ドライブレコーダ
【課題】設置作業の作業効率を向上させたドライブレコーダを提供する。
【解決手段】このドライブレコーダのように、カメラ146で撮影している画像を、その背面に配置された液晶モニタ142に表示すれば、ドライブレコーダの設置作業の際、カメラ146で撮影している画像をモニタで確認しながら、使用者が意図する方向をカメラ146が撮影しているか確認することができるので、ドライブレコーダの設置作業効率を飛躍的に向上することができる。
【解決手段】このドライブレコーダのように、カメラ146で撮影している画像を、その背面に配置された液晶モニタ142に表示すれば、ドライブレコーダの設置作業の際、カメラ146で撮影している画像をモニタで確認しながら、使用者が意図する方向をカメラ146が撮影しているか確認することができるので、ドライブレコーダの設置作業効率を飛躍的に向上することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライブレコーダに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両事故の様子を監視する目的で、走行中の車両の前方の景色を撮影可能なドライブレコーダが、車両に設置されることが多くなっている。
このドライブレコーダは、事故などにより車両に加わる衝撃を検出するセンサを備えており、このセンサが衝撃を検出すると、走行中の車両の前方の景色の映像について、その衝撃が検出された前後数秒間の映像を記憶するよう構成されている。
【0003】
そのため、このドライブレコーダを備えた車両が事故を起し、この事故の様子が映像として記録されていると、事故原因を特定することが容易になるので、このドライブレコーダは交通事故の事故原因の特定に大きな威力を発揮している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のドライブレコーダは、メモリーカード等の記憶媒体が着脱可能に構成されており、この記憶媒体に上述した映像の画像データを記録している。そして、この画像データを見る方法としては、記憶媒体をドライブレコーダから取り外して車外に持ち出し、自宅等にあるコンピュータにその記憶媒体に記憶された画像データを読み込ませて、このコンピュータのモニタで見る方法が一般的である。
【0005】
しかし、このような方法では、ドライブレコーダを設置する際、使用者が意図する方向をカメラが向いているか確認するために、確認用に撮影した画像の画像データを記憶した記憶媒体をドライブレコーダから何度も取り外して、ノートパソコン等でその画像データを読み込ませて確認する必要があり、ドライブレコーダの設置するための作業効率が悪かった。
【0006】
そこで本発明では、上述した問題点を解決し、ドライブレコーダを設置するための作業効率を向上させたドライブレコーダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した問題を解決するためになされた発明である請求項1に記載のドライブレコーダは、カメラと、車両の運行状態を検出する検出手段と、前記カメラで撮影した画像を記憶する画像記憶手段と、この検出手段での検出結果に基づいて前記カメラで撮影した画像を前記画像記憶手段に記憶する第1画像記憶処理手段と、前記車両の車内に前記カメラを外に向けて設置したとき、前記車内側に画面を向けて設置可能なモニタと、前記カメラで撮影している画像を前記モニタに表示する第1表示処理手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
このドライブレコーダのようにモニタを備え、そしてそのモニタにカメラで撮影している画像を表示すれば、ドライブレコーダの設置作業の際、カメラで撮影している画像をモニタで確認しながら、使用者が意図する方向をカメラが向いているか確認することができるので、ドライブレコーダの設置作業効率を飛躍的に向上することができる。
【0009】
次に、請求項2に記載したように、ドライブレコーダとしては、検出手段は、車両が事故の発生する運行状態か否かを検出し、第1画像記憶処理手段は、車両が事故の発生する運行状態であることを示す検出結果に基づいて、検出が行われた時の前後の間にカメラで撮影した画像を画像記憶手段に記憶するものであることが好ましい。
【0010】
検出手段が検出する運行状態としては、急加速や急ブレーキ、急旋回などが行われたか否かを検出することが好ましい。
また、請求項3に記載したように、検出手段は、運行状態として車両に衝撃が加わったか否かを検出し、第1画像記憶処理手段は、衝撃が加わったことを示す検出結果に基づいて、衝撃が検出された時の前後の間にカメラで撮影した画像を画像記憶手段に記憶するものであることが好ましい。
【0011】
ところで、ドライブレコーダでは、検出手段が所定の運行状態を検出すると、画像記憶手段にカメラで撮影された画像が記憶されてしまうので、ドライブレコーダの取り付け作業を行っている際、その作業に伴う振動等を検出手段が検出してしまい、不要な画像が複数記憶されてしまう恐れがある。そして、最悪の場合、画像記憶手段の記憶容量いっぱいに画像が記憶されてしまい、検出手段が運行状態を検出しても、第1画像記憶処理手段により画像が記憶されない可能性がある。
【0012】
そこで、請求項4に記載したように、検出手段による運行状態の検出を禁止し、あるいは、第1画像記憶処理手段による画像の記憶を禁止する禁止処理を実行する記憶禁止処理手段を備えることが好ましい。
【0013】
このようにすると、ドライブレコーダの取り付け作業の際、その作業に伴う振動等を検出手段が検出して、不要な画像が画像記憶手段に記憶され、画像記憶手段の記憶容量いっぱいに画像が記憶されてしまい、検出手段が運行状態を検出しても、第1画像記憶処理手段により画像が記憶されないといった事故を防止することができる。
【0014】
尚、この記憶禁止処理手段が実行されるタイミングであるが、取り付け作業の際、ドライブレコーダが何度も動かされるので、検出手段が予め定められた期間内に予め定められた回数、運行状態を検出したら実行されるようにしてもよい。
【0015】
また、請求項5に記載したように、禁止処理の実行を指示する禁止操作を受け付ける禁止操作受付手段を備え、記憶禁止手段は、禁止操作受付手段が禁止操作を受け付けたら、禁止処理を実行するようにしてもよい。
【0016】
次に、画像記憶手段の記憶容量一杯に画像が記憶されると、検出手段が運行状態を検出しても画像が記憶されなくなってしまう恐れがある。
そこで、請求項6に記載したように、画像記憶手段に記憶されている画像の記憶量が許容量になったか否かを判定する記憶量判定手段と、この記憶量判定手段の判定結果をモニタに表示する第2表示処理手段とを備えることが好ましい。
【0017】
このようにすると、画像記憶手段に記憶されている画像の記憶量が許容量になると、その旨がモニタに表示されるので、このモニタの表示を使用者に確認させることにより、使用者に検出手段による検出が可能な状態か否かを報知することができる。
【0018】
そして、この報知をすることにより、使用者により画像記憶手段に記憶された不要な画像が消去されれば、検出手段の検出によって画像が記憶可能となる。
ところで、画像記憶手段に記憶された画像の中には、保存が必要なものと不要なものとがある。
【0019】
そこで請求項7に記載したように、画像記憶手段に記憶されている複数の画像の一覧をモニタに表示する第3表示処理手段と、モニタに表示された各画像を選択する操作を受け付ける選択操作受付手段と、この選択操作受付手段で選択された各画像について画像記憶手段から消去されることを禁止し、あるいは、許可する画像消去許否手段とを備えることが好ましい。
【0020】
このようにすると、必要な画像を残しつつ、検出手段により運行状態が検出されたときの画像を記憶することができる。
そして、この際、請求項8に記載したように、第1画像記憶処理手段は、画像消去許否手段により画像記憶手段から消去されることが許可された画像記憶手段の記憶領域に、カメラで撮影した画像を記憶することが好ましい。
【0021】
次に、請求項9に記載したように、本発明のドライブレコーダは、検出手段で検出された運行状態を示す運行状態画像、画像記憶手段に記憶されている記憶画像、カメラで撮影している撮影画像のいずれかを選択する操作を受け付ける画像選択操作受付手段と、この画像選択操作受付手段で選択された画像を少なくとも1つモニタに表示する選択画像表示処理手段と、を備えることが好ましい。
【0022】
このようにすると、画像選択操作受付手段によって受け付けられた操作に応じて、運行状態画像、記憶画像、撮影画像のいずれかが表示されるので、これらの画像を使用者の好みに応じてモニタに表示することができる。
【0023】
ところで、ドライブレコーダでは、請求項10に記載したように、カメラで撮影している画像を画像記憶手段に記憶させる操作を、ドライブレコーダに対し遠隔位置で受け付ける画像記憶操作受付手段を備えることがある。
【0024】
この画像記憶操作受付手段を、例えばハンドル等に取り付けておくと、この画像記憶操作受付手段を操作すると、その操作が受け付けられたときの画像が記憶されるので、運転中に必要があった場合、運転者の操作に応じて、その必要な画像を記憶させることができる。
【0025】
しかし、ドライブレコーダと画像記憶操作受付手段との間で通信が行われない状態であると、このような画像を取り込むことが不可能となる。そのため、この通信が行われない状態であるにもかかわらず運転者が画像記憶操作受付手段を操作して画像を記憶した気持ちになっていても、画像が記憶されていないことがある。
【0026】
そのため請求項10に記載したように、ドライブレコーダと画像記憶操作受付手段との間で、操作を受け付けたことを示す信号がドライブレコーダとの間で通信可能か検出する通信検出手段と、この通信検出手段により、通信が不能である場合、警報を実行する警報実行手段とを備えることが好ましい。
【0027】
このようにすると、運転者が画像記憶操作受付手段を操作して画像を記憶した気持ちになっていても、画像が記憶されていないということを防止することができる。
尚、警報についてはどのように行ってもよく、例えば、請求項11に記載したように、警報実行手段は、画像記憶操作受付手段に取り付けられた警告ランプを点滅させて警報を実行するようにしてもよい。また、請求項12に記載したように、警報実行手段は、画像記憶操作受付手段に取り付けられた警告ランプの点灯色を変化させて警報を実行してもよい。具体的には、通信が可能なときには、警告ランプを青色で点灯等させ、通信が不能で警報が必要なときには、赤色で点灯等させるなどしてもよい。さらに、モニタに警報画像を表示してもよい。
【0028】
ところで、車両には現在、車両のインテリジェント化に伴い、様々な装置が取り付けられるようになっているが、あまり多くの装置を取り付けると美感上好ましくない。
そこで、例えば、請求項13に記載したように、車両の車速を測定するため、車両の外部から車両に向かって照射されたレーダーを検出するレーダー探知手段と、このレーダー探知手段によりレーダーが検出された場合、モニタにレーダーが検出されたことを報知する画像を表示する検出結果表示手段とを備えるようにしてもよい。
【0029】
このドライブレコーダは、レーダー探知機能を備えているので、このドライブレコーダを用いれば別途レーダー探知機能を有する装置を取り付ける必要がない。そのため、このドライブレコーダを用いれば、車両の美観を向上することができる。
【0030】
ところで、ドライブレコーダの形状としてはどのように構成されていてもよいが、例えば、請求項14に記載したように、当該ドライブレコーダの筐体の一方の側面にカメラが設置され、このカメラが設置された側面とは反対側の筐体の側面にモニタが設置されていてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。
ここで図1は、ドライブレコーダの斜視図である。図2は、ドライブレコーダの説明図で、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は背面図、(d)はドライブレコーダを左斜め上方から見た斜視図である。図3は、ドライブレコーダの周辺機器を説明するための説明図で、(a)は配線方法を説明するための模式図、(b)は配線図である。図4は、リモコンの平面図である。図5は、ドライブレコーダを車両に取り付ける様子を説明するための模式図であり、(a)は、ドライブレコーダを前後方向に傾斜させる様子を説明する右側面図、(b)は、ドライブレコーダを左右方向に傾斜させる様子を説明する正面図、(c)は、ドライブレコーダの背面を右斜め下方から見た斜視図である。
1.ドライブレコーダの外部構成
本実施形態のドライブレコーダ1は、図1に示すように、上下方向に沿った断面で切断した断面形状がL字を時計方向に90°回転させた形状に形成された筐体10を備えている。
【0032】
そして、この筐体10の断面のL字に沿った側面であって、上面10aとでこのL字をなす正面10bには、図1及び図2(a)に示すように、後述する液晶モニタ142の表示画面12aとリモコン受信部12bとが形成されている。
【0033】
尚、以下、図2に示すように、筐体10を構成する各面であって、正面10bとは筐体10を挟んだ反対側の側面を背面10c、正面10bと対向する位置から正面10bを見たとき、右側に位置する側面を右側側面10d、左側に位置する側面を左側側面10e、上面10aとは筐体10を挟んだ反対側の側面を下面10fと呼び、以下説明する。
【0034】
次に、本実施形態のドライブレコーダ1の左側側面10eには、図2(b)(d)に示すように、カード状に形成されたICメモリ13を挿入するための挿入孔12cが形成されている。
【0035】
また、本実施形態のドライブレコーダ1の背面10cには、図2(c)に示すように、カメラレンズ12dが配置されている。
さらに、本実施形態のドライブレコーダ1の下面10fには、そのカメラレンズ12dを向ける方向を調整するための調整ツマミ12eが設けられている。またこの下面10fには、後述する脚立具5を取り付ける取り付け口12fが設けられている。
2.周辺機器の構成
次に、本実施形態のドライブレコーダ1の周辺機器について説明する。
【0036】
本実施形態のドライブレコーダ1は、図3(a)に示すように、周辺機器として、メインユニット6と、アンテナユニット7と、外部スイッチ8を備えている。
メインユニット6は、内部に充電電池を備えており、車両から電力を取り込んで、その電力で充電電池を充電するとともに、その取り込んだ電力をドライブレコーダ1、メインユニット6、外部スイッチ8に供給するものである。またこのメインユニット6は、ドライブレコーダ1とメインユニット6及び外部スイッチ8との通信を中継する。そのため、図3(a)に示すように、ドライブレコーダ1、メインユニット6及び外部スイッチ8は、通信及び電力共用の連絡線αを介して、全てこのメインユニット6に接続されている。
【0037】
アンテナユニット7は、GPS衛星から位置を測定するための測定用信号を受信するアンテナを備えるものである。このアンテナユニット7が測定用信号を受信すると、測定用信号に基づいて生成された、この測定用信号を受信したときの現在位置情報が、メインユニット6を介してドライブレコーダ1の後述する中央制御装置140に送信される。
