説明

トリガー式液体噴出器

【課題】初期作動時に於ける空打ち回数の低減が図れてポンプ内のエア抜き操作を容易に行え、また、製造後の機能確認の判定を明瞭に行え、使用中には円滑で且つ均一な液の噴出が行えるトリガー式液体噴出器を提案する。
【解決手段】液流路の一部を構成し、先端にノズルJを嵌着した射出筒12内に、常時上流側へ付勢された吐出弁体Gを吐出弁座40に圧接させて上流位置の吸込み弁23との間に閉塞領域を画成する蓄圧式の吐出弁53を備え、吐出弁座40及び吐出弁体Gの少なくとも一方にその上下流を連通させるエア逃がし溝41を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトリガー式液体噴出器に関し、詳しくは、蓄圧式のトリガー式液体噴出器に関する。
【背景技術】
【0002】
トリガー式液体噴出器は使用の簡便さから数多くの商品が提案され販売されて来た。そのなかで販売する側は商品の特徴を明確にして競合品との差別化を打ち出し、市場に於ける勝ち残りに凌ぎを削っている。その為トリガー式液体噴出器に対してもより高い機能の要求があり微細な均一安定した霧や切れの良い霧及び泡の供給が要求され、それに伴うトリガー式液体噴出器が提案されている。(例えば,特許文献1参照)
【0003】
上記液体噴出器は、操作レバーを繰り返し牽曳して容器体内の液体を吸引,加圧,圧送するポンプと、このポンプを一体的に備え該ポンプによって加圧,圧送された液体を通過させる送給経路を有するボディと、このボディの送給経路の末端に配置され送給経路を通って圧送された液体を外界に向けて噴出する噴射ノズルとを備え、ボディの送給経路内に、該送給経路を閉塞状態に常時保持し、液体の圧力が規定圧力に達したときにのみ送給経路を開放する蓄圧弁を設けている。
【0004】
この蓄圧弁は、弁体と弾性部材とから構成されている。弁体は、内部を送給経路の一部として構成した縦筒内に上下動可能に装着している。また、弾性部材は、弁体上部に於いて、弁体の開口から内部空間へと入りこみ縦筒内周に形成した上向き段部形態の弁座に弁体周囲の下向き段部形態のシール部を押し当てて縦筒内を閉塞状態に保持する一方、規定圧力に達したときのみ弁座から弁体を離反させる反発力を有する如く構成している。
【特許文献1】特開2006−205045号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記液体噴出器は、ボディの縦筒内に蓄圧弁を挿入し、配置するだけで蓄圧式の液体噴出器に変更することができ、設計変更するなどの余計な手間をかけることなしに液体の均一な噴出が可能な優れたものである。
【0006】
本発明はこの様なトリガー式液体噴出器を更に改良し、初期作動時に於ける空打ち回数の低減等が図れてポンプ内のエア抜き操作を容易に行え、また、製造後の機能確認の判定を明瞭に行え、使用中の液噴出操作も円滑でかつ均一な噴出が可能であり、金属との接触を嫌う収納液に好適なトリガー式液体噴出器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の手段として、以下の通り構成した。即ち、本体B内部に備えた液流路の中途にシリンダ13を連通させるとともに、シリンダ13内を摺動するプランジャHの押し込み操作を行うトリガーIを備え、トリガーIの操作により容器体内の液を液流路終端のノズルJより噴出する如く構成したトリガー式液体噴出器に於いて、液流路の一部を構成し、先端に前記ノズルJを嵌着した射出筒12内に、常時上流側へ付勢された吐出弁体Gを吐出弁座40に圧接させて上流位置の吸込み弁23との間に閉塞領域を画成する蓄圧式の吐出弁53を備え、吐出弁座40及び吐出弁体Gの少なくとも一方にその上下流を連通させるエア逃がし溝41を設けた。
【0008】
