説明

トレーニング装置

本発明は、人間の筋肉群をトレーニングするための装置に関し、それによって、振動が、少なくとも1つの振動プレート(8)によって人(6)の身体にもたらされ、水平に配置された真空槽(4)内に人(6)が横になるために位置させられおり、そうすると、トレーニングのための人(6)の身体の少なくとも一部分は真空槽(4)の外側にありかつ真空槽(4)内で垂直に配置された振動プレート(8)と人(6)の脚が接触させられ、大気圧以下の圧力が真空槽(4)に生じされられ、そうすると、人(6)は振動プレート(8)に対して引っ張られかつ振動プレート(8)は振動するために実行されかつ発生させられた振動が人(6)の身体にもたらされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の筋肉群をトレーニングするための装置に関し、これは、少なくとも1つの振動プレートを有する振動装置と、振動プレートに振動をもたらすための少なくとも1つの振動発生器と、振動プレートの振幅を制御するための少なくとも1つの制御装置とを有している。
【背景技術】
【0002】
上記のタイプの装置は、例えば、特許文献1から公知である。この文献は、振動によって人体を刺激する装置を開示し、これは、ベース・プラットフォームを有しており、その上には、振動しているロッカー形の振動プレートが配置されている。トレーニングの目的のために、人は振動プレートの上に立ち、彼は、振動プレートの側部でベース・プラットフォームに取付られた2つのハンドルを保持することができる。今、振動プレートが小振幅および周波数で振動させられていると、これらの振動は、人の脚の裏を経て下半身に伝えられて、筋肉反射をここで誘発する。ふくらはぎ、大腿および/または腰回りの部位の筋肉群は、このように刺激される。
【0003】
このシステムは、直立して立った姿勢の人とトレーニングが行われなければならないことが不利な点であると考慮され、その理由は、一方では、人自身の体重だけによって連続的接触が振動プレートおよび人の脚の間で維持され、他方では、振動プレートは、振動を導くことが可能であるためにベースと常時接触しなければならないということである。
【特許文献1】WO 02/053084 A1
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従って、本発明の目的は、当初に説明したタイプの装置を提供することにあり、振動を傾斜した姿勢の人にもたらすことによって、トレーニングを行うことを可能にするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、請求項1の特徴的事項によって、本発明によって達成される。
【0006】
従って、本発明は、トレーニングされるべき人に振動をもたらせるために必要な力を、大気圧以下の圧力で、振動プレートの方向に発生させるという考えに基づいており、傾斜した姿勢の人に振動をもたらすことが可能であり、適宜手段によって、地面と常時接触することなく、振動は人体にもたらされ、寄生振動は、フレームに伝えられるように適切な振動除去により予防される。
【0007】
さらに、大気圧以下に保持された圧力のために、血液は、真空槽に位置する身体の一部分に集められ、それによって、人の全循環が刺激され、植物状態の神経系が起動させられる。神経系の交感分岐の活性は増加して、心臓の脈拍および収縮力の双方は増加させられる。さらにまた、大気圧の圧力に従属する領域のリンパは、再分散される。皮膚のリンパ管または間隙液体は、皮下組織において動員されて、促進された血行によって、再分散される。最後に、細胞間体積は増加して、ミクロおよびマクロ血液循環は下肢において増加させられる。プラズマ・ボリュームは、また、植物状態の神経系の反射によって、増加させられる。この方式で、例えば、疾患またはトレーニングされるべき人の崩壊した循環系のために横になることに長時間費やされることによった崩壊した液体バランスは、安定し、新型のリンパ・ドレナージ処理を行うことができる。また、本発明による方法は、対応して、代謝破壊、超過重量および蜂巣炎の治療のためにまたは血行を促進するためにも用いられることが可能である。
【0008】
最適トレーニング結果を得るために、本発明は、センサによって、真空槽内にセットされた圧力および振動プレートの振幅を検出して、制御装置によって、これらを互いに調整することを提案する。これは、例えば、真空槽にゆきわたる圧力に従属してセットされている振動プレートの振幅により達成することができる。加えて、使用の間、本発明による方法または装置が外部のリンパ流刺激器として作用するように、圧力は脈動しうる。
