説明

トレー降ろし装置、トレー載せ装置、およびこれらトレー降ろし装置、トレー載せ装置において使用するトレー

【課題】ピンによる押し動作の最終の段階で、ピンの先端が容器に引っかかり、容器が跳ねたりする恐れを解消できるトレー降ろし装置を提供することを目的とする。
【解決手段】容器11を押すピン19をローラチェーン33に連結するレバー装置34を備え、レバー装置34を、第1リンク43と第2リンク44から構成し、第1リンク43の中央部をローラチェーン33の一ローラに回転自在に連結し、第1リンク43の一端部にピン19を固定し、第1リンク43の他端部に第2リンク44の一端部を回転自在に連結し、第2リンク44の他端部を、第1リンク43が連結されたローラチェーン33の一ローラより回動方向後方に位置し、且つローラチェーン33が水平に移動されている状態において、ピン19をローラチェーン33に対して垂直な姿勢を維持するローラチェーン33の一ローラに、回転自在に連結する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2本のローラコンベヤにおいて、容器等の物品を受け渡しする装置であって、特に、一方のローラコンベヤにより搬送されてきたトレーに、他方のローラコンベヤにより搬送されてきた物品を載せるトレー載せ装置と、前記トレー上の物品を、他方のローラコンベヤに降ろすトレー降ろし装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の物品を受け渡しする装置として、例えば、特許文献1に、並列に配置された2台のローラコンベヤ装置間で、容器(オリコン;物品の一例)をプッシャで押して移載する装置が開示されている。この装置では、ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間で、且つローラコンベヤ装置による容器の搬送方向とは直角な左右方向の両側で、且つローラコンベヤ装置による容器の搬送面の下部に、駆動スプロケットと従動スプロケットを、前記搬送方向に所定の間隔を空けて2組配置し、2組のこれらスプロケット間にそれぞれ駆動チェーンを巻張し、これら駆動チェーン間に、駆動チェーンの回動により搬送ローラの上方に突出するように払出し部材(プッシャ)を掛け渡し、垂直な姿勢で固定している。
この構成により、ローラコンベヤ装置に搬送されてきた容器に対してプッシャが突出して作用し、プッシャが、駆動チェーンの回動に伴って移動することにより、容器が移動し、他方のローラコンベヤ装置へ移載される。
【0003】
また特許文献2に、上記駆動チェーンに掛け渡した払出し部材に代えて、各駆動チェーンにそれぞれ、ピン状(棒状)の払出し部材(プッシャ)を垂直に取り付けた装置が開示されている。これらプッシャは、通常、搬送ローラの下方に待機しており、物品をローラコンベヤ間で受け渡す時、搬送ローラの上面に突出し、物品を作用して移動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4218543号公報
【特許文献2】実開平05−14028号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1または特許文献2による物品の受け渡しの装置の構成では、駆動チェーンに払出し部材(プッシャ)が垂直に取付けられているため(固定されているため)、物品が移動される最終の段階で、プッシャの先端が容器に引っかかり、容器が跳ねたり、位置がずれたりする恐れがあった。また押し動作の最終の段階で、払出し部材(プッシャ)が下方へ沈むために、容器を最後まで押し切ることができず、容器を所定位置まで移載できない事態が発生する恐れがあった。
【0006】
そこで、本発明は、プッシャによる押し動作の最終の段階で、プッシャの先端が容器(物品)に引っかかり、容器が跳ねたり、位置がずれたりする恐れを解消でき、また押し動作の最終の段階まで、容器を押す力を維持して、確実に所定位置まで移載できるトレー降ろし装置、トレー載せ装置、およびこれらトレー降ろし装置、トレー載せ装置において使用するトレーを提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1に記載の発明は、物品搬送用ローラコンベヤ装置により搬送されてきた物品を、前記物品搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間より飛び出して、物品の搬送方向とは直角な左右方向に移動するプッシャによって、トレー搬送用ローラコンベヤ装置により搬送されてきたトレー上に載せるトレー載せ装置であって、
前記物品搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間で、これら搬送ローラによる物品の搬送面の下部で、前記左右方向にそれぞれ、垂直な姿勢で対向して配置された駆動スプロケットおよび従動スプロケットと、これら両スプロケット間に巻張され、回動されるローラチェーンと、前記プッシャを前記ローラチェーンに連結するレバー装置を備え、
