説明

ナノ物質をトランジスタのチャネルに利用するバイオセンサおよびその製造方法

【課題】ナノ物質をトランジスタのチャネルに利用するバイオセンサおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】バイオセンサ10は、絶縁膜と、絶縁膜内の第1および第2信号線と、絶縁膜上の半導体ナノ構造物であって、一側が第1信号線150に、他側が第2信号線160に各々電気的に接続された半導体ナノ構造物、および半導体ナノ構造物上にカップリングされた複数のプローブと、を含み、DNAプローブ、酵素や抗体/抗原,バクテリオロドプシン(bacteriorhodopsin)などのような蛋白質プローブ、微生物プローブ、神経細胞プローブなどを含む多様なプローブを含むバイオセンサに適用されうる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオセンサおよびその製造方法に関するものであって、より詳細にはナノ物質をトランジスタのチャネルに利用するバイオセンサおよびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
バイオセンサは、プローブにバイオ試料を提供して、プローブとバイオ試料との間の反応が起きるのか否かを観察することによって、バイオ試料の具体的な成分を分析する。バイオ試料分析の具体的な方法のうち一つは蛍光分析方法である。具体的に説明すれば、他の塩基配列を有するプローブを対応するバイオセンサのセルに固定し、蛍光物質で表示されたバイオ試料を提供する。ハイブリダイゼーション反応などによっていくつかのセルではバイオ試料がプローブと結合して蛍光物質が残留される。以後、スキャナーを通してスキャニングして蛍光物質が残留するセルを把握する。把握されたセルに固定されたプローブからバイオ試料の成分を確定する。
【0003】
しかし、蛍光分析によるバイオ試料の分析は、蛍光物質の表示、スキャニング分析などの追加的な過程が必要であるため、分析時間が相対的に長い。さらには、蛍光物質から放出される光を正確に収集して分析することも容易ではない。
【特許文献1】韓国登録特許0702531号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
これに、本発明が解決しようとする課題は、実効的なバイオ分析が可能であり、かつ、分析時間が短縮されたバイオセンサを提供しようとすることにある。
【0005】
本発明が解決しようとする他の課題は、実効的なバイオ分析が可能であり、かつ分析時間が短縮されたバイオセンサの製造方法を提供しようとすることにある。
【0006】
本発明の課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するための本発明の一実施形態によるバイオセンサは、絶縁膜と、前記絶縁膜内の第1および第2信号線と、前記絶縁膜上の半導体ナノ構造物であって、一側が前記第1信号線に、他側が前記第2信号線に各々電気的に接続された半導体ナノ構造物、および前記半導体ナノ構造物上にカップリングされた複数のプローブと、を含む。
【0008】
前記他の課題を解決するための本発明の一実施形態によるバイオセンサは、基板上に半導体ナノ構造物を配置し、前記半導体ナノ構造物上に絶縁膜であって、内部に前記半導体ナノ構造物の一側と連結された第1信号線、および前記半導体ナノ構造物の他側と連結された第2信号線を含む絶縁膜を形成し、前記基板を除去して前記半導体ナノ構造物を露出し、前記露出した半導体ナノ構造物上に複数のプローブをカップリングすることを含む。
【0009】
その他実施形態の具体的な事項は詳細な説明および図に含まれている。
【発明の効果】
【0010】
本発明の実施形態によるバイオセンサによれば、蛍光分析などの追加的な工程なしで、バイオセンサ内で信頼性あるバイオ試料の分析が可能であり、かつ分析時間が短縮されることを可能とするバイオセンサを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本発明の利点、特徴、およびそれらを達成する方法は、添付される図面と共に詳細に後述される実施形態を参照すると明確になるだろう。しかし、本発明は以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、互いに異なる多様な形態で具現されることが可能である。本実施形態は、単に本発明の開示が完全になるように、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者に対して発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は請求項の範囲によってのみ定義される。図面において層および領域のサイズおよび相対的なサイズは説明の明瞭性のために誇張されたものでありうる。
【0012】
素子(elements)または層が、他の素子または層の「上(on)」と称されるものは他の素子または層の真上だけでなく、中間に他の層または他の素子を介在した場合をすべて含む。一方、素子が「直接の上(directly on)」または「真上」と称されるのは、中間に他の素子または層を介在しないものを示す。「および/または」は言及されたアイテムの各々および一つ以上のすべての組合せを含む。
【0013】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは、図面に図示されているように一つの素子または構成要素と異なる素子または構成要素との相関関係を容易に記述するために使用されてもよい。空間的に相対的な用語は図面に図示されている方向に加えて、使用時または動作時素子の互いに異なる方向を含む用語として理解されなければならない。明細書全体を通して同一の参照符号は同一の構成要素を称する。