【0009】
個々の筋肉群は、好ましくは、アプリケーション・サイクルでトレーニングされ、アプリケーション・サイクルは、真空槽に大気圧以下の圧力をセットすることと、予め設定された振動サイクルの振動を発生させることとよりなる。1つのアプリケーション・サイクルは、最高4分持続され、振動サイクルが大気圧以下にセットされる最大の圧力に達した後に直ちに開始される。全アプリケーション・サイクルにおいて、真空槽の圧力は、大気圧より決して大きくならない。
【0010】
本発明の好ましい実施例は、アプリケーション・サイクルの開始時に、大気圧以下で最高−60mmHG(-8kPa)の圧力差をセットして、アプリケーション・サイクルの間、このレベルからの圧力を絶えず上昇させ、処理の間、鋸歯のような圧力進行がセットされることを提案する。皮膚、筋肉組織および深在性動脈に隣接した静脈壁の弾力の違いのために、この圧力進行は、異なる圧力で血液およびリンパ液を移動させる。皮膜の表面の近くの静脈壁は、より安定していて、例えば、脚横断面の中心部のような深い領域より弾性的でない。さらにまた、例えば、腰レベルの皮膚よりも、脚関節の部位の皮膚はより安定している。圧力が減少するにつれて、深く下った弾力的な静脈はまず第一に膨張する。血液およびリンパ液は、このように深在性血管に皮膚から再配布される。圧力差が増加するにつれて、−60のmmHG(−8kPa)で、静脈およびリンパ管は、最後にまた、脚の部位において、膨張し、それによって、血液およびリンパ液は脚の方へ分注される。圧力差が真空槽において減少するときに、血液およびリンパ液は心臓の方へ進む。弁として作用するフラップが静脈およびリンパ管に位置させられているから、血液およびリンパは圧力の脈動によって、再分散されて、心臓を穏やかにマッサージする。
【0011】
本発明の好ましい一実施例は、特に、15〜25Hzの周波数によって振動を周期的に生じさせ、1つの振動サイクルが最高2分持続することを提案する。トレーニングされるべき人の身体条件によって、全トレーニング進行が2〜8のアプリケーション・サイクルを含むことができる。
【0012】
循環および代謝を促進することによって、熱が発生する。冷却目的のために、空気の流れは、真空槽を通って伝達されうる。これは、真空槽の変更圧力比にもかかわらず一定に都合よく保たれる。これのために、空気の流出量は、例えば、トレーニングされるべき人および真空槽間の遷移域で発生する漏れ量を考慮して測定される。空気の供給は、対応して、スロットルバルブによって制御され、その横断面は可変的であり、そうすると、全空気の流れはほぼ一定のままである。このような方法で、患者のトレーニングの間に生じる熱を放出できる。さらにまた、空気の流出する流れを真空槽外の電子部品を冷やすために使うことができ、後者をオーバーヒートから防ぐことができる。
【0013】
また、トレーニングの間、トレーニングされるべき人の有機体の安定性を保証するために、人の不可欠なパラメータ、例えば、全トレーニング進行の間の心拍数、血圧相互関係および筋肉出力を測定して点検することは、1つの例示的実施態様で提案される。
【0014】
本発明の更なる例示的実施形態は、電気筋肉刺激装置によって、振動を人にもたらす筋肉激励を補充しかつ支援することを提案する。この電流のために、筋線維の収縮をもたらすインパルスが使われる。身体にもたらされる電流は、電極によって、個々の筋肉部のより目標とされた収縮を可能にし、これは、また、電気筋肉刺激(EMS)とも呼ばれている。筋肉群を収縮させることによって、血流および代謝は増加し、個々の筋肉が強化され、脂肪は特定の問題域において分解されうる。
【0015】
本発明によれば、弱いベータ線エミッタが、イオン化によって、更に皮膚による血液の循環を増やすことが可能であるために、使うことができる(イオン治療なしで)。血液循環の刺激および皮膚の代謝と同様に、この方法によって、再生する皮膚細胞能力は、また、刺激される。
【0016】
大気圧から真空槽の内部スペースをシールするために、弾性スリーブが真空槽の出入口に提供され、それは、トレーニングされるべき人の身体に容易に適応し、それは、例えば、アイリスによって、可能にされるように、その弾性によって手動で可変の初期締付によって囲まれることになっている。
【0017】
寄生振動をハウジングへ伝達すること無く、振動を発生されるために、1つの例示的実施態様で、振動発生器は中間質量を有しており、これは、振動発生器のハウジングに弾性的に支持され、振動プレートに連結されて、振動発生器によって振動させられる。この中間質量は、振動プレートと位相を異にして振動できる。
【0018】