【0038】
外部スイッチ8は、押下スイッチ80を備えており、この押下スイッチ80の内部にLEDランプを備え、このLEDランプの明かりで押下スイッチ80を内部から照らす構造となっている。また押下スイッチ80は、透明な材料で構成されており、LEDランプが点灯すると、その明かりにより、押下スイッチ80が発光しているように見える。また、この外部スイッチ8は、押下スイッチ80が押下されると、押下スイッチ80が操作されたことを示す情報が、メインユニット6を介してドライブレコーダ1の中央制御装置140に送信される。
【0039】
次に、これらドライブレコーダ1、メインユニット6、アンテナユニット7、及び、外部スイッチ8が車内に配置される様子を、図3(b)を用いて説明する。
ドライブレコーダ1は、インパネ100の上面の略中央部分に設置され、アンテナユニット7は、インパネ100の上面の左端部分に設置される。また、メインユニット6は、運転席側のインパネ100の下面であって、運転席から見て右端の部分に設置される。さらに、外部スイッチ8は、運転席と助手席の間のインパネのカーステレオが設置される側面であってカーステレオの運転席側に設置される。
【0040】
そして、メインユニット6から延設された電力線の端部に取り付けられたプラグ6aが車両のシガーライトソケットに差し込まれ、ドライブレコーダ1から、インパネ100の上面から右側側面を通ってメインユニット6まで連絡線αが配線され、また、メインユニット6からインパネ100の下方を通って外部スイッチ8まで連絡線αが配線される。さらに、メインユニット6からインパネ100の下方を通ってインパネ100の左側側面と通ってアンテナユニット7まで連絡線αが配線される。
【0041】
次に、実施形態のドライブレコーダ1の周辺機器の一つであるリモコン9について説明する。
このリモコン9は、図4に示すように、複数のスイッチを備えており、このスイッチの一つとして、中央と、中央から見て図4の上下左右部分とで押下可能なメインスイッチ90を備えている。また、このリモコン9は、4つのスイッチ91〜94を備えている。
【0042】
このリモコン9では、各スイッチ90〜94が押下されると、それぞれのスイッチに応じた赤外線信号が無線で送信される。
このうちスイッチ91は、後述する処理で戻るボタンとして機能する。
3.ドライブレコーダの設置
次に、ドライブレコーダ1の設置方法について説明する。
【0043】
本実施形態では、ドライブレコーダ1は、図5(a)(b)に示すように、インパネ100上に取り付けられた脚立具5を介して取り付けられる。
この脚立具5は、ドライブレコーダ1が、図5(a)(b)中に点線で示したように、前後方向に揺動可能、かつ、左右方向に揺動可能に支持するとともに、各揺動の揺動中心(図中に「+」印を付けたところ)に設けられた図示しないネジを締めることで、揺動後のその位置で固定可能に構成されている。
【0044】
本実施形態のドライブレコーダ1は、この脚立具5を用い、カメラレンズ12dが配置された背面10cをフロントガラス側に向け、表示画面12aが配置された正面10bを車内側に向けた状態で、大体の方向を定めてインパネ100上に取り付けられる。
【0045】
その後、カメラレンズ12dで撮影している画像を表示画面12aに表示させる後述する画像表示処理を実行させて、表示画面12aに表示された画像を見ながらドライブレコーダ1を前後左右に揺動してカメラレンズ12dを備えている後述するカメラ146が撮影する方向を定め、この方向が定まったら、その位置でネジを締めてドライブレコーダ1を固定する。
【0046】
また、このとき、図5(c)に示すように、本実施形態のドライブレコーダ1は、ツマミ12eを右側側面10d方向及び左側側面10e方向に向かって移動することでカメラレンズ12dを左右方向に向けることができるように構成されているので、このツマミ12eを左右に移動させて、カメラ146が撮影する方向が定められる。
4.ドライブレコーダの内部構成。
【0047】
次に、本実施形態のドライブレコーダの機能について説明する。
ここで図6は、本実施形態のドライブレコーダ1について機能毎に各構成(内部構成)をブロックで示したブロック図である。
【0048】
本実施形態のドライブレコーダ1は、図6に示すように、後述する各種処理を実行する中央制御装置140を備えている。
この中央制御装置140は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置であり、これらコンピュータ機能を発揮するための構成の他に、後述する各種処理を実行する際に用いられる画像の画像データや、その他のデータを記憶するメモリ140aを備えている。
【0049】
そして、この中央制御装置14では、以下に説明する他の装置と共同して各種処理が実行される。
次に、本実施形態のドライブレコーダ1は、この中央制御装置140の他に、液晶モニタ142と、リモコン受信装置144と、カメラ146、加速度センサ148、方位センサ150、画像記憶部152、レーダー探知アンテナ154を備えている。
【0050】
液晶モニタ142は、ドライブレコーダ1の筐体10の正面10bに配置された表示画面12aに画像を表示する装置である。この液晶モニタ142では、中央制御装置140で行われる処理に基づいて、各種画像が表示される。
【0051】
リモコン受信装置144は、リモコン9から無線で発信された赤外線信号を受信する装置であり、筐体10内に配置されている。筐体10のリモコン受信部12bには、外部から発信された赤外線信号を筐体10内に取り込む図示しない取込孔が形成され、そして、この取込孔を塞ぐようにして、リモコン9から発信された赤外線信号を透過可能な透明板(可視的には不透明)が、正面10bの面に沿って設置されている。リモコン受信装置144は、このように形成されたリモコン受信部12bを介して外部から筐体10b内に取り込まれた赤外線信号を、筐体10b内で受信する。そして、このリモコン受信装置144でリモコン9からの赤外線信号が受信されると、この赤外線信号を受信したことを示す情報が、中央制御装置140に出力される。
【0052】
カメラ146は、撮影した画像をデータ化して中央制御装置140に出力する装置であり、このカメラ146が備えるカメラレンズ12dが筐体10の背面10cに配置されるように(図2(c)参照)筐体10内に配置される。このカメラ146で画像が撮影されると、その撮影された画像の画像データが、中央制御装置140に出力される。
【0053】
加速度センサ148は、車両に衝撃が加わったか否かを検出するための装置である。車両に衝撃が加わり、その衝撃による加速度をこの加速度センサ148が検出すると、その検出を示す情報が、中央制御装置140に出力される。
【0054】
方位センサ150は、地磁気を検出して、方位を検知するためのセンサである。この方位センサ150が地磁気を検出すると、方位を示す情報が中央制御装置140に出力される。
【0055】
画像記憶部152は、カメラ146で撮影された画像を、ICメモリ13(図2(d)参照)に記憶する装置である。本実施形態では、ドライブレコーダ1の筐体10に設けられた挿入孔12c(図2(d)参照)から筐体10内にICメモリ13が挿入されると、この画像記憶部152にICメモリ13が接続され、画像記憶部152によりICメモリ13に画像を記憶することが可能となるよう構成されている。本実施形態では、中央制御装置140で行われている処理により、中央制御装置140から送られてきた画像がICメモリ13に記憶される。
【0056】
レーダー探知アンテナ154は、車両の車速を測定するため、車両の外部から車両に向かって照射されたレーダーを検出するためのもので、このレーダー探知アンテナ154がレーダーを検出すると、中央制御装置140にレーダー波を検出したことを示す信号が出力される。
【0057】
次に、ドライブレコーダ1の周辺機器について機能毎に説明する。
このドライブレコーダ1は、前述したアンテナユニット7、外部スイッチ8、リモコン9の他に、ブレーキセンサ160、車速センサ162を備えている。
【0058】
ブレーキセンサ160は、ブレーキの操作状態を検出して、急ブレーキがかけられたか否かを調べるためのもので、このブレーキセンサ160がブレーキの操作状態を検出すると、その検出結果は中央制御装置140に出力される。
【0059】
車速センサ162は、車速を検出して、急加速・急減速が行われていないかを知るためのもので、車速を検出すると、その検出結果が中央制御装置140に出力される。
5.各種処理
以上のように構成されたドライブレコーダ1の中央制御装置140では、通常、カメラ146で撮影されている動画画像がRAM140bに順次記憶される処理が実行されるとともに、所定時間経過したものからRAM140bに記憶された動画画像を順次消去する処理が実行されている。
【0060】
そして、例えば、車両が衝突して、車両に衝撃が加わり、衝突に伴う加速度を加速度センサ148が検出すると、中央制御装置140では、カメラ146で撮影し、RAM140b記憶されている画像のうち、その衝突を検出する12秒前から8秒後までの動画画像が、画像記憶部152に出力する処理が実行され、画像記憶部152において、この動画画像の画像情報と、その画像情報がいつ記録されたものなのかを示すインデックス情報とがICメモリ13に記憶され(本発明の第1画像記憶手段に相当する)、消去されないようにロックされる。
【0061】
また、例えば、外部スイッチ8の押下スイッチ80が押下されると、中央制御装置140では、カメラ146で撮影し、RAM140b記憶されている画像のうち、押下スイッチ80の押下が検出された12秒前から8秒後までの動画画像が、画像記憶部152に出力する処理が実行され、画像記憶部152において、この動画画像の画像情報と、その画像情報がいつ記録されたものなのかを示すインデックス情報とがICメモリ13に記憶される。このとき、ロックはなされない。
【0062】
また、この中央制御装置140では、アンテナユニット7から現在位置情報を入力すると、この現在位置情報と、図示しない記憶部に記憶された自動速度取締機の位置情報とが比較され、現在位置が自動速度取締機に近いと判定されたとき、警報音を出力したり、液晶モニタ142から警告画像を表示する処理が実行される。
【0063】
また、この中央制御装置140では、レーダー探知アンテナ154が自動速度取締機から車両の速度を検出するために発信されたレーダーを検出すると、警報音を出力したり、液晶モニタ142を用いて警告画像を表示する処理(本発明の検出結果表示処理に相当)が実行される。
また、この中央制御装置140では、以下のような各種処理が実行される。
5−1.カメラ位置設定処理
次に、本実施形態のドライブレコーダ1の中央制御装置140で実行されるカメラ位置設定処理について説明する。このカメラ位置設定処理は、本実施形態のドライブレコーダ1を車両に取り付けるときに、ドライブレコーダ1のカメラ146を向ける方向を定めて固定する作業(以下「設置作業」という)が必要であるが、この設置作業が行われるときに実行される処理である。
【0064】
ここで、図7は、中央制御装置140で実行されるカメラ位置設定処理のフローチャートである。また、この図7では、説明容易のため、液晶モニタ142に表示される画像を共に示している。
【0065】
尚、以下の説明では、特に説明がない限り、ステップ番号の小さいものから大きいものを実行するものとする。
このカメラ位置設定処理では、図7に示すように、まず、標準画像G1を表示画面12a(図1参照)に表示する処理が実行される(S10)。この標準画像G1には、方位やスピード、現在時刻などが表示される。この標準画像G1に表示される方位やスピードは、方位センサ150及び車速センサ162で検出された方位や車速に関する情報に基づいたものが表示される。また、ブレーキセンサ160の結果に基づいて、ブレーキがかけられたか否か、そして、その強さも表示される。
【0066】
S12では、リモコン9のメインスイッチ90の中央部分90a(以下「SETスイッチ90a」という)が3秒間以上、続けて押されたか否かが判定される。この判定で3秒以上続けて押されていないと判定されたら(S12:NO)、引き続き標準画像G1が液晶モニタ142に表示され、3秒以上続けて押されたと判定されたら(S12:YES)、S14の処理が実行される。
【0067】
S14では、メニュー画面G2が表示される。このメニュー画面G2は、画像記憶部152から読み出されて表示画面12aに表示される。このメニュー画面G2内には、基本設定、レーダー機能設定、録画設定、安全運転機能その他の項目が表示され、これらの項目のうち、選択可能な項目については、他の項目とは背景画を変えて表示される。
【0068】
選択可能な項目は、リモコン9のメインスイッチ90の上方部分90b(以下「アップスイッチ90b」という)や下方部分90c(以下「ダウンスイッチ90c」という)を押下するごとに変更することができる。
【0069】
S16では、メニュー画面G2の基本設定の項目が選択されたか否かが判定される。具体的には、基本設定の項目が選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かが判定される。この判定でいずれの項目も選択されていないと判定されたら(S16:NO)、引き続きメニュー画像G2が液晶モニタ142に表示され、基本設定の項目が選択されたと判定されたら(S16:YES)、S18の処理が実行される。
【0070】
S18では、基本設定画面G3が表示される。この基本設定画面G3は、画像記憶部152から読み出されて表示画面12aに表示される。この基本設定画面G3内には、画面表示、コントラスト、スピードパルス、取付方向確認その他の項目が表示され、これらの項目のうち、選択可能な項目については、他の項目とは背景画を変えて表示される。
【0071】
S20では、基本設定画面G3の取付方向確認の項目が選択されたか否かが判定される。具体的には、取付方向確認の項目が選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かが判定される。この判定でいずれの項目も選択されていないと判定されたら(S20:NO)、引き続き基本設定G3が液晶モニタ142に表示され、基本設定の項目が選択されたと判定されたら(S20:YES)、S22の処理が実行される。
【0072】
S22では、加速度センサ148による衝突の検出が禁止される。本実施形態のドライブレコーダ1では、加速度センサ148が振動を検出すると、事故により車両に衝撃が加わったと判断され、カメラ146で撮影している画像を記録する処理が実行されるが、設置作業を行うため、ドライブレコーダ1を動かしたときも、その動かしたことを加速度センサ148が検出してしまい、ICメモリ13に余分な画像が記録されてしまうことが考えられる。しかし、本実施形態では、設置作業を行う際、加速度センサ148がドライブレコーダ1を動かしても、このS22の処理が実行されることにより、振動が検出されないので、ICメモリ13に余分な画像が記録されることが防止される。
【0073】
そしてS24では、カメラ146で撮影した画像を液晶モニタ142に表示する処理が実行される。そのため、本実施形態のドライブレコーダ1は、液晶モニタ142に表示されたカメラ146が撮影している画像を見ながら設置作業を行うことができる。