【0014】
本明細書で記述する実施形態は本発明の理想的な概略図である平面図および断面図を参照して説明する。したがって、製造技術および/または許容誤差などによって例示図の形態が変形されうる。したがって、本発明の実施形態は図示された特定形態に制限されるものではなく、製造工程によって生成される形態の変化も含むものである。したがって、図面に例示した領域は概略的な属性を有し、図面に例示した領域の模様は素子の領域の特定形態を例示するためのものであり、発明の範疇を制限するためのものではない。
【0015】
本発明の実施形態によるバイオセンサはバイオ試料に含まれている生体分子(biomolecule)を分析することによって、遺伝子発現プロファイル (gene expression profiling)、遺伝子型分析(genotyping)、SNP(Single Nucleotide Polymorphism)のような突然変異(mutation)および多形(polymorphism)の検出、蛋白質およびペプチド分析、潜在的な薬のスクリーニング、新薬開発と製造などの際に用いられる。バイオセンサは、分析しようとするバイオ試料の対象によってそれに合うプローブ(probe)を採用する。バイオセンサに採用されるプローブの例はDNAプローブ、酵素や抗体/抗原、バクテリオロドプシン (bacteriorhodopsin)などのように蛋白質プローブ、微生物プローブ、神経細胞プローブなどを含む。チップ形態で製造されたバイオセンサはバイオチップとも称される。例えば、各々採用されるプローブの種類によってDNAチップ、蛋白質チップ、細胞チップ、ニューロンチップなどでも称されうる。
【0016】
本発明のいくつかの実施形態によるバイオセンサは、プローブとしてオリゴマープローブを含みうる。前記オリゴマープローブは採用されるプローブのモノマー数がオリゴマー水準であることを暗示する。ここで、オリゴマーとは、共有結合された2つ以上のモノマー(monmer)から成るポリマー(polymer)中、分子量が概ね1000以下のものを称する意味で使用されうる。具体的に約2〜500個のモノマー、好ましくは5〜30個のモノマーを含むものでありうる。しかし、オリゴマープローブの意味が前記数値に制限されるものではない。
【0017】
オリゴマープローブを構成するモノマーは、分析対象となるバイオ試料の種類によって変形可能であり、たとえば、ヌクレオシド、ヌクレオチド、アミノ酸、ペプチドなどでありうる。
【0018】
ヌクレオシドおよびヌクレオチドは公知のプリンおよびピリジン塩基を含むだけではなく、メチル化されたプリンまたはピリジン、アシル化されたプリンまたはピリジンなどを含みうる。また、ヌクレオシドおよびヌクレオチドは従来のリボースおよびデオキシリボース糖を含むだけではなく、一つ以上のヒドロキシル基がハロゲン原子または脂肪族に置換されるか、エーテル、アミンなどの官能基が結合した変形された糖を含み得る。
【0019】
アミノ酸は自然で発見されるアミノ酸のL−、D−、および非キラル(nonchiral)型アミノ酸だけでなく修飾アミノ酸(modified amino acid)、またはアミノ酸類似体(analog)などでありうる。
【0020】
ペプチドとは、アミノ酸のカルボキシル基と異なるアミノ酸のアミノ基との間のアミド結合によって生成された化合物を称する。
【0021】
特別に言及がなければ、以下の実施形態で例示的に想定されるプローブはDNAプローブであって、約5〜30個のヌクレオチドのモノマーが共有結合されたオリゴマープローブである。しかし、本発明がそれに制限されるものではなく、当然、前述した多様なプローブが適用されうる。
【0022】
以下、添付された図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0023】
図1は、本発明の実施形態によるバイオセンサの概略的なレイアウトである。図2Aおよび図2Bは、図1のアクティブ領域を構成する例示的な半導体ナノ構造物を説明するための概略的な平面図である。
【0024】
図1を参照すると、本発明の実施形態によるバイオセンサ10は少なくとも一つのアクティブ領域(AR)、および第1および第2信号線150,160と、を含む。
【0025】
アクティブ領域(AR)は、半導体ナノ構造物が占有する。すなわち、半導体ナノ構造物はアクティブ領域(AR)に限定されて配置される。半導体ナノ構造物は、半導体ナノ物質(素材)から成る構造物である。半導体ナノ物質の例は、Si、ZnO、GaN、Ge、InAs、GaAs、Cなどを含むか、これらの組合せを含みうる。さらに、ナノ構造物はコア(core)、およびコアを囲む少なくとも一つのシェル(shell)を含む多重ナノ構造物でありうる。適用可能な多重ナノ構造物の例は、Geから成るコアとSiから成るシェルを含む二重ナノ構造物を含む。
【0026】
ナノ構造物は直径または厚さがナノスケールである構造物、例えば、数ナノメートルから数十ナノメートルの構造物を称する。前記観点でナノ構造物は例えば、ナノスケールのナノワイヤー、ナノチューブ、およびナノパーティクルのうち少なくとも一つを含みうる。
【0027】
アクティブ領域(AR)は、例えば、長方形、隅が丸い実質的長方形、楕円などの形状で形成されている。アクティブ領域(AR)を占有する半導体ナノ構造物はこれに制限されるものではないが、少なくとも一方向、例えば長辺または長軸方向(図1の第1方向(x))への半導体的通電の特性を有する。半導体的通電の特性を有するとは、印加される電圧または電流条件に応じて電流が流れるトランジスタのチャネルとして作用しうることを意味する。
【0028】
