ドアミラーベースの取付構造
【課題】車両用ドアミラーの2ピースタイプのミラーベースにおいてベース表面とカバーベース表面との間に段差が生じるのを防止する。
【解決手段】カバーベース16の自由端部側開口部13の周囲はカバーベース上板16aを構成する。カバーベース上板16aの自由端部側開口部13に臨む内周縁部上面には段差38が形成されている。ベース上板46の外周縁部下面には段差60が形成されている。ベース15をカバーベース16の自由端部側開口部13からその内部空間22に差し入れると段差38,60どうしが嵌り合い、ベース上板46がカバーベース16の自由端部側開口部13を塞ぐ。このときカバーベース上板16aの上面とベース上板46の上面は段差のない連続したミラー回転面を構成する。
【解決手段】カバーベース16の自由端部側開口部13の周囲はカバーベース上板16aを構成する。カバーベース上板16aの自由端部側開口部13に臨む内周縁部上面には段差38が形成されている。ベース上板46の外周縁部下面には段差60が形成されている。ベース15をカバーベース16の自由端部側開口部13からその内部空間22に差し入れると段差38,60どうしが嵌り合い、ベース上板46がカバーベース16の自由端部側開口部13を塞ぐ。このときカバーベース上板16aの上面とベース上板46の上面は段差のない連続したミラー回転面を構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は車両用ドアミラーのいわゆる2ピースタイプのミラーベースにおいてベースとカバーベース(「ベースカバー」ともいう)を相互に取り付けるための構造に関し、ベース表面とカバーベース表面との間に段差が生じるのを防止したものである。
【背景技術】
【0002】
車両用ドアミラーの2ピースタイプのミラーベースはミラー回動部(ミラーハウジング等で構成される部分)を回動自在に支持するミラー固定部(車体ドアに固定される部分)が金属ダイカスト製等のベースと該ベースに被せられるプラスチック製等のカバーベースに分けて構成されたもので、カバーベースを有しない(すなわちベースが直接外界に露出する)いわゆる1ピースタイプのミラーベースと区別されるものである。
【0003】
2ピースタイプの車両用ドアミラーにおけるベースとカバーベースの従来の取付構造として下記特許文献1に記載されたものがあった。この車両用ドアミラーはベースをカバーベースの基端部側開口部(車体ドアに取り付けられる側の開口部)からその内部空間に進入させてベースにカバーベースを被せて相互に連結したうえで、ベースを車両のドアパネルに固定するものである。ベースとカバーベースとはミラー回動軸を挟んでドアパネルに近い側で該ミラー回動軸と平行にねじ軸を配して相互にねじ止めし、ドアパネルから遠い側でカバーベースに形成された浮き上がり防止フックをベースに形成された鈎部に引っ掛けて係止することにより相互に連結される。
【特許文献1】実開平6−33739号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の構造によれば浮き上がり防止フックと鈎部との係合位置はベース表面(ミラー回転面)から下方に離れた位置にある(浮き上がり防止フックが長く構成されている)ので、浮き上がり防止フックの撓み等によりカバーベースの表面位置が安定せず、ベース表面とカバーベース表面との間に不測に段差が生じやすくかった。このため該段差により風切り音が大きくなったり外観上の見栄えが悪くなる問題があった。
【0005】
この発明は上記従来の技術における問題点を解決してベース表面とカバーベース表面との間の段差を生じにくくしたベースとカバーベースの取り付け構造を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は基端部が車体ドアに連結固定され自由端部がミラー回動部を回動自在に連結支持するベースと、該ベースに被せられるカバーベースとを相互に連結する構造であって、前記カバーベースの自由端部を構成するカバーベース上板にはその中央部に該カバーベースの内部空間に連通する自由端部側開口部が形成され、該カバーベース上板の該自由端部側開口部の周囲の部分は前記ミラー回動部と相対回転するミラー回転面を構成し、該カバーベース上板の該自由端部側開口部に臨む内周縁部上面には全周の各部に連続でまたは非連続で段差が形成され、前記カバーベースの基端部には前記内部空間に連通する基端部側開口部が形成され、前記ベースには前記カバーベースの前記自由端部側開口部を塞いで該自由端部側開口部の周囲の部分とともにミラー回転面を構成するベース上板が形成され、該ベース上板の外周縁部下面には前記カバーベース上板の前記段差と嵌り合う段差が形成され、前記ベースを前記カバーベースの前記自由端部側開口部から前記内部空間に差し入れて前記両段差が嵌り合った状態にし、該カバーベースの前記基端部側開口部からねじを差し入れて該ベースと該カバーベースとをねじ止め固定してなるものである。
【0007】
この発明によればミラー回転面を構成する箇所自体でカバーベース上板の内周縁部上面の段差とベース上板の外周縁部下面の段差とを嵌り合わせてベースとカバーベースとを係合させるので、ミラー回転面を平坦に保つことができ、ミラー回転面に不測に生じる段差により風切り音が大きくなったり外観上の見栄えが悪くなるを防止することができる。
【0008】
この発明は前記ベース上板の下面にリブが形成され、該リブの側端部は該ベース上板の外端部まで達して形成され、前記カバーベース上板の段差は前記ベースの前記リブを避ける位置に形成されているものとすることができる。これによればリブの側端部はベース上板の外端部まで達して形成されているので、リブによりベース上板をその外端部まで補強することができる。
【0009】
