説明

トレイ位置検出装置、および、ディスク装置

【課題】動作品位を低下させることなくトレイの位置を適切に検出可能なディスクドライブの提供
【解決手段】ディスクドライブに、ディスクトレイの裏面に配設された第1のガイドシャフト53と、この第1のガイドシャフト53に形成された絶縁パターン部530と、この絶縁パターン部530に摺接する摺接部19と、絶縁パターン部530および摺接部19の導通状態に基づいてディスクトレイの位置を検出するトレイ位置検出手段と、を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トレイの位置を検出するトレイ位置検出装置、および、ディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ディスクローディングの動作は、大きく分けてトレイの開閉とディスクの着脱の2つの動作がある。一般的に、トレイの開閉では負荷が小さく、ディスクの着脱では負荷が大きい。そこで、ディスクローディングの動作を高品位とするために、トレイの開閉動作の途中で印加電圧を変えたり、速度を変えたりする構成が知られている(例えば、特許文献1または特許文献2参照)。
【0003】
特許文献1に記載のものは、収納位置のトレイを排出位置に移動させる場合、移動開始時に第2の駆動電圧を駆動用モータに印加する。そして、機構部シャーシがアンクランプ対応位置に移動したと見なせる時刻から所定時間分だけ経過したときに、印加する電圧を第1の駆動電圧に向かって下降させる構成が採られている。
特許文献2に記載のものは、トレイの裏面に設けられたカムと、このカムに係合するピンを有するスライド部材と、を備えている。そして、トレイの移動に伴いカムでスライド部材を移動させることで、第1の検出スイッチをオンオフさせて、トレイの位置に応じてモータを高速駆動あるいは低速駆動させる構成が採られている。
【0004】
【特許文献1】特開2005−327341号公報
【特許文献2】特開2007−42189号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のような構成では、部品精度のばらつきや気温の変化による負荷の変動が発生してトレイの速度が変化してしまい、所定時間経過後にトレイが所望の位置に到達しないおそれがある。このため、トレイの位置に対する適切な電圧を印加することができず、トレイの開閉動作で品位が低下するという問題が一例として挙げられる。
また、特許文献2のような構成では、カムの動作でスライド部材を移動させ第1の検出スイッチをオンオフさせることでトレイの位置を検出しているが、このオンオフ時にトレイが揺れてしまい、トレイの動作品位が低下するという問題が一例として挙げられる。
【0006】
本発明は、このような問題点などに鑑みて、動作品位を低下させることなくトレイの位置を適切に検出可能なトレイ位置検出装置、ディスク装置を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のトレイ位置検出装置は、シャーシと、このシャーシ内に設けられ、ディスク状の記録媒体を処理するディスク処理部と、前記シャーシ上において、前記記録媒体をこの記録媒体の面方向に沿って搬送するトレイと、を具備したディスク装置に設けられ、前記トレイの位置を検出するトレイ位置検出装置であって、前記シャーシおよび前記トレイのうち一方に設けられ、前記トレイの移動方向に沿って配置された導電性を有する導電部と絶縁性を有する絶縁部とからなる絶縁パターン部と、導電性を有する材料により形成され、前記シャーシおよび前記トレイのうち他方において前記絶縁パターン部に摺接する状態で設けられた摺接部と、前記絶縁パターン部と前記摺接部との導通状態に基づいて前記トレイの位置を検出するトレイ位置検出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0008】
本発明のディスク装置は、シャーシと、このシャーシ内に設けられ、ディスク状の記録媒体を処理するディスク処理部と、前記シャーシ上において、前記記録媒体をこの記録媒体の面方向に沿って搬送するトレイと、このトレイの位置を検出する請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のトレイ位置検出装置と、を具備したことを特徴とする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
本実施形態では、ディスク状の記録媒体としての光ディスクに情報を記録および読み出す処理装置であるディスク装置としてのディスクドライブを例示して説明する。なお、例えば携帯型のディスク装置やディスクドライブを備えた例えば映像データの録画などの記録や再生のための処理をする再生装置、記録装置あるいはゲーム機など、光ディスクに限らず、磁気ディスク、光磁気ディスクなどのいずれの記録媒体に各種情報を記録、あるいは読み出すいずれのディスク装置を対象とすることができる。また、記録媒体としては、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc:ブルーレイディスク)、HD−DVD(High Definition DVD)などが例示できる。
【0010】
〔ディスクドライブの構成〕