例えば、図2Aに例示的に示す通り、複数の半導体ナノワイヤー110または半導体ナノチューブはアクティブ領域(AR)で長さ方向がアクティブ領域(AR)の長辺方向(x)に沿って配置され、長辺方向(x)に1次元の半導体的通電の特性を示しうる。図2Bに例示的に示す通り、アクティブ領域(AR)に半導体ナノパーティクル110Pが集団化(cluster)して配置された場合には2次元の半導体的通電の特性を有しうる。
【0029】
第1信号線150および第2信号線160は、各々所定の方向に延長されている。例えば、第1信号線150と第2信号線160は、各々アクティブ領域(AR)を横切って互いに平行に(例えば、第1方向(x)に)延長されうる。第1信号線150と第2信号線160は、互いにオーバーラップしないことが、後述するコンタクトとの接触によるこれら短絡を防止するところに有利でありうる。第1信号線150は、チャネル(すなわち、半導体ナノ構造物)にソース電流を提供するソースラインであり、第2信号線160はチャネルからドレーン電流を検出するドレーンラインでありうる。
【0030】
第1信号線150は半導体ナノ構造物の一側と電気的に接続されて、第2信号線160は半導体ナノ構造物の他側と電気的に接続される。バイオセンサ10が第1方向(x)に沿って配列された複数のアクティブ領域(AR)を含む場合、第1信号線150は各アクティブ領域(AR)内に配置される各半導体ナノ構造物の一側に電気的に接続されて、第2信号線160は各アクティブ領域(AR)内に配置される各半導体ナノ構造物の他側に電気的に接続される。
【0031】
第1信号線150と半導体ナノ構造物の電気的接続は、第1コンタクト151によって媒介される。第2信号線160と半導体ナノ構造物の電気的接続は、第2コンタクト162によって媒介される。
【0032】
一方、半導体ナノ構造物が図2Aに示す通り、複数のナノワイヤー110またはナノチューブを含み形成される場合、これらは1次元の半導体的通電特性のみを示す。すなわち、第1方向(x)にだけ半導体的通電特性を有し、第2方向(y)には半導体的通電特性がないか微小である。
【0033】
第1信号線150および第2信号線160は一つのアクティブ領域(AR)の上を同時に通る。第1コンタクト151が第1信号線150にだけコンタクトし、第2コンタクト162が第2信号線160にだけコンタクトするようにするため、第1および第2信号線150,160の幅と各コンタクト151,162の第2方向(y)の幅を制限することが好ましい。前記観点から、第1信号線150の幅と位置、および第1コンタクト151の幅と位置はアクティブ領域(AR)を第1方向(x)に二分する中心線(C)の上側(アクティブ領域(AR)から上側の半分以下に対応)に制限されなければならない限界がある。
【0034】
同様に、第2信号線160の幅と位置および、第2コンタクト162の幅と位置は中心線(C)の下の方(アクティブ領域(AR)から下の方の半分以下に対応)に制限されなければならない。仮に、複数の半導体ナノワイヤーまたは半導体ナノチューブが第1方向(x)と正確に平行に形成されていれば、第1コンタクト151を通して第1信号線150に接続することと同時に第2コンタクト162を通して第2信号線160と接続されている半導体ナノワイヤーまたは半導体ナノチューブは存在しない。結局、これらの間の電気的接続は第2方向(y)への半導体的通電特性に依存するようになる。しかし、前述したように、第2方向(y)への通電の特性が殆どないか、微小であり、したがってこれらの間に電気的流れが発生しにくい。
【0035】
コンタクト151,162と連結される付近であるアクティブ領域(AR)の両側での第2方向(y)通電特性を充分に確保するため、アクティブ領域(AR)の一側および他側には各々第2方向(y)への幅を充分にカバーできるコンタクトパッド(F、142)が提供されうる。例えば、コンタクトパッド141,142はアクティブ領域(AR)の第2方向(y)の幅より同じであるか、より大きく、一側および他側を各々完全にカバーきるように形成される。コンタクトパッド141,142が長方形の形状で形成されれば、前記必要とする領域のすべてをカバーし、同時に隣接するプローブセル間の工程マージンを確保することができる。
【0036】
結果的に、第1信号線150と半導体ナノ構造物の一側間の電気的接続は第1コンタクト151および第1コンタクトパッド141が担当する。したがって、たとえ第1コンタクト151の幅(または直径)が制限されるとしても、第1コンタクトより幅(または直径)が大きい第1コンタクトパッド141がアクティブ領域(AR)内のすべての半導体ナノワイヤーまたは半導体ナノチューブの一側と電気的に接続する。したがって、第1コンタクトパッド141を通して、第1信号線150と半導体ナノ構造物の一側間のより確実な電気的接続が担保されうる。第2信号線160と半導体ナノ構造物の他測間の電気的接続は第2コンタクト162および第2コンタクトパッド142が担当するようになり、前述した第1信号線150の議論が同様に適用される。
【0037】
仮に、アクティブ領域(AR)に集団化されたナノパーティクルが配置された場合、2次元の半導体的通電特性を示すため、コンタクトパッド141,142の必要性は減少する。しかし、この場合でも抵抗減少およびコンタクト担保のためにコンタクトパッド141,142の適用は意味がある。
【0038】
図1のレイアウトに明確に図示しなかったが、各アクティブ領域(AR)には複数のプローブ(図11の200参照)がカップリング(coupling)されている。プローブ200はアクティブ領域(AR)で半導体ナノ構造物と直接または活性層(図11の120または図12の191参照)および/またはリンカー(図11の201参照)を媒介してカップリングされる。互いに異なるアクティブ領域(AR)には互いに異なるプローブ(例えば、塩基配列が互いに異なるプローブ)がカップリングされる。各アクティブ領域(AR)はプローブセル(probe cell)を構成する。アクティブ領域(AR)の数はプローブセルの数を表す。