この発明は前記カバーベース上板の段差の先端にダボが内周方向に向けて突出形成されているものとすることができる。これによればダボによりベースとカバーベースとの間のミラー回転面に沿った方向のがたつきを防止することができる
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
この発明の実施の形態を説明する。図1はこの発明が適用されたドアミラー(左側用)10の分解斜視図である。図2〜図4はこのドアミラー10を組み立てた状態で、図2はミラーの正面側から見た図、図3はその内部を透視して示した平面図、図4は図3のA−A矢視断面図である。はじめにドアミラー10の構成の概要を主に図1を参照して説明する。ドアミラー10は車体ドアパネル11(図2、図4)の上部に連結固定されるミラー固定部12と、ミラー固定部12に概ね鉛直方向の回動軸Lで回動自在に連結支持されるミラー回動部14とで構成される。ミラー固定部12は亜鉛ダイカスト等の金属の一体成型品で構成されるベース15にABS樹脂等のプラスチックの一体成型品で構成されるカバーベース16を被せて相互に連結する2ピースタイプとして構成されている。
【0011】
カバーベース16にはベース15を収容する内部空間22が形成されている。カバーベース16の上板(カバーベース上板)16aはミラー回動部14の回動軸Lに垂直なミラー回転面29を構成する。このカバーベース上板16aの中央部には内部空間22に連通する自由端部側開口部13が形成されている。カバーベース16の下端部には内部空間22に連通する基端部側開口部18が形成されている。基端部側開口部18の端面で構成される面はドアミラー10を取り付ける車体ドアパネル11の上部の面の傾斜に合わせて回動軸Lに対して傾斜して形成されている。
【0012】
カバーベース16の車両外側の側面16bは意匠上の理由からミラー回転面29に対しやや被さるように(すなわちカバーベース16の外側の側面16bがその基端部側開口部18側(下部側)でミラー回動軸Lに接近するように)形成されている(図4)。このためカバーベース16の内部空間22の外側の側面16bとミラー回転面29とで挟まれる入隅31(図4)は狭く、この箇所でミラー回動軸Lと平行(ミラー回転面29と垂直)にねじ軸を配して基端部側開口部18から内部空間22に工具を差し入れてベース15とカバーベース16を相互にねじ止めするのは難しい(外側の側面16bが邪魔になる)。そこでこの実施の形態ではベース15とカバーベース16を相互にねじ止めするねじ軸17a,19aを、ミラー回動軸Lと平行な方向に対し基端部側開口部18が開口している方向に傾斜して配するようにしている。これにより基端部側開口部18から工具を差し入れる際に外側の側面16bが邪魔にならなくなり、ねじ止めが容易になる。
【0013】
ベース15はカバーベース16の自由端部側開口部13から差し入れられて内部空間22に収容される。ベース15とカバーベース16とは2本のねじ17,19で相互に連結固定される。ベース15の基端部23(車体ドアパネル11に固定される側の端部)にはミラー固定部12を車体ドアパネル11に固定するための3本のスタッドボルト25,26,27の各一端部がねじ込まれて固定される。スタッドボルト25,26,27の各ねじ軸25a,26a,27aは基端部側開口部18の端面で構成される面(すなわち車体ドアパネル11の面)に対し垂直となるようにミラー回動部14の回動軸Lに対して基端部側開口部18が開口している方向に傾斜して配されている。
【0014】
カバーベース16の基端部側開口部18はパッキン20で塞がれる。パッキン20はねじ36でベース15に固定される。ねじ17,19,36およびスタッドボルト25,26,27の各ねじ軸17a,19a,36a,25a,26a,27aは相互に平行に配されている。パッキン20にはハーネス21を外部に引き出すためのハーネス引出し口24が形成されている。パッキン20からはスタッドボルト25,26,27の各他端部が外部に突出する。
【0015】
ミラー回動部14はベース15の自由端部34(ミラー回動部14が連結される側の端部)に回動自在に連結された金属製のフレーム28(図3、図4)と、このフレーム28に装着されたミラー本体30(ミラーホルダーにミラー板を装着したもの)およびミラー回動部14を覆うプラスチック製のハウジング32で構成されている。
【0016】
次にカバーベース16の詳細構成を図5、図6を参照して説明する。図5は自由端部側開口部13側から見た斜視図、図6は基端部側開口部18側から見た斜視図である。カバーベース16は車両走行時の風切り音を低減するために車両前方向に向けて先細りに形成されている。カバーベース16のカバーベース上板16a(自由端部側開口部13の周囲の細幅の部分)はミラー回動部14の基端部の下面14a(図2)と対向して相対回転するミラー回転面29の外周部を構成する。カバーベース上板16aの、自由端部側開口部13に臨む内周縁部上面には段差38が形成されている。段差38の肉厚はカバーベース上板16aの一般肉厚の1/2の厚みに設計されている。段差38は自由端部側開口部13の全周の各部(ベース15のリブ52,54,56,58(図8)を避ける位置)に形成されている。後述するようにこの段差38でベース15のベース上板46(図7等)を支持する。段差38の先端にはベース15とカバーベース16との間のミラー回転面29に沿った方向のがたつきを防止するためのダボ40が内周方向に向けて突出形成されている。カバーベース16の内部空間22にはベース15のねじ止め用ボス17b,19b(図8等)を支持してねじ止めするための取付座42,44が車両前後方向および車両左右方向に相互に位置をずらして形成されている。取付座42ではベース15とカバーベース16とを車体ドアパネル11(図2、図4)に相対的に近い側の位置でねじ止めする。取付座44ではベース15とカバーベース16とを車体ドアパネル11から相対的に遠い側の位置(車体ドアから遠い側のねじ止め箇所)でねじ止めする。取付座42,44にはねじ17,19を通す穴42a,44aが形成されている。
