説明

ドライヤーロールの表面調整装置及び表面調整方法

【課題】ドライヤーロールの表面を切削や研削で調整する作業の作業性を大幅に向上する。
【解決手段】上下に千鳥状に配設されたドライヤーロール1のうち、上側二つのドライヤーロール1と下側一つのドライヤーロール1の中央又はほぼ中央に横梁3をドライヤーロール1の軸線方向に沿って挿入し、横梁3の端部に設けた回転装置15で横梁3自身を回転させ、刃物台5に取付けられた切削用刃物7等を上側二つのドライヤーロール1及び下側一つのドライヤーロール1の夫々に順番に当接し、駆動用モータ4でドライヤーロール1を回転すると共に移動用モータ14で刃物台5をドライヤーロール1の軸線方向に移動して表面の切削や研削を行う。横梁3をドライヤーロール1間に挿入する際には横梁3に台車25を取付け、下側のドライヤーロール1の上側表面に乗せて移動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製紙業に使用されるドライヤーロールの表面を切削又は研削するドライヤーロールの表面調整装置及び表面調整方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
製紙工場で、抄紙機で抄かれ、プレス部を経た湿紙は、上下に千鳥状に配設された多数のドライヤーロール間を巻回しながら送給されて、加熱乾燥による脱水がなされる。その際、各ドライヤーロールに木綿のカンバスや厚手のフェルトからなるガイドをエンドレスに掛渡して湿紙を誘導すると共に当該湿紙をドライヤーロールに押し当てて水分蒸発を促進させるのが一般的である。
【0003】
ところで、ドライヤーロールを長期に亘って稼働すると、湿紙原料の木材やパルプが含有しているヤニその他の不純物がドライヤーロールの表面に強く付着する。これは、ドライヤーロールを通過する湿紙の乾燥ムラの原因や、湿紙の再汚染の原因になるので、定期的に除去する必要がある。従来は、ドクターナイフと呼ばれるスクレーパをドライヤーロールの軸線方向と平行に配設し、このスクレーパによってドライヤーロールの表面の付着物を掻き取るようにしている。
【0004】
しかしながら、スクレーパではドライヤーロール表面に発生しているサビを除去することはできないので、そのような場合には別途ドライヤーロールの表面を切削又は研削する必要がある。また、スクレーパによってドライヤーロールの表面にキズがついた場合にも、ドライヤーロールの表面を切削又は研削しなければならない。このため、ドライヤーロールを取外して工作工場へ搬送することが必要となるが、それには製紙設備を長時間にわたって休止させなければならない。
【0005】
そこで、ドライヤーロールを製紙設備から取外すことなく、現地に組込まれたまま短期間にドライヤーロールの表面を切削又は研削する方法として、以下に挙げる特許文献1では、ドライヤーロール間に、ドライヤーロールの軸線方向と平行な方向に長手な横梁を挿入・配設し、この横梁に往復移動可能な刃物台を設け、この刃物台を横梁に沿って移動しながらドライヤーロールを回転することでドライヤーロールの表面を切削又は研削するようにしている。
【特許文献1】特公平6−32884号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記特許文献1に記載されるドライヤーロールの表面調整装置及び表面調整方法も、つまるところ、各ドライヤーロール毎に横梁をセットして表面の切削又は研削を行わなければならず、より一層の作業性向上が望まれている。
本発明は、上記のような問題点に着目してなされたものであり、大幅な作業性の向上が可能なドライヤーロールの表面調整装置及び表面調整方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のうち請求項1に係るドライヤーロールの表面調整装置は、上下に千鳥状に配設されたドライヤーロールのうち、上側二つのドライヤーロールと下側一つのドライヤーロールの中央又はほぼ中央に、各ドライヤーロールの軸線方向と平行に横梁を配設し、その横梁に沿って刃物台を移動させながら各ドライヤーロールの表面を切削又は研削するドライヤーロールの表面調整装置であって、前記下側のドライヤーロールの表面に沿って移動することで前記横梁を上側二つのドライヤーロールと下側一つのドライヤーロールの中央又はほぼ中央に搬送する台車と、各ドライヤーロールの枢支用フレームに前記横梁を位置決めする位置決め手段と、前記フレームに横梁を位置決めした状態で当該横梁を上側二つ及び下側一つのドライヤーロールの配設方向に沿って回転させる回転手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明のうち請求項2に係るドライヤーロールの表面調