【0039】
プローブ200にバイオ試料がハイブリダイゼーションなどの反応で結合されると、半導体ナノ構造物の表面電荷値に差が生じ、半導体ナノ構造物のコンダクタンス(conductance)が変わる。すなわち、プローブ200に対象バイオ試料の結合の有無によって半導体ナノ構造物は特定コンダクタンスを示し、この差は半導体ナノ構造物の両側に電気的に接続された第1信号線150および第2信号線160を通して判読されうる。したがって、蛍光分析などの追加的な過程を経なくても、バイオセンサ10内で信頼性のあるバイオ試料の分析が可能である。また、分析時間が短縮される長所がある。
【0040】
いくつかの実施形態は第2方向(y)に延長されてアクティブ領域(AR)の中央部を通るゲートライン130をさらに含みうる。ゲートライン130は、第1信号線150(ソースライン)、第2信号線160(ドレーンライン)および半導体ナノ構造物(チャネル)と共にトランジスタを構成する。ゲートライン130によって提供されるしきい電圧はさらに正確で細かい反応の可否の判読を可能とする。さらに、ゲートライン130はマトリックス形状で配列された多数のアクティブ領域(AR)のうちいずれか一つの列(または行)を選択し、これを体系的に分析するのに役に立つ。しかし、ゲートライン130は省略してもよい。
【0041】
以下、前述した例示的なレイアウトを有する本発明のさらに多様な実施形態によるバイオセンサの断面構造を説明する。以下の実施形態では半導体ナノ構造物としてSiなどの半導体ナノ物質から成るナノワイヤーを使用した場合が例示される。しかし、Siナノワイヤーは、当然、他の多様な半導体ナノ構造物で置換されうる。各実施形態によるバイオセンサは、その製造方法に対する説明と共に説明される。図1のレイアウトは各断面図を説明するのに共に参考となる。
【0042】
図3は、本発明のいくつかの実施形態に適用されるナノワイヤーの斜視図である。図4〜図10は、本発明のいくつかの実施形態によるバイオセンサを製造する例示的な方法を説明するための断面図であり、図11はそれによって製造されたバイオセンサの断面図である。
【0043】
先ず、図3を参照すると、単結晶相(single crystalline phase)のナノワイヤー110を成長させる。ナノワイヤー110の成長長さは後続エッチング工程によって一部除去またはパターニングされても各アクティブ領域(AR)でチャネルとしての機能を効果的に果たすことができるようにアクティブ領域(AR)の長方向幅より大きいのが好ましい。例えば、アクティブ領域(AR)の長方向の幅より約10倍以上の長さを有するように成長させることができる。
【0044】
続いて、各ナノワイヤー110の表面にコーティング膜120を形成する。コーティング膜120の形成はナノワイヤー110の成長に続きインサイツ(in−situ)で行うことができる。コーティング膜120はナノワイヤー110の安全性確保または保護機能、チャネル方向以外の方向に隣接するナノワイヤー110間の電気的流れ防止機能、リンカーおよび/またはプローブをカップリングするための活性層としての機能、およびゲート絶縁膜としての機能のうち少なくとも一つを実行するために形成する。
【0045】
コーティング膜120の安全性確保または保護機能は、所定の厚さおよび所定の強度の多様な膜によって果たすことができる。
【0046】
隣接するナノワイヤー110間の電気的流れ防止は、チャネル方向に効率的な電気的流れを正常化することに有効であり、コーティング膜120を絶縁物質で形成することによって行われることができる。
【0047】
コーティング膜120を活性層として機能するようにするためにはコーティング膜120をリンカー201および/またはプローブ200とカップリングできる官能基を含む物質で形成する。プローブ200がオリゴマーであるDNAプローブ(すなわち、オリゴヌクレオチドプローブ)である場合、前記DNAプローブおよび/またはそれに結合されるリンカー201とカップリングできる官能基としては、ヒドロキシル基、アルデヒド基、カルボキシル基、アミノ基、アミド基、チオール基、ハロ基またはスルホン酸基などがある。したがって、コーティング膜120は前述した官能基を含む物質、例えば、PE−TEOS膜、HDP酸化膜またはP−SiH酸化膜、熱酸化膜、自然酸化膜、パッド酸化膜などのシリコン酸化膜、ハフニウムシリケート、ジルコニウムシリケートなどのシリケート、シリコン酸窒化膜、ハフニウム酸窒化膜、ジルコニウム酸窒化膜などの金属酸窒化膜、チタニウム酸化膜、タンタル酸化膜、アルミニウム酸化膜、ハフニウム酸化膜、ジルコニウム酸化膜、ITOなどの金属酸化膜、またはポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリビニルなどのポリマーで形成することができる。
【0048】
コーティング膜120をゲート絶縁膜として機能するようにするためには、コーティング膜120を絶縁特性を有する物質で形成する。例えば、シリコン酸化膜や高誘電率酸化膜で形成する。高誘電率酸化膜は前述した金属酸化膜などが例示されうる。
【0049】
前記列挙されたコーティング膜の多様な機能はコーティング膜を例えば、シリコン酸化膜や金属酸化膜で形成することによって同時に果たすことができる。適用可能な実施形態の例は、ナノワイヤー110の成長後インサイツ(in−situ)でナノワイヤー110の表面にコーティング膜120として熱酸化膜を形成することを含む。しかし、これに制限されるものではないのはもちろんである。
【0050】
図4を参照すると、コーティング膜120でコーティングされた複数のナノワイヤー110をLB(Languir−Blodgett)法またはフロー(flow)方式を用いて基板100上に配列する。
【0051】
