説明

トルク制限端子を有する電気ヒューズ

【課題】電気ヒューズの作動条件と開放特性を変えてしまうような捻り、変形および/または破断を引き起こすおそれのある捩り力が、ヒューズ要素部分に伝達されることを制限する。
【解決手段】電気ヒューズは、ヒューズ要素の端部に結合されている摺動嵌合した端子要素を含む。端子要素は、ヒューズが回路導体にボルトで取り付けられるときに、ヒューズ要素端部に対して回転でき、ヒューズ要素を損傷から保護できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の分野は、一般的には電気ヒューズに関し、より具体的には、電気回路導体にボルトで取り付けられた端子を有する電気ヒューズに関する。
【背景技術】
【0002】
ヒューズは、電気回路用の過電流保護装置であり、電源システムを保護し、指定された回路条件が発生したときに回路および関連する構成要素への損傷を防止するために広く使用されている。溶融性要素またはアセンブリがヒューズの端子要素間に結合され、指定された電流条件が発生したときに、溶融性要素またはアセンブリは解体、溶融、または構造的に故障してヒューズ端子間の電流経路を開いて経路を遮断する(以降、これを「開く」または「開放する」と表現する)。従って、ライン側回路は、負荷側回路からヒューズにより電気的に隔離され、過電流条件により負荷側回路に対して起こり得る損傷を防止している。
【発明の概要】
【0003】
電源システムの変形の可能性を絶えず拡げるために、電気ヒューズにおける改良が所望されている。
【0004】
非制限的且つ非網羅的な実施の形態が下記の図を参照して記述されるが、別途指定されない限り、種々の図を通して、類似の数字は類似の構成要素を示している。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】電気ヒューズの例としての実施の形態の透視図である。
【図2】図1に示されている例としての電気ヒューズの上面図である。
【図3】図1および図2に示されている例としての電気ヒューズの側面図である。
【図4】図1〜3に示されている例としての電気ヒューズの底面図である。
【図5】図1に示されている電気ヒューズの分解図である。
【図6】ボルト接続により回路導体に取り付けられる、図1に示されている電気ヒューズを示している。
【図7】導体に取り付けられた図6の電気ヒューズを示している。
【図8】内部構成要素が示されている、図7の取り付けられた電気ヒューズを示している。
【図9】図7に示されている取り付けられた電気ヒューズの部分を示している。
【図10】図7に示されている電気ヒューズの部分の拡大図である。
【図11】回路導体へのヒューズ要素の接続部を示している。
【発明を実施するための形態】
【0006】
従来技術における多数の難題および短所を克服する電気ヒューズの例としての実施の形態が以下に開示される。本発明を最大限理解するために、最先端技術およびそれに関連する難題について検討することには正当な根拠がある。従って、下記のパートIでは、最先端技術および関連する難題および短所を検討し、下記のパートIIでは、最先端技術の難題および欠点を克服する本発明および関連する方法の例としての実施の形態を記述する。方法の態様は、下記の記述においては、部分的には本来備わっているものとして、また部分的には明白なこととして検討される。
【0007】
パートI:本発明への導入
【0008】
電気自動車技術における最近の進歩は、特に、ヒューズ製造者に対して独特な課題を呈示した。特に、従来の内燃機関の動力による自動車用の電源システムは、相対的に低電圧で作動し、典型的には、約48VDC未満である。しかし、最先端技術の電気動力による自動車用の電源システムは、遥かに高い電圧で作動する。電気動力による自動車用の電源システムには、450VDC以上という高電圧で作動するものもある。そのような、より高電圧の電源システムにおける電気ヒューズの作動条件は、従来の、より低電圧の自動車システムで一般的に使用されている、より低電圧のヒューズよりも遥かに厳しい。具体的には、ヒューズが開いたときの電気アークの条件に関する仕様を、より高電圧の電源システムに対して満たすことは、特に電気ヒューズのサイズの小型化を優先する産業界と結びつけて考えると特に困難となる。大電流および高いバッテリ電圧を扱うことが可能な相対的に小さいヒューズを提供し、一方では、ヒューズ要素が作動するときの容認できる遮断性能を提供することは、控え目に言っても難しい課題である。
【0009】
ヒューズ製造に対する更なる難題は、電気自動車の電源システムへのヒューズの接続方法において起こる。そのような適用に対しては、好ましくは、電気ヒューズは電源システムにおける回路導体へ直接ボルトで取り付けられる。この接続法は、作動中におけるヒューズの如何なる発熱も、回路導体およびコネクタに放出するための最良の条件を提供する。しかし、ヒューズを直接回路導体にボルトで取り付けることは、ヒューズ要素の脆弱な機能へ機械的損傷を与える可能性が十分ある。具体的には、ヒューズが機械的に回路導体に接続されるときのボルトによるトルクは、ヒューズに対して内部に位置するヒューズ要素の、脆弱な電流制限機能を損傷する可能性がある。そのような起こり得る損傷は、取り付ける人間、または使用中の電源システムのサービスを行う人間の観点からは予測したり検出したりすることが困難である可能性が十分ある。
【0010】
図11は、例えば、電気動力の自動車に関連する電源システムの、より高電圧において良好に作動できる例としてのヒューズ要素100を示している。ヒューズ要素100は、互いに対向する端部104と106を有する、全体的に細長い導体本体部102から製造されている。示されている例としての実施の形態における端部104と106は、ヒューズ要素部分108の各側部から縦方向に延伸している接続タブを画定する、全体的に平面状の要素である。