図1は、本実施形態のディスクドライブの構成を示す分解斜視図である。図2は、ディスクトレイのオープン状態を示す平面図である。図3は、図2のIII−III線に沿った断面図である。図4は、前記第1実施形態におけるディスクトレイのクローズ状態の要部側面図である。図5は、絶縁パターン部を示す模式図であり、(A)は左面、(B)は上面、(C)は右面を示す図である。図6は、制御部の概略構成を示すブロック図である。
【0011】
図1において、100はディスクドライブで、このディスクドライブ100は、金属製のケース体10を有している。このケース体10は、下面および前面が2面に亘って開口する上ケース11と、この上ケース11の下面を閉塞する下ケース12と、上ケース11の前面を閉塞する化粧板13とを有している。
さらに、化粧板13には、窓部13aが開口形成されている。
【0012】
また、ケース体10は、合成樹脂製のシャーシ15を備えている。
このシャーシ15は、上ケース11、下ケース12および化粧板13とにてケース体10を構成し、内部に収容空間18を区画形成する。そして、シャーシ15は、上ケース11の側板部の内面に密着する側面部15aと、上ケース11の端板部の内面に密着する端面部15bと、側面部15aおよび端面部15bの内面側に内方に向けて突出する支持リブ15cと、側面部15aの端面部15bと反対側である前面側の端部に架橋するように設けられた開閉駆動配設部15dとを有し、軸方向の両端面を開口する略長方形枠状に形成されている。
【0013】
シャーシ15の支持リブ15c上には、後述のディスクトレイ50の第1のガイドシャフト53を摺動可能に支持する2個の第1の軸受け部161と、第2のガイドシャフト59を摺動可能に支持する1個の第2の軸受け部162と、第1のガイドシャフト53を挟持する一対の摺接部19とが配設されている。
【0014】
第一の軸受け部161は、図1〜図4に示すように、略円筒状の挿通孔161Aを有している。また、第2の軸受け部162は、図1〜図3に示すように、断面略コ字形状に形成され、その開口部が側面部15a側に位置する向きで配置されている。
【0015】
摺接部19は、図1〜図4に示すように、第1の摺接子191と、第2の摺接子192とを有している。第1,第2の摺接子191,192は、支持リブ15cに固定される平面上の固定部191A,192Aと、固定部191A,192Aの一面から垂直方向に一体的に立ち上げられた帯状の摺接子片191B、192Bと、この摺接子片191B、192Bの先端に断面略く字形状に折り曲げ形成された挟持部191C,192Cと、を備えている。
そして、第1,第2の摺接子191,192は、挟持部191C,192Cの断面略く字形状の開口部が互いに対向する向きに配置される。この第1,第2の摺接子191,192は、弾性を有しており、挟持部191C,192Cにより、第1のガイドシャフト53を両側から一定の荷重で押圧することにより挟持する。
【0016】
また、シャーシ15には、図1に示すように、回転子支持部材17が設けられている。
回転子支持部材17には、支持孔17bが開口形成されている。この支持孔17bには、略円盤状の回転子29が回転可能に載置されている。また、この回転子29には、図示しない磁性材料が一体的に取り付けられ、回転子29は、ターンテーブル27の磁石の磁力にて光ディスク200をターンテーブル27とにより挟持する。
【0017】
また、このシャーシ15には、ディスク処理部としての本体部20が配設されている。
この本体部20は、例えば金属製の平板枠状に形成された台座部21を有している。この台座部21は、支持リブ15cに一縁が上下方向に回動可能に他縁がねじ止めされて取り付けられている。この台座部21の一縁には、台座部21の他縁を中心とした回動を案内する回動案内部22が一体的に取り付けられている。
【0018】
さらに、台座部21には、回動する一縁側に位置してディスク回転駆動手段25が配設されている。
このディスク回転駆動手段25は、ターンテーブル27を有している。このターンテーブル27は、光ディスク200の中心に開口形成された軸孔210に嵌挿する。そして、ターンテーブル27の先端部には、図示しない磁石が埋設されている。
【0019】
また、台座部21には、処理移動手段30が配設されている。
この処理移動手段30は、一対のシャフト31および移動用電動モータ32を備えている。
【0020】
さらに、処理移動手段30には、記録再生手段40が配設されている。
この記録再生手段40は、一対のシャフト31に架橋する状態で保持された移動保持部41を有している。また、移動保持部41には、ピックアップ42が配設されている。
【0021】
さらに、シャーシ15には、支持リブ15cの上方側で水平方向に進退可能に移動するトレイとしてのディスクトレイ50が配設されている。
【0022】
このディスクトレイ50は、例えば合成樹脂にて略長方形板状に形成され、光ディスク200が載置されるトレイ部51を有している。そして、このトレイ部51の一縁には、化粧板13の窓部13aを閉塞する長手板状の窓閉塞板部52が着脱可能に取り付けられている。
【0023】
さらに、ディスクトレイ50の裏面における長手方向に沿った両縁側には、図1〜図4に示すように、第1のガイドシャフト53および第2のガイドシャフト59がそれぞれ設けられている。