前記レバー装置は、第1リンクと第2リンクから構成され、前記第1リンクの中央部は、前記ローラチェーンの一ローラに回転自在に連結され、前記ローラチェーンによる回動面の外方に位置する前記第1リンクの一端部に、前記プッシャが固定され、前記ローラチェーンによる回動面の内方に位置する前記第1リンクの他端部に、前記第2リンクの一端部が回転自在に連結され、前記第2リンクの他端部は、前記第1リンクが連結されたローラチェーンの一ローラより回動方向後方に位置するローラチェーンの一ローラで、且つ前記第2リンクの一端部が前記第1リンクの他端部に連結され前記ローラチェーンが水平に移動されている状態において、前記プッシャをローラチェーンに対して垂直な姿勢を維持するローラチェーンの一ローラに、回転自在に連結されていることを特徴とするものである。
【0008】
上記構成によれば、プッシャは、レバー装置によりローラチェーンに取り付けられることにより、ローラチェーンが水平に移動されている状態では、ローラチェーンに対して垂直な姿勢が維持され、この垂直な姿勢で物品の側面に作用し、物品はプッシャのローラチェーンによる移動に伴って移動し、トレー搬送用ローラコンベヤ装置により搬送されてきたトレーに載せられる。
またプッシャが連結されたローラチェーンがトレー搬送用ローラコンベヤ装置側のスプロケット(駆動スプロケットまたは従動スプロケット)に掛かるプッシャの折り返し部分では、プッシャは、ローラチェーンの回動に伴って、第1リンクと第2リンクのリンク作用により回動方向後方に傾斜し、ほぼ垂直な姿勢のまま、搬送ローラ間の下へ沈み込む。よって、物品がトレーに載せられる最終の段階で、プッシャの先端が物品に引っかかり、物品が跳ねたり、位置がずれたりする恐れが解消される。
【0009】
また請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明であって、前記駆動スプロケットは、前記トレーに乗り移った物品の側面に最終的に作用するプッシャの先端が、ほぼ垂直な姿勢となる位置に配置されていることを特徴とするものである。
【0010】
上記構成によれば、駆動スプロケットの位置により、レバー装置による作用により沈み込む、プッシャの先端が、トレーに乗り移った物品の側面に最終的に作用し、物品をトレーに確実に載せることができる。
【0011】
また請求項3に記載の発明は、トレー搬送用ローラコンベヤ装置により搬送されてきたトレー上の物品を、トレーの底面に設けられた溝を介して、トレー搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間より飛び出して、トレーの搬送方向とは直角な左右方向に移動するプッシャによって、物品搬送用ローラコンベヤ装置へ降ろすトレー降ろし装置であって、
前記トレー搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間で、これら搬送ローラによるトレーの搬送面の下部で、前記左右方向にそれぞれ、垂直な姿勢で対向して配置された駆動スプロケットおよび従動スプロケットと、これら両スプロケット間に巻張され、回動されるローラチェーンと、前記プッシャを前記ローラチェーンに連結するレバー装置を備え、
前記レバー装置は、第1リンクと第2リンクから構成され、前記第1リンクの中央部は、前記ローラチェーンの一ローラに回転自在に連結され、前記ローラチェーンによる回動面の外方に位置する前記第1リンクの一端部に、前記プッシャが固定され、前記ローラチェーンによる回動面の内方に位置する前記第1リンクの他端部に、前記第2リンクの一端部が回転自在に連結され、前記第2リンクの他端部は、前記第1リンクが連結されたローラチェーンの一ローラより回動方向後方に位置するローラチェーンの一ローラで、且つ前記第2リンクの一端部が前記第1リンクの他端部に連結され前記ローラチェーンが水平に移動されている状態において、前記プッシャをローラチェーンに対して垂直な姿勢を維持するローラチェーンの一ローラに、回転自在に連結されていることを特徴とするものである。
【0012】
上記構成によれば、プッシャは、レバー装置によりローラチェーンに取り付けられることにより、ローラチェーンが水平に移動されている状態では、ローラチェーンに対して垂直な姿勢が維持され、この垂直な姿勢でトレーの溝を介してトレー上の物品の側面に作用し、物品はプッシャのローラチェーンによる移動に伴って移動し、物品搬送用ローラコンベヤ装置に降ろされる。
またプッシャが連結されたローラチェーンが物品搬送用ローラコンベヤ装置側のスプロケット(駆動スプロケットまたは従動スプロケット)に掛かるプッシャの折り返し部分では、プッシャは、ローラチェーンの移動に伴って、第1リンクと第2リンクのリンク作用により回動方向後方に傾斜し、ほぼ垂直な姿勢のまま、搬送ローラ間の下へ沈み込む。よって、物品がトレーから降ろされる最終の段階で、プッシャの先端が物品に引っかかり、物品が跳ねたり、位置がずれたりする恐れが解消される。
【0013】
また請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明であって、前記駆動スプロケットは、前記トレーの溝の終端において、前記物品の側面に最終的に作用するプッシャの先端が、ほぼ垂直な姿勢となる位置に配置されていることを特徴とするものである。
【0014】
上記構成によれば、駆動スプロケットの位置により、レバー装置による作用により沈み込む、プッシャの先端が、物品の側面に最終的に作用し、物品をトレーから確実に降ろすことができる。
【0015】
また請求項5に記載の発明は、物品を載せて搬送するトレーであり、トレー搬送用ローラコンベヤ装置と物品搬送用ローラコンベヤ装置との間で、前記物品搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間より飛び出して、物品の搬送方向とは直角な左右方向に移動するプッシャにより物品の載せが実行されるトレーであって、