【0011】
図11の例に示されているように、ヒューズ要素部分108は、ヒューズ要素部分108を通して形成されると共にウィークスポット(weak spot)とも呼ばれることもある、縮小された断面積の電流制限領域を画定する多数の開口部110を含む。ウィークスポットの数と配置は、他の実施の形態においては異なってもよいが、戦略的には、ヒューズ要素部分108を流れる電流が所定の限度に到達したときに、ヒューズ要素部分110が溶融、解体、破壊、または構造的に故障するように選択される。これは、ヒューズ要素部分110を通しての伝導路が、もはや電流を伝導できなくなり、開放した回路の状態という結果になるので、ヒューズの「開放」と称される。
【0012】
縮小された断面積を画定する開口部110の数、寸法、および相対間隔を戦略的に選択することにより、ヒューズ要素は、ヒューズ要素部分108における1つまたは2つ以上の箇所、典型的には、ウィークスポットに隣接する1つまたは2つ以上の箇所において、指定された電流条件(例えば、過電流条件)に応答して信頼性を伴って開くことができる。従って、ウィークスポット開口部110は、ヒューズ要素部分108が抗することが可能な電流量に影響するだけでなく、かなりの程度まで、電流条件に応答してヒューズ要素部分108が実際に開く可能性のもっとも高い位置(または複数の位置)を決定する。ウィークスポット開口部110の例としての配置が示されているが、他の配置も、当然に可能である。
【0013】
ヒューズ要素100は、知られている技術に従って、伝導性材料の実質的に平面状の細片から製造できる。更に追加的に、そして図11に示されているように、ヒューズ要素部分108には、導体本体部102の平面の外に出るように屈曲されている第1エッジ112が形成できる。例示されている例としての実施の形態においては、第1エッジ112は実質的に、導体本体部102の平面に直角に、または垂直に延び、図11において上方に向かう方向として示されている第1方向に延びている。同様に、ヒューズ要素部分108には、導体本体部102の平面の外に出るように屈曲されている第2エッジ114が形成できる。例示されている例としての実施の形態においては、第2エッジ114は実質的に、導体本体部102の平面に直角に、または垂直に延び、図11において下方に向かう方向として示されている第2方向に延びている。このように、エッジ112、114は、お互いに反対方向に延びている。形成されたエッジ112、114は、側方エッジ112から側方エッジ114までの測定されたサイズを減少する一方で、ヒューズ要素100の容量を増大している。ヒューズ要素部分108の他の幾何学的変形も当然に可能であり、依然としてヒューズのサイズの減少を容易にする相対的にコンパクトなサイズを提供する一方で、ヒューズ要素の容量を増大するという同様の効果がある。しかし、上記とは異なり、他の実施の形態においては、ヒューズ要素部分108は所望するのであれば、完全に平面状であってもよい。
【0014】
ウィークスポット開口部110の幾つかは導体本体部102の平面状の表面上に部分的に存在し、各平面エッジ112、114上に部分的に存在していることも分かる。つまり、平面エッジ112、114にも、ウィークスポット開口部110が設けられている。示されているエッジ112、114におけるウィークスポット開口部は、導体本体部102の平面状の表面上に設けられているパターンの続きであることが示されている。しかし、他の実施の形態においてはこれである必要はない。側部エッジ112、114は、ウィークスポット開口部を含む必要は全くなく、または、導体本体部102の主要な平面状の表面において、これらのウィークスポット開口部とは異なるように配置されているウィークスポット開口部を含むことも可能である。
【0015】
更なる機能を、所望するように、ヒューズ要素部分108に設けることもできる。例えば、従来技術ではよく知られている、時間遅延機能、mスポット機能、および他の機能を設けて、選択されている回路条件に応じてヒューズ要素100が開くときの遮断特性を高めることができる。ヒューズ要素100の電流容量は、ヒューズ要素100を製造するために使用される導体本体部102の厚さと、ウィークスポット開口部110の数および配置と、形成されているエッジ112と114の寸法と、により主に決まる。図11に示されているヒューズ要素100の実施の形態は、例えば、約450VDCの電圧において作動する電気動力による自動車用の電源システムにおける使用に適しており、その高電圧に関連する相対的に大きな電流に容易に抗することが可能であり、一方では、過電流条件に応答する、所望される開放特性を信頼性を伴って提供し、負荷側回路126と関連する電源受給装置とを、ライン側回路124と電源供給装置とから隔離する。
【0016】
ヒューズ要素100の端部104と106は、導体本体部102の平面において延び、ボルト120、122のような締結具を介して、それぞれの回路導体116、118へ取り付け可能な接続タブを画定している。導体116は、ライン側電源または回路124へ延びて、これと電気接続を確立してもよく、導体118は、負荷側電源受給装置または回路126へ延びて、これと電気接続を確立してもよい。このため、上記のように取り付けられると、電流は、ライン側回路124から、回路導体116へ、そして回路導体116を通して流れ、導体116から、ヒューズ要素100へ、そしてヒューズ要素100を通して流れ、ヒューズ要素100から、導体118へ、そして導体118を通して流れ、負荷側回路126に流れる。示されている例では、導体116と118は平坦な導体バーとして示されているが、他の多様な導体とコネクタが、ライン側および負荷側の電気接続を形成することが可能である。更に加えて、回路導体116、118のいずれかはバスバーとして構成し、複数の電源(例えば、自動車の複数のバッテリ)から電源を受給し、または、複数の負荷に電源を供給するように構成できる。このような実施の形態においては、単一のヒューズ要素100が、複数の負荷に対して溶融性回路による保護を提供し、および/または、電気自動車電源システムにおける複数の蓄電池のような、2つ以上の電源から、負荷へ、または複数の負荷へ電源を供給できる。
