説明

ドレスの装飾方法

【課題】 複数の生花を、ドレスを着る方の個性や好みに合わせて飾ることで、ドレスそのものの価値を変え、新しいパーティを創造し、かつ、生花のドレスへの取り付け精度ならびに生産性が大幅に向上し、且つ生地への物理的なダメージを防ぐドレスの装飾方法を提供すること。
【解決手段】 ドレスそのものを生花で飾りドレスの価値を高めるため、パーティドレスの表地に、生花をフラワーアートなどに用いる針金とともに、剥離可能で柔軟性のある取り付け接着テープによって連続して取り付けた生花で装飾される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドレスの装飾方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ドレスなど衣装に生花を取り付けるということは、一輪の花をポケットに挿すことに代表されるように、ワンポイントのアクセントという捉え方であった。また、花の管理や取り付け方法の難度から、生花を衣装に取り付けるという発想そのものが希薄であった。
【0003】
また、衣装に対する装飾は特許文献1の如き「ピンで挿す」又は「縫い付ける」というものが大半で、いずれも衣装に孔を開けるなど生地に物理的ダメージを残すものであった。
【特許文献1】特開平9−111520号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる従来の実情に鑑みて、本発明は、複数の生花を、ドレスを着る方の個性や好みに合わせて飾ることで、ドレスそのものの価値を変え、新しいパーティを創造し、かつ、生花のドレスへの取り付け精度ならびに生産性が大幅に向上し、且つ生地への物理的なダメージを防ぐドレスの装飾方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係るドレスの装飾方法の特徴は、ドレスそのものを生花で飾りドレスの価値を高めるため、パーティドレスの表地に、生花をフラワーアートなどに用いる針金とともに、剥離可能で柔軟性のある取り付け接着テープによって連続して取り付けることにある。
【0006】
また、取り付け接着テープは、花をドレスに接着する際簡単に取り付けられ、落ちにくい粘着性と位置修正などに必要な剥離性を兼ね備えてもよい。
【発明の効果】
【0007】
上記本発明に係るドレスの装飾方法の特徴によれば、生花のドレスへの取り付け精度ならびに生産性が大幅に向上し、且つ生地への物理的なダメージを防ぐことができるようになった。
【0008】
ドレスそのものに、ドレスを着る人にとって思い入れのある生花や、ドレスを着る人の個性に合った生花を飾ることで、ドレス自体がメッセージとなり、その人の個性が引き立つ波及効果が生まれる。また、非常に印象深いドレスとして、いつまでもドレスを着た方の思い出とすることができるようになった。
【0009】
また、ドレスに飾られた生花と同じ生花をパーティ会場にアレンジし装飾することで、会場全体がメッセージとなり、その人の個性が引き立つ波及効果が生まれる。また、非常に印象深い会場として、いつまでも会場に来られた方の思い出とすることができるようになった。
【0010】
さらに、ウエディングパーティなどは、ドレスに飾られた生花と同じ生花をブーケにアレンジすることで、パーティそのものがメッセージとなり、その人の個性が引き立つ波及効果が生まれる。また、非常に印象深いパーティとして、いつまでもパーティに参加された方の思い出とすることができるようになった。
【0011】
これを実現させるための「取り付け接着テープ(3)」は、生花を取り付ける際の簡便性や、生花が落ちない安全性を兼ね備えさせることで、他の取り付け方法に比べ、作業性が大幅に向上し生花装飾意匠の汎用性が増すこととなった。
【0012】
本発明の他の目的、構成及び効果については、以下の発明の実施の形態の項から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
次に、適宜添付図面を参照しながら、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明に係るドレスの装飾方法は以下のように行う。
1.ドレスは、オリジナルにデザインした上下分割式で、それぞれのサイズに合うようなアジャスターを背中部分や腰回りに備えている。
2.ドレスを着る方と打ち合わせをし、どのような花を用い、どのようにデザインするか、予め決めておく。
3.「生花」は、前日までに充分に水を吸わせ管理する。