前記プッシャは、前記物品搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間に配置された駆動スプロケットおよび従動スプロケットに巻張されたローラチェーンに、第1リンクと第2リンクからなるレバー装置により連結されており、このレバー装置の第1リンクと第2リンクの作用により、ローラチェーンが水平に移動されている状態では、ローラチェーンに対して垂直な姿勢が維持され、この垂直な姿勢で物品の側面に作用し、ローラチェーンの折り返し部分では、ローラチェーンの回動に伴って、回動方向後方に傾斜し、ほぼ垂直な姿勢のまま、搬送ローラ間の下へ沈み込むように構成されており、
前記物品を載せる板状の底面部と、前記物品搬送用ローラコンベヤ装置とは反対側に位置する前記底面部の端部に、垂直な姿勢で立設された側面部とを備え、前記物品搬送用ローラコンベヤ装置側に位置する前記底面部の端部に、前記プッシャの接触を回避する凹部を設けたことを特徴とするものである。
【0016】
上記構成によれば、底面部の端部の凹部を設けたことにより、トレーにプッシャが接触することなく、トレー上に物品を押し切ることができ、確実に商品を載せることができる。この物品がトレーに載せられる最終の段階では、プッシャは、ほぼ垂直な姿勢のまま、搬送ローラ間の下へ沈み込むことによって、プッシャの先端が物品に引っかかり、物品が跳ねたり、位置がずれたりする恐れがない。
【0017】
また請求項6に記載の発明は、物品を載せて搬送するトレーであり、トレー搬送用ローラコンベヤ装置と物品搬送用ローラコンベヤ装置との間で、前記トレー搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間より飛び出して、トレーの搬送方向とは直角な左右方向に移動するプッシャにより物品の降ろしが実行されるトレーであって、
前記プッシャは、前記トレー搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間に配置された駆動スプロケットおよび従動スプロケットに巻張されたローラチェーンに、第1リンクと第2リンクからなるレバー装置により連結されており、このレバー装置の第1リンクと第2リンクの作用により、ローラチェーンが水平に移動されている状態では、ローラチェーンに対して垂直な姿勢が維持され、この垂直な姿勢で物品の側面に作用し、ローラチェーンの折り返し部分では、ローラチェーンの回動に伴って、回動方向後方に傾斜し、ほぼ垂直な姿勢のまま、搬送ローラ間の下へ沈み込むように構成されており、
前記物品を載せる板状の底面部と、前記物品搬送用ローラコンベヤ装置とは反対側に位置する前記底面部の端部に、垂直な姿勢で立設された側面部とを備え、前記側面部の底部とこれに連なる前記底面部に、前記プッシャが飛び出して移動するための溝を設けたことを特徴とするものである。
【0018】
上記構成によれば、側面部の底部とこれに連なる底面部の溝から飛び出すプッシャにより物品が押されてトレーから物品が降ろされる。このプッシャにより物品がトレーから降ろされる最終の段階で、プッシャは、ほぼ垂直な姿勢のまま、溝の下へ沈み込むことによって、プッシャの先端が物品に引っかかり、物品が跳ねたり、位置がずれたりする恐れがない。
【発明の効果】
【0019】
本発明のトレー載せ装置は、プッシャが連結されたローラチェーンがトレー搬送用ローラコンベヤ装置側のスプロケット(駆動スプロケットまたは従動スプロケット)に掛かるプッシャの折り返し部分では、プッシャは、ローラチェーンの回動に伴って、第1リンクと第2リンクのリンク作用により回動方向後方に傾斜し、ほぼ垂直な姿勢のまま、搬送ローラ間の下へ沈み込むことによって、物品がトレーに載せられる最終の段階で、プッシャの先端が物品に引っかかり、物品が跳ねたり、位置がずれたりする恐れを解消できる、という効果を有している。
【0020】
また本発明のトレー降ろし装置は、プッシャが連結されたローラチェーンが物品搬送用ローラコンベヤ装置側のスプロケット(駆動スプロケットまたは従動スプロケット)に掛かるプッシャの折り返し部分では、プッシャは、ローラチェーンの回動に伴って、第1リンクと第2リンクのリンク作用により回動方向後方に傾斜し、ほぼ垂直な姿勢のまま、搬送ローラ間の下へ沈み込むことによって、物品がトレーから降ろされる最終の段階で、プッシャの先端が物品に引っかかり、物品が跳ねたり、位置がずれたりする恐れを解消できる、という効果を有している。
【0021】
また本発明のトレーは、底面部の端部に凹部を設けたことにより、トレーにプッシャが接触することなく、トレー上に物品を押し切ることができ、確実に商品を載せることができる、という効果を有している。
また本発明のトレーは、側面部の底部とこれに連なる底面部に、プッシャが飛び出して移動するための溝を設けたことにより、前記溝から飛び出すプッシャにより物品を押してトレーから物品を降ろすことができる、という効果を有している。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施の形態におけるトレー載せ装置の側面図である。
【図2】同トレー載せ装置の平面図である。
【図3】同トレー載せ装置の正面図である。