第2の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、吐出弁体G外方の射出筒12内圧力を調整する圧力調整孔17を射出筒12に穿設した。
【0009】
第3の手段として、以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段又は第2の手段のいずれかの手段に於いて、射出筒12内に二重筒状に設けた導入筒部37内中央に一端部を、周囲を液の流通が可能に支持し、他端部を導入筒部37後方へ突設した棒部材Fの後部外周に前記吐出弁座40を形成し、吐出弁座40に圧接された基筒部50より射出筒12内周を摺動する環状の後部摺動部51及び導入筒部37内周を摺動する環状の前部摺動部52をそれぞれ突設して前記吐出弁体Gを構成し、導入筒部37外周に設置したコイルスプリングs1により吐出弁体Gを付勢させ、外筒13a と内筒13b との内外二重筒よりなる環状のシリンダ室Rを備えたシリンダ13を採用し、外筒13a 内周を摺動する外側摺動部61及び内筒13b 外周を摺動する内側摺動部62をそれそれ備えた先端閉塞の筒状形態をなすプランジャHを採用し、内筒13b 内に設置したコイルスプリングs2によりプランジャHを付勢させた。
【発明の効果】
【0010】
本発明のトリガー式液体噴出器は、吐出弁座40及び吐出弁体Gの少なくとも一方にエア逃がし溝41を設けているため、使用当初の液流路内に空気の存在する状態から液流路内に液を充満させる過程で空気の排出を効率良く行えるため、トリガーの空打ちの回数を激減させることが可能となる。また、蓄圧式の吐出弁53を採用しているため、この種のトリガー式液体噴出器のもつ従来通りの円滑かつ均一な液の噴出を行える。
【0011】
吐出弁体G外方の射出筒12内圧力を調整する圧力調整孔17を射出筒12に穿設した場合には、吐出弁53の作動を無理がなく円滑に行える利点がある。即ち、液圧により吐出弁体Gが下流側に移行した際に、その周囲の環状空間が圧縮されるが、圧縮空気は圧力調整孔17より外部へ排出されるため、吐出弁体Gの作動を阻害されることはない。また、逆に下流側に移行した吐出弁体Gが元の状態に戻る際も負圧化した周囲の環状空間に圧力調整孔17を介して外部より空気が導入され、円滑な吐出弁体Gの作動を行える。また、製造後の機能確認として、蓄圧式の吐出弁53部分にシール性が足りない部分ある等の不良を圧力調整孔17からの空気圧等を測定することにより容易に確認することができる。
【0012】
射出筒12内に二重筒状に設けた導入筒部37内中央に一端部を、周囲を液の流通が可能に支持し、他端部を導入筒部37後方へ突設した棒部材Fの後部外周に前記吐出弁座40を形成し、吐出弁座40に圧接された基筒部50より射出筒12内周を摺動する環状の後部摺動部51及び導入筒部37内周を摺動する環状の前部摺動部52をそれぞれ突設して前記吐出弁体Gを構成し、導入筒部37外周に設置したコイルスプリングs1により吐出弁体Gを付勢させ、外筒13a と内筒13b との内外二重筒よりなる環状のシリンダ室Rを備えたシリンダ13を採用し、外筒13a 内周を摺動する外側摺動部61及び内筒13b 外周を摺動する内側摺動部62をそれぞれ備えた先端閉塞の筒状形態をなすプランジャHを採用し、内筒13b 内に設置したコイルスプリングs2によりプランジャHを付勢させた場合には、いずれのコイルスプリングs1及びs2も液に接触することがなく、従って、一般に金属で形成されるコイルスプリングに接触することを好まない収納液を使用する場合には特に有用である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
【0014】
図1及び図2は本発明のトリガー式液体噴出器1を示すもので、トリガー式液体噴出器1は、装着キャップAと、本体Bと、吸上げパイプCと、吸込み弁部材Dと、スピン部材Eと、棒部材Fと、吐出弁体Gと、プランジャHと、トリガーIと、ノズルJと、ストッパーKとを備えている。