例えば、トレーニングされるべき人の質量である変化するパラメータを考慮するために、本発明による装置において、中間質量および振動プレートは、特に、プランジャ・コイル磁石によって互いに結合され、それで、それらの振幅の比率は調整されうる。このようにして、中間質量の振幅がトレーニングされるべき人の振動されるべき質量の量に適合される。トレーニングされるべき人の重量が例えば40kgであり、中間質量の重量が8kgであると、これは、運動量保存則によれば、結合が中間質量と振動プレートの振動比率を5:1にする好ましいものである。
【0019】
本発明による更なる実施例において、振動プレートへの中間質量の振動の伝達を支えるために、電気的に生成された磁場は、コイルに適用されることができる。電流は、サスペンションのばねにより伝達される。
【0020】
本発明による装置の更なる例示的実施形態において、装置をトレーニングされるべき人のいかなる一様でない脚長にも適応させることを可能にするために、振動発生器において、手段が提供される。
【0021】
真空槽および振動発生器間にいかなる寄生振動も残存することを回避するために、減衰要素は、それらの間に差し込まれうる。
【0022】
本発明による装置の好ましい一実施例は、2つの分けた振動プレートを提供し、これらは、装置内で互いに反対方向に移動するシステムを形成し、それらは人の脚に交互に作用して救援する。振動プレートは、例えば、磁気的に被駆動線形振動子の形でありえる。交互の動きによって、トレーニングしている間、作用および救援の双方の面に交互に従属することは、両脚の筋肉組織にとって可能であり、良好なトレーニングの結果は、筋肉組織を過度に働かせるいかなる危険もなく、達成される。
【0023】
この実施例のバリエーションは、2つの振動プレートがレバー機構により連結されかつ反対方向に一緒に移動できることを提案する。このレバー機構は支柱で柔軟に支えられ、特に、中間の部分によって真空槽に固定され、支柱が振動プレートに動作している圧縮力を吸収する。
【0024】
この例示的実施形態において、振動プレートは、レバー機構上の板ばねおよび/または定位置に弾性力をもって支えられることが可能である。この種のサポートの利点は、1つの弾性的結合だけが、レバー機構および真空槽上へ固定された支柱の間の全体の振動システムに提供されるということである。レバー機構は、また、振動発生器および/または振動装置上の結合要素上に板ばねまたは類似物によって弾性的に支持されることが可能である。
【0025】
更なるバリエーションは、振動発生器が2つの振動プレートにそれぞれ割り当てられることを提案し、振動は互いに調整されて、それらは、交替に直接的に接触しかつ反対方向に振動プレートを刺激する。
【0026】
この例示的実施態様において、振動プレートに作用する圧縮力が支柱により吸収されることはないので、この実施例については、ベース質量が振動発生器に都合よく提供され、それは、ばねによって中間質量に連結され、ベース質量を移動せることによって、ばねの初期張力を変えることが可能である。中間質量の位置が振動プレートに作用する圧縮力によって再配置される場合、この位置の再配置は、ばねの初期張力を変えることによって等しくすることができる。このベース質量の移動は、例えば、液圧システムの手助けによって実現することができ、これによって、ばねの初期張力が、例えば所望の振幅を達成するために、振動プレートに動作する圧縮力に従って調整されうる。
【0027】
さらに、この再配置の可能性によって、振動プレートの位置は、トレーニングされるべき人の各脚部に別々に適応させることがありえる。
【0028】
本発明による装置を、トレーニングされるべき人の異なる身体サイズおよび脚長に適応させることを可能にするために、更なる例示的実施形態は、真空槽の槽ハウジングおよび/または真空槽内に配置されたトレーニングされるべき人のための横臥マットが振動装置から別に再配置されることを提案する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1および2は、本発明による人の筋肉群をトレーニングするための装置1を示す。
【0030】
装置1は、振動発生器3および真空槽4を取付たフレーム2を備えており、振動発生器3が部分的に真空槽4の中へ突き出ている。さらに、横臥マット5は、真空槽4内に設置されている。横向き姿勢の下半身をもつトレーニングされるべき人6は、出入口7を経て真空槽4に配置されており、トレーニングされるべき人6の脚は、真空槽4に直立に配置されかつ振動発生器3上に取付られた振動プレート8と接触させられている。大気圧以下の圧力を発生するために、真空槽4に接続された空気発生器9がフレーム2に備えられている。振動発生器3は、マウンティング2aによってフレーム2に確実に結合されている。