【図4】同トレー載せ装置のチェーンとレバー装置の構成を示す図であり、(a)は正面断面図、(b)は側面図である。
【図5】本発明の実施の形態におけるトレーの斜視図であり、(a)は正面斜めからの斜視図、(b)は背面斜めからの斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態におけるトレー降ろし装置の側面図である。
【図7】同トレー降ろし装置の平面図である。
【図8】同トレー降ろし装置の正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図3、図7に示すように、容器(物品の一例)11を搬送する容器搬送用ローラコンベヤ装置(物品搬送用ローラコンベヤ装置の一例)12と、トレー13を搬送するトレー搬送用ローラコンベヤ装置14が、容器11の搬送方向と、トレー13の搬送方向とが、平行となるように接近して配置されている。これら搬送方向とは直角な方向を、以後、左右方向と称す。
また容器搬送用ローラコンベヤ装置12には、容器11をトレー搬送用ローラコンベヤ装置14に寄せて案内し、左右方向の位置を規定する第1ガイド(案内部材)15Aが設けられ、同様にトレー搬送用ローラコンベヤ装置14には、トレー13を容器搬送用ローラコンベヤ装置12に寄せて案内し、左右方向の位置を規定する第2ガイド(案内部材)15Bが設けられている。
【0024】
本発明のトレー載せ装置16は、容器搬送用ローラコンベヤ装置12により搬送されてきた容器11を、トレー搬送用ローラコンベヤ装置14により搬送されてきたトレー13上に移載する(載せる)装置であり、また本発明のトレー降ろし装置17は、トレー搬送用ローラコンベヤ装置14により搬送されてきたトレー13上の容器11を、容器搬送用ローラコンベヤ装置12に移載する(降ろす)装置である。
またこれらトレー載せ装置16とトレー降ろし装置17はいずれも、上記ローラコンベヤ装置12,14の搬送ローラ12A,14A間より飛び出して、左右方向に移動する丸鋼からなる棒状のピン(プッシャの一例)19によって、容器11を押すように構成されている(詳細は後述する)。
【0025】
[トレー]
まず、トレー13の構造について説明する。
トレー13は、図5に示すように、容器11を載せる板状の底面部21と、容器搬送用ローラコンベヤ装置12とは反対側に位置する底面部21の端部に、容器搬送用ローラコンベヤ装置12に向けて垂直な姿勢で立設された側面部22とを備え、側面視L状に形成され、容器搬送用ローラコンベヤ装置12を向いた面が開放されている。
また容器搬送用ローラコンベヤ装置12側に位置する底面部21の端部に、ピン19の接触を回避する2つの凹部(切り欠き)24をトレー13の搬送方向(前後方向)に設け、側面部22の底部とこれに連なる底面部21に、ピン(プッシャ)19が飛び出して移動するための2本の溝25を、トレー13の搬送方向(前後方向)に設けている。
また底面部21の両側部にはそれぞれ上方に折り曲げた支持部26を設け、これら支持部26により、載置された容器11が、トレー13の搬送方向にずれないようにしている。
【0026】
このようなトレー13の構成により、側面部22の底部とこれに連なる底面部21の各溝25から飛び出す2本のピン19により容器11が押されてトレー13から容器11が降ろされ、また底面部21の端部の凹部24を設けたことにより、トレー13に2本のピン19の先端が接触することなく、トレー13上に容器11を押し切ることができ、確実に商品を載せることができる。
【0027】
[トレー載せ装置]
次に、トレー載せ装置16について説明する。図1に本発明の実施の形態におけるトレー載せ装置16の側面図、図2に平面図、図3に正面図を示す。
トレー載せ装置16は、
容器搬送用ローラコンベヤ装置12の搬送ローラ12A間で、これら搬送ローラ12Aによる容器11の搬送面の下部で、左右方向にそれぞれ、垂直な姿勢で配置された駆動スプロケット31および従動スプロケット32と、
これら両スプロケット31,32間に巻張され、回動されるローラチェーン33と、
ピン(プッシャ)19をローラチェーン33に連結するレバー装置34
を2組、前記搬送方向に間隔をあけて備えている。
さらに2つの駆動スプロケット31と、2つの従動スプロケット32は、それぞれ同一の回転軸に固定されており、2つの駆動スプロケット31の回転軸を回動することにより、2つ駆動スプロケット31を同時に回動する電動モータ35を備えている。
また前記各ローラチェーン33には、対称的に前記一対のピン19がそれぞれレバー装置34により取り付けられている。
【0028】
前記ローラチェーン33の構成部品は周知であり、図4に示すように、ローラチェーン33の構成部品は、円筒形のローラ37と、ローラ37の中心を貫通する細長い円筒形のブッシュ38と、2個の隣接するローラ37の各ブッシュ38の両端にそれぞれ両端部が圧入され、2個のローラ37間を連結する内プレート39と、内プレート39により連結された(2個)ローラ37同士をさらに連結する外プレート40と、ローラ37とブッシュ38と内プレート39を貫通し、外プレート40に両端がかしめられ、全体を環状に連結する軸41等から構成されており、ローラ37は、「ブッシュ38と内プレート39」に対し自由に回転し、また「ブッシュ38と内プレート39」は、「外プレート40と軸41」に対し自由に回転する。
【0029】
前記各レバー装置34は、第1リンク43と第2リンク44から構成されている。