【0017】
次にベース15の詳細構成を図7〜図12を参照して説明する。図7はベース15を各ねじ軸17a,19a,36a,25a,26a,27aに平行な斜め上方向から見た斜視図、図8はベース15を各ねじ軸17a,19a,36a,25a,26a,27aに平行な斜め下方向から見た斜視図、図9は図8のB矢視図、図10はベース15をベース上板46の面に平行な方向から見た側面図、図11はベース15をベース上板46に直角な方向から見た底面図、図12は図8のC−C矢視断面図である。ベース15はその上部にベース上板46を具えている。ベース上板46はカバーベース16の自由端部側開口部13を塞いで、カバーベース16のカバーベース上板16a(自由端部側開口部13の周囲の細幅の部分)とともにミラー回動部14の回動軸Lに垂直なミラー回転面29を構成する。カバーベース16とカバーベース上板16aの一般肉厚は等しく設計されている。ベース上板46の上面にはミラー回動部14を回動自在に連結支持する回動支持部48が上方に突出形成されている。
【0018】
ベース上板46の下面の構造部50には各ねじ軸17a,19a,36a,25a,26a,27aのボス17b,19b,36b,25b,26b,27bが形成されている。各ボス17b,19b,36b,25b,26b,27bにはねじ穴17c,19c,36c,25c,26c,27cが形成されている。構造部50には補強用のリブ52,54,56,58がベース上板46の面に垂直に形成されている。リブ52,54,56,58の側端部52a,54a,56a,58aはベース上板46の外端部46aまで達して形成されている。ベース上板46の外周縁部下面にはカバーベース上板16aの自由端部側開口部13に臨む内周縁部上面に形成された段差38(図5)に嵌り合う段差60が全周の各部(リブ側端部52a,54a,56a,58aの位置を除く)に形成されている。段差60の肉厚はベース上板46の一般肉厚の1/2の厚みに設計されている。リブ56,58の間にはねじ止め用開口部62が形成され、このねじ止め用開口部62を通してねじ19および工具を差し入れることによりボス19bに対してねじ止めを行えるようになっている。このねじ止め用開口部62は補強用のリブ56,58間に形成されているので、ねじ止め用開口部62を形成したことによる構造部50の強度低下は抑制されている。
【0019】
以上の構成のベース15とカバーベース16を組み立てるときは、図1に示すようにベース15をカバーベース16の自由端部側開口部13から差し入れて、カバーベース16の自由端部側開口部13にベース15のベース上板46を嵌め込む。このときカバーベース上板16aの内周縁部上面の段差38とベース上板46の外周縁部下面の段差60とが嵌り合って支持された状態となるので(図16)、カバーベース上板16aの上面とベース上板46の上面とは段差のない連続したミラー回転面29を構成する。またこのときベース15のねじ止め用ボス17b,19bはカバーベース16の取付座42,44にそれぞれ支持された状態となる。
【0020】
この状態を保持してベース15とカバーベース16をねじ止め用治具(図示せず)に、各ねじ軸17a,19a,36a,25a,26a,27aがほぼ垂直上方向を向いた状態(回動軸Lは傾いた状態)となるように支持する。そしてカバーベース16の基端部側開口部18からねじ17,19を差し入れて、工具を使用してねじ17,19を各取付座42,44の穴42a,44aを通して各ねじ止め用ボス17b,19bのねじ穴17c,19cにねじ込んでベース15とカバーベース16とをねじ止め固定する。次いで同様にカバーベース16の基端部側開口部18からスタッドボルト25,26,27を差し入れて、工具を使用してスタッドボルト25,26,27をボス25b,26b,27bのねじ穴25c,26c,27cにそれぞれねじ込んで固定する。さらにカバーベース16の基端部側開口部18にパッキン20を嵌めて、ねじ36をパッキン20に形成された穴20a(図1)を通してボス36bのねじ穴36cにねじ込んでパッキン20を基端部側開口部18に固定する。以上の各ねじ17,19,25,26,27,36のねじ止め作業は各ねじ軸17a,19a,36a,25a,26a,27aが平行なので、作業者は同じ姿勢で能率よく行うことができる。
【0021】
図13はベース15とカバーベース16をねじ17,19で固定し、さらにベース15にスタッドボルト25,26,27を取り付けた状態を示す。図14は図13のD−D矢視断面図、図15は図13のE−E矢視断面図である。前述のようにカバーベース16の車両外側の側面16bはミラー回転面29に対しやや被さるように形成されているので、カバーベース16の内部空間22の外側の側面16bとミラー回転面29とで挟まれる入隅31(図4)は狭い。このためベース15とカバーベース16とを車体ドアパネル11から相対的に遠い側の位置(回動軸Lに対して外側の側面16b寄りの位置)で固定するねじ軸19aを回動軸Lと平行に配したのでは外側の側面16bが邪魔になって工具をねじ軸19aに沿って内部空間22に差し入れることができない。これに対し図14によればねじ軸19aは回動軸Lに対し基端部側開口部18が開口している方向に傾斜して配されているので、工具をねじ軸19aに沿って内部空間22に余裕を持って差し入れることができる。したがってねじ19のねじ込み作業を容易かつ確実に行うことができる。
【0022】
ベース15とカバーベース16とを車体ドアパネル11から相対的に近い側の位置(回動軸Lに対して内側の側面16c寄りの位置)で固定するねじ軸17aについても、図15に示すように基端部側開口部18から工具を内部空間22に余裕を持って差し入れてねじ17のねじ込み作業を容易かつ確実に行うことができる。このようにしてベース15とカバーベース16とを車両前後方向および車両左右方向にずれた位置の2箇所でねじ止めするので、ベース15とカバーベース16どうしをがたつきなく確実に固定することができる。