【0017】
ボルト120、122が、ヒューズ要素端部104、106を回路導体116、118に機械的に取り付けるために締結されるとき、トルク力(図11においては矢印Fで示されている)がヒューズ要素部分108に伝達される可能性がある。しかし、好適な位置において、多数の開口部110がヒューズ要素部分108にウィークスポットを作成しているので、ヒューズ要素部分108は、ヒューズ要素端部104と106と比較して構造的に脆弱な要素である。従って、ボルト120および/または122が、ヒューズ要素100を回路導体116、118に機械的に接続するために締結されるときに、相対的に小さな捩り力Fが加えられても、ヒューズ要素100を損傷、または傷つける可能性が十分ある。特に、ウィークスポット開口部110が位置している箇所では、脆弱なヒューズ要素部分108は、その作動条件と開放特性を変えてしまうような捻り、変形および/または破断を非常に起し易い。そのような損傷が起こると、最適でないヒューズ動作という結果になり、ヒューズ要素部分108が完全に破壊して、ヒューズ要素102を通る伝導路を完全に分離してしまうという不幸な場合には、ヒューズ要素100は完全に作動不能状態になってしまう。
【0018】
慎重に取り付けを行う者であれば、電気ヒューズを取り付けるときに、ボルト120、122へ加わるトルク量を制限することにより、ヒューズ要素100への損傷を回避できる可能性もあるが、ある場所での、自動車のヒューズを取り付けまたは除去する様々な者の潜在的な数を考慮すると(例えば、製造業者、ディーラー、サービス技術者、および自動車の所有者は、多様な量の訓練および経験を有している)、ボルト120、122に不注意に大きすぎるトルクを加えるという人的過誤は、製造され、定期的にサービスされ保守される多数の自動車に対しては不可避と思われる。
【0019】
更に、ヒューズ要素100は典型的にはハウジング(図11においては図示せず)に収納されているので、ヒューズが取り付けられたときに不注意により損傷を受けても、または、おそらくは除去されても、それが検出される可能性は少ない。ヒューズは、ヒューズを開くには十分な過電流条件が起こる前に、不定且つ長期間(例えば、数年、あるいは数十年も)使用(つまり、通電されている電気回路に接続されている)され得るので、最適でないヒューズは、長い期間に対しては、最適でない回路保護という結果になり得る。現代の電気自動車の費用および高度化を考慮すると、多数の計算された制御、十分な回路保護が非常に重要である。
【0020】
少なくとも、取り付け中に不注意により損傷を受けたヒューズの早まった、または不要な開放は、ヒューズ製造者、自動車製造者、ディーラー、サービス技術者、および所有者にとって歓迎されない迷惑となり得る。特に、ヒューズと自動車の製造者に対しては、不注意により損傷されたヒューズに関連する問題は、実際には何の問題も存在していないにも拘わらず、ヒューズまたは自動車の設計および/または製造における欠陥として捉えられてしまう可能性がある。つまり、消費者の不満は、実際の問題が自動車の所有者または自動車のサービスを行う者には知られることなく、ヒューズの取り付け中の過度に締結された接続の結果、ヒューズが設計されたときのようなヒューズの適切且つ信頼できる動作を変えて影響を与えたことにあるにも拘わらず、ヒューズおよび/または自動車の製造上の問題との認識から起きてしまうおそれがある。
【0021】
II.発明的トルク制限ヒューズアセンブリ
【0022】
図1〜10は、ヒューズを、ボルトのような締結具で回路導体に接続したときの、上記において検討したようなトルクに関する問題を克服する電気ヒューズアセンブリの例としての実施の形態を示している。下記に詳細に説明されるように、これは、ヒューズ要素とは別に設けられ、ヒューズ要素の端部に対して可動であり、従って、なくすことはできなくても、捻れ力が、壊れ易く、損傷され易いヒューズ要素部分に到達することを制限する端子要素により達成される。ここにおける検討は、自動車用の高電圧電源システムについて行われているが、下記に記述される本発明の概念が、他の最終用途の適用に対して追加されてもよいことが認識される。本発明の恩恵は一般的に、回路導体にボルトにより取り付けられる、任意のタイプのヒューズまたはヒューズの適用に対しても追加され、電気動力による自動車の環境は、制限的ではなく、例示の目的で記述されるそのような例のうちの1つである。
【0023】
図1〜10は、ハウジング202と、図11に関連して上述した、導体116、118のような回路導体へのボルトによる接続のための、ハウジング200から突出している端子要素204、206とを含む電気ヒューズ200の例としての実施の形態の種々の図を例示している。示されているこの例としての実施の形態における端子要素204、206は、第1要素接続タブ104、106(図5および8−10)に結合され、それにより、ボルト120、122が、端子要素204、206を回路導体116、118に締め付けるために締結されたときに、ヒューズ要素100とヒューズ要素100のヒューズ要素部分108とに対して電気的接続を提供する。
【0024】
図1〜4は、回路導体116と118から分離されている電気ヒューズ200を例示しており、図5は、電気ヒューズ200の分解図を示している。一方、図6〜10は、ヒューズ200の回路導体116、118への接続の種々の態様を例示している。