前記第1リンク43は、図4に示すように、ローラチェーン33の回動面の外方に位置し、ピン19が垂設される板状の上部と、この上部の両端部からそれぞれローラチェーン33のローラ37の側部に吊設された板状の側部とからなる断面がコ字状の第1部材46と、この第1部材46の側部の両端部にそれぞれ、両スプロケット31,32との接触を回避するように固定された断面がL字状の第2部材47から形成されている。
前記第1リンク43の中央部に相当する第1部材46の両側部が、ローラチェーン33の一ローラ37Aの軸41にかしめられ、一ローラ37Aに回転自在に連結され、ローラチェーン33による回動面の外方に位置する、第1リンク43の一端部に相当する第1部材46の上部に、ピン19が固定されている。
【0030】
また前記第2リンク44は板状の棒材から形成されている。
第2リンク44の一端部は、ローラチェーン33による回動面の内方に位置する、第1リンク43の他端部に相当する第2部材47の側部外方に、回転自在に連結され、第2リンク44の他端部は、第1リンク43が連結されたローラチェーン33の一ローラ37Aより回動方向後方に位置するローラチェーン33の一ローラで、且つ第2リンク44の一端部が第1リンク43の他端部に連結され、ローラチェーン33が水平に移動されている状態で、ピン19をローラチェーン33に対して垂直な姿勢を維持できるローラチェーン33の一ローラ37Bの軸41(この軸41は、第1部材46の側部が位置するまで外方へ延長されている)に、回転自在に連結されている。
【0031】
「リンク作用」
このように第1リンク43と第2リンク44は、ローラチェーン33のローラ37A,37Bの軸41に回転自在に連結されており、このようなレバー装置34を構成する第1リンク43と第2リンク44によるピン19の動作(リンク作用)を説明する。
ピン19は、第1リンク43が連結されたローラ37Aと第2リンク44が連結された37Bが、ローラチェーン33により水平に移動されている状態では、ローラチェーン33に対して垂直な姿勢が維持され、ローラチェーン33による移動に伴って移動する。
そして、第1リンク43が連結されたローラ37Aがトレー13側の駆動スプロケット31に掛かると、図1に軌跡で示すように、すなわちピン19が駆動スプロケット31による折り返し部分にかかると、ローラチェーン33の回動に伴って、第1リンク43の他端部(第2部材47)が第2リンク44により押されることによって第1リンク43の回動方向後方に傾斜し、すなわちピン19は回動方向後方に傾斜する姿勢(容器11への接触の最終段階では垂直に近い姿勢)となり、折り返し部分を過ぎると、垂直な姿勢に戻される。
【0032】
また前記2つの駆動スプロケット31は、トレー搬送用ローラコンベヤ装置14側の左右方向の外方で、且つトレー13に乗り移った容器11の側面に最終的に作用するピン19の先端が、第1リンク43と第2リンク44の上記リンク作用によりほぼ垂直に近い姿勢となり、トレー13の凹部24と接触することなく、凹部24の近くでトレー13の下方に沈む位置に配置されており、この駆動スプロケット31の位置により、ピン19の先端が、トレー13に乗り移った容器11の側面に最終的に作用し、容器11をトレー13に確実に載せることができることを保証している。
【0033】
上記構成によるトレー載せ装置16の作用を説明する。
容器11を搬送する容器搬送用ローラコンベヤ装置12により、第1ガイド15Aに案内されて所定の移載位置(トレー載せ装置16の設置位置、ピン19が垂直な姿勢で容器11に作用できる位置)に容器11が搬送されてきて停止し、またトレー搬送用ローラコンベヤ装置14により、所定の移載位置(トレー載せ装置16による移載位置)に第2ガイド15Bに案内されてトレー13が搬送されてくると、電動モータ35により2つの駆動スプロケット31が、ローラチェーン33が半回転する時間だけ回動される。
2つの駆動スプロケット31によるそれぞれのローラチェーン33の回転に伴い、2本のピン19が、搬送ローラ12A上に飛び出して、容器11の側面(トレー搬送用ローラコンベヤ装置14とは反対側側面)に接触する。
【0034】
上述したように、ピン19は、第1リンク43が連結されたローラ37Aと第2リンク44が連結された37Bが、ローラチェーン33が水平に移動されている状態では、ローラチェーン33に対して垂直な姿勢が維持され、この垂直な姿勢で容器11の前記側面に作用して、容器11は、ピン19のローラチェーン33による移動に伴って移動し、トレー13に載せられていく。
【0035】
そして、第1リンク43が連結されたローラ37A、すなわちピン19が、トレー13側の駆動スプロケット31に掛かるピン19の折り返し部分にかかると、図1に軌跡で示すように、ピン19は、ローラチェーン33の回動に伴って、上述したリンク作用により回動方向後方に傾斜し、垂直に近い姿勢で容器11に接触し(押し)、トレー搬送用ローラコンベヤ装置14の搬送ローラ14A間の下へ沈み込む。このとき、トレー13(底面部21)に凹部24を設けたことにより、トレー13にピン19の先端が接触することなく、トレー13上に容器11が押し切られる。またトレー13に容器11を載せるとき、トレー13は第2ガイド15Bにより左右に移動しないように支持されているので、左右方向の位置がずれることが回避されている。