【0023】
図16は図15のF部の拡大図を示す。カバーベース上板16aとベース上板46とは全周の各部で段差38,60どうしで嵌り合うので、カバーベース上板16aの上面とベース上板46の上面で構成されるミラー回転面29は平坦でありカバーベース上板16aとベース上板46との境界部分に不測に段差は生じない。したがって該不測に生じる段差によりミラー回動部14の基端部下面14a(図2)とミラー固定部12のミラー回転面29との間の空隙距離が設計値から変動して該空隙で発生する風切り音が大きくなったり、該不測に生じる段差により見栄えが悪くなるのが防止される。また段差38,60どうしで嵌め合わせるので、嵌め合い箇所の段差38,60を合わせた全体の厚みをカバーベース上板16aおよびベース上板46の一般肉厚と同じにすることができる。またカバーベース上板16aの段差38の先端にダボ40が内周方向に向けて突出形成されているので、ベース15とカバーベース16との間のミラー回転面29に沿った方向のがたつきも防止される。特にこの実施の形態ではベース15とカバーベース16とは車両前後方向および車両左右方向にずれた位置の2箇所でねじ止めされているので、ベース15とカバーベース16とは相互に安定に連結されており、ミラー回転面29の段差やベース15とカバーベース16どうしのがたつきをよりかつ実に防止することができる。
【0024】
前記実施の形態では段差38,60をカバーベース上板16aの内周縁部およびベース上板46の外周縁部の全周の各部に非連続で形成したが、全周の各部に連続で形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明が適用されたドアミラー(左側用)の分解斜視図である。
【図2】図1のドアミラーを組み立ててミラーの正面側から見た図である。
【図3】図2のドアミラーの内部を透視して示した平面図である。
【図4】図3のA−A矢視断面図である。
【図5】カバーベースを自由端部側開口部側から見た斜視図である。
【図6】カバーベースを基端部側開口部側から見た斜視図である。
【図7】ベースを各ねじ軸に平行な斜め上方向から見た斜視図である。
【図8】ベースを各ねじ軸に平行な斜め下方向から見た斜視図である。
【図9】図8のB矢視図である。
【図10】ベースをベース上板に平行な方向から見た側面図である。
【図11】ベースをベース上板に直角な方向から見た底面図である。
【図12】図8のC−C矢視断面図である。
【図13】ベースとカバーベースをねじで固定し、さらにベースにスタッドボルトを取り付けた状態を示す図で、各ねじ軸に平行な斜め下方向から見た斜視図である。
【図14】図13のD−D矢視断面図である。
【図15】図13のE−E矢視断面図である。
【図16】図15のF部の拡大図である。
【符号の説明】
【0026】
10…ドアミラー、11…車体ドアパネル、12…ミラー固定部、13…自由端部側開口部、14…ミラー回動部、15…ベース、16…カバーベース、16a…カバーベース上板、16b…カバーベースの外側の側面、16c…カバーベースの内側の側面、17,19…ベースとカバーベースとを相互にねじ止めするためのねじ、17a,19a…ベースとカバーベースとを相互にねじ止めするためのねじ軸、17b、19b…ねじ止め用ボス、18…基端部側開口部、20…パッキン、22…内部空間、23…ベースの基端部、25,26,27…スタッドボルト(ベースを車体ドアに固定するためのねじ)、25a,26a,27a…ベースを車体ドアに固定するためのねじ軸、29…ミラー回転面、31…入隅、34…ベースの自由端部、36…パッキンをベースに固定するためのねじ、36a…パッキンをベースに固定するためのねじ軸、38…カバーベース上板の自由端部側開口部に臨む内周縁部上面の段差、40…ダボ、42…取付座(車体ドアから近い側のねじ止め箇所)、44…取付座(車体ドアから遠い側のねじ止め箇所)、46…ベース上板、46a…ベース上板の外端部、52,54,56,58…リブ、52a,54a,56a,58a…リブの側端部、60…ベース上板の外周縁部下面の段差、62…ベースのねじ止め用開口部、L…回動軸
【技術分野】
【0001】
この発明は車両用ドアミラーのいわゆる2ピースタイプのミラーベースにおいてベースとカバーベース(「ベースカバー」ともいう)を相互に取り付けるための構造に関し、ベース表面とカバーベース表面との間に段差が生じるのを防止したものである。
【背景技術】
【0002】
車両用ドアミラーの2ピースタイプのミラーベースはミラー回動部(ミラーハウジング等で構成される部分)を回動自在に支持するミラー固定部(車体ドアに固定される部分)が金属ダイカスト製等のベースと該ベースに被せられるプラスチック製等のカバーベースに分けて構成されたもので、カバーベースを有しない(すなわちベースが直接外界に露出する)いわゆる1ピースタイプのミラーベースと区別されるものである。
【0003】
2ピースタイプの車両用ドアミラーにおけるベースとカバーベースの従来の取付構造として下記特許文献1に記載されたものがあった。この車両用ドアミラーはベースをカバーベースの基端部側開口部(車体ドアに取り付けられる側の開口部)からその内部空間に進入させてベースにカバーベースを被せて相互に連結したうえで、ベースを車両のドアパネルに固定するものである。ベースとカバーベースとはミラー回動軸を挟んでドアパネルに近い側で該ミラー回動軸と平行にねじ軸を配して相互にねじ止めし、ドアパネルから遠い側でカバーベースに形成された浮き上がり防止フックをベースに形成された鈎部に引っ掛けて係止することにより相互に連結される。