【0074】
S26では、リモコン9のスイッチ91の一つである戻るスイッチ91が押下されたか否かが判定される。この判定(S26)で、戻るスイッチ91以外のスイッチ92〜94が押下されたと判定されたらS24の処理が継続され(S26:NO)、戻るスイッチ91が押下されたと判定されたら、加速度センサ148で衝突を検出可能な状態に戻すなどリセットをして、再びS10の処理が実行される。
5−2.画像ロック処理
次に、ICメモリ13に記録された画像をロックあるいはそのロックを解除する画像ロック処理について説明する。
【0075】
ここで、図8は、中央制御装置140で実行される画像ロック処理のフローチャートである。また、この図8では、説明容易のため、液晶モニタ142に表示される画像を共に示している。
【0076】
この画像ロック処理では、図8に示すように、S10〜S14の処理が実行される。この処理は、カメラ位置設定処理で行われた処理と同様であるので説明を省略する。
S30では、メニュー画面G2の録画設定の項目が選択されたか否かが判定される。具体的には、録画設定の項目が選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かが判定される。この判定でいずれの項目も選択されていないと判定されたら(S30:NO)、引き続きメニュー画像G2が液晶モニタ142に表示され(S14)、録画設定の項目が選択されたと判定されたら(S30:YES)、S32の処理が実行される。
【0077】
S32では、録画設定画面G5が表示される。この録画設定画面G5は、画像記憶部152から読み出されて表示画面12aに表示される。この録画設定画面G5内には、録画データ確認、ショックレベル、フレームレート、画質その他の項目が表示され、これらの項目のうち、選択可能な項目については、他の項目とは背景画を変えて表示されている。
【0078】
S34では、録画設定画面G5の録画データ確認の項目が選択されたか否かが判定される。具体的には、録画データ確認の項目が選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かが判定される。この判定でいずれの項目も選択されていないと判定されたら(S34:NO)、引き続き録画設定G5が液晶モニタ142に表示され(S32)、録画データ確認の項目が選択されたと判定されたら(S34:YES)、S36の処理が実行される。
【0079】
S36では、録画データ確認画面G6が表示される。この録画データ確認画面G6では、ICメモリ13に記憶された画像のインデックスの一覧が表示される。本実施形態では、インデックスは、071226_13:30、071030_18:40、070712_21:30、070213_0815という画像を録画した年月日及び時間を表す数字が表示されている。
【0080】
S38では、録画データ確認画面G6には、ロックを行うモードの画面G6−1と、ロックを解除するモードの画面G6−2とがあるので、いずれかのモードが選択される。このモードは、リモコン9のメインスイッチ90の左方部分90d(以下「左方スイッチ90d」という)や右方部分90e(以下「右方スイッチ90e」という)を押下するごとに変更され、いずれのモードであるかは、録画データ確認画面G6中の上部部分に表示される。
【0081】
S40では、ロックをするあるいはロックを解除する画像が選択される。具体的には、アップスイッチ90bやダウンスイッチ90cが操作され、選択される画像を変更する操作が行われる。この操作が行われると、操作に応じて、選択可能な表示がなされるインデックスが順次変更される。
【0082】
S42では、ロックをするあるいはロックを解除する操作がなされたか否かを判定する処理が実行される。具体的には、ロックを解除するときは、ロックを解除するモードのときに、ロックがされている画像(キーの画像が表示されているもの)のインデックスが選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かを判定する処理が実行される。一方、ロックをするときは、ロックを行うモードのときに、ロックがされていない画像(キーの画像が表示されていないもの)のインデックスが選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かを判定する処理が実行される。この処理(S42)で押下操作がなされていないと判定された場合は(S42:NO)、再びS40の処理が実行され、押下されたと判定された場合は(S42:YES)、S44の処理が実行される。
【0083】
S44では、ロックがされた場合、あるいはロックが解除された場合、画面G6−1−1に示すように、ロックされていなかった画像についてはロックの表示とともにロックされ、画面G6−2−1に示すように、ロックされていた画像についてはロックの表示を消去するとともにロックを解除する処理が実行される。
【0084】
S46では、戻るスイッチ91が押下されたか否かが判定される。この判定(S46)で、戻るスイッチ91以外のボタン92〜94が押下されたと判定されたら再びS38の処理が実行され(S46:NO)、戻るスイッチ91が押下されたと判定されたら、再びS10の処理が実行される。
5−3.記憶容量監視処理
次に、本実施形態のドライブレコーダ1の中央制御装置140で実行される記憶容量監視処理について説明する。本実施形態のドライブレコーダ1では、ICメモリ13に画像が記録されるが、新しい画像が記憶される際、ICメモリ13のうちロックが係った画像以外の画像が記憶されている部分や画像が記憶されていない部分に記憶される。
【0085】
ロックされる画像は、加速度センサで衝突等が検出されたときに記憶された画像や、上記画像ロック処理によりロックされた画像があるが、このロックされた画像が多くなりすぎると、加速度センサ148が衝突を検出しても、その検出に伴う画像をICメモリ13に記憶できないという障害が起こる可能性がある。
【0086】
そのため、本実施形態ではこの記憶要用監視処理を実行して、ICメモリ13に画像が記憶可能な否か、その記憶可能な記憶容量を監視している。
ここで、図9は、中央制御装置140で実行される記憶容量監視処理のフローチャートである。
【0087】
この記憶容量監視処理は、ドライブレコーダ1が動作しているときには常時実行されている処理である。
この記憶容量監視処理が開始されると、S50ではまず、画像を記憶することができる記憶容量(ロックが係っていない画像が記憶されている部分の記憶容量と、何も記憶されていない記憶容量との合計)が一定量より少なくなったか否かが判定される。この判定(S50)で、一定量より少なくなっていないと判定されたら(S50:NO)、待機する処理が実行され、一方、一定量より少なくなっていると判定されたらS52の処理が実行される。
【0088】
S52では、記憶容量が少なくなっている旨を示す画像を液晶モニタに表示する処理が実行される。
S54では、リモコンのいずれかのスイッチが操作されたか否かが判定され、この判定で、操作されていないと判定されると、S52の処理が継続して実行される。一方、この判定(S54)で、操作されていると判定されると、S56の処理が実行される。
【0089】
S56では、一定時間経過しているか否かが判定される。この判定で、一定時間経過していないと判定されると(S56:NO)、待機され、一定時間経過していると判定されると(S56:YES)、再びS50の処理が実行される。
【0090】
このS56で、一定時間が経過する間に、ICメモリ13が交換され、あるいは、画像ロック処理の実行などによりICメモリ13に記憶されたロックされた画像が減り、画像を記憶可能な記憶容量が一定量より多くなると、S50の処理がされ、この時点ではS50では否定判定(S50:NO)がされるので、記憶容量が少ない旨の表示(S52)はなされなくなる。一方、以前として、画像を記憶することができる記憶容量が一定量より少なかったら、再びS52の処理が実行され、記憶容量が少なくなっている旨を示す画像が液晶モニタ142の表示画面12aに表示される。
5−4.画像表示処理
次に、ICメモリ13に記録された画像を表示する画像表示処理について説明する。
【0091】
ここで、図10は、中央制御装置140で実行される画像表示処理のフローチャートである。また、この図10では、説明容易のため、液晶モニタ142に表示される画像を共に示している。
【0092】
この画像ロック処理では、図10に示すように、S10〜S14及びS30〜S36の処理が実行される。この処理は、図8に示す画像ロック処理で行われた処理と同様であるので説明を省略する。
【0093】
S60では、録画データ確認画面G6には、前述したG6−1及びG6−2の画面の他に、録画した画像を再生するモードの画面G6−3があるので、このモードが選択される。このモードは、左方スイッチ90dや右方スイッチ90eを押下するごとに変更され、いずれのモードであるかは、録画データ確認画面G6−3中の上部部分に表示される(G6−3中では「再生」が表示されている)。
【0094】
S62では、表示する画像が選択される。具体的には、アップスイッチ90bやダウンスイッチ90cが操作され、選択が可能であること示す表示を、表示したい画像のインデックスに変更する操作が行われる。この操作が行われると、操作に応じて、選択が可能であることを示す表示が順次変更される。
【0095】
S64では、画像を表示する指示がなされたか否かが判定される。具体的には、S62で表示したい画像のインデックスが選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かを判定する処理が実行される。この処理(S64)で押下操作がなされていないと判定された場合は(S64:NO)、再びS60の処理が実行され、押下されたと判定された場合は(S64:YES)、S66の処理が実行される。
【0096】
S66では、選択された画像を表示する処理が実行される(画像G7)。
S68では、戻るスイッチ91が押下されたか否かが判定される。この判定(S68)で、戻るスイッチ91以外のボタンが押下されたと判定されたら再びS60の処理が実行され(S68:NO)、戻るスイッチ91が押下されたと判定されたら、再びS10の処理が実行される。
5−5.断線検出処理
次に、本実施形態のドライブレコーダ1の中央制御装置140で実行される断線検出処理について説明する。本実施形態のドライブレコーダ1では、外部スイッチ8を操作すると画像がICメモリ13に記録される。しかし、外部スイッチ8とドライブレコーダ1とをつなぐ連絡線αが断線していると、必要な画像を表示できない場合がある。
【0097】
そのため、本実施形態ではこの断線検出処理を実行して、外部スイッチ8とドライブレコーダ1とをつなぐ連絡線αが断線していないか否かを監視している。
ここで、図11は、中央制御装置140で実行される断線検出処理のフローチャートである。
【0098】
この断線検出処理は、ドライブレコーダ1が動作しているときには常時実行されている処理である。
この断線検出処理が開始されると、S70ではまず、断線がなされているか否かが判定される。この判定(S70)で、断線されていないと判定されたら(S70:NO)、待機する処理が実行され、一方、断線されていると判定されたらS72の処理が実行される。
【0099】
S72では、断線されている旨を示す画像を液晶モニタ142の表示画面12aに表示するとともに、外部スイッチ8の押下スイッチ80内部に設置されたLEDランプ(本発明の警告ランプに相当する)を点滅させる(あるいは点灯させる)処理が実行される。
【0100】
S74では、リモコン9のいずれかのスイッチ91〜94が操作されたか否かが判定され、この判定で、操作されていないと判定されると、S72の処理が継続して実行される。一方、この判定(S74)で、操作されていると判定されると、S76の処理が実行される。
【0101】
S76では、一定時間経過しているか否かが判定される。この判定で、一定時間経過していないと判定されると(S76:NO)、待機され、一定時間経過していると判定されると(S76:YES)、再びS70の処理が実行される。
【0102】
このS76で、一定時間が経過する間に、断線が解消されると、S72に移行することなく、S70の処理が繰り返し実行されて、断線がなされている旨の表示はなされなくなる。一方、以前として、断線されている場合は、再びS72の処理が実行され、断線されていることを示す画像が液晶モニタ142の表示画面12aに表示される。
6.実施形態に係るドライブレコーダ1の特徴
本実施形態のドライブレコーダ1のように、液晶モニタ142を備え、カメラ146で撮影している画像を液晶モニタ142に表示すれば、ドライブレコーダ1の設置作業の際、カメラ146で撮影している画像を液晶モニタ142で確認しながら、使用者が意図する方向をカメラ146が撮影しているか確認することができるので、ドライブレコーダ1の設置作業の効率を飛躍的に向上することができる。
【0103】
また、本実施形態のドライブレコーダ1のように、ICメモリ13が一杯になっても、その旨が表示されるので、この表示に従って不要な画像を消去すれば、事故など必要なときに画像が記憶されないことを防止することができる。その一方で、保存が必要な画像についてはロックをかけることで消去されないので、必要な画像が消去されるということを防止することができる。
【0104】
また、本実施形態のドライブレコーダ1のように、外部スイッチ8とドライブレコーダ1とをつなぐ連絡線αが断線したら報知されるので、断線に気づかずに画像を記録できないということを防止することができる。
7.実施形態と発明特定事項との対応関係
本実施形態の加速度センサ148が本発明の検出手段に相当し、ICメモリ13が画像記憶手段、S24が第1表示処理手段に相当し、S20を実行するときのSETスイッチ90aが禁止操作受付手段に相当し、S22が記憶禁止手段に相当する。
【0105】
また、S50が記憶量判定手段に相当し、S52が第2表示処理手段に相当し、S36が第3表示処理手段に相当し、S40を実行するときのSETスイッチ90aが選択操作受付手段に相当し、S42〜S44の処理が画像消去許否手段に相当する。
【0106】
また、SETスイッチ90aが選択画像操作受付手段に相当し、S10,S20,S66が選択画像表示手段に相当し、外部スイッチ8が画像記憶操作受付手段に相当し、S70が通信検出手段に相当し、S72が警報実行手段に相当する。
(その他の実施形態)
上記実施形態のドライブレコーダ1では、外部スイッチ8は、運転席と助手席の間のインパネのカーステレオが設置される側面近傍に設置されたが、この場所に限るものではなく、図12に示すように、各車体への設置しやすさや、設置運転席周りでもどこでもよい。ドライブレコーダ1もその他の機器も同様である。
【0107】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、外部スイッチ8とドライブレコーダ1とは連絡線αで通信可能に接続されているが、これらは無線で通信可能に接続されていてもよい。そして、断線検出処理では、この無線での通信が行われなくなったか否かを監視するようにしてもよい。