第1のガイドシャフト53は、導電性を有する材料で形成されている。また、この第1のガイドシャフト53の表面には、図5(A)〜(C)に示すように、絶縁パターン部530が設けられている。
【0024】
この絶縁パターン部530は、ディスクトレイ50のクローズ方向側の端部からオープン方向側の端部にかけて並んで設けられた第1の導電部531と、第1の絶縁部532と、第2の導電部533と、第2の絶縁部534と、から構成されている。
第1,第2の絶縁部532,534は、絶縁体がコーティングされることで形成され、第1のガイドシャフト53における第1の摺接子191が摺接する左半分の表面に設けられている。つまり、第1,第2の絶縁部532,534は、第1のガイドシャフト53の径方向一方側の表面と他方側の表面とを絶縁する状態で設けられている。
また、第1,第2の導電部531,533は、絶縁体がコーティングされていない部分であり、第1のガイドシャフト53の周方向に沿って連続的に設けられている。つまり、第1,第2の導電部531,533は、第1のガイドシャフト53の径方向一方側の表面と他方側の表面とを導通する状態で設けられている。
【0025】
そして、第1,第2の導電部531,533が第1,第2の摺接子191,192で挟持された場合、第1,第2の摺接子191,192の間で通電可能なオン状態(以下、トレイ位置検出スイッチのオン状態と適宜称す)となる。また、第1,第2の絶縁部532,534が第1,第2の摺接子191,192で挟持された場合、第1,第2の摺接子191,192の間で通電不可能なオフ状態(以下、トレイ位置検出スイッチのオフ状態と適宜称す)となる。
そして、ディスクトレイ50は、ケース体10内における本体部20が光ディスク200を処理可能なクローズ完了位置と、ケース体10外に光ディスク200が位置して利用者により光ディスク200を取出可能なオープン完了位置との間で適宜移動する。
【0026】
また、シャーシ15には、図1に示すように、開閉駆動配設部15dに位置してディスクトレイ50を進退移動させる開閉駆動手段60が配設されている。
この開閉駆動手段60は、ギヤ、プーリ、無端ベルトなどを備えた駆動伝達部61と、モータとしての出入用電動モータ64と、を備えている。そして、開閉駆動手段60は、出入用電動モータ64の駆動により、駆動伝達部61を介してディスクトレイ50を化粧板13の窓部13aから進退させる。
【0027】
また、開閉駆動手段60は、シャーシ15の開閉駆動配設部15dに側面部15aの対向方向に沿って移動可能に配設された移動カム68を有している。
この移動カム68は、出入用電動モータ64の駆動にて駆動伝達部61が駆動すると、シャーシ15の幅方向に沿って移動し、回動案内部22が係合するリンク溝部内で摺動すなわち相対的に移動して台座部21をシャーシ15の軸方向である上下方向に回動させる。
【0028】
そして、上述したディスク回転駆動手段25、処理移動手段30、記録再生手段40および開閉駆動手段60により、本体部20が構成される。
【0029】
また、シャーシ15には、回路基板70が取り付けられている。
この回路基板70のシャーシ15に対向する面には、ディスクトレイ50がクローズ完了位置からオープン完了位置に到達する直前の位置(以下、オープン完了直前位置と称す)まで移動したことを検出するオープン検出スイッチ71が配置されている。また、下ケース12に対向する面には、制御部72が搭載されている。
【0030】
オープン検出スイッチ71は、本体部711と、左右方向に移動可能な切替部712とからなり、ディスクトレイ50がクローズ完了位置からオープン完了直前位置まで移動したことを検出する。オープン検出スイッチ71は、図2に示すように、移動カム68と重なる位置に配置され、切替部712が、移動カム68の窓部681から突出している。そして、ディスクトレイ50がクローズ完了位置およびオープン完了直前位置に位置する際に左または右に移動してオン状態となり、これらの間に位置する際にオフ状態となる。
【0031】
制御部72は、ディスクドライブ100の動作を制御する。そして、制御部72は、図6に示すように、トレイ位置検出手段721と、オープン検出手段722と、電圧制御手段723と、を備えている。
なお、摺接部19と、第1のガイドシャフト53と、第1の軸受け部161と、絶縁パターン部530と、トレイ位置検出手段721と、により、本発明のトレイ位置検出装置が構成されている。
【0032】
トレイ位置検出手段721は、第1,第2の摺接子191,192間での導通状態、つまりトレイ位置検出スイッチのオンオフ状態に基づいて、ディスクトレイ50の位置を検出する。オープン検出手段722は、オープン検出スイッチ71のオンオフ状態を検出する。電圧制御手段723は、トレイ位置検出スイッチおよびオープン検出スイッチ71のオンオフ状態に基づいて、出入用電動モータ64に印加する電圧を制御して、ディスクトレイ50をクローズ完了位置と、オープン完了直前位置との間で移動させる。なお、電圧制御手段723による制御の詳細については後述する。
【0033】
〔ディスクドライブの動作〕
次に、上記第1実施形態におけるディスクドライブ100の動作を図7に基づいて説明する。なお、ここでは、ディスクトレイ50が第1のガイドシャフト53に沿って移動する状態について詳細に説明し、このディスクトレイ50の移動に伴う本体部20などの動作については、説明を省略する。