【0025】
まず、図1〜4を参照すると、ヒューズハウジング200は、知られている技術による頑強なプラスチック、または従来技術において知られている他の適切な材料のような、全体的に絶縁または非伝導性材料から製造されている。ハウジング202は、示されているように、全体的に長方形の形状に形成され、上部壁210と、上部壁210の反対側の底部壁212と、底部壁および上部壁210を相互接続している側部壁214と216と、上部壁210および底部壁212ならびに側部壁214と216とも相互接続している端部壁218、220と、を含む。従って、ハウジング102は、図5に見られるように、ヒューズ要素100の箱状筐体を画定している。
【0026】
図1〜4に示されている例としてのハウジング202は、相対的に小型なサイズであり、約42.01mm(約1.65インチ)の長さL(図3)と、約20mm(約0.79インチ)の幅W(図2)と、約20mm(約0.79インチ)の高さH(図3)と、を有している。このように、ヒューズハウジング202は、有利なように小型のパッケージサイズを提供し、そのサイズは、従来の、電気導体に関して定位置に同じようにボルトで取り付けられている高電圧ヒューズよりもかなり小さい。しかし、ヒューズ200の寸法は、所望により、様々な目的のために変更することも考えられる。更に追加して、ハウジング200の高さHおよび幅Wは、図に示されている例においては同じであるが、これらの寸法は、他の実施の形態においては同じである必要はない。更に言えば、ハウジング202は、他の実施の形態においては、矩形である必要はない。円筒形ハウジングも含まれるが、それに制限されるわけではない非矩形のハウジングにより、ここで記述されていることに対する同様の恩恵が達成され得る。
【0027】
端子要素204と206は、図5において最も良く分かるように、全体的に平面状の伝導性要素であり、ヒューズ要素端部104、106にかぶさるスリーブとして形成されている。つまり、例としての実施の形態においては、端子要素204、206は、伝導性材料の細片から形成でき、図5において最も良く分かるように、この伝導性材料の細片をそれ自身の上で折り畳んで、ヒューズ要素100のそれぞれの端部104、106を受け入れるスリーブを形成する。従って、各端子要素204、206は、接続部226のような蝶番により接合されている上部側222と下部側224を有している。上部側222および下部側224は、ヒューズ要素端部104、106の厚さよりもわずかに厚い間隔を空けて配置されており、それにより、端子要素204、206を、ヒューズ要素100の端部104、106にかぶせることができ、先端部228が、ヒューズ要素端部104、106を受け入れる。このように、上部側222は各ヒューズ要素端部の上部表面の上にあり、下部側224は各ヒューズ要素端部の下部表面の下にある。つまり、各ヒューズ要素端部104、106は、各端子要素204、206の上部側222と下部側224との間に挟まれる。
【0028】
図5に示されているように、端子要素204、206は、実質的に同一に構築されているが、ヒューズ要素端部104、106上では、鏡像配置されて反対にされている。各端子要素204、206は、先端部228に隣接して形成されている一対の切り欠き230と、各端子要素204、206を完全に通過するように延びている貫通孔232と、を含む。図1〜4および図6〜10に示されているように組み立てられると、切り欠き230は、ヒューズ要素端部104、106に形成されている肩部130(図5)と概ね整列する。更に、各端子要素204、206の貫通孔232は、ヒューズ要素100の各端部104、106における補完的開口部または貫通孔132と整列して、ほぼ一致している。
【0029】
貫通孔132と232は、アセンブリにおいて整列すると、電気ヒューズ100が回路導体116、118に取り付けられたときに、ボルト120、122の1つのシャンク(柄部)134(図6〜10)を一括して受け入れる。端子要素204、206は、ヒューズ要素端部104、106に摺動するように嵌合している(slip-fit)だけなので、ヒューズ要素端部104、106は端子要素204、206に対して移動可能である。つまり、端子要素204、206は、半田付け、ろう付け、溶接または、ヒューズ要素を接続端子構造に接続するための電気ヒューズ構築において普通に使用される他の技術によって、ヒューズ要素端部104、106に固定するように取り付けられてはいない。
【0030】
図1、3および5〜10において最も良く分かるように、端子要素204、206は、ハウジング202の上部壁210および底部壁212から間隔を空けた位置において、ヒューズハウジング202から外側に突出している。示されている例においては、端子要素204、206は、上部および底部壁210、212からほぼ等距離に配置されている。このため、ヒューズ200が回路導体116、118に搭載されると(図7および図10)、ハウジング202の一部は導体116、118の上方で延び、ハウジング202の一部は導体116と118の下方で延びる。その結果、相対的にコンパクトな搭載配置となるが、これは、幾つかの実施の形態においては、随意的と考えてもよい。つまり、端子要素206は、更なる、および/または代替の実施の形態においては、他の場所に位置してもよい。
【0031】