【0108】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、加速度センサ148での結果に基づいてのみ、衝突を検出しているが、急ブレーキや急加速が行われたときに画像を検出するようにしてもよい。
【0109】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、S22の処理において、加速度センサ148での検出が行われないようにしているが、ICメモリ13への画像の記憶が行われないようにしてもよい。
【0110】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、カメラ146と液晶モニタ142とが筐体10に固定されているが、例えば、液晶モニタ142を筐体10に対して首振り可能に固定してもよい。具体的には、上記実施形態で液晶モニタ142の表示画面12aが向いている方向を基準に、その方向に対して斜め上方や斜め下方、斜め右方や左方を向くように固定してもよい。カメラ146の場合も同様である。
【0111】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、電源を車両から取り込んでいるが、太陽電池を備え、晴天のときなどは、この太陽電池から供給された電力で動作するようにしてもよい。
【0112】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、S72の処理において、外部スイッチ8の押下スイッチ80内部に設置されたLEDランプ(本発明の警告ランプに相当する)を点滅させる(あるいは点灯させる)処理を実行しているが、外部スイッチ8に取り付けられた警報ランプであるLEDランプの点灯色を変化させて警報を実行してもよい。具体的には、通信が可能なときには、警告ランプを青色で点灯等させ、通信が不能で警報が必要なときには、赤色で点灯等させるなどしてもよい。
【0113】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、衝撃を検出するための手段として加速度センサ148を用いたが、この他に、衝突音を検出するセンサや、車両からの信号(エアバック等の事故情報)を検出する装置を用いて衝突を検出してもよい。
【0114】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、加速度センサ148が衝撃を検出する時に音声によるアナウンスを行ってもよい
上記実施形態のドライブレコーダ1では、液晶モニタ142とカメラ146を別体に構成してもよい
上記実施形態のドライブレコーダ1では、運行状態か否かを車両からの情報(シフトレバーの位置、シートベルトの着用、サイドブレーキの状態、鍵の回転位置)判断してもよい。
【0115】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、カメラ146で撮影された画像の他に、加速度センサや方位センサでの検出結果、ブレーキのかかり具合、車速についての情報を、画像と共に記録するようにしてもよい。また、これらの他に、運転者の情報(例えば、音声、視点、体温、心拍数などの情報)を記録してもよい。さらに、アクセル踏み量、ウインカーの可動状況、ヘッドライトの点灯状況、ハンドルの操作量や操作角などについての情報を記録してもよい。
【0116】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、画像を記録するための手段としてICメモリ13を用いているが、このICメモリ13のような半導体を用いた記録媒体以外にも、HDDやDVD、CDその他の記録媒体を用いてもよい。
【0117】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、画像表示処理S68からS10に戻っているが、S66の終了後、所定時間経過したらS10に戻るようにしてもよい。
上記実施形態のドライブレコーダ1では、記憶容量監視処理において、判定閾値を複数用意して、予備的な警告から使えなくなるまでの、警告をすべき緊急度などに応じて、段階的に警告を行っても良い。
【0118】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、S52の警告時に、音声アナウンスを行ってもよい。
上記実施形態のドライブレコーダ1では、記憶容量監視処理において警告を行ってもなおも改善されない場合には、さらに別の警告を行い、動作を停止してもよい。
【0119】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、画像消去許否選択において、「許可」、「禁止」の他に「消去」があってもよい。
上記実施形態のドライブレコーダ1では、液晶モニタ142に表示する内容は操作による選択以外に、時間経過または本体の状態(例えば、普段は運行状態画像を表示し、衝撃を検出してから保存が終了するまでの間、自動で撮影画像に切り替わり、保存終了後は自動にて一定時間再生を行う。)に応じて液晶モニタ142に表示する内容が切り変わってもよい。
【0120】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、外部スイッチ8を操作するとカメラ146で撮影している画像が記録されるが、この他に、運転者の状態を検出して(例えば、居眠りなどをしていないか等)、居眠りをしていると判定した場合に、画像を記録するようにしてもよいし、急ブレーキが踏まれたときや急ハンドルが切られたときに画像を記録するようにしてもよい。
【0121】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、主に車両の衝突を検出するため加速度センサ148を備えているが、衝突以外にも、もっと軽い衝突を検出するセンサ等を備え、車両の衝突よりも衝撃が小さい衝突(停車している車両に自転車当たる、車道に落ちていた小さな物に乗り上げるなど)を検出したときも画像を記録したり、あるいは、そのような衝突があったことを液晶モニタ142に表示する処理を行っても良い。
【0122】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、S56で、一定時間経過しているか否かを判定しているが、この判定では、ICメモリ13に対し画像を記憶可能な容量が大きくなるように変化したか否かを判定してもよい。そして、この判定で変化していないと判定されたら(S56:NO)、待機し、変化したと判定されたら(S56:YES)、S50の処理に戻るようにしてもよい。
【0123】
本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本実施形態のドライブレコーダ1の斜視図である。
【図2】ドライブレコーダ1の説明図で、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は背面図、(d)はドライブレコーダを左斜め上方から見た斜視図である。
【図3】ドライブレコーダ1の周辺機器を説明するための説明図で、(a)は配線方法を説明するための模式図、(b)は配線図である。
【図4】リモコンの平面図である。
【図5】ドライブレコーダを車両に取り付ける様子を説明するための模式図であり、(a)は、ドライブレコーダを前後方向に傾斜させる様子を説明する右側面図、(b)は、ドライブレコーダを左右方向に傾斜させる様子を説明する正面図、(c)は、ドライブレコーダの背面を右斜め下方から見た斜視図である。
【図6】ドライブレコーダ1について機能毎に各構成(内部構成)をブロックで示したブロック図である。
【図7】中央制御装置140で実行されるカメラ位置設定処理のフローチャートである。
【図8】中央制御装置140で実行される画像ロック処理のフローチャートである。
【図9】中央制御装置140で実行される記憶容量監視処理のフローチャートである。
【図10】中央制御装置140で実行される画像表示処理のフローチャートである。
【図11】中央制御装置140で実行される断線検出処理のフローチャートである。
【図12】外部スイッチ8の取り付け位置の他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0125】
1…ドライブレコーダ、5…脚立具、6…メインユニット、6a…プラグ、7…アンテナユニット、8…外部スイッチ、9…リモコン、10…筐体、10a…上面、10b…正面、10c…背面、10d…右側側面、10e…左側側面、10f…下面、12a…表示画面、12b…リモコン受信部、12c…挿入孔、12d…カメラレンズ、12e…調整ツマミ、12f…取り付け口、13…ICメモリ、14…中央制御装置、80…押下スイッチ、90…メインスイッチ、90a…SETスイッチ(中央部分)、90b…アップスイッチ(上方部分)、90c…ダウンスイッチ(下方部分)、90d…左方スイッチ(左方部分)、90e…右方スイッチ(右方部分)、91…戻るスイッチ、92〜94…スイッチ、100…インパネ、140…中央制御装置、140a…メモリ、142…液晶モニタ、144…リモコン受信装置、146…カメラ、148…加速度センサ、150…方位センサ、152…画像記憶部、154…レーダー探知アンテナ、160…ブレーキセンサ、162…車速センサ
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライブレコーダに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、車両事故の様子を監視する目的で、走行中の車両の前方の景色を撮影可能なドライブレコーダが、車両に設置されることが多くなっている。
このドライブレコーダは、事故などにより車両に加わる衝撃を検出するセンサを備えており、このセンサが衝撃を検出すると、走行中の車両の前方の景色の映像について、その衝撃が検出された前後数秒間の映像を記憶するよう構成されている。
【0003】
そのため、このドライブレコーダを備えた車両が事故を起し、この事故の様子が映像として記録されていると、事故原因を特定することが容易になるので、このドライブレコーダは交通事故の事故原因の特定に大きな威力を発揮している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来のドライブレコーダは、メモリーカード等の記憶媒体が着脱可能に構成されており、この記憶媒体に上述した映像の画像データを記録している。そして、この画像データを見る方法としては、記憶媒体をドライブレコーダから取り外して車外に持ち出し、自宅等にあるコンピュータにその記憶媒体に記憶された画像データを読み込ませて、このコンピュータのモニタで見る方法が一般的である。
【0005】
しかし、このような方法では、ドライブレコーダを設置する際、使用者が意図する方向をカメラが向いているか確認するために、確認用に撮影した画像の画像データを記憶した記憶媒体をドライブレコーダから何度も取り外して、ノートパソコン等でその画像データを読み込ませて確認する必要があり、ドライブレコーダの設置するための作業効率が悪かった。
【0006】
そこで本発明では、上述した問題点を解決し、ドライブレコーダを設置するための作業効率を向上させたドライブレコーダを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した問題を解決するためになされた発明である請求項1に記載のドライブレコーダは、カメラと、車両の運行状態を検出する検出手段と、前記カメラで撮影した画像を記憶する画像記憶手段と、この検出手段での検出結果に基づいて前記カメラで撮影した画像を前記画像記憶手段に記憶する第1画像記憶処理手段と、前記車両の車内に前記カメラを外に向けて設置したとき、前記車内側に画面を向けて設置可能なモニタと、前記カメラで撮影している画像を前記モニタに表示する第1表示処理手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
このドライブレコーダのようにモニタを備え、そしてそのモニタにカメラで撮影している画像を表示すれば、ドライブレコーダの設置作業の際、カメラで撮影している画像をモニタで確認しながら、使用者が意図する方向をカメラが向いているか確認することができるので、ドライブレコーダの設置作業効率を飛躍的に向上することができる。
【0009】
次に、請求項2に記載したように、ドライブレコーダとしては、検出手段は、車両が事故の発生する運行状態か否かを検出し、第1画像記憶処理手段は、車両が事故の発生する運行状態であることを示す検出結果に基づいて、検出が行われた時の前後の間にカメラで撮影した画像を画像記憶手段に記憶するものであることが好ましい。
【0010】
検出手段が検出する運行状態としては、急加速や急ブレーキ、急旋回などが行われたか否かを検出することが好ましい。
また、請求項3に記載したように、検出手段は、運行状態として車両に衝撃が加わったか否かを検出し、第1画像記憶処理手段は、衝撃が加わったことを示す検出結果に基づいて、衝撃が検出された時の前後の間にカメラで撮影した画像を画像記憶手段に記憶するものであることが好ましい。
【0011】
ところで、ドライブレコーダでは、検出手段が所定の運行状態を検出すると、画像記憶手段にカメラで撮影された画像が記憶されてしまうので、ドライブレコーダの取り付け作業を行っている際、その作業に伴う振動等を検出手段が検出してしまい、不要な画像が複数記憶されてしまう恐れがある。そして、最悪の場合、画像記憶手段の記憶容量いっぱいに画像が記憶されてしまい、検出手段が運行状態を検出しても、第1画像記憶処理手段により画像が記憶されない可能性がある。
【0012】
そこで、請求項4に記載したように、検出手段による運行状態の検出を禁止し、あるいは、第1画像記憶処理手段による画像の記憶を禁止する禁止処理を実行する記憶禁止処理手段を備えることが好ましい。
【0013】
このようにすると、ドライブレコーダの取り付け作業の際、その作業に伴う振動等を検出手段が検出して、不要な画像が画像記憶手段に記憶され、画像記憶手段の記憶容量いっぱいに画像が記憶されてしまい、検出手段が運行状態を検出しても、第1画像記憶処理手段により画像が記憶されないといった事故を防止することができる。
【0014】
尚、この記憶禁止処理手段が実行されるタイミングであるが、取り付け作業の際、ドライブレコーダが何度も動かされるので、検出手段が予め定められた期間内に予め定められた回数、運行状態を検出したら実行されるようにしてもよい。
【0015】
また、請求項5に記載したように、禁止処理の実行を指示する禁止操作を受け付ける禁止操作受付手段を備え、記憶禁止手段は、禁止操作受付手段が禁止操作を受け付けたら、禁止処理を実行するようにしてもよい。
【0016】
次に、画像記憶手段の記憶容量一杯に画像が記憶されると、検出手段が運行状態を検出しても画像が記憶されなくなってしまう恐れがある。
そこで、請求項6に記載したように、画像記憶手段に記憶されている画像の記憶量が許容量になったか否かを判定する記憶量判定手段と、この記憶量判定手段の判定結果をモニタに表示する第2表示処理手段とを備えることが好ましい。
【0017】