図7は、ディスクドライブの開閉時の電圧の制御状態を示すタイミングチャートである。
【0034】
ここでは、ディスクトレイ50がオープンした状態から説明を始める。
クローズ処理の動作中においては、図5に示すように、摺接部19が第1の導電部531、第1の絶縁部532、第2の導電部533、第2の絶縁部534の順に摺接するように、ディスクトレイ50が移動する。
【0035】
まず、回路基板70の制御部72は、図7に示すように、オープン検出スイッチ71がオン状態、摺接部19が第1の導電部531に摺接しているトレイ位置検出スイッチのオン状態のときに、つまりディスクトレイ50がクローズ完了位置からLaの位置にあるときに、電圧制御手段723により、ディスクトレイ50をクローズする旨の操作を認識すると、出入用電動モータ64に−Vaの電圧を印加する。この電圧の印加により、ディスクトレイ50は、第1のガイドシャフト53が摺接部19に摺接しながらクローズ完了位置へ向けて移動を開始する。また、この移動開始に伴い、移動カム68が左方向に移動して、オープン検出スイッチ71がオフ状態に切り替わる。
そして、トレイ位置検出手段721は、トレイ位置検出スイッチがオフ状態に切り替わると、摺接部19が第1の絶縁部532に摺接するLbの位置までディスクトレイ50が移動したことを検出する。そして、電圧制御手段723は、−Vbになるまで印加電圧を徐々に下げていく。
【0036】
次に、トレイ位置検出スイッチがオン状態に切り替わり、摺接部19が第2の導電部533に摺接するLcの位置までディスクトレイ50が移動したことが検出されると、電圧制御手段723は、−Vbの一定の電圧を印加する。
そして、トレイ位置検出スイッチがオフ状態に切り替わり、摺接部19が第2の絶縁部534に摺接する位置0mmの位置、つまりクローズ完了位置までディスクトレイ50が移動すると、電圧制御手段723は、−Vcの電圧を印加して、台座部21を上昇させる。さらに、移動カム68が移動して、オープン検出スイッチ71がオン状態に切り替わると、電圧制御手段723は、+Vdの電圧を印加して出入用電動モータ64を逆回転させ、台座部21の移動に対してブレーキをかける。そして、Tms(ミリ秒)後に電圧の印加を終了することで、クローズ処理を終了する。
【0037】
次に、オープン処理の動作について説明する。
オープン処理の動作中は、クローズ処理の動作とほぼ逆の動作であり、図5に示すように、摺接部19が第2の絶縁部534、第2の導電部533、第1の絶縁部532、第1の導電部531の順に摺接するように、ディスクトレイ50が移動する。
【0038】
まず、電圧制御手段723は、ディスクトレイ50をオープンする旨の操作を認識すると、出入用電動モータ64に+Vcの電圧を印加する。この電圧の印加により、出入用電動モータ64がクローズ処理時と逆方向に回転し、台座部21は下降する。
この台座部21の下降の開始とともに移動カム68が右方向へ移動し、オープン検出スイッチ71がオフ状態に切り替わる。
【0039】
そして、トレイ位置検出スイッチがオン状態に切り替わり、摺接部19が第2の導電部533と摺接する0mmを超える位置にディスクトレイ50が移動すると、電圧制御手段723は、+Vbの電圧を印加する。
次に、トレイ位置検出スイッチがオフ状態に切り替わり、摺接部19が第1の絶縁部532と摺接するLcの位置までディスクトレイ50が移動すると、電圧制御手段723は、+Vaになるまで印加電圧を徐々に下げる。
そして、トレイ位置検出スイッチがオン状態に切り替わり、摺接部19が第1の導電部531と摺接するLbの位置までディスクトレイ50が移動すると、+Vaの一定の電圧を印加する。
そして、ディスクトレイ50がオープン完了直前位置のLaの位置まで移動して、オープン検出スイッチ71がオン状態に切り替わると、−Vdの電圧を印加して出入用電動モータ64を逆回転させ、ディスクトレイ50の移動に対してブレーキをかける。そして、Tms(ミリ秒)後に電圧の印加を終了することで、オープン処理を終了する。
【0040】
〔第1実施形態の作用効果〕
以上の第1実施形態によれば、以下の作用効果が期待できる。
【0041】
(1)ディスクドライブ100に、ディスクトレイ50の裏面に配設された第1のガイドシャフト53と、この第1のガイドシャフト53に形成された絶縁パターン部530と、この絶縁パターン部530に摺接する摺接部19と、絶縁パターン部530および摺接部19の導通状態に基づいてディスクトレイ50の位置を検出するトレイ位置検出手段721と、を設けている。
このため、部品精度のばらつきや気温の変化により影響を受けない絶縁パターン部530と、摺接部19との導通状態に基づいて、ディスクトレイ50の位置を検出するので、ディスクトレイ50の位置を適切に検出できる。また、ディスクトレイ50の移動方向に沿って設けられた絶縁パターン部530と、摺接部19とを摺接させるので、トレイ位置検出スイッチのオンオフ時にディスクトレイ50が揺れることがない。
したがって、ディスクトレイ50の動作品位を低下させることなくトレイの位置を適切に検出可能なディスクドライブ100を提供できる。
【0042】
(2)第1のガイドシャフト53に絶縁パターン部530を形成するとともに、摺接部19を第1のガイドシャフト53を左右側から挟持する第1,第2の摺接子191,192で構成している。