トレー搬送用ローラコンベヤ装置14のトレー13上へ容器11が載せられると、容器搬送用ローラコンベヤ装置12により次の容器11が所定の移載位置へ搬送され、またトレー搬送用ローラコンベヤ装置14により、容器11を載せたトレー13が搬送される。
【0036】
以上のように本実施の形態によれば、レバー装置34の作用(リンク作用)により、ピン19は折り返し部分にかかると、ローラチェーン33の回動に伴って回動方向後方に傾斜し、垂直に近い姿勢で容器11に接触する(押す)ことによって、容器11がトレー13に載せられる最終の段階で、ピン19の先端が容器11に引っかかり、容器11が跳ねたり、位置がずれたりする恐れを解消できる。
【0037】
また本実施の形態によれば、駆動スプロケット31の位置により、レバー装置34による作用により沈み込む、ピン19の先端が、トレー13に乗り移った容器11の側面に最終的に作用し、またトレー13(底面部21)に凹部24を設けたことにより、トレー13にピン19の先端が接触することなく、トレー13上に容器11を押し込むことができ、容器11をトレー13に確実に載せることができる。
【0038】
また本実施の形態によれば、プッシャがピン19からなることにより、容器11に引っかかりにくくなり、2本のピン19がローラチェーン33に対称的に取り付けられていることによって、ローラチェーン33が半回転する毎に、次の容器11を容器搬送用ローラコンベヤ装置12により搬送してくることができ、作業効率を改善することができる。
【0039】
[トレー降ろし装置]
次に、トレー降ろし装置17について説明する。図6に本発明の実施の形態におけるトレー載せ装置17の側面図、図7に平面図、図8に正面図を示す。
トレー降ろし装置17は、
トレー搬送用ローラコンベヤ装置14の搬送ローラ14A間で、これら搬送ローラ14Aによるトレー13の搬送面の下部で、トレー搬送用ローラコンベヤ装置14によるトレー13の搬送方向とは直角な左右方向にそれぞれ、垂直な姿勢で配置された駆動スプロケット51および従動スプロケット52と、
これら両スプロケット51,52間に巻張され、回動されるローラチェーン53と、
ピン19をローラチェーン53に連結する、トレー載せ装置16のレバー装置34と同一構成のレバー装置54と
を2組、前記搬送方向に間隔を空けて備えている。
さらに2つの駆動スプロケット51と、2つの従動スプロケット52は、それぞれ同一の回転軸に固定されており、2つの駆動スプロケット51の回転軸を回動することにより、2つ駆動スプロケット51を同時に回動する電動モータ55を備えている。
また前記各ローラチェーン53には、対称的に前記一対のピン19がそれぞれレバー装置54により取り付けられている。
さらに補助装置として、
容器搬送用ローラコンベヤ装置12とトレー搬送用ローラコンベヤ装置14との間に配置され、前記電動モータ55により駆動されて、容器11を容器搬送用ローラコンベヤ装置12へ移送する回転ローラ56
を備えている。
【0040】
また2つの駆動スプロケット51は、トレー13の溝25の終端において、容器11の側面に最終的に作用する各ピン19の先端が、上記第1リンク43と第2リンク44のリンク作用によりほぼ垂直に近い姿勢となり、トレー13と接触することなく、トレー13の溝25の終端の近くで下方に沈む位置に配置されている。これら駆動スプロケット51の位置により、各ピン19の先端が、トレー13の溝25の終端まで移動した容器11の側面に最終的に作用し、容器11を押すことができることを保証している。
なお、レバー装置54の動作(リンク作用)は、トレー載せ装置16のレバー装置34と同一構成であるので、説明を省略する。
【0041】
上記構成によるトレー降ろし装置17の作用を説明する。
トレー搬送用ローラコンベヤ装置14により、第2ガイド15Bに案内されて所定の移載位置(トレー降ろし装置17による移載位置)に容器11を載せたトレー13が搬送されてくると、電動モータ55により2つの駆動スプロケット51と回転ローラ56が、ローラチェーン53が半回転する時間だけ回動される。
2つの駆動スプロケット51による各ローラチェーン53の回転に伴い、2本のピン19が搬送ローラ14A上に飛び出し、トレー13の側面部22の底部を抜けて、それぞれ底面部21の溝25に入り、容器11の側面(容器搬送用ローラコンベヤ装置12とは反対側側面)に接触する。
【0042】
上述したように、ピン19は、第1リンク43が連結されたローラ37Aと第2リンク44が連結された37Bが、ローラチェーン53が水平に移動されている状態では、ローラチェーン53に対して垂直な姿勢が維持され、この垂直な姿勢で容器11の前記側面に作用して、溝25に沿って移動し、容器11は、ピン19のローラチェーン53による移動に伴って移動し、トレー13から降ろされていく。
【0043】
そして、第1リンク43が連結されたローラ37A、すなわちピン19が、容器搬送用ローラコンベヤ装置12側の駆動スプロケット51に掛かるピン19の折り返し部分にかかると、図6に軌跡で示すように、ピン19は、ローラチェーン53の回動に伴って、上述したリンク作用により回動方向後方に傾斜し、垂直に近い姿勢で容器11に接触し(押し)、トレー13の溝25の終端で、トレー搬送用ローラコンベヤ装置14の搬送ローラ14A間の下へ沈み込む。このとき、溝25の終端にピン19の先端が接触することなく、容器11が押される。
そして、容器11が回転ローラ56上まで移動されてくると、この回転ローラ56の力も加わって、容器11は、容器搬送用ローラコンベヤ装置12上へ移動される。このとき、容器11は、第1ガイド15Aにより、左右方向の移載位置が規定される。