このようにすると、画像記憶手段に記憶されている画像の記憶量が許容量になると、その旨がモニタに表示されるので、このモニタの表示を使用者に確認させることにより、使用者に検出手段による検出が可能な状態か否かを報知することができる。
【0018】
そして、この報知をすることにより、使用者により画像記憶手段に記憶された不要な画像が消去されれば、検出手段の検出によって画像が記憶可能となる。
ところで、画像記憶手段に記憶された画像の中には、保存が必要なものと不要なものとがある。
【0019】
そこで請求項7に記載したように、画像記憶手段に記憶されている複数の画像の一覧をモニタに表示する第3表示処理手段と、モニタに表示された各画像を選択する操作を受け付ける選択操作受付手段と、この選択操作受付手段で選択された各画像について画像記憶手段から消去されることを禁止し、あるいは、許可する画像消去許否手段とを備えることが好ましい。
【0020】
このようにすると、必要な画像を残しつつ、検出手段により運行状態が検出されたときの画像を記憶することができる。
そして、この際、請求項8に記載したように、第1画像記憶処理手段は、画像消去許否手段により画像記憶手段から消去されることが許可された画像記憶手段の記憶領域に、カメラで撮影した画像を記憶することが好ましい。
【0021】
次に、請求項9に記載したように、本発明のドライブレコーダは、検出手段で検出された運行状態を示す運行状態画像、画像記憶手段に記憶されている記憶画像、カメラで撮影している撮影画像のいずれかを選択する操作を受け付ける画像選択操作受付手段と、この画像選択操作受付手段で選択された画像を少なくとも1つモニタに表示する選択画像表示処理手段と、を備えることが好ましい。
【0022】
このようにすると、画像選択操作受付手段によって受け付けられた操作に応じて、運行状態画像、記憶画像、撮影画像のいずれかが表示されるので、これらの画像を使用者の好みに応じてモニタに表示することができる。
【0023】
ところで、ドライブレコーダでは、請求項10に記載したように、カメラで撮影している画像を画像記憶手段に記憶させる操作を、ドライブレコーダに対し遠隔位置で受け付ける画像記憶操作受付手段を備えることがある。
【0024】
この画像記憶操作受付手段を、例えばハンドル等に取り付けておくと、この画像記憶操作受付手段を操作すると、その操作が受け付けられたときの画像が記憶されるので、運転中に必要があった場合、運転者の操作に応じて、その必要な画像を記憶させることができる。
【0025】
しかし、ドライブレコーダと画像記憶操作受付手段との間で通信が行われない状態であると、このような画像を取り込むことが不可能となる。そのため、この通信が行われない状態であるにもかかわらず運転者が画像記憶操作受付手段を操作して画像を記憶した気持ちになっていても、画像が記憶されていないことがある。
【0026】
そのため請求項10に記載したように、ドライブレコーダと画像記憶操作受付手段との間で、操作を受け付けたことを示す信号がドライブレコーダとの間で通信可能か検出する通信検出手段と、この通信検出手段により、通信が不能である場合、警報を実行する警報実行手段とを備えることが好ましい。
【0027】
このようにすると、運転者が画像記憶操作受付手段を操作して画像を記憶した気持ちになっていても、画像が記憶されていないということを防止することができる。
尚、警報についてはどのように行ってもよく、例えば、請求項11に記載したように、警報実行手段は、画像記憶操作受付手段に取り付けられた警告ランプを点滅させて警報を実行するようにしてもよい。また、請求項12に記載したように、警報実行手段は、画像記憶操作受付手段に取り付けられた警告ランプの点灯色を変化させて警報を実行してもよい。具体的には、通信が可能なときには、警告ランプを青色で点灯等させ、通信が不能で警報が必要なときには、赤色で点灯等させるなどしてもよい。さらに、モニタに警報画像を表示してもよい。
【0028】
ところで、車両には現在、車両のインテリジェント化に伴い、様々な装置が取り付けられるようになっているが、あまり多くの装置を取り付けると美感上好ましくない。
そこで、例えば、請求項13に記載したように、車両の車速を測定するため、車両の外部から車両に向かって照射されたレーダーを検出するレーダー探知手段と、このレーダー探知手段によりレーダーが検出された場合、モニタにレーダーが検出されたことを報知する画像を表示する検出結果表示手段とを備えるようにしてもよい。
【0029】
このドライブレコーダは、レーダー探知機能を備えているので、このドライブレコーダを用いれば別途レーダー探知機能を有する装置を取り付ける必要がない。そのため、このドライブレコーダを用いれば、車両の美観を向上することができる。
【0030】
ところで、ドライブレコーダの形状としてはどのように構成されていてもよいが、例えば、請求項14に記載したように、当該ドライブレコーダの筐体の一方の側面にカメラが設置され、このカメラが設置された側面とは反対側の筐体の側面にモニタが設置されていてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。
ここで図1は、ドライブレコーダの斜視図である。図2は、ドライブレコーダの説明図で、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は背面図、(d)はドライブレコーダを左斜め上方から見た斜視図である。図3は、ドライブレコーダの周辺機器を説明するための説明図で、(a)は配線方法を説明するための模式図、(b)は配線図である。図4は、リモコンの平面図である。図5は、ドライブレコーダを車両に取り付ける様子を説明するための模式図であり、(a)は、ドライブレコーダを前後方向に傾斜させる様子を説明する右側面図、(b)は、ドライブレコーダを左右方向に傾斜させる様子を説明する正面図、(c)は、ドライブレコーダの背面を右斜め下方から見た斜視図である。
1.ドライブレコーダの外部構成
本実施形態のドライブレコーダ1は、図1に示すように、上下方向に沿った断面で切断した断面形状がL字を時計方向に90°回転させた形状に形成された筐体10を備えている。
【0032】
そして、この筐体10の断面のL字に沿った側面であって、上面10aとでこのL字をなす正面10bには、図1及び図2(a)に示すように、後述する液晶モニタ142の表示画面12aとリモコン受信部12bとが形成されている。
【0033】
尚、以下、図2に示すように、筐体10を構成する各面であって、正面10bとは筐体10を挟んだ反対側の側面を背面10c、正面10bと対向する位置から正面10bを見たとき、右側に位置する側面を右側側面10d、左側に位置する側面を左側側面10e、上面10aとは筐体10を挟んだ反対側の側面を下面10fと呼び、以下説明する。
【0034】
次に、本実施形態のドライブレコーダ1の左側側面10eには、図2(b)(d)に示すように、カード状に形成されたICメモリ13を挿入するための挿入孔12cが形成されている。
【0035】
また、本実施形態のドライブレコーダ1の背面10cには、図2(c)に示すように、カメラレンズ12dが配置されている。
さらに、本実施形態のドライブレコーダ1の下面10fには、そのカメラレンズ12dを向ける方向を調整するための調整ツマミ12eが設けられている。またこの下面10fには、後述する脚立具5を取り付ける取り付け口12fが設けられている。
2.周辺機器の構成
次に、本実施形態のドライブレコーダ1の周辺機器について説明する。
【0036】
本実施形態のドライブレコーダ1は、図3(a)に示すように、周辺機器として、メインユニット6と、アンテナユニット7と、外部スイッチ8を備えている。
メインユニット6は、内部に充電電池を備えており、車両から電力を取り込んで、その電力で充電電池を充電するとともに、その取り込んだ電力をドライブレコーダ1、メインユニット6、外部スイッチ8に供給するものである。またこのメインユニット6は、ドライブレコーダ1とメインユニット6及び外部スイッチ8との通信を中継する。そのため、図3(a)に示すように、ドライブレコーダ1、メインユニット6及び外部スイッチ8は、通信及び電力共用の連絡線αを介して、全てこのメインユニット6に接続されている。
【0037】
アンテナユニット7は、GPS衛星から位置を測定するための測定用信号を受信するアンテナを備えるものである。このアンテナユニット7が測定用信号を受信すると、測定用信号に基づいて生成された、この測定用信号を受信したときの現在位置情報が、メインユニット6を介してドライブレコーダ1の後述する中央制御装置140に送信される。
【0038】
外部スイッチ8は、押下スイッチ80を備えており、この押下スイッチ80の内部にLEDランプを備え、このLEDランプの明かりで押下スイッチ80を内部から照らす構造となっている。また押下スイッチ80は、透明な材料で構成されており、LEDランプが点灯すると、その明かりにより、押下スイッチ80が発光しているように見える。また、この外部スイッチ8は、押下スイッチ80が押下されると、押下スイッチ80が操作されたことを示す情報が、メインユニット6を介してドライブレコーダ1の中央制御装置140に送信される。
【0039】
次に、これらドライブレコーダ1、メインユニット6、アンテナユニット7、及び、外部スイッチ8が車内に配置される様子を、図3(b)を用いて説明する。
ドライブレコーダ1は、インパネ100の上面の略中央部分に設置され、アンテナユニット7は、インパネ100の上面の左端部分に設置される。また、メインユニット6は、運転席側のインパネ100の下面であって、運転席から見て右端の部分に設置される。さらに、外部スイッチ8は、運転席と助手席の間のインパネのカーステレオが設置される側面であってカーステレオの運転席側に設置される。
【0040】
そして、メインユニット6から延設された電力線の端部に取り付けられたプラグ6aが車両のシガーライトソケットに差し込まれ、ドライブレコーダ1から、インパネ100の上面から右側側面を通ってメインユニット6まで連絡線αが配線され、また、メインユニット6からインパネ100の下方を通って外部スイッチ8まで連絡線αが配線される。さらに、メインユニット6からインパネ100の下方を通ってインパネ100の左側側面と通ってアンテナユニット7まで連絡線αが配線される。
【0041】
次に、実施形態のドライブレコーダ1の周辺機器の一つであるリモコン9について説明する。
このリモコン9は、図4に示すように、複数のスイッチを備えており、このスイッチの一つとして、中央と、中央から見て図4の上下左右部分とで押下可能なメインスイッチ90を備えている。また、このリモコン9は、4つのスイッチ91〜94を備えている。
【0042】
このリモコン9では、各スイッチ90〜94が押下されると、それぞれのスイッチに応じた赤外線信号が無線で送信される。
このうちスイッチ91は、後述する処理で戻るボタンとして機能する。
3.ドライブレコーダの設置
次に、ドライブレコーダ1の設置方法について説明する。
【0043】
本実施形態では、ドライブレコーダ1は、図5(a)(b)に示すように、インパネ100上に取り付けられた脚立具5を介して取り付けられる。
この脚立具5は、ドライブレコーダ1が、図5(a)(b)中に点線で示したように、前後方向に揺動可能、かつ、左右方向に揺動可能に支持するとともに、各揺動の揺動中心(図中に「+」印を付けたところ)に設けられた図示しないネジを締めることで、揺動後のその位置で固定可能に構成されている。
【0044】
本実施形態のドライブレコーダ1は、この脚立具5を用い、カメラレンズ12dが配置された背面10cをフロントガラス側に向け、表示画面12aが配置された正面10bを車内側に向けた状態で、大体の方向を定めてインパネ100上に取り付けられる。
【0045】
その後、カメラレンズ12dで撮影している画像を表示画面12aに表示させる後述する画像表示処理を実行させて、表示画面12aに表示された画像を見ながらドライブレコーダ1を前後左右に揺動してカメラレンズ12dを備えている後述するカメラ146が撮影する方向を定め、この方向が定まったら、その位置でネジを締めてドライブレコーダ1を固定する。
【0046】
また、このとき、図5(c)に示すように、本実施形態のドライブレコーダ1は、ツマミ12eを右側側面10d方向及び左側側面10e方向に向かって移動することでカメラレンズ12dを左右方向に向けることができるように構成されているので、このツマミ12eを左右に移動させて、カメラ146が撮影する方向が定められる。
4.ドライブレコーダの内部構成。
【0047】
次に、本実施形態のドライブレコーダの機能について説明する。
ここで図6は、本実施形態のドライブレコーダ1について機能毎に各構成(内部構成)をブロックで示したブロック図である。
【0048】
本実施形態のドライブレコーダ1は、図6に示すように、後述する各種処理を実行する中央制御装置140を備えている。
この中央制御装置140は、CPU、ROM、RAM等を備えたコンピュータ装置であり、これらコンピュータ機能を発揮するための構成の他に、後述する各種処理を実行する際に用いられる画像の画像データや、その他のデータを記憶するメモリ140aを備えている。
【0049】
そして、この中央制御装置14では、以下に説明する他の装置と共同して各種処理が実行される。
次に、本実施形態のドライブレコーダ1は、この中央制御装置140の他に、液晶モニタ142と、リモコン受信装置144と、カメラ146、加速度センサ148、方位センサ150、画像記憶部152、レーダー探知アンテナ154を備えている。
【0050】
液晶モニタ142は、ドライブレコーダ1の筐体10の正面10bに配置された表示画面12aに画像を表示する装置である。この液晶モニタ142では、中央制御装置140で行われる処理に基づいて、各種画像が表示される。
【0051】
リモコン受信装置144は、リモコン9から無線で発信された赤外線信号を受信する装置であり、筐体10内に配置されている。筐体10のリモコン受信部12bには、外部から発信された赤外線信号を筐体10内に取り込む図示しない取込孔が形成され、そして、この取込孔を塞ぐようにして、リモコン9から発信された赤外線信号を透過可能な透明板(可視的には不透明)が、正面10bの面に沿って設置されている。リモコン受信装置144は、このように形成されたリモコン受信部12bを介して外部から筐体10b内に取り込まれた赤外線信号を、筐体10b内で受信する。そして、このリモコン受信装置144でリモコン9からの赤外線信号が受信されると、この赤外線信号を受信したことを示す情報が、中央制御装置140に出力される。
【0052】
カメラ146は、撮影した画像をデータ化して中央制御装置140に出力する装置であり、このカメラ146が備えるカメラレンズ12dが筐体10の背面10cに配置されるように(図2(c)参照)筐体10内に配置される。このカメラ146で画像が撮影されると、その撮影された画像の画像データが、中央制御装置140に出力される。
【0053】
加速度センサ148は、車両に衝撃が加わったか否かを検出するための装置である。車両に衝撃が加わり、その衝撃による加速度をこの加速度センサ148が検出すると、その検出を示す情報が、中央制御装置140に出力される。
【0054】
方位センサ150は、地磁気を検出して、方位を検知するためのセンサである。この方位センサ150が地磁気を検出すると、方位を示す情報が中央制御装置140に出力される。