このため、絶縁パターン部530を形成する部材として従来ある第1のガイドシャフト53を利用することで、部品点数の削減を図ることができる。
【0043】
(3)第1のガイドシャフト53に絶縁性のコーティングを施すことで、絶縁パターン部530を形成している。
このため、絶縁パターン部530を容易に形成することができる。また、様々なパターンを容易に形成できる。さらに、構造的な制限がなく、細かい制御にも十分に対応することができる。
【0044】
(4)摺接部19の第1,第2の摺接子191,192に弾性を持たせている。
このため、第1のガイドシャフト53の移動時のがたつきを抑制できる。
【0045】
(5)トレイ位置検出手段721で検出されたディスクトレイ50の位置に基づいて、出入用電動モータ64に印加する電圧を制御する電圧制御手段723を設けている。
このため、適切に検出されたディスクトレイ50の位置に基づいて印加電圧を制御することで、適切にディスクトレイ50を移動させることができ、動作品位を高めることができる。
【0046】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
この第2実施形態は、第1のガイドシャフト55の絶縁パターン部550が異なることと、第1のガイドシャフト55を接地したことと、制御部73の動作以外は第1実施形態と同様であるので、同様の事項については説明を省略する。
【0047】
〔ディスクドライブの構成〕
図8は、絶縁パターン部を示す模式図であり、(A)は左面、(B)は上面、(C)は右面を示す図である。
【0048】
図8(A)〜(C)に示すように、第1のガイドシャフト55は、接地されている。なお、図8(A)〜(C)は接地状態を簡易的に示したものであり、実際の接地状態を表すものではない。
そして、この第1のガイドシャフト55の表面には、絶縁体を所定のパターンでコーティングすることで形成された絶縁パターン部550が設けられている。
【0049】
この絶縁パターン部550は、第1の摺接子191が摺接する左半分の表面に設けられた第1のパターン部としての左側パターン部551と、第2の摺接子192が摺接する右半分の表面に設けられ左側パターン部551と異なる第2のパターン部としての右側パターン部552と、を備えている。
左側パターン部551は、図8(A),(B)に示すように、クローズ方向側からオープン方向側にかけて並んで設けられた第1の左導電部551Aと、第1の左絶縁部551Bと、第2の左導電部551Cと、第2の左絶縁部551Dと、から構成されている。
右側パターン部552は、図8(B),(C)に示すように、クローズ方向側からオープン方向側にかけて並んで設けられた右導電部552Aと、右絶縁部552Bと、から構成されている。右導電部552Aは、第1,第2の左導電部551A,551C、第2の左絶縁部551Bの右側に設けられている。右絶縁部552Bは、第2の左絶縁部551Dの右側に設けられている。
【0050】
そして、第1,第2の左導電部551A,551Cが第1の摺接子191と摺接した場合、第1の摺接子191と接地部分との間で通電可能なオン状態(以下、第1のトレイ位置検出スイッチのオン状態と適宜称す)となる。また、第1,第2の左絶縁部551B,551Dが第1の摺接子191と摺接した場合、第1の摺接子191と接地部分との間で通電不可能なオフ状態(以下、第1のトレイ位置検出スイッチのオフ状態と適宜称す)となる。
さらに、右導電部552Aが第2の摺接子192と摺接した場合、第2の摺接子192と接地部分との間で通電可能なオン状態(以下、第2のトレイ位置検出スイッチのオン状態と適宜称す)となる。また、右絶縁部552Bが第2の摺接子192と摺接した場合、第2の摺接子192と接地部分との間で通電不可能なオフ状態(以下、第2のトレイ位置検出スイッチのオフ状態と適宜称す)となる。
【0051】
図6に示す制御部73のトレイ位置検出手段731は、第1,第2の摺接子191,192と接地部分との間での導通状態、つまり第1,第2のトレイ位置検出スイッチのオンオフ状態に基づいて、ディスクトレイ50の位置を検出する。
また、電圧制御手段733は、クローズ処理時には、第1のトレイ位置検出スイッチおよびオープン検出スイッチ71のオンオフ状態に基づいて、オープン処理時には、第2のトレイ位置検出スイッチおよびオープン検出スイッチ71のオンオフ状態に基づいて、出入用電動モータ64に印加する電圧を制御する。
【0052】
〔ディスクドライブの動作〕
次に、上記第2実施形態におけるにおけるディスクドライブ100の動作を図9に基づいて説明する。
図9は、ディスクドライブの開閉時の電圧の制御状態を示すタイミングチャートである。
【0053】
クローズ処理時において、上述したように、電圧制御手段733は、第1のトレイ位置検出スイッチおよびオープン検出スイッチ71のオンオフ状態に基づいて、印加電圧を制御する。ここで、図9に示す第1のトレイ検出スイッチのオンオフタイミングと、図7に示す第1実施形態のトレイ検出スイッチのオンオフタイミングとは同一であるため、電圧制御状態も第1実施形態と同一となる。このため、詳細な説明は省略する。
なお、第2のトレイ位置検出スイッチは、ディスクトレイ50がLaから0mmの位置まで移動する間は右導電部552Aが第1の摺接子191と摺接するオン状態であり、0mmの位置に到達すると右絶縁部552Bが第1の摺接子191と摺接するオフ状態に切り替わる。