4.「取り付け接着テープ(3)」は、直径5cmほどの造花の葉とその葉身5cmほどを利用し、市販されている強粘着性の両面テープをその形に合わせて断裁し、葉の裏部分に接着しておく。(※別紙図1(a))造花の葉の裏部分に市販の両面テープをその形に合わせて断裁し貼り付けておくことで作業の効率化が図られる。
5.「取り付け接着テープ(3)」の造花の葉部分への接着は、造花の葉から両面テープが剥がれることを防ぐため、形成された葉脈に押さえつけるよう貼り付け、ドライヤーで熱風を軽く吹きつけることで、両面テープの粘着性を増す。(※別紙図1(b))
6.「生花」と「取り付け接着テープ(3)」を、葉身に見立てた「フラワーアートなどに用いる針金(2)」を一体化させる。
まず、生花の茎を5cmほど残して切り取り、「取り付け接着テープ(3)」2枚の葉身部分に生花の茎を挟み、更に「フラワーアートなどに用いる針金(2)」に沿わせ、4本の(茎、葉身2本、針金)棒状部分を「フラワーアレンジメント用テープ(4)」で巻きつける。(※別紙図1(c))
この作業を繰り返し、生花を取り付けた「フラワーアートなどに用いる針金(2)」を連結させ葉身に見立てることで、一連の流れを持った生花が生まれる。
7. ドレスへの取り付けは、「取り付け接着テープ(3)」接着面の保護紙をはがし、生花が垂れないようバランスを取りながら、ドレススカート部分を被う「オーガンジー(5)」に貼り付け止めていく。(※別紙図1(d))
ドレスへの貼り付けは、ドレススカート部分を被う「オーガンジー(5)」に貼り付け飾ることで、ドレス本体の曲がり(座る、立つなど)に対する衝撃吸収の役割を果たし、生花に与える動きのダメージを弱めると同時に、接着のりの影響をドレス本体に与えなくする効果もある。
8.「オーガンジー(5)」の活用は、接着剤によるドレス表地の汚れを防ぐばかりか、生地がメッシュ状になっているために接着面が限られ、修正などの剥離が行いやすいようになっている。また、メッシュ部への貼り付けは、適度な剥離も持たせ、仮止めなど意匠の汎用性を増す。
9.「オーガンジー(5)」は、それそのものだけで取り外しができるため、生花を取り付けた状態で折りたたむことができ、移送を簡便化することができる。
【産業上の利用可能性】
【0014】
本発明は、ドレスの他、他の衣装等の衣服全般において幅広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】ドレスの装飾方法の説明図である。
【図2】造花の葉にテープを貼り付けた状態を示す写真である。
【図3】ドレスの全体写真である。
【図4】取り付け接着テープの説明写真である。
【図5】生花と造花の葉、茎との接続を示した写真である。
【図6】オーガンジーへの貼付を示す写真である。
【図7】オーガンジーへの貼付後の状態を示す写真である。
【図8】本発明に係るドレスの装飾方法により装飾を施したドレスの写真である。
【図9】本発明に係るドレスの装飾方法により装飾を施したドレスの写真である。
【図10】本発明に係るドレスの装飾方法により装飾を施したドレスの写真である。
【符号の説明】
【0016】
1:生花、2:針金、3:取り付け接着テープ、4:フラワーアレンジメント用テープ、5:オーガンジー、
A:造花の葉
B:市販の両面テープを葉の形に断裁し貼り付けておく
C:上下分割式(上部分)
D:上下分割式(下部分)
E:葉の裏面(両面テープを貼り付けた状態)
F:葉の表面
G:針金に巻きつける葉身
H:針金(2)に、生花の茎、造花の葉身を沿わせる
I:フラワーアートなどに用いる針金(2)
J:取り付け接着テープ(3)
K:フラワーアレンジメント用テープ(4)で巻く
L:貼り付ける
M:オーガンジー(5)メッシュ状のドレス表地
N:貼り付けた後


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドレスそのものを生花で飾りドレスの価値を高めるため、パーティドレスの表地に、生花(1)をフラワーアートなどに用いる針金(2)とともに、剥離可能で柔軟性のある取り付け接着テープ(3)によって連続して取り付けることを特徴とするドレスの装飾方法。
【請求項2】
取り付け接着テープ(3)は、花をドレスに接着する際簡単に取り付けられ、落ちにくい粘着性と位置修正などに必要な剥離性を兼ね備えたことを特徴とする請求項1記載のドレスの装飾方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2007−56425(P2007−56425A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−246355(P2005−246355)
【出願日】平成17年8月26日(2005.8.26)
【出願人】(505321949)
【Fターム(参考)】