図5は、例としての実施の形態におけるハウジング202の追加的詳細を示している。示されている例においては、ハウジング202は2つの部品、つまり、ベース240およびカバー250から製作できる。ベース240は、全体的に平面状の底部壁212を画定してもよく、端部壁242は、底部壁212から上方に突出してもよい。カバー250には、上部壁210と、側部壁214および216と端部壁218および220とが形成される。壁210、214、216、218および220は、ヒューズ要素部分108を取り囲んで保護する、中空の、箱状内部筐体152を画定している。カバー250の端部壁218、220は、ベース240の端部壁242を受け入れる切り込みまたは開口部254を含む。
【0032】
ヒューズ200が組み立てられたときに、端子要素204、206はヒューズ要素端部104、106に結合される。そして、端子要素204、206を含んでいるヒューズ要素100は、切り欠き230がベース端部壁242に整列した状態で、ベース240の端部壁242の上方で延びるように設置される。そして、カバー250はヒューズ要素200上方に設置され、カバー250の開口部254のエッジは、切り欠き内に延びて、端子要素204を縦方向の定位置において捕捉する。カバー開口部254は、ベースの端部壁242を受け入れるように寸法を決められており、閉鎖した密封筐体を、ベース240とカバー250が接合されたときに、ヒューズ要素部分108の周りに提供する。開口部254は、端子要素204、206の切り欠き230との組み合わせによって、端子要素204、206の、ヒューズ要素端部104、106それぞれに対する移動を可能にする隙間を作成する。より具体的には、端子要素204、206は、ヒューズ200が取り付けられるときに、ヒューズ要素端部104、106に対して回転でき、また、ハウジング端部壁218、220および242に対しても回転できる。しかし、切り欠き230とハウジング開口部254のエッジとは、端子要素204、206が、ハウジング200から脱落するのを防止している。
【0033】
これもまた図5に示されているように、ベース240には、シリカ砂のようなアーク焼入れ剤(quenching media)をハウジング筐体152に充填するために使用できる貫通孔開口部262が形成されている。プラグ260を、アーク焼入れ剤が十分な量で導入されたときに、開口部262を塞いで密封するために設けることもできる。
【0034】
使用するときは、組み立てられたヒューズ200を、図6〜10に示されているように、回路導体116、118に取り付けることができる。端子要素204、206の貫通孔232は、回路導体116、118の対応する貫通孔117、119と整列できる。そして、ボルト120、122のシャンク134を、貫通孔232と117、119を通して挿入できる。あるいは、ワッシャを、示されているような接続を容易にするために使用できる。ボルト120、122が、図7に示されているように挿入されると、ナット(図示せず)を、各ボルト120、122のシャンク134に適用して、端子要素204、206を導体に締め付けることもできる。または、ボルトシャンク134は、ヒューズ102が取り付けられるときに、電気動力による自動車、または他の支持構造のシャーシと係合できる。
【0035】
図8〜10に示されているように、ボルト120、122が締結されるときに、矢印Fの方向の捩れ力が端子要素204、206に結果として加わる可能性もある。しかし、端子要素204、206は自由に動けるので、端子要素切り欠き230とハウジングカバー250の開口部254とにより作成された隙間のため、端子要素204、206は、力Fが加えられたときに力Fの方向に回転できる。設けられた隙間の限界まで、端子要素204、206は、力Fが、比較的に壊れ易いヒューズ要素部分108に伝達されることを非常に制限する。ボルトが締結されるときに、移動する端子要素204、206により隙間がなくなると、端子要素204、206上に加えられる力Fが更にカバー開口部254の側部エッジにおいてハウジング200に全体的に加えられ、その力は、損傷を受け易いヒューズ要素部分108へは伝達されない。構造的に脆弱なヒューズ要素部分108は、トルク力Fから機械的に大きく隔離され、移動可能な端子要素204、206により、損傷を受ける可能性は低い。
【0036】
ボルト締結トルクによる取り付けの間に自由に移動できる2つの追加的な端子要素204、206を適用することで、端子要素204、206とヒューズ要素100の端部104、106との間の滑動の際のトルク応力は、さらに均一に分散される。ヒューズ要素端部104、106に端子要素204と206をかぶせることによる摺動嵌合(slip fit)は、負荷を均一に分散し、ボルト締結による取り付けの際に、ヒューズ要素部分108の損傷を最小限にするためのある程度のトルクの滑りを提供するワッシャとして効果的に作用する。
【0037】
更に、ヒューズ200が取り外されるときに、矢印Fに反対の方向に、ボルト120、122を緩めることに関連する任意のトルク力もまた制限される。つまり、端子要素204、206は、ボルト120、122が緩められるときは、締結されるときと同様に反対方向に回転して、ヒューズ要素部分108を捩れ力から機械的に隔離するように同様に作動することもできる。
【0038】
開示された例としての概念の恩典は、開示された例としての実施の形態により、ここで明白になったと思われる。
【0039】
電気ヒューズの実施の形態が開示されており:ハウジングと;ハウジング内に位置する、端部を有するヒューズ要素と;端部においてヒューズ要素に結合される端子要素であって、ハウジングから突出すると共に回路導体に締結されるように構成されている端子要素と;を備え、端子要素は、ヒューズ要素の端部に対して回転可能である。
【0040】