【0031】
図1において、ローラー10が真空槽4および横臥マット5外面の下に配置されており、これにより、真空槽4のハウジング4aおよび真空槽4内に配置された横臥マット5が、装置を、トレーニングされるべき人6の身体サイズおよび脚長に適応させるように再配置しうる。図1において、例えば、異なるセッティング可能な位置は、破線により示されている。
【0032】
図3aおよび3bにおいて、本発明による装置1の例示的実施態様が示されており、それは、2つの振動板8を有しており、これらは、互いに分かれかつ矢印で示すように、装置1内で選択的に作動してトレーニングされるべき人6の脚を救援しる逆走行システムを形成している。真空槽4を再配置することによって、振動発生器3は、異なる脚長に適応することができる。真空槽による長さ均一化は、図3aに示すように、ベロー25により行われる。
【0033】
2つの振動プレート8は、レバー機構11により連結されて、それによって、反対方向に同時に移動しうる。レバー機構11は、ゴム製中間片13によって柔軟に支柱12に支えられている。支柱12および中間片13は、とりわけ、振動プレート8に動作する圧縮力を吸収するのに役立つ。振動プレート8およびレバー機構11の結合は、ここでは、板ばね14によるものと理解されるが、しかし、従来技術から公知の結合の他方式が、また、考えられる。この例示的実施形態において、振動プレート8およびレバー機構11は、加えて、定位置において、弾性的に支持されうる。振動プレート8にレバー機構11を経て振動を導くために、振動発生器3は、中間質量16を有しており、これは、振動発生器3のハウジング3aに弾性をもって支持されかつ振動プレート8にレバー機構11により連結されている。これのために、振動発生器3は、結合要素18を有し、これは、次々に、プランジャ・コイル磁石システム19によって中間質量16に磁気的に連結された板ばね17によってレバー機構11に結合されている。
【0034】
中間質量16およびレバー機構11は、互いに対するそれらの振幅の比率が調整されることができるように互いに連結されている。中間質量16を弾性的に支持した振動を生じるために、まず第1に、プランジャ・コイル磁石システム20によって、振動させられることがありうる。レバー・システムに対する結合は、プランジャ・コイル磁石19により行われる。互いに対するプランジャ・コイル磁石システム19、20の振幅の比率は、調節可能である。このような方法で、中間質量16の振幅は、トレーニングされるべき人6の体重に対応することができる。トレーニングされるべき振動させる人6の体重が例えば40kgでありかつ中間質量16の重量は8kgであるとすると、運動量保存則によれば、結合は、中間質量16と振動プレート8の振動比率を5:1とすることを可能にすることが好ましい。
【0035】
図4は、本発明による装置1の他の例示的実施態様を示し、ここにおいて、振動発生器3は、2つの振動プレート8にそれぞれ割り当てられ、振動発生器3がそれらが交替に直接的に接触しかつ反対方向に移動するように振動プレート8を刺激するように調整される。振動発生器3において、ベース質量21が提供され、これは、ばね22によって振動プレート8に連結され、そして、その再配置によって、それが、ベース質量21および振動プレート8間のばね22の初期張力を変えることが可能である。振動プレート8の位置が現在の振動プレート8に作用する圧縮力によって再配置される場合、この位置の再配置は、ばね22の初期張力を変えることによって等しくされうる。
【0036】
ベース質量21のこの再配置は、例えば、ばね22の初期張力が振動プレート8に動作する圧縮力に従って調整されることによって液圧システム23の手助によって行うことができる。
【0037】
寄生振動を回避するために、付加的減衰要素24は、真空槽4および振動発生器3間に提供される。同時に、それらは、第2の液圧システムとして作用し、各振動プレート8の再配置の可能性が、トレーニングされるべき人6のそれぞれの脚部の長さに別々に適応することが可能な各システムのために現実になる。
【0038】
人の様々な筋肉群をトレーニングするために、トレーニングされるべき人6の上体が真空槽4の外に位置するように、トレーニングされるべき人6は水平に整列配置された真空槽4の横たえられた状態に配置される。トレーニングされるべき人の脚は、真空槽に垂直に配置された振動プレート8とここで接触する。次に、大気圧以下の圧力が真空槽4にセットされ、それで、大気圧以下の真空槽の圧力によって、人6が振動プレート8の方へ引かれて、それらに対して保持される。この後に、振動プレート8は振動させられ、発生させられた振動は人6の脚の裏を通じて胴体に伝達され、ここで、筋肉反射が誘発されて、ふくらはぎ、大腿および/または腰回りの部位の筋肉群が刺激される。