【0055】
画像記憶部152は、カメラ146で撮影された画像を、ICメモリ13(図2(d)参照)に記憶する装置である。本実施形態では、ドライブレコーダ1の筐体10に設けられた挿入孔12c(図2(d)参照)から筐体10内にICメモリ13が挿入されると、この画像記憶部152にICメモリ13が接続され、画像記憶部152によりICメモリ13に画像を記憶することが可能となるよう構成されている。本実施形態では、中央制御装置140で行われている処理により、中央制御装置140から送られてきた画像がICメモリ13に記憶される。
【0056】
レーダー探知アンテナ154は、車両の車速を測定するため、車両の外部から車両に向かって照射されたレーダーを検出するためのもので、このレーダー探知アンテナ154がレーダーを検出すると、中央制御装置140にレーダー波を検出したことを示す信号が出力される。
【0057】
次に、ドライブレコーダ1の周辺機器について機能毎に説明する。
このドライブレコーダ1は、前述したアンテナユニット7、外部スイッチ8、リモコン9の他に、ブレーキセンサ160、車速センサ162を備えている。
【0058】
ブレーキセンサ160は、ブレーキの操作状態を検出して、急ブレーキがかけられたか否かを調べるためのもので、このブレーキセンサ160がブレーキの操作状態を検出すると、その検出結果は中央制御装置140に出力される。
【0059】
車速センサ162は、車速を検出して、急加速・急減速が行われていないかを知るためのもので、車速を検出すると、その検出結果が中央制御装置140に出力される。
5.各種処理
以上のように構成されたドライブレコーダ1の中央制御装置140では、通常、カメラ146で撮影されている動画画像がRAM140bに順次記憶される処理が実行されるとともに、所定時間経過したものからRAM140bに記憶された動画画像を順次消去する処理が実行されている。
【0060】
そして、例えば、車両が衝突して、車両に衝撃が加わり、衝突に伴う加速度を加速度センサ148が検出すると、中央制御装置140では、カメラ146で撮影し、RAM140b記憶されている画像のうち、その衝突を検出する12秒前から8秒後までの動画画像が、画像記憶部152に出力する処理が実行され、画像記憶部152において、この動画画像の画像情報と、その画像情報がいつ記録されたものなのかを示すインデックス情報とがICメモリ13に記憶され(本発明の第1画像記憶手段に相当する)、消去されないようにロックされる。
【0061】
また、例えば、外部スイッチ8の押下スイッチ80が押下されると、中央制御装置140では、カメラ146で撮影し、RAM140b記憶されている画像のうち、押下スイッチ80の押下が検出された12秒前から8秒後までの動画画像が、画像記憶部152に出力する処理が実行され、画像記憶部152において、この動画画像の画像情報と、その画像情報がいつ記録されたものなのかを示すインデックス情報とがICメモリ13に記憶される。このとき、ロックはなされない。
【0062】
また、この中央制御装置140では、アンテナユニット7から現在位置情報を入力すると、この現在位置情報と、図示しない記憶部に記憶された自動速度取締機の位置情報とが比較され、現在位置が自動速度取締機に近いと判定されたとき、警報音を出力したり、液晶モニタ142から警告画像を表示する処理が実行される。
【0063】
また、この中央制御装置140では、レーダー探知アンテナ154が自動速度取締機から車両の速度を検出するために発信されたレーダーを検出すると、警報音を出力したり、液晶モニタ142を用いて警告画像を表示する処理(本発明の検出結果表示処理に相当)が実行される。
また、この中央制御装置140では、以下のような各種処理が実行される。
5−1.カメラ位置設定処理
次に、本実施形態のドライブレコーダ1の中央制御装置140で実行されるカメラ位置設定処理について説明する。このカメラ位置設定処理は、本実施形態のドライブレコーダ1を車両に取り付けるときに、ドライブレコーダ1のカメラ146を向ける方向を定めて固定する作業(以下「設置作業」という)が必要であるが、この設置作業が行われるときに実行される処理である。
【0064】
ここで、図7は、中央制御装置140で実行されるカメラ位置設定処理のフローチャートである。また、この図7では、説明容易のため、液晶モニタ142に表示される画像を共に示している。
【0065】
尚、以下の説明では、特に説明がない限り、ステップ番号の小さいものから大きいものを実行するものとする。
このカメラ位置設定処理では、図7に示すように、まず、標準画像G1を表示画面12a(図1参照)に表示する処理が実行される(S10)。この標準画像G1には、方位やスピード、現在時刻などが表示される。この標準画像G1に表示される方位やスピードは、方位センサ150及び車速センサ162で検出された方位や車速に関する情報に基づいたものが表示される。また、ブレーキセンサ160の結果に基づいて、ブレーキがかけられたか否か、そして、その強さも表示される。
【0066】
S12では、リモコン9のメインスイッチ90の中央部分90a(以下「SETスイッチ90a」という)が3秒間以上、続けて押されたか否かが判定される。この判定で3秒以上続けて押されていないと判定されたら(S12:NO)、引き続き標準画像G1が液晶モニタ142に表示され、3秒以上続けて押されたと判定されたら(S12:YES)、S14の処理が実行される。
【0067】
S14では、メニュー画面G2が表示される。このメニュー画面G2は、画像記憶部152から読み出されて表示画面12aに表示される。このメニュー画面G2内には、基本設定、レーダー機能設定、録画設定、安全運転機能その他の項目が表示され、これらの項目のうち、選択可能な項目については、他の項目とは背景画を変えて表示される。
【0068】
選択可能な項目は、リモコン9のメインスイッチ90の上方部分90b(以下「アップスイッチ90b」という)や下方部分90c(以下「ダウンスイッチ90c」という)を押下するごとに変更することができる。
【0069】
S16では、メニュー画面G2の基本設定の項目が選択されたか否かが判定される。具体的には、基本設定の項目が選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かが判定される。この判定でいずれの項目も選択されていないと判定されたら(S16:NO)、引き続きメニュー画像G2が液晶モニタ142に表示され、基本設定の項目が選択されたと判定されたら(S16:YES)、S18の処理が実行される。
【0070】
S18では、基本設定画面G3が表示される。この基本設定画面G3は、画像記憶部152から読み出されて表示画面12aに表示される。この基本設定画面G3内には、画面表示、コントラスト、スピードパルス、取付方向確認その他の項目が表示され、これらの項目のうち、選択可能な項目については、他の項目とは背景画を変えて表示される。
【0071】
S20では、基本設定画面G3の取付方向確認の項目が選択されたか否かが判定される。具体的には、取付方向確認の項目が選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かが判定される。この判定でいずれの項目も選択されていないと判定されたら(S20:NO)、引き続き基本設定G3が液晶モニタ142に表示され、基本設定の項目が選択されたと判定されたら(S20:YES)、S22の処理が実行される。
【0072】
S22では、加速度センサ148による衝突の検出が禁止される。本実施形態のドライブレコーダ1では、加速度センサ148が振動を検出すると、事故により車両に衝撃が加わったと判断され、カメラ146で撮影している画像を記録する処理が実行されるが、設置作業を行うため、ドライブレコーダ1を動かしたときも、その動かしたことを加速度センサ148が検出してしまい、ICメモリ13に余分な画像が記録されてしまうことが考えられる。しかし、本実施形態では、設置作業を行う際、加速度センサ148がドライブレコーダ1を動かしても、このS22の処理が実行されることにより、振動が検出されないので、ICメモリ13に余分な画像が記録されることが防止される。
【0073】
そしてS24では、カメラ146で撮影した画像を液晶モニタ142に表示する処理が実行される。そのため、本実施形態のドライブレコーダ1は、液晶モニタ142に表示されたカメラ146が撮影している画像を見ながら設置作業を行うことができる。
【0074】
S26では、リモコン9のスイッチ91の一つである戻るスイッチ91が押下されたか否かが判定される。この判定(S26)で、戻るスイッチ91以外のスイッチ92〜94が押下されたと判定されたらS24の処理が継続され(S26:NO)、戻るスイッチ91が押下されたと判定されたら、加速度センサ148で衝突を検出可能な状態に戻すなどリセットをして、再びS10の処理が実行される。
5−2.画像ロック処理
次に、ICメモリ13に記録された画像をロックあるいはそのロックを解除する画像ロック処理について説明する。
【0075】
ここで、図8は、中央制御装置140で実行される画像ロック処理のフローチャートである。また、この図8では、説明容易のため、液晶モニタ142に表示される画像を共に示している。
【0076】
この画像ロック処理では、図8に示すように、S10〜S14の処理が実行される。この処理は、カメラ位置設定処理で行われた処理と同様であるので説明を省略する。
S30では、メニュー画面G2の録画設定の項目が選択されたか否かが判定される。具体的には、録画設定の項目が選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かが判定される。この判定でいずれの項目も選択されていないと判定されたら(S30:NO)、引き続きメニュー画像G2が液晶モニタ142に表示され(S14)、録画設定の項目が選択されたと判定されたら(S30:YES)、S32の処理が実行される。
【0077】
S32では、録画設定画面G5が表示される。この録画設定画面G5は、画像記憶部152から読み出されて表示画面12aに表示される。この録画設定画面G5内には、録画データ確認、ショックレベル、フレームレート、画質その他の項目が表示され、これらの項目のうち、選択可能な項目については、他の項目とは背景画を変えて表示されている。
【0078】
S34では、録画設定画面G5の録画データ確認の項目が選択されたか否かが判定される。具体的には、録画データ確認の項目が選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かが判定される。この判定でいずれの項目も選択されていないと判定されたら(S34:NO)、引き続き録画設定G5が液晶モニタ142に表示され(S32)、録画データ確認の項目が選択されたと判定されたら(S34:YES)、S36の処理が実行される。
【0079】
S36では、録画データ確認画面G6が表示される。この録画データ確認画面G6では、ICメモリ13に記憶された画像のインデックスの一覧が表示される。本実施形態では、インデックスは、071226_13:30、071030_18:40、070712_21:30、070213_0815という画像を録画した年月日及び時間を表す数字が表示されている。
【0080】
S38では、録画データ確認画面G6には、ロックを行うモードの画面G6−1と、ロックを解除するモードの画面G6−2とがあるので、いずれかのモードが選択される。このモードは、リモコン9のメインスイッチ90の左方部分90d(以下「左方スイッチ90d」という)や右方部分90e(以下「右方スイッチ90e」という)を押下するごとに変更され、いずれのモードであるかは、録画データ確認画面G6中の上部部分に表示される。
【0081】
S40では、ロックをするあるいはロックを解除する画像が選択される。具体的には、アップスイッチ90bやダウンスイッチ90cが操作され、選択される画像を変更する操作が行われる。この操作が行われると、操作に応じて、選択可能な表示がなされるインデックスが順次変更される。
【0082】
S42では、ロックをするあるいはロックを解除する操作がなされたか否かを判定する処理が実行される。具体的には、ロックを解除するときは、ロックを解除するモードのときに、ロックがされている画像(キーの画像が表示されているもの)のインデックスが選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かを判定する処理が実行される。一方、ロックをするときは、ロックを行うモードのときに、ロックがされていない画像(キーの画像が表示されていないもの)のインデックスが選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かを判定する処理が実行される。この処理(S42)で押下操作がなされていないと判定された場合は(S42:NO)、再びS40の処理が実行され、押下されたと判定された場合は(S42:YES)、S44の処理が実行される。
【0083】
S44では、ロックがされた場合、あるいはロックが解除された場合、画面G6−1−1に示すように、ロックされていなかった画像についてはロックの表示とともにロックされ、画面G6−2−1に示すように、ロックされていた画像についてはロックの表示を消去するとともにロックを解除する処理が実行される。
【0084】
S46では、戻るスイッチ91が押下されたか否かが判定される。この判定(S46)で、戻るスイッチ91以外のボタン92〜94が押下されたと判定されたら再びS38の処理が実行され(S46:NO)、戻るスイッチ91が押下されたと判定されたら、再びS10の処理が実行される。
5−3.記憶容量監視処理
次に、本実施形態のドライブレコーダ1の中央制御装置140で実行される記憶容量監視処理について説明する。本実施形態のドライブレコーダ1では、ICメモリ13に画像が記録されるが、新しい画像が記憶される際、ICメモリ13のうちロックが係った画像以外の画像が記憶されている部分や画像が記憶されていない部分に記憶される。
【0085】
ロックされる画像は、加速度センサで衝突等が検出されたときに記憶された画像や、上記画像ロック処理によりロックされた画像があるが、このロックされた画像が多くなりすぎると、加速度センサ148が衝突を検出しても、その検出に伴う画像をICメモリ13に記憶できないという障害が起こる可能性がある。
【0086】
そのため、本実施形態ではこの記憶要用監視処理を実行して、ICメモリ13に画像が記憶可能な否か、その記憶可能な記憶容量を監視している。
ここで、図9は、中央制御装置140で実行される記憶容量監視処理のフローチャートである。
【0087】
この記憶容量監視処理は、ドライブレコーダ1が動作しているときには常時実行されている処理である。
この記憶容量監視処理が開始されると、S50ではまず、画像を記憶することができる記憶容量(ロックが係っていない画像が記憶されている部分の記憶容量と、何も記憶されていない記憶容量との合計)が一定量より少なくなったか否かが判定される。この判定(S50)で、一定量より少なくなっていないと判定されたら(S50:NO)、待機する処理が実行され、一方、一定量より少なくなっていると判定されたらS52の処理が実行される。
【0088】