基板100は研磨(grinding)または溶融などによって除去可能になるものが用いられる。例えば、研磨によって除去可能な半導体ウェハ基板、石英、ガラスなどの透明基板が用いられるか、高温(例えば、約400℃)で溶融可能なプラスチック基板が用いられうる。しかし、適用可能な基板100が前記例示に制限されないことは自明である。
【0052】
複数のナノワイヤー110は基板100上に例えば、すべて第1方向(x)の延長方向(長さ方向)を有しつつ密集して配列される。いくつかの実施形態で、複数のナノワイヤー110はバンドル(bundle)形状で配列される。
【0053】
一方、ナノワイヤー110の代わりにナノパーティクルを適用する場合には基板上にナノパーティクルを供給し、熱処理などの方法でこれらを集団化(cluster)する。
【0054】
続いて、アクティブ領域(AR)を定義するマスクパターン(例えば、フォトレジストパターン)を形成して、これをエッチングマスクで用いて基板100上のナノワイヤー110をエッチングする。アクティブ領域(AR)は長方形、楕円形または隅が丸い長方形形状でありうる。ナノワイヤー110のエッチングは例えば、乾式エッチングで行われる。前記エッチングの結果、アクティブ領域(AR)内にだけ選択的に複数のナノワイヤー110が平行するように密集して配列される。ナノワイヤー110の長さ方向は第1方向(x)である。
【0055】
図5を参照すると、基板の全面(whole surface)にナノワイヤー110を覆うように導電性物質を含むゲート導電層を形成してパターニングして、各アクティブ領域(AR)を第2方向(y)に通るゲートライン130を形成する。ゲートライン130とアクティブ領域(AR)の交差領域、言い換えればゲートライン130とナノワイヤー110のオーバーラップ領域で、コーティング膜120(すなわち、コーティング膜120の上部領域)はゲートライン130とナノワイヤー110を絶縁するゲート絶縁膜の役割を果たすことができる。
【0056】
図6を参照すると、ゲートライン130が形成された基板100上に第1層間絶縁膜181を形成する。第1層間絶縁膜181はリンカー201および/またはプローブ200とカップリングできる官能基を含まない物質、例えば、シリコン窒化膜で形成することが後続プローブ200のカップリング時、有利なこともある。
【0057】
続いて、第1層間絶縁膜181に対するパターニング工程を行い、ナノワイヤー110の両側をオープンする。パターニング工程は乾式エッチングで行われうる。オープン領域141h、142hは図1に図示されたように第2方向(y)に沿って、すべてのナノワイヤー110の一側および他側を露出するように形成される。この時、オープンされたナノワイヤー110上のコーティング膜120も共に除去されて、ナノワイヤー110が直接露出するようにする。第2方向(y)に第1および第2信号線150,160とワイヤー間110のより完全な電気的接続を担保するために、オープン領域141h、142hはナノワイヤーの両側から外側方向に所定のマージン(margine)ほどさらに拡張されて形成されうる。
【0058】
図7を参照すると、導電性物質でオープン領域141h、142hを埋めたてして、ナノワイヤー110の一側上の第1コンタクトパッド141およびナノワイヤー110の他側上の第2コンタクトパッド142を形成する。前述したオープン領域141h、142hの形状から第1コンタクトパッド141および第2コンタクトパッド142は活性領域(AR)の第2方向(y)の幅をすべてカバーしつつ、下部のナノワイヤー110と電気的に接続できることを理解できるであろう。
【0059】
本発明のいくつかの変形実施形態によれば、第1コンタクトパッド141および第2コンタクトパッド142はシングルダマシン(single damascene)工程を用いてゲートライン130と共に(同時に)形成されることもある。これに対する具体的な適用例は本技術分野の当業者ならば容易に理解または類推できるものであるため、その説明を省略する。
【0060】
図8を参照すると、図7の結果の上面に第2層間絶縁膜182を形成する。続いて、第2層間絶縁膜182をパターニングして第1コンタクトパッド141を露出する第1コンタクトホール151hを形成する。この時、第1コンタクトホール151hは主に図1のレイアウト上のアクティブ領域(AR)を第1方向(x)に二分する中心線(C)の上側に位置するように形成するのが好ましい。次に、導電性物質で第1コンタクトホール151hを埋めたてして、第2層間絶縁膜182を貫く第1コンタクト151を完成する。続いて、導電性物質を積層してパターニングして第1信号線150を形成する。この時、第1信号線150は第1コンタクト151とコンタクトし、中心線(C)の上側に限定される幅を有しつつ、第1方向(x)に延長されるように形成するのが好ましい。形成された第1信号線150は第1コンタクト151および第1コンタクトパッド141を通してアクティブ領域(AR)に位置する大部分のナノワイヤー110の一側と電気的に接続することができる。
【0061】
図9を参照すると、第1信号線150上に第3層間絶縁膜183を形成する。続いて、第3層間絶縁膜183および下部の第2層間絶縁膜182をパターニングして第2コンタクトパッド142を露出する第2コンタクトホール162hを形成する。この時、第2コンタクトホール162hは主に図1のレイアウト上のアクティブ領域(AR)のセンターラインの下側に位置するように形成するのが第2層間絶縁膜182と第3層間絶縁膜183の間に形成されている第1信号線150の露出を防止するためには好ましい。さらに、導電性物質で第2コンタクトホール162hを埋めたてして第3層間絶縁膜183および第2層間絶縁膜182を貫く第2コンタクト162を完成する。続いて、導電性物質を積層してパターニングして第2信号線160を形成する。第2信号線160は第2コンタクトとコンタクトし、中心線(C)の下方に限定される幅を有しつつ、第1方向(x)に延長されるように形成するのが好ましい。形成された第2信号線160は第2コンタクト162および第2コンタクトパッド142を通してアクティブ領域(AR)に位置する大部分のナノワイヤー110の他側と電気的に接続することができる。