【0044】
容器搬送用ローラコンベヤ装置12へ容器11が移動されると、トレー搬送用ローラコンベヤ装置14により、所定の移載位置に容器11を載せた次のトレー13が搬送され、また容器搬送用ローラコンベヤ装置12により、移載された容器11が搬送される。
【0045】
以上のように本実施の形態によれば、レバー装置54の作用(リンク作用)により、ピン19は折り返し部分にかかると、ローラチェーン53の回動に伴って回動方向後方に傾斜し、垂直に近い姿勢で容器11に接触する(押す)ことによって、容器11がトレー13から降ろされる最終の段階で、ピン19の先端が容器11に引っかかり、容器11が跳ねたり、位置がずれたりする恐れを解消できる。
【0046】
また本実施の形態によれば、駆動スプロケット51の位置により、レバー装置54による作用により沈み込む、ピン19の先端が、トレー13上の容器11の側面に最終的に作用し、溝25の終端にピン19の先端が接触することなく、トレー13上の容器11を押すことができ、容器11を容器搬送用ローラコンベヤ装置12へ確実に降ろすことができる。
【0047】
また本実施の形態によれば、プッシャがピン19からなることにより、容器11に引っかかりにくくなり、2本のピン19がローラチェーン53に対称的に取り付けられていることによって、ローラチェーン53が半回転する毎に、次の容器11を載せたトレー13をトレー搬送用ローラコンベヤ装置14により搬送してくることができ、作業効率を改善することができる。
【0048】
なお、本実施の形態では、トレー載せ装置16とトレー降ろし装置17はいずれも、搬送方向に設けた2本のピン19によって、容器11を押すように構成されているが、ピン19の数は、作用する容器11の重量により増減することができる。例えば、容器11が軽い場合は、1本のピン19だけ設けて、容器11を押すような構成とする。このとき、トレー13に設ける凹部24と溝25はそれぞれ1つずつでよいことは勿論である。
また本実施の形態では、トレー13に溝25を設けているが、トレー13に十分な強度があり、容器11を搬送することができるならば、溝25を底板部21の端部(容器搬送用ローラコンベヤ装置12側の端部)まで延長して、両端部を抜けた溝25とすることもできる。このとき、トレー降ろし装置17の駆動スプロケット51を、容器搬送用ローラコンベヤ装置12側へ移動させて、ピン19を容器搬送用ローラコンベヤ装置12に移った容器11にまで作用させるようにすることができ、回転ローラ56を不要とすることができる。
また本実施の形態では、トレー13に凹部(切り欠き)24と溝25を両方設けているが、トレー13からの容器11の降ろし動作を、作業者が行う場合(トレー降ろし装置17を使用しない場合)には、トレー13の溝25を不要とすることができ、またトレー13への容器11の載せ動作を、作業者が行う場合(トレー載せ装置16を使用しない場合)には、トレー13の凹部(切り欠き)24を不要とすることができる。
また本実施の形態では、電動モータ35,55は、トレー載せ装置16またはトレー降ろし装置17毎に設けられているが、複数台のトレー載せ装置16またはトレー降ろし装置17毎に、1台設けるようにしてもよい。
また本実施の形態では、物品を、コンテナからなる容器11としているが、コンテナに限ることはなく、ダンボール箱などであってもよい。
【符号の説明】
【0049】
11 容器
12 容器搬送用ローラコンベヤ装置
13 トレー
14 トレー搬送用ローラコンベヤ装置
16 トレー載せ装置
17 トレー降ろし装置
19 ピン
21 底面部
22 側面部
24 凹部(切り欠き)
25 溝
31,51 駆動スプロケット
32,52 従動スプロケット
33,53 ローラチェーン
34,54 レバー装置
35,55 電動モータ
43 第1リンク
44 第2リンク


【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品搬送用ローラコンベヤ装置により搬送されてきた物品を、前記物品搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間より飛び出して、物品の搬送方向とは直角な左右方向に移動するプッシャによって、トレー搬送用ローラコンベヤ装置により搬送されてきたトレー上に載せるトレー載せ装置であって、
前記物品搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間で、これら搬送ローラによる物品の搬送面の下部で、前記左右方向にそれぞれ、垂直な姿勢で対向して配置された駆動スプロケットおよび従動スプロケットと、
これら両スプロケット間に巻張され、回動されるローラチェーンと、
前記プッシャを前記ローラチェーンに連結するレバー装置
を備え、
前記レバー装置は、第1リンクと第2リンクから構成され、
前記第1リンクの中央部は、前記ローラチェーンの一ローラに回転自在に連結され、
前記ローラチェーンによる回動面の外方に位置する前記第1リンクの一端部に、前記プッシャが固定され、
前記ローラチェーンによる回動面の内方に位置する前記第1リンクの他端部に、前記第2リンクの一端部が回転自在に連結され、