S52では、記憶容量が少なくなっている旨を示す画像を液晶モニタに表示する処理が実行される。
S54では、リモコンのいずれかのスイッチが操作されたか否かが判定され、この判定で、操作されていないと判定されると、S52の処理が継続して実行される。一方、この判定(S54)で、操作されていると判定されると、S56の処理が実行される。
【0089】
S56では、一定時間経過しているか否かが判定される。この判定で、一定時間経過していないと判定されると(S56:NO)、待機され、一定時間経過していると判定されると(S56:YES)、再びS50の処理が実行される。
【0090】
このS56で、一定時間が経過する間に、ICメモリ13が交換され、あるいは、画像ロック処理の実行などによりICメモリ13に記憶されたロックされた画像が減り、画像を記憶可能な記憶容量が一定量より多くなると、S50の処理がされ、この時点ではS50では否定判定(S50:NO)がされるので、記憶容量が少ない旨の表示(S52)はなされなくなる。一方、以前として、画像を記憶することができる記憶容量が一定量より少なかったら、再びS52の処理が実行され、記憶容量が少なくなっている旨を示す画像が液晶モニタ142の表示画面12aに表示される。
5−4.画像表示処理
次に、ICメモリ13に記録された画像を表示する画像表示処理について説明する。
【0091】
ここで、図10は、中央制御装置140で実行される画像表示処理のフローチャートである。また、この図10では、説明容易のため、液晶モニタ142に表示される画像を共に示している。
【0092】
この画像ロック処理では、図10に示すように、S10〜S14及びS30〜S36の処理が実行される。この処理は、図8に示す画像ロック処理で行われた処理と同様であるので説明を省略する。
【0093】
S60では、録画データ確認画面G6には、前述したG6−1及びG6−2の画面の他に、録画した画像を再生するモードの画面G6−3があるので、このモードが選択される。このモードは、左方スイッチ90dや右方スイッチ90eを押下するごとに変更され、いずれのモードであるかは、録画データ確認画面G6−3中の上部部分に表示される(G6−3中では「再生」が表示されている)。
【0094】
S62では、表示する画像が選択される。具体的には、アップスイッチ90bやダウンスイッチ90cが操作され、選択が可能であること示す表示を、表示したい画像のインデックスに変更する操作が行われる。この操作が行われると、操作に応じて、選択が可能であることを示す表示が順次変更される。
【0095】
S64では、画像を表示する指示がなされたか否かが判定される。具体的には、S62で表示したい画像のインデックスが選択可能に表示されているときに、SETスイッチ90aが押されたか否かを判定する処理が実行される。この処理(S64)で押下操作がなされていないと判定された場合は(S64:NO)、再びS60の処理が実行され、押下されたと判定された場合は(S64:YES)、S66の処理が実行される。
【0096】
S66では、選択された画像を表示する処理が実行される(画像G7)。
S68では、戻るスイッチ91が押下されたか否かが判定される。この判定(S68)で、戻るスイッチ91以外のボタンが押下されたと判定されたら再びS60の処理が実行され(S68:NO)、戻るスイッチ91が押下されたと判定されたら、再びS10の処理が実行される。
5−5.断線検出処理
次に、本実施形態のドライブレコーダ1の中央制御装置140で実行される断線検出処理について説明する。本実施形態のドライブレコーダ1では、外部スイッチ8を操作すると画像がICメモリ13に記録される。しかし、外部スイッチ8とドライブレコーダ1とをつなぐ連絡線αが断線していると、必要な画像を表示できない場合がある。
【0097】
そのため、本実施形態ではこの断線検出処理を実行して、外部スイッチ8とドライブレコーダ1とをつなぐ連絡線αが断線していないか否かを監視している。
ここで、図11は、中央制御装置140で実行される断線検出処理のフローチャートである。
【0098】
この断線検出処理は、ドライブレコーダ1が動作しているときには常時実行されている処理である。
この断線検出処理が開始されると、S70ではまず、断線がなされているか否かが判定される。この判定(S70)で、断線されていないと判定されたら(S70:NO)、待機する処理が実行され、一方、断線されていると判定されたらS72の処理が実行される。
【0099】
S72では、断線されている旨を示す画像を液晶モニタ142の表示画面12aに表示するとともに、外部スイッチ8の押下スイッチ80内部に設置されたLEDランプ(本発明の警告ランプに相当する)を点滅させる(あるいは点灯させる)処理が実行される。
【0100】
S74では、リモコン9のいずれかのスイッチ91〜94が操作されたか否かが判定され、この判定で、操作されていないと判定されると、S72の処理が継続して実行される。一方、この判定(S74)で、操作されていると判定されると、S76の処理が実行される。
【0101】
S76では、一定時間経過しているか否かが判定される。この判定で、一定時間経過していないと判定されると(S76:NO)、待機され、一定時間経過していると判定されると(S76:YES)、再びS70の処理が実行される。
【0102】
このS76で、一定時間が経過する間に、断線が解消されると、S72に移行することなく、S70の処理が繰り返し実行されて、断線がなされている旨の表示はなされなくなる。一方、以前として、断線されている場合は、再びS72の処理が実行され、断線されていることを示す画像が液晶モニタ142の表示画面12aに表示される。
6.実施形態に係るドライブレコーダ1の特徴
本実施形態のドライブレコーダ1のように、液晶モニタ142を備え、カメラ146で撮影している画像を液晶モニタ142に表示すれば、ドライブレコーダ1の設置作業の際、カメラ146で撮影している画像を液晶モニタ142で確認しながら、使用者が意図する方向をカメラ146が撮影しているか確認することができるので、ドライブレコーダ1の設置作業の効率を飛躍的に向上することができる。
【0103】
また、本実施形態のドライブレコーダ1のように、ICメモリ13が一杯になっても、その旨が表示されるので、この表示に従って不要な画像を消去すれば、事故など必要なときに画像が記憶されないことを防止することができる。その一方で、保存が必要な画像についてはロックをかけることで消去されないので、必要な画像が消去されるということを防止することができる。
【0104】
また、本実施形態のドライブレコーダ1のように、外部スイッチ8とドライブレコーダ1とをつなぐ連絡線αが断線したら報知されるので、断線に気づかずに画像を記録できないということを防止することができる。
7.実施形態と発明特定事項との対応関係
本実施形態の加速度センサ148が本発明の検出手段に相当し、ICメモリ13が画像記憶手段、S24が第1表示処理手段に相当し、S20を実行するときのSETスイッチ90aが禁止操作受付手段に相当し、S22が記憶禁止手段に相当する。
【0105】
また、S50が記憶量判定手段に相当し、S52が第2表示処理手段に相当し、S36が第3表示処理手段に相当し、S40を実行するときのSETスイッチ90aが選択操作受付手段に相当し、S42〜S44の処理が画像消去許否手段に相当する。
【0106】
また、SETスイッチ90aが選択画像操作受付手段に相当し、S10,S20,S66が選択画像表示手段に相当し、外部スイッチ8が画像記憶操作受付手段に相当し、S70が通信検出手段に相当し、S72が警報実行手段に相当する。
(その他の実施形態)
上記実施形態のドライブレコーダ1では、外部スイッチ8は、運転席と助手席の間のインパネのカーステレオが設置される側面近傍に設置されたが、この場所に限るものではなく、図12に示すように、各車体への設置しやすさや、設置運転席周りでもどこでもよい。ドライブレコーダ1もその他の機器も同様である。
【0107】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、外部スイッチ8とドライブレコーダ1とは連絡線αで通信可能に接続されているが、これらは無線で通信可能に接続されていてもよい。そして、断線検出処理では、この無線での通信が行われなくなったか否かを監視するようにしてもよい。
【0108】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、加速度センサ148での結果に基づいてのみ、衝突を検出しているが、急ブレーキや急加速が行われたときに画像を検出するようにしてもよい。
【0109】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、S22の処理において、加速度センサ148での検出が行われないようにしているが、ICメモリ13への画像の記憶が行われないようにしてもよい。
【0110】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、カメラ146と液晶モニタ142とが筐体10に固定されているが、例えば、液晶モニタ142を筐体10に対して首振り可能に固定してもよい。具体的には、上記実施形態で液晶モニタ142の表示画面12aが向いている方向を基準に、その方向に対して斜め上方や斜め下方、斜め右方や左方を向くように固定してもよい。カメラ146の場合も同様である。
【0111】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、電源を車両から取り込んでいるが、太陽電池を備え、晴天のときなどは、この太陽電池から供給された電力で動作するようにしてもよい。
【0112】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、S72の処理において、外部スイッチ8の押下スイッチ80内部に設置されたLEDランプ(本発明の警告ランプに相当する)を点滅させる(あるいは点灯させる)処理を実行しているが、外部スイッチ8に取り付けられた警報ランプであるLEDランプの点灯色を変化させて警報を実行してもよい。具体的には、通信が可能なときには、警告ランプを青色で点灯等させ、通信が不能で警報が必要なときには、赤色で点灯等させるなどしてもよい。
【0113】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、衝撃を検出するための手段として加速度センサ148を用いたが、この他に、衝突音を検出するセンサや、車両からの信号(エアバック等の事故情報)を検出する装置を用いて衝突を検出してもよい。
【0114】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、加速度センサ148が衝撃を検出する時に音声によるアナウンスを行ってもよい
上記実施形態のドライブレコーダ1では、液晶モニタ142とカメラ146を別体に構成してもよい
上記実施形態のドライブレコーダ1では、運行状態か否かを車両からの情報(シフトレバーの位置、シートベルトの着用、サイドブレーキの状態、鍵の回転位置)判断してもよい。
【0115】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、カメラ146で撮影された画像の他に、加速度センサや方位センサでの検出結果、ブレーキのかかり具合、車速についての情報を、画像と共に記録するようにしてもよい。また、これらの他に、運転者の情報(例えば、音声、視点、体温、心拍数などの情報)を記録してもよい。さらに、アクセル踏み量、ウインカーの可動状況、ヘッドライトの点灯状況、ハンドルの操作量や操作角などについての情報を記録してもよい。
【0116】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、画像を記録するための手段としてICメモリ13を用いているが、このICメモリ13のような半導体を用いた記録媒体以外にも、HDDやDVD、CDその他の記録媒体を用いてもよい。
【0117】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、画像表示処理S68からS10に戻っているが、S66の終了後、所定時間経過したらS10に戻るようにしてもよい。
上記実施形態のドライブレコーダ1では、記憶容量監視処理において、判定閾値を複数用意して、予備的な警告から使えなくなるまでの、警告をすべき緊急度などに応じて、段階的に警告を行っても良い。
【0118】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、S52の警告時に、音声アナウンスを行ってもよい。
上記実施形態のドライブレコーダ1では、記憶容量監視処理において警告を行ってもなおも改善されない場合には、さらに別の警告を行い、動作を停止してもよい。
【0119】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、画像消去許否選択において、「許可」、「禁止」の他に「消去」があってもよい。
上記実施形態のドライブレコーダ1では、液晶モニタ142に表示する内容は操作による選択以外に、時間経過または本体の状態(例えば、普段は運行状態画像を表示し、衝撃を検出してから保存が終了するまでの間、自動で撮影画像に切り替わり、保存終了後は自動にて一定時間再生を行う。)に応じて液晶モニタ142に表示する内容が切り変わってもよい。
【0120】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、外部スイッチ8を操作するとカメラ146で撮影している画像が記録されるが、この他に、運転者の状態を検出して(例えば、居眠りなどをしていないか等)、居眠りをしていると判定した場合に、画像を記録するようにしてもよいし、急ブレーキが踏まれたときや急ハンドルが切られたときに画像を記録するようにしてもよい。
【0121】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、主に車両の衝突を検出するため加速度センサ148を備えているが、衝突以外にも、もっと軽い衝突を検出するセンサ等を備え、車両の衝突よりも衝撃が小さい衝突(停車している車両に自転車当たる、車道に落ちていた小さな物に乗り上げるなど)を検出したときも画像を記録したり、あるいは、そのような衝突があったことを液晶モニタ142に表示する処理を行っても良い。
【0122】
上記実施形態のドライブレコーダ1では、S56で、一定時間経過しているか否かを判定しているが、この判定では、ICメモリ13に対し画像を記憶可能な容量が大きくなるように変化したか否かを判定してもよい。そして、この判定で変化していないと判定されたら(S56:NO)、待機し、変化したと判定されたら(S56:YES)、S50の処理に戻るようにしてもよい。
【0123】
本発明は、特許請求の範囲に記載された発明の趣旨に合致するものであればよく、上述の実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本実施形態のドライブレコーダ1の斜視図である。
【図2】ドライブレコーダ1の説明図で、(a)は正面図、(b)は左側面図、(c)は背面図、(d)はドライブレコーダを左斜め上方から見た斜視図である。