整装置は、上下に千鳥状に配設されたドライヤーロールのうち、上側二つのドライヤーロールと下側一つのドライヤーロールの中央又はほぼ中央に、各ドライヤーロールの軸線方向と平行に横梁を配設し、その横梁に沿って刃物台を移動させながら各ドライヤーロールの表面を切削又は研削するドライヤーロールの表面調整装置であって、前記下側のドライヤーロールの表面に沿って移動することで前記横梁を上側二つのドライヤーロールと下側一つのドライヤーロールの中央又はほぼ中央に搬送する台車と、各ドライヤーロールの枢支用フレームに前記横梁を位置決めする位置決め手段と、前記フレームに横梁を位置決めした状態で当該横梁を各ドライヤーロールの軸線方向と交差する方向に移動させる移動手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0009】
また、本発明のうち請求項3に係るドライヤーロールの表面調整方法は、前記請求項1のドライヤーロールの表面調整装置の回転手段で横梁をドライヤーロールの配設方向に沿って回転させながら、前記上側二つのドライヤーロール及び下側一つのドライヤーロールの各表面を順次切削又は研削することを特徴とするものである。
また、本発明のうち請求項4に係るドライヤーロールの表面調整方法は、前記請求項2のドライヤーロールの表面調整装置の移動手段で横梁をドライヤーロールの軸線方向と交差する方向に移動させながら、前記上側二つのドライヤーロール及び下側一つのドライヤーロールの各表面を順次切削又は研削することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
而して、本発明のうち請求項1に係るドライヤーロールの表面調整装置によれば、上下に千鳥状に配設されたドライヤーロールのうち、上側二つのドライヤーロールと下側一つのドライヤーロールの中央又はほぼ中央に、各ドライヤーロールの軸線方向と平行に横梁を配設し、その横梁に沿って刃物台を移動させながら各ドライヤーロールの表面を切削又は研削するにあたり、台車を下側のドライヤーロールの上側表面に乗せて移動することで横梁を上側二つのドライヤーロールと下側一つのドライヤーロールの中央又はほぼ中央に搬送し、各ドライヤーロールの枢支用フレームに横梁を位置決めした後、当該横梁を上側二つ及び下側一つのドライヤーロールの配設方向に沿って回転させることにより、上側二つのドライヤーロール及び下側一つのドライヤーロールの各表面を順次切削又は研削することができるので、大幅な作業性向上が可能となる。
【0011】
また、本発明のうち請求項2に係るドライヤーロールの表面調整装置によれば、上下に千鳥状に配設されたドライヤーロールのうち、上側二つのドライヤーロールと下側一つのドライヤーロールの中央又はほぼ中央に、各ドライヤーロールの軸線方向と平行に横梁を配設し、その横梁に沿って刃物台を移動させながら各ドライヤーロールの表面を切削又は研削するにあたり、台車を下側のドライヤーロールの上側表面に乗せて移動することで横梁を上側二つのドライヤーロールと下側一つのドライヤーロールの中央又はほぼ中央に搬送し、各ドライヤーロールの枢支用フレームに横梁を位置決めした後、当該横梁をドライヤーロールの軸線方向と交差する方向に移動させることにより、上側二つのドライヤーロール及び下側一つのドライヤーロールの各表面を順次切削又は研削することができるので、大幅な作業性向上が可能となる。
【0012】
また、本発明のうち請求項3に係るドライヤーロールの表面調整方法によれば、前記請求項1のドライヤーロールの表面調整装置の回転手段で横梁をドライヤーロールの配設方向に沿って回転させながら、上側二つのドライヤーロール及び下側一つのドライヤーロールの各表面を順次切削又は研削することにより、大幅な作業性向上が可能となる。
また、本発明のうち請求項4に係るドライヤーロールの表面調整方法によれば、前記請求項2のドライヤーロールの表面調整装置の移動手段で横梁をドライヤーロールの軸線方向と交差する方向に移動させながら、上側二つのドライヤーロール及び下側一つのドライヤーロールの各表面を順次切削又は研削することにより、大幅な作業性向上が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、本発明のドライヤーロールの表面調整装置及び表面調整方法の一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態において、ドライヤーロール1を枢支するためのフレーム2に横梁3を取付けた状態の正面図である。ドライヤーロール1は上下に千鳥状に配設されており、軸受4で支持され、夫々、独立した図示しないモータで回転駆動される。このドライヤーロール1間に図示しない湿紙を巻回させて送給することにより、湿紙の脱水を行う。横梁3は、上側二つのドライヤーロール1と下側一つのドライヤーロール1との中央又はほぼ中央に配設され、図2に示すように、ドライヤーロール1の軸線方向に長手を合わせて、上側から吊り下げるようにしてフレーム2に取付られている(図2では刃物台や駆動モータなどを省略している)。