【特許文献1】実開平6−33739号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の構造によれば浮き上がり防止フックと鈎部との係合位置はベース表面(ミラー回転面)から下方に離れた位置にある(浮き上がり防止フックが長く構成されている)ので、浮き上がり防止フックの撓み等によりカバーベースの表面位置が安定せず、ベース表面とカバーベース表面との間に不測に段差が生じやすくかった。このため該段差により風切り音が大きくなったり外観上の見栄えが悪くなる問題があった。
【0005】
この発明は上記従来の技術における問題点を解決してベース表面とカバーベース表面との間の段差を生じにくくしたベースとカバーベースの取り付け構造を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は基端部が車体ドアに連結固定され自由端部がミラー回動部を回動自在に連結支持するベースと、該ベースに被せられるカバーベースとを相互に連結する構造であって、前記カバーベースの自由端部を構成するカバーベース上板にはその中央部に該カバーベースの内部空間に連通する自由端部側開口部が形成され、該カバーベース上板の該自由端部側開口部の周囲の部分は前記ミラー回動部と相対回転するミラー回転面を構成し、該カバーベース上板の該自由端部側開口部に臨む内周縁部上面には全周の各部に連続でまたは非連続で段差が形成され、前記カバーベースの基端部には前記内部空間に連通する基端部側開口部が形成され、前記ベースには前記カバーベースの前記自由端部側開口部を塞いで該自由端部側開口部の周囲の部分とともにミラー回転面を構成するベース上板が形成され、該ベース上板の外周縁部下面には前記カバーベース上板の前記段差と嵌り合う段差が形成され、前記ベースを前記カバーベースの前記自由端部側開口部から前記内部空間に差し入れて前記両段差が嵌り合った状態にし、該カバーベースの前記基端部側開口部からねじを差し入れて該ベースと該カバーベースとをねじ止め固定してなるものである。
【0007】
この発明によればミラー回転面を構成する箇所自体でカバーベース上板の内周縁部上面の段差とベース上板の外周縁部下面の段差とを嵌り合わせてベースとカバーベースとを係合させるので、ミラー回転面を平坦に保つことができ、ミラー回転面に不測に生じる段差により風切り音が大きくなったり外観上の見栄えが悪くなるを防止することができる。
【0008】
この発明は前記ベース上板の下面にリブが形成され、該リブの側端部は該ベース上板の外端部まで達して形成され、前記カバーベース上板の段差は前記ベースの前記リブを避ける位置に形成されているものとすることができる。これによればリブの側端部はベース上板の外端部まで達して形成されているので、リブによりベース上板をその外端部まで補強することができる。
【0009】
この発明は前記カバーベース上板の段差の先端にダボが内周方向に向けて突出形成されているものとすることができる。これによればダボによりベースとカバーベースとの間のミラー回転面に沿った方向のがたつきを防止することができる
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
この発明の実施の形態を説明する。図1はこの発明が適用されたドアミラー(左側用)10の分解斜視図である。図2〜図4はこのドアミラー10を組み立てた状態で、図2はミラーの正面側から見た図、図3はその内部を透視して示した平面図、図4は図3のA−A矢視断面図である。はじめにドアミラー10の構成の概要を主に図1を参照して説明する。ドアミラー10は車体ドアパネル11(図2、図4)の上部に連結固定されるミラー固定部12と、ミラー固定部12に概ね鉛直方向の回動軸Lで回動自在に連結支持されるミラー回動部14とで構成される。ミラー固定部12は亜鉛ダイカスト等の金属の一体成型品で構成されるベース15にABS樹脂等のプラスチックの一体成型品で構成されるカバーベース16を被せて相互に連結する2ピースタイプとして構成されている。
【0011】
カバーベース16にはベース15を収容する内部空間22が形成されている。カバーベース16の上板(カバーベース上板)16aはミラー回動部14の回動軸Lに垂直なミラー回転面29を構成する。このカバーベース上板16aの中央部には内部空間22に連通する自由端部側開口部13が形成されている。カバーベース16の下端部には内部空間22に連通する基端部側開口部18が形成されている。基端部側開口部18の端面で構成される面はドアミラー10を取り付ける車体ドアパネル11の上部の面の傾斜に合わせて回動軸Lに対して傾斜して形成されている。
【0012】
カバーベース16の車両外側の側面16bは意匠上の理由からミラー回転面29に対しやや被さるように(すなわちカバーベース16の外側の側面16bがその基端部側開口部18側(下部側)でミラー回動軸Lに接近するように)形成されている(図4)。このためカバーベース16の内部空間22の外側の側面16bとミラー回転面29とで挟まれる入隅31(図4)は狭く、この箇所でミラー回動軸Lと平行(ミラー回転面29と垂直)にねじ軸を配して基端部側開口部18から内部空間22に工具を差し入れてベース15とカバーベース16を相互にねじ止めするのは難しい(外側の側面16bが邪魔になる)。そこでこの実施の形態ではベース15とカバーベース16を相互にねじ止めするねじ軸17a,19aを、ミラー回動軸Lと平行な方向に対し基端部側開口部18が開口している方向に傾斜して配するようにしている。これにより基端部側開口部18から工具を差し入れる際に外側の側面16bが邪魔にならなくなり、ねじ止めが容易になる。
【0013】