【0054】
次に、オープン処理の動作について説明する。なお、このオープン処理では、電圧制御に関係がない第1のトレイ位置検出スイッチのオンオフ状態については説明を省略する。
電圧制御手段733は、オープン検出スイッチ71がオン状態、第2のトレイ位置検出スイッチがオフ状態のときに、ディスクトレイ50をオープンする旨の操作を認識すると、出入用電動モータ64に+Vcの電圧を印加して、台座部21を下降させる。このとき、オープン検出スイッチ71がオフ状態に切り替わる。
【0055】
そして、第2のトレイ位置検出スイッチがオン状態に切り替わり、第2の摺接子192が右導電部552Aと摺接する0mmを超える位置にディスクトレイ50が移動すると、電圧制御手段723は、+Veの電圧を印加する。そして、Lcの位置、Lbの位置にディスクトレイ50が到達しても、第2のトレイ位置検出スイッチのオン状態が維持されるので、+Veの電圧を印加し続ける。そして、ディスクトレイ50がLaの位置に到達して、オープン検出スイッチ71がオン状態に切り替わると、−Vdの電圧を印加してディスクトレイ50の移動に対してブレーキをかけ、Tms(ミリ秒)後に電圧の印加を終了することで、オープン処理を終了する。
【0056】
〔第2実施形態の作用効果〕
上述したように、第2実施形態では、第1実施形態の(1)〜(5)と同様の作用効果に加えて、以下の作用効果を期待できる。
【0057】
(6)絶縁パターン部550を、第1の摺接子191が摺接する左半分の表面に設けられた左側パターン部551と、第2の摺接子192が摺接する右半分の表面に設けられ左側パターン部551と異なる右側パターン部552と、で構成している。さらに、第1のガイドシャフト55を接地している。そして、トレイ位置検出手段721により、第1,第2の摺接子191,192と接地部分との間での導通状態に基づいて、つまり第1,第2のトレイ位置検出スイッチのオンオフ状態に基づいて、ディスクトレイ50の位置を検出している。
このため、第1,第2のトレイ位置検出スイッチを選択的に利用することで、ディスクトレイ50が同一の位置を通過する場合でも、クローズ処理とオープン処理とで異なる電圧を印加することができる。したがって、より高品位なローディングを行うディスクドライブを提供することができる。
【0058】
[実施形態の変形]
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
【0059】
すなわち、図10および図11に示すように、シャーシ15に設けられた摺接部80を構成する第1,第2の摺接子801,802の挟持部801C,802Cとして、開口部の小さい断面略く字形状に形成したものを適用してもよい。これにより、挟持部801C,802Cと第1のガイドシャフト56との接触幅が、挟持部191C,192Cと第1のガイドシャフト53,55との接触幅よりも小さくなる。
そして、図12に示すように、第1のガイドシャフト56の上面および下面に第1のパターン部561を、右斜め上面および左斜め下面に第2のパターン部562を、右斜め下面および左斜め上面に第3のパターン部563を形成すると、第1のガイドシャフト56を60°単位で回転させることで3つの電圧制御パターンが得られる。なお、第1のガイドシャフト56の上面および下面に第1のパターン部を、右面および左面に第2のパターン部を形成すると、第1のガイドシャフト56を90°単位で回転させることで2つの電圧制御パターンが得られる。
【0060】
次に、第1のガイドシャフト56を回転させる機構について説明する。
図11および図12に示すように、第1のガイドシャフト56の窓閉塞板部52側の先端には、第1のガイドシャフト56の断面の中心部に略正六角柱状の非真円部としての中心軸565が突出して設けられている。なお、中心軸565は、この形状に限られず、略四角柱状、略八角柱状、楕円柱状など、断面が真円以外の形状であればいかなる形状でもよい。
【0061】
また、第1のガイドシャフト56と窓閉塞板部52との間には、操作部としてのキャップ57が取り付けられる。
このキャップ57は、六角柱状の本体部571と、この本体部571内に形成され中心軸565が係脱可能に嵌合する凹部572と、本体部571の端部に形成された凸部573と、を備えている。
凸部573は、本体部571よりも一回り小さい外周の略円柱状に形成されている。凸部573の端面573Aは、ディスクドライブ100の外部に露出し、略直方体状に凹んだ係止部573Bが形成されている。
また、中心軸565の先端565Aと、凹部572の底面572Aとの間には、ばね58が配置される。
【0062】
窓閉塞板部52には、キャップ57が嵌合する接合孔521が形成されている。
接合孔521は、キャップ57の凸部573が嵌合する断面略円形状の丸孔部521Aと、キャップ57の本体部571が嵌合する断面略六角形状の六角孔部521Bとからなる。
丸孔部521Aは、ディスクドライブ100の外部側に設けられている。六角孔部521Bは、ディスクドライブ100の内部側に設けられている。
【0063】