【0014】
図3には、横梁3の詳細を示す。この横梁3は、H型鋼で構成されており、図では、フランジ面が上下面になるように配設されている。このうち、横梁3の下面にはスライドレール6が配設され、そのスライドレール6にスライダを介して刃物台5がスライド自在に取付けられている。この刃物台5には、図3a、bに示すような切削用刃物7や、図3cに示すような研削用ブラシ8を取付けることができる。
【0015】
刃物台5にはナット(ボールネジ用)9が取付けられており、このナット9にネジ桿(ボールネジ)10が挿通されている。ネジ桿10の一方の端部にはスプロケット11が取付けられており、移動用モータ14の回転軸に取付けられたスプロケット12との間にチェーン13が巻回されている。従って、移動用モータ14を回転駆動するとネジ桿10が回転され、それに螺合しているナット9がネジの推力によって移動するので、刃物台5は図に実線で示す位置から二点鎖線で示す位置まで往復移動する。
【0016】
また、横梁3の図示左方端部には、回転装置15が配設されている。回転装置15の詳細を図4に示す。横梁3の両端部には回転軸16が取付けられており、右方端部の回転軸16は軸受を介して右方端部のハウジング21(自由側)に枢支され、左方端部の回転軸16にはホイール17が取付けられている。このホイール17に噛合するウオーム18が軸受19を介して左方端部のハウジング20(駆動側)に枢支されている。このウオーム18の端部には二面幅部が形成されており、この二面幅部に工具をかけてウオーム18を回転すると横梁3全体が回転軸16周りに回転する。
【0017】
図1に戻って、この横梁3は、連結脚部22を上向きにした状態でフレーム2に取付けられている。図中の符号23は、図の横方向への位置を調整するためのネジ、符号24は、図の上下方向への位置を調整するためのネジであり、これらを調整してドライヤーロール1と切削用刃物7との位置を調整する。勿論、研削用ブラシ8を取付けた場合にも、同様に調整する。
【0018】
この横梁3を上側二つのドライヤーロール1と下側一つのドライヤーロール1の中央又はほぼ中央に配設する場合には、例えば図5のような台車25を用いる。台車25には車輪26が取付けられており、この車輪26を下側のドライヤーロール1の上側表面に乗せて横梁3を移動する。ドライヤーロール1の円弧上ロール面を車輪26で移動させるため、移動の際には、横梁3の上部にもガイド装置27を取付ける。このガイド装置27には、斜め上向きに二つの車輪28が取付けられており、この二つの車輪28を上側二つのドライヤーロール1の夫々の下方表面に当接し、これをガイドとして横梁3を移動する。位置ズレ抑止など、横梁3の移動が容易であり、安全である。
【0019】
横梁3を上側二つのドライヤーロール1と下側一つのドライヤーロール1との中央又はほぼ中央に挿入する工程を図6、図7に示す。図では、刃物台や移動用モータを省略している。まず、図6に示すように、例えば天井クレーンによって横梁3を吊り上げ、横梁3の挿入方向後部を仮置き台29に乗せ、挿入方向前方の台車25の車輪26を下側のドライヤーロール1の上側表面に乗せる。その状態で、天井クレーンによって横梁3をドライやロール1の軸線方向に移動させると、台車25の車輪26が下側のドライヤーロール1の上側表面を転がってスムーズに移動できる。
【0020】
そして、図7に示すように、挿入方向後部の台車25の車輪26が下側のドライヤーロール1の上側表面に乗ったら、横梁3の挿入方向前端部及び挿入方向後部に夫々チェーンブロック30をかけ、両方のチェーンブロック30を少しずつ順次操作することにより、横梁3を少しずつ移動させ、最終的には、ドライヤーロール1を枢支するフレーム2に横掛けされるようにする。然る後、例えば図8に示すように、連結脚部22をフレーム2に取付け、横方向調整用ネジ23及び上下方向調整用ネジ24を調整して、横梁3を上側二つのドライヤーロール1と下側一つのドライヤーロール1との中央又はほぼ中央になる位置に位置決めし、固定する。
【0021】
本実施形態では、回転装置15によって横梁3を回転させることができるので、例えば図8に示すように、刃物台5に取付けられた切削用刃物7を上側二つのドライヤーロール1及び下側一つのドライヤーロール1に夫々対向する位置に回転調整し、上側二つのドライヤーロール1と下側一つのドライヤーロール1の中央に位置決めし、固定することができる。また、その状態で駆動用モータ4によってドライヤーロール1を回転すると、ドライヤーロール1の表面を切削することができる。勿論、刃物台5に研削用ブラシ8を取付けておけば、ドライヤーロール1の表面を研削することもできる。また、ほぼ中央になる位置に横梁3を位置決めし、固定して、刃物台5及び/又は切削用刃物7位置を各ドライヤーロール1に順次に位置調整して、ドライヤーロール1の表面を切削することもできる。