随意的な特徴は、上記の実施の形態との組み合わせにおいて下記を含む:ヒューズ要素の端部は実質的に平面状であり;端子要素は、ヒューズ要素の端部上に嵌合されているスリーブを画定し;ハウジングは隙間を画定し、端子要素は隙間において回転可能であり;ハウジングは概ね矩形であり;ハウジングは、ベースと、実質的に矩形のカバーと、を備え;ベースは、実質的に平面状の底部壁を備え、少なくとも1つの壁が底部壁から上方に向けて突出し、ヒューズ要素は、少なくとも1つの壁の上方で延び;および、カバーは、開口部が形成されている少なくとも1つの壁を含み、ベースの少なくとも1つの壁を開口部に受け入れ可能である。
【0041】
更なる随意的な特徴として、上記の実施の形態との組み合わせにおいて:ハウジングは、互いに対向する上部壁および底部壁と、上部壁および底部壁を相互接続する端部壁と、を備え、端子要素は、上部壁および底部壁から間隔を空けた位置において、ハウジングの端部壁から突出し;端子要素は少なくとも1つの切り欠きを備え、ハウジングは、少なくとも1つの切り欠きに隣接する隙間を画定し、少なくとも1つの切り欠きは、隙間内で回転可能であり;ヒューズ要素の端部は第1開口部を含み、端子要素は第2開口部を含み、第1および第2開口部は実質的に一致し;および、第1および第2開口部の少なくとも1つは、円形の開口部である。
【0042】
更なる随意的特徴は、上記の実施の形態との組み合わせにおいて下記を含む:ヒューズ要素は、自身に形成されている複数の開口部を有する細長い導体を備え;細長い導体は、実質的に平面状の導体本体部から製造され;細長い導体には、第1方向において本体部に実質的に直角に延びている第1側部エッジが形成され;細長い導体には更に、第2方向において本体部に実質的に直角に延びている第2側部エッジが形成され、第2方向は、第1方向とは反対方向であり;および、端子要素は、回路導体にボルトで取り付けられるように構成されている。
【0043】
電気ヒューズの他の実施の形態もまた開示されており下記を備える:ハウジングと;ハウジング内に位置する、互いに対向する第1および第2端部を有するヒューズ要素と;第1および第2端部のそれぞれにおいてヒューズ要素に結合されている第1および第2端子要素であって、ハウジングから突出しており、第1および第2端部のそれぞれが、第1および第2端部それぞれに対して、そしてハウジングに対しても、移動するための自由度を有しており、それにより、第1または第2端子要素に印加されるトルクの、ヒューズ要素の第1および第2端部への伝達を制限する第1および第2端子要素。
【0044】
随意的特徴は、上記の実施の形態との組み合わせにおいて下記を含む:第1および第2端子要素は、第1および第2端部それぞれの上に嵌合されているスリーブであり;第1および第2端子要素はそれぞれ一対の切り欠きを含み、ハウジングは、第1および第2端子要素の切り欠きそれぞれに隣接する隙間を画定し;ハウジングは、ベースと、実質的に矩形のカバーと、を備え;ベースは、実質的に平面状の底部壁と、互いに間隔を空けて配置されていると共に底部壁から上方に向けて突出している端部壁と、を備え、ヒューズ要素は、互いに間隔を空けて配置されている端部壁の上方で延び、ヒューズ要素の第1および第2端部は、間隔を空けて配置されている端部壁を超えて突出し、;カバーは、互いに対向する端部壁を含み、端部壁はその内に開口部を有しており、カバーの端部壁の開口部にベースの端部壁を受け入れ可能であり;および、ハウジングは、実質的に矩形であると共に、互いに対向する上部壁および底部壁と、上部壁および底部壁を相互接続する、互いに対向する端部壁と、を含み、第1および第2端子要素のそれぞれは、上部壁と底部壁から間隔を空けた位置において、端部壁の1つから突出している。
【0045】
更なる随意的特徴として、上記の実施の形態との組み合わせにおいて:ヒューズ要素の第1および第2端部のそれぞれは第1開口部を含み、第1および第2端子要素のそれぞれは第2開口部を含み、第1および第2開口部は実質的に一致し;第1および第2開口部は、同心円状の円形開口部であり;ヒューズ要素は、自身の中に形成されている複数の開口部を有する細長い導体を備え;細長い導体は、実質的に平面状の導体本体部から製造され;細長い導体には更に、第1方向において、本体部に実質的に直角に延びている第1側部エッジが形成され;細長い導体には更に、第2方向において、本体部に実質的に直角に延びている第2側部エッジが形成され、第2方向は、第1方向とは反対方向であり;第1および第2端子要素はそれぞれ、回路導体へボルトにより締め付けられるように構成されている。
【0046】
電気ヒューズの他の実施の形態が開示されており下記を備える:上部壁と、底部壁と、互いに対向する側部壁と、互いに対向する端部壁と、を備える実質的に矩形のハウジングと;ハウジング内に位置する、互いに対向する第1および第2端部を有するヒューズ要素と;第1および第2端部それぞれにおいてヒューズ要素へ結合されている第1および第2端子要素であって、ハウジングの端部壁それぞれの1つのから突出しており、第1および第2端子要素のそれぞれが、それぞれの第1および第2端部に対して、そしてハウジングの端部壁それぞれに対しても移動する自由度を有しており、それにより、第1または第2端子要素に印加されるトルクの、ヒューズ要素の第1または第2端部への伝達を制限している第1および第2端子要素。
【0047】
随意的特徴は、上記の実施の形態との組み合わせにおいて下記を含む:第1および第2端子要素は、端子端部にかぶさるように嵌合されているスリーブであり;第1および第2端子要素のそれぞれは一対の切り欠きを含み、ハウジングの各端部壁は、第1および第2端子要素のそれぞれの切り欠きに隣接する隙間を画定し;第1および第2端子要素のそれぞれは、上部壁および底部壁から間隔を空けた位置において、端部壁の1つから突出しており;ヒューズ要素の第1および第2端部のそれぞれは第1開口部を含み、第1および第2端子要素のそれぞれは第2開口部を含み、第1および第2開口部は実質的に一致し;第1および第2端子要素はそれぞれ、導体にボルトで締め付けられるように構成されている。
【0048】