そして、中心軸565とキャップ57の凹部572とがばね58を介して嵌合することで、第1のガイドシャフト56とキャップ57とを一体的に回転させることができるとともに、キャップ57を中心軸565に対して進退させることができる。さらに、キャップ57の本体部571と凸部573とが窓閉塞板部52の六角孔部521Bと丸孔部521Aとに嵌合することで、窓閉塞板部52に対するキャップ57および第1のガイドシャフト56の回転を規制できる。
【0064】
以上のような構成であれば、ディスクドライブ100の外部から第1のガイドシャフト56を回転させることができる。具体的には、図13に示すように、外部に露出した係止部573Bにドライバーなどを挿入し、そのまま奥に押し込むことでキャップ57を奥に押し込む。キャップ57が押し込まれると、図14に示すように、六角孔部521Bと本体部571との嵌合が外れる。これにより、キャップ57および第1のガイドシャフト56が回転可能な状態となる。そして、第1のガイドシャフト56を所望の角度に回転させた後、ドライバーを引いて本体部571と六角孔部521Bとを嵌合させ、キャップ57を元の位置に戻す。
【0065】
このように、第1のガイドシャフト56を60°単位で回転させることができるので、第1のガイドシャフト56の表面に形成した第1〜第3のパターン部561〜563による3つの電圧制御パターンを得ることができる。
【0066】
また、上記実施形態では、第1のガイドシャフト53,55,56に絶縁体のコーティングを施したが、部分的に絶縁体のコーティングを施した導電体のシートをディスクトレイ50の裏面に設け、ディスクトレイ50の移動とともに、導電体のシートを摺接部19が摺接する構成としてもよい。このような構成でも、前述と同様の効果が得られる。
【0067】
また、第1のガイドシャフト53,55,56をシャーシ15に設け、第1の軸受け部161をディスクトレイ50に設けてもよい。さらに、摺接部19,80を第1の摺接子191,801のみで構成してもよい。
【0068】
さらに、上記実施形態では、導電性のガイドシャフトに絶縁性のコーティングを施したが、絶縁性のガイドシャフトに導電性のコーティングを施して絶縁パターン部を形成してもよい。
【0069】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【0070】
[実施形態の作用効果]
上記実施形態では、ディスクドライブ100に、ディスクトレイ50の裏面に配設された第1のガイドシャフト53と、この第1のガイドシャフト53に形成された絶縁パターン部530と、この絶縁パターン部530に摺接する摺接部19と、絶縁パターン部530および摺接部19の導通状態に基づいてディスクトレイ50の位置を検出するトレイ位置検出手段721と、を設けている。
このため、部品精度のばらつきや気温の変化により影響を受けない絶縁パターン部530と、摺接部19との導通状態に基づいて、ディスクトレイ50の位置を検出するので、ディスクトレイ50の位置を適切に検出できる。また、ディスクトレイ50の移動方向に沿って設けられた絶縁パターン部530と、摺接部19とを摺接させるので、トレイ位置検出スイッチのオンオフ時にディスクトレイ50が揺れることがない。
したがって、ディスクトレイ50の動作品位を低下させることなくトレイの位置を適切に検出可能なディスクドライブ100を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の第1実施形態に係るディスクドライブの構成を示す分解斜視図である。
【図2】前記第1実施形態におけるディスクトレイのオープン状態を示す平面図である。
【図3】図2のIII−III線に沿った断面図である。
【図4】前記第1実施形態におけるディスクトレイのクローズ状態の要部側面図である。
【図5】前記第1実施形態における絶縁パターン部を示す模式図であり、(A)は左面、(B)は上面、(C)は右面を示す図である。
【図6】前記第1実施形態および本発明の第2実施形態に係る制御部の概略構成を示すブロック図である。
【図7】前記第1実施形態におけるディスクドライブの開閉時の電圧の制御状態を示すタイミングチャートである。
【図8】前記第2実施形態における絶縁パターン部を示す模式図であり、(A)は左面、(B)は上面、(C)は右面を示す図である。
【図9】前記第2実施形態におけるディスクドライブの開閉時の電圧の制御状態を示すタイミングチャートである。
【図10】本発明の他の実施形態に係るディスクドライブの要部を示す正面から見た断面図である。
【図11】前記他の実施形態におけるディスクドライブの要部を示す上面から見た部分断面図である。
【図12】前記他の実施形態におけるディスクドライブの要部を示す分解斜視図である。
【図13】前記他の実施形態におけるディスクドライブの要部を示す正面から見た図である。
【図14】前記他の実施形態におけるディスクドライブの要部を示す上面から見た部分断面図である。
【符号の説明】
【0072】
15…シャーシ
19,80…トレイ位置検出装置を構成する摺接部
20…ディスク処理部としての本体部
50…トレイとしてのディスクトレイ
53,55,56…トレイ位置検出装置を構成する第1のガイドシャフト
57…操作部としてのキャップ
61…駆動伝達部
64…モータとしての出入用電動モータ
100…ディスク装置としてのディスクドライブ
161…トレイ位置検出装置を構成する軸受け部
191,192,801,802…摺接子
530,550…トレイ位置検出装置を構成する絶縁パターン部