【0015】
装着キャップAは口頸部外周に周壁2を螺合させてトリガー式液体噴出器1を容器体に装着するためのものであり、周壁2の上端縁よりフランジ3を延設して構成している。
【0016】
本体Bは、有頂筒状の装着基部10と、縦筒11と、射出筒12と、シリンダ13とを一体に形成している。装着基部10は、容器体口頸部に嵌合させるシール筒14を下面より垂設し、パッキンpを介して口頸部上に下面を圧接嵌合させる。また、外周下部に装着キャップAを回動可能に嵌合させており、外周下部に突設した係止突条15上面にフランジ3を係合させて下方への抜け出しを防止している。そして、装着キャップAの周壁2を容器体口頸部外周に螺合させることにより、容器体口頸部上面とフランジ3下面との間でパッキンp及び係止突条15を挟持させる如く構成している。
【0017】
縦筒11は、装着基部10内後部に下端を開口し、装着基部10の頂部を貫通して上端をその上方へ立設しており、内部に吸上げパイプCの上端部を嵌着し、その下端を容器体内下部に垂下する如く構成している。
【0018】
また、射出筒12は縦筒11の上端部に基端を開口して前方へ一体に延設し、先端部を大径に形成し、大径部分先端にノズルJを回動可能に嵌着している。そして、容器体内から吸上げパイプC内,縦筒11内,射出筒12内を介してノズルJの噴出口83に至る液流路を形成している。
【0019】
射出筒12内の液流路には上記吸込み弁部材Dと、スピン部材Eと、棒部材Fと、吐出弁体Gとを装着している。吸込み弁部材Dは、射出筒12の前後方向中央部に嵌合させた固定筒20より蛇行板状の弾性板部21を介して吸込み弁体22を後方へ延設しており、吸込み弁体22を縦筒11の開口縁部に設けた吸込み弁座16に圧接して吸込み弁23を形成している。
【0020】
スピン部材Eは、射出筒12の先端部の大径部に嵌着したリング30内中央に、放射状の複数のリブ31に基端部を支持された柱状部32を前方へ突設している。柱状部32の外面には一対の凹溝33を凹設している。また、柱状部32の後端部にそれぞれ先端部を連結して後方へ延設した一対の円弧板状壁34を射出筒12の大径部後端部に嵌着している。各円弧板状壁34の前後方向中間部は肉薄に形成している。更に、各円弧板状壁34の後端間を連結する後壁部35の後面外周位置より射出筒12に嵌合させた嵌合筒36を後方に延設するとともに、後壁部35の後面内周位置より、嵌合筒36及び射出筒12との間に隙間を設けて導入筒部37を後方へ延設している。
【0021】
棒部材Fは、一端部を導入筒部37内中央に挿通させてその周囲に液の流通が可能に嵌合させており、他端部を吸込み弁部材Dの固定筒20内まで延設しており、導入筒部37後方の前後方向中央部には環状の吐出弁座40を突設している。
【0022】
また、吐出弁座40にはその上流及び下流を連通させるエア逃がし溝41を凹設している。エア逃がし溝41は、使用当初のエアが液流路内に残存している状態から、液流路内を液で充満させるためにエアを排出する所謂空打ちの際に、吐出弁座40上流のエアを下流に排出するためのものであり、吐出弁座40上流から下流へのエアや液の導入を防止できる程度の微小深さのものを採用する。例えば、図3に示す如く、その深さd1としては0.05mm〜0.15mm程度の微小深さが採用される。但し、これに限られるものではない。また、幅d2は比較的自由に選択できるが、例えば0.3mm〜1.0mm程度が好ましく採用されるが、この場合も当然これに限られるものではない。尚、本例では吐出弁座40にエア逃がし溝を設けた例を挙げているが、図4に示す如く、吐出弁体Gにエア逃がし溝41を設けても良く、或いは図示しないが、吐出弁座40及び吐出弁体Gの両方にエア逃がし溝を設けても良い。エア逃がし溝41の数は単数でも複数でも良く、状況に応じて適宜選択すると良い。