【0039】
筋肉群は、アプリケーション・サイクルにおいてトレーニングされ、1つのアプリケーション・サイクルは、真空槽4に大気圧以下の圧力をセットしかつ予め定められた振動サイクルの振動を生じさせる。1つのアプリケーション・サイクルは、最高4分間持続し、振動サイクルがセットされる最大の圧力差に達すると直ちに開始される。
【0040】
図5において、2つのアプリケーション・サイクルの圧力進行が時間に関して示されている。アプリケーション・サイクルの開始時に、大気圧以下の−60mmHG(−8kPa)の圧力がセットされる。それから、圧力は、アプリケーション・サイクルの間、このレベルから絶えず線形に増加させられ、鋸歯タイプの圧力進行がセットされる。真空槽4の圧力は、アプリケーション・サイクルの間、大気圧より決して大きくない。振動は15〜25Hzの周波数によって、周期的に生じ、図5の黒い棒により示されるように、振動サイクルが開始し、それのような最大の圧力差に達しかつ最高2分持続する。
【0041】
図3aおよび3bにおいて、2つの振動プレート8は、これらは、互いに逆に移動するために作動して、トレーニングされるべき人6の脚部に振動をもたらすためそれぞれの振動プレート8に真空槽4において振動させられる。これのために、共通の振動発生器3は、弾性的に支持されたレバー機構11によって、互いに連結された振動プレート8を刺激する。
【0042】
図2によれば、空気25の流れ(破線の矢印により示される)は、真空槽4を通過させられる。空気25の流れは、全トレーニング進行の間に真空槽4に位置してトレーニングされるべき人6を冷やすのに役立つ。空気25のこの流れを一定に保つために、圧力比の変化が真空槽4にあるときに、真空槽4から流出する空気26の流れが測定され、出入口7で起こる漏出空気27を考慮して、空気の供給はスロットルバルブ28によって、流出する空気9の流れを適応させる。図2に示すように、真空槽4の中で流出する空気26の流れは、振動発生器3によって、後者を付加的に冷やすために運ばれる。この例示的実施形態において、空気26の流れは、スロットルバルブ28によって、横断面を変化させることによって制御される。このスロットルバルブによって、吸込まれる空気は、真空槽の中にあるマット5の出口開口部に適切な方法で運搬される。真空槽4の圧力は、発生器9の速度調節により制御される。
【0043】
さらに、全トレーニング進行の間に、心拍数、血圧相互関係および筋肉出力のような人の不可欠なパラメータは、連続的に測定されて、点検される。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明による人の筋肉群をトレーニングするための装置の模式的な側面図である、
【図2】図1に示す本発明による装置の部分断面図である。
【図3a】図2のI−I線にそう断面図である。
【図3b】図3aのII−IIにそう断面図である。
【図4】本発明による装置の他の例示的実施態様による部分断面図である。
【図5】本発明による2つのアプリケーション・サイクルの時間に関する圧力進行の概略図である。
【符号の説明】
【0045】
1 装置
3 振動発生器
4 真空槽
6 人
7 出入口
8 振動プレート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
−少なくとも1つの振動プレート(8)と、
−振動プレート(8)に振動をもたらすための少なくとも1つの振動発生機(3)と、
−振動プレート(8)の振幅を制御するための少なくとも1つの制御装置と、
を有している、人の筋肉群をトレーニングするための装置(1)において、
振動プレート(8)が、出入口(7)を有する真空槽(4)内で直立に配置されており、出入口を通じて、トレーニングされるべき人(6)が、彼の少なくとも胴体部分を真空槽(4)の出入口(7)から突き出しかつ彼の脚が真空槽(4)内で振動プレート(8)に接触するように真空槽(4)内で水平状態に位置させられることを可能とし、人を振動プレート(8)に引寄せかつ振動プレート(8)に彼を保持するように真空槽(4)内に大気圧以下の圧力がセット可能であることを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1による装置(1)であって、振動発生機(3)が、中間質量(16)を有しており、これは、振動発生機(3)のハウジング(3a)に支持されかつ振動プレート(8)に結合されており、これには、刺激手