【0062】
第2信号線160は第1信号線150とは異なる層に形成されるため、その間に介在する第3層間絶縁膜183によって基本的に互いに絶縁される。一方、図面では便宜上、第1信号線150とおよび第2信号線160を一つの断面図に図示したが、図1のレイアウトから分かるように、平面図上でこれらは互いにオーバーラップされない。すなわち、第2方向に互いに異なる位置にある。第1コンタクト151と第2コンタクト162の場合も同様である。したがって、第2信号線160に接続された第2コンタクト162は第1信号線150とコンタクトしない。以上から、第2信号線160と第1信号線150は互いに電気的に絶縁できることを理解できるであろう。
【0063】
続いて、第2信号線160を覆うパッシベーション膜184を形成する。パッシベーション膜184は絶縁膜で形成することができる。
【0064】
図10を参照すると、基板100を除去する。基板100に半導体ウェハ基板、石英、ガラスなどの透明な基板を用いた場合、研磨などの方法で除去することができる。基板100としてプラスチック基板を用いた場合、高温で熱処理して基板100を除去することができる。図10は基板100を除去した後、残留する中間構造物を逆さにした状態を示す。したがって、前述した上下の方向は以後の段階から逆さになることが予想できるであろう。図10に示す通り、基板100の除去後逆さになった中間構造物の表面はコーティング膜120が露出されている第1領域および第1層間絶縁膜181が露出されている第2領域を含む。この時、第1領域と第2領域の表面は平坦でありうる。前述したようにコーティング膜120をリンカー201および/またはプローブ200とカップリングできる官能基を含む物質で形成し、第1層間絶縁膜181をリンカーおよび/またはプローブとカップリングできる官能基を含まない物質で形成すれば、第1領域と第2領域は表面にリンカー201および/またはプローブ200とカップリングできる官能基を含むか否かによる区分と一致する。官能基を含むか否かによって第1領域はプローブセルが形成される領域となり、第2領域は各プローブセルを区分するプローブセル分離領域となる。
【0065】
続いて、第1領域に露出されたコーティング膜120にリンカー201および/またはプローブ200を選択的にカップリングし、図11に示した通りのバイオセンサ11を完成する。カップリング前段階として、コーティング膜120の表面をリンカー201および/またはプローブ200と容易に反応するように変形するためにオゾン処理(ozonolysis)、酸処理、塩基処理などのような表面処理を実行することができる。例えば、硫酸および過酸化水素の混合物であるピラニア(Piranha)溶液、フッ化水素酸、水酸化アンモニウム、またはO2プラズマを用いて表面処理を行う。
【0066】
リンカー201とプローブ200のカップリングは本技術分野に広く公知されたフォトリソグラフィ技術を利用して行われうる。例えば、光解離性基(未図示)で保護されたリンカー201をコーティング膜120にカップリングする。そして、各アクティブ領域(AR)別に選択的に露光して光解離性基を除去した後、露光されたアクティブ領域(AR)上のリンカー201に光解離性基で保護されたプローブ用モノマーを合成する。以後、同じな段階を繰り返して、各アクティブ領域(AR)別に互いに異なる配列を有するプローブを合成する。リンカー201および/またはプローブ200のカップリングはさらに多様な方法で行うことができ、これに対する具体的な説明は本技術分野に広く公知されているため、省略する。一方、リンカー201は省略してもよく、この場合プローブ200がコーティング膜120に直接カップリングされる。
【0067】
図11のバイオセンサ11は第1層間絶縁膜181、第2層間絶縁膜182、第3層間絶縁膜183およびパッシベーション膜184を含む絶縁膜をベース(base)とする。第1および第2信号線150,160は絶縁膜181〜184内に位置し、絶縁膜181〜184上にはナノワイヤー110が位置する。ナノワイヤー110上には複数のプローブ200がカップリングされる。
【0068】
図11の上下関係を基準として見るとき、第1信号線150は第3層間絶縁膜183上に位置し、第2信号線160はパッシベーション膜184上に位置する。図5〜図9の上下関係とともに総合して考慮すれば、第1信号線150は第2層間絶縁膜182と第3層間絶縁膜183との間に、第2信号線160は第3層間絶縁膜183とパッシベーション膜184との間に位置することが分かる。
【0069】
また、絶縁膜181〜184を基準として見るとき、ナノワイヤー110およびコーティング膜120が位置する領域で絶縁膜181〜184は表面がリセス(recess)されていることが分かる。すなわち、ナノワイヤー110およびコーティング膜120は絶縁膜のリセスされた領域上に配置されていることが分かる。
【0070】
図12〜図16は本発明の他の実施形態によるバイオセンサの断面図である。
【0071】