【0023】
吐出弁体Gは、基筒部50外周より突設した前後一対のスカート状をなす後部摺動部51を射出筒12の内周に摺動可能に嵌合させ、また、基筒部50前面から突設した小径スカート状の前部摺動部52を導入筒部37内周に摺動可能に嵌合させて前後方向の摺動が可能に装着している。また、スピン部材Eの各円弧板状壁34後面との間にコイルスプリングs1を介在させて常時後方へ付勢させ、基筒部50の後端縁を吐出弁座40に圧接して吐出弁53を形成している。そして、所定液圧でコイルスプリングs1の付勢力に抗して吐出弁体Gを前方へ移行させて吐出弁53を開く如く構成している。
【0024】
スピン部材の後壁部35と、導入筒部37と、吐出弁体G及び射出筒12とで画成される環状空間と連通する圧力調整孔17を射出筒12に穿設している。
【0025】
シリンダ13は射出筒12と縦筒11とのコーナー部分より斜め下方前方へ一体に突設しており、外筒13a 内に同心円状に外筒13a より短い内筒13b を備え、内筒13b 外面と外筒13a 内面との間をシリンダ室Rとして画成している。吸込み弁23及び吐出弁53間の液流路と、シリンダ室Rの上部とを連通孔を介して連通させている。
【0026】
プランジャHは、前端閉塞で後端開口の筒状をなす基部60を備え、外筒13a 内周を液密摺動する前後一対のスカート状をなす外側摺動部61を基部60外周に突設し、内筒13b 外周を液密摺動する内側摺動部62を基部60内周に突設して構成しており、コイルスプリングs2により前方へ付勢させている。
【0027】
トリガーIは、射出筒12の先端部両側に上端部を回動可能に連結してシリンダ13の前方に揺動可能に垂下させており、プランジャHの先端部に上部を連繋させて係止しており、後方への引き込みによりプランジャHをコイルスプリングs2の付勢力に抗して後方へ移行させる如く構成している。
【0028】
ノズルJは、射出筒12の先端部に回動可能に嵌合させた回動筒80を前板81裏面より後方へ延設し、また、スピン部材Eの柱状部32の前部外周に液密摺動可能に嵌合させた案内筒82を前板81裏面より後方へ突設しており、案内筒82内の前板81に噴出孔83を穿設している。案内筒82内面にはスピン部材Eの凹溝33とそれぞれ連通して液流路の開閉を行う一対の凹溝84を設けている。ノズルJの下面から、トリガーIの引き込みを防止する邪魔板85を垂設している。
【0029】
ストッパーKは、邪魔板85がトリガーI前面に位置した際にはその係合凹部90がトリガーIの係合突起70と係合して邪魔板85とともにダブルストッパーの役割を果たし、液の噴出の際に邪魔板85を回動させてノズルJを回動させると、ノズルJから突出した突起(図示せず)により上方へ移行させて係合突起70と係合凹部90との係合が外れ、トリガーIの引き込みが可能となる如く構成した公知機構のものである。
【0030】
上記の如く構成されたトリガー式液体噴出器1は、図1の状態から邪魔板85を回動させてノズルJを回動させるとストッパーKの係合凹部90がトリガーIの係合突起70から外れてトリガーIの引き込みが可能となるとともに、ノズルJの凹溝84とスピン部材Eの凹溝33が連通してその部分からの液の噴出が可能となる。次いで、トリガーIを引きプランジャHを後方へ押し込むとシリンダ室R内の加圧液がコイルスプリングs1の付勢力に抗して吐出弁53を開いて各凹溝33及び各凹溝84を介して噴出口83から外部へ噴出されるが、使用当初は液流路内にエアが存在するため、エアが吐出弁53の上流から下流へ排出され、圧が弱くなって吐出弁53が閉じた後も残圧でエア逃げ溝41を介してエアが排出されるため、効率の良いエアの排出を行える。尚、吐出弁体Gの移動の際には出弁体G外方の射出筒12内の環状空間に存在する空気は圧力調整孔17より外部へ排出され或いは内部へ導入される。
【0031】
