠赤外線を放射するセラミックリング11が吊持固定されている。
【0012】
そして、前記した筒孔部5に対し、ピザパイ1の透孔3を嵌め合せ、セッティングすることで、ピザパイ1は解凍され、続けて加熱処理され、食に供される状態とされる。
【0013】
【考案の効果】
本考案に係るトッピングを配した粉練りベース食品の構造は上述のようになっている。そのため、卓上等でも使用できるオーブンにより解凍から加熱処理までを一連してなし、しかも作業はセッティングのみで済み、従来に比してはるかに短時間で食に供されることが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案を実施したピザパイの斜視図である。
【図2】加熱状態を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 ピザパイ
2 トッピング
3 透孔
4 オーブン
5 筒孔部
6 基体
7 蓋体
8 輻射板
9 熱気排気口
10 熱気攪拌翼
11 セラミックリング

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 中央部位に透孔が形成されていることを特徴とするトッピングを配した粉練りベース食品の構造。

【図1】
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【図2】
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【登録番号】第3038224号
【登録日】平成9年(1997)3月19日
【発行日】平成9年(1997)6月10日
【考案の名称】トッピングを配した粉練りベース食品の構造
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平8−12707
【出願日】平成8年(1996)11月28日
【出願人】(591033858)