図12のバイオセンサ12はコーティング膜120の露出された表面に表面活性層191がさらに形成されている場合を例示する。表面活性層191はリンカー201および/またはプローブ200とカップリングできる官能基を含む物質から成る。本実施形態はコーティング膜120がリンカー201および/またはプローブ200とカップリングできる官能基を含まないか、その数が微小な場合、ナノワイヤー110上に選択的なプローブ200のカップリングを企てるために適用されうる。コーティング膜120の上に表面活性層191を形成するのはコーティング膜120を形成する物質と第1層間絶縁膜181を形成する物質の差異に基づいて、選択的に蒸着する方法を用いたり、第1層間絶縁膜181の前面に表面活性層191を形成してこれをパターニングしたりすることによって形成することができる。
【0072】
図13のバイオセンサ13は第1層間絶縁膜181上にキャッピング膜パターン192が形成されている場合を例示する。キャッピング膜パターン192はリンカー201および/またはプローブ200とカップリングできる官能基を含まない物質から成る。本実施形態は第1層間絶縁膜181がリンカー201および/またはプローブ200とカップリングできる官能基を少なくとも微量でも含む場合、前記官能基によるリンカー201および/またはプローブ200のカップリングノイズを防止するために適用されうる。キャッピング膜パターン192は第1層間絶縁膜181とコーティング膜120上の前面にキャッピング膜192を形成し、これをパターニングして、第1層間絶縁膜181上に(図10の第2領域参照)だけ選択的に残留させることによって形成することができる。
【0073】
図14および図15のバイオセンサ14,15はナノワイヤー110が表面にコーティング膜を含まない場合を例示する。ナノワイヤー110とゲートライン130との間には絶縁性を維持するためのゲート絶縁膜121が介在する。ゲート絶縁膜121はゲートライン130と実質的に同一なパターンを有する。ナノワイヤー110がリンカー201および/またはプローブ200とカップリングできる官能基を含む場合、図14に示す通り、プローブ200はリンカー201を媒介し、または直接ナノワイヤー110にカップリングすることができる。ナノワイヤー110がリンカー201および/またはプローブ200とカップリングできる官能基を含まない場合には図15に示す通り、ナノワイヤー110の上に表面活性層191が形成される。図15を参照すると、バイオセンサ15はナノワイヤー110上の表面活性層191を含む。表面活性層191は、リンカー201および/またはプローブ200とカップリングできる官能基を含む物質で形成される。本実施形態はコーティング膜120がリンカー201および/またはプローブ200とカップリングできる官能基を含みうる。表面活性層191はナノワイヤー191がリンカー201および/またはプローブ200とカップリングできる官能基を含まないか、その数が微小な場合、有利なこともある。ナノワイヤー110(またはコーティング膜120)の上に表面活性層191を形成するのはコーティング膜120を形成する物質および第1層間絶縁膜181膜を形成する物質の差異に基づいて表面活性層191を選択的に蒸着する方法を用いるか、第1層間絶縁膜181の前面に表面活性層191を形成してこれをパターニング形成することができる。
【0074】
図16は、ゲートライン130が省略されている場合を例示する。ゲートライン130が省略される場合、ゲート絶縁膜121も不必要である。図16ではコーティング膜120も省略されており、プローブ200がリンカー201を媒介して、ナノワイヤー110に直接カップリングされた場合を図示する。ただし、この場合にも前述した多様な実施形態で議論したようにコーティング膜120が形成されることもでき、ナノワイヤー110の上に表面活性層191が形成されることもできる。
【0075】
以上で説明した多様な実施形態は互いに組合わせて適用されうるのは自明である。
【0076】
以上添付された図面を参照し、本発明の実施形態について説明したが、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明を、その技術的思想や必須の特徴を変更しない範囲で、他の具体的な形態において実施されうることを理解することができる。したがって、上記実施形態はすべての面で例示的なものであり、限定的ではないと理解しなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0077】
本発明のバイオセンサは、DNAプローブ、酵素や抗体/抗原,バクテリオロドプシン(bacteriorhodopsin)などのような蛋白質プローブ、微生物プローブ、神経細胞プローブなどを含む多様なプローブを含むバイオセンサに適用されうる。しかし、これに限定するものではなく、本発明の実施形態によるバイオセンサは多様な形態のバイオセンサに適用されうるものである。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の実施形態によるバイオセンサの概略的なレイアウトである。
【図2A】図1のアクティブ領域を構成する例示的な半導体ナノ構造物を説明するための概略的な平面図である。
【図2B】図1のアクティブ領域を構成する例示的な半導体ナノ構造物を説明するための概略的な平面図である。
【図3】本発明のいくつかの実施形態に適用されるナノワイヤーの斜視図である。
【図4】本発明のいくつかの実施形態によるバイオセンサを製造する例示的な方法を説明するための断面図である。
【図5】本発明のいくつかの実施形態によるバイオセンサを製造する例示的な方法を説明するための断面図である。
【図6】本発明のいくつかの実施形態によるバイオセンサを製造する例示的な方法を説明するための断面図である。
【図7】本発明のいくつかの実施形態によるバイオセンサを製造する例示的な方法を説明するための断面図である。
【図8】本発明のいくつかの実施形態によるバイオセンサを製造する例示的な方法を説明するための断面図である。
【図9】本発明のいくつかの実施形態によるバイオセンサを製造する例示的な方法を説明するための断面図である。