【0022】
このように、本実施形態のドライヤーロールの表面調整装置及び表面調整方法によれば、上下に千鳥状に配設されたドライヤーロール1のうち、上側二つのドライヤーロールと下側一つのドライヤーロール1の中央又はほぼ中央に、各ドライヤーロール1の軸線方向と平行に横梁3を配設し、その横梁3に沿って刃物台5を移動させながら各ドライヤーロール1の表面を切削又は研削するにあたり、台車25を下側のドライヤーロール1の上側表面に乗せて移動することで横梁3を上側二つのドライヤーロール1と下側一つのドライヤーロール1の中央又はほぼ中央に搬送し、各ドライヤーロール1の枢支用フレーム2に横梁3を位置決めした後、当該横梁3を上側二つ及び下側一つのドライヤーロール1の配設方向に沿って回転させることにより、上側二つのドライヤーロール1及び下側一つのドライヤーロール1の各表面を順次切削又は研削すること、或いはドライヤーロール1の配設方向に沿って回転させ、切削用刃物位置の微調整で各ドライヤーロール1の各表面を順次切削又は研削することができるので、大幅な作業性向上が可能となる。
【0023】
図9は、本発明のドライヤーロールの表面調整装置及び表面調整方法の他の実施形態を示すものである。この実施形態では、上側二つのドライヤーロール1及び下側一つのドライヤーロール1に合わせて三つの刃物台5を設け、その夫々に、例えば切削用刃物7を取付けている。勿論、切削用刃物7に代えて研削用ブラシ8を取付けてもよい。なお、横梁3の挿入方法は、前記図1乃至8の実施形態と同様である。
【0024】
この実施形態では、横梁3をドライヤーロール枢支用フレーム2の上に載置するようにして固定すると共に、横梁3を回転させる代わりに、横方向調整用ネジ31及び上下方向調整用ネジ32で図の横方向及び上下方向に移動させる。上下方向調整用ネジ32の先端には組合せた楔33が配設されており、この楔33を図の横方向に移動させることにより横梁3が上下方向に移動される。つまり、この横方向調整用ネジ31及び上下方向調整用ネジ32及び楔33が、横梁3をドライヤーロール1の軸線方向と交差する方向に移動する移動装置になる。
【0025】
そして、この横方向調整用ネジ31及び上下方向調整用ネジ32で横梁3、つまり切削用刃物7と上下各ドライヤーロール1との位置を調整し、各切削用刃物7が各ドライヤーロール1と適正な位置に調整された状態で、駆動用モータ4で各ドライヤーロール1を回転すれば、ドライヤーロール1の各表面を一度に切削することもできる。勿論、刃物台5に研削用ブラシ8を取付けておけば、ドライヤーロール1の各表面を一度に研削することもできる。
【0026】
このように、本実施形態のドライヤーロールの表面調整装置及び表面調整方法によれば、上下に千鳥状に配設されたドライヤーロール1のうち、上側二つのドライヤーロール1と下側一つのドライヤーロール1の中央又はほぼ中央に、各ドライヤーロール1の軸線方向と平行に横梁3を配設し、その横梁3に沿って刃物台5を移動させながら各ドライヤーロール1の表面を切削又は研削するにあたり、台車25を下側のドライヤーロール1の上側表面に乗せて移動することで横梁3を上側二つのドライヤーロール1と下側一つのドライヤーロール1の中央又はほぼ中央に搬送し、各ドライヤーロール1の枢支用フレーム2に横梁3を位置決めした後、当該横梁3をドライヤーロール1の軸線方向と交差する方向に移動させることにより、上側二つのドライヤーロール1及び下側一つのドライヤーロール1の各表面を順次切削又は研削することができるので、大幅な作業性向上が可能となる。
【0027】
図10には、本発明のドライヤーロールの表面調整装置及び表面調整方法の更に他の実施形態を示す。この実施形態では、台車25として、重量物の搬送に優れる「チルタンク」(商品名:チルコーポレーション製)を用いた。また、本実施形態は、天井クレーンがないとき、チェーンブロックを使用して横梁を挿入した例を示す。
横梁3の下面にチルタンクを2対設置し、図示するようにチェーンブロック30を2台使用して吊り上げ、横引きを行うことにより、図中左方向に移動させる。チルタンクは無限軌道で移動するため、ドライヤーロール1への傷発生防止及び挿入操作安定化のため、ドライヤーロール1の上面に足場を組み、足場板にベニヤ板34を敷き、その上を台車25で横梁3を搬送する。挿入完了後は、横梁3を持ち上げ(昇降させ)、ベニヤ板34、足場板を撤去した後、横梁3を位置決め、固定する。なお、横梁3の位置決め、固定時に下方のドライヤーロール1とチルタンクが干渉する場合は、チルタンクはこの段階で横梁3から撤去すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明のドライヤーロールの表面調整装置及び表面調整方法の一実施形態を示す正面図である。