ベース15はカバーベース16の自由端部側開口部13から差し入れられて内部空間22に収容される。ベース15とカバーベース16とは2本のねじ17,19で相互に連結固定される。ベース15の基端部23(車体ドアパネル11に固定される側の端部)にはミラー固定部12を車体ドアパネル11に固定するための3本のスタッドボルト25,26,27の各一端部がねじ込まれて固定される。スタッドボルト25,26,27の各ねじ軸25a,26a,27aは基端部側開口部18の端面で構成される面(すなわち車体ドアパネル11の面)に対し垂直となるようにミラー回動部14の回動軸Lに対して基端部側開口部18が開口している方向に傾斜して配されている。
【0014】
カバーベース16の基端部側開口部18はパッキン20で塞がれる。パッキン20はねじ36でベース15に固定される。ねじ17,19,36およびスタッドボルト25,26,27の各ねじ軸17a,19a,36a,25a,26a,27aは相互に平行に配されている。パッキン20にはハーネス21を外部に引き出すためのハーネス引出し口24が形成されている。パッキン20からはスタッドボルト25,26,27の各他端部が外部に突出する。
【0015】
ミラー回動部14はベース15の自由端部34(ミラー回動部14が連結される側の端部)に回動自在に連結された金属製のフレーム28(図3、図4)と、このフレーム28に装着されたミラー本体30(ミラーホルダーにミラー板を装着したもの)およびミラー回動部14を覆うプラスチック製のハウジング32で構成されている。
【0016】
次にカバーベース16の詳細構成を図5、図6を参照して説明する。図5は自由端部側開口部13側から見た斜視図、図6は基端部側開口部18側から見た斜視図である。カバーベース16は車両走行時の風切り音を低減するために車両前方向に向けて先細りに形成されている。カバーベース16のカバーベース上板16a(自由端部側開口部13の周囲の細幅の部分)はミラー回動部14の基端部の下面14a(図2)と対向して相対回転するミラー回転面29の外周部を構成する。カバーベース上板16aの、自由端部側開口部13に臨む内周縁部上面には段差38が形成されている。段差38の肉厚はカバーベース上板16aの一般肉厚の1/2の厚みに設計されている。段差38は自由端部側開口部13の全周の各部(ベース15のリブ52,54,56,58(図8)を避ける位置)に形成されている。後述するようにこの段差38でベース15のベース上板46(図7等)を支持する。段差38の先端にはベース15とカバーベース16との間のミラー回転面29に沿った方向のがたつきを防止するためのダボ40が内周方向に向けて突出形成されている。カバーベース16の内部空間22にはベース15のねじ止め用ボス17b,19b(図8等)を支持してねじ止めするための取付座42,44が車両前後方向および車両左右方向に相互に位置をずらして形成されている。取付座42ではベース15とカバーベース16とを車体ドアパネル11(図2、図4)に相対的に近い側の位置でねじ止めする。取付座44ではベース15とカバーベース16とを車体ドアパネル11から相対的に遠い側の位置(車体ドアから遠い側のねじ止め箇所)でねじ止めする。取付座42,44にはねじ17,19を通す穴42a,44aが形成されている。
【0017】
次にベース15の詳細構成を図7〜図12を参照して説明する。図7はベース15を各ねじ軸17a,19a,36a,25a,26a,27aに平行な斜め上方向から見た斜視図、図8はベース15を各ねじ軸17a,19a,36a,25a,26a,27aに平行な斜め下方向から見た斜視図、図9は図8のB矢視図、図10はベース15をベース上板46の面に平行な方向から見た側面図、図11はベース15をベース上板46に直角な方向から見た底面図、図12は図8のC−C矢視断面図である。ベース15はその上部にベース上板46を具えている。ベース上板46はカバーベース16の自由端部側開口部13を塞いで、カバーベース16のカバーベース上板16a(自由端部側開口部13の周囲の細幅の部分)とともにミラー回動部14の回動軸Lに垂直なミラー回転面29を構成する。カバーベース16とカバーベース上板16aの一般肉厚は等しく設計されている。ベース上板46の上面にはミラー回動部14を回動自在に連結支持する回動支持部48が上方に突出形成されている。
【0018】
ベース上板46の下面の構造部50には各ねじ軸17a,19a,36a,25a,26a,27aのボス17b,19b,36b,25b,26b,27bが形成されている。各ボス17b,19b,36b,25b,26b,27bにはねじ穴17c,19c,36c,25c,26c,27cが形成されている。構造部50には補強用のリブ52,54,56,58がベース上板46の面に垂直に形成されている。リブ52,54,56,58の側端部52a,54a,56a,58aはベース上板46の外端部46aまで達して形成されている。ベース上板46の外周縁部下面にはカバーベース上板16aの自由端部側開口部13に臨む内周縁部上面に形成された段差38(図5)に嵌り合う段差60が全周の各部(リブ側端部52a,54a,56a,58aの位置を除く)に形成されている。段差60の肉厚はベース上板46の一般肉厚の1/2の厚みに設計されている。リブ56,58の間にはねじ止め用開口部62が形成され、このねじ止め用開口部62を通してねじ19および工具を差し入れることによりボス19bに対してねじ止めを行えるようになっている。このねじ止め用開口部62は補強用のリブ56,58間に形成されているので、ねじ止め用開口部62を形成したことによる構造部50の強度低下は抑制されている。
【0019】
以上の構成のベース15とカバーベース16を組み立てるときは、図1に示すようにベース15をカバーベース16の自由端部側開口部13から差し入れて、カバーベース16の自由端部側開口部13にベース15のベース上板46を嵌め込む。このときカバーベース上板16aの内周縁部上面の段差38とベース上板46の外周縁部下面の段差60とが嵌り合って支持された状態となるので(図16)、カバーベース上板16aの上面とベース上板46の上面とは段差のない連続したミラー回転面29を構成する。またこのときベース15のねじ止め用ボス17b,19bはカバーベース16の取付座42,44にそれぞれ支持された状態となる。