531,533…導電部
532,534…絶縁部
551…第1のパターン部としての左側パターン部
551A,551C…左導電部
551B,551D…左絶縁部
552…第2のパターン部としての右側パターン部
552A…右導電部
552B…右絶縁部
561〜563…パターン部
565…非真円部としての中心軸
572…凹部
721,731…トレイ位置検出装置を構成するトレイ位置検出手段
723,733…トレイ位置検出装置を構成する電圧制御手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャーシと、
このシャーシ内に設けられ、ディスク状の記録媒体を処理するディスク処理部と、
前記シャーシ上において、前記記録媒体をこの記録媒体の面方向に沿って搬送するトレイと、を具備したディスク装置に設けられ、前記トレイの位置を検出するトレイ位置検出装置であって、
前記シャーシおよび前記トレイのうち一方に設けられ、前記トレイの移動方向に沿って配置された導電性を有する導電部と絶縁性を有する絶縁部とからなる絶縁パターン部と、
導電性を有する材料により形成され、前記シャーシおよび前記トレイのうち他方において前記絶縁パターン部に摺接する状態で設けられた摺接部と、
前記絶縁パターン部と前記摺接部との導通状態に基づいて前記トレイの位置を検出するトレイ位置検出手段と、
を備えたことを特徴とするトレイ位置検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載のトレイ位置検出装置において、
略棒状に形成され、前記シャーシおよび前記トレイのうち一方に設けられたガイドシャフトと、
前記シャーシおよび前記トレイのうち他方に設けられ前記ガイドシャフトを摺動可能に受けることで前記トレイを前記移動方向に案内する軸受け部と、を備え、
前記導電部は、前記ガイドシャフトの径方向一方側の表面と径方向他方側の表面とを導通する状態で設けられ、
前記絶縁部は、前記径方向一方側の表面と前記径方向他方側の表面とを絶縁する状態で設けられ、
前記摺接部は、前記径方向一方側の表面に摺接する第1の摺接子と、前記径方向他方側の表面に摺接する第2の摺接子とを備え、
前記トレイ位置検出手段は、前記絶縁パターン部を介した前記第1の摺接子と前記第2の摺接子との間の導通状態に基づいて前記トレイの位置を検出する
ことを特徴とするトレイ位置検出装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のトレイ位置検出装置において、
導電性を有する材料により略棒状に形成され、前記シャーシおよび前記トレイのうち一方に設けられかつ接地されたガイドシャフトと、
前記シャーシおよび前記トレイのうち他方に設けられ前記ガイドシャフトを摺動可能に受けることで前記トレイを前記移動方向に案内する軸受け部と、を備え、
前記絶縁パターン部は、前記ガイドシャフトの径方向一方側の表面に設けられた第1のパターン部と、径方向他方側の表面に設けられ前記第1のパターン部と異なるパターンを有する第2のパターン部と、を備え、
前記摺接部は、前記径方向一方側の表面に摺接する第1の摺接子と、前記径方向他方側の表面に摺接する第2の摺接子とを備え、
前記トレイ位置検出手段は、前記第1のパターン部および前記ガイドシャフトを介した前記第1の摺接子と前記接地部分との間の第1の導通状態に基づいて前記トレイの一方向への移動時における位置を検出し、前記第2のパターン部および前記ガイドシャフトを介した前記第2の摺接子と前記接地部分との間の第2の導通状態に基づいて前記トレイの他方向への移動時における位置を検出する
ことを特徴とするトレイ位置検出装置。
【請求項4】
請求項2または請求項3に記載のトレイ位置検出装置において、
前記ガイドシャフトは、その軸を中心に回転可能に設けられ、
前記ガイドシャフトの軸方向一端に設けられ、前記ディスク装置の外部に露出する操作部を備えた
ことを特徴とするトレイ位置検出装置。
【請求項5】
請求項4に記載のトレイ位置検出装置であって、
前記ガイドシャフトの軸方向一端には、その軸と直交する断面が真円以外の形状に形成された非真円部が設けられ、
前記操作部は、前記非真円部と係脱可能に嵌合する凹部を有し、前記非真円部に対して進退可能に設けられた
ことを特徴とするトレイ位置検出装置。
【請求項6】
シャーシと、
このシャーシ内に設けられ、ディスク状の記録媒体を処理するディスク処理部と、
前記シャーシ上において、前記記録媒体をこの記録媒体の面方向に沿って搬送するトレイと、
このトレイの位置を検出する請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のトレイ位置検出装置と、
を具備したことを特徴とするディスク装置。
【請求項7】
請求項6に記載のディスク装置において、
印加される電圧により駆動するモータと、
このモータの駆動により前記トレイを移動させる駆動伝達部と、
前記トレイ位置検出手段で検出された前記トレイの位置に基づいて、前記モータに印加する電圧を制御する電圧制御手段と、
を具備したことを特徴とするディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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