【図2】ドライヤーロール枢支用フレームに横梁を取付けた状態の右側面図である。
【図3】横梁の詳細図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c)は研削用ブラシを取付けた状態の正面図である。
【図4】回転装置の詳細図であり、(a)は正面図、(b)は右側面図である。
【図5】横梁に台車を取付けた状態の正面図である。
【図6】横梁挿入を説明するための右側面図である。
【図7】横梁挿入を説明するための右側面図である。
【図8】回転装置による横梁回転を説明するための正面図である。
【図9】本発明のドライヤーロールの表面調整装置及び表面調整方法の他の実施形態を示す正面図である。
【図10】本発明のドライヤーロールの表面調整装置及び表面調整方法の更に他の実施形態を示す右側面図である。
【符号の説明】
【0029】
1はドライヤーロール
2はフレーム
3は横梁
4は軸受
5は刃物台
6はスライドレール
7は切削用刃物
8は研削用ブラシ
9はナット
10はネジ桿
11、12はスプロケット
13はチェーン
14は移動用モータ
15は回転装置
16は回転軸
17はホイール
18はウオーム
19は軸受
20はハウジング(駆動側)
21はハウジング(自由側)
23は横方向調整用ネジ
24は上下方向調整用ネジ
25は台車
26は車輪
27はガイド装置
28は車輪
29は仮置き台
30はチェーンブロック
31は横方向調整用ネジ
32は上下方向調整用ネジ
33は楔
34はベニヤ板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下に千鳥状に配設されたドライヤーロールのうち、上側二つのドライヤーロールと下側一つのドライヤーロールの中央又はほぼ中央に、各ドライヤーロールの軸線方向と平行に横梁を配設し、その横梁に沿って刃物台を移動させながら各ドライヤーロールの表面を切削又は研削するドライヤーロールの表面調整装置であって、前記下側のドライヤーロールの表面に沿って移動することで前記横梁を上側二つのドライヤーロールと下側一つのドライヤーロールの中央又はほぼ中央に搬送する台車と、各ドライヤーロールの枢支用フレームに前記横梁を位置決めする位置決め手段と、前記フレームに横梁を位置決めした状態で当該横梁を上側二つ及び下側一つのドライヤーロールの配設方向に沿って回転させる回転手段とを備えたことを特徴とするドライヤーロールの表面調整装置。
【請求項2】
上下に千鳥状に配設されたドライヤーロールのうち、上側二つのドライヤーロールと下側一つのドライヤーロールの中央又はほぼ中央に、各ドライヤーロールの軸線方向と平行に横梁を配設し、その横梁に沿って刃物台を移動させながら各ドライヤーロールの表面を切削又は研削するドライヤーロールの表面調整装置であって、前記下側のドライヤーロールの表面に沿って移動することで前記横梁を上側二つのドライヤーロールと下側一つのドライヤーロールの中央又はほぼ中央に搬送する台車と、各ドライヤーロールの枢支用フレームに前記横梁を位置決めする位置決め手段と、前記フレームに横梁を位置決めした状態で当該横梁を各ドライヤーロールの軸線方向と交差する方向に移動させる移動手段とを備えたことを特徴とするドライヤーロールの表面調整装置。
【請求項3】
前記請求項1のドライヤーロールの表面調整装置の回転手段で横梁をドライヤーロールの配設方向に沿って回転させながら、前記上側二つのドライヤーロール及び下側一つのドライヤーロールの各表面を順次切削又は研削することを特徴とするドライヤーロールの表面調整方法。
【請求項4】
前記請求項2のドライヤーロールの表面調整装置の移動手段で横梁をドライヤーロールの軸線方向と交差する方向に移動させながら、前記上側二つのドライヤーロール及び下側一つのドライヤーロールの各表面を順次切削又は研削することを特徴とするドライヤーロールの表面調整方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−263825(P2006−263825A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−81316(P2005−81316)
【出願日】平成17年3月22日(2005.3.22)
【出願人】(000200334)JFEメカニカル株式会社 (48)
【Fターム(参考)】