【0020】
この状態を保持してベース15とカバーベース16をねじ止め用治具(図示せず)に、各ねじ軸17a,19a,36a,25a,26a,27aがほぼ垂直上方向を向いた状態(回動軸Lは傾いた状態)となるように支持する。そしてカバーベース16の基端部側開口部18からねじ17,19を差し入れて、工具を使用してねじ17,19を各取付座42,44の穴42a,44aを通して各ねじ止め用ボス17b,19bのねじ穴17c,19cにねじ込んでベース15とカバーベース16とをねじ止め固定する。次いで同様にカバーベース16の基端部側開口部18からスタッドボルト25,26,27を差し入れて、工具を使用してスタッドボルト25,26,27をボス25b,26b,27bのねじ穴25c,26c,27cにそれぞれねじ込んで固定する。さらにカバーベース16の基端部側開口部18にパッキン20を嵌めて、ねじ36をパッキン20に形成された穴20a(図1)を通してボス36bのねじ穴36cにねじ込んでパッキン20を基端部側開口部18に固定する。以上の各ねじ17,19,25,26,27,36のねじ止め作業は各ねじ軸17a,19a,36a,25a,26a,27aが平行なので、作業者は同じ姿勢で能率よく行うことができる。
【0021】
図13はベース15とカバーベース16をねじ17,19で固定し、さらにベース15にスタッドボルト25,26,27を取り付けた状態を示す。図14は図13のD−D矢視断面図、図15は図13のE−E矢視断面図である。前述のようにカバーベース16の車両外側の側面16bはミラー回転面29に対しやや被さるように形成されているので、カバーベース16の内部空間22の外側の側面16bとミラー回転面29とで挟まれる入隅31(図4)は狭い。このためベース15とカバーベース16とを車体ドアパネル11から相対的に遠い側の位置(回動軸Lに対して外側の側面16b寄りの位置)で固定するねじ軸19aを回動軸Lと平行に配したのでは外側の側面16bが邪魔になって工具をねじ軸19aに沿って内部空間22に差し入れることができない。これに対し図14によればねじ軸19aは回動軸Lに対し基端部側開口部18が開口している方向に傾斜して配されているので、工具をねじ軸19aに沿って内部空間22に余裕を持って差し入れることができる。したがってねじ19のねじ込み作業を容易かつ確実に行うことができる。
【0022】
ベース15とカバーベース16とを車体ドアパネル11から相対的に近い側の位置(回動軸Lに対して内側の側面16c寄りの位置)で固定するねじ軸17aについても、図15に示すように基端部側開口部18から工具を内部空間22に余裕を持って差し入れてねじ17のねじ込み作業を容易かつ確実に行うことができる。このようにしてベース15とカバーベース16とを車両前後方向および車両左右方向にずれた位置の2箇所でねじ止めするので、ベース15とカバーベース16どうしをがたつきなく確実に固定することができる。
【0023】
図16は図15のF部の拡大図を示す。カバーベース上板16aとベース上板46とは全周の各部で段差38,60どうしで嵌り合うので、カバーベース上板16aの上面とベース上板46の上面で構成されるミラー回転面29は平坦でありカバーベース上板16aとベース上板46との境界部分に不測に段差は生じない。したがって該不測に生じる段差によりミラー回動部14の基端部下面14a(図2)とミラー固定部12のミラー回転面29との間の空隙距離が設計値から変動して該空隙で発生する風切り音が大きくなったり、該不測に生じる段差により見栄えが悪くなるのが防止される。また段差38,60どうしで嵌め合わせるので、嵌め合い箇所の段差38,60を合わせた全体の厚みをカバーベース上板16aおよびベース上板46の一般肉厚と同じにすることができる。またカバーベース上板16aの段差38の先端にダボ40が内周方向に向けて突出形成されているので、ベース15とカバーベース16との間のミラー回転面29に沿った方向のがたつきも防止される。特にこの実施の形態ではベース15とカバーベース16とは車両前後方向および車両左右方向にずれた位置の2箇所でねじ止めされているので、ベース15とカバーベース16とは相互に安定に連結されており、ミラー回転面29の段差やベース15とカバーベース16どうしのがたつきをよりかつ実に防止することができる。
【0024】
前記実施の形態では段差38,60をカバーベース上板16aの内周縁部およびベース上板46の外周縁部の全周の各部に非連続で形成したが、全周の各部に連続で形成することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】この発明が適用されたドアミラー(左側用)の分解斜視図である。
【図2】図1のドアミラーを組み立ててミラーの正面側から見た図である。
【図3】図2のドアミラーの内部を透視して示した平面図である。
【図4】図3のA−A矢視断面図である。
【図5】カバーベースを自由端部側開口部側から見た斜視図である。
【図6】カバーベースを基端部側開口部側から見た斜視図である。
【図7】ベースを各ねじ軸に平行な斜め上方向から見た斜視図である。
【図8】ベースを各ねじ軸に平行な斜め下方向から見た斜視図である。
【図9】図8のB矢視図である。
【図10】ベースをベース上板に平行な方向から見た側面図である。
【図11】ベースをベース上板に直角な方向から見た底面図である。
【図12】図8のC−C矢視断面図である。
【図13】ベースとカバーベースをねじで固定し、さらにベースにスタッドボルトを取り付けた状態を示す図で、各ねじ軸に平行な斜め下方向から見た斜視図である。
【図14】図13のD−D矢視断面図である。