前記第2リンクの他端部は、前記第1リンクが連結されたローラチェーンの一ローラより回動方向後方に位置するローラチェーンの一ローラで、且つ前記第2リンクの一端部が前記第1リンクの他端部に連結され前記ローラチェーンが水平に移動されている状態において、前記プッシャをローラチェーンに対して垂直な姿勢を維持するローラチェーンの一ローラに、回転自在に連結されていること
を特徴とするトレー載せ装置。
【請求項2】
前記駆動スプロケットは、前記トレーに乗り移った物品の側面に最終的に作用するプッシャの先端が、ほぼ垂直な姿勢となる位置に配置されていること
を特徴とする請求項1に記載のトレー載せ装置。
【請求項3】
トレー搬送用ローラコンベヤ装置により搬送されてきたトレー上の物品を、トレーの底面に設けられた溝を介して、トレー搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間より飛び出して、トレーの搬送方向とは直角な左右方向に移動するプッシャによって、物品搬送用ローラコンベヤ装置へ降ろすトレー降ろし装置であって、
前記トレー搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間で、これら搬送ローラによるトレーの搬送面の下部で、前記左右方向にそれぞれ、垂直な姿勢で対向して配置された駆動スプロケットおよび従動スプロケットと、
これら両スプロケット間に巻張され、回動されるローラチェーンと、
前記プッシャを前記ローラチェーンに連結するレバー装置
を備え、
前記レバー装置は、第1リンクと第2リンクから構成され、
前記第1リンクの中央部は、前記ローラチェーンの一ローラに回転自在に連結され、
前記ローラチェーンによる回動面の外方に位置する前記第1リンクの一端部に、前記プッシャが固定され、
前記ローラチェーンによる回動面の内方に位置する前記第1リンクの他端部に、前記第2リンクの一端部が回転自在に連結され、
前記第2リンクの他端部は、前記第1リンクが連結されたローラチェーンの一ローラより回動方向後方に位置するローラチェーンの一ローラで、且つ前記第2リンクの一端部が前記第1リンクの他端部に連結され前記ローラチェーンが水平に移動されている状態において、前記プッシャをローラチェーンに対して垂直な姿勢を維持するローラチェーンの一ローラに、回転自在に連結されていること
を特徴とするトレー降ろし装置。
【請求項4】
前記駆動スプロケットは、前記トレーの溝の終端において、前記物品の側面に最終的に作用するプッシャの先端が、ほぼ垂直な姿勢となる位置に配置されていること
を特徴とする請求項3に記載のトレー降ろし装置。
【請求項5】
物品を載せて搬送するトレーであり、トレー搬送用ローラコンベヤ装置と物品搬送用ローラコンベヤ装置との間で、前記物品搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間より飛び出して、物品の搬送方向とは直角な左右方向に移動するプッシャにより物品の載せが実行されるトレーであって、
前記プッシャは、前記物品搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間に配置された駆動スプロケットおよび従動スプロケットに巻張されたローラチェーンに、第1リンクと第2リンクからなるレバー装置により連結されており、このレバー装置の第1リンクと第2リンクの作用により、ローラチェーンが水平に移動されている状態では、ローラチェーンに対して垂直な姿勢が維持され、この垂直な姿勢で物品の側面に作用し、ローラチェーンの折り返し部分では、ローラチェーンの回動に伴って、回動方向後方に傾斜し、ほぼ垂直な姿勢のまま、搬送ローラ間の下へ沈み込むように構成されており、
前記物品を載せる板状の底面部と、
前記物品搬送用ローラコンベヤ装置とは反対側に位置する前記底面部の端部に、垂直な姿勢で立設された側面部と
を備え、
前記物品搬送用ローラコンベヤ装置側に位置する前記底面部の端部に、前記プッシャの接触を回避する凹部を設けたこと
を特徴とするトレー。
【請求項6】
物品を載せて搬送するトレーであり、トレー搬送用ローラコンベヤ装置と物品搬送用ローラコンベヤ装置との間で、前記トレー搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間より飛び出して、トレーの搬送方向とは直角な左右方向に移動するプッシャにより物品の降ろしが実行されるトレーであって、
前記プッシャは、前記トレー搬送用ローラコンベヤ装置の搬送ローラ間に配置された駆動スプロケットおよび従動スプロケットに巻張されたローラチェーンに、第1リンクと第2リンクからなるレバー装置により連結されており、このレバー装置の第1リンクと第2リンクの作用により、ローラチェーンが水平に移動されている状態では、ローラチェーンに対して垂直な姿勢が維持され、この垂直な姿勢で物品の側面に作用し、ローラチェーンの折り返し部分では、ローラチェーンの回動に伴って、回動方向後方に傾斜し、ほぼ垂直な姿勢のまま、搬送ローラ間の下へ沈み込むように構成されており、
前記物品を載せる板状の底面部と、
前記物品搬送用ローラコンベヤ装置とは反対側に位置する前記底面部の端部に、垂直な姿勢で立設された側面部と
を備え、
前記側面部の底部とこれに連なる前記底面部に、前記プッシャが飛び出して移動するための溝を設けたこと
を特徴とするトレー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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