トリガーIをある程度まで引いて液の噴出が一定量行われるとコイルスプリングs1により吐出弁53が閉じ、次いでトリガーIの押圧を解除すれば、コイルスプリングs2の作用でプランジャHが押圧されシリンダ室R内が負圧化され、吸込み弁23が開いて容器体内の液をシリンダ室R内に導入する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】トリガー式液体噴出器の縦断面図である。(実施例1)
【図2】トリガー式液体噴出器の要部拡大断面図である。(実施例1)
【図3】エア逃がし溝部分の要部拡大断面図である。(実施例1)
【図4】エア逃がし溝部分の要部拡大断面図である。(実施例2)
【符号の説明】
【0033】
1…トリガー式液体噴出器
A…装着キャップ
2…周壁,3…フランジ
B…本体
10…装着基部,11…縦筒,12…射出筒,13…シリンダ,13a …外筒,13b …内筒, 14…シール筒,15…係止突条,16…吸込み弁座,17…圧力調整孔,
p…パッキン,R…シリンダ室
C…吸上げパイプ
D…吸込み弁部材
20…固定筒,21…弾性板部,22…吸込み弁体,23…吸込み弁
E…スピン部材
30…リング,31…リブ,32…柱状部,33…凹溝,34…円弧板状壁,35…後壁部, 36…嵌合筒,37…導入筒部
F…棒部材
40…吐出弁座,41…エア逃がし溝
G…吐出弁体
50…基筒部,51…後部摺動部,52…前部摺動部,53…吐出弁,
s1…コイルスプリング H…プランジャ
60…基部,61…外側摺動部,62…内側摺動部,s2…コイルスプリング
I…トリガー
70…係合突起
J…ノズル
80…回動筒,81…前板,82…案内筒,83…噴出口,84…凹溝,85…邪魔板
K…ストッパー
90…係合凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体B内部に備えた液流路の中途にシリンダ13を連通させるとともに、シリンダ13内を摺動するプランジャHの押し込み操作を行うトリガーIを備え、トリガーIの操作により容器体内の液を液流路終端のノズルJより噴出する如く構成したトリガー式液体噴出器に於いて、液流路の一部を構成し、先端に前記ノズルJを嵌着した射出筒12内に、常時上流側へ付勢された吐出弁体Gを吐出弁座40に圧接させて上流位置の吸込み弁23との間に閉塞領域を画成する蓄圧式の吐出弁53を備え、吐出弁座40及び吐出弁体Gの少なくとも一方にその上下流を連通させるエア逃がし溝41を設けたことを特徴とするトリガー式液体噴出器。
【請求項2】
吐出弁体G外方の射出筒12内圧力を調整する圧力調整孔17を射出筒12に穿設した請求項1記載のトリガー式液体噴出器。
【請求項3】
射出筒12内に二重筒状に設けた導入筒部37内中央に一端部を、周囲を液の流通が可能に支持し、他端部を導入筒部37後方へ突設した棒部材Fの後部外周に前記吐出弁座40を形成し、吐出弁座40に圧接された基筒部50より射出筒12内周を摺動する環状の後部摺動部51及び導入筒部37内周を摺動する環状の前部摺動部52をそれぞれ突設して前記吐出弁体Gを構成し、導入筒部37外周に設置したコイルスプリングs1により吐出弁体Gを付勢させ、外筒13a と内筒13b との内外二重筒よりなる環状のシリンダ室Rを備えたシリンダ13を採用し、外筒13a 内周を摺動する外側摺動部61及び内筒13b 外周を摺動する内側摺動部62をそれそれ備えた先端閉塞の筒状形態をなすプランジャHを採用し、内筒13b 内に設置したコイルスプリングs2によりプランジャHを付勢させた請求項1又は請求項2のいずれかに記載のトリガー式液体噴出器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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