【図10】本発明のいくつかの実施形態によるバイオセンサを製造する例示的な方法を説明するための断面図である。
【図11】図4ないし図10の方法で製造されたバイオセンサの断面図である。
【図12】本発明の他の実施形態によるバイオセンサの断面図である。
【図13】本発明の他の実施形態によるバイオセンサの断面図である。
【図14】本発明の他の実施形態によるバイオセンサの断面図である。
【図15】本発明の他の実施形態によるバイオセンサの断面図である。
【図16】本発明の他の実施形態によるバイオセンサの断面図である。
【符号の説明】
【0079】
C 中心線
10 バイオセンサ
130 ゲートライン
141、142 コンタクトパッド
150 第1信号線
151 第1コンタクト
160 第2進号線
162 第2コンタクト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁膜と、
前記絶縁膜内の第1および第2信号線と、
前記絶縁膜上の半導体ナノ構造物であって、一側が前記第1信号線に、他側が前記第2信号線に各々電気的に接続された半導体ナノ構造物、および
前記半導体ナノ構造物上にカップリングされた複数のプローブと、を含むバイオセンサ。
【請求項2】
前記絶縁膜は、表面がリセスされたリセス領域を含み、前記半導体ナノ構造物は前記リセス領域に配置されている請求項1に記載のバイオセンサ。
【請求項3】
前記絶縁膜は、2以上の層間絶縁膜を含み、前記第1信号線および前記第2信号線は少なくとも一つの層間絶縁膜を介して互いに絶縁されている請求項1に記載のバイオセンサ。
【請求項4】
前記2以上の層間絶縁膜のうち少なくとも一つを貫いて前記半導体ナノ構造物の一側と前記第1信号線を電気的に接続する第1コンタクト、および
前記2以上の層間絶縁膜のうち少なくとも一つを貫いて前記半導体ナノ構造物の他側と前記第2信号線を電気的に接続する第2コンタクトと、をさらに含む請求項3に記載のバイオセンサ。
【請求項5】
前記第1コンタクトと前記半導体ナノ構造物の一側を連結して前記第1コンタクトより幅が大きい第1コンタクトパッド、および
前記第2コンタクトと前記半導体ナノ構造物の他側を連結して前記第2コンタクトより幅が大きい第2コンタクトパッドと、をさらに含む請求項4に記載のバイオセンサ。
【請求項6】
前記第2層間絶縁膜内に前記ナノ構造物と絶縁され、前記第1および第2信号線と交差するゲートラインをさらに含む請求項1に記載のバイオセンサ。
【請求項7】
前記半導体ナノ構造物の表面上のコーティング膜をさらに含む請求項1に記載のバイオセンサ。
【請求項8】
前記半導体ナノ構造物上の表面活性層をさらに含む請求項1に記載のバイオセンサ。
【請求項9】
記半導体ナノ構造物は、ナノワイヤー、ナノチューブおよびナノパーティクルのうち少なくとも一つを含む請求項1に記載のバイオセンサ。
【請求項10】
前記半導体ナノ構造物は、Si、ZnO、GaN、Ge、InAs、GaAs、およびCのうち少なくとも一つを含む請求項1に記載のバイオセンサ。
【請求項11】
前記半導体ナノ構造物は、コアおよびコアを囲む少なくとも一つのセルを含む多重ナノ構造物である請求項1に記載のバイオセンサ。
【請求項12】
基板上に半導体ナノ構造物を配置し、
前記半導体ナノ構造物上に絶縁膜であって、内部に前記半導体ナノ構造物の一側と接続された第1信号線、および前記半導体ナノ構造物の他側と接続された第2信号線を含む絶縁膜を形成し、
前記基板を除去して前記半導体ナノ構造物を露出し、
前記露出した半導体ナノ構造物上に複数のプローブをカップリングすることを含むバイオセンサの製造方法。
【請求項13】
前記基板を除去することは、前記基板を研磨または溶融させることを含む請求項12に記載のバイオセンサの製造方法。
【請求項14】
前記絶縁膜を形成することは、前記半導体ナノ構造物上に下部層間絶縁膜を形成して、前記下部層間絶縁膜上に第1信号線を形成して、前記第1信号線上に上部層間絶縁膜を形成して、前記上部層間絶縁膜上に第2信号線を形成することを含む請求項12に記載のバイオセンサの製造方法。
【請求項15】
前記絶縁膜は、前記下部層間絶縁膜を貫いて前記半導体ナノ構造物の一側と前記第1信号線を電気的に接続する第1コンタクト、および
前記上部層間絶縁膜および前記下部層間絶縁膜を貫いて前記半導体ナノ構造物の他側と前記第2信号線を電気的に接続する第2コンタクトと、を含む請求項14に記載のバイオセンサの製造方法。
【請求項16】
前記絶縁膜は、内部に前記ナノ構造物と絶縁され、前記第1および第2信号線と交差するゲートラインをさらに含む請求項12に記載のバイオセンサの製造方法。
【請求項17】
前記半導体ナノ構造物を配置することは、コーティング膜が形成された半導体ナノ構造物を配置することである請求項12に記載のバイオセンサの製造方法。
【請求項18】
前記半導体ナノ構造物は、ナノワイヤー、ナノチューブおよびナノパーティクルのうち少なくとも一つを含む請求項12に記載のバイオセンサの製造方法。
【請求項19】
前記半導体ナノ構造物は、Si、ZnO、GaN、Ge、InAs、GaAs、およびCのうち少なくとも一つを含む請求項12に記載のバイオセンサの製造方法。
【請求項20】
前記半導体ナノ構造物は、コアおよびコアを囲む少なくとも一つのセルを含む多重ナノ構造物である、請求項12に記載のバイオセンサの製造方法。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2009−75103(P2009−75103A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−237048(P2008−237048)
【出願日】平成20年9月16日(2008.9.16)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】