この文書による記述は、最良の形態を含む本発明を開示し、また、すべての当業者が、すべての装置またはシステムを製作して使用し、すべての組み込まれている方法を実行することを含めて、本発明を実践することを可能にするために例を使用している。本発明の特許の範囲は、特許請求の範囲により定義され、当業者が想到する他の実施例も含み得る。そのような他の実施例は、特許請求の範囲の文字言語と異なっていない構造的要素を有するのであれば、または、特許請求の範囲の文字言語と非実質的な相違を有する等価な構造的要素を含むのであれば、特許請求の範囲の範囲内にあることを意図するものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気ヒューズであって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に位置する、端部を有するヒューズ要素と、
前記端部において前記ヒューズ要素に結合されている端子要素であって、前記ハウジングから突出すると共に回路導体に締結されるように構成されている端子要素と、
を備え、
前記端子要素は、前記ヒューズ要素の前記端部に対して回転可能であることを特徴とする、
電気ヒューズ。
【請求項2】
前記ヒューズ要素の前記端部は、実質的に平面状であることを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項3】
前記端子要素は、前記ヒューズ要素の前記端部上に嵌合されているスリーブを画定することを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項4】
前記ハウジングは隙間を画定し、前記端子要素は前記隙間において回転可能であることを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項5】
前記ハウジングは概ね矩形であることを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項6】
前記ハウジングは、ベースと、実質的に矩形のカバーと、を備えることを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項7】
前記ベースは、実質的に平面状の底部壁と、前記底部壁から上方に向けて突出している少なくとも1つの壁と、を備え、前記ヒューズ要素は、前記少なくとも1つの壁の上方で延びていることを特徴とする請求項6に記載の電気ヒューズ。
【請求項8】
前記カバーは、開口部が形成されている少なくとも1つの壁を含み、前記ベースの前記少なくとも1つの壁を前記開口部に受け入れ可能であることを特徴とする請求項7に記載の電気ヒューズ。
【請求項9】
前記ハウジングは、互いに対向する上部壁および底部壁と、前記上部壁および前記底部壁を相互接続する端部壁と、を備え、
前記端子要素は、前記上部壁および前記底部壁から間隔を空けた位置において、前記ハウジングの前記端部壁から突出していることを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項10】
前記端子要素は少なくとも1つの切り欠きを備え、前記ハウジングは、前記少なくとも1つの切り欠きに隣接する隙間を画定し、
前記少なくとも1つの切り欠きは、前記隙間内で回転可能であることを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ
【請求項11】
前記ヒューズ要素の前記端部は第1開口部を含み、前記端子要素は第2開口部を含み、 前記第1開口部および前記第2開口部は、実質的に一致していることを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項12】
前記第1開口部および前記第2開口部の少なくとも1つは、円形の開口部であることを特徴とする請求項11に記載の電気ヒューズ。
【請求項13】
前記ヒューズ要素は細長い導体を備え、前記導体は、前記導体において形成されている複数の開口部を有していることを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項14】
前記細長い導体は、実質的に平面状の導体本体部から製造されていることを特徴とする請求項13に記載の電気ヒューズ。
【請求項15】
前記細長い導体には、第1方向において、前記本体部に実質的に直角に延びている第1側部エッジが形成されていることを特徴とする請求項14に記載の電気ヒューズ。
【請求項16】
前記細長い導体には更に、第2方向において前記本体部に実質的に直角に延びている第2側部エッジが形成され、
前記第2方向は、前記第1方向とは反対方向であることを特徴とする請求項15に記載の電気ヒューズ。
【請求項17】
前記端子要素は、前記回路導体にボルトにより締結されるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気ヒューズ。
【請求項18】
電気ヒューズであって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に位置する、互いに対向する第1端部および第2端部を有するヒューズ要素と、
前記それぞれの第1端部および第2端部において前記ヒューズ要素に結合されている第1端子要素および第2端子要素であって、前記ハウジングから突出し、前記第1端子要素および前記第2端子要素のそれぞれが、前記それぞれの第1端部および第2端部に対して、そして前記ハウジングに対しても移動する自由度を有し、それにより、前記第1端子要素および前記第2端子要素に印加されるトルクの、前記ヒューズ要素の前記第1端部または前記第2端部への伝達を制限する、第1端子要素および第2端子要素と、
を備えることを特徴とする、