【図3】ドライブレコーダ1の周辺機器を説明するための説明図で、(a)は配線方法を説明するための模式図、(b)は配線図である。
【図4】リモコンの平面図である。
【図5】ドライブレコーダを車両に取り付ける様子を説明するための模式図であり、(a)は、ドライブレコーダを前後方向に傾斜させる様子を説明する右側面図、(b)は、ドライブレコーダを左右方向に傾斜させる様子を説明する正面図、(c)は、ドライブレコーダの背面を右斜め下方から見た斜視図である。
【図6】ドライブレコーダ1について機能毎に各構成(内部構成)をブロックで示したブロック図である。
【図7】中央制御装置140で実行されるカメラ位置設定処理のフローチャートである。
【図8】中央制御装置140で実行される画像ロック処理のフローチャートである。
【図9】中央制御装置140で実行される記憶容量監視処理のフローチャートである。
【図10】中央制御装置140で実行される画像表示処理のフローチャートである。
【図11】中央制御装置140で実行される断線検出処理のフローチャートである。
【図12】外部スイッチ8の取り付け位置の他の例を示す図である。
【符号の説明】
【0125】
1…ドライブレコーダ、5…脚立具、6…メインユニット、6a…プラグ、7…アンテナユニット、8…外部スイッチ、9…リモコン、10…筐体、10a…上面、10b…正面、10c…背面、10d…右側側面、10e…左側側面、10f…下面、12a…表示画面、12b…リモコン受信部、12c…挿入孔、12d…カメラレンズ、12e…調整ツマミ、12f…取り付け口、13…ICメモリ、14…中央制御装置、80…押下スイッチ、90…メインスイッチ、90a…SETスイッチ(中央部分)、90b…アップスイッチ(上方部分)、90c…ダウンスイッチ(下方部分)、90d…左方スイッチ(左方部分)、90e…右方スイッチ(右方部分)、91…戻るスイッチ、92〜94…スイッチ、100…インパネ、140…中央制御装置、140a…メモリ、142…液晶モニタ、144…リモコン受信装置、146…カメラ、148…加速度センサ、150…方位センサ、152…画像記憶部、154…レーダー探知アンテナ、160…ブレーキセンサ、162…車速センサ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラと、
車両の運行状態を検出する検出手段と、
前記カメラで撮影した画像を記憶する画像記憶手段と、
前記検出手段での検出結果に基づいて前記カメラで撮影した画像を前記画像記憶手段に記憶する第1画像記憶処理手段と、
前記車両の車内に前記カメラを外に向けて設置したとき、前記車内側に画面を向けて設置可能なモニタと、
前記カメラで撮影している画像を前記モニタに表示する第1表示処理手段と
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項2】
請求項1に記載のドライブレコーダにおいて、
前記検出手段は、前記車両が事故の発生する運行状態か否かを検出し、
前記第1画像記憶処理手段は、前記車両が事故の発生する運行状態であることを示す前記検出結果に基づいて、前記検出が行われた時の前後の間に前記カメラで撮影した画像を前記画像記憶手段に記憶することを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項3】
請求項1,2のいずれかに記載のドライブレコーダにおいて、
前記検出手段は、前記運行状態として前記車両に衝撃が加わったか否かを検出し、
前記第1画像記憶処理手段は、前記衝撃が加わったことを示す前記検出結果に基づいて、前記衝撃が検出された時の前後の間に前記カメラで撮影した画像を前記画像記憶手段に記憶することを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のドライブレコーダにおいて、
前記検出手段による前記運行状態の検出を禁止し、あるいは、前記第1画像記憶処理手段による画像の記憶を禁止する禁止処理を実行する記憶禁止処理手段
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項5】
請求項4に記載のドライブレコーダにおいて、
前記禁止処理の実行を指示する禁止操作を受け付ける禁止操作受付手段を備え、
前記記憶禁止処理手段は、前記禁止操作受付手段が前記禁止操作を受け付けたら、前記禁止処理を実行することを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のドライブレコーダにおいて、
前記画像記憶手段に記憶されている前記画像の記憶量が許容量になったか否かを判定する記憶量判定手段と、
この記憶量判定手段の判定結果を前記モニタに表示する第2表示処理手段と
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載のドライブレコーダにおいて、
前記画像記憶手段に記憶されている複数の前記画像の一覧を前記モニタに表示する第3表示処理手段と、
前記モニタに表示された前記各画像を選択する操作を受け付ける選択操作受付手段と、
この選択操作受付手段で選択された前記各画像について前記画像記憶手段から消去されることを禁止し、あるいは、許可する画像消去許否手段と
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項8】
請求項7に記載のドライブレコーダにおいて、
前記第1画像記憶処理手段は、
前記画像消去許否手段により前記画像記憶手段から消去されることが許可された前記画像記憶手段の記憶領域に、前記カメラで撮影した画像を記憶することを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載されたドライブレコーダにおいて、
前記検出手段で検出された前記運行状態を示す運行状態画像、前記画像記憶手段に記憶されている記憶画像、前記カメラで撮影している撮影画像のいずれかを選択する操作を受け付ける画像選択操作受付手段と、
この画像選択操作受付手段で選択された画像を少なくとも1つ前記モニタに表示する選択画像表示処理手段と、
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載のドライブレコーダにおいて、
前記カメラで撮影している画像を前記画像記憶手段に記憶させる操作を、当該ドライブレコーダに対し遠隔位置で受け付ける画像記憶操作受付手段と、
当該ドライブレコーダと前記画像記憶操作受付手段との間で、前記操作を受け付けたことを示す信号が当該ドライブレコーダとの間で通信可能か検出する通信検出手段と、
この通信検出手段により、前記通信が不能である場合、警報を実行する警報実行手段と
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項11】
請求項10記載のドライブレコーダにおいて、
前記警報実行手段は、
前記画像記憶操作受付手段に取り付けられた警告ランプを点灯または点滅させて前記警報を実行することを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項12】
請求項10記載のドライブレコーダにおいて、
前記警報実行手段は、
前記画像記憶操作受付手段に取り付けられた警告ランプの点灯色を変化させて前記警報を実行することを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかに記載されたドライブレコーダにおいて、
前記車両の車速を測定するため、前記車両の外部から前記車両に向かって照射されたレーダーを検出するレーダー探知手段と、
このレーダー探知手段により前記レーダーが検出された場合、前記モニタに前記レーダーが検出されたことを報知する画像を表示する検出結果表示手段と
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載されたドライブレコーダにおいて、
当該ドライブレコーダの筐体の一方の側面に前記カメラが設置され、このカメラが設置された前記側面とは反対側の前記筐体の側面に前記モニタが設置されていることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項1】
カメラと、
車両の運行状態を検出する検出手段と、
前記カメラで撮影した画像を記憶する画像記憶手段と、
前記検出手段での検出結果に基づいて前記カメラで撮影した画像を前記画像記憶手段に記憶する第1画像記憶処理手段と、
前記車両の車内に前記カメラを外に向けて設置したとき、前記車内側に画面を向けて設置可能なモニタと、
前記カメラで撮影している画像を前記モニタに表示する第1表示処理手段と
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項2】
請求項1に記載のドライブレコーダにおいて、
前記検出手段は、前記車両が事故の発生する運行状態か否かを検出し、
前記第1画像記憶処理手段は、前記車両が事故の発生する運行状態であることを示す前記検出結果に基づいて、前記検出が行われた時の前後の間に前記カメラで撮影した画像を前記画像記憶手段に記憶することを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項3】
請求項1,2のいずれかに記載のドライブレコーダにおいて、
前記検出手段は、前記運行状態として前記車両に衝撃が加わったか否かを検出し、
前記第1画像記憶処理手段は、前記衝撃が加わったことを示す前記検出結果に基づいて、前記衝撃が検出された時の前後の間に前記カメラで撮影した画像を前記画像記憶手段に記憶することを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載のドライブレコーダにおいて、
前記検出手段による前記運行状態の検出を禁止し、あるいは、前記第1画像記憶処理手段による画像の記憶を禁止する禁止処理を実行する記憶禁止処理手段
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項5】
請求項4に記載のドライブレコーダにおいて、
前記禁止処理の実行を指示する禁止操作を受け付ける禁止操作受付手段を備え、
前記記憶禁止処理手段は、前記禁止操作受付手段が前記禁止操作を受け付けたら、前記禁止処理を実行することを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかに記載のドライブレコーダにおいて、
前記画像記憶手段に記憶されている前記画像の記憶量が許容量になったか否かを判定する記憶量判定手段と、
この記憶量判定手段の判定結果を前記モニタに表示する第2表示処理手段と
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載のドライブレコーダにおいて、
前記画像記憶手段に記憶されている複数の前記画像の一覧を前記モニタに表示する第3表示処理手段と、
前記モニタに表示された前記各画像を選択する操作を受け付ける選択操作受付手段と、
この選択操作受付手段で選択された前記各画像について前記画像記憶手段から消去されることを禁止し、あるいは、許可する画像消去許否手段と
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項8】
請求項7に記載のドライブレコーダにおいて、
前記第1画像記憶処理手段は、
前記画像消去許否手段により前記画像記憶手段から消去されることが許可された前記画像記憶手段の記憶領域に、前記カメラで撮影した画像を記憶することを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載されたドライブレコーダにおいて、
前記検出手段で検出された前記運行状態を示す運行状態画像、前記画像記憶手段に記憶されている記憶画像、前記カメラで撮影している撮影画像のいずれかを選択する操作を受け付ける画像選択操作受付手段と、
この画像選択操作受付手段で選択された画像を少なくとも1つ前記モニタに表示する選択画像表示処理手段と、
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載のドライブレコーダにおいて、
前記カメラで撮影している画像を前記画像記憶手段に記憶させる操作を、当該ドライブレコーダに対し遠隔位置で受け付ける画像記憶操作受付手段と、
当該ドライブレコーダと前記画像記憶操作受付手段との間で、前記操作を受け付けたことを示す信号が当該ドライブレコーダとの間で通信可能か検出する通信検出手段と、
この通信検出手段により、前記通信が不能である場合、警報を実行する警報実行手段と
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項11】
請求項10記載のドライブレコーダにおいて、
前記警報実行手段は、
前記画像記憶操作受付手段に取り付けられた警告ランプを点灯または点滅させて前記警報を実行することを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項12】
請求項10記載のドライブレコーダにおいて、
前記警報実行手段は、
前記画像記憶操作受付手段に取り付けられた警告ランプの点灯色を変化させて前記警報を実行することを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれかに記載されたドライブレコーダにおいて、
前記車両の車速を測定するため、前記車両の外部から前記車両に向かって照射されたレーダーを検出するレーダー探知手段と、
このレーダー探知手段により前記レーダーが検出された場合、前記モニタに前記レーダーが検出されたことを報知する画像を表示する検出結果表示手段と
を備えることを特徴とするドライブレコーダ。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれかに記載されたドライブレコーダにおいて、
当該ドライブレコーダの筐体の一方の側面に前記カメラが設置され、このカメラが設置された前記側面とは反対側の前記筐体の側面に前記モニタが設置されていることを特徴とするドライブレコーダ。
【図1】
【図4】
【図5】
【図6】
【図9】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図7】
【図8】
【図10】
【図4】
【図5】
【図6】
【図9】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図7】
【図8】
【図10】
【公開番号】特開2008−305254(P2008−305254A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−153050(P2007−153050)
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(391019681)株式会社コムテック (11)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(391019681)株式会社コムテック (11)
【Fターム(参考)】
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