段によって振動がもたらされ、中間質量(16)および振動プレート(8)が、互いの振幅の比率が調整されることができるように、プランジャ・コイル磁石(19、20)によって、互いに結合されていることを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項2による装置(1)であって、2つの分かれた振動プレート(8)を有しており、これは、装置(1)内で互いに反対方向に移動するシステムを形成しかつトレーニングされるべき人(6)の脚に対して交互に負荷を提供・除去できるように作動可能であることを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項3による装置(1)であって、2つの振動プレート(8)が、レバー機構(11)により連結されかつ反対方向に一緒に移動可能であり、レバー機構(11)が、とくに、支柱(12)に、とくに、ゴムでつくられた中間ピース(13)によって、弾性的に支持されており、支柱(12)が、振動プレート(8)にもたらされる圧縮力を吸収し、それらに、ハウジング(3a)およびマウンティング(2a)によって、フレーム(2)に伝達することを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項3による装置(1)であって、振動発生機(3)が、2つの振動プレート(8)にそれぞれ割り当てられており、振動発生機(3)が互いに調整されて、交互に反対方向に直接的に接触する振動プレート(8)を刺激することを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項4による装置(1)であって、振動発生機(3)において、ばね(22)によって振動プレート(8)に結合されたベース質量(21)がそれぞれ提供されており、ベース質量(21)および振動プレート(8)間のばね(22)の初期張力をベース質量(21)を移動させることによって変化させることが可能であり、ベース質量(21)を移動および/または支持するための液圧システムが振動発生機に提供されていることを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項1〜6の装置であって、アプリケーション・サイクルにおいて作動されられ、アプリケーション・サイクルが、真空槽(4)内の圧力を大気圧以下にセットすることと、予め設定された振動サイクルの振動と、最高4分持続するアプリケーション・サイクルとを提供し、大気圧以下にセットされる最高圧力に到達した後に、振動サイクルが、直ちに開始され、全トレーニングが2〜8のアプリケーション・サイクルを備えていることを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項7による装置であって、アプリケーション・サイクルの開始時に、大気圧以下の最高−60mmHG(-8kPa)の圧力差がセットされ、アプリケーション・サイクル間に、圧力がこのレベルから絶えずに上昇させられ、処理の間に、鋸歯のような圧力進行がセットされ、とくに、アプリケーション・サイクルの間の真空槽(4)の圧力が、大気圧より決して高くならないことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項7または8による装置であって、振動が周期的に処理されることを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項1〜9による装置であって、振動発生機が、15〜25Hzの周波数を有する振動を発生させることを特徴とする装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3a】
image rotate

【図3b】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公表番号】特表2008−538511(P2008−538511A)
【公表日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−540519(P2007−540519)
【出願日】平成17年10月19日(2005.10.19)
【国際出願番号】PCT/EP2005/011214
【国際公開番号】WO2006/050787
【国際公開日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(507153195)アイビーエフケイ ゲーエムベーハー インターナショナル バイオテクノロジカル ヒューチャー ナレッジ (2)
【Fターム(参考)】