電気ヒューズ。
【請求項19】
前記第1端子要素および前記第2端子要素は、前記それぞれの第1端部および第2端部上に嵌合されているスリーブであることを特徴とする請求項18に記載の電気ヒューズ。
【請求項20】
前記第1端子要素および前記第2端子要素のそれぞれは一対の切り欠きを含み、
前記ハウジングは、前記第1端子要素および前記第2端子要素の前記それぞれの切り欠きに隣接する隙間を画定することを特徴とする請求項18に記載の電気ヒューズ。
【請求項21】
前記ハウジングは、ベースと、実質的に矩形のカバーと、を備えることを特徴とする請求項18に記載の電気ヒューズ。
【請求項22】
前記ベースは、実質的に平面状の底部壁と、前記底部壁から上方に向けて突出している、互いに間隔を空けて配置されている端部壁と、を備え、前記ヒューズ要素は、前記互いに間隔を空けて配置されている端部壁の上方で延び、前記ヒューズ要素の前記第1端部および前記第2端部は、前記それぞれの間隔を空けて配置されている端部壁を超えて突出していることを特徴とする請求項21に記載の電気ヒューズ。
【請求項23】
前記カバーは互いに対向する端部壁を含み、前記端部壁は、前記端部壁に開口部を有しており、前記ベースの前記端部壁を前記カバーの前記端部壁の前記開口部に受け入れ可能であることを特徴とする請求項22に記載の電気ヒューズ。
【請求項24】
前記ハウジングは、実質的に矩形であると共に、互いに対向する上部壁および底部壁と、前記上部壁および前記底部壁を相互接続する、互いに対向する端部壁と、を含み、
前記第1端子要素および前記第2端子要素のそれぞれは、前記上部壁および前記底部壁から間隔を空けた位置において、前記端部壁の1つから突出していることを特徴とする請求項18に記載の電気ヒューズ。
【請求項25】
前記ヒューズ要素の第1端部および第2端部のそれぞれは第1開口部を含み、
前記第1端子要素および前記第2端子要素のそれぞれは第2開口部を含み、
前記第1開口部および前記第2開口部は実質的に一致していることを特徴とする請求項18に記載の電気ヒューズ。
【請求項26】
前記第1開口部および前記第2開口部は、同心円状の円形開口部であることを特徴とする請求項25に記載の電気ヒューズ。
【請求項27】
前記ヒューズ要素は細長い導体を備え、前記導体は、前記導体において形成されている複数の開口部を有することを特徴とする請求項18に記載の電気ヒューズ。
【請求項28】
前記細長い導体は、実質的に平面状の導体本体部から製造されることを特徴とする請求項27に記載の電気ヒューズ。
【請求項29】
前記細長い導体には更に、第1方向において前記本体部に実質的に直角に延びている第1側部エッジが形成されていることを特徴とする請求項28に記載の電気ヒューズ。
【請求項30】
前記細長い導体には更に、第2方向において前記本体部に実質的に直角に延びている第2側部エッジが形成され、
前記第2方向は、前記第1方向とは反対方向であることを特徴とする請求項29に記載の電気ヒューズ。
【請求項31】
前記第1端子要素および前記第2端子要素はそれぞれ、回路導体にボルトにより締め付けられるように構成されていることを特徴とする請求項18に記載の電気ヒューズ。
【請求項32】
電気ヒューズであって、
上部壁と、底部壁と、互いに対向する側部壁と、互いに対向する端部壁と、を備える実質的に矩形のハウジングと、
前記ハウジング内に位置する、互いに対向する第1端部および第2端部を有するヒューズ要素と、
前記それぞれの第1端部および第2端部において前記ヒューズ要素に結合されている第1端子要素および第2端子要素であって、前記ハウジングの前記それぞれの端部壁の1つから突出し、前記第1端子要素および前記第2端子要素のそれぞれが、前記それぞれの第1端部および第2端部に対して、そして前記ハウジングの前記それぞれの端部壁に対しても移動する自由度を有し、それにより、前記第1端子要素または前記第2端子要素に印加されるトルクの、前記ヒューズ要素の前記第1端部または前記第2端部への伝達を制限する第1端子要素および第2端子要素と、
を備えることを特徴とする、
電気ヒューズ。
【請求項33】
前記第1端子要素および前記第2端子要素は、前記端子端部上に嵌合されているスリーブであることを特徴とする請求項32に記載の電気ヒューズ。
【請求項34】
前記第1端子要素および前記第2端子要素のそれぞれは一対の切り欠きを含み、
前記ハウジングの各端部壁は、前記第1端子要素および前記第2端子要素の前記それぞれの切り欠きに隣接する隙間を画定することを特徴とする請求項32に記載の電気ヒューズ。
【請求項35】
前記第1端子要素および第2端子要素のそれぞれは、前記上部壁および前記底部壁から間隔を空けた位置において、前記端部壁の1つから突出していることを特徴とする請求項32に記載の電気ヒューズ。
【請求項36】
前記ヒューズ要素の第1端部および第2端部のそれぞれは第1開口部を含み、
前記第1端子要素および前記第2端子要素のそれぞれは第2開口部を含み、
前記第1開口部および前記第2開口部は実質的に一致していることを特徴とする請求項32に記載の電気ヒューズ。
【請求項37】
前記第1端子要素および前記第2端子要素はそれぞれ、導体にボルトにより締め付けられるように構成されていることを特徴とする請求項32に記載の電気ヒューズ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2013−16487(P2013−16487A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−147202(P2012−147202)
【出願日】平成24年6月29日(2012.6.29)
【出願人】(506257537)クーパー テクノロジーズ カンパニー (35)
【Fターム(参考)】