【図15】図13のE−E矢視断面図である。
【図16】図15のF部の拡大図である。
【符号の説明】
【0026】
10…ドアミラー、11…車体ドアパネル、12…ミラー固定部、13…自由端部側開口部、14…ミラー回動部、15…ベース、16…カバーベース、16a…カバーベース上板、16b…カバーベースの外側の側面、16c…カバーベースの内側の側面、17,19…ベースとカバーベースとを相互にねじ止めするためのねじ、17a,19a…ベースとカバーベースとを相互にねじ止めするためのねじ軸、17b、19b…ねじ止め用ボス、18…基端部側開口部、20…パッキン、22…内部空間、23…ベースの基端部、25,26,27…スタッドボルト(ベースを車体ドアに固定するためのねじ)、25a,26a,27a…ベースを車体ドアに固定するためのねじ軸、29…ミラー回転面、31…入隅、34…ベースの自由端部、36…パッキンをベースに固定するためのねじ、36a…パッキンをベースに固定するためのねじ軸、38…カバーベース上板の自由端部側開口部に臨む内周縁部上面の段差、40…ダボ、42…取付座(車体ドアから近い側のねじ止め箇所)、44…取付座(車体ドアから遠い側のねじ止め箇所)、46…ベース上板、46a…ベース上板の外端部、52,54,56,58…リブ、52a,54a,56a,58a…リブの側端部、60…ベース上板の外周縁部下面の段差、62…ベースのねじ止め用開口部、L…回動軸
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端部が車体ドアに連結固定され自由端部がミラー回動部を回動自在に連結支持するベースと、該ベースに被せられるカバーベースとを相互に連結する構造であって、
前記カバーベースの自由端部を構成するカバーベース上板にはその中央部に該カバーベースの内部空間に連通する自由端部側開口部が形成され、該カバーベース上板の該自由端部側開口部の周囲の部分は前記ミラー回動部と相対回転するミラー回転面を構成し、該カバーベース上板の該自由端部側開口部に臨む内周縁部上面には全周の各部に段差が形成され、
前記カバーベースの基端部には前記内部空間に連通する基端部側開口部が形成され、
前記ベースには前記カバーベースの前記自由端部側開口部を塞いで該自由端部側開口部の周囲の部分とともにミラー回転面を構成するベース上板が形成され、
該ベース上板の外周縁部下面には前記カバーベース上板の前記段差と嵌り合う段差が形成され、
前記ベースを前記カバーベースの前記自由端部側開口部から前記内部空間に差し入れて前記両段差が嵌り合った状態にし、該カバーベースの前記基端部側開口部からねじを差し入れて該ベースと該カバーベースとをねじ止め固定してなるドアミラーベースの取付構造。
【請求項2】
前記ベース上板の下面にリブが形成され、
該リブの側端部は該ベース上板の外端部まで達して形成され、
前記カバーベース上板の段差は前記ベースの前記リブを避ける位置に形成されている請求項1記載のドアミラーベースの取付構造。
【請求項3】
前記カバーベース上板の段差の先端にダボが内周方向に向けて突出形成されている請求項1または2記載のドアミラーベースの取付構造。
【請求項1】
基端部が車体ドアに連結固定され自由端部がミラー回動部を回動自在に連結支持するベースと、該ベースに被せられるカバーベースとを相互に連結する構造であって、
前記カバーベースの自由端部を構成するカバーベース上板にはその中央部に該カバーベースの内部空間に連通する自由端部側開口部が形成され、該カバーベース上板の該自由端部側開口部の周囲の部分は前記ミラー回動部と相対回転するミラー回転面を構成し、該カバーベース上板の該自由端部側開口部に臨む内周縁部上面には全周の各部に段差が形成され、
前記カバーベースの基端部には前記内部空間に連通する基端部側開口部が形成され、
前記ベースには前記カバーベースの前記自由端部側開口部を塞いで該自由端部側開口部の周囲の部分とともにミラー回転面を構成するベース上板が形成され、
該ベース上板の外周縁部下面には前記カバーベース上板の前記段差と嵌り合う段差が形成され、
前記ベースを前記カバーベースの前記自由端部側開口部から前記内部空間に差し入れて前記両段差が嵌り合った状態にし、該カバーベースの前記基端部側開口部からねじを差し入れて該ベースと該カバーベースとをねじ止め固定してなるドアミラーベースの取付構造。
【請求項2】
前記ベース上板の下面にリブが形成され、
該リブの側端部は該ベース上板の外端部まで達して形成され、
前記カバーベース上板の段差は前記ベースの前記リブを避ける位置に形成されている請求項1記載のドアミラーベースの取付構造。
【請求項3】
前記カバーベース上板の段差の先端にダボが内周方向に向けて突出形成されている請求項1または2記載のドアミラーベースの取付構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
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【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2008−254544(P2008−254544A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−97960(P2007−97960)
【出願日】平成19年4月4日(2007.4.4)
【出願人】(000148689)株式会社村上開明堂 (185)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月4日(2007.4.4)
【出願人】(000148689)株式会社村上開明堂 (185)
